JPH074350B2 - Nmr信号受信方法 - Google Patents
Nmr信号受信方法Info
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- JPH074350B2 JPH074350B2 JP61168985A JP16898586A JPH074350B2 JP H074350 B2 JPH074350 B2 JP H074350B2 JP 61168985 A JP61168985 A JP 61168985A JP 16898586 A JP16898586 A JP 16898586A JP H074350 B2 JPH074350 B2 JP H074350B2
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- pulse
- nmr signal
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/48—NMR imaging systems
- G01R33/4818—MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space
- G01R33/482—MR characterised by data acquisition along a specific k-space trajectory or by the temporal order of k-space coverage, e.g. centric or segmented coverage of k-space using a Cartesian trajectory
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- G01R23/16—Spectrum analysis; Fourier analysis
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- G—PHYSICS
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/48—NMR imaging systems
- G01R33/54—Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console
- G01R33/56—Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution
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- G01R33/565—Correction of image distortions, e.g. due to magnetic field inhomogeneities
- G01R33/5659—Correction of image distortions, e.g. due to magnetic field inhomogeneities caused by a distortion of the RF magnetic field, e.g. spatial inhomogeneities of the RF magnetic field
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- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/28—Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
- G01R33/32—Excitation or detection systems, e.g. using radio frequency signals
- G01R33/36—Electrical details, e.g. matching or coupling of the coil to the receiver
- G01R33/3621—NMR receivers or demodulators, e.g. preamplifiers, means for frequency modulation of the MR signal using a digital down converter, means for analog to digital conversion [ADC] or for filtering or processing of the MR signal such as bandpass filtering, resampling, decimation or interpolation
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、核磁気共鳴(NMR,nuclear magnetic reson
ance)信号から、物体に関する情報を収集する技術に関
する。この発明は、特に、1つのNMR信号から収集でき
る情報の量を増やす技術に関する。
ance)信号から、物体に関する情報を収集する技術に関
する。この発明は、特に、1つのNMR信号から収集でき
る情報の量を増やす技術に関する。
情報システムには、すべて、システムが受けて、処理
し、転送できる最高信号振幅と最低信号振幅との間の有
限ダイナミックレンジ(デシベル)がある。例えば米国
特許第4,034,191号トムリンソン(tomlinson)明細書に
開示されているスペクトロメータでは、一連のパルス信
号を、分析すべき物体の中に送り込む。同スペクトロメ
ータにおいては、疑似ランダムシーケンスに従って、パ
ルス信号のパルス高さ、またはパルス幅を変調すること
によって、送信器のピーク出力を下げて、特定のダイナ
ミックレンジ内にフィットさせ、またパルスを変調させ
る所望の広帯域励起波形の各フーリエ周波数成分に疑似
ランダム位相シフト成分を加える。これにより、周波数
成分のピーク振幅が、変調波形において互いに位相がず
れるために、ピークパルス出力が低くなる。また同時励
起共振スペクトルラインの位相がスクランブリングされ
る。
し、転送できる最高信号振幅と最低信号振幅との間の有
限ダイナミックレンジ(デシベル)がある。例えば米国
特許第4,034,191号トムリンソン(tomlinson)明細書に
開示されているスペクトロメータでは、一連のパルス信
号を、分析すべき物体の中に送り込む。同スペクトロメ
ータにおいては、疑似ランダムシーケンスに従って、パ
ルス信号のパルス高さ、またはパルス幅を変調すること
によって、送信器のピーク出力を下げて、特定のダイナ
ミックレンジ内にフィットさせ、またパルスを変調させ
る所望の広帯域励起波形の各フーリエ周波数成分に疑似
ランダム位相シフト成分を加える。これにより、周波数
成分のピーク振幅が、変調波形において互いに位相がず
れるために、ピークパルス出力が低くなる。また同時励
起共振スペクトルラインの位相がスクランブリングされ
る。
NMRシステムにおいては、上記米国特許の場合のよう
に、一連のパルスを印加して各パルス中に同時NMR信号
を受信するのではなく、パルス/磁場勾配シーケンスを
印加して、後続時間インタバル中に、1または複数のNM
R信号を得ることが多い。このNMR信号のピーク振幅は比
較的高いが、検知時間全体の各信号の平均振幅は極めて
低い。
に、一連のパルスを印加して各パルス中に同時NMR信号
を受信するのではなく、パルス/磁場勾配シーケンスを
印加して、後続時間インタバル中に、1または複数のNM
R信号を得ることが多い。このNMR信号のピーク振幅は比
較的高いが、検知時間全体の各信号の平均振幅は極めて
低い。
例えばフーリエ変換(FT,Fourier transform)NMRイメ
ージングにおいては、多数のスピンシステムからの過渡
レスポンスを時間の関数として受け、この過渡レスポン
スの最高振幅を励起したスピンシステムの総数として求
める。ただし、NMRスペクトルに関する細分情報は、ス
ピンレスポンスの低振幅成分に含まれており、NMRイメ
ージングシステムのダイナミックレンジが大きくて、過
渡レスポンスのピーク振幅と、これに比べてはるかに低
いスピンレスポンスの振幅成分の両方を含んでいると、
検知した経時変化信号のフーリエ変換によって求めるこ
とができる。
ージングにおいては、多数のスピンシステムからの過渡
レスポンスを時間の関数として受け、この過渡レスポン
スの最高振幅を励起したスピンシステムの総数として求
める。ただし、NMRスペクトルに関する細分情報は、ス
ピンレスポンスの低振幅成分に含まれており、NMRイメ
ージングシステムのダイナミックレンジが大きくて、過
渡レスポンスのピーク振幅と、これに比べてはるかに低
いスピンレスポンスの振幅成分の両方を含んでいると、
検知した経時変化信号のフーリエ変換によって求めるこ
とができる。
スピンレスポンスは、その持続時間の大部分において、
振幅が極めて低く、詳細周波数情報を求めるために、信
号を長時間にわたってサンプリングしなければならない
場合には特にそうである。時定数T2に従ってスピンシス
テムの横方向リラクゼーション(transverse relaxatio
n)を行うと、サンプリング時間全体にわたって信号振
幅の著しいロスを生じる。
振幅が極めて低く、詳細周波数情報を求めるために、信
号を長時間にわたってサンプリングしなければならない
場合には特にそうである。時定数T2に従ってスピンシス
テムの横方向リラクゼーション(transverse relaxatio
n)を行うと、サンプリング時間全体にわたって信号振
幅の著しいロスを生じる。
したがって、NMRイメージングにおいて受信するNMR信号
ピーク振幅を低くする技術を開発することが望ましい。
ピーク振幅を低くすれば、特定NMR信号の情報のダイナ
ミックレンジが小さくなる。このNMR情報には、NMRイメ
ージングシステムのダイナミックレンジを埋める情報を
入れることができるから、このシステムを用いれば、収
集する情報量を多くすることができる。
ピーク振幅を低くする技術を開発することが望ましい。
ピーク振幅を低くすれば、特定NMR信号の情報のダイナ
ミックレンジが小さくなる。このNMR情報には、NMRイメ
ージングシステムのダイナミックレンジを埋める情報を
入れることができるから、このシステムを用いれば、収
集する情報量を多くすることができる。
本発明は、受信NMR信号のピーク振幅を低くする技術を
提供するものである。本発明はさらに、位相エンコーデ
ッドNMR情報を含んでいるNMR信号のピーク振幅を小さく
する技術を提供する。これらの技術は、空間情報を、受
信NMR信号において位相エンコーディングするNMRイメー
ジングに適用すれば特に効果がある。
提供するものである。本発明はさらに、位相エンコーデ
ッドNMR情報を含んでいるNMR信号のピーク振幅を小さく
する技術を提供する。これらの技術は、空間情報を、受
信NMR信号において位相エンコーディングするNMRイメー
ジングに適用すれば特に効果がある。
本発明はさらに、周波数レンジ全体にわたって振幅が一
定であるが、位相が周波数に応じて変化するパルスを印
加することによって、原子核の位相をスクランブリング
する技術を提供する。本発明によれば、また、イメージ
ングプロセス中に、ディジテーション(digitation)と
データ処理によって導入されるノイズを低くすることが
できる。
定であるが、位相が周波数に応じて変化するパルスを印
加することによって、原子核の位相をスクランブリング
する技術を提供する。本発明によれば、また、イメージ
ングプロセス中に、ディジテーション(digitation)と
データ処理によって導入されるノイズを低くすることが
できる。
本発明のいくつかの特徴は、NMR情報の位相エンコーデ
ィングを、原子核の位相を変化させる技術と組合わせれ
ば、受信NMR信号のピーク振幅を小さくすることができ
るという発見に基づいている。本発明のいくつかの特徴
はまた、原子核の位相を変化させて、NMRイメージング
システムのダイナミックレンジを改善することのできる
特殊特許技術の発見に基づいている。
ィングを、原子核の位相を変化させる技術と組合わせれ
ば、受信NMR信号のピーク振幅を小さくすることができ
るという発見に基づいている。本発明のいくつかの特徴
はまた、原子核の位相を変化させて、NMRイメージング
システムのダイナミックレンジを改善することのできる
特殊特許技術の発見に基づいている。
本発明のNMR信号方法においては、第1時間インタバル
中に物体の原子核を励起し、第1時間インタバルに続く
第2インタバル中にNMR信号を発生する。物体の原子の
中の少なくともいくつかの原子の核の位相を変化させ
て、NMR信号のピーク振幅とその平均出力との比を小さ
くする。第2時間インタバル中にNMR信号を受信する。
中に物体の原子核を励起し、第1時間インタバルに続く
