JPH0743586A - ズーム装置のレンズ群停止装置 - Google Patents

ズーム装置のレンズ群停止装置

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JPH0743586A
JPH0743586A JP18416493A JP18416493A JPH0743586A JP H0743586 A JPH0743586 A JP H0743586A JP 18416493 A JP18416493 A JP 18416493A JP 18416493 A JP18416493 A JP 18416493A JP H0743586 A JPH0743586 A JP H0743586A
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JP
Japan
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lens group
motor
movement amount
zoom
value
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Application number
JP18416493A
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English (en)
Inventor
Michihiro Shiina
道弘 椎名
Junichi Iwamoto
淳一 岩本
Fumio Iwai
文雄 岩井
Youji Naka
洋二 那珂
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ズーム装置のレンズ群を常に所定の停止位
置、例えばテレ端やワイド端に停止させることのできる
レンズ群停止装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、直流モータ(42)により駆動さ
れるレンズ群(22)の移動速度を所定の減速位置から
減じ、そのレンズ群(22)を所定の停止位置にて停止
させるレンズ群停止装置に関するもので、直流モータ
(42)の駆動を間欠的に行うと共に、1回の駆動によ
るレンズ群(22)の移動量に基づいてレンズ群(2
2)の移動速度を加減し、それによって、レンズ群(2
2)が所定の停止位置の手前で失速して停止するような
事態を防止するというものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラのズーム装置に関
し、特に、直流モータにより駆動されるレンズ群を所定
の停止位置に正確に停止させるための装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般的なカメラのズーム装置は、レンズ
群を光軸に沿って前後に移動させることにより、その焦
点距離を連続的に変更することができるようになってい
る。このレンズ群の前後動は、コンパクトカメラ等では
当該レンズ群を保持しているレンズ鏡胴を直流モータに
よって駆動することで行われ、広角側又は望遠側ズーム
スイッチを押すことにより所望の位置にレンズ群を配置
させることができる。
【0003】かかる電動式のズーム装置においては、ズ
ームスイッチを押し続けた場合、焦点距離が最も短くな
る最広角位置(いわゆるワイド端)或いは焦点距離が最
も長くなる最望遠位置(いわゆるテレ端)でレンズ鏡胴
は自動的に停止される。また、カメラのメインスイッチ
を切った場合には、レンズ鏡胴はカメラボティ内に収納
され、その際、レンズ群は沈胴位置と呼ばれる位置に配
置される。
【0004】このように、ズーム装置のレンズ群は、ズ
ームスイッチの操作の有無に拘わらず、ワイド端やテレ
端、沈胴位置等の所定の停止位置にて自動的に停止され
るようになっている。このレンズ群の停止手段として、
従来においては、レンズ群の駆動源である直流モータに
間欠的に通電を行い、徐々にその通電時間を短くしてい
くことにより、レンズ群の移動速度を減じて所定の停止
位置にてレンズ群を停止させる手段を採るものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
レンズ群停止手段は、予め設定された通電時間に従って
減速のみを行っていく方式であるため、一定の条件下で
は、レンズ群を正確に停止位置に停止させることができ
る。
【0006】しかしながら、例えばカメラの周囲温度が
非常に低く、機械要素間の摩擦が大きくなっている場合
等には、レンズ群が所定の停止位置よりも手前で停止し
てしまうことがある。逆に機械要素間の摩擦が小さい場
合には、レンズ群が過剰に移動し、停止位置を越えてし
