JPH0742712B2 - 地下水浮力を支持に利用した建築構造体 - Google Patents

地下水浮力を支持に利用した建築構造体

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JPH0742712B2
JPH0742712B2 JP26478886A JP26478886A JPH0742712B2 JP H0742712 B2 JPH0742712 B2 JP H0742712B2 JP 26478886 A JP26478886 A JP 26478886A JP 26478886 A JP26478886 A JP 26478886A JP H0742712 B2 JPH0742712 B2 JP H0742712B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、地下水位の高い地盤に構造体を好適に建築で
きるように、地下水浮力を支持に利用した建築構造体に
関する。
(従来の技術) 例えば、湾岸の埋め立て地などのように地下水位の高い
地盤に構造体を建築する場合、従来一般に、地下水より
下方の支持地盤にわたらせて山止め壁を構築し、その山
止め壁内の地下水を排水して地下水の影響を遮断した状
態で構造体を建築していた。そして、建築後において、
地下水の浮力によって構造体が浮上することを防止する
ために、自重をむやみに大きくしたり、構造体から水平
方向に土砂を載置したりモルタルを注入固化したりなど
する支持部などを張り出し、浮力が大きくなったとき
に、支持部に土砂を載置したりモルタルを注入固化する
などして浮力に抗するように構成していた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような構成を有する従来例の場合で
は、構造体の重量を支える方向の力としての地下水によ
る浮力を邪魔なものとするため、杭基礎の場合は、杭本
数の増加に、そして、フローティング基礎の場合は、特
別な浮力対策が必要な場合があるなど、工費と工期の増
加を招きがちであった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、地下水そのものの浮力を利用することにより、工期
短く、かつ、工費少なく構造体を建築できるようにする
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、このような目的を達成するために、地下水浮
力によって支持される構造体の地下水位より下方箇所
に、水平方向に分割して貯水タンク室を設けるととも
に、前記貯水タンク室それぞれに個別に給排水可能に、
注水装置と排水装置とを連通接続し、かつ、前記構造体
の水平軸心周りでの回転を規制する第1支持機構を備え
るとともに、前記構造体と地盤との間に、前記構造体の
水平方向への移動を規制する第2支持機構を介在して構
成する。
(作用) 上記構成によれば、構造体を建築した後に地下水位が上
昇し、地下水浮力によって構造体が浮上したときには、
注水装置により貯水タンク室それぞれに注水し、地下水
浮力による構造体の浮上を抑えるに足る重量を構造体に
付与して構造体の浮上を防止することができ、逆に、地
下水位が低下して構造体が下降したときには、排水装置
により貯水タンク室それぞれから排水し、構造体の重量
を軽くして、下降分に相当する量だけ構造体を地下水浮
力そのものによって浮上させ、構造体の下降を防止する
ことができる。
また、第1支持機構によって、地震などに起因する構造
体の水平軸心周りでの回転を防止し、かつ、第2支持機
構によって、水平方向への移動を防止し、構造体を所定
姿勢に安定維持することができる。
(実施例) 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明の実施例に係る地下水浮力を支持に利
用した建築構造体の断面図であり、構造体Aの下部の所
定高さ部分が地下水中に位置され、構造体Aが地下水浮
力によって支持されている。
前記構造体Aの地下水位より下方箇所のベース1に、水
平方向に分割して貯水タンク室2…が設けられ、それら
貯水タンク室2…それぞれに注水装置3と排水装置4と
が連通接続され、貯水タンク室2…それぞれに個別に給
排水して、構造体Aの重量を調整したり、傾斜を修正し
たりできるようになっている。
前記注水装置3は、注水ポンプ5を介装した注水管6の
一端側を地下水中に位置するとともに、その先端にスト
レーナ7を設け、かつ、注水管6の他端側に分岐注水管
8…それぞれを連通接続するとともに分岐注水管8…そ
