JP3621780B2 - 断裁排出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェブ等の帯状物を走行させつつ切断し枚葉物として排出する断裁排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
断裁排出装置は、輪転印刷機等から排出される印刷紙等の帯状物を一定長さずつ切断して枚葉物とし、これを堆積するようにしたもので、例えば特開昭57−77156号、特公昭60−30624号、特開昭50−59967号、特開平4−313559号、実開昭61−108254号、実開平3−51753号に記載されるようなものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭57−77156号の断裁排出装置は帯状物を一旦停止させてカッターで切断するようになっているので効率が悪い。特公昭60−30624号、特開昭50−59967号、特開平4−313559号のものは多数の空気噴出孔から空気を帯状物の搬送方向に噴出させて帯状物を搬送するようになっているので帯状物がばたついてその切断が不確実になるおそれがあり、また印刷インキが擦られて汚れを発生するおそれがある。実開昭61−108254号のものは切断した枚葉物を無端搬送ベルトで吸引して排出するので枚葉物のばたつきを防止することができるが、無端搬送ベルトから高速で排出する場合枚葉物が散乱するおそれがある。実開平3−51753号のものは高速走行する枚葉物を無端搬送ベルトで吸引するようになっているが、枚葉物を無端搬送ベルト上に乗せる際に枚葉物が乱れたり枚葉物同士の擦れにより印刷汚れを発生したりするおそれがある。
【0004】
従って、本発明はそのような問題点を解決することができる断裁排出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、帯状物1をその上面又は下面から吸引しつつ搬送する第一の無端搬送ベルト11と、上記帯状物1をその上面から吸引しつつ搬送する上記第一の無端搬送ベルト11よりも下流側に配置された第二の無端搬送ベルト12と、上記第一と第二の無端搬送ベルト11,12間に跨がった上記帯状物1を切断し枚葉物1aを得る両無端搬送ベルト11,12間に配置されたロータリーカッター13と、上記第二の無端搬送ベルト12に吸引された上記枚葉物1aの後端部を該第二の無端搬送ベルト12から下方へ引き剥がす該第二の無端搬送ベルト12の吸引解除部近傍に配置された引き剥がし部材14と、該引き剥がし部材14により引き剥がされた枚葉物1aを吸引する上記第二の無端搬送ベルト12の吸引解除部近傍の下方に配置された該第二の無端搬送ベルト12よりも低速で走行する第三の無端搬送ベルト15とを具備した断裁排出装置の構成を採用し、請求項2の発明は、上記ロータリーカッター13と上記第二の無端搬送ベルト12との間において上記帯状物1をその走行路上に押し付けるような負圧を発生させる第一の送風手段37が設けられた請求項1に記載の断裁排出装置の構成を採用し、請求項3の発明は、上記帯状物1を上記第二の無端搬送ベルト12に押し付けるためのブラシローラ38が上記第二の無端搬送ベルト12の吸引開始部近傍に設けられた請求項1に記載の断裁排出装置の構成を採用し、請求項4の発明は、上記第二と第三の無端搬送ベルト12,15は夫々吸引力が下流側に向かうに連れて低減するように調整された請求項1に記載の断裁排出装置の構成を採用し、請求項5の発明は、上記引き剥がし部材14は上記第二の無端搬送ベルト12に対して位相を変更することができる位相変更手段43,44を具備した請求項1に記載の断裁排出装置の構成を採用している。
【0006】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
この断裁排出装置は、図1に例示されるように、輪転印刷機の排出部に配置され、印刷物である帯状物1を一定長さで切断し排出し積み上げるようになっている。
【0007】