まうこともある。これでは、ユーザーが同じズーム操作
を行ったとしても、カメラの使用環境により撮影倍率が
区々となってしまう。また、沈胴時にレンズ群が沈胴位
置に達しないと、レンズフードを閉じることができない
等の不具合が生じる虞れもある。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ズーム装置のレンズ群を常に所定
の停止位置に停止させることのできるレンズ群停止装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、直流モータにより駆動されるレンズ群の
移動速度を所定の位置から減じ、そのレンズ群を所定の
停止位置にて停止させるレンズ群停止装置であって、直
流モータの駆動を間欠的に行うモータ駆動手段と、この
モータ駆動手段による直流モータの1回の駆動によって
移動されるレンズ群の移動量を検出する移動量検出手段
と、移動量検出手段により検出されたレンズ群の移動量
に基づいて、モータ駆動手段による直流モータの駆動を
制御してレンズ群の移動速度を調整する調整手段とを備
えるものを特徴としている。
【0009】また、調整手段は、予め設定された目標移
動量と前記移動量検出手段により検出されたレンズ群の
移動量とを比較し、目標移動量がレンズ群の移動量より
も大きい場合にはレンズ群の移動速度を減じ、目標移動
量がレンズ群の移動量よりも小さい場合にはレンズ群の
移動速度を増すようになっている。
【0010】
【作用】本発明のレンズ群停止装置によれば、直流モー
タを1回駆動する間におけるレンズ群の移動量を検出す
ることで、レンズ群の失速や過剰な移動の発生を検出す
ることができ、その状態に応じてレンズ群の移動速度を
増減することができる。その結果、レンズ群を確実に停
止位置で停止させることができる。
【0011】
【実施例】以下、図面と共に本発明の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。
【0012】図1は本発明が適用され得るカメラの2群
式ズーム装置2を示している。このズーム装置2のレン
ズ鏡胴4は、カメラボディ(図示しない)に固定された
固定筒6と、この固定筒6内に入れ子式に収納された中
間筒8と、更に中間筒8内に入れ子式に収納された移動
筒10とから構成されている。
【0013】固定筒6の内面には螺旋溝12が形成され
ており、中間筒8の末端部外面に設けられた係合部14
がこの螺旋溝12に係合されている。中間筒8は、直流
モータ(図示しない)により伝動機構16を介して正逆
両方向に回転可能となっており、その回転により固定筒
6に対して伸縮される。
【0014】また、中間筒8の内面にも螺旋溝18が形
成されており、この螺旋溝18に移動筒10の末端部外
面の係合部20が係合されている。移動筒10は、固定
筒6に対して回転不可能とされているので、中間筒8が
回転されると、中間筒8の伸縮と同方向に伸縮される。
【0015】移動筒10の先端部には前群レンズ22が
固定されている。従って、直流モータの駆動を制御して
中間筒8及び移動筒10を伸縮させることにより、前群
レンズ22が前後に移動される。よって、この直流モー
タが前群レンズ22の駆動用モータとして機能する。
尚、符号24はポジションセンサであり、中間筒8と一
体的に移動する可動部材26の位置を検出するようにな
っているが、前群レンズ22の位置は中間筒8の位置に
より一義的に定まるので、このポジションセンサ24か
らの出力信号によって前群レンズ22の位置を随時検出
することができる。
【0016】また、移動筒10内には、前群レンズ22
の後方(カメラボディ側)に後群レンズ28が前後動可
能に配置されている。図1には明瞭に示していないが、
移動筒10の内部には、後群レンズ駆動用モータとして
2相型ステッピングモータが配設されており、このステ
ッピングモータの回転軸に連結された送りねじ30に、
後群レンズ28のレンズ枠32と一体のめねじ部材34
が螺合されている。従って、ステッピングモータの駆動
を制御することで、後群レンズ28が前後に移動され
る。
【0017】後群レンズ28には、移動筒10に対して
定められた基準位置にあることを検出するホームポジシ
ョンセンサ(図示しない)が設けられている。そして、
後群レンズ28の位置は、基準位置から駆動されたステ
ッピングモータのパルス数によって算出される。
【0018】このようなズーム装置2の駆動を制御する
制御装置及び本発明によるレンズ群停止装置は、図2に
示すように、CPU40を中心として構成されている。
このCPU40には前記の直流モータ42及びステッピ
ングモータ44がロジック・ドライバ回路46を介して
接続されている。ロジック・ドライバ回路46は、CP