れぞれの先端を貯水タンク室2…それぞれ内に位置さ
せ、地下水を利用して貯水タンク室2…それぞれに注水
するように構成され、そして、分岐注水管8…それぞれ
に注水用電磁弁9が付設され、開閉する注水用電磁弁9
を選択することにより、所定の貯水タンク室2に注水で
きるように構成されている。
また、前記排水装置4は、排水ポンプ10を介装した排水
管11の一端側に分岐排水管12…それぞれを接続し、分岐
排水管12それぞれの先端を貯水タンク室2…それぞれの
底部近くに位置するとともに、その先端にストレーナ13
を設け、かつ、排水管11の他端側を地下水側に位置さ
せ、貯水タンク室2から排出した水を地下水に戻すよう
に構成され、そして、分岐排水管12…それぞれに排水用
電磁弁14が付設され、開閉する排水用電磁弁14を選択す
ることにより、所定の貯水タンク室2から排水するよう
に構成されている。
前記構造体Aの下方の所定箇所(例えば、4隅に近い箇
所)には、地下水下方の支持地盤に打ち込まれて支持杭
15が構築されている。
支持杭15の上端は、第2図に示すように、ベース1に形
成した孔16内に嵌入されるとともに、その杭頭に油圧ジ
ャッキ17が取り付けられ、ベース1にアンカーボルト18
を介して取り付けられた反力ベース19に油圧ジャッキ17
の上端が当接され、構造体Aが油圧ジャッキ17を介して
支持杭15に支持され、構造体Aの水平軸心周りでの回転
を規制するように第1支持機構20が構成されている。
前記構造体Aの全体は、前記油圧ジャッキ17によって駆
動昇降可能に構成されている。
反力ベース19と当接する油圧ジャッキ17の上端面にはテ
フロンプレート21が付設され、構造体Aが水平方向に変
位するときに、油圧ジャッキ17との間での摩擦抵抗を低
減して杭頭に水平力が加わらず、また、杭から地盤振動
がつたわらないように構成されている。
構造体Aの下方側外面全面にわたって、泥の侵入を防止
して地下水のみを通すとともに弾性を有するように、ス
ポンジなどの緩衝材22が付設され、大地震などの大きな
衝撃が構造体Aに伝わることを、地下水と緩衝材22とに
よって良好に防止できるように構成されている。
構造体Aの周辺地盤の地表面側には、構造体Aの全周に
わたって臥梁アンカー23が構築され、その臥梁アンカー
23と構造体Aの外周面とが、第3図に示すように、上下
方向の変位を許容する状態でブレース24…を介して連結
され、構造体Aの水平方向への移動を規制するように第
2支持機構25が構成されている。前記ブレース24…それ
ぞれは、構造体Aの外壁面よりも低い強度に設定されて
いて、地震などによって水平方向に大きな力が加わった
ときに、ブレース24が先に破断して構造体Aにまで伝達
されることを防止するように構成されている。
前記臥梁アンカー23の下方には、逆T字形状のよう壁26
が構築され、そのよう壁26と構造体Aとの間にドライエ
リアDが形成され、地下水位が急激に上昇しても、その
地下水によって周辺地盤が崩壊されることや調整限界を
超える浮力の発生を防止するように構成されている。
前記よう壁26と構造体Aの外壁面との間には、周辺地盤
に対する構造体Aの上下方向での変位量を検出する変位
センサ27が設けられている。
前記ベース1には、構造体Aの傾斜角度を検出する傾斜
センサ28が設けられている。
図示しないが、油圧ジャッキ17と反力ベース19との間
に、構造体Aにより支持杭15にかかる荷重を検出する、
例えば、ロードセルなどの荷重センサ29が設けられてい
る。
前記変位センサ27、傾斜センサ28および荷重センサ29そ
れぞれの検出結果は、構造体Aの管理室に送信されて表
示されるようになっており、それらの検出変位量、検出
傾斜角度および検出荷重それぞれに基づき、所定の貯水
タンク室2…に対する注水または排水を行なうとともに
油圧ジャッキ17を駆動昇降し、所定の位置において、構
造体Aを水平姿勢に良好に維持できるようになってい
る。
前記注水装置3および排水装置4の作動、ならびに、油
圧ジャッキ17の駆動それぞれとしては、前記検出変位
量、検出傾斜角度および検出荷重それぞれに基づいて自
動的に制御するように構成しても良い。
前記第1支持機構20としては、支持杭15を設けるものに
限らず、例えば、構造体Aの横外周面の周方向3箇所以
上の箇所それぞれにおいて、構造体Aの上下方向の複数
箇所に近接させて支持体を設け、構造体Aが水平軸心周
りで回転しようとしたときに、構造体Aに当接して設定
以上の回転を規制するとか、また、ワイヤーケーブルの
一端側を、支持地盤中に形成したアースアンカーに連結
