JPH0742553U

JPH0742553U - モータ用エンドカバ及びこれに取り付けるブラシ装置

Info

Publication number: JPH0742553U
Application number: JP7410293U
Authority: JP
Inventors: 裕之栗原; 秀憲土井
Original assignee: 日本電気精器株式会社
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-08-04
Anticipated expiration: 2008-12-27
Also published as: JP2601330Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】長寿命のブラシを使用することができるとと
もに、そのブラシの交換作業を出来るだけ簡単に行う。【構成】伸長ブラシ３を外部から挿入・固定させる挿
入固定孔を設けたホルダ部１１をエンドカバ１の内方側
および外方側に突設している。また、ホルダ部１１に設
けた挿入固定孔に伸長ブラシ３を外部から挿入・固定さ
せることができるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、絶縁性および耐熱性の樹脂材料で形成され、モータ胴体部を構成するヨークの開口された両端部分に螺合接続されるモータ用エンドカバ及びこのモータ用エンドカバに使用するブラシ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、冷凍車用あるいは冷凍庫用のファンモータ等にあっては、モータ内部の各種部品を密閉状態に収納させるべく、図６に示すようなモータ用エンドカバ１００が鉄等の材料で形成されてモータ胴体部（図略）の両端部分に螺子等で取り付けてある。またこのモータ用エンドカバ１００には、その内面中央部に整流子（図略）の軸受部（図略）を設置しているとともに、その軸受部を挟むようにして互いに接近する方向に圧接力が付与された状態でブラシ１０１を保持するホルダ１０２を、絶縁部材１０３を介して取り付けたものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このようなモータにあっては、磨耗のため一定期間毎にブラシの交換を必要としているが、先のモータ用エンドカバ１００を使用したものでは、ブラシの交換を行うには、わざわざエンドカバ１００をモータ胴体部（図略）の両端部分から取り外すとともに、そのエンドカバ１００の内側にあるブラシ１０１に接続されたピグテイル１０４を取外してブラシ１０１を取出し、交換するようになっているので、交換作業が非常に煩わしいものとなっている。

【０００４】また、この交換を必要とするブラシは、エンドカバ内側の軸受部分をさけて制限された領域内に保持されているのであるから、比較的短い寸法のものしか使用できず、頻繁に交換せざるをえなかった。そこで、この考案は、上記した事情に鑑み、長寿命のブラシを使用することができるとともに、そのブラシの交換作業を出来るだけ簡単に行うことが可能なモータ用エンドカバ及びこれに取り付けるブラシ装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

即ち、この考案は、絶縁性の耐熱性樹脂材料で形成され、ヨークを構成するモータ胴体部の開口された両端部分に螺合接続されるモータ用エンドカバであって、整流子に圧接する伸長ブラシが外部から挿入・固定される挿入固定孔を設けたホルダ部を内方側および外方側に突設しているとともに、前記挿入固定孔内の外方開口部近傍に段部を設けたものである。

【０００６】またこの考案は、整流子に圧接する方向に伸長した形状を有し、挿入固定孔にエンドカバの外部から挿入・嵌合する伸長ブラシと、この伸長ブラシの基端面に一端を固定したスプリングと、このスプリングの他端を支承するフランジを形成した接続金具と、前記挿入固定孔の奥方に向けて窄むテーパが形成され、開口部近傍の段部に嵌合する防水ゴムと、前記挿入固定孔の外方開口面に当接するとともに嵌合突部に螺着するプレートと、前記プレート及び防水ゴムの各中央部を通過して接続金具のセンタリング部に保持された状態で配設し、伸長ブラシと接続金具との間を接続するピグテイルを引き出すリード線とを備えたものである。

【０００７】

【作用】

この考案では、ブラシを外部から挿入・固定させる挿入固定孔を設けたホルダ部をエンドカバの内方側および外方側に突設しており、これによって整流子にむけて圧接する方向に伸長した寿命の長い伸長ブラシを使用することができる。またこの考案では、ホルダ部に設けた挿入固定孔にブラシを外部から挿入・固定させることができるようになっているので、モータ用エンドカバをモータ胴体部からわざわざ取り外さなくても、簡単にブラシの交換が行える。