U40からの信号に応じて、直流モータ42の端子に高
電圧と低電圧を適宜印加し、モータ42の回転及びブレ
ーキ等を制御することができる。また、ステッピングモ
ータ44に対してはCPU40からパルス信号が発せら
れ、そのパルス信号に従ってステッピングモータ44は
駆動されるようになっている。
【0019】また、CPU40にはスイッチ部48が接
続されている。スイッチ部48には、メインスイッチ
(SM)、裏蓋スイッチ(SB)、シャッタボタンに連
動するレリーズスイッチ(SP1、SP2)、セルフタ
イマスイッチ(SSELF)、ストロボモードスイッチ
(SMODE)、強制巻戻しスイッチ(SMR)、遠景
撮影を行うためのINFスイッチ(SINF)、望遠側
にズーム動作を行うためのズームスイッチ(STEL
E)、広角側にズーム動作を行うためのズームスイッチ
(SWIDE)等が含まれており、これらのスイッチの
ON・OFF信号がCPU40に入力される。
【0020】更に、前群レンズ22の位置を検出するポ
ジションセンサ24及び後群レンズの基準位置を検出す
るホームポジションセンサ36がCPU40に接続され
ている。この実施例ではポジションセンサ24は摺動抵
抗器であり、その出力信号はアナログ信号であるので、
CPU40にはデジタル信号に変換されたA/D値が前
群レンズ22の位置情報として入力される。
【0021】更にまた、CPU40には電池50がレギ
ュレータ回路(REG回路)52を介して接続されてい
る。この電池50はCPU40及びズーム装置2の駆動
電源として機能するものである。また、この電池50に
はバッテリチェック回路(BC回路)54が接続されて
おり、CPU40からの制御信号により電池50の電圧
等のバッテリチェックを行い、その情報をCPU40に
入力するようになっている。
【0022】次に、図3〜図11に沿って上記構成のC
PU40によるズーム装置2の制御について説明する。
【0023】まず、図3はフィルムをカメラに装填して
からスタンバイ状態に至るまでのフローチャートであ
る。即ち、メインスイッチ(SM)がONとなっている
こと(ステップ101)、裏蓋が閉じられており裏蓋ス
イッチ(SB)がONとなっていること(ステップ10
2)、強制巻戻しスイッチ(SMR)がOFFとなって
いること(ステップ103)、シャッタボタンが押され
ておらずレリーズスイッチ(SP1)がOFFとなって
いること(ステップ104)、望遠用ズームスイッチ
(STELE)がOFFとなっていること(ステップ1
05)、広角用ズームスイッチ(SWIDE)がOFF
となっていること(ステップ106)、セルフタイマス
イッチ(SSELF)がOFFとなっていること(ステ
ップ107)、ストロボモードスイッチ(SMODE)
がOFFとなっていること(ステップ108)、INF
スイッチ(SINF)がOFFとなっていること(ステ
ップ109)を順次判断し、上記条件が全て満たされて
いる場合、カメラをスタンバイ状態とする。一旦スタン
バイ状態となった後は、ステップ101〜ステップ10
9を繰り返す。
【0024】このようにしてカメラがスタンバイ状態と
された後、望遠用ズームスイッチ(STELE)が押さ
れた場合は、図4に示す望遠側ズーム処理を実行する
(ステップ110)。
【0025】この望遠側ズーム処理においては、まず最
初に、バッテリチェック(BC)処理を行って電池50
の電圧を測定し(ステップ201)、所定値以下である
か否かを判定する(ステップ202)。そして、電圧が
所定値以下である場合には、ステップ212に移行し、
望遠用ズームスイッチ(STELE)がOFFとされる
のを待って、この処理を終了する。
【0026】電池50の電圧が所定値よりも高い場合、
即ち正常範囲内にあると判定された場合、ポジションセ
ンサ24からの信号により前群レンズ22の位置を検出
する(ステップ203)。ステップ204において、前
群レンズ22の位置がワイド端以上であってテレ端未満
の位置にないと判定された場合、それ以上のズーム動作
はできないものとし、ステップ212に移行して処理を
終了する。即ち、前群レンズ22の位置がテレ端(レン
ズ鏡胴4が最も長く伸ばされた図1の(a)に示す状
態)にある時には、それ以上の望遠側へのズーム動作を
行うことができない。また、スタンバイ状態であるにも
拘わらず、ワイド端(スタンバイ状態においてレンズ鏡
胴4が最も短縮された図1の(b)に示す状態)よりも
カメラボディ側に位置している場合も異常と考えられる
ので、ステップ212に移行する。
【0027】前群レンズ22がワイド端とテレ端との間
にある場合には、前群レンズ22及び後群レンズ28を
駆動させる処理に進むのであるが、その前に、望遠用ズ
ームスイッチ(STELE)を押し続けた際に前群レン
