JPH0743648Y2 - ガスクロマトグラフ - Google Patents

ガスクロマトグラフ

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JPH0743648Y2
JPH0743648Y2 JP12167989U JP12167989U JPH0743648Y2 JP H0743648 Y2 JPH0743648 Y2 JP H0743648Y2 JP 12167989 U JP12167989 U JP 12167989U JP 12167989 U JP12167989 U JP 12167989U JP H0743648 Y2 JPH0743648 Y2 JP H0743648Y2
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gas
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thermistor
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JP12167989U
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雅俊 彦坂
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山武ハネウエル株式会社
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、種々のサンプルガスの成分を移動相と固定相
との間で物質特有の濃度平衡を次々と行なわせて混合物
を分離し成分分析を行なうガス分析計としてのガスクロ
マトグラフに関し、特に分離された各ガス成分の熱伝導
率を測定するガス成分濃度検出器(以下ディテクタとい
う)の改良に関する。
〔従来の技術〕
石油化学プロセスや鉄鋼プロセスなどにおいてプロセス
ガスの成分分析を行ない、その分析結果に基づいて各プ
ロセス工程を監視したり各種制御を行なったりするため
の検出装置として、ガスクロマトグラフが従来から一般
に用いられている。この種のガスクロマトグラフは、測
定すべきプロセスラインからサンプリングバルブを経て
一定量のサンプルガスを、キャリアガスによりカラム内
に送り込み、このカラム内で各ガス成分を分離しながら
ガス流通路中を給送し、その下流側に設けたディテクタ
により各ガス成分の熱伝導率を測定し、各ガス成分やそ
の濃度をコントローラにて検出するといった構成となっ
ている。
ところで、従来この種のガスクロマトグラフにおいて各
ガス成分の熱伝導率を検出するディテクタとして一般に
は、フィラメント(熱線)やサーミスタが主に使用され
ている。そして、このディテクタとしてサーミスタを用
いた場合において、その長期安定性および感度は、特に
低濃度分析において重要な要素となる。また、高速分析
においては、成分ピークがシャープとなるものであり、
サーミスタの熱時定数が大きい場合には充分な応答性を
得られないという問題を生じるので、従来一般には、高
感度で速い応答速度をもつ微小ビード型のサーミスタが
用いられていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した微小ビード型サーミスタは、感
度や応答性の面で有利である反面、抵抗値のばらつきが
大きく、しかも経時的に劣化し易い等といった欠点があ
り、一長一短をもつものであった。このため、近年サー
ミスタ製造技術の発展に伴なって開発された微小チップ
型サーミスタを、上述したガスクロマトグラフにおける
ディテクタとして用いることが考えられている。すなわ
ち、この微小チップ型サーミスタは、高精度でかつ高安
定性を得られ、性能面で有利であるばかりでなく低コス
トでもあることから、上述したディテクタとして用いて
好適なものである。しかし、このような微小チップ型サ
ーミスタによれば、その熱時定数が、上述した微小ビー
ド型よりも大きいため、サンプルガスの通過に対して充
分な応答性が得られないという不具合があり、特にこの
種のガスクロマトグラフに要望されている高速分析を行
なううえで問題で、このような問題点に対処し得る何ら
かの対策を講じることが望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