この輪転印刷機は、図1に示されるように、帯状物1を巻き取った巻取ロール2から帯状物1を繰り出す給紙部3と、帯状物1に対して印刷する印刷部4と、印刷インキを乾燥させるための乾燥部5と、乾燥時に加熱された帯状物1を冷却するための冷却部6と、折り部7と、断裁排出装置8とを具備している。印刷部4は、この場合四色のインキを巻取紙である帯状物1の両面に同時に印刷するようになっており、各色のユニットには帯状物1を表裏から挟むようにブランケット胴9と版胴10とが一対ずつ設けられている。
【0008】
しかして、印刷に際し給紙部3の巻取ロール2から帯状物1が繰り出され、印刷部4においてその両面に四色のインキを刷り重ねられ、乾燥部5で表面のインキが加熱乾燥され、乾燥による加熱が冷却部6の冷却ロールで除熱され、しかる後折り部7で折り曲げられ切断されて排出されるか又は断裁排出装置8で一定寸法で切断され山状に積み重ねられることとなる。
【0009】
なお、この断裁排出装置8は輪転印刷機と切り離して単独で設けるようにしてもよい。その場合、印刷、加工等を施した帯状物1を再びロール状に巻き取り、このロールから帯状物1を再び繰り出しつつ断裁することになる。
【0010】
上記断裁排出装置8は、図2に示されるように、帯状物1をその上面又は下面から吸引しつつ搬送する第一の無端搬送ベルト11と、上記帯状物1をその上面から吸引しつつ搬送する上記第一の無端搬送ベルト11よりも下流側に配置された第二の無端搬送ベルト12と、上記第一と第二の無端搬送ベルト11,12間に跨がった上記帯状物1を切断し枚葉物1a(図10乃至図14参照)を得る両無端搬送ベルト11,12間に配置されたロータリーカッター13と、上記第二の無端搬送ベルト12に吸引された上記枚葉物1aの後端部を該第二の無端搬送ベルト12から下方へ引き剥がす該第二の無端搬送ベルト12の吸引解除部近傍に配置された引き剥がし部材14と、該引き剥がし部材14により引き剥がされた枚葉物1aを吸引する上記第二の無端搬送ベルト12の吸引解除部近傍の下方に配置された該第二の無端搬送ベルト12よりも低速で走行する第三の無端搬送ベルト15とを有している。
【0011】
上記第一の無端搬送ベルト11は、図2ないし図4に示されるように、多数の通気用の小孔11aが幅方向及び長さ方向に一定ピッチで設けられた薄い強靭なベルトであり、上記帯状物1をその下面を吸引しつつ図2中右方向に一定速度で送るようになっている。第一の無端搬送ベルト11は、帯状物1の走行方向に沿って複数本平行に配置されている。これら第一の無端搬送ベルト11は、帯状物1の下面に接触するようにその走行方向に直角な向きに配置された駆動軸16と従動軸17との間に掛け渡され、輪転印刷機から排出される帯状物1の走行速度よりやや大きな速度で走行するようになっている。また、第一の無端搬送ベルト11に囲まれる箇所には吸引箱18が配置され、その吸引口19が第一の無端搬送ベルト11の帯状物1に接触すべき箇所にその背面から臨んでいる。吸引口19はこの場合帯状物1の走行方向に沿って伸びる長穴であり、第一の無端搬送ベルト11の各々に対し複数本ずつ対向している。吸引箱18からはダクトを介し接続されたブロア(図示せず)により排気されるようになっている。上記駆動軸16はこの断裁排出装置8の左右のフレーム20,20間に回転可能に掛け渡され、上記輪転印刷機の方から動力を得るようになっており、上記吸引箱18は上記フレーム20,20に対し固定され、上記従動軸17はこの吸引箱18にブラケット21を介し回転自在に軸支されている。
【0012】
なお、第一の無端搬送ベルト11と上記輪転印刷機との間には、図1及び図2に示されるように、輪転印刷機から排出される帯状物1を案内するガイドローラー22、該帯状物1を引っ張る第一及び第二のドローローラー23,24と、第一と第二のドローローラー23,24間で帯状物1に接するコンペンセーターローラー25とが配置されている。輪転印刷機から排出された帯状物1はガイドローラー22を経て第一のドローローラー23により引っ張られ、第二のドローローラー24によりさらに引っ張られた後第一の無端搬送ベルト11に到達し、そこでさらに引っ張られて上記ロータリーカッター13に至り切断されることになる。帯状物1の切断は版胴の周長ごとに行う必要があり、そのため上記第二のドローローラー24上には、帯状物1に印刷されている適当な大きさの図柄、マーク等を選んで検出するセンサー(図示せず)が配置されている。すなわち、該センサーにより検出される信号に基づきコンペンセーターローラー25が移動して第一と第二のドローローラー23,24間の帯状物1の経路の長さを加減し上記ロータリーカッター13と帯状物1の版胴周長ピッチとの位相を合わせるようになっている。