ズ22が自動的にテレ端で停止するよう、そのための条
件データとして減速地点とブレーキ地点の位置情報をセ
ットしておく(ステップ205,206)。
【0028】この実施例の場合、前群レンズ22の位置
情報がA/D値で表されるので、減速地点及びブレーキ
地点の位置情報もA/D値でセットされる。そして、減
速地点はテレ端からカメラボディ側に36LSBだけ離
れた位置としているため、ステップ205でセットされ
る位置情報は、テレ端の位置を示すA/D値(テレ端A
/D値)から36LSBを減じた値となる。また、ブレ
ーキ地点はテレ端から3LSBだけカメラボディ側とし
ているので、ステップ206でセットされる位置情報
は、テレ端A/D値から3LSBを減じた値となる。こ
こで、1LSBは所定長さを256で割った値である。
また、この実施例では、沈胴位置のA/D値を0LSB
とし、テレ端のA/D値を255LSBとしている。
【0029】次に、前群レンズ22を望遠方向、即ち前
方に移動させるため、前群レンズ駆動用の直流モータ4
2の駆動方向を望遠方向(TELE)とセットし(ステ
ップ207)、直流モータ42及びステッピングモータ
44を駆動するモータ駆動処理に入る(ステップ20
8)。
【0030】図5はモータ駆動処理を詳細に示すフロー
チャートである。このモータ駆動処理に入ると、まず、
直流モータ(前群モータ)42を望遠方向に駆動すべく
通電を開始する(ステップ301)。
【0031】この後、前群レンズ22が減速地点に達す
るか、或いは望遠用ズームスイッチ(STELE)がO
FFとされるまで、後群レンズ駆動用のステッピングモ
ータ44を1パルス単位で駆動する後群駆動処理と、前
群レンズ22の位置を検出する前群位置検出とを繰り返
す(ステップ302〜305)。この間、前群レンズ駆
動用の直流モータ42は連続駆動されている。この駆動
方式は一般に同時駆動方式と呼ばれている。
【0032】望遠用ズームスイッチ(STELE)がO
FFとされたならば(ステップ305)、前群レンズ2
2を所望の位置にて確実に停止するために、直流モータ
42にブレーキ処理を施す(ステップ306)。そし
て、図4のステップ209に移行する。
【0033】一方、望遠用ズームスイッチ(STEL
E)を押し続けた結果、前群レンズ22が減速地点を越
えた場合、ステップ303で検出したその時点における
前群レンズ22の位置を示すA/D値(前群A/D値)
が減速地点を示すA/D値よりも大きくなるので、ステ
ップ304からステップ307へと進む。
【0034】ステップ307〜ステップ311は本発明
のレンズ群停止装置による処理に相当するものである。
この処理は、簡単に述べるならば、直流モータ42の駆
動を間欠的に行うと共に、1回の駆動による前群レンズ
22の移動量に基づいて前群レンズ22の移動速度を調
整し、それによって、最終的なブレーキ処理を実行する
ブレーキ地点における前群レンズ22の移動速度を所定
の速度にまで減じるというものである。
【0035】ステップ307では、初期パラメータのセ
ット等を行う(ステップ307)。このパラメータセッ
ト処理では最初に、図6に示すように、前群レンズ22
の目標移動量の初期値をセットする(ステップ40
1)。この実施例では、6LSBがその値となる。
【0036】次に、その時点での前群レンズ22の位置
を示す前群A/D値からブレーキ地点のA/D値を減算
して、前群レンズ22が移動しなければならないブレー
キ地点までの距離(残り移動距離)を求める(ステップ
402)。このようにして求めた残り移動距離は負とな
っているので、ステップ403で正数化する。
【0037】この残り移動距離が非常に小さい場合、即
ち前群レンズ22が減速地点を大きくオーバーしている
場合には、先にセットした目標移動量よりも前群レンズ
22の移動量が少なくなるよう、強制的に前群レンズ2
2を減速させるのが好ましい。
【0038】そこで、この実施例では、実験で得た値
(22LSB)を基準として、残り移動距離がこの値以
上であるか否かを判断し(ステップ404)、それぞれ
の場合に応じた処理を施すこととした(ステップ40
5,406)。これらのステップ405,406の処理
については、図7の移動速度調整処理の説明において詳
細に説明する。
【0039】また、パラメータセット処理のステップ4
07〜412において、直流モータ42を回転させるた
めの通電を行う時間である通電時間(FP)、その最大
値(FPMAX)及び最小値(FPMIN)、並びに、
直流モータ42にブレーキをかける時間であるブレーキ
時間(FB)、その最大値(FBMAX)及び最小値
(FBMIN)の初期値をセットする。この実施例で
は、通電時間(FP)を14ms、最大通電時間(FP
