JPH0743227Y2

JPH0743227Y2 - ユニット式バスルームの室内配管構造

Info

Publication number: JPH0743227Y2
Application number: JP1988155138U
Authority: JP
Inventors: 裕二佐藤
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-11-29
Filing date: 1988-11-29
Publication date: 1995-10-09
Anticipated expiration: 2003-11-29
Also published as: JPH0278671U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はユニット式バスルームの室内配管構造に関す
る。

（従来の技術）浴室をプレファブ化した所謂ユニット式バスルームは、
一般に、躯体壁との間合いが狭く、室外配管を頼りにし
難い。

この為、通常は、室外移管を極力抑え、躯体側で待受け
る取合口より最寄りの室内領域へ管路を引込んで端末機
器をつなぐようにしている。

この点、端末機器が管路引込口の間近に位置していれ
ば、問題ないが、そうでない場合、更に連絡用の管路を
取廻さざるを得ない。

こうした管路は、一部壁裏に廻すとしても、アクセスの
点で限度があり、大半は室内側に位置させることにな
る。

然るに、室内側の管路は、むき出しに出来ず、これを覆
い隠すものが必要となる。

そこで、従来は、所要配管を支持する配管支持枠を設
け、これをトップカウンターとフロントパネルで被覆し
た構造の配管ユニットを設置して、連絡管路の取廻しを
行なっていた。

（考案が解決しようとする課題）だが、こうした配管ユニットは、壁沿いに設けることが
前提になっている。

この点、ユニット式バスルームでは、浴槽も壁沿いに設
けられ、しかも、部屋片側の対向壁間に延在する形で配
設される場合が多い。

このことは、浴室四方の側壁の内、いずれかに出入口が
必要なことに思いを馳せる時、予め躯体側に夫々対応し
た取合口が配備されているような恵まれた現場を除け
ば、（床面積の都合上先ず有り得ないことだがたとえ配
管ユニットの平行配置を許容したとしても、少なくとも
部屋の片側において）一般に、対向壁双方に端末機器を
設けたレイアウトを排除せざるを得ないことを意味して
いる。

この為、フロアが余り広くないユニット式バスルームで
は、従来、機器のレイアウトが固定され勝ちであった
し、特に、洋風の場合、施主の求めに応じて単にバスタ
ブの向きを変えるだけのことが、給水・給湯栓の位置変
更に伴い、全体のレイアウトを左右する結果になる等の
不都合を生じていた。

本考案は斯かる従来のユニット式バスルームの室内配管
構造における問題点を有効に解決すべく為されたもの
で、その目的とする処は、躯体側の少なくとも一箇所に
取合口が設けられてさえいれば、浴室の対向壁双方に端
末機器を設けたレイアウトを採用することが可能なユニ
ット式バスルームの室内配管構造を提供にするにある。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成すべく本考案は、浴槽の側部を実質的に
中実な部材で構成し、この側部内に中空路を形成して連
絡用の管路とした。

（作用）上記手段によれば、浴槽が配管ユニットの役割を兼ね
る。

（実施例）以下、本考案を壁パネル組立構造のユニット式バスルー
ムに適用した実施例に付き、添付図面に基ずいて詳細な
説明を行なう。

先ず、第１図乃至第３図を参照して、本実施例に係るバ
スルームの構成を概説しておく。

第１図はバスルームの横断平面図、第２図及び第３図は
夫々第１図の２−２線及び３−３線断面図である。

図中、Ubはユニット式バスルームの全体を示し、バスル
ームUbは、一部段差St（第２図）を設けて面下げした基
礎床Fbに樹脂積層構造の平型床パンPnを固定し、その周
縁立上げフランジ部Flに壁パネル連結構造の壁Wuを建廻
して、正面出入口Euに右勝手のドアDrを着け、全体をパ
ネル組構造の天井Cuで上方から塞ぎ、以って、（右奥の
一部に出隅Aoがある点を除けば）平面視略長方形状のル
ームスペースSrを画成した構造のもので、周壁Wuのすぐ
外側を躯体壁Wbが取巻いており、その右奥の躯体柱Pbと
周壁出隅Aoとの間の室外空間Soに客先配管Pcの取合口Cp
が臨んでいる。

出入口EuのドアDrを開けて中に入ると、足元にタイル張
りの床Fuが広がり、周囲の壁Wu沿いに諸種の設備が施さ
れていて、これを右から順に見て行くに、先ず、右側ド
ア枠Fd1に取合う正面側平壁Wu1に紙巻器Prが固設され、
正面平壁Wu1に続く右平壁Wu2の下部手前にロータンクLt
付きの洋風大便器Dbが鎮座し、壁Wu2の上部にタオル置
きの格子棚Tgとタオル掛けThが突設されている。

右平壁Wu2から出隅Ao片側の壁Wu3、更に他側の壁Wu4へ
と目をやり、後者Wu4の上部寄りに設けられた伸縮旋回
自在な手鏡状の補助ミラーMaを見ながら、奥の平壁Wu5
へと視線を写していくと、その右端より左方へ延びる大
判の化粧鏡Mrにいき当り、下方に、これMrと略同幅の配
管ユニットUtが設置されている。

