JPH07428Y2

JPH07428Y2 - 物品振分け装置

Info

Publication number: JPH07428Y2
Application number: JP1986192661U
Authority: JP
Inventors: 克二鶴山
Original assignee: Shibuya Corp
Current assignee: Shibuya Corp
Priority date: 1986-12-15
Filing date: 1986-12-15
Publication date: 1995-01-11
Anticipated expiration: 2001-12-15
Also published as: JPS6396030U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は一列で連続的に搬送される物品を複数列の搬送
経路に振分ける物品振分け装置に関するものである。

〔従来の技術〕

連続的に搬送される容器等の多数の物品を、各種の検査
による不良品の排出や検量のため抜取りを行ない、ある
いは複数列に分岐させて排出する場合等に使用される物
品振分け装置として、複数のスターホイール、すなわち
回転体の外周に等間隔で多数の切欠き（ポケット）を形
成し、このポケット内に１個づつの容器等の物品を保持
させて回転方向に搬送する搬送機構を用いたものが従来
から知られている。

例えば、実公昭53-30292号公報の装置は、スターホイー
ルの各ポケット毎に吸引カップを設け、排除する容器の
吸引カップのみに真空を作用させるようにしたものであ
る。

これに対し、分岐区間すなわち２個のスターホイールの
対向する部分に、真空源に接続る固定の長穴を設け、こ
の長穴に各吸引カップのポートが連通した時に真空を作
用させて排除する装置も知られているが、例えばアンプ
ル等の如くスターホイール径に比して壜径が著しく小さ
いものを処理する場合には、隣接する容器も一緒に排除
してしまうという不都合があった。そこで、壜径が小さ
い場合には、一度径の小さいスターホイールに移行させ
た後、そのスターホイールにより排除するものが開示さ
れている（特開昭53-143296号公報）。

その他、特開昭53-57668号公報の如く、加圧力によって
排出する装置も既に知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記第１の装置は、各容器毎に吸引カップと真空源への
接続配管を設ける必要があるため、装置が複雑で大型化
する欠点があった。

また、第２の装置も、小径のスターホイールを排除用と
して別に設ける必要があった。

さらに、第３の装置は、排出された容器を移動するため
のコンベアが別に必要であり、また、アンプルのような
不安定なものは転倒する危険がある等、いずれの装置に
も問題点があった。

本考案は上記欠点を除くためになされたもので、簡単な
構造により、大径のスターホイールを使用して小型の物
品を複数列に分岐させることができる物品振分け装置を
提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る物品振分け装置は、物品を保持するポケッ
トが外周縁に等間隔で形成され、対向して配置されて互
に逆方向に回転される２個のスターホイールと、両スタ
ーホイールにそれぞれ設けられた真空吸引機構とを備
え、一列で連続的に搬送される物品を、両スターホイー
ルの対向部を通過する際に、この物品をいずれか一方の
真空吸引機構により吸引して各スターホイールに振分け
る物品振分け装置であって、特に上記真空吸引機構を、
各ポケットに開口する半径方向通路と、各スターホイー
ルに摺接する固定側部材に同心で形成されて真空源にそ
れぞれ接続された複数本の円弧状長穴とから構成し、こ
れら円弧状長穴の形成されている角度範囲内に常時長穴
の数と同数の半径方向通路を位置させ、これら各半径方
向通路をそれぞれ異なる一本の長穴に連通可能としたも
のである。

〔作用〕

本考案に係る物品振分け装置では、両スターホイールの
各ポケットは、順次異なる円弧状の長穴に連通しうるよ
うになっており、これらの各長穴と真空源とを個々に連
通しまたは遮断することにより、各ポケット内の物品を
所望のスターホイール側に吸引することができる。

〔実施例〕

以下、図示実施例により本考案を説明する。第１図は本
考案の一実施例に係る物品振分け装置の平面図、第２図
は第１図のII−II線に沿う断面図である。

図において、（２）は第１のスターホイールであり、円
盤の外周縁に等間隔で多数の切欠き（ポケット）（４）
が形成されており、回転軸（６）の上部に固定されて図
示矢印方向に回転される。スターホイール（２）の周囲
には円弧状のガイド（８）が設けられており、図示しな
いコンベアによって搬送されてきたアンプル等の物品
は、スターホイール（２）の各ポケット（４）内に一個
づつ係合保持され、外側面をガイド（８）に案内されつ
つ、スターホイール（２）の回転によって搬送される。

上記スターホイール（２）に隣接して第２のスターホイ
ール（10）が配設されている。このスターホイール（1
0）は、第１のスターホイール（２）と同一の径を有
し、外周面に等間隔で同数の切欠き（ポケット）（12）
が形成されており、回転軸（14）の上端に固定されて第
１のスターホイール（２）と逆方向に等速で回転され
る。