このような要請に応えるために本考案に係るガスクロマ
トグラフは、キャリアガスによりサンプルガスが導入さ
れ分離しながら給送されるカラム内のガス流通路下流側
で各ガス成分の熱伝導率を測定するための検出器内でデ
ィテクタとしての微小チップ型サーミスタの下流側直後
に、固定または可変絞り等による絞り部を介在させて設
けるようにしたものである。
〔作用〕
本考案によれば、ガス流通路中においてガス成分、濃度
を検出するための検出器内で微小チップ型サーミスタに
よるディテクタの下流側直後に設けた絞り部によって、
カラム内を通過してくるサンプルガスのディテクタ配設
部分での流れを抑制し、ガス成分ピークの流出速度を遅
延させてディテクタによるガス成分の熱伝導率の測定時
間を必要かつ充分に確保し得るものであり、またディテ
クタ直後に絞り部を設けることで、乱流の発生を防ぎ、
ノイズ等を防止して測定精度を確保し得るものである。
特に、絞り部として、ディテクタの熱時定数に応じた固
定絞りを用いると、サンプルガスなどの流れを乱すこと
なく、ガス成分ピークの流出速度を遅延させることが可
能となる。また、絞り部として可変絞りを用いると、微
小チップ型サーミスタによるディテクタでの熱時定数が
大きい場合においても、これに応じて測定出力が最大と
なるような調整を簡単に行なえる。
〔実施例〕
以下、本考案を画面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。
第1図ないし第3図は本考案に係るガスクロマトグラフ
の一実施例を示すものであり、これらの図において、ま
ず、ガスクロマトグラフの概略構成を第2図および第3
図を用いて簡単に説明すると、符号10は恒温槽で、その
内部には被測定側であるプロセスラインからサンプリン
グ装置等(共に図示せず)を介して取込まれるサンプル
ガスをキャリアガスにより一定量づつ送り出すサンプル
バルブ11、このサンプルバルブ11からのサンプルガスを
取込んで給送しその途中で各ガス成分を分離させるカラ
ム12、このカラム12からの各ガス成分の熱伝導率を測定
し標準ガス(本実施例ではキャリアガスを兼用して用い
ている場合を示している)側の測定値と比較することで
各ガス成分およびその濃度を検出するためのディテクタ
となる微小チップ型サーミスタ(第1図中13で示す)を
有する検出器14などが内設され、これによりアナライザ
本体15が構成されている。なお、16はサンプルガスの入
口、17,17はサンプルガスの出口、18は検出器14からの
測定側出口、19は標準ガスとなる比較側出口で、また第
3図中20はキャリアガスタンク、このタンク20からのキ
ャリアガスが第2図および第3図に示されるように前記
サンプルバルブ11と検出器14の比較側とに分岐して導入
され、サンプルガスの給送用として用いられるととも
に、検出器14において標準ガスとしても用いるように構
成している。このようなキャリアガスとしては、たとえ
ば水素、ヘリウム等が用いられる。さらに、第2図にお
いて21は空気を加熱して恒温槽10内に導入しその内部を
所要温度条件下におく加熱器、22は前記検出器14の微小
チップ型サーミスタ13からの測定信号を増幅したり加熱
器21の温度制御を行なう温度制御装置を有する制御部
で、この制御部22からの検出信号は図示を省略したコン
トローラ等に伝送されるように構成されている。
また、第3図中23はサンプルガスを一定量に計量するサ
ンプル計量管で、常時はサンプルバルブ11を介してサン
プルガス供給系に接続されるとともに、測定時にサンプ
ルバルブ11によりキャリアガス供給系とカラム12とに接
続され、その内部に溜られた一定量のサンプルガスをカ
ラム12側に給送するように構成されている。
ここで、このようなガスクロマトグラフにおける測定原
理を第3図等により簡単に説明すると、サンプルガス
は、同図中実線で示す経路で恒温槽10内に供給され、計
量管23内にはサンプルガスが充満されている。なお、こ
のときキャリアガスは、サンプルバルブ11を介してカラ
ム12内に充填材として充填されるとともに検出器14の比
較側に供給されている。そして、この状態においてサン
プルバルブ11が切換え作動され、同図中想像線で示すよ
うなガス給送路が形成されると、計量管23内のサンプル
ガスは、一定量だけ計量された状態でキャリアガスによ
りカラム12側に供給される。勿論、このときキャリアガ