【0013】
しかして、輪転印刷機からの帯状物1がこの断裁排出装置8に入るとコンペンセーターローラー25によりその版胴ピッチとロータリーカッター13との位相合わせがなされ、第一の無端搬送ベルト11はこの帯状体1を吸引しつつロータリーカッター13の方へと一定速度で送ることとなる。
【0014】
上記ロータリーカッター13は、上記第一の無端搬送ベルト11により送られてくる帯状物1を印刷図柄の境界部で切断するようになっている。ロータリーカッター13は、図2に示されるように、回転刃13aと固定刃13bとを有してなるもので、固定刃13bは、上記第一の無端搬送ベルト11から送り出される帯状物1の下面に接するように上記フレーム20,20に固定され、回転刃13aは帯状物1の上面から該固定刃13bに周期的に接するように回転シリンダー上に取り付けられている。ロータリーカッター13の回転刃13aは上記印刷部4の版胴10と同一回転数で回転するようになっており、したがって帯状物1はその印刷された図柄ピッチで正確に切断されることになる。
【0015】
なお、上記第一の無端搬送ベルト11の下流側端と上記ロータリーカッター13との間には、帯状物1を第一の無端搬送ベルト11からロータリーカッター13へと円滑に受け渡すための櫛歯状の案内体26が設けられている。また、上記ロータリーカッター13と上記第二の無端搬送ベルト12との間には、多数のコロ27が帯状物1の走行路に沿った平面上に配置され帯状物1又は枚葉物1aを第二の無端搬送ベルト12へと円滑に案内するようになっている。
【0016】
上記第二の無端搬送ベルト12は、上記ロータリーカッター13が帯状物1を切断する直前に帯状物1の先端を受け取って第一の無端搬送ベルト11と共に引っ張り、ロータリーカッター13が帯状物1を切断するとこの切り離された枚葉物1aを更に図2中右方向に搬送するようになっている。第二の無端搬送ベルト12は上記第一の無端搬送ベルト11よりもわずかに速く走行するようになっている。図5に示されるように、この第二の無端搬送ベルト12は多数の通気用の小孔12aが設けられた薄いベルトであり、帯状物1の走行方向に沿って複数本平行に配置されている。これら第二の無端搬送ベルト12は、その下側の走行部が帯状物1の上面に接触するように、その走行方向に直角な向きに配置された駆動軸28と従動軸29との間に掛け渡され、上記第一の無端搬送ベルト11の走行速度よりやや大きい速度で駆動されるようになっている。駆動軸28はこの断裁排出装置の左右のフレーム20,20間に掛け渡され、輪転印刷機からの動力で回転し、第二の無端搬送ベルト12を第一の無端搬送ベルト11よりやや大きい速度で走行させるようになっている。この駆動軸28には上記フレーム20,20の内側に沿って伸びるサブフレーム30,30が取り付けられ、このサブフレーム30,30に上記従動軸29が回転自在に保持されている。また、第二の無端搬送ベルト12の各々に対し図2及び図5のように吸引箱31a,31bが配置され、各吸引箱31a,31bの下面に形成された吸引口32,33が第二の無端搬送ベルト12の帯状物1に接触すべき箇所にその背面から臨んでいる。吸引箱31a,31bはこの場合帯状物1の走行方向上で前後に分けられている。吸引口32,33は帯状物1の走行方向に沿って伸びる長穴であり、後側吸引箱31bのものは前側吸引箱31aのものよりも開口面積が小さくなるよう形成されている。このため、第二の無端搬送ベルト12の吸引力は下流側において低減することになる。各吸引箱31a,31bは両側のサブフレーム30,30間に掛け渡された複数列のダクト34に接続され、各ダクト34はサブフレーム30,30に固定された集合箱35に接続され、集合箱35はブロワ(図示せず)に通気的に接続されている。各ダクト34が集合箱35に接続された箇所には風量を調節するためのダンパ36が設けられている。したがって、各ダンパ36による風量の調節によっても上記吸引力は加減されることになる。
【0017】