両スターホイール（２），（10）は、これらの対向する
部分で両者のポケット（４），（12）の位置が一致する
ように位置決めされており、上述の如く第１のスターホ
イール（２）によって搬送された物品は、両スターホイ
ール（２），（10）の対向する部分で両者のポケット
（４），（12）に同時に係合し、その後両スターホイー
ル（２），（10）のいずれかに振分けられて搬送される
ようになっている。両スターホイール（２），（10）の
対向する部分の下流側には、分岐ガイド（16）が設けら
れており、スターホイール（２），（10）のいずれかに
振分けられた物品は、分岐ガイド（16）の各スターホイ
ール（２），（10）に対応するガイド面（16a），（16
b）に案内されつつさらに搬送される。

両スターホイール（２），（10）の対向部分、すなわ
ち、第１スターホイール（２）の円弧状ガイド（８）の
下流側端部（8a）と分岐ガイド（16）の先端部（16c）
との間の部分で、物品を２つのスターホイール（２），
（10）のいずれかに振分けられるために、各スターホイ
ール（２），（10）に真空吸引機構が設けられている。

回転軸（６），（14）によって回転されるスターホイー
ル（２），（10）の下部には、筒体（18），（20）によ
って機枠（22）に固定された固定側部材としての支持ブ
ロック（24），（26）がそれぞれ設けられており、各ス
ターホイール（２），（10）は下面に固定されたスライ
ド板（28），（30）を介して支持ブロック（24），（2
6）上を摺動する。

各支持ブロック（24），（26）には、上面に開口する円
弧状の長穴（32），（34），（36），（38）がそれぞれ
２本づつ同心に設けられている。これら各長穴（32），
（34），（36），（38）は、支持ブロック（24），（2
6）の下面側に開口する真空ポート（40），（42），（4
4），（46）を介して図示しない真空源に接続されてい
る。一方、両スターホイール（２），（10）には、各ポ
ケット（４），（12）の中央部に開口する半径方向の通
路（48），（50），（52），（54）が形成されている。
これら各半径方向通路（48），（50），（52），（54）
は、交互に上記長穴（32），（34），（36），（38）の
位置する円周上に達する長さを有しており、それぞれの
内部端には、上記スライド板（28），（30）の下面に開
口する連通路（56），（58），（60），（62）が設けら
れている。従って、スターホイール（２），（10）が回
転すると、各ポケット（４），（12）の半径方向通路
（48），（50），（52），（54）が、上記２本の長穴
（32），（34），（36），（38）の一方に順次連通す
る。また、長穴（32），（34），（36），（38）は、両
スターホイール（２），（10）のポケット（４），（1
2）が対向する位置（Ａ）付近から下流側へ向けて形成
されており、その長さは、隣接する２本の半径方向通路
（48），（50），（52），（54）に連通可能であるとと
もに３本の半径方向通路には連通しないものである。従
って、常に半径方向通路（48），（50），（52），（5
4）の１本が外周側の長穴（34），（36）に連通し、隣
接する半径方向通路の１本が内周側の長穴（32），（3
8）に連通するようになっている。

また、いずれのスターホイール（２），（10）に振分け
るかの選択は、例えば、ポケットを区別するスリット板
の信号により電磁弁を切替えて、各長穴（32），（3
4），（36），（38）と真空源との連通遮断を制御する
ことにより行なう。

以上の構成に係る物品振分け装置の作動について説明す
る。

図示しないコンベアによって搬送されたアンプル等の物
品は、第１スターホイール（２）の各ポケット（４）内
に１個づつ係合保持され、円弧状ガイド（８）に案内さ
れて時計回り方向に搬送される。各物品が円弧状ガイド
（８）の先端部（8a）を過ぎて、第１スターホイール
（２）と第２スターホイール（10）の対向部分に達する
と、反時計回り方向に回転する第２スターホイール（1
0）のポケット（12）が隣接し、（Ａ）の位置で両スタ
ーホイール（２），（10）のポケット（４），（12）に
同時に保持される。この時、第１スターホイール（２）
のポケット（４）に開口する半径方向通路（48）が、例
えば第２図に示すように、内周側の長穴（40）に連通
し、第２スターホイール（10）のポケット（12）に開口
する半径方向通路（54）が外周側の長穴（36）に連通す
る状態にあり、これらポケット（４），（12）内の物品
が第１スターホイール（２）に振分けられる場合には、
第１スターホイール（２）の内周側の長穴（32）を真空
源に連通するとともに、第２スターホイール（10）の外
周側の長穴（36）を真空源から遮断する。その結果、位
置（Ａ）にある物品を第１スターホイール（２）のポケ
ット（４）のみに吸引されて分岐ガイド（16）の図示左
方のガイド面（16a）に案内されて搬送される。