配管ユニットUtは、外観上、洗面器Bw付の長方形カウン
タ−Cwと、その前縁Cw1下面の支持板Sp（第３図）より
床幅木Plまでを被覆する着脱自在なフロントプレートFp
と、これらCw,Fpの左端を床Fuの左縁Fu1よりやゝ右寄り
の位置で見切る両面水返しの腰壁状スクリーンScとから
成り、スクリーンScの前縁Sc1がカウンターCw前縁Cw1よ
り前方、且つ、上縁So2がカウンターCwの後縁立上げ部C
w2より上方に位置している。第１図中、Vhは給湯栓、Vc
は給水栓、Fcは蛇口、Th′はタオル掛け、また第３図
中、BxはフロントパネルFpに取付けた小物入れ、Opはス
クリーンScに設けた点検口である。

前記奥の平壁Wu5のスクリーンSc左側から左平壁Wu6及び
これに続く正面平壁Wu7の中程までの壁面には洋風の浴
槽10が嵌着していて、平面視長方形状のバスタブ11と、
その湯舟12周縁の略水平なリム13の内、床Fu側に位置す
る股ぎ部13aの下向き外縁13bより下方に垂下し、床Fu1
沿いの溢湯流し溝Grに上方から臨むエプロン14とで構成
されており、リム股ぎ部13aの上方に、跳ね水遮断カー
テンCtのガイドレールRlが、これ13aと略平行に、渡架
され、前後の平壁Wu5,Wu7で支持されている。尚、第１
図中、Gbはグリップバー、Shはシャンプー入れ、Th″は
タオル掛け、12aは排水口、第２図中、12bは給湯口、Fw
は排水流し床、Fd2は左ドア枠、Trはトラップ、Lmは照
明灯、第３図中、Saは石鹸置きである。

そして、浴槽10上方に、湯水混合栓20を切換弁21及びこ
れとホース22を介して接続されたハンドシャワー23とが
配備され、混合栓20が、壁Wu7裏の管路Po1から、配管ユ
ニットUt内蔵の給湯、返湯及び給水管24,25,26へ至り、
室外Soの対応する複数の管路Po2及びチーTeを介して客
先配管Pcに取合っている。

また、室外管路Po2の分枝Po3が右平壁Wu2の裏手から引
込まれ、大便器DbのロータンクLtに接続されている。図
中、23aは壁Wu7に取付けたシャワーレストである。

本実施例では、以上において、バスタブ11の湯舟12右外
面と、リム股ぎ部13a及びエプロン14により画成された
下開きの空所Sv（第２図）に給湯、返湯及び給水用の連
絡管路１、2,3を通し、夫々、エルボEb1、Eb2を介し
て、前記壁裏管路Po1と、配管ユニットUtに貫設した給
湯、返湯及び給水管24,25,26とに接続するようにしてお
り、これによれば、配管ユニットUtが奥の平壁Wu5沿い
に配設され、左平壁Wu6を浴槽10が占領しているにも拘
わらず、正面側の平壁Wu7に給水混合栓20を配備したレ
イアウトを採用出来、他の機器に影響を与えることな
く、バスタブ11の頭11aを奥の方に向けることができ
る。

これは、浴槽10の床Fu側面部10aに配管ユニットとして
の機能を持たせたことによるもので、この点、正面側の
壁Wu7又はその近傍に任意の端末機器を設け、これへ至
る連絡管路を浴槽側部10aに収容し得ること明らかであ
ろう。

尚、以上において、奥の平壁Wu5に沿った洗面カウンタ
ーCw上の給湯栓Vh及び給水栓Vcが配管ユニットUt内の給
湯管24及び給水管25と不図示の管路で接続されているこ
とは理解できよう。

ところで、上記実施例では、中空の浴槽側部10aに管路
１〜３を挿通した構造を採用しているが、バスタブ11と
エプロン14の一方の若しくは双方或いは中実の浴槽側部
に直接管状の通路を形成するようにしても良く、以下、
第４図および第５図に基き、そうした例を説明してお
く。

第４図及び第５図は別実施例に係る浴槽側部の縦断面図
で、前記実施例と同様な部材は同じ参照番号で表されて
いる。

第４図の浴槽110は、その股ぎ側13aの側部110aに位置す
るバスタブ111の外側面に管状路101,102,103を内抱する
リブ104,105,106を形成した構造になっている。

一方、第５図の浴槽210では、股ぎ側13aの側部210aが中
実になっていて、こゝに、管状の通路201,202,203が形
成されている。

（考案の効果）以上の説明により明らかな如く、本考案によれば、ユニ
ット式バスルームにおいて、浴室の相対向する側壁間に
延在する浴槽の側部を実質的に中実な部材で構成し、こ
の側部内に中空路を形成して連絡用の管路としたので、
浴槽を設置することで管路を設置することができ、施工
が楽になる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係るユニット式バスルームに付
き示したもので、第１図はバスルームの横断平面図、第
２図及び第３図は夫々第１図の２−２線及び３−３線断
面図、第４図及び第５図は別実施例に係る浴槽側部の縦
断面図である。尚、図中、１〜３は給湯、返湯及び給水用連絡管路、10
は浴槽、10aはその側部、20は湯水混合栓、Wu5は奥の平
壁、Wu7は正面側平壁、Utは配管ユニット、Ubはユニッ
ト式バスルームを表している。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】浴室の相対向する側壁間に浴槽を延在せし
めて成るユニット式バスルームの室内配管構造におい
て、前記浴槽の側部を実質的に中実な部材で構成し、こ
の側部内に中空路を形成して連絡用の管路としたユニッ
ト式バスルームの室内配管構造。