なお、図2に示されるように、上記ロータリーカッター13と上記第二の無端搬送ベルト12との間には帯状物1をその走行路であるコロ27群の上に押し付けるような負圧を発生させるための第一の送風手段が設けられている。第一の送風手段は具体的にはシロッコファン等の送風機37であり、帯状物1の走行路に対しその上方から下方へと空気の流れを生じさせるようになっている。すなわち、帯状物1はロータリーカッター13により切断されるとその先端が回転歯13aの回転による気流で上方向に舞い上がろうとするが、この第一の送風手段による気流により帯状物1の先端は舞い上がりを阻止され、したがって第二の無端搬送ベルト12に確実に吸着されることとなる。
【0018】
また、上記第二の無端搬送ベルト12の上流側の下方における吸引開始部近傍すなわち吸引箱31aの始端近傍には、図2に示されるように、第二の無端搬送ベルト12の走行速度と略同じ周速度で回転するブラシローラー38が設けられている。このブラシローラー38により上記帯状物1は第二の無端搬送ベルト12に適度な力で押し付けられ、第二の無端搬送ベルト12に正確に吸着されることになる。このブラシローラー38はエアノズル39と併用するのが望ましい。エアノズル39はブラシローラー38のやや上流側に配置され、そこから吹き出すエアで帯状物1を第二の無端搬送ベルト12に押し付けるようになっている。
【0019】
しかして、帯状物1が第一の無端搬送ベルト11から第二の無端搬送ベルト12へと送られると、両無端搬送ベルト11,12間で一時的に張力が加えられ、同時にロータリーカッター13で切断される。これにより得られた枚葉物1aは第二の無端搬送ベルト12に吸引されたまま図2中右方向に搬送される。一方、帯状物1の切断端は枚葉物1aの後端よりやや遅れてコロ27群の上を前進し、送風機37により発生する負圧により走行路上方への浮き上がりを阻止されつつ第二の無端搬送ベルト12下に侵入する。そして同時にエアノズル39からの風及びブラシローラー38により第二の無端搬送ベルト12により確実に接触し吸引され、図2中右方向に搬送される。
【0020】
上記引き剥がし部材14は図2のように第二の無端搬送ベルト12の下流側に配置されており、図11に示されるように第二の無端搬送ベルト12により搬送されて来た枚葉物1aを第二の無端搬送ベルト12からその下方に引き剥がす機能を果たすものである。引き剥がし部材14は具体的にはブラシで構成され、図5のように上記左右のサブフレーム30,30間に渡された駆動軸40上に第二の無端搬送ベルト12間の隙間内に入るように間欠的に配置されている。引き剥がし部材14はブラシの他カムのような部材で構成することもできる。引き剥がし部材14は印刷機の版胴10と同じ回転数で回転するようになっており、第二の無端搬送ベルト12により枚葉物1aが搬送されて来ると、その枚葉物1aの後端部に当たり、その後端部を第二の無端搬送ベルト12の吸引力に抗して無端搬送ベルト12の表面から引き剥がすことになる。この引き剥がし部材14の近傍において上記吸引箱31bの吸引口33は小さくなっているので、無端搬送ベルト12の吸引力は低下しており、枚葉物1aの後端部は第二の無端搬送ベルト12から容易に引き剥がされることになる。
【0021】
しかして、枚葉物1aはこの引き剥がし部材14によりその後端部を引き剥がされた後も暫く第二の無端搬送ベルト12により搬送され、吸引箱31bの吸引口33を外れたところで全体が第二の無端搬送ベルト12上から剥がれ落ち、第三の無端搬送ベルト15上に受け止められることになる。
【0022】
なお、枚葉物1aの第二の無端搬送ベルト12から第三の無端搬送ベルト15への受け渡しをより円滑かつ確実に行うには、引き剥がし部材14の枚葉物1aへの当接箇所を枚葉物1aの材質、速度等に応じて若干変更するのが望ましい。そこで、引き剥がし部材14の第二の無端搬送ベルト12及び枚葉物1aに対する位相をずらせるための位相変更手段が引き剥がし部材14の駆動部内に設けられている。位相変更手段は、図6及び図7に示されるように、上記第二の無端搬送ベルト12の駆動軸28と上記引き剥がし部材14の回転軸40との間にプーリー41,42を介し巻回された無端状の巻回ベルト43と、該巻回ベルト43に接触して巻回ベルト43のプーリー42に対する巻き掛け角を変更させるための中間プーリー44とを有している。