続いて、第１スターホイール（２）によって上記物品の
次に搬送されて（Ａ）の位置に達した物品が、第２スタ
ーホイール（10）側に振分けられる場合には、第１スタ
ーホイール（２）の（Ａ）位置にあるポケット（４）の
半径方向通路（50）は外周側長穴（34）に連通し、第２
スターホイール（10）の（Ａ）位置にあるポケット（1
2）の半径方向通路（52）は内周側長穴（38）に連通し
ているので、この第２スターホイール（10）の内周側長
穴（38）を真空源に接続し、第１スターホイール（２）
の外周側長穴（34）を真空源から遮断することにより、
第２スターホイール（10）側に吸引する。

この時、上記先行する物品は第１スターホイール（２）
の（Ｂ）位置のポケット（４）内にあり、内周側長穴
（32）を介してバキュームが作用している。しかしなが
ら、（Ｂ）位置のポケット（４）と（Ａ）位置のポケッ
ト（４）とは、異なる長穴（32），（34）を介して真空
源に接続されるため、（Ｂ）位置のポケット（４）にバ
キュームが作用しても、（Ａ）位置のポケット（４）に
は作用せず、また逆に第２スターホイール（10）の
（Ａ）位置のポケット（12）にバキュームが作用して
も、先行するポケット（12）には作用しないため、両ス
ターホイール（２），（10）の対向する部分に複数のポ
ケット（４），（12）が位置していても確実に振分けが
行なわれる。

また、２個の物品を連続して同一のスターホイール
（２），（10）に振分ける場合には、そのスターホイー
ル（２）または（10）の２本の長穴をともに真空源に接
続し、他のスターホイールの２本の長穴はともに真空源
と遮断すれば良い。いずれにしても、振分けられる側の
スターホイールのポケットにバキュームを作用させ、そ
のポケットに対応する相手方スターホイールのポケット
（上記（Ａ）位置で対向する相手方ポケット）にはバキ
ュームを作用させないようにすれば良い。

なお、第１スターホイール（２）の２本の長穴（32），
（34）よりも上流側には、これらの長穴（32），（34）
と同様の長穴（64），（66）が支持ブロック（24）に設
けられているが、これは、円弧状ガイド（８）を通過し
た物品が両スターホイール（２），（10）間に保持され
る迄の間吸引し安定した搬送を行なうためのものであ
り、両長穴（64），（66）とも常に真空源に連通してバ
キュームが作用している。

以上述べたように本実施例によれば、隣接する２つのポ
ケットが異なる長穴を介して真空源に接続されているた
め、互に影響されることなく独立して吸引できるので、
大径のスターホイールを用いても小径の壜等の容器の振
分けを行なう場合にも、各ポケット毎に確実に行なうこ
とができる。

なお、上記実施例では、２個のスターホイールに同径の
ものを使用したが、異なる径のスターホイールを用いる
こともできる。また、両スターホイールの対向部分に例
えば４個あるいは５個等多数のポケットが位置する場合
には、その数に応じた長穴を設けるとともに、半径方向
通路をこれらの長穴に順次連通するように形成すれば良
い。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案においては、真空吸引機構
が、スターホイールの各ポケット内に開口する半径方向
通路と、各スターホイールに摺接する固定側部材に同心
状に形成され、真空源にそれぞれ接続された複数本の円
弧状長穴とから構成され、これら円弧状長穴の形成され
ている角度範囲内に常時長穴の数と同数の半径方向通路
が位置し、これら各半径方向通路はそれぞれ異なる一本
の長穴に連通可能に構成され、両スターホイールの各ポ
ケットは順次異なる長穴を介して真空源に接続されるか
ら、互いに影響されることなく独立して吸引可能とな
り、長穴が一本の場合の如く隣接するポケット内の物品
を一緒に吸引してしまうことがなく、各ポケット内の物
品を確実に振分けることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る物品振分け装置の平面
図、第２図は第１図のII−II線に沿う断面図である。（２），（10）……スターホイール、（４），（12）…
…ポケット、（24），（26）……固定側部材（支持ブロ
ック）、（32），（34），（36），（38）……円弧状長
穴、（48），（50），（52），（54）……半径方向通
路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】物品を保持するポケットが外周縁に等間隔
で形成され、対向して配置されて互に逆方向に回転され
る２個のスターホイールと、両スターホイールにそれぞ
れ設けられた真空吸引機構とを備え、一列で連続的に搬
送される物品が、両スターホイールの対向部を通過する
際に、この物品をいずれか一方の真空吸引機構により吸
引して各スターホイールに振分ける物品振分け装置にお
いて、上記真空吸引機構が、スターホイールの各ポケッ
ト内に開口する半径方向通路と、各スターホイールに摺
接する固定側部材に同心状に形成され、真空源にそれぞ
れ接続された複数本の円弧状長穴とから構成され、これ
ら円弧状長穴の形成されている角度範囲内に常時長穴の
数と同数の半径方向通路が位置し、これら各半径方向通
路はそれぞれ異なる一本の長穴に連通可能であることを
特徴とする物品振分け装置。