第2インタバル中にNMR信号を発生する。物体の原子の
中の少なくともいくつかの原子の核の位相を変化させ
て、NMR信号のピーク振幅とその平均出力との比を小さ
くする。第2時間インタバル中にNMR信号を受信する。
核の位相を変化させる1つの方法としては、空間的に不
均一な無線周波数(rf)パルスを物体に印加する。この
パルスに続いて均一rfパルスを印加し、両方のパルスの
合同効果によって核を励起状態にし、核を崩壊させてNM
R信号を発生することができる。さらに、パルス励起勾
配磁場中に、rfパルスを空間的選択性パルスとして印加
して物体のスライスを選択することができる。
均一な無線周波数(rf)パルスを物体に印加する。この
パルスに続いて均一rfパルスを印加し、両方のパルスの
合同効果によって核を励起状態にし、核を崩壊させてNM
R信号を発生することができる。さらに、パルス励起勾
配磁場中に、rfパルスを空間的選択性パルスとして印加
して物体のスライスを選択することができる。
核の位相を変化させる別の方法としては、位相または振
幅のいずれかが、周波数に応じて変化する位相スクラン
ブリングテイラードrfパルスを印加する。同位相スクラ
ンブリングrfパルスは、まずその位相スペクトルと振幅
スペクトルとを設定し、続いて位相スペクトルと振幅ス
ペクトルとをフーリエ変換などによって変換して、物体
に印加すべき実成分と仮想成分とを持っている経時変化
rfパルス波形を生成することによって発生させることが
できる。位相スクランブリングrfパルスの振幅は、周波
数に応じて変化し、パスル励起勾配磁場中に、後続の均
一rf励起パルス中に印加されるスライス選択パルス励起
勾配磁場と同じ方向または同磁場に対して直角方向に印
加する。別の実施態様としては、位相スクランブリング
rfパルスの位相が周波数に応じて変化し、非選択性励起
パルスまたは再集束パルスとして印加される。位相スク
ランブリングrfパルスの位相は、補間によって得られる
緩徐変化ランダム位相関数に従って周波数に応じて変化
するか、または、周波数変調位相関数に従って変化す
る。いずれの場合も、関数は、ピーク振幅とNMR信号平
均出力との比を小さくする関数でなければならない。関
数の一例は次のとおりである。
幅のいずれかが、周波数に応じて変化する位相スクラン
ブリングテイラードrfパルスを印加する。同位相スクラ
ンブリングrfパルスは、まずその位相スペクトルと振幅
スペクトルとを設定し、続いて位相スペクトルと振幅ス
ペクトルとをフーリエ変換などによって変換して、物体
に印加すべき実成分と仮想成分とを持っている経時変化
rfパルス波形を生成することによって発生させることが
できる。位相スクランブリングrfパルスの振幅は、周波
数に応じて変化し、パスル励起勾配磁場中に、後続の均
一rf励起パルス中に印加されるスライス選択パルス励起
勾配磁場と同じ方向または同磁場に対して直角方向に印
加する。別の実施態様としては、位相スクランブリング
rfパルスの位相が周波数に応じて変化し、非選択性励起
パルスまたは再集束パルスとして印加される。位相スク
ランブリングrfパルスの位相は、補間によって得られる
緩徐変化ランダム位相関数に従って周波数に応じて変化
するか、または、周波数変調位相関数に従って変化す
る。いずれの場合も、関数は、ピーク振幅とNMR信号平
均出力との比を小さくする関数でなければならない。関
数の一例は次のとおりである。
ここで、a、bは係数であり、mは、レンジの各セグメ
ントの位相数であり、nは、−(m/2)+1からm/2まで
の整数である。
ントの位相数であり、nは、−(m/2)+1からm/2まで
の整数である。
位相を変化させるまた別の方法としては、パルス励起勾
配磁場の印加のタイミングを行って位相を変化させる。
結果としての位相変化とNMR情報の位相エンコーディン
グとを区別するために、パルス励起勾配磁場に高位勾配
成分を発生させる。
配磁場の印加のタイミングを行って位相を変化させる。
結果としての位相変化とNMR情報の位相エンコーディン
グとを区別するために、パルス励起勾配磁場に高位勾配
成分を発生させる。
核の位相変化によって生じる受信NMR信号の位相変化を
補正するために、受信NMR信号のレベルを求める。位相
変化を補正する別の方法としては、受信NMR信号から複
数の点を含んでいる像を生成し、像の各点において位相
変化を補正する。
補正するために、受信NMR信号のレベルを求める。位相
変化を補正する別の方法としては、受信NMR信号から複
数の点を含んでいる像を生成し、像の各点において位相
変化を補正する。
本発明の方法においては、受信NMR信号のピーク振幅を
小さくすることによって、NMR信号に含まれているより
広い範囲の振幅を検出することができる。特に、ピーク
振幅を小さくすれば受信器の利得が大きくなる。そのた
め、例えば、水や脂肪のプロトンから発生する大信号の
存在下において、乳酸塩のプロトンから発生する信号な
どの小信号を検出することができる。そのため、NMR分
光分析NMRによれば、ダイナミックレンジの狭い在来のN
MRイメージングに比べて、物体の物質に関する情報をは
るかに多く収集することができる。
小さくすることによって、NMR信号に含まれているより
広い範囲の振幅を検出することができる。特に、ピーク
振幅を小さくすれば受信器の利得が大きくなる。そのた
め、例えば、水や脂肪のプロトンから発生する大信号の
存在下において、乳酸塩のプロトンから発生する信号な
どの小信号を検出することができる。そのため、NMR分
光分析NMRによれば、ダイナミックレンジの狭い在来のN
MRイメージングに比べて、物体の物質に関する情報をは
るかに多く収集することができる。
本発明の前記以外の目的、特徴、利点は、添付図面を参
照しながら以下に述べるいくつかの好ましい実施態様の
説明と、特許請求の範囲のクレームによって明らかにな
ると思う。
照しながら以下に述べるいくつかの好ましい実施態様の
説明と、特許請求の範囲のクレームによって明らかにな
ると思う。
I.NMRイメージングのダイナミツクレンジ NMRイメージングの基本的方法としては、NMR信号を受信
することによって、イメージングすべき物体から情報を
収集し、これを処理して像を生成する。第1図は、この
プロセスの諸段階を示す図であり、各段階において、ダ
イナミックレンジに制限が加えられる。
することによって、イメージングすべき物体から情報を
収集し、これを処理して像を生成する。第1図は、この
プロセスの諸段階を示す図であり、各段階において、ダ
イナミックレンジに制限が加えられる。
ボックス(12)においてNMR信号を発生し、発信器へ伝
播させる。実際には、NMR信号のダイナミックレンジは
極めて広い。FR NMRイメージングにおいては、物体の像
捕捉部分(imaged portion)のすべてのスピンシステム
から過渡レスポンスを生成し、最高振幅は、励起される
スピンシステムの総数によって決まる。過渡レスポンス
がその最高振幅から減衰するのに伴って、各スピンシス
テムのNMRスペクトルに関する詳細情報を含んでいる低
振幅変動が起き、この情報を捕捉してサンプリングすれ
ば、フーリエ変換などによって取出すことができる。
播させる。実際には、NMR信号のダイナミックレンジは
極めて広い。FR NMRイメージングにおいては、物体の像
捕捉部分(imaged portion)のすべてのスピンシステム
から過渡レスポンスを生成し、最高振幅は、励起される
スピンシステムの総数によって決まる。過渡レスポンス
がその最高振幅から減衰するのに伴って、各スピンシス
テムのNMRスペクトルに関する詳細情報を含んでいる低
振幅変動が起き、この情報を捕捉してサンプリングすれ
ば、フーリエ変換などによって取出すことができる。
第2、3図は、所望詳細情報の振幅がNMR信号のピーク
振幅に比べて極めて低いことを示すグラフである。時間
の経過と共にピーク振幅から減衰していく経時変化NMR
信号の一例を第2図に示す。減衰(decay)は、一連の
時定数によって特徴づけられており、その中でも最も重
要なのは、横方向リラクゼーション時間T2と、一般的に
T2よりも長い縦方向リラクゼーション時間T1である。さ
らに、使用する磁場の不均一性によって、実際のリラク
ゼーション時間T2が大幅に短くなり、第2図に示すごと
く、ピーク振幅から急速に減衰する。第2図のNMR信号
のスペクトルの一部を第3図に示し、第2図のNMR信号
の2つの周波数成分fa、fbの振幅(dB)を示す。第3図
に示すごとく、周波数成分faの振幅は、周波数成分の振
幅よりも大きく、そのため、周波数faで共鳴する核が略
同相信号を発生するならば、結果するNMR信号のピーク
振幅は極めて大きく、周波数fb信号はダイナミックレン
ジが極めて大きくなければ検出することができない。同
様に、第2図に示すごとく、経時変化信号は比較的急速
に極めて高い振幅からゼロ以下の振幅になり、したがっ
て、スペクトル分解度(spectral resolution)を高く
するために、長時間にわたってサンプリングしなければ
ならない場合、極めて広いダイナミックレンジで信号を
捕捉しなければならない。したがって、第1図のボック
ス(12)におけるNMR信号の発生によって生じるダイナ
ミックレンジは、一般的にNMRイメージングにおいては
極めて広い。後述のごとく、人体などの大きな物体のイ
メージング用に用いる磁場強度が高いために最高信号振
幅が高くなり、相対ノイズが低くなる。
振幅に比べて極めて低いことを示すグラフである。時間
の経過と共にピーク振幅から減衰していく経時変化NMR
信号の一例を第2図に示す。減衰(decay)は、一連の
時定数によって特徴づけられており、その中でも最も重
要なのは、横方向リラクゼーション時間T2と、一般的に
T2よりも長い縦方向リラクゼーション時間T1である。さ
らに、使用する磁場の不均一性によって、実際のリラク
ゼーション時間T2が大幅に短くなり、第2図に示すごと
く、ピーク振幅から急速に減衰する。第2図のNMR信号
のスペクトルの一部を第3図に示し、第2図のNMR信号
の2つの周波数成分fa、fbの振幅(dB)を示す。第3図
に示すごとく、周波数成分faの振幅は、周波数成分の振
幅よりも大きく、そのため、周波数faで共鳴する核が略
同相信号を発生するならば、結果するNMR信号のピーク
振幅は極めて大きく、周波数fb信号はダイナミックレン
ジが極めて大きくなければ検出することができない。同
様に、第2図に示すごとく、経時変化信号は比較的急速
に極めて高い振幅からゼロ以下の振幅になり、したがっ
て、スペクトル分解度(spectral resolution)を高く
するために、長時間にわたってサンプリングしなければ
ならない場合、極めて広いダイナミックレンジで信号を
捕捉しなければならない。したがって、第1図のボック
ス(12)におけるNMR信号の発生によって生じるダイナ
ミックレンジは、一般的にNMRイメージングにおいては
極めて広い。後述のごとく、人体などの大きな物体のイ
メージング用に用いる磁場強度が高いために最高信号振
幅が高くなり、相対ノイズが低くなる。
同じく第2図に示すごとく、ステップ(12)においてNM
R信号が発生すると、受信器へ送られる。受信器は一般
に、RFコイルと、rfコイルから受けた信号を増幅する電
子回路とで構成されている。ただし、NMR信号がrfコイ
ルへ送られても、信号振幅が制限されることはなく、極
めて広い信号ダイナミックレンジが維持される。
R信号が発生すると、受信器へ送られる。受信器は一般
に、RFコイルと、rfコイルから受けた信号を増幅する電
子回路とで構成されている。ただし、NMR信号がrfコイ
ルへ送られても、信号振幅が制限されることはなく、極
めて広い信号ダイナミックレンジが維持される。
ボックス(14)において、rfコイルへ送られたNMR信号
が前記の受信器電子回路を通過する。現在発売されてい
る受信器のダイナミックレンジが制限されているため
に、これによってダイナミックレンジが制限される。
が前記の受信器電子回路を通過する。現在発売されてい
る受信器のダイナミックレンジが制限されているため
に、これによってダイナミックレンジが制限される。
信号が受信されるとサンプリングされ、ボックス(16)
において格納される。この機能の一部は、アナログ=デ
ジタル変換器(ADC,anlog-to-digital converter)によ
って実行される。現在発売されているADCの分解能は(1
6)ビットmaxであり、90dBのダイナミックレンジに相当
し、ダイナミックレンジがこのように高いADCは高価で
ある。このレンジは、現在発売されている受信器電子回
路よりも少し大きく、サンプリングされ格納される信号
のダイナミックレンジが実際に制限されることはない。
しかしこのダイナミックレンジは、NMR信号において生
じる最高ダイナミックレンジよりも小さく、したがっ
て、もし受信器電子回路のダイナミックレンジが改良さ
れれば制限になり得る。