スの一部は検出器14の比較側に標準ガスとして供給され
ている。
上述した計量管23からキャリアガスによりカラム12に送
られるサンプルガスは、充填材とガス成分の相互作用に
より各ガス成分の通過速度に差を作り、ガス成分が分離
されながら順次給送され、この分離されたガス成分が検
出器14におけるディテクタである微少チップ型サーミス
タ13部分を通ることでガス成分に固有の熱伝導率が測定
され、これが電気信号に変換されてガス成分濃度と共に
検出されることになる。なお、このようなガスクロマト
グラフの原理は従来から周知の通りで、その詳細な説明
は省略する。
さて、本考案によれば、上述したガスクロマトグラフに
おけるアナライザ本体15での検出器14において、キャリ
アガスによりサンプルガスが導入され分離しながら給送
されるカラム12内のガス流通路30下流側で各ガス成分の
熱伝導率を測定するために検出器14内に設けられたディ
テクタとしての微小チップ型サーミスタ13の下流側直後
に、第1図から明らかなように、このサーミスタ13の熱
時定数に対応した絞り部とし、たとえば固定絞り40を介
在させて設けたところに特徴を有している。
なお、第1図中32は検出器14におけるガス流通路30の入
口部、33はその出口部で、また34,35はそれぞれに接続
される前記カラム12からの接続管と恒温層10の出口18に
至る配管で、本実施例ではこの配管35の一部に可変絞り
31を設けた場合を示している。さらに、第1図中36は微
小チップ型サーミスタ13の取付用プラグである。
そして、このような構成によれば、ガス流通路30途中の
検出器14内においてディテクタとしての微小チップ型サ
ーミスタ13の下流側直後に、この微小チップ型サーミス
タ13の熱時定数に対応した固定絞り40を、流量調整機構
として設けることで、カラム12内を通過してくるサンプ
ルガスおよびキャリアガスの微小チップ型サーミスタ13
に対応する部分での流れを抑制し、各ガス成分の微小チ
ップ型サーミスタ13に接触する時間を長くし、この微小
チップ型サーミスタ13によるガス成分の熱伝導率の測定
時間を必要かつ充分に確保して必要とする測定出力信号
を得られるものである。
すなわち、本考案によれば、ガス成分濃度検出器である
ディテクタとして熱時定数(応答速度)が比較的大きい
微小チップ型サーミスタ13を用いた場合に、その熱時定
数に対応した流体通路断面積を有し微小流量制御手段で
ある固定絞り40の存在によって、カラム12にて分離され
た各ガス成分を流れを抑制し、流通路30中での微小チッ
プ型サーミスタ13に接触するガス成分の通過速度、つま
り接触時間を長くし、熱伝導率の測定を適切かつ充分に
行なえるようにしたものである。
そして、このような構成とすれば、微小チップ型サーミ
スタ13の熱時定数が大きいことによる不具合を解決で
き、これによりこの微小チップ型サーミスタ13をディテ
クタとして用いることが可能で、その結果としてこの微
小チップ型サーミスタ13による高精度、高安定性等の効
果を発揮させることができ、ガスクロマトグラフの検出
器14での測定精度を確保し得るものである。
特に、本考案によれば、微小チップ型サーミスタ13の熱
時定数に応じてガス成分ピークの不感帯をなくし、検出
出力が最大となるような調整を簡単に行なえるもので、
しかも適度な加圧状態によりカラム12側でのガス成分の
分離状態および分析時間などを損なうことはなく、カラ
ム12等でのサンプルガスとキャリアガスとの流通速度は
可能な限り速めることが可能で、高速分析を行なう上で
効果を発揮し得るものである。
ここで、上述した熱時定数の大きい微小チップ型サーミ
スタ13を用いて熱伝導率を測定するにあたっては、サン
プルガスおよびキャリアガスの流速を、元圧側(上流
側)で調整することで対処することも考えられる。しか
し、このようにすると、カラム12で分離されて送られて
くるガス成分の流通時間が遅くなり、高速分析が行なえ
なくなるもので、その利点は容易に理解されよう。
なお、上述した実施例では、サンプルガスを測定する検
出器14の測定値のみを説明したが、標準ガスとしてキャ
リアガスが導入される比較側においても同様の構成を採
用するとよい。
さらに、上述したようにディテクタとしての微小チップ
型サーミスタ13の下流側に固定絞り40を設けてなる構成
では、ガス流通路30を通ってのサンプルガスのガス成分
およびキャリアガスの微小チップ型サーミスタ13部分で