MAX)を14ms、最小通電時間(FPMIN)を0
ms、ブレーキ時間(FB)を0ms、最大ブレーキ時
間(FBMAX)を14ms、最小ブレーキ時間(FB
MIN)を0msとした。
【0040】このパラメータセット処理を終了した後、
図5のステップ308に移行し、その時点での前群レン
ズ22の位置を示すA/D値とブレーキ地点の位置を示
すA/D値との大小を比較する。パラメータセット処理
終了直後では、前者が後者よりも小さいので、移動速度
調整処理に進む(ステップ309)。
【0041】この移動速度調整処理は、前群レンズ22
がブレーキ地点に達した時に所定の速度に減速されてい
るよう、その移動速度を調整するための処理である。
【0042】移動速度調整処理は図7及び図8に示す通
りであり、まず、この移動速度調整処理が1回実行され
ることにより移動される前群レンズ22の移動量(前群
移動量)を求める(ステップ501,502)。即ち、
この前群移動量は、現時点での前群レンズ22の位置を
示す前群A/D値と過去のA/D値(即ち、前回の直流
モータ駆動前の前群レンズ22の位置を示すA/D値)
との差の絶対値として求められる。そして、この前群A
/D値を次回の移動速度調整処理で過去のA/D値とし
て用いるために、ステップ503でこの前群A/D値を
過去のA/D値としてセットしておく。
【0043】ところで、1回目の移動速度調整処理の場
合、過去のA/D値は、図6に示すパラメータセット処
理のステップ405又はステップ406でセットされた
値となる。図6のステップ404で、前群レンズ22の
残り移動距離が22LSB以上であると判断された場
合、ステップ405において、過去のA/D値として、
現時点の前群レンズ22の位置であるA/D値に目標移
動量(6LSB)を加えた値がセットされる。従って、
図7のステップ501,502で求められる前群移動量
は、図6のステップ401でセットされた目標移動量と
なる。
【0044】従って、前群移動量と目標移動量とが一致
するので、減速処理(ステップ506)及び加速処理
(ステップ507)は行わずに、直接ステップ504,
505からステップ508に進む。
【0045】そして、既にセットされている通電時間
(FP)とブレーキ時間(FB)に従って、直流モータ
42への通電処理(図7のステップ508〜512)及
び直流モータ42に対するブレーキ処理(図8のステッ
プ513〜517)を実行する。この場合、通電時間
(FP)は14msであり、14ms間、直流モータ4
2に通電が行われて、前群レンズ22が望遠方向に移動
される。一方、ブレーキ時間(FB)は0msであるの
で、ブレーキをかけることなくステップ518に進む。
【0046】ステップ518〜520は、直流モータ2
2への通電をOFFした状態を維持して前群レンズ22
を惰性で移動させる処理であり、そのための時間(F
W)は“24ms−FP−FB”となっている。
【0047】以上の処理により、最適な条件下において
は、前群レンズ22は目標移動量(6LSB)だけテレ
端に向かって移動されることになる。そして、次回の移
動速度調整処理で前群A/D値として用いられる前群レ
ンズ22の位置を検出し(ステップ521)、図5のス
テップ310に進む。
【0048】一方、図6のステップ404で、前群レン
ズ22の残り移動距離が22LSBを下回っていると判
断された場合には、ステップ406に進み、過去のA/
D値として、現時点の前群レンズ22の位置であるA/
D値に目標移動量(6LSB)及び3LSBを加えた値
がセットされる。従って、図7のステップ501,50
2で求められる前群移動量は、目標移動量を越えた値と
なる。尚、この3LSBという値は実験から求めた値で
ある。
【0049】このように、前群移動量が目標移動量より
も大きい場合には、減速処理が実行される(ステップ5
06)。減速処理は、図9に示すような演算処理により
通電時間(FP)及びブレーキ時間(FB)を求めるの
であるが、この処理も実験から得たものであり、適宜変
更され得るものである。
【0050】図9の減速処理の内容を簡単に述べると、
目標移動量から前群移動量を引いた値の絶対値を求め
(ステップ601)、その絶対値を4倍したものをブレ
ーキ時間変数(FBV)とする(ステップ602)。次
いで、このブレーキ時間変数(FBV)とセットされて
いる通電時間(FP)との大小を比較し(ステップ60
3)、前者が大きい場合には、前群レンズ22の移動速
度が速すぎるとして通電時間(FP)を0msとし(ス
テップ604)、ブレーキ時間(FB)にブレーキ時間
変数(FBV)をセットする(ステップ605)。勿
論、このブレーキ時間(FB)が最大値(FBMAX)
を越える場合には、この最大値(FBMAX)をブレー