において格納される。この機能の一部は、アナログ=デ
ジタル変換器(ADC,anlog-to-digital converter)によ
って実行される。現在発売されているADCの分解能は(1
6)ビットmaxであり、90dBのダイナミックレンジに相当
し、ダイナミックレンジがこのように高いADCは高価で
ある。このレンジは、現在発売されている受信器電子回
路よりも少し大きく、サンプリングされ格納される信号
のダイナミックレンジが実際に制限されることはない。
しかしこのダイナミックレンジは、NMR信号において生
じる最高ダイナミックレンジよりも小さく、したがっ
て、もし受信器電子回路のダイナミックレンジが改良さ
れれば制限になり得る。
最後に、ボックス(18)において信号サンプルが処理さ
れ、物体のNMR像が得られる。このプロセスは、一般的
には高速フーリエ変換(FFT,fast Fourier Transform)
であり、これによって情報に幾分ノイズが導入され、そ
のダイナミックレンジが小さくなる。FFTによって導入
されるノイズはディジテーション精度、丸め誤差(roun
d-off error)、FFT中のデータスケーリング方法ならび
にデータ自体の性質によって決まる。
れ、物体のNMR像が得られる。このプロセスは、一般的
には高速フーリエ変換(FFT,fast Fourier Transform)
であり、これによって情報に幾分ノイズが導入され、そ
のダイナミックレンジが小さくなる。FFTによって導入
されるノイズはディジテーション精度、丸め誤差(roun
d-off error)、FFT中のデータスケーリング方法ならび
にデータ自体の性質によって決まる。
FFTによって導入されるノイズは、データ自体の性質に
よって左右されるから、ダイナミックレンジのこの局面
は、次に詳しく述べるごとく適切な技術によって改善す
ることができる。
よって左右されるから、ダイナミックレンジのこの局面
は、次に詳しく述べるごとく適切な技術によって改善す
ることができる。
ダイナミックレンジは、いくつかの理由から、NMR特有
の問題である。1Teslaを越え、人体などの大きな物体の
イメージング用に現在用いられている高磁場強度では、
NMRレスポンスが強く、NMR信号中のS/N比が優れてお
り、自由誘導減衰(FID,free induction decay)として
知られている。さらに、イメージングすべき物体全体に
わたって、大磁場勾配と磁場不均一性が存在しており、
極めて減衰速度の速いFIDになり、したがって、ピーク
信号出力と平均信号出力との比が非常に大きくなる。最
後に、NMRイメージングを医療に適用する場合は、イメ
ージング時間を短くし、ノイズ存在下における信号の平
均化を行うことが望ましい。在来NMR分光分析法のダイ
ナミックレンジを大きくする技術は、追加データ捕捉時
間を必要とし、したがって望ましくない。
の問題である。1Teslaを越え、人体などの大きな物体の
イメージング用に現在用いられている高磁場強度では、
NMRレスポンスが強く、NMR信号中のS/N比が優れてお
り、自由誘導減衰(FID,free induction decay)として
知られている。さらに、イメージングすべき物体全体に
わたって、大磁場勾配と磁場不均一性が存在しており、
極めて減衰速度の速いFIDになり、したがって、ピーク
信号出力と平均信号出力との比が非常に大きくなる。最
後に、NMRイメージングを医療に適用する場合は、イメ
ージング時間を短くし、ノイズ存在下における信号の平
均化を行うことが望ましい。在来NMR分光分析法のダイ
ナミックレンジを大きくする技術は、追加データ捕捉時
間を必要とし、したがって望ましくない。
本発明は、NMRデータ捕捉のダイナミックレンジの問題
は、NMR信号のピーク振幅を小さくすることによって緩
和できるという認識に基づいている。
は、NMR信号のピーク振幅を小さくすることによって緩
和できるという認識に基づいている。
本発明はさらに、調べるべき物体内の核スピンシステム
の位相を換えることによってこれを行うことができ、核
スピンシステムの位相を変化させるいくつかの方法によ
っても、FFTなどの後続の信号処理中に導入されるノイ
ズを抑制することができるという発見に基づいている。
の位相を換えることによってこれを行うことができ、核
スピンシステムの位相を変化させるいくつかの方法によ
っても、FFTなどの後続の信号処理中に導入されるノイ
ズを抑制することができるという発見に基づいている。
本発明は、NMRイメージングに適用すれば特に効果があ
り、さらにまた、イメージング用に必要な空間情報の中
のいくつかの情報が、核スピンシステムに同相エンコー
ディングされ、手も位相を変化させることができるとい
う発見に基づいている。
り、さらにまた、イメージング用に必要な空間情報の中
のいくつかの情報が、核スピンシステムに同相エンコー
ディングされ、手も位相を変化させることができるとい
う発見に基づいている。
第4A〜4C図は、どのように位相を変化させて、NMR信号
のピーク振幅を小さくするかを示すグラフである。
のピーク振幅を小さくするかを示すグラフである。
各例において、NMR信号の周波数スペクトルは左に示
し、実/仮想経時変化波形は右に示す。
し、実/仮想経時変化波形は右に示す。
例えば第4A図において、NMRスペクトルの振幅は、周波
数レンジ全体にわたって一定であり、位相はすべての周
波数でゼロである。これに対する経時可変波形(エコー
信号として示す)は、任意にt=0として設定した時間
が中心になっている。
数レンジ全体にわたって一定であり、位相はすべての周
波数でゼロである。これに対する経時可変波形(エコー
信号として示す)は、任意にt=0として設定した時間
が中心になっている。
第4B図において、スペクトルの振幅成分は、第4A図と同
じであるが、位相成分は周波数レンジ全体にわたって直
線的に変化し、振幅は非ゼロである。この位相変化によ
って、経時可変信号の中心がΔtだけシフトするが、実
/仮想波形の形状は第4A図と同じである。
じであるが、位相成分は周波数レンジ全体にわたって直
線的に変化し、振幅は非ゼロである。この位相変化によ
って、経時可変信号の中心がΔtだけシフトするが、実
/仮想波形の形状は第4A図と同じである。
これに対し第4C図においては、経時可変波形の実/仮想
成分の形状は大きく変わっており、実成分のピーク振幅
が小さくなっている。この波形を持っているパルスの1
つのスペクトルを、第4C図の左に示す。このスペクトル
は振幅成分は第4A、第4B図と同じであるが、位相成分の
周波数レンジ全体にわたって位相がランダム変化する。
第4図の直線的位相変化と違って、このランダム位相変
化、ならびに使用可能な他の適切な位相変化では、実波
形成分のピーク振幅が小さくなる。
成分の形状は大きく変わっており、実成分のピーク振幅
が小さくなっている。この波形を持っているパルスの1
つのスペクトルを、第4C図の左に示す。このスペクトル
は振幅成分は第4A、第4B図と同じであるが、位相成分の
周波数レンジ全体にわたって位相がランダム変化する。
第4図の直線的位相変化と違って、このランダム位相変
化、ならびに使用可能な他の適切な位相変化では、実波
形成分のピーク振幅が小さくなる。
第4C図から、受信したNMR信号のピーク振幅とその平均
出力との比は、核スピンシステムが第4C図に示すごと
く、周波スペクトルの位相成分全体にわたって変化する
ならば小さくなることが分かる。しかし、在来NMRイメ
ージングにおいては、核スピンシステムの位相エンコー
ディングによって、一般に第4A図か第4B図のそれに似た
位相成分が結果し、受信NMR信号のピーク振幅は高い。
したがって、位相エンコーディングに加えて、NMR信号
のピーク振幅を小さくするように核スピンシステムの位
相を変化させなければならない。
出力との比は、核スピンシステムが第4C図に示すごと
く、周波スペクトルの位相成分全体にわたって変化する
ならば小さくなることが分かる。しかし、在来NMRイメ
ージングにおいては、核スピンシステムの位相エンコー
ディングによって、一般に第4A図か第4B図のそれに似た
位相成分が結果し、受信NMR信号のピーク振幅は高い。
したがって、位相エンコーディングに加えて、NMR信号
のピーク振幅を小さくするように核スピンシステムの位
相を変化させなければならない。
第5A〜第5C図は、本発明の1つの応用例としてのNMRイ
メージングにおけるいくつかの機能シーケンスを示す。
メージングにおけるいくつかの機能シーケンスを示す。
いずれのシーケンスにおいても、核スピンシステムの位
相を変化させて受信NMR信号のピーク振幅を小さくす
る。第4A〜5C図の比較から、位相の変化は、イメージン
グプロセス中のいくつかの時点の任意の時点において起
きることが分かり、第5A〜5C図は色々な可能性の中の一
例にすぎない。さらに、位相は、イメージングプロセス
における複数の時点で変化し、複数の次元において効果
を発揮する(第5A〜5C図の方法を組合わせる)。
相を変化させて受信NMR信号のピーク振幅を小さくす
る。第4A〜5C図の比較から、位相の変化は、イメージン
グプロセス中のいくつかの時点の任意の時点において起
きることが分かり、第5A〜5C図は色々な可能性の中の一
例にすぎない。さらに、位相は、イメージングプロセス
における複数の時点で変化し、複数の次元において効果
を発揮する(第5A〜5C図の方法を組合わせる)。
第5図において、核スピンシステムは、ボックス(22)
に示すとおり、核スピンシステムの必要な励起の一部と
して、シーケンスの開始時に変化する。イメージングの
場合は、続いて励起した核を、一般的にはボックス(2
4)に示すごとく位相エンコーディング空間情報でエン
コーディングする。そしてこれによって生成した低ピー
ク振幅のNMR信号をボックス(26)で受ける。
に示すとおり、核スピンシステムの必要な励起の一部と
して、シーケンスの開始時に変化する。イメージングの
場合は、続いて励起した核を、一般的にはボックス(2
4)に示すごとく位相エンコーディング空間情報でエン
コーディングする。そしてこれによって生成した低ピー
ク振幅のNMR信号をボックス(26)で受ける。
第5図において、核をボックス(32)において励起し、
ボックス(34)においてエンコーディングする。続いて
核をボックス(36)において180度再集束パルスで再集
束し、これと同時に位相を変化させる。その結果、ボッ
クス(38)で受けるNMR信号のピーク振幅が低下してい
る。
ボックス(34)においてエンコーディングする。続いて
核をボックス(36)において180度再集束パルスで再集
束し、これと同時に位相を変化させる。その結果、ボッ
クス(38)で受けるNMR信号のピーク振幅が低下してい
る。
第5図において、核をボックス(42)において再び励起
する。ボックス(44)における核のエンコーディングの
一部として位相を変化させる。続いて核をボックス(4
6)に示すごとく再集束し、続いてピーク振幅が低下し
たNMR信号をボックス(48)で受ける。
する。ボックス(44)における核のエンコーディングの
一部として位相を変化させる。続いて核をボックス(4
6)に示すごとく再集束し、続いてピーク振幅が低下し
たNMR信号をボックス(48)で受ける。
第5A〜5C図に示す具体的なシーケンス例を、核スピンシ
ステムの位相を変化させる具体的な方法に関連して次に
説明する。位相を変化させる方法としてはいくつかある
が、受信したNMR信号のピーク振幅を小さくするように
位相を変化させる方法を紹介する。
ステムの位相を変化させる具体的な方法に関連して次に
説明する。位相を変化させる方法としてはいくつかある
が、受信したNMR信号のピーク振幅を小さくするように
位相を変化させる方法を紹介する。
II.不均一RFパルス 核スピンシステムの位相を変化させる1つの方法とし
て、まず不均一rfパルスを印加してスピンを起す。
て、まず不均一rfパルスを印加してスピンを起す。
言い換えれば、イメージングすべき物体全体にわたって
振幅が空間的に変化するrfパルスを印加する。
振幅が空間的に変化するrfパルスを印加する。
第6図は、この方法において使用するrfコイルコンフィ
ギュレーションを示す。
ギュレーションを示す。
第7図は、第6図のコイルコンフィギュレーションによ
って印加するパルスシーケンスが、イメージングすべき
物体の体積要素(Volume element)にどのような作用を
及ぼすかを示す。これと同様なコイル構造は、本出願人
による米国特許願第 (代理人番号 M-104
48)「位相変化RFパルスを用いるNMR位相エンコーディ
ング」(NMR Phase Encoding Using Phase Varying RF
Pulses)に紹介されている。
って印加するパルスシーケンスが、イメージングすべき
物体の体積要素(Volume element)にどのような作用を
及ぼすかを示す。これと同様なコイル構造は、本出願人
による米国特許願第 (代理人番号 M-104