の流れに、乱流などを生じさせることなく、ガス成分ピ
ークの流出速度を遅延させ得るもので、測定精度を確保
するうえで効果的である。特に、この乱流の発生は、測
定値にノイズを与える原因となるもので、S/N比を悪く
するため、測定精度に影響を与えるもので、本考案によ
れば、このような問題を解決し得る点でも有利である。
しかし、本考案はこのような構成に限定されず、検出器
14内でディテクタとしての微小チップ型サーミスタ13の
下流側直後に固定絞り40の代わりに、可変絞りを設けて
も、同等の作用効果が得られることは容易に理解されよ
う。
なお、本考案は上述した実施例構造に限定されず、ガス
クロマトグラフ各部の形状、構造等を、適宜変形、変更
することは自由で、種々の変形例が考えられよう。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案に係るガスクロマトグラフに
よれば、キャリアガスによりサンプルガスが導入されて
分離しながら給送されるカラム内のガス流通路下流側で
各ガス成分の熱伝導率を測定するための検出器内でのデ
ィテクタである微小チップ型サーミスタの下流側直後
に、固定または可変絞りによる絞り部を介在させて設け
るようにしたので、簡単かつ安価な構成にもかかわら
ず、以下に述べる実用上優れた効果を奏する。
すなわち、本考案によれば、カラム内のガス流通路中を
高速で流通させてガス成分毎に分離したものを、検出器
内で微小チップ型サーミスタによるディテクタ配設部分
に送り、その熱伝導率を測定するにあたって、ディテク
タ下流側直後に絞り部が存在することにより、流通速度
を遅延させ、各ガス成分のディテクタに対しての接触時
間を長くし、その熱伝導率の測定を適切かつ確実に行な
える。
特に、このような本考案によれば、熱時定数の大きく、
応答速度の点から最大感度を得るうえで問題であった微
小チップ型サーミスタをディテクタとして用いた場合
に、その効果を発揮し得るもので、安定して高精度な熱
伝導率の測定と耐久性、低コスト化等を得られるという
実用上種々優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るガスクロマトグラフの一実施例を
示すディテクタを備えた検出器の要部拡大断面図、第2
図は本考案を適用した好適なガスクロマトグラフにおけ
るアナライザ本体構成を説明するための概略図、第3図
はガスクロマトグラフにおけるサンプルガスの測定原理
を説明するための概略図である。 10……恒温槽、11……サンプルバルブ、12……カラム、
13……微小チップ型サーミスタ(ディテクタ)、14……
検出器、15……アナライザ本体、20……キャリアガスタ
ンプ、23……サンプル計量管、30……ガス流通路、40…
…固定絞り(絞り部)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】サンプルガスを、キャリアガスによりカラ
    ム内のガス流通路中に導入してガス成分を分離させなが
    ら給送し、その下流側に設けた検出器内でディテクタと
    しての微小チップ型サーミスタによって熱伝導率を測定
    し各ガス成分を検出するガスクロマトグラフにおいて、 前記ガス流通路中の検出器内でディテクタとしての微小
    チップ型サーミスタの下流側直後に、絞り部を介在させ
    て設けたことを特徴とするガスクロマトグラフ。
JP12167989U 1989-10-19 1989-10-19 ガスクロマトグラフ Expired - Lifetime JPH0743648Y2 (ja)

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JPH0361562U JPH0361562U (ja) 1991-06-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002310971A (ja) * 2001-04-17 2002-10-23 Yokogawa Electric Corp 熱伝導度検出器
JP2015087174A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 愛三工業株式会社 センサ装置

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