【０００８】さらにこの考案では、リード線部の防水効果を高めるためリード線の先端部分が接続金具のセンタリング部に保持されており、簡単で確実にリード線のセンタリングが行える。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案について添付図面を参照しながら説明する。図１はこの考案に係るモータ用エンドカバを示す斜視図である。このモータ用エンドカバ１は、絶縁性及び耐熱性を有する樹脂材料（この実施例ではＰＰＳ）を使用してインジェクション（射出成形）によって形成されてモータ胴体部２にねじ（図略）で固定されており、挿入固定孔１１Ａを設けたホルダ部１１をエンドカバ１の内方側および外方側に突設しているとともに、底部に伸長ブラシ３（図３参照）先端部分の磨耗したブラシ粉を堆積収容させるポケット部１２を設けている。またこのポケット部１２の底部には内部に発生する結露水を排出させるための排水口１３も設けられている。なお、この実施例において符号１５は電機子（図略）の軸受を示すものである。

【００１０】またこのモータ用エンドカバ１は、モータ胴体部２の両端部分に接合密着するフランジ１Ａ接合面に外部からの雨水等の進入を阻止するシール部材１４が介装される溝１Ｂ（図２参照）が刻設されている。またこのモータ用エンドカバ１は、挿入固定孔１１Ａの外方側開口部１１Ｃ近傍に、図２に示すように、内方よりも大きく開口されて挿入固定孔１１Ａに連なる段部１１Ｂを設け、さらに外部からの雨水の進入を防止する構成となっている。

【００１１】なお、ホルダ部１１の挿入固定孔１１Ａには、後に説明する伸長ブラシ３（図３参照）を外方側開口部１１Ｃから内部に向けてスライド自在に挿入できるようになっており、この挿入後の伸長ブラシ３は嵌合突部１１Ｄに螺合するプレート７を介して挿入固定孔１１Ａ内部に保持されるようになっている。

【００１２】次にこの考案に示すブラシ装置について添付図面を参照しながら説明する。図３は、この考案に係るブラシ装置を示す分解斜視図であり、このブラシ装置は、挿入固定孔１１Ａにエンドカバ１の外部より挿入・嵌合する伸長ブラシ３と、スプリング４と、このスプリング４の他端を固定する接続金具５と、挿入固定孔１１Ａに嵌合する防水ゴム６と、嵌合突部１１Ｄに螺着するプレート７と、プレート７及び防水ゴム６の各孔を通過して接続金具５のセンタリング部５Ｂに係止した状態で配設し、伸長ブラシ３と接続金具７との間に固着したピグテイル８Ａを引き出したリード線８とを備えたものである。

【００１３】伸長ブラシ３は、先端面が整流子に圧接するように先端面に向けてスプリング４の弾性力が付勢されるようになっており、このためこの伸長ブラシ３の基端部にスプリング４の一端が固着されている。

【００１４】接続金具５は、図４に示すように、スプリング４の他端及びリード線８の先端のセンタリングを行うセンタリング部５Ａ及び５Ｂが形成されており、これらの各センタリング部５Ａ及び５Ｂにスプリング４の他端及びリード線８の先端を固定・保持させ、これらの軸心を一致させるようになっている。この実施例のセンタリング部５Ａは、接続金具５の中心軸と一致した中心軸を持つ略半円筒状の立壁で構成されており、またセンタリング部５Ｂは、接続金具５の中心軸と一致した略半円形状の切欠き孔５Ｃに同軸状にリード線８の外径と同一曲率半径で設けた突起部から構成されている。

【００１５】防水ゴム６は、伸縮性の大きなゴムで略円柱状に形成したものであって、挿入固定孔１１Ａの奥方に向けて窄むテーパが形成され、その先端面が開口部１１Ｃ近傍の段部１１Ｂ（図２参照）に当接するようになっている。そしてこの防水ゴム６は、丁度中心軸と同軸状に形成されてリード線８が嵌挿する孔６Ｂが形成されている。