48)「位相変化RFパルスを用いるNMR位相エンコーディ
ング」(NMR Phase Encoding Using Phase Varying RF
Pulses)に紹介されている。
第6図に示すコイルアレンジメントには2つのコイル
A、Bがあり、その中にイメージングすべき物体(50)
がある。
A、Bがあり、その中にイメージングすべき物体(50)
がある。
コイルAはサドル型コイルであり、2つの半割(52)
(54)で構成されている。第6図に示すごとく、Y方向
に均一rf磁場を発生する。これに対してコイルBは、2
つの半割(56)(58)で構成されており、例えばX方向
においてコイル半割(56)(58)の間の中点においてゼ
ロ磁場を発生する可変磁場である不均一rf磁場を発生す
る。コイルBは、周知のタイプのrf勾配コイル(rf gra
dient coil)とすることができる。
(54)で構成されている。第6図に示すごとく、Y方向
に均一rf磁場を発生する。これに対してコイルBは、2
つの半割(56)(58)で構成されており、例えばX方向
においてコイル半割(56)(58)の間の中点においてゼ
ロ磁場を発生する可変磁場である不均一rf磁場を発生す
る。コイルBは、周知のタイプのrf勾配コイル(rf gra
dient coil)とすることができる。
第6図においてはコイルA、Bは、直交しているが、同
方向とすることもできる。また、相異なる方向に追加コ
イルを設けて、各々の方向において不均一rf磁場を発生
させることもできる。イメージングすべき物体(50)
は、第6図において両コイルの間にあり、スピン磁化核
(spin magnetized nuclei)の3つの小要素A、B、C
を含んでいる。
方向とすることもできる。また、相異なる方向に追加コ
イルを設けて、各々の方向において不均一rf磁場を発生
させることもできる。イメージングすべき物体(50)
は、第6図において両コイルの間にあり、スピン磁化核
(spin magnetized nuclei)の3つの小要素A、B、C
を含んでいる。
第7図は、第6図のコイルシステムで印加するrfパルス
が、各小要素A、B、Cのスピン磁化にどのような作用
を及ぼすかを示す。
が、各小要素A、B、Cのスピン磁化にどのような作用
を及ぼすかを示す。
第7図の第1列において、各小要素のスピン磁化の方向
はZ′軸方向であり、静磁場(static magnetic fiel
d)の効果として3つの体積要素が占める位置はZ′軸
上である。続いて、第7図の第2列に示すごとく、コイ
ルBで印加されるrfパルスが、いくつかの小要素のスピ
ンの方向を変化させる。
はZ′軸方向であり、静磁場(static magnetic fiel
d)の効果として3つの体積要素が占める位置はZ′軸
上である。続いて、第7図の第2列に示すごとく、コイ
ルBで印加されるrfパルスが、いくつかの小要素のスピ
ンの方向を変化させる。
スピン挙動を、rf基準周波数faの基準回転フレーム(ro
tating frame of reference)で扱えば、このパルス
は、任意にゼロ位相を与えることのできるX′軸方向に
印加される。
tating frame of reference)で扱えば、このパルス
は、任意にゼロ位相を与えることのできるX′軸方向に
印加される。
その結果、体積要素Aのスピンは正Y′軸に向かって回
転し、体積要素Cのスピンは、逆の負Y′軸方向に向か
って回転する。ただし、前記のごとく、コイル(56)
(58)の間の中点においてゼロ磁場が発生するから、体
積要素Bのスピンは何等の作用を受けない。第7図の第
2列から分かるとおり、これによって、Y′‐Z′面内
の体積要素のスピンシステムの方向が変化する。
転し、体積要素Cのスピンは、逆の負Y′軸方向に向か
って回転する。ただし、前記のごとく、コイル(56)
(58)の間の中点においてゼロ磁場が発生するから、体
積要素Bのスピンは何等の作用を受けない。第7図の第
2列から分かるとおり、これによって、Y′‐Z′面内
の体積要素のスピンシステムの方向が変化する。
コイルBで印加される不均一rfパルスの終端に続いて、
直ちに在来90度パルスが、第7図に示すごとくコイルA
で印加される。このパルスは、Y′軸方向に印加される
から、すべてのスピンをY′‐Z′面から出して、回転
スピン磁場を検出する面であるX′‐Y、面内に傾け
る。スピンは、異なる位相、ただしY′‐Z′面内での
方向の違いに相当する位相を伴ってX′‐Y′面内に傾
けられる。さらに、励起された核が、第2図と同じよう
に崩壊してFID信号を発生する。
直ちに在来90度パルスが、第7図に示すごとくコイルA
で印加される。このパルスは、Y′軸方向に印加される
から、すべてのスピンをY′‐Z′面から出して、回転
スピン磁場を検出する面であるX′‐Y、面内に傾け
る。スピンは、異なる位相、ただしY′‐Z′面内での
方向の違いに相当する位相を伴ってX′‐Y′面内に傾
けられる。さらに、励起された核が、第2図と同じよう
に崩壊してFID信号を発生する。
かくのごとく第7図は、核スピンシステムに位相変化も
起させる2段階励起プロセスを示している。第1段階に
おいて、スピンを縦軸に平行な面内において相異なる方
向に傾けるパルスを印加し、第2段階において、すべて
のスピンを、各々平行面内の方向に対応する位相を持た
せて横方向面内に傾ける。
起させる2段階励起プロセスを示している。第1段階に
おいて、スピンを縦軸に平行な面内において相異なる方
向に傾けるパルスを印加し、第2段階において、すべて
のスピンを、各々平行面内の方向に対応する位相を持た
せて横方向面内に傾ける。
第8A、8B図は、本発明に従って第5A図のシーケンスに適
用できる2つの位相変化/励起シーケンスを示すタイミ
ンググラフであり、各々第7図の2段階励起/位相変化
プロセスに従っている。各シーケンスにおいて、パルス
シーケンスを、Z軸方向面の選択励起を用いて、二次元
イメージング用に適用できる。第8A図において、核スピ
ンシステムの位相は、パルス励起勾配磁場Gzの存在下に
おいて、コイルBを通して印加する選択性プリペアレー
ションパルス(selective preparation pulse)で変化
させる。続いてコイルAを通して印加される後続励起パ
ルスを同じ選択面に印加しなければならない。
用できる2つの位相変化/励起シーケンスを示すタイミ
ンググラフであり、各々第7図の2段階励起/位相変化
プロセスに従っている。各シーケンスにおいて、パルス
シーケンスを、Z軸方向面の選択励起を用いて、二次元
イメージング用に適用できる。第8A図において、核スピ
ンシステムの位相は、パルス励起勾配磁場Gzの存在下に
おいて、コイルBを通して印加する選択性プリペアレー
ションパルス(selective preparation pulse)で変化
させる。続いてコイルAを通して印加される後続励起パ
ルスを同じ選択面に印加しなければならない。
これに対して第8B図においては、プリペアレーションパ
ルスは非選択性であり、パルス励起勾配磁場なしで印加
された、したがってコイルAを通して印加される後続励
起パルスだけが選択性である。第8A図においても第8B図
においても、勾配逆転法(gradient reversal techniqu
e)その他の適切な方法を在来の仕方で適用して、選択
性パルスで励起した全スピン磁化をリカバリしなければ
ならない。
ルスは非選択性であり、パルス励起勾配磁場なしで印加
された、したがってコイルAを通して印加される後続励
起パルスだけが選択性である。第8A図においても第8B図
においても、勾配逆転法(gradient reversal techniqu
e)その他の適切な方法を在来の仕方で適用して、選択
性パルスで励起した全スピン磁化をリカバリしなければ
ならない。
第9A〜第9C図は、第6図に示すコイル・コンフィギュー
レーションの詳細を示す。
レーションの詳細を示す。
第9A図は、2つのコイル半割(52)(54)で構成されて
いる均一rfコイルAを示し、各コイル半割(52)(54)
を通して同じ方向に電流が誘導され、均一rf磁場が発生
する。
いる均一rfコイルAを示し、各コイル半割(52)(54)
を通して同じ方向に電流が誘導され、均一rf磁場が発生
する。
これに対して第9B図においては、コイル半割(56)(5
8)が逆の方向に電流を誘導し、均一rf磁場を発生し、
中点において磁場がゼロになる。コイルBを通して不均
一rfパルスが印加されることによって生じる位相分布
は、コイル自体の構造によって決まる。不均一rfパルス
の印加による位相回転の量は、コイルを通して印加され
る電力によって決まり、回転角は一般的に、所望位相分
布に従って、1または複数の位置で全180度回転が存在
するように決定しなければならない。位相分布自体は、
任意の分布とすることができるが、適用するイメージン
グ方法と、最終像データにおいて補正ずみ位相情報をリ
カバリする方法に応じて決めなければならない。
8)が逆の方向に電流を誘導し、均一rf磁場を発生し、
中点において磁場がゼロになる。コイルBを通して不均
一rfパルスが印加されることによって生じる位相分布
は、コイル自体の構造によって決まる。不均一rfパルス
の印加による位相回転の量は、コイルを通して印加され
る電力によって決まり、回転角は一般的に、所望位相分
布に従って、1または複数の位置で全180度回転が存在
するように決定しなければならない。位相分布自体は、
任意の分布とすることができるが、適用するイメージン
グ方法と、最終像データにおいて補正ずみ位相情報をリ
カバリする方法に応じて決めなければならない。
第9C図のアレンジメントにおいては、コイルA、Bが直
交しており、可コイルはマッチング/チューニング回路
を介して適切なrf駆動/検知回路に接続されている。コ
イルAは、マッチングコンデンサ(62)を介して電源に
接続されており、チューニングコンデンサ(64)でチュ
ーニングされ、コイルBは、マッチングコンデンサ(6
6)を介して電源に接続されており、チューニングコン
デンサ(68)でチューニングされ、コイルのコンフィギ
ュレーションならびに接続は様々な実施態様が可能であ
り、第9C図に示すものはあくまでも一例にすぎない。
交しており、可コイルはマッチング/チューニング回路
を介して適切なrf駆動/検知回路に接続されている。コ
イルAは、マッチングコンデンサ(62)を介して電源に
接続されており、チューニングコンデンサ(64)でチュ
ーニングされ、コイルBは、マッチングコンデンサ(6
6)を介して電源に接続されており、チューニングコン
デンサ(68)でチューニングされ、コイルのコンフィギ
ュレーションならびに接続は様々な実施態様が可能であ
り、第9C図に示すものはあくまでも一例にすぎない。
不均一rfパルスを印加する方法は、不均一rfコイルの物
理的構造によって左右されるから、フレキシビリテイに
限界がある。本明細書に紹介するのは、極めて大きなフ
レキシビリテイを備えている、核スピンシステムの位相
を変化させる方法である。
理的構造によって左右されるから、フレキシビリテイに
限界がある。本明細書に紹介するのは、極めて大きなフ
レキシビリテイを備えている、核スピンシステムの位相
を変化させる方法である。
III.テイラード位相スクランブリングパルス 既述のごとく、本発明のいくつかの特徴は、ある種のrf
パルスを用いて、イメージングすべき物体の核スピンシ
ステムの位相を確実に変化させることができるという発
見に基づいている。ただし、位相を変化させる所望rfパ
ルスの任意選択を可能にするためには、所望rfパルスを
得るフレキシブルな方法が必要である。そのような方法
の1つとして、まず所望パルスの振幅スペクトルと位相
スペクトルとを設定し、続いて、この2つのスペクトル
を経時可変波形の所望実/仮想成分に変換することによ
って、テイラードrfパルスを発生させる。
パルスを用いて、イメージングすべき物体の核スピンシ
ステムの位相を確実に変化させることができるという発
見に基づいている。ただし、位相を変化させる所望rfパ
ルスの任意選択を可能にするためには、所望rfパルスを
得るフレキシブルな方法が必要である。そのような方法
の1つとして、まず所望パルスの振幅スペクトルと位相
スペクトルとを設定し、続いて、この2つのスペクトル
を経時可変波形の所望実/仮想成分に変換することによ
って、テイラードrfパルスを発生させる。
このような仕方で発生させるテイラードrfパルスは、前
記米国特許願に紹介されている。
記米国特許願に紹介されている。
第10A、10B図は、核の位相を変化させるパルススペクト
ルを示す。いずれの図においても、パルスは特定レンジ
内の周波数を含んでいるだけでよく、同レンジ外では周
波数の振幅(レベル)はゼロである。ただし同レンジ内
では、振幅あるいは位相は第10A、10B図に示すごとくラ
ンダム変化するか、または、任意の仕方で変化してNMR
信号のピーク振幅を下げる。