中間プーリー44はスライダー45上に軸支され、該スライダー45は上記サブフレーム30に固定された案内レール46に把持されている。スライダー45には、上記サブフレーム30上のブラケット47に回転のみ可能に保持された送りネジ48の雄ネジが螺合している。また、巻回ベルト43を中間プーリー44と共に挟むテンションプーリー49がスライダー45にアーム50を介し取り付けられている。これにより、図9(A)(B)に示されるように、送りネジ48を回せばスライダー45が案内レール46に沿って移動し中間プーリー44の巻回ベルト43に対する位置が変わり、したがって引き剥がし部材14の位相がずらされることとなる。この位相調整は巻回ベルト43の駆動中においても可能である。
【0023】
上記第三の無端搬送ベルト15は、上記第二の無端搬送ベルト12よりも低速で走行するようになっており、上記第二の無端搬送ベルト12から剥がれ落ちた枚葉物1aを受け取り減速せしめた上でパレット51(図2参照)等の上に排出するようになっている。図8及び図9に示されるように、第三の無端搬送ベルト15は通気用の小孔15aが幅方向及び長さ方向に一定ピッチで多数設けられた強靭な薄いベルトであり、帯状物1の走行方向に沿って複数本平行に配置され、かつ約5度だけ下方に傾斜するように張設されている。これら第三の無端搬送ベルト15は、枚葉物1aをその下面から受け取るように配置され、その走行方向に直角な向きに配置された駆動軸52と従動軸53との間に掛け渡され、第二の無端搬送ベルト12の走行速度の例えば1/10〜1/20程度の速度で走行するようになっている。また、第三の無端搬送ベルト15に囲まれる箇所には吸引箱54が配置され、その吸引口55が該第三の無端搬送ベルト15の上部走行路にその背面から臨んでいる。吸引口55は枚葉物1aの走行方向に沿って伸びる長穴であり、下流側に向かうほどその開口面積は低減し、したがって枚葉物1aの吸引力も下流に向かうに連れ低減することになる。吸引箱54はブロア(図示せず)により排気されるようになっている。また、枚葉物1aを第二の無端搬送ベルト12から確実に受け取ることができるように、吸引箱54のブロアは吸引箱31bのブロアよりも吸引能力の高いものが用いられ、また小孔15aは小孔12aよりも大きく形成されている。
【0024】
なお、この吸引箱54には第三の無端搬送ベルト15同士の間から前方に向かって空気を噴出するエアノズル56が取り付けられており、そこからの風により、第三の無端搬送ベルト15から放出され重なり合おうとする枚葉物1a間に空気層を形成し枚葉物1a同士が密着しないようにして排出するようになっている。また、図2に示されるように、第三の無端搬送ベルト15の前方にはそこから放出される枚葉物1aに対しその上方から風を送るシロッコファン等からなる送風機57が設けられている。送風機57は上記エアノズル56と共に枚葉物1aに適度な風を与え、そのため枚葉物1aは堆積台58に乗せられたパレット51上に適正に堆積することになる。堆積台58はチェーン59等により上下動可能に吊り下げられており、枚葉物1aの堆積量が増えるに連れて降下するようになっている。また、第三の無端搬送ベルト15から枚葉物1aが放出される堆積台58の上方にはジョガー61が設けられ、落下してきた枚葉物1aに振動を加えてそれらの端縁を揃えるようになっている。図2中符号60で示されるものは仮積みフォークであり、パレット51を交換する際に第三の無端搬送ベルト15の前方に突出しそこから排出される枚葉物1aを一時的に受け止め、パレット51の交換が終わると新たなパレット51上に枚葉物1aを受け渡すよう機能するもので、枚葉物1aをパレット51に渡した後は第三の無端搬送ベルト15の下方へ後退するようになっている。
【0025】
その他、図2に示されるように、第二の無端搬送ベルト12上には静電気を除去するための除電バー62および除電エアノズル63が所定箇所に配置されている。これにより、枚葉物1aは静電気を除去され、無端搬送ベルト12から分離しやすくなる。また、このエアが枚葉物1a同士間に空気層として入って除電し、枚葉物1a同士の密着を防止し、したがって枚葉物はそれらの端縁が揃うように堆積することになる。