固定し、そのワイヤーケーブルの他端側を、反力ベース
とジャッキとを介してベースに連結し、その引っ張り作
用によって構造体Aの回転を規制するように構成するな
ど、各種の構成を採用できる。
前記第2支持機構25としては、前記ブレース24…それぞ
れを、例えば、臥梁アンカー23側に連結した部材に構造
体A側に連結した部材を摺動伸縮自在に内嵌して構成す
るとか、また、よう壁26の内方に、その全周にわたって
コンクリートブロックを設けるとともに、そのコンクリ
ートブロックに対応位置させて構造体Aの外周全周にわ
たってコンクリートブロックを設け、両コンクリートブ
ロックの当接によって構造体Aの水平方向への移動を規
制するように構成するなど各種の構成を採用できる。
前記傾斜センサ28としては、専用のものを設けずに、構
造体Aの複数箇所に備えた前記変位センサ27を利用し、
複数箇所での検出変位量の差に基づいて傾斜角度を検出
するようにしても良い。
(効果) 以上のように、本発明によれば、地下水浮力を積極的に
利用して建築構造体を支持するという、全く新規な構成
を採用することにより、貯水タンク室への注水により地
下水位の上昇に起因する構造体の浮上はもちろんのこ
と、地下水位の低下に起因する構造体の下降をも、排水
装置により貯水タンク室から排水することによって防止
することができるから、構造体の下降に伴なって構造体
の荷重が支持杭に大きくかかって構造体や杭が損傷する
といったことを回避でき、また、支持杭構築を不用に、
または、たとえ支持杭を構築するにしてもその本数を大
幅に低減でき、地下水位の高い箇所での構造体の建築を
工期短くかつ工費少なく行なえるようになった。
しかも、地下水位よりも下方箇所に、水平方向に分割し
て貯水タンク室を設けるから、例えば、構造体の形状や
積載荷重によって構造体の重心位置がどの位置にあろう
とも、初期において、貯水タンク室それぞれの貯水量を
調整することにより、構造体それぞれに合わせて、構造
体が水平姿勢を維持するように重量バランスを図ること
ができ、また、例えば、単に重量調整のために構造体下
部全体にわたって貯水タンク室を設ける場合であると、
地震などに起因して水平方向に揺れを発生したときに、
その揺れに起因する水の波打ちにより、構造体の揺れを
助長する虞があるが、本発明によれば、貯水タンク室内
の水が波打つ状態になっても、各貯水タンク室それぞれ
の内部で変動するだけであり、水平方向の揺れを発生し
ても、構造体を安定した姿勢に維持することができる。
更に、第1および第2支持機構それぞれによって、構造
体の回転と水平方向への移動とを規制するから、地震な
どに起因する構造体の変位を抑えて所定姿勢に良好に維
持できるようになった。
そのうえ、構造体を地下水浮力によって支持するから、
地盤沈下が比較的激しい箇所でも、その地盤沈下による
影響がほとんどなく、材令の若い埋め立て地盤をも効率
良く利用でき、工場誘致などの各種の開発を促進できる
利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係る地下水浮力を支持に利
用した建築構造体の断面図、第2図は要部の拡大断面
図、第3図は要部の平面図である。 2……貯水タンク室、3……注水装置、4……排水装
置、20……第1支持機構、25……第2支持機構、A……
構造体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下水浮力によって支持される構造体の地
    下水位より下方箇所に、水平方向に分割して貯水タンク
    室を設けるとともに、前記貯水タンク室それぞれに個別
    に給排水可能に、注水装置と排水装置とを連通接続し、
    かつ、前記構造体の水平軸心周りでの回転を規制する第
    1支持機構を備えるとともに、前記構造体と地盤との間
    に、前記構造体の水平方向への移動を規制する第2支持
    機構を介在したことを特徴とする地下水浮力を支持に利
    用した建築構造体。
JP26478886A 1986-11-06 1986-11-06 地下水浮力を支持に利用した建築構造体 Expired - Lifetime JPH0742712B2 (ja)

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JP6343749B2 (ja) * 2013-03-01 2018-06-20 株式会社 林物産発明研究所 液状化地盤対応免震部材

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