キ時間(FB)としてセットする(ステップ606,6
07)。
【0051】また、ブレーキ時間変数(FBV)が通電
時間(FP)よりも小さい場合には、僅かに減速させれ
ばよいので、元の通電時間(FP)からブレーキ時間変
数(FBV)を減算した値を新しい通電時間(FP)と
してセットし(ステップ609)、ブレーキ時間(F
B)には0msをセットする(ステップ609)。
【0052】このようにして求めた通電時間(FP)及
びブレーキ時間(FB)に従って図7及び図8のステッ
プ508〜520を実行すると、直流モータ42への通
電時間が減じられ、或いは、直流モータ42にブレーキ
がかけられるので、前群レンズ22の移動速度は減じら
れ、前群レンズ22の移動量は目標移動量を下回ること
になる。
【0053】1回目の移動速度調整処理が終了したなら
ば、図5のステップ310の目標移動量設定処理に移行
する。この目標移動量設定処理は、次の移動速度調整処
理における前群レンズ22の移動速度を決定するための
目標移動量を求め設定する処理であり、その時点での前
群レンズ22の位置からブレーキ地点までの残り移動距
離を求め、その残り移動距離に基づいて新たな目標移動
量を決定するものである。図10に示す目標移動量設定
処理はその一例であり、この処理で決定される目標移動
量と残り移動距離との関係は次表の通りである。
【0054】
【表1】
【0055】この目標移動量設定処理で新たな目標移動
量が設定されたならば、再度、図5のステップ309の
移動速度調整処理を実行する。この2回目の移動速度調
整処理では、通常、前群移動量が新たな目標移動量より
も大きくなっているので減速処理が実行され(ステップ
506)、前群レンズ22の移動速度は減じられる。従
って、前群レンズ22がブレーキ地点に達するまで、移
動速度調整処理と目標移動量設定処理が繰り返されるこ
とにより(ステップ308〜310)、通常は前群レン
ズ22の移動速度が徐々に減じられていくことになる。
【0056】しかしながら、ズーム装置2の機械要素間
の摩擦が大きい等の原因により、前群レンズ22の移動
量が少ない場合には、図7のステップ505で前群移動
量が目標移動量よりも小さいと判断され、加速処理に移
行する(ステップ507)。
【0057】図11は加速処理の一例であり、これも図
9の減速処理と同様に、実験に基づいて作成されたもの
である。図示の加速処理によれば、まず、前群移動量と
目標移動量との差の絶対値を通電時間変数(FPV)と
し(ステップ701)、この通電時間変数(FPV)を
4倍したものに元の通電時間(FP)を加え、その値を
新しい通電時間(FP)としてセットする(ステップ7
02)。そして、ブレーキ時間(FB)に0msをセッ
トする(ステップ703)。これにより、通電時間(F
P)が延長されるので、次の移動速度調整処理では前群
レンズ22が加速され、前群レンズ22が失速してブレ
ーキ地点の手前で停止するような事態を防止することが
できる。尚、この新しい通電時間(FP)が最大通電時
間(FPMAX)を越える場合には、この最大通電時間
(FPMAX)が通電時間(FP)としてセットされる
(ステップ704,705)。
【0058】以上の処理により、前群レンズ22は所定
の速度まで減速された状態でブレーキ地点に達する。そ
して、図5のステップ311でブレーキ処理を施すと、
前群レンズ22は惰性でブレーキ地点から僅かに移動し
てテレ端で停止する。勿論、機械要素間の摩擦が大きい
場合には、前群レンズ22はテレ端の手前で停止する
が、ブレーキ地点からテレ端までの距離は非常に短く、
かつ、ブレーキ地点での前群レンズ22の移動速度は低
速となっているので、その停止位置はテレ端に極めて近
い許容範囲内の位置となる。
【0059】望遠用ズームスイッチ(STELE)がO
FFとされ、或いは、上述したように前群レンズ22が
テレ端で停止したならば、次に図4のステップ209に
移行する。この実施例では、後群レンズ28の待機位置
は、遠景撮影を行うためのINF位置から数パルス分だ
け対比した位置であるので、まず後群レンズ28の待機
位置を求めるために、前群レンズ22の位置を検出し
(ステップ209)、後群レンズ28の待機位置に対応
する後群累積パルス数を演算で求める(ステップ21
0)。そして、そのパルス数となるようにステッピング
モータ44を駆動し、後群レンズ28を待機位置に配置
する(ステップ211)。最後に、望遠用ズームスイッ
チ(STELE)がOFFとされていることを確認し
(ステップ212)、望遠側ズーム処理を終了する。
【0060】以上は望遠側のズーム動作について本発明
を適用した例であるが、広角側ズーム動作時に前群レン
ズ22をワイド端にて停止させる場合や、レンズ鏡胴4
をカメラボディ内に収納する沈胴時に前群レンズ22を