【0026】
次に、この断裁排出装置の一連の動作について説明する。
ロータリーカッター13は図10ないし図14に示されるように一回転する間に一回だけその回転刃13aが固定刃13b上を掠めるように通過し帯状物1を切断する。この切断に際しては、図10ないし図12のように、帯状物1の先端が、切断態勢に入る前のロータリーカッター13内を通過し、第二の無端搬送ベルト12下に入り込んで第二の無端搬送ベルト12の上流側に吸引される。このため、帯状物1は第二の無端搬送ベルト12と第一の無端搬送ベルト11(図2参照)との間で適度な力で引っ張られる。帯状物1はその直後にロータリーカッター13により図13のように切断される。第二の無端搬送ベルト12は第一の無端搬送ベルト11よりもやや高速度で走行し、そのため切り離された枚葉物1aの後端と帯状物1の切断端との間には隙間が空くことになる。これにより、先行する枚葉物1aの後端及び引き剥がし部材14に後続の枚葉物1aの先端が衝突しないようにすることができる。
【0027】
上記切断された枚葉物1aが第二の無端搬送ベルト12により第三の無端搬送ベルト15の上方へと搬送されると(図10)、引き剥がし部材14が枚葉物1aの後端部を第二の無端搬送ベルト12からその吸引力に抗して引き剥がし、第三の無端搬送ベルト15上に押し付ける(図11)。第三の無端搬送ベルト15の吸引力は強く、第三の無端搬送ベルト15の上方における第二の無端搬送ベルト12の吸引力は低下しているので、枚葉物1aは第三の無端搬送ベルト15の上に速やかに落下し吸着される(図12)。第三の無端搬送ベルト15は第二の無端搬送ベルト12よりも低速で走行しており、枚葉物1aはパレット51(図2参照)上へ適度な速度で排出されることとなる。
【0028】
第三の無端搬送ベルト15上で枚葉物1aは低速走行することから、その枚葉物1aが第三の無端搬送ベルト15上を進行中に後続の枚葉物1aがその上方に到来する(図13)。そして、その後続の枚葉物1aの後端部を引き剥がし部材14が第二の無端搬送ベルト12から引き剥がし、第三の無端搬送ベルト15上の空いた箇所に押し付ける(図14)。第三の無端搬送ベルト15上では数枚の枚葉物1aが常時サシミ状に重なりつつ順次パレット51上に排出される。
【0029】
このような枚葉物1aの排出が繰り返されることにより、パレット51上に枚葉物1aが山状に堆積することとなる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、帯状物を第一ないし第三の無端搬送ベルトで吸着しつつ搬送するので、帯状物及びこれから切り離された枚葉物をばたつくことなく、横ずれすることなく走行させることができ、切断に伴う帯状物の乱れも生じ難く、静電気も発生し難い。したがって、傷、印刷汚れ等を生ずることなく、断裁不良を生ずることなく枚葉物を排出することができる。また、第一の無端搬送ベルトと第二の無端搬送ベルトとで吸引しピンと張った状態で切断するので、帯状物を正確に切断することができる。さらに、枚葉物が第二の無端搬送ベルト上で高速走行する場合でも、引き剥がし部材により第三の無端搬送ベルト上に押し出すので枚葉物を確実に第三の無端ベルト上に移行させ、確実に減速させた上で排出することができ、枚葉物を散乱させることなく適正に積み上げることができる。また、引き剥がし部材は枚葉物の後端部に当たり図柄部には当たらないので引き剥がしに際し枚葉物に印刷汚れを生ずることもない。
【0031】
請求項2の発明によれば、ロータリーカッターと第二の無端搬送ベルトとの間において帯状物をその走行路上に押し付けるような負圧を発生させるので、切断直後の帯状物の先端が走行路から浮き上がらないようにし帯状物の先端を適正に第二の無端搬送ベルトに受け渡すことができる。
【0032】
請求項3の発明によれば、ブラシローラで帯状物を第二の無端搬送ベルトに押し付けるので、帯状物を第二の無端搬送ベルトに弾力的に押し付けることができ、したがって帯状物を第二の無端搬送ベルトに正確に吸着させることができる。
【0033】
