JPH0742932Y2 - 車両における空力部品の作動構造 - Google Patents

車両における空力部品の作動構造

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JPH0742932Y2
JPH0742932Y2 JP10256489U JP10256489U JPH0742932Y2 JP H0742932 Y2 JPH0742932 Y2 JP H0742932Y2 JP 10256489 U JP10256489 U JP 10256489U JP 10256489 U JP10256489 U JP 10256489U JP H0742932 Y2 JPH0742932 Y2 JP H0742932Y2
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canard
steering
canards
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cornering
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祥二 山本
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、乗用自動車である車両に係り、特にフロント
側における空力特性を改良した車両における空力部品の
作動構造に関する。
(従来の技術) たとえば、第3図および第4図に示すような、フォーミ
ュラーレーシングカーにおいては、ボディ1がいわゆる
葉巻型であることが特徴であり、そのため各車輪2…は
ボディ1から左右に突出した位置に懸架される。
このようなレーシングカーにおいては、空力効果の積極
的な利用が求められることは言う迄でもなく、試行錯誤
しながら常に新しいシステムへの挑戦がなされている。
基本的には、空気抵抗係数の低減化を図り、前面面積を
低減し、揚力特性を改善することである。
上記空気抵抗係数は、形状抵抗,内部流抵抗,粘性抵抗
等の要素から成り立っている。その中で最も大きな割合
を占めているのが形状抵抗であり、全体の50〜60%を占
めると言われる。これは、ボディ1のフロント側端部と
リヤ側端部との圧力差による抵抗であり、流線の剥離に
よる気流の乱れを抑えることにより低減できる。フォー
ミュラーレーシングカーにおいては、タイヤ2…を露出
しなければならないという規則から、形状抵抗には極め
て不利であるが、フロント側端部形状の処理、すなわち
ボディ1のフロントノーズ化や、フロントウイング3の
取付けおよびその形状選択によって、積極的にエアダム
を形成し流線形状を形造ることにより、いわゆる境界層
制御をなさしている。
上記揚力特性の改善は、特にコーナリングスピードの向
上につながり、そのためにはより大きなコーナリングフ
ォースを必要とする。すなわち、コーナリング時におけ
る内輪側のタイヤ2の接地荷重をより増大しなければな
らない。このような接地荷重の増大のために、単に車両
重量を増大しただけでは、コーナリング中の遠心力が車
両重量に比例して増大するのに対して、コーナリングフ
ォースは接地荷重に比例して増大しないため、結局その
差だけコーナリングスピードが低下することとなる。
そこで、車両重量を増加しないで接地荷重を増大する手
段として、空気流による逆揚力であるダウンフォースを
利用する考えから、リヤウイング4とともに上記フロン
トウイング3が用いられる。すなわち、空気流によるダ
ウンフォースは質量をともなわない力であるから、コー
ナリングフォースの増大分をすべてコーナリングスピー
ドの向上に振り向けられることとなる。
(考案が解決しようとする課題) このように、フォーミュラーレーシングカーにおいて
は、フロントウイング3およびリヤウイング4の取付け
が極めて有効であることは、先に説明した通りである。
ところで、一般的に用いられている乗用自動車のなかに
は、特に上記リヤウイング4と類似の構造が採用されて
いる例があり、この種の空力効果の向上を図っている。
いわゆるリアスポイラと呼ばれるものであり、上記リヤ
ウイング4よりも幅,長手寸法とも小さいが、ボディに
直接取り付けられる。
しかしながら、上記フロントウイング3については、こ
れと類似のものを乗用自動車に取付けることはできな
い。すなわち、このようなウイングをボディに取付ける
と突出量が大きくなり、デザイン上見苦しくなるととも
に、ボディの車長および車幅制限があるところから寸法
的に難しい。
これに代るものとしてフロントバンパの下部にボディ部
分を突出するとともに湾曲した断面に形成し、適宜箇所
に空気取入れ孔を開口した、いわゆるエアダムスカート
を備える乗用車もある。しかしながら、このようなエア
ダムスカートは、たとえば高速走行時にボディ下面と路
面との間に速い流速の空気流を導いて、ボディの上面圧