ルを示す。いずれの図においても、パルスは特定レンジ
内の周波数を含んでいるだけでよく、同レンジ外では周
波数の振幅(レベル)はゼロである。ただし同レンジ内
では、振幅あるいは位相は第10A、10B図に示すごとくラ
ンダム変化するか、または、任意の仕方で変化してNMR
信号のピーク振幅を下げる。
第10A図のスペクトルでは、振幅(レベル)スペクトル
はレンジ内でランダム変化し、位相スペクトルは一定で
あり、したがってレンジ全体にわたってゼロとして扱う
ことができる。第10A図の振幅/位相スペクトルを変換
して、rfパルスを変調する波形の実/仮想成分を生成す
ると、この波形がrfパルスを発生し、このrfパルスがス
ピンシステムに印加されると、周波数に応じて振幅が変
化する励起を生じる。したがって、パルス励起磁場勾配
などの磁場勾配の存在下で印加するこのパルスによっ
て、各周波数におけるrfパルスの振幅が磁場勾配の方向
の特定領域内の核の位相に作用を及ぼすために、第7図
の第2列に示すようなスピン回転角の変化を生じる。こ
の振幅可変rfパルスを、先に第8A、8B図を参照して説明
したごとく、不均一rfコイルで印加したプリペアレーシ
ョンパルスと同じように2段階励起/位相変化プロセス
において第1パルスとして用いることができる。ただ
し、振幅可変rfパルスは均一rfコイルを通して印加しな
ければならない。
はレンジ内でランダム変化し、位相スペクトルは一定で
あり、したがってレンジ全体にわたってゼロとして扱う
ことができる。第10A図の振幅/位相スペクトルを変換
して、rfパルスを変調する波形の実/仮想成分を生成す
ると、この波形がrfパルスを発生し、このrfパルスがス
ピンシステムに印加されると、周波数に応じて振幅が変
化する励起を生じる。したがって、パルス励起磁場勾配
などの磁場勾配の存在下で印加するこのパルスによっ
て、各周波数におけるrfパルスの振幅が磁場勾配の方向
の特定領域内の核の位相に作用を及ぼすために、第7図
の第2列に示すようなスピン回転角の変化を生じる。こ
の振幅可変rfパルスを、先に第8A、8B図を参照して説明
したごとく、不均一rfコイルで印加したプリペアレーシ
ョンパルスと同じように2段階励起/位相変化プロセス
において第1パルスとして用いることができる。ただ
し、振幅可変rfパルスは均一rfコイルを通して印加しな
ければならない。
第7図に示すシーケンスから結果する位相変化タイプを
求めるために、第10A図に示すような振幅可変rfパルス
を磁場勾配存在下で印加する。
求めるために、第10A図に示すような振幅可変rfパルス
を磁場勾配存在下で印加する。
例えば、振幅可変rfパルスを第11図のシーケンスにおい
て用いて二次元イメージングを行い、X軸方向において
位相スクランブリングを行うことができる。
て用いて二次元イメージングを行い、X軸方向において
位相スクランブリングを行うことができる。
第11図において、振幅可変rfパルス(スライス選択性sl
ice selectiveではない)をX軸方向勾配磁場の存在下
で印加する。振幅可変rfパルスに続いて、直ちに、二次
元イメージングにおいて用いるスライス選択性90度励起
パルスをX軸方向磁場勾配Gzの存在下で印加し、位相を
回転フレーム内において振幅可変rfパルスに直行させ
る。結果は、第8A図に示すようなパルスシーケンスであ
るが、シングルスライスイメージング(single slice i
maging)用に適用できる。
ice selectiveではない)をX軸方向勾配磁場の存在下
で印加する。振幅可変rfパルスに続いて、直ちに、二次
元イメージングにおいて用いるスライス選択性90度励起
パルスをX軸方向磁場勾配Gzの存在下で印加し、位相を
回転フレーム内において振幅可変rfパルスに直行させ
る。結果は、第8A図に示すようなパルスシーケンスであ
るが、シングルスライスイメージング(single slice i
maging)用に適用できる。
第11図のシーケンスにおいても、第8A、8B図のシーケン
スと同様に、第7図に示すような2段階励起/位相変化
プロセスになる。
スと同様に、第7図に示すような2段階励起/位相変化
プロセスになる。
第10B図は、第10A図と違って、周波数レンジ全体にわた
って一定である振幅スペクトルを示す。ただし位相スペ
クトルは、周波数に応じてランダム変化する。このタイ
プの位相可変rfパルスは、1つの軸方向では位相変化せ
ず、この軸に直行する軸方向においては空間選択性であ
り、したがってマルチスライスイメージングには適して
いない。
って一定である振幅スペクトルを示す。ただし位相スペ
クトルは、周波数に応じてランダム変化する。このタイ
プの位相可変rfパルスは、1つの軸方向では位相変化せ
ず、この軸に直行する軸方向においては空間選択性であ
り、したがってマルチスライスイメージングには適して
いない。
ただし、同rfパルスは、次に説明するごとく、スライス
選択を行わない場合は体積イメージング(volume imagi
ng)用に、また後述のごとく、単一面分光分析イメージ
ング(single plane spectroscopic imaging)用に適用
できる。
選択を行わない場合は体積イメージング(volume imagi
ng)用に、また後述のごとく、単一面分光分析イメージ
ング(single plane spectroscopic imaging)用に適用
できる。
第6、11図を参照して上に紹介した実施例においては、
NMR信号の振幅を低下させる位相変化は、第6図のrfコ
イルの不均一性が空間不均一性(spatial inhomogeneit
y)であり、また第11図において印加する振幅可変rfパ
ルスは空間的に変化する磁場勾配の存在下で印加すると
いうことから空間に依存する。ただし、化学シフトや磁
場不均一性による共振周波数の局部的変化が十分に大き
い場合は、所望位相変化を起させることも可能である。
したがって、第10B図に示すような位相可変rfパルス
は、磁場勾配なしで印加して位相スクランブリングを行
うことができる。
NMR信号の振幅を低下させる位相変化は、第6図のrfコ
イルの不均一性が空間不均一性(spatial inhomogeneit
y)であり、また第11図において印加する振幅可変rfパ
ルスは空間的に変化する磁場勾配の存在下で印加すると
いうことから空間に依存する。ただし、化学シフトや磁
場不均一性による共振周波数の局部的変化が十分に大き
い場合は、所望位相変化を起させることも可能である。
したがって、第10B図に示すような位相可変rfパルス
は、磁場勾配なしで印加して位相スクランブリングを行
うことができる。
第12図は、磁場不均一性などの線拡幅効果(line broad
ening effect)によって、周波数レンジの広い物体全体
からNMRレスポンスが発生する場合は、単一面分光分析
イメージング用に適用することができる。面内の核は、
Z軸方向磁場勾配Gzの存在下で印加するスライス選択性
励起パルスで励起する。続いてX、Y方向の適切な磁場
勾配Gx、Gyで空間情報の位相エンコーディングを行う。
続いて180度再集束パルスである位相可変rfパルスを印
加して、励起パルス後TE時間経過した時点でエコーを得
る。
ening effect)によって、周波数レンジの広い物体全体
からNMRレスポンスが発生する場合は、単一面分光分析
イメージング用に適用することができる。面内の核は、
Z軸方向磁場勾配Gzの存在下で印加するスライス選択性
励起パルスで励起する。続いてX、Y方向の適切な磁場
勾配Gx、Gyで空間情報の位相エンコーディングを行う。
続いて180度再集束パルスである位相可変rfパルスを印
加して、励起パルス後TE時間経過した時点でエコーを得
る。
再集束パルスに、第10B図にしめすような位相差(phase
variance)がある場合は、励起されたスピンはすべ
て、各々位相が異なっている各等色周波数群(isochrom
atic guoup of frequencies)で再集束され、その結果
としての位相スクランブリングによってスピンエコーの
振幅が小さくなる。
variance)がある場合は、励起されたスピンはすべ
て、各々位相が異なっている各等色周波数群(isochrom
atic guoup of frequencies)で再集束され、その結果
としての位相スクランブリングによってスピンエコーの
振幅が小さくなる。
大抵のイメージング磁石(imaging magnet)は、帯域幅
の広いスピン共振周波数を発生する略磁場不均一性を発
生し、したがって、第12図のパルスシーケンスによって
ピーク振幅を下げることのできる十分な位相変化を起さ
せることができる。また、第12図の方法を、既述のごと
く空間依存性によって位相スクランブリングを行う他の
方法と組合わせて、ピーク振幅を下げることができる。
さらにまた、パルスを再集束するためのピークrf電力
を、位相可変rfパルスを用いることによって下げること
ができる。
の広いスピン共振周波数を発生する略磁場不均一性を発
生し、したがって、第12図のパルスシーケンスによって
ピーク振幅を下げることのできる十分な位相変化を起さ
せることができる。また、第12図の方法を、既述のごと
く空間依存性によって位相スクランブリングを行う他の
方法と組合わせて、ピーク振幅を下げることができる。
さらにまた、パルスを再集束するためのピークrf電力
を、位相可変rfパルスを用いることによって下げること
ができる。
位相スクランブリング用テイラードrfパルスを印加する
方法は、フレキシビリティが大きいということから特に
有益である。
方法は、フレキシビリティが大きいということから特に
有益である。
場合によっては有益である別の方法も発見したので、次
にこれを紹介する。
にこれを紹介する。
IV.ミスタイムド勾配パルス(mistimed gradient puls
e) 核の位相を変化させる3番目の方法を第13図に示す。第
13図に示すごとく、フリーエイメージングシーケンスで
あるパルスシーケンスは、90度励起パルスとすることの
できる励起パルスで始まる。続いて励起された核が位相
エンコーディング勾配(phase encoding gradient)に
よって位相エンコーディングされる。これと同時に、リ
ードアウト勾配(readout gradient)が印加され、同じ
方向の観察勾配(observation gradient)によって後続
位相エンコーディングが行われる。
e) 核の位相を変化させる3番目の方法を第13図に示す。第
13図に示すごとく、フリーエイメージングシーケンスで
あるパルスシーケンスは、90度励起パルスとすることの
できる励起パルスで始まる。続いて励起された核が位相
エンコーディング勾配(phase encoding gradient)に
よって位相エンコーディングされる。これと同時に、リ
ードアウト勾配(readout gradient)が印加され、同じ
方向の観察勾配(observation gradient)によって後続
位相エンコーディングが行われる。
また、後続スピンエコー中に励起された核の完全再集束
を阻止するようにタイミングを調節した追加勾配を印加
する。この追加勾配は、図示のごとく、高位勾配項(hi
gher order gradient term)を供給する特殊目的勾配コ
イルで発生する不均一勾配とすることができる。この高
位勾配項が非直線的位相変化を起すが、これは、空間エ
ンコーディング用に用いる基本位相変化は、NMR信号の
ピーク振幅の所望の低下を起さない直線的変化であると
いうことから望ましい。大きさが等しく逆勾配を位相ス
クランブリング用に用いる場合は、勾配が相殺し合い、
位相スクランブリングが無効になる。
を阻止するようにタイミングを調節した追加勾配を印加
する。この追加勾配は、図示のごとく、高位勾配項(hi
gher order gradient term)を供給する特殊目的勾配コ
イルで発生する不均一勾配とすることができる。この高
位勾配項が非直線的位相変化を起すが、これは、空間エ
ンコーディング用に用いる基本位相変化は、NMR信号の
ピーク振幅の所望の低下を起さない直線的変化であると
いうことから望ましい。大きさが等しく逆勾配を位相ス
クランブリング用に用いる場合は、勾配が相殺し合い、
位相スクランブリングが無効になる。
第13図はまた、続いて180度再集束パルスを印加し、続
いて観察勾配を印加し、その間にNMR信号(スピンエコ
ー)を受けてサンプリングする方法を示す。
いて観察勾配を印加し、その間にNMR信号(スピンエコ
ー)を受けてサンプリングする方法を示す。
V.位相補正 本発明のいずれかの位相変化法を適用した後、位相変化
を補正する。位相変化は、受信したNMR信号のレベルで
補正することができる。これは本発明のいずれかの方法
においても可能である。
を補正する。位相変化は、受信したNMR信号のレベルで
補正することができる。これは本発明のいずれかの方法
においても可能である。
受信したNMR信号のレベルで位相変化を補正する場合