請求項4の発明によれば、第二と第三の無端搬送ベルトは夫々吸引力が下流側に向かうに連れて低減するので、枚葉物の第二の無端搬送ベルトから第三の無端搬送ベルトへの移行、第三の無端搬送ベルトからの排出を円滑に行うことができる。
【0034】
請求項5の発明によれば、引き剥がし部材は第二の無端搬送ベルトに対して位相を変更することができる。したがって、枚葉物の材質、走行速度等に応じて枚葉物に当たる位置を適宜変更し、第二の無端搬送ベルトから第三の無端搬送ベルトへの枚葉物の受け渡しをより確実に行うようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る断裁排出装置を備えた輪転印刷機の側面図である。
【図2】本発明に係る断裁排出装置の縦断面図である。
【図3】第一の無端搬送ベルトの部分切欠平面図である。
【図4】図3中IV−IV線断面図である。
【図5】第二の無端搬送ベルトの部分切欠平面図である。
【図6】引き剥がし部材の駆動部の平面図である。
【図7】引き剥がし部材の駆動部の側面図である。
【図8】第三の無端搬送ベルトの部分切欠平面図である。
【図9】図8中IX−IX線断面図である。
【図10】枚葉物が第二の無端搬送ベルトによって第三の無端搬送ベルト上に搬送されて来た状態を示す断裁排出装置の縦断面図である。
【図11】枚葉物が第二の無端搬送ベルトから引き剥がし部材によって第三の無端搬送ベルト上に移し替えられつつある状態を示す断裁排出装置の縦断面図である。
【図12】枚葉物が第三の無端搬送ベルト上に移し替えられた後の状態を示す断裁排出装置の縦断面図である。
【図13】後続の枚葉物が第二の無端搬送ベルトによって第三の無端搬送ベルト上に搬送されて来た状態を示す断裁排出装置の縦断面図である。
【図14】後続の枚葉物が第二の無端搬送ベルトから引き剥がし部材によって第三の無端搬送ベルト上に移し替えられつつある状態を示す断裁排出装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…帯状物
1a…枚葉物
11…第一の無端搬送ベルト
12…第二の無端搬送ベルト
13…ロータリーカッター
14…引き剥がし部材
15…第三の無端搬送ベルト
37…第一の送風手段
38…ブラシローラ
43,44…位相変更手段
Claims (5)
- 帯状物をその上面又は下面から吸引しつつ搬送する第一の無端搬送ベルトと、上記帯状物をその上面から吸引しつつ搬送する上記第一の無端搬送ベルトよりも下流側に配置された第二の無端搬送ベルトと、上記第一と第二の無端搬送ベルト間に跨がった上記帯状物を切断し枚葉物を得る両無端搬送ベルト間に配置されたロータリーカッターと、上記第二の無端搬送ベルトに吸引された上記枚葉物の後端部を該第二の無端搬送ベルトから下方へ引き剥がす該第二の無端搬送ベルトの吸引解除部近傍に配置された引き剥がし部材と、該引き剥がし部材により引き剥がされた枚葉物を吸引する上記第二の無端搬送ベルトの吸引解除部近傍の下方に配置された該第二の無端搬送ベルトよりも低速で走行する第三の無端搬送ベルトとを具備したことを特徴とする断裁排出装置。
- 上記ロータリーカッターと上記第二の無端搬送ベルトとの間において上記帯状物をその走行路上に押し付けるような負圧を発生させる第一の送風手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の断裁排出装置。
- 上記帯状物を上記第二の無端搬送ベルトに押し付けるためのブラシローラが上記第二の無端搬送ベルトの吸引開始部近傍に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の断裁排出装置。
- 上記第二と第三の無端搬送ベルトは夫々吸引力が下流側に向かうに連れて低減するように調整されたことを特徴とする請求項1に記載の断裁排出装置。
- 上記引き剥がし部材は上記第二の無端搬送ベルトに対して位相を変更することができる位相変更手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の断裁排出装置。
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-
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