力との差によるダウンフォースの発生を目的としたもの
である。したがって、コーナリング走行の際のボディフ
ロント側端部に積極的にダウンフォースを発生させる、
上記フロントウイングの作用とは異なっていて、コーナ
リングフォースの増大分を全てコーナリングスピードの
向上に役立たせることができない。
本考案は、上記事情に着目してなされたものであり、乗
用自動車におけるフロント側端部に、コーナリング時に
のみ積極的にダウンフォースを発生させるカナードを備
え、このトータルコーナリングパワーを確保して、空力
特性の向上化を得る車両における空力部品の作動構造を
提供することを目的とする。
〔考案の構成〕
(課題を解決するための手段および作用) 本考案は、ボディのフロント側でその両側部に左カナー
ドおよび右カナードをボディ側面から突没自在に支持
し、ステアリング装置を構成するタイロッドでステアリ
ングホィールへの回転力を左右車輪に伝達してこれらの
方向を同時に可変し、上記左右カナードの支持部にそれ
ぞれ一対の連結杆の一端部を連結し、かつ他端部を上記
タイロッドに取付け固定して、ステアリングホィールに
対する操舵操作にともなって上記タイロッドから連結杆
を介して左右カナードに作動力を伝達し、ステアリング
ホィールの回転方向に対応する側の左右いずれか一方の
カナードをボディから突出付勢し、反対側のカナードを
ボディから没入付勢して、内輪側にカナードによるダウ
ンフォースを発生させることを特徴とする車両における
空力部品の作動構造である。
すなわち、直進走行の際には左右のカナードはボディか
ら突出しないが、コーナリング走行の際にステアリング
ホィールの回転方向のカナードがボディから突出し、内
輪側にダウンフォースが発生してボディリフトの低減と
内輪側タイヤの接地荷重の減少を減らし、フロント側端
部のトータルコーナリングパワーを確保する。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を第1図および第2図にもとづ
いて説明する。ボディ10のフロント側端部で、かつ左右
両側に、空力部品である左カナード11と、右カナード12
が設けられる。これら左右カナード11,12は、いずれも
板状のものであり、その一側端がボディ10内であるエン
ジンルーム13下部に回動自在に枢支され、かつ自由端側
はボディ10から突没するようになっている。そしてボデ
ィ10から突出した状態では、前面および側面から見て、
いずれも傾斜している。
これら左右カナード11、12の支持部11a,12aには、それ
ぞれレバー14,15の一端部が嵌着され、この他端部はエ
ンジンルーム13内に突出する。したがって、レバー14、
15が回動すれば、上記左右カナード11,12が追従して回
動する。上記レバー14,15の端部には、連結杆であるケ
ーブル16,17の一端部が連結される。これらケーブル16,
17の他端部は、ステアリング装置18を構成するタイロッ
ド19,20にたとえばクレビスジョイントのごときアダプ
タ21,22を介して取付け固定される。
上記ステアリング装置18は通常用いられる構成であり、
ステアリングホィール23がステアリングシャフト24の上
端部に取付けられる。このステアリングシャフト24の下
端部は、ギヤボックス&リンケージ25を介して上記左右
のタイロッド19,20に連結され、さらにこれらタイロッ
ド19,20の端部は、ここでは省略するナックルアームを
介してフロント側の左側車輪26と右側車輪27に連結す
る。
上記左カナード11のレバー14に連結されるケーブル16
は、その端部が右側車輪27を作動するタイロッド20に連
結され、上記右カナード12のレバー15に連結されるケー
ブル17は、その端部が左側車輪26を作動するタイロッド
19に連結される。したがって各ケーブル16,17は、エン
ジンルーム13下部で交差して略X状に形成される。
上記ステアリングホィール23に対する操舵操作にともな
って、各タイロッド19,20は左右側車輪26,27を同時に方
向変換する。そしてこのとき、上記各タイロッド19,20
は各ケーブル16,17に駆動力を伝達し、上記ケーブル16,
17は左右カナード11,12を同時に、かつ逆方向に回動付
勢する。
たとえば右方向に旋回すべくステアリングホィール23を
右方向に回転操舵すれば、各タイロッド19,20はナック
ルアームを左方向に引いて、左右側車輪26,27が右方向
に向くよう作動する。同時に、上記タイロッド19,20
は、ここに取付け固定されるケーブル16,17を同方向に
作動し、レバー14,15を介して左右カナード11,12を同時
に回動付勢する。各ケーブル16,17は逆位置のレバー14,
15に連結されているところから、カナード11,12を逆方
向に回動する。実際には、左側のタイロッド19に連結さ
れるケーブル17は、タイロッド19が左方向に移動するこ
とにより、右レバー15を反時計回り方向に回動付勢し