は、分解度が幾分低下することがあり、その場合は、位
相変化を知識を用いて像の各点において位相変化を補正
する。位相変化の知識は、位相変化の最初の定義から直
接得ることもできるしまた、イメージング体積(imagin
g volume)全体にわたってNMR信号を得るファントム物
体(phantom object)から得ることもでき、得られた像
のすべての点で位相を測定して位相補正情報を得る。
は、分解度が幾分低下することがあり、その場合は、位
相変化を知識を用いて像の各点において位相変化を補正
する。位相変化の知識は、位相変化の最初の定義から直
接得ることもできるしまた、イメージング体積(imagin
g volume)全体にわたってNMR信号を得るファントム物
体(phantom object)から得ることもでき、得られた像
のすべての点で位相を測定して位相補正情報を得る。
VI.ピーク振幅低減 本発明の1つの目的は、NMR信号のピーク信号エネルギ
ー(振幅)を小さくするように位相を変化させ、かつ信
号の平均出力を位相変化を行わない時の出力とほぼ同じ
値に維持することである。第14A、第14B図は、本発明の
位相変化によるNMR信号のピーク振幅の低下を調べるた
めに行ったコンピュータシミュレーションスタディの結
果を示す。
ー(振幅)を小さくするように位相を変化させ、かつ信
号の平均出力を位相変化を行わない時の出力とほぼ同じ
値に維持することである。第14A、第14B図は、本発明の
位相変化によるNMR信号のピーク振幅の低下を調べるた
めに行ったコンピュータシミュレーションスタディの結
果を示す。
第14A図は、R(ピーク振幅の低減量)とm(サンプリ
ングしたデータセットの点数との関係を示す対数プロッ
トである(Nyquist周波数)。
ングしたデータセットの点数との関係を示す対数プロッ
トである(Nyquist周波数)。
一次元の場合は、物体は幅M=m(3/5)の矩形周波数
プロファイルであり、二次元の場合は、物体は半径m/3
の円である。
プロファイルであり、二次元の場合は、物体は半径m/3
の円である。
第14A図において、実線は、位相スクランブリングがラ
ンダムである二次元の場合である。このケースの勾配
は、log10(R)/log10(m)=0.43であり、交点は、l
og10(m)=0.95である。
ンダムである二次元の場合である。このケースの勾配
は、log10(R)/log10(m)=0.43であり、交点は、l
og10(m)=0.95である。
理論上は、ランダム変調によって信号出力がm点にわた
って分散し、したがって、信号のrms電圧は、mの平方
根に比例する定数だけ低下し、勾配は約0.5になる。シ
ミュレーション結果とこの計算結果との差は、シミュレ
ーションにおいては、非理想的乱数発生(non-ideal ra
ndom mumber generation)を行うことによるものと考え
られる。交点は、ピーク振幅値とrms信号値との違いに
よって結果し、第14B図を参照しながら後述するごと
く、周波数分布のタイプにも依存する。
って分散し、したがって、信号のrms電圧は、mの平方
根に比例する定数だけ低下し、勾配は約0.5になる。シ
ミュレーション結果とこの計算結果との差は、シミュレ
ーションにおいては、非理想的乱数発生(non-ideal ra
ndom mumber generation)を行うことによるものと考え
られる。交点は、ピーク振幅値とrms信号値との違いに
よって結果し、第14B図を参照しながら後述するごと
く、周波数分布のタイプにも依存する。
以上の考察から、Rの概算値は次のように計算される。
第14A図はまた、第15A、15B図を参照して後述する特定
の緩徐変化ランダム位相関数(slowly varying random
phase function)を用いて行う周波数変調の一次元のケ
ースと二次元のケースとを示す。第14A図に示すごと
く、この関数の場合は勾配は理想値に近付く(0.49)。
の緩徐変化ランダム位相関数(slowly varying random
phase function)を用いて行う周波数変調の一次元のケ
ースと二次元のケースとを示す。第14A図に示すごと
く、この関数の場合は勾配は理想値に近付く(0.49)。
第14B図も、ピーク振幅の低減量(R)が、点の相対数M
/nの増加に伴って大きくなる様子を示すグラフである。
M/nは、シミュレーション(この場合は一次元)用に用
いる矩形周波数プロファイルを設定している。図示のご
とく、Rは実際には に比例し、第14A図に基づくRの上の式と共に、周波数
スペクトルを記述する独立位相エンコーデッド点の数の
平方根にRの値が比例することを示している。したがっ
て、Rは、位相変化(スクランブリング)関数のタイプ
と信号の周波数スペクトルの両方に依存することが分か
る。
/nの増加に伴って大きくなる様子を示すグラフである。
M/nは、シミュレーション(この場合は一次元)用に用
いる矩形周波数プロファイルを設定している。図示のご
とく、Rは実際には に比例し、第14A図に基づくRの上の式と共に、周波数
スペクトルを記述する独立位相エンコーデッド点の数の
平方根にRの値が比例することを示している。したがっ
て、Rは、位相変化(スクランブリング)関数のタイプ
と信号の周波数スペクトルの両方に依存することが分か
る。
位相変化関数の選択は重要である。ランダム位相変化は
理論的には理想的であるが、実践上は、いくつかの分解
されたvoxel(イメージング体積)における位相変化が
非常に大きいために、このvoxel内において磁化相殺
((cancellation of magnetization)が起き、それに
伴って信号損失を生じるということから望ましくない。
理論的には理想的であるが、実践上は、いくつかの分解
されたvoxel(イメージング体積)における位相変化が
非常に大きいために、このvoxel内において磁化相殺
((cancellation of magnetization)が起き、それに
伴って信号損失を生じるということから望ましくない。
これに対して、先述のごとく、フーリエイメージングを
はじめとする標準NMRイメージングは、パルス励起勾配
磁場を利用して位相エンコーディングを行う。したがっ
て、位相エンコーディングと大きさが同じで方向が対立
し合っている位相変化を印加すると、2つの位相変化は
相殺し合って最高可能信号振幅になる。したがって、位
相スクランブリングの直線空間変化ならびに純ランダム
関数を避ける必要がある。
はじめとする標準NMRイメージングは、パルス励起勾配
磁場を利用して位相エンコーディングを行う。したがっ
て、位相エンコーディングと大きさが同じで方向が対立
し合っている位相変化を印加すると、2つの位相変化は
相殺し合って最高可能信号振幅になる。したがって、位
相スクランブリングの直線空間変化ならびに純ランダム
関数を避ける必要がある。
しかし、隣合っている点と点の間でゆっくりと変化する
ランダム位相変化は、例えば、特定の一連の点にわたっ
てランダム位相変化を補間することによって得られる。
ランダム位相変化は、例えば、特定の一連の点にわたっ
てランダム位相変化を補間することによって得られる。
下に示す特定の関数に従う位相変化は、テイラードrfパ
ルスの位相変調用に適用できることも発見した: ここで、a、bは係数であり、mは、レンジの位相セグ
メント数であり、nは、−(m/2)+1からm/2までの整
数である。
ルスの位相変調用に適用できることも発見した: ここで、a、bは係数であり、mは、レンジの位相セグ
メント数であり、nは、−(m/2)+1からm/2までの整
数である。
上の関数は周波数変調位相変化であり、bが2であるス
プレッドスペクトル(spread spectrum)(CHIRPレー
ダ)に適用する関数に似ている。
プレッドスペクトル(spread spectrum)(CHIRPレー
ダ)に適用する関数に似ている。
同様に、周波数変調振幅変化は、第11図のパルスシーケ
ンスにおいて用いる振幅(レベル)可変パルス用のスペ
クトルとして用いて所望位相分布を得ることができる。
変調関数は次のとおりである: 振幅変調パルスに続いて90度励起パルスを印加すると、
所望位相分布が得られる。
ンスにおいて用いる振幅(レベル)可変パルス用のスペ
クトルとして用いて所望位相分布を得ることができる。
変調関数は次のとおりである: 振幅変調パルスに続いて90度励起パルスを印加すると、
所望位相分布が得られる。
この周波数変調位相変化関数を評価するために、コンピ
ュータシミュレーションを行った。
ュータシミュレーションを行った。
第15A図に、a=0.5、b=2としてこの関数で位相変調
したパルスのプロファイルを示す(ただし、複素データ
セットの実部のみをプロットしてある)。この関数から
結果する経時可変NMR信号を対称とするこの関数のフー
リエ変換を第15B図に示す。
したパルスのプロファイルを示す(ただし、複素データ
セットの実部のみをプロットしてある)。この関数から
結果する経時可変NMR信号を対称とするこの関数のフー
リエ変換を第15B図に示す。
第15B図に示すごとく、信号エネルギーがいくつかの点
にわたって広げられており、ピーク振幅が低くなってい
る。この周波数変調位相変化関数を本発明の方法として
適用できることは明らかである。
にわたって広げられており、ピーク振幅が低くなってい
る。この周波数変調位相変化関数を本発明の方法として
適用できることは明らかである。
VII.FFTノイズ低減 本発明の位相変化によってFFTによる切捨てノイズ(tru
ncation noise)を低減できることも発見した。
ncation noise)を低減できることも発見した。
第16、17図は、本発明の位相可変励起によってFFTにお
けるデータ打切りならびに誤差累積によるノイズが低減
する様を示す。
けるデータ打切りならびに誤差累積によるノイズが低減
する様を示す。
一般的に言って、データ処理中にFFTによって導入され
るノイズは、ディジテーション精度、丸め誤差、FFT中
のデータのスケーリングならびにデータ自体の性質に依
存する。だい16、17図は、後続計算は、例えば固定小数
点データと浮動小数点データとの間の選択の影響に関係
なく十分な精度で行うことを前提として、入力NMR信号
のディジテーションによって導入される誤差に関するも
のである。
るノイズは、ディジテーション精度、丸め誤差、FFT中
のデータのスケーリングならびにデータ自体の性質に依
存する。だい16、17図は、後続計算は、例えば固定小数
点データと浮動小数点データとの間の選択の影響に関係
なく十分な精度で行うことを前提として、入力NMR信号
のディジテーションによって導入される誤差に関するも
のである。
ダイナミックレンジを制限する時のディジテーションの
影響は、変換したデータにおいて達成される最高S/N比
を求めることによって定量化することができる。特に関
心のある問題として、FFT誤差が、水の存在下におい
て、乳酸塩から発生する信号などのプロトン代謝物質信
号の同時観察が制限されるかどうか、計算ノイズ効果
(computational noise effect)を励起波形の適切な選
択によって制御できるかどうかということがある。
影響は、変換したデータにおいて達成される最高S/N比
を求めることによって定量化することができる。特に関
心のある問題として、FFT誤差が、水の存在下におい
て、乳酸塩から発生する信号などのプロトン代謝物質信
号の同時観察が制限されるかどうか、計算ノイズ効果
(computational noise effect)を励起波形の適切な選
択によって制御できるかどうかということがある。
第16、17図は、一定範囲の入力データ精度、ならびに色
々なFFTデータシミュレーションで行ったものである。
々なFFTデータシミュレーションで行ったものである。
原則として、前記の位相可変rfパルスを採用し、計算は
すべてFORTRANで書かれたプログラムを用い、32ビット
浮動小数点データフォーマットを用いて行った。ノイズ
は、NMRイメージングにおいて用いるものに似た入力デ
ータを用い、最高信号強度の端数としての相対ノイズ偏
差(relative noise variance)を求めて定量化した、
BはADC分解度から求め、ADCサイズはB+1であり、エ
キストラビットは符号を示し、入力は双極とする。
すべてFORTRANで書かれたプログラムを用い、32ビット
浮動小数点データフォーマットを用いて行った。ノイズ
は、NMRイメージングにおいて用いるものに似た入力デ
ータを用い、最高信号強度の端数としての相対ノイズ偏
差(relative noise variance)を求めて定量化した、
BはADC分解度から求め、ADCサイズはB+1であり、エ
キストラビットは符号を示し、入力は双極とする。
第16、17図は、二次元FFTであり、まず、直径m(2/3)
の円としての物体の周波数プロファイルのフーリエ変換
