JPH0742726Y2

JPH0742726Y2 - 枚葉オフセット印刷機の集塵装置

Info

Publication number: JPH0742726Y2
Application number: JP1987144488U
Authority: JP
Inventors: 克彦大野
Original assignee: Komori Corp
Current assignee: Komori Corp
Priority date: 1987-09-24
Filing date: 1987-09-24
Publication date: 1995-10-04
Anticipated expiration: 2002-09-24
Also published as: JPS6450934U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案は、枚葉オフセット印刷機に供給される枚葉紙が
印刷工程に入る前に、当該枚葉紙に付着している紙粉を
吸引除去するようにした集塵装置に関する。

〈従来の技術と問題点〉枚葉オフセット印刷機においては、印刷機の入口の紙積
み台上に積まれた枚葉紙がフィーダにより一枚ずつ印刷
ユニットに送り出されて印刷がなされる。枚葉紙は長巻
きの紙を製紙工程で一枚ごとの枚葉に断裁したものであ
り、これが束となって紙積み台上に積み重ねられるので
ある。

ところで、枚葉紙には裁断時に生じる紙粉が付着してい
ることが多く、紙粉がついたまま印刷してしまうと、印
刷物が不良品となり、また、ブランケットに紙粉が付着
してしまって頻繁に洗浄をしなければならなくなる。

そのため、従来より枚葉紙に付着している紙粉の除去が
なされている。

従来、この紙粉の除去は、枚葉紙を枚葉オフセット印刷
機の紙積み台上に置く前に、印刷機とは別置きの集塵装
置に枚葉紙を一枚ずつ通すことにより行なっていた。

しかし、このように印刷機とは別置きの集塵装置で枚葉
紙一枚ずつの紙粉除去を行なっていたのでは、非常に手
間がかかるという問題があった。

なお、枚葉紙の束は、印刷機の紙積み台上に供給される
前に、紙同士をほぐすために、エアを吹き付けることに
よる紙さばきがなされ、このときにも紙粉の一部が除去
されるが、積極的に紙粉を除去するものではないので、
十分な除去はなし得ない。

本考案は、このような事情にかんがみ、印刷機内で確実
に紙粉を除去できるようにして、紙粉除去に要していた
手間を解消することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉上記目的を達成する本考案の構成は、枚葉オフセット印
刷機に供給される枚葉紙の幅方向を覆うフードを枚葉紙
の少なくとも印刷する面側に向けて設けると共に、当該
フードの端部を枚葉紙に近接する遮蔽部とし、もしくは
フードに枚葉紙に近接する遮蔽部材を設ける一方、フー
ドに吸引手段を接続し、前記フード内に、枚葉紙表面に
近接し、かつ枚葉紙の移動方向と逆方向に回転する回転
羽根手段を設け、更に、前記フード内の枚葉紙の出口寄
りに、前記回転羽根手段の下方の枚葉紙表面に枚葉紙の
移動方向と逆向きのエアを吹き付けるエアノズルを設け
たことを特徴とする集塵装置に存する。

〈作用〉上記構成の集塵装置において、フード内のエアノズルか
らのエアが枚葉紙に吹き付けられることによって、枚葉
紙に付着している紙粉は吹き更に、回転羽根手段によっ
て掻き上げられ、フード内に作用している吸引力により
吸引除去される。

〈実施例〉第１図には本考案の一実施例に係る集塵装置の概略側面
構造を示してあり、第２図にはそのII-II矢視で示す概
略構造を、また、第３図には側面構造の詳細断面を示し
てある。

1,2は枚葉オフセット印刷機の印刷ユニットの主要部を
構成する第１段目のゴム胴と圧胴で、３は第２段目のゴ
ム胴，圧胴へ枚葉紙を導くための渡し胴である。第１段
目の圧胴２の入側には、紙積み台（図示省略）上の枚葉
紙束からフィーダにより送り出される枚葉紙４を導くフ
ィーダボード５が延びており、その先端には、枚葉紙４
を圧胴２側に渡すスウィング６が設けられている。な
お、印刷ユニットにおける他の構成部材、機器（インキ
装置、湿し装置、ローラ等）は図示省略してある。

第１段目の圧胴２とゴム胴１との接触部の入側において
圧胴２の上側には、印刷紙である枚葉紙４の幅方向を覆
うフード７が枚葉紙４表面に開口部を向けて設けてあ
る。フード７は、印刷機のフレーム８に渡したクロス部
材９にブラケット10を介して支持されている。フード７
には配管11を介して吸引手段である集塵機12が接続され
ている。集塵機12はコントローラー21により操作され
る。

フード７の開口部の前部及び後部（枚葉紙４の入る側と
出る側）には遮蔽部材として平ブラシ13が押え部材14に
より取付けられている。平ブラシ13はフード７の開口端
と枚葉紙４表面との間の隙間を塞ぐもので、その先端が
可能な限り紙面に近付くように考慮して取付けられてい
る。平ブラシ13としては、枚葉紙４を傷付けないように
やわらかい毛のものが使われるが、遮蔽部材としては、
フード７開口端と枚葉紙表面との隙間を塞ぎ、かつ枚葉
紙４に傷を付けるおそれのないものであればよいことか
ら、ブラシのほかに、ゴム、ビニールなども使用可能で
ある。また、フード７の開口端部を枚葉紙４の表面近く
まで延ばして遮蔽部としてもよい。