【００１６】プレート７は、防水ゴム６の背面に設けた嵌合突部６Ａに嵌合する孔７Ａと、この孔７Ａを囲設した状態で突出するリング状の突部７Ｂとを有しており、図５に示すようにその突部７Ｂがホルダ部１１の嵌合突部１１Ｄに当接した状態で挿入固定孔１１Ａの外方開口部１１Ｃに嵌合するとともに嵌合突部１１Ｄに螺着して固定するようになっている。またこのプレート７をビス９Ａ等で螺着するときには、嵌合突部１１Ｄの背面部に形成してあるナット孔１１Ｅ（図２参照）にナット９Ｂを嵌合状態に挿入させることができるようになっている。

【００１７】従って、この実施例によれば、エンドカバ１の内外に突出する長伸なホルダ部１１には従来に比べ大幅に伸長した伸長ブラシ３を挿入することができるので、ブラシの交換期間を大幅に延長させることができるのである。また、この実施例によれば、接続金具５に設けたセンタリング部５Ｂによってリード線８のセンタリングも簡単・確実に行える。さらにこの実施例によれば、エンドカバ１を取り外さずに伸長ブラシ３の交換を行うことができるので、換言すればビス９Ａとナット９Ｂとを取外し、そのままブラシ装置を挿入固定孔１１Ａから引き抜けば、簡単に伸長ブラシ３を取り出すことができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案によれば、ブラシを外部から挿入・固定させる挿入固定孔を設けたホルダ部をエンドカバの内方側および外方側に突設した長伸形状を有しており、これによって整流子に圧接する方向に伸長した寿命の長い伸長ブラシを使用することができるので、ブラシの長寿命化を実現できる効果があり、メンテナンスフリーの冷凍車用ファンモータ等として好適である。しかもこの考案によれば、射出成形で簡単にかつ低廉に製造できる効果もある。

【００１９】またこの考案では、ホルダ部に設けた挿入固定孔にブラシを外部から挿入・固定させることができるようになっているので、モータ用エンドカバをモータ胴体部からわざわざ取り外さなくても、簡単にブラシの交換が行える。

【００２０】さらにこの考案では、リード線の先端部分が接続金具のセンタリング部に保持されており、簡単で確実にリード線のセンタリングが行えるので、防水性の高い高品質のモータが提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るモータ用エンドカバを示す斜視
図。

【図２】同モータ用エンドカバの破断内面図。

【図３】この考案に係るモータ用エンドカバとブラシ装
置の分解斜視図。

【図４】この考案に係るブラシ装置の接続金具を示す斜
視図。

【図５】この考案に係るモータ用エンドカバにブラシ装
置をセットしたときの状態を示す部分断面図。

【図６】従来のエンドカバを示す内面図。

【符号の説明】

１エンドカバ２モータ胴体部３伸長ブラシ４スプリング５接続金具６防水ゴム７プレート８リード線１１ホルダ部１１Ａ挿入固定孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】絶縁性の耐熱性樹脂材料で形成され、ヨ
ークを構成するモータ胴体部の開口された両端部分に螺
合接続されるモータ用エンドカバであって、整流子に圧接する伸長ブラシが外部から挿入・固定され
る挿入固定孔を設けたホルダ部を内方側および外方側に
突設しているとともに、前記挿入固定孔内の外方開口部近傍に段部を設けたこと
を特徴とするモータ用エンドカバ。
【請求項２】整流子に圧接する方向に伸長した形状を有
し、挿入固定孔にエンドカバの外部から挿入・嵌合する
伸長ブラシと、この伸長ブラシの基端面に一端を固定したスプリング
と、このスプリングの他端を支承するフランジを形成した接
続金具と、前記挿入固定孔の奥方に向けて窄むテーパが形成され、
開口部近傍の段部に嵌合する防水ゴムと、前記挿入固定孔の外方開口面に当接するとともに嵌合突
部に螺着するプレートと、前記プレート及び防水ゴムの各中央部を通過して接続金
具のセンタリング部に保持された状態で配設し、伸長ブ
ラシと接続金具との間を接続するピグテイルを引き出す
リード線とを備えたことを特徴とするモータ用エンドカ
バに取り付けるブラシ装置。