によって経時可変信号を発生させる。このデータを正規
化し、Bバイナリビツトの精度で打切り、このデータの
フーリエ変換により、FFTを用いて元のスペクトルをリ
カバーする。次に、データの大きさのベースラインにお
けるノイズ偏差σを求め、最高信号振幅Sで正規化し、
図に示すデータを得た。
の円としての物体の周波数プロファイルのフーリエ変換
によって経時可変信号を発生させる。このデータを正規
化し、Bバイナリビツトの精度で打切り、このデータの
フーリエ変換により、FFTを用いて元のスペクトルをリ
カバーする。次に、データの大きさのベースラインにお
けるノイズ偏差σを求め、最高信号振幅Sで正規化し、
図に示すデータを得た。
ノーマルシミュレーションはゼロの位相定数で行い、ス
クランブルドシミュレーション(scrumbled simulatio
n)は、+180度〜−180度のランダム位相で行った。
クランブルドシミュレーション(scrumbled simulatio
n)は、+180度〜−180度のランダム位相で行った。
第16図は、計算ノイズ偏差が、mの平方根の関数とし
て、位相一定ケースの場合はmに比例して大きくなるこ
とを示す。これに対してランダム位相の場合は、ノイズ
偏差はmに比例してごくわずかだけ大きくなる。
て、位相一定ケースの場合はmに比例して大きくなるこ
とを示す。これに対してランダム位相の場合は、ノイズ
偏差はmに比例してごくわずかだけ大きくなる。
第17図は、計算ノイズがBに比例して低下する。言い換
えれば入力信号が得られる精度が高くなるにしたがって
低下することを示している。しかしノイズは、使用する
浮動小数点データフォーマットの24ビット少数部の精度
によって設定されるところの下限に達する。
えれば入力信号が得られる精度が高くなるにしたがって
低下することを示している。しかしノイズは、使用する
浮動小数点データフォーマットの24ビット少数部の精度
によって設定されるところの下限に達する。
第16、17図は、本発明の位相変化法を適用すればノイズ
が低下し、その低下度はmに比例して大きくなり、Bの
値の広い範囲にわたって、mの任意の特定の値に対して
比較的一定であることを示す。
が低下し、その低下度はmに比例して大きくなり、Bの
値の広い範囲にわたって、mの任意の特定の値に対して
比較的一定であることを示す。
第18A〜18C図は、第16、17図を参照して上に紹介したコ
ンピュータシミュレーションで求めたデータを示す。第
18A図は、本発明に従って位相スクランブリングパルス
を印加した場合の、物体の中心を中心とする複素周波数
スペクトルの実部を示す。
ンピュータシミュレーションで求めたデータを示す。第
18A図は、本発明に従って位相スクランブリングパルス
を印加した場合の、物体の中心を中心とする複素周波数
スペクトルの実部を示す。
第18B、18C図は、128×128像(m=128)、B=10とし
て二次元FFTで得られるデータを比較する。データのス
ムージング(smoothing補整)は行っておらず、第18B、
18C図は、単なる大きさのデータ(magnitude date)で
ある。左側ベースラインのデータは10倍のスケールでプ
ロットしてある。
て二次元FFTで得られるデータを比較する。データのス
ムージング(smoothing補整)は行っておらず、第18B、
18C図は、単なる大きさのデータ(magnitude date)で
ある。左側ベースラインのデータは10倍のスケールでプ
ロットしてある。
これに対して、第18C図においては、位相はランダムス
クランブリングしており、ノイズは著しく低下してい
る。プロファイルのトップにはノイズは見えず、左下ベ
ースラインにおいては、100倍のスケールで、第18B図に
示すノイズに比べて低いノイズがまだ見えている。
クランブリングしており、ノイズは著しく低下してい
る。プロファイルのトップにはノイズは見えず、左下ベ
ースラインにおいては、100倍のスケールで、第18B図に
示すノイズに比べて低いノイズがまだ見えている。
したがって、位相変化(スクランブリング)により、NM
R信号のピーク振幅を小さくすると同時に、不適切なデ
ィジテーションの結果としてFFT計算によって生じるノ
イズを低くすることもできる。
R信号のピーク振幅を小さくすると同時に、不適切なデ
ィジテーションの結果としてFFT計算によって生じるノ
イズを低くすることもできる。
VIII.その他 NMR情報の処理においては一般に、時間データにフィル
タ関数、またはapodization functionを掛けて周波数デ
ータのフィルタリングを行う。この方法は、本発明の位
相変化には適用してはならないが、それは、たたきこみ
関数(convolution function)は、周波数領域において
複素でなければならず、周波数が違えば異なるからであ
る。
タ関数、またはapodization functionを掛けて周波数デ
ータのフィルタリングを行う。この方法は、本発明の位
相変化には適用してはならないが、それは、たたきこみ
関数(convolution function)は、周波数領域において
複素でなければならず、周波数が違えば異なるからであ
る。
このたたきこみ関数は、時間の忠実な関数として表現す
ることはできず、したがって、必要であるスムージング
はすべて最終周波数データにおけるたたきこみによって
行わなければならない。
ることはできず、したがって、必要であるスムージング
はすべて最終周波数データにおけるたたきこみによって
行わなければならない。
周波数領域におけるたたきこみは、時間領域における掛
算(multiplication)よりも時間が長くかかるために、
これによって処理時間が少し長くなる。
算(multiplication)よりも時間が長くかかるために、
これによって処理時間が少し長くなる。
本発明の方法によれば、NMR信号のピーク振幅が小さく
なるために有限時間中に得られる情報量が多くなる。そ
のため、受信器の利得を大きくすることができ、受信器
のダイナミックレンジを大きくすることなく効率を向上
させることができる。本発明の方法は、いくつかの態様
として適用することができるが、いずれの場合も、NMR
信号のピーク振幅を低減することができる。
なるために有限時間中に得られる情報量が多くなる。そ
のため、受信器の利得を大きくすることができ、受信器
のダイナミックレンジを大きくすることなく効率を向上
させることができる。本発明の方法は、いくつかの態様
として適用することができるが、いずれの場合も、NMR
信号のピーク振幅を低減することができる。
本発明のパルス/スイッチングシーケンスは、大抵の市
販NMRイメージングシステムで実行することができる。N
MRイメージングシステムの一例として、本出願人による
米国特許願第616,283号明細書に照会されているシステ
ムを挙げることができる。
販NMRイメージングシステムで実行することができる。N
MRイメージングシステムの一例として、本出願人による
米国特許願第616,283号明細書に照会されているシステ
ムを挙げることができる。
NMRイメージングシステムの詳細については、A.A.Mauds
ley,S.K.Hital,H.E.Simon共著“Electronics and Instr
umentation for NMR Imaging NMRイメージングの電子装
置"IEEE Transactions on Nuclear Science,Vols.NS-3
1,No.4(August,1984)pp.990-993を参照。
ley,S.K.Hital,H.E.Simon共著“Electronics and Instr
umentation for NMR Imaging NMRイメージングの電子装
置"IEEE Transactions on Nuclear Science,Vols.NS-3
1,No.4(August,1984)pp.990-993を参照。
本発明は、前述の実施態様だけに限られることはなく、
その特許請求の範囲内において、これ以外にも様々な実
施態様が可能であることは言うまでもない。
その特許請求の範囲内において、これ以外にも様々な実
施態様が可能であることは言うまでもない。
第1図は、ダイナミックレンジを制限するNMRイメージ
ングシステムの各段を示すブロック図である。 第2図は、大振幅成分と小振幅成分とで構成されている
経時可変NMR信号を示す。 第3図は、第2図に示すものに似た信号の周波数スペク
トルを示す。 第4A図は、定位相rfパルスのスペクトルと経時可変成分
を示す。 第4B図は、直線変化位相rfパルスのスペクトルと経時可
変成分を示す。 第4C図は、ランダム位相rfパルスのスペクトルと経時可
変成分を示す。 第5A図は、本発明の方法において実行される諸機能を示
すブロック図である。 第5B図は、本発明の別の方法において実行される諸機能
を示すブロック図である。 第5C図は、本発明のまた別の方法において実行される諸
機能を示すブロック図である。 第6図は、本発明に使用するrfコイルアレンジメントを
示す。 第7図は、物体の3つのスピンシステムに対する本発明
の1つの方法の効果を示す。 第8A図は、第6図のコイルアレンジメントを用いた場合
のパルスシーケンスのタイミング図である。 第8B図は、第6図のコイルアレンジメントを用いた場合
の別のパルスシーケンスを示す。 第9A図は、第6図のコイルアレンジメントで使用できる
均一磁場を発生するrfコイルを示す。 第9B図は、第6図のコイルアレンジメントで使用できる
不均一磁場を発生するrfコイルを示す。 第9C図は、第9A、9B図のコイルの構造と回路を示す省略
図である。 第10A図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる
振幅可変パルスの振幅/位相スペクトルである。 第10B図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる
振幅可変パルスの振幅/位相スペクトルである。 第11図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる振
幅可変パルスのパルス/勾配シーケンスのタイミング図
である。 第12図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる振
幅可変パルスのパルス/勾配シーケンスを示す。 第13図は、本発明の勾配パルスタイミングのパルス/勾
配シーケンスを示す。 第14A図は、本発明の位相可変パルスによる位相スクラ
ンブリングによって得られる時間データのピーク強度を
比較したグラフである。 第14B図は、本発明の位相可変パルスによるランダム位
相スクランブリングの信号低減定数を示すグラフであ
る。 第15A図は、本発明の1つの実施例としての位相可変パ
ルスを用いた場合の位相変調プロファイルの実部を示
す。 第15B図は、第15A図の関数のフーリエ変換の大きさ(ma
gnitude)を示すグラフである。 第16図は、係数bの一連の値に対する二次元FFTにおけ
る相対ノイズを示すグラフである。 第17図は、固定位相とランダム位相の場合の二次元FFT
における相対ノイズを示すグラフである。 第18A図は、二次元シミュレーションで得られたプロフ
ァイルを示すグラフであり、物体追従ランダム位相スク
ランブリング(object following random phase scramb
ling)の実部を示す。 第18B図は、在来法による位相スクランブリングなしで
得られるプロファイルを示す第18A図と同種のグラフで
ある。 第18C図は、レベル(magnitude)を採用した位相スクラ
ンブリングの結果を示す第18A図と同種のグラフであ
る。 (A)コイル、(B)コイル (50)物体、(52)コイルA半割 (54)コイルA半割、(56)コイルB半割 (58)コイルB半割 A、B、Cスピン磁化核の小要素 (62)マッチングコンデンサ (64)チューニングコンデサ (66)マッチングコンデンサ (68)チューニングコンデンサ
ングシステムの各段を示すブロック図である。 第2図は、大振幅成分と小振幅成分とで構成されている
経時可変NMR信号を示す。 第3図は、第2図に示すものに似た信号の周波数スペク
トルを示す。 第4A図は、定位相rfパルスのスペクトルと経時可変成分
を示す。 第4B図は、直線変化位相rfパルスのスペクトルと経時可
変成分を示す。 第4C図は、ランダム位相rfパルスのスペクトルと経時可
変成分を示す。 第5A図は、本発明の方法において実行される諸機能を示
すブロック図である。 第5B図は、本発明の別の方法において実行される諸機能
を示すブロック図である。 第5C図は、本発明のまた別の方法において実行される諸
機能を示すブロック図である。 第6図は、本発明に使用するrfコイルアレンジメントを
示す。 第7図は、物体の3つのスピンシステムに対する本発明
の1つの方法の効果を示す。 第8A図は、第6図のコイルアレンジメントを用いた場合
