JPH074222A - ブローバイガス流量制御装置 - Google Patents

ブローバイガス流量制御装置

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Publication number
JPH074222A
JPH074222A JP4776894A JP4776894A JPH074222A JP H074222 A JPH074222 A JP H074222A JP 4776894 A JP4776894 A JP 4776894A JP 4776894 A JP4776894 A JP 4776894A JP H074222 A JPH074222 A JP H074222A
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JP
Japan
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valve
gas
blow
negative pressure
passage
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Application number
JP4776894A
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English (en)
Inventor
Katsuji Furuya
勝次 降矢
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Mahle Filter Systems Japan Corp
Original Assignee
Mahle Filter Systems Japan Corp
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Publication date
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Publication of JPH074222A publication Critical patent/JPH074222A/ja
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランクケースからのブローバイガスを吸気
管内に還流させるブローバイガス還流装置において、機
関の高速、低回転時にブローバイガスの還流量を最大と
し、クランクケース内が正圧化するのを防止させた装置
を提供する。 【構成】 クランクケースベンチレ−ションバルブとし
ての開閉弁20と並行してバイパス流路24を設け、該
流路を吸気管負圧により開閉する空動制御装置により、
開閉させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関用ガス流量
制御装置、特に、クランクケースから内燃機関の吸気孔
に流れるガスの流量を制御するPCVバルブの制御装置
に関連する。
【0002】
【従来の技術】ブローバイガスは、エンジンの機能を低
下させかつ大気汚染の原因になることが知られている。
大気汚染を防止するため、現在ブローバイガスをインテ
ークマニホールドに吸入しシリンダ内で再燃焼させるブ
ローバイガス還元方式が多くの自動車で採用されてい
る。ブローバイガス還元方式では、吸気孔に吸引される
ブローバイガス量と新鮮な混合気の量とのバランスを保
持するため、クランクケースとインテークマニホールド
とを連結するマニホールドサクションチューブにメータ
リンクバルブ(Metering Valve)又はP
CVバルブを設けてエンジンへの還元ガス流量を自動的
に制御して混合気濃度が過度に上昇することを防止して
いる。尚、ブローバイガス処理装置をPCV装置(Po
sitiveCrankcase Ventilati
on System)又はクランクケース制御装置と呼
ぶ。
【0003】PCVバルブは、図10及び図11に示す
ように、ケース10内で閉弁方向にバルブスプリング1
1で摺動可能に押圧されるバルブ本体12を有し、バル
ブ本体12の軸部13には傾斜したスロット14が形成
される。バルブ本体12のフランジ部15は、エンジン
の停止時には、スプリング11によりケース10に形成
された弁座16に接触し、バルブ本体12は閉弁位置に
ある。PCVバルブは、スプリング11の押圧力とマニ
ホールド負圧との均衡によってガス通路を開閉する。即
ちインテークマニホールドの負圧がスプリング力より大
きいとPCVバルブは開弁状態となるが、上記負圧が更
に増加すると、ガス通路は小さく絞られる。このためP
CVバルブを通過するガス量は、インテークマニホール
ドの負圧レベルによって自動的に制御される。即ち、図
10に示されるように、アイドリング時は、インテーク
マニホールドの負圧レベルが高く、吸引力が強いのでP
CVバルブのガス通路は小さく絞られるが、ブローバイ
ガスの発生量もこれに対応して少なくなる。しかし、加
速時および高負荷時には11図のようにブローバイガス
の発生量は増大するが、これに釣合って上記負圧レベル
が低下するので、PCVバルブのガス通路は大きく開口
する。
【0004】上記PCVバルブの作動時における新鮮空
気量Aとブローバイガス量Bの変化は、図12に示され
る。この図では、横軸にマニホールド負圧P(mmH
g)を示し、縦軸に流量Q(l/min)を示す。
【0005】上記PCVバルブは、種々のブローバイガ
ス還元方式で使用される。例えば、PCVバルブは、オ