沈胴位置に停止させる場合にも、本発明を適用可能であ
ることは当業者ならば容易に理解されよう。
【0061】また、本発明の適用対象であるズーム装置
も上記の2群式のものに限られず、レンズ群が直流モー
タにより駆動されるものであれば、どのような型式であ
ってもよい。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ズ
ーム装置のレンズ群を自動的に所定の停止位置に停止さ
せる場合に、レンズ群の失速や過剰な移動の発生を検出
することができ、その状態に応じてレンズ群の移動速度
を増減するので、レンズ群を確実に停止位置で停止させ
ることができる。従って、従来における停止位置の狂い
による撮影倍率の変動等の問題は生じず、ズーム装置の
持つ性能を十分に発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるカメラの2群式ズーム装置
の構成を示す断面図であり、(a)は最も望遠にした状
態、(b)は最も広角にした状態を示している。
【図2】本発明によるズーム装置のレンズ群停止装置を
構成するCPUを示すブロック図である。
【図3】カメラがスタンバイ状態に至るまでの処理の一
実施例を示すフローチャートである。
【図4】望遠側ズーム処理の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図5】図4の望遠側ズーム処理におけるモータ駆動処
理の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】図5のモータ駆動処理におけるパラメータセッ
トの一実施例を示すフローチャートである。
【図7】図5のモータ駆動処理における移動速度調整処
理の一実施例の一部を示すフローチャートである。
【図8】図7の移動速度調整処理に続くフローチャート
である。
【図9】図7の移動速度調整処理における減速処理の一
実施例を示すフローチャートである。
【図10】図5のモータ駆動処理における目標移動量設
定処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図11】図7の移動速度調整処理における加速処理の
一実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…2群式ズーム装置、4…レンズ鏡胴、6…固定筒、
8…中間筒、10…移動筒、16…伝動機構、22…前
群レンズ、24…ポジションセンサ、28…後群レン
ズ、36…ホームポジションセンサ、40…CPU、4
2…直流モータ、44…ステッピングモータ、46…ロ
ジック・ドライバ回路、48…スイッチ部、50…電
池、52…レギュレータ回路、54…バッテリチェック
回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 文雄 埼玉県大宮市植竹町一丁目324番地 富士 写真光機株式会社内 (72)発明者 那珂 洋二 埼玉県朝霞市泉水三丁目13番45号 富士写 真フイルム株式会社朝霞開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流モータにより駆動されるレンズ群を
    有するズーム装置において、前記レンズ群の移動速度を
    所定の位置から減じて該レンズ群を所定の停止位置にて
    停止させるレンズ群停止装置であって、 前記直流モータの駆動を間欠的に行うモータ駆動手段
    と、 前記モータ駆動手段による前記直流モータの1回の駆動
    によって移動される前記レンズ群の移動量を検出する移
    動量検出手段と、 前記移動量検出手段により検出された前記レンズ群の移
    動量に基づいて、前記モータ駆動手段による前記直流モ
    ータの駆動を制御して前記レンズ群の移動速度を調整す
    る調整手段と、を備えることを特徴とするズーム装置の
    レンズ群停止装置。
  2. 【請求項2】 前記調整手段は、予め設定された目標移
    動量と前記移動量検出手段により検出された前記レンズ
    群の移動量とを比較し、前記目標移動量が前記レンズ群
    の移動量よりも大きい場合には前記レンズ群の移動速度
    を減じ、前記目標移動量が前記レンズ群の移動量よりも
    小さい場合には前記レンズ群の移動速度を増すようにな
    っていることを特徴とする請求項1記載のズーム装置の
    レンズ群停止装置。
JP18416493A 1993-07-26 1993-07-26 ズーム装置のレンズ群停止装置 Pending JPH0743586A (ja)

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