のパルスシーケンスのタイミング図である。 第8B図は、第6図のコイルアレンジメントを用いた場合
の別のパルスシーケンスを示す。 第9A図は、第6図のコイルアレンジメントで使用できる
均一磁場を発生するrfコイルを示す。 第9B図は、第6図のコイルアレンジメントで使用できる
不均一磁場を発生するrfコイルを示す。 第9C図は、第9A、9B図のコイルの構造と回路を示す省略
図である。 第10A図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる
振幅可変パルスの振幅/位相スペクトルである。 第10B図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる
振幅可変パルスの振幅/位相スペクトルである。 第11図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる振
幅可変パルスのパルス/勾配シーケンスのタイミング図
である。 第12図は、本発明の位相スクランブリング用に用いる振
幅可変パルスのパルス/勾配シーケンスを示す。 第13図は、本発明の勾配パルスタイミングのパルス/勾
配シーケンスを示す。 第14A図は、本発明の位相可変パルスによる位相スクラ
ンブリングによって得られる時間データのピーク強度を
比較したグラフである。 第14B図は、本発明の位相可変パルスによるランダム位
相スクランブリングの信号低減定数を示すグラフであ
る。 第15A図は、本発明の1つの実施例としての位相可変パ
ルスを用いた場合の位相変調プロファイルの実部を示
す。 第15B図は、第15A図の関数のフーリエ変換の大きさ(ma
gnitude)を示すグラフである。 第16図は、係数bの一連の値に対する二次元FFTにおけ
る相対ノイズを示すグラフである。 第17図は、固定位相とランダム位相の場合の二次元FFT
における相対ノイズを示すグラフである。 第18A図は、二次元シミュレーションで得られたプロフ
ァイルを示すグラフであり、物体追従ランダム位相スク
ランブリング(object following random phase scramb
ling)の実部を示す。 第18B図は、在来法による位相スクランブリングなしで
得られるプロファイルを示す第18A図と同種のグラフで
ある。 第18C図は、レベル(magnitude)を採用した位相スクラ
ンブリングの結果を示す第18A図と同種のグラフであ
る。 (A)コイル、(B)コイル (50)物体、(52)コイルA半割 (54)コイルA半割、(56)コイルB半割 (58)コイルB半割 A、B、Cスピン磁化核の小要素 (62)マッチングコンデンサ (64)チューニングコンデサ (66)マッチングコンデンサ (68)チューニングコンデンサ
Claims (29)
- 【請求項1】下記の諸段階から成るNMR信号受信方法。 第1時間インタバル中に、物体の原子の中の少なくとも
いくつかの原子の核を励起し、かつ第1時間インタバル
に続く第2インタバル中に、NMR信号を発生する段階
と、 物体の原子の中の少なくともいくつかの原子の核の位相
を変化させて、NMR信号のピーク振幅とその平均出力と
の比を小さくする段階と、 第2時間インタバル中に、NMR信号の少なくとも一部を
受信する段階。 - 【請求項2】信号を受信する段階において、利得の大き
い受信器を使用する特許請求の範囲第(1)項に記載の
NMR信号受信方法。 - 【請求項3】核の位相を変化させる段階において、空間
的に不均一なrfパルスを物体に印加する特許請求の範囲
第(1)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項4】不均一rfパルス中にパルス励起勾配磁場
(pulsed gradient field)を印加し、少なくともいく
つかの核の位相が変化する物体スライスを選択する段階
を含む特許請求の範囲第(3)項に記載のNMR信号受信
方法。 - 【請求項5】核を励起する段階において、不均一rfパル
スに続いて、均一rfパルスを印加する特許請求の範囲第
(3)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項6】核の位相を変化させる段階において、位相
スクランブリングrfパルス(phase scrambling rf puls
e)を物体に印加し、同位相スクランブリングrfパルス
が複数の周波数を含んでおり、各周波数に各々1つの振
幅があり、各位相と各振幅とが、周波数に応じて変化し
て核の位相を変化させる特許請求の範囲第(1)項に記
載のNMR信号受信方法。 - 【請求項7】周波数の各位相が集まって1つの位相スペ
クトルとなり、かつ周波数の各振幅が集まって1つの振
幅スペクトルとなり、位相スペクトルと周波数スペクト
ルとを設定し、位相スペクトルと振幅スペクトルとを変
換して、実成分と仮想成分とを持っている経時変化rfパ
ルス波形を得る段階を含み、位相スクランブリングrfパ
ルスを印加する段階において、rfパルス波形の実成分と
仮想成分とを物体に印加する特許請求の範囲第(6)項
に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項8】位相スクランブリングrfパルスの周波数
が、各周波数が各々同じ位相を持っている周波数レンジ
をカバーしており、同レンジ内の周波数の各振幅が、周
波数と共に変化する特許請求の範囲第(6)項に記載の
NMR信号受信方法。 - 【請求項9】位相スクランブリングrfパルス内にパルス
励起勾配磁場を印加して、少なくともいくつかの原子の
核の位相を変化させる段階を含む特許請求の範囲第
(8)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項10】核を励起する段階において、位相スクラ
ンブリングrfパルスに続いて、均一rfパルスを印加する
特許請求の範囲第(9)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項11】位相スクランブリングrfパルス中に、第
1次元方向にパルス励起勾配磁場を印加して第1次元方
向における核の位相を変化させる段階と、位相スクラン
ブリングrfパルスに続いて、パルス励起勾配地場と一緒
にスライス選択rfパルスを第1次元に直交する第2次元
方向に印加する段階とを含む特許請求の範囲第(8)項
に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項12】位相スクランブリングrfパルスの周波数
が、各周波数が益々同じ振幅を持っている周波数レンジ
をカバーしており、同レンジ内の周波数の各振幅が周波
数と共に変化する特許請求の範囲第(6)項に記載のNM
R信号受信方法。 - 【請求項13】位相スクランブリングrfパルスが、空間
的非選択性励起パルスである特許請求の範囲第(12)項
に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項14】位相スクランブリングrfパルスが再集束
パルス(refocusing pulse)である特許請求の範囲第
(12)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項15】レンジ内の周波数の各位相が、一連の点
を純ランダム関数から補間(interpolation)して得ら
れる緩徐変化ランダム位相関数に従つて変化する特許請
求の範囲第(12)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項16】レンジ内の周波数の各位相が、NMR信号
のピーク振幅とその平均出力との比を小さくする関数に
従って、周波数と共に変化する特許請求の範囲第(12)
項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項17】少なくとも1つのパルス励起勾配磁場を
印加することによって、NMR情報を励起核の位相にエン
コーディングする段階を含み、核の位相を変化させる段
階において、パルス励起勾配磁場のタイミングを行って
位相を変化させる特許請求の範囲第(1)項に記載のNM
R信号受信方法。 - 【請求項18】パルス励起勾配磁場を印加する段階にお
いて、高位勾配成分を生成する特許請求の範囲第(17)
項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項19】空間情報を少なくともいくつかの励起核
の位相にエンコーディングする段階を含む特許請求の範
囲第(1)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項20】核の位相を変化させることによって得ら
れた受信NMR信号の位相変化を補正する段階を含む特許
請求の範囲第(1)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項21】位相変化を補正する段階において、受信
NMR信号のレベル(magnitude)を得る特許請求の範囲第
(20)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項22】位相変化を補正する段階において、受信
NMR信号から複数の点を含んでいる像を生成し、像の核
点における位相変化を補正する特許請求の範囲第(20)
項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項23】位相を励起する段階と変化させる段階と
を同時に実行し、位相を励起する段階と変化させる段階
において、共に第1パルスを印加して各核のスピン軸の
方向を設定し、第2パルスを印加して、核のスピン軸を
単一面内に置き、各位相を各方向に対応させる特許請求
の範囲第(1)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項24】第1パルスを印加する段階において、空
間的非均一rfパルスを物体に印加する特許請求の範囲第
(23)項に記載のNMR信号受信方法。 - 【請求項25】第1パルスを印加する段階において、複
数の周波数を持っており、各周波数に対して周波数と共
に変化する各々1つの振幅がある振幅可変rfパルスを印
加し、同振幅可変rfパルスを、パルス励起勾配磁場の存
在下において印加する特許請求の範囲第(23)項に記載
のNMR信号受信方法。 - 【請求項26】下記の諸段階から成るNMRイメージング
方法。 物体の原子の中の少なくともいくつかの原子の核を励起
する段階と、 空間情報を励起した核の中の少なくともいくつかの核の
位相にエンコーディングする段階と、 物体の原子の中の少なくともいくつかの原子の核の位相
を変化させて、NMR信号のピーク振幅を小さくする段階
と、 エンコーディングされた空間情報を含んでいるNMR信号
の少なくとも一部を受信する段階と、 エンコーディングされた空間情報に基づいて像を生成す
る段階。 - 【請求項27】下記の諸段階から成る複数の磁気共振ス
ピンシステムの位相スクランブリング方法。 各周波数に各々1つの振幅と位相がある1つの周波数レ
ンジを含んでおり、各振幅と各位相が、次式に従って周
波数と共に変化する位相スクランブリング電磁パルスを
スピンシステムに印加する。 ここで、a、bは係数であり、mは、レンジの各セグメ
ントの位相数であり、nは、−(m/2)+1からm/2まで
の整数である。 - 【請求項28】各スピンシステムが原子の核であり、少
なくともいくつかの原子の核を励起してNMR信号を発生
する段階を含み、位相スクランブリング電磁パルスを印
加して、NMR信号のピーク振幅を小さくする特許請求の
範囲第(27)項に記載の方法。 - 【請求項29】情報を少なくともいくつかの核の位相に
エンコーディングして、NMR信号情報を生成する特許請
求の範囲第(27)項に記載の方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US756066 | 2001-01-08 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6272347A JPS6272347A (ja) | 1987-04-02 |
JPH074350B2 true JPH074350B2 (ja) | 1995-01-25 |
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ID=25041889
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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EP0209375A3 (en) | 1988-01-07 |
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