イルフィラキャップの空気孔から新鮮な外気をクランク
ケースに取入れ、ブローバイガスと混和したガスをクラ
ンクケースからマニホールドサクションチューブでイン
テークマニホールドに吸引させ再燃焼させるオープンシ
ステムに使用される。オープンシステムでは、PCVバ
ルブは、マニホールドサクションチューブの出口部に設
けられる。
【0006】上記オープンシステムでは、構造が最も簡
単で故障は少ないが、高負荷運転時にはブローバイガス
量が増加するにも拘らず、インテークマニホールドの負
圧が弱くなるので、ブローバイガスの全量を吸入できな
くなる。このためオイルフィラキャップの空気孔などか
ら多量のHCを含む有害ガスを外気に放出しなければな
らない欠点がある。
【0007】次に、他の方式として、PCVバルブを有
するマニホールドサクションチューブによってクランク
ケースとインテークマニホールドとを連結し、更にトッ
プカバーとエアクリーナとをパイプで連結するクローズ
ドシステムがある。クローズドシステムは、新鮮な空気
をエアクリーナからクランクケースに取入れ、ブローバ
イガスと共インテークマニホールドに吸入して再燃焼さ
せる方式である。クローズドシステムでは、PCVバル
ブでブローバイガスの吸入量を計量しながら軽負荷時の
負圧が強いときにはインテークマニホールドに吸引し、
全負荷低速運転のようにマニホールドの負荷が弱いとき
には、ブローバイガスはトップカバーからエアクリーナ
を経てキャブレータに吸引され、再燃焼が行われる。し
かし、クローズドシステムでは、ブローバイガスに含ま
れているオイルや不純物がクリーナエレメントに付着す
ると目詰まりを早める欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにPCVバ
ルブは、クランクケースとインテークマニホールドとの
間に設けられ、マニホールド負圧に対応してバルブ本体
が移動してガス通路の開口面積を変化させマニホールド
面積に吸引されるガス流量を制御する機能を有する。
【0009】しかしながら、近年、大気汚染防止の強
化、燃料消費制御の容易性及びアイドリング運転の安定
性向上の各観点からPCVバルブの機能改善が要求さ
れ、クランクケース内ガスに排出されるブローバイガス
量に対応する流量値にPCVバルブのガス流量を適合さ
せることが望まれている。
【0010】即ち、従来のPCVバルブでは、図12に
示されるように、クランクケース内に流入する新鮮空気
量は、通常ブローバイガス量より大幅に多い。このよう
に過剰新鮮空気量をクランクケース内に供給する状態
は、大気汚染防止の面から望ましいのであるが、前述の
オープンシステム又はクロズドシステムにおいてPCV
バルブをスロットルバルブとエンジンの吸気孔との間に
ブローバイガスが供給されるように取付けた場合、燃料
制御が困難となる。換言すれば、エンジンへの吸入空気
量は、エアクリーナを通る新鮮空気量とPCVバルブ流
量との和で表わされ、軽負荷でエンジンの回転数を上昇
させたとき、燃料制御に寄与する新鮮空気量に対しPC
Vバルブ流量が大きくなる。従ってPCVバルブ流量に
比べ新鮮空気量の相対的比率が低下し、少量の新鮮空気
が通過するスロットルバルブ又は電子式燃料制御装置
(EFR)或いは電子制御式燃料噴射装置(EGI)を
通じて燃料制御を行わなければならないので、燃料制御
が困難となることは明らかである。同様の理由でアイド
リング作動時の作動安定性を得ることは困難となる。
【0011】又、従来のPCVバルブでは、クランクケ
ース内に流入する過剰新鮮空気量を減少させる場合、P
CVバルブを流れるガス流量は、マニホールド負圧とバ
ルブ本体を押圧するスプリングの弾性力との釣合によっ
て決定されるため、上記新鮮空気量の正確な制御が困難
であった。このようなPCVバルブのガス流量制御で
は、ガス流量を正確に制御することはできず、新鮮空気
量よりブローバイガス量の方が多量に発生し、クランク
ケース内の換気を充分に行えないことが多い。
【0012】要するに、PCVバルブを使用するブロー
バイガス還元装置では、クランクケース内に発生するブ
ローバイガスの全流量をインテークマニホールドに流入
させて、ブローバイガスが大気中に放出される欠陥を完
全に除去すると同時に、クランクケースへの新鮮空気量
を必要最小限度に保持しつつ、燃料制御に使用される空
気流量を出来る限り増加させなければならない。従来の
内燃機関用ガス流量制御装置では、このような要求に対
応することはできなかった。
【0013】この発明は上記要求に対応できる内燃機関
用ガス流量制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明では、内燃機関
から流出する未燃焼をガス再び燃焼室へ供給するガス通
路中に設けられた内燃機関用ガス流量制御装置におい
て、内燃機関の吸気作用で作動する開閉弁と、この開閉
弁を通過するガスの流量を制御する空動制御装置とを設
け、この空動制御装置を、内燃機関の吸気作用で発生す
る負圧値に対応して作動させることを特徴とする。
【0015】
【作用】内燃機関の吸気作用で発生する負圧値に対応し
て作動される空動制御装置によって開閉弁を通過するガ
スの流量を制御するので、吸気孔へ流れるガス流量を適
正値に制御することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を図1ないし図9につい
て説明する。これらの図面で表される部分のうち、図1
0ないし図12に表される部分と同一の部分について
は、同一符号を付し説明を省略する。