フード７開口部の入側の外側には、枚葉紙４の幅方向に
延ばし、かつ枚葉紙４表面近くに臨むように除電バー15
が設けられている。除電バー15は前記クロス部材９に取
付けられた支持部材16に支持されている。27は除電バー
15に接続されている高圧電源である。この除電バー15に
より枚葉紙４の静電気が除去され、紙粉が枚葉紙４から
電気的に分離される。

フード７内において出側近くには、エアノズル17が枚葉
紙４の幅方向に延ばして設けられている。エアノズル17
には多数のエア吹き出し孔18が並列にあけられており、
エアノズル17は、これらのエア吹き出し孔18が入側斜め
下方、つまり枚葉紙４の移動方向と反対の方向に向くよ
うに配置されている。エアノズル17には配管28を介して
コンプレッサ19が接続され、コンプレッサ19より配管28
を通してエアノズル17に圧縮エアが供給される。配管28
の途中には電磁弁20が設けられ、この電磁弁20はコント
ローラー21により操作されるようになっている。

本実施例に係る集塵装置においては、更に、フード７内
のエアノズル17より入側寄りにエアノズル17と平行に回
転ブラシ22が設けられている。回転ブラシ22は枚葉紙４
表面に近付けて設けられている。回転ブラシ22の軸23の
両端は印刷ユニットのフレーム８に回転自在に支持され
ており、その一端部には歯車24が取付けられ、歯車24に
は、駆動モータ25の回転軸に取付けられた駆動歯車26が
噛み合っている。したがって、駆動モータ25の作動によ
り回転ブラシ22は回転される。回転ブラシ22は枚葉紙４
の送り方向と反対方向に回転される。なお、駆動モータ
25は前記コントローラー21により起動、回転速度が操作
される。

次に、上記構成の集塵装置による紙粉の集塵除去作用に
ついて説明する。

枚葉オフセット印刷機の入口部にある紙積み台上からフ
ィーダにより送り出される枚葉紙４はフィーダボード５
上を導かれ、スウィング６により圧胴２へ渡される。

圧胴２側に渡された枚葉紙４は、除電バー15の下側を通
過することにより、帯電している静電気が除去され、枚
葉紙４に付着している紙粉は剥離しやすい状態となる。

次いで、枚葉紙４はフード７内に入り、エアノズル17か
ら紙面に斜めに吹き付けられるエアによって、紙粉が吹
き上げられる。吹き上げられた紙粉は、更に、回転する
回転ブラシ22によって掻き上げられる。そして、集塵機
12の吸引作用によって、紙粉は集塵機12に吸引除去され
る。なお、エアノズル17からのエアの吹き付けによって
紙粉は舞い上がるが、フード７の入側部，出側部が枚葉
紙４表面に近接する平ブラシ13で塞がれているので、紙
粉のフード７外への洩れは防止される。

以上のようにして、表面の紙粉が除去された枚葉紙４は
フード７を出た後、印刷ユニットに至り、印刷がなされ
る。紙粉のない紙面に印刷がなされるので、印刷は良好
なものとなる。

なお、上記装置における各駆動部は前述の如く、コント
ローラー21により操作される。

また、回転ブラシ22を用いた場合には、回転ブラシ22に
付着する紙粉の除去が必要となるが、これは、エアノズ
ル17を向き変え可能としておき、回転ブラシ22に直接エ
アを吹き付けることによりなし得る。勿論、このときも
集塵機12は作動される。

回転ブラシ22を採用する場合には、平ブラシ13と同様に
その材質としてはやわらかいものが採用される。これ
は、枚葉紙４が腰のあるものの場合に、紙尻が跳ね上が
り、回転ブラシ22に当ってこすれたとしても、枚葉紙４
に傷が付くのを防ぐためである。

なお、回転羽根手段としては、回転ブラシのほかに回転
ファンなどの採用も可能である。

〈考案の効果〉本考案に係る集塵装置によれば、印刷機における枚葉紙
の流れの途中において、エアノズルからのエアを回転羽
根手段の下方の枚葉紙表面に吹き付けて紙粉を吹き上
げ、更に回転羽根手段で掻き上げてフードより吸引して
紙粉を除去するようにしたので、別途紙粉除去工程を設
けることなく、紙粉の除去が容易かつ確実に行なえるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る集塵装置の側面概略
図、第２図はそのII-II矢視概略図、第３図は一実施例
の詳細側断面図である。図面中、１はゴム胴、２は圧胴、４は枚葉紙、７はフード、12は
集塵機、13は平ブラシ、15は除電バー、17はエアノズ
ル、18はエア吹き出し孔、19はコンプレッサ、20は電磁
弁、22は回転ブラシである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】枚葉オフセット印刷機に供給される枚葉紙
の幅方向を覆うフードを枚葉紙の少なくとも印刷する面
側に向けて設けると共に、当該フードの端部を枚葉紙に
近接する遮蔽部とし、もしくはフードに枚葉紙に近接す
る遮蔽部材を設ける一方、フードに吸引手段を接続し、
前記フード内に、枚葉紙表面に近接しかつ枚葉紙の移動
方向と逆方向に回転する回転羽根手段を設け、更に前記
フード内の枚葉紙の出口寄りに、前記回転羽根手段の下
方の枚葉紙表面に枚葉紙の移動方向と逆向きのエアを吹
き付けるエアノズルを設けたことを特徴とする集塵装
置。
【請求項２】前記フードが枚葉オフセット印刷機におけ
る第１段目の印刷ユニットの入口側に設けられているこ
とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
集塵装置。