て、右カナード12をボディ10から突出させる。右側のタ
イロッド20に連結されるケーブル16は、タイロッド20が
左方向に移動することにより、左レバー14を時計回り方
向に回動付勢して、左カナード11をボディ10から没入さ
せる。逆に、左方向に旋回すべくステアリングホィール
23を同方向に操舵すれば、各部品は全て逆方向に作動し
て、右カナード12はボディに没入し、かつ左カナード11
はボディ10から突出することになる。なお、直進走行時
には、左右いずれのカナード11,12もボデイ10から突出
しないよう位置調整される。
このようにして、乗用自動車におけるフロント側端部に
空力部品を突没付勢することにより、コーナリング時に
おける内輪側のカナード11もしくは12がダウンフォース
を発生させる。すなわち、ステアリングホィール23の回
転方向に対応する側の左右いずれか一方のカナード11も
しくは12をボディ10から突出付勢し、反対側のカナード
をボディ10から没入付勢する。たとえば、第1図で示す
ように、左旋回時には左カナード11をボディ10から突出
させる。第2図で示すように、右旋回時には右カナード
12をボディ10から突出させる。なお、直進走行時には、
左右いずれのカナード11,12もボディ10から突出しない
ことは、先に説明した通りである。
いずれにしても、旋回時にはロールセンタが浮いて外輪
側の接地荷重が増大し、内輪側の接地荷重が減少する。
いわゆるインリフト現象が生じて、内輪側が浮き気味に
なる。そのままでは内輪側のコーナリングパワーがなく
なって、コーナリングスピードが低下する。ところが、
新たに内輪側のフロント側端部にはカナード11もしくは
12が突出しているから、このカナードがダウンフォース
を発生させ、ボディリフトの低減をなす。したがって、
内輪側の接地荷重の減少を阻止し、フロント側車輪26,2
7のトータルコーナリングパワーを確保する。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、一般的な形状構造
である乗用自動車におけるフロント側端部に、コーナリ
ング時にのみボディの内輪側から突出するカナードを備
えたから、内輪側に積極的にダウンフォースを発生させ
てボディリフトの低減をなし、接地荷重の減少を阻止し
てトータルコーナリングパワーを確保し、空力特性の向
上化を図る。また、上記カナードの駆動源をステアリン
グ装置を構成するタイロッドから得ることから、特別な
カナード駆動源は不要であり、構成が比較的簡単であっ
て、コストに悪影響を与えないですむなどの効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例を示し、第1図
は空力部品を備えた車両である乗用自動車の斜視図、第
2図は空力部品の作動構造を示す車両の平面図、第3図
および第4図は本考案の従来例を示し、第3図は空力部
品を備えた車両であるフォーミラーレーシングカーの側
面図、第4図はその平面図である。 10……ボディ、11……左カナード、12……右カナード、
18……ステアリング装置、23……ステアリングホィー
ル、26……左側車輪、27……右側車輪、19,20……タイ
ロッド、16,17……連結杆(ケーブル)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボディのフロント側端部でその両側部にボ
    ディ側面から突没自在に支持される左カナードおよび右
    カナードと、ステアリング装置を構成しステアリングホ
    ィールに対する操舵力をフロント側の左右側車輪に伝達
    してこれらの方向を同時に可変するタイロッドと、上記
    左右カナードの支持部にそれぞれの一端部が連結され、
    かつ上記タイロッドに他端部が取付け固定されステアリ
    ングホィールに対する操舵操作にともなってタイロッド
    から左右カナードに作動力を伝達しステアリングホィー
    ルの回転方向に対応する側の左右いずれか一方のカナー
    ドをボディから突出付勢し、反対側のカナードをボディ
    から没入付勢して内輪側に上記カナードによるダウンフ
    ォースを発生させる一対の連結杆とを具備したことを特
    徴とする車両における空力部品の作動構造。
JP10256489U 1989-08-31 1989-08-31 車両における空力部品の作動構造 Expired - Lifetime JPH0742932Y2 (ja)

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JP2009012763A (ja) * 2005-12-27 2009-01-22 Toyota Motor Corp 車両用スパッツ装置

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