【0017】図1に示されるこの発明のガス流量制御装
置は、図10及び図11に示されるPCVバルブと同一
の開閉弁20を有する。但し図1の実施例では軸部13
の上部にテーパ部21が形成される。クランクケース2
2内のガスは、バルブ通路23を通ってインテークマニ
ホールド29へ流れる。バルブ通路23の側部は、ケー
ス10に設けられたバイパス通路24と連絡し、バイパ
ス通路24は、インテークマニホールド29に連絡す
る。
【0018】バイパス通路24の上方には、空動制御装
置25が設けられる。空動制御装置25は、圧力室26
内で外周が気密に固定されたダイヤフラム27と、ダイ
ヤフラム27を上記バイパス通路24に向って押圧する
ダイヤフラム圧縮スプリング28と、ダイヤフラム27
に固着されたプランジャ30とを有する。ダイヤフラム
27は、スプリング28によって常時押圧されるので、
圧力室26が所定レベル以上の圧力を有するときは、プ
ランジャ30の先端31は、バイパス通路24を閉鎖す
る。圧力室26は、ダイヤフラム27で仕切られた負圧
室26aと常圧室26bとからなり、負圧室26aは、
上記スプリング28が配置されると共にボート32及び
公知の圧力制御弁33を通じてインテークマニホールド
29に接続される。
【0019】図1の構成では、圧力制御弁33を通じて
負圧室26aにインテークマニホールド29の負圧を導
入することにより、スプリング28の弾力に抗してプラ
ンジャ30を開放位置に移動し、インテークマニホール
ド29の負圧値に対応してバイパス通路24の流量を制
御し、開閉弁20のガス流量を制御することができる。
この状態を図7について説明すると、従来の位置ではク
ランクケースに流入する空気流量はDで示されるのに対
し、この発明ではCで示され、開閉弁20を通じて不必
要にガス流量を増加しないことが理解できよう。7図の
グラフでは、低負荷高速時には、ブローバイガス量はE
でしめされるように増加するが、この場合は、増加する
ブローバイガス量に対応して圧力制御弁33を通じて負
圧室26aを所定レベルの負圧に低下させ、プランジャ
30を開放位置に移動することができる。
【0020】図2は、この発明の他の実施例を示す。こ
の例では圧力制御弁33を通じて負圧室26aを所定レ
ベルに減圧し、スプリング28の弾力に抗してプランジ
ャ30を下方に移動させ、プランジャの先端31でバル
ブ本体12を所定の位置に押圧して開閉弁20のガス流
量を制御することができる。ダイヤフラム27は、調整
ねじ35により所定の位置にセットされると共に、シー
ルド部材36によって負圧室26aの気密が保持され
る。
【0021】図3はこの発明の更に別の実施例を示す。
この例では、スプリング39でダイヤフラム27及びプ
ランジャ30を押圧してバルブ本体12を閉鎖位置へ移
動させると共に、マニホールド負圧でプランジャ30を
開放する例を示し、常圧室26bはシールド部材37で
気密に保持される。この実施例では、バルブ本体12に
種々形状のスロット38が形成される。その1例では、
図4に示されるように、オリフィス38aが形成され
る。又、図5に示されるようにスパイラル形状のスロッ
ト38bが形成される。更に図6に示されるように軸部
13は、段差部40を有し、この段差部40に伸びるス
ロット38cが形成される。
【0022】図2及び図3に示される装置内を流れるブ
ローバイガス及びクランクケースへ流入する新鮮空気の
流量特性は図8に示される。図8も図7と同様にこの発
明の装置での空気流量Cは、必要最小限度に調整できる
ことが理解できよう。
【0023】従って、この発明の装置では、図9に示さ
れるように従来の空気流量Dに比べ全体的に減少した空
気流量Cに設定することも可能である。
【0024】この発明の上記実施例は、同一技術的範囲
内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例はブ
ローバイガス還元装置として示されたが、排気再循環シ
ステム(Exhaust Gas Recircula
tion System)のEDRバルブにも同様の構
成で実施することができる。更に圧力制御弁33は、マ
ニホールド負圧に対応して圧力値を制御する機械式又は
電気式制御システムの1部として使用することもでき
る。又、図1若しくは図2の実施例では、バルブ本体1
2とプランジャ30とを接続し、バルブ本体12又はダ
イヤフラム27を押圧するスプリングの一方を省略して
もよい。
【0025】
【発明の効果】上述の通り、この発明では、内燃機関の
吸気作用で発生する負圧値に対応して作動される空動制
御装置によって開閉弁を通過するガスの流量を制御する
構成としたので、吸気孔に流れるガス流量を適正値に制
御することができる。このため、PCVバルブを使用す
るブローバイガス還元装置では、クランクケース内に発
生するブローバイガスの全流量をインテークマニホール
ドに流入させてブローバイガスが大気中に放出されるこ
とを防止すると共にクランクケースへの新鮮空気量を必
要最小限度に保持しつつ、燃料制御に使用される空気流
量を最大限度確保することができる。更にこの発明で
は、内燃機関の吸気作用をそのまま利用できるので装置
を小型に製造できると同時に、開閉弁を通るガス流量に
よってブローバイガスを吸収できるのでエアクリーナ又
は気化器等の汚染防止及び高速無負荷時のブローバイガ
ス放出を完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による内燃機関用ガス流量制御装置の
一実施例を示す断面図
【図2】他の実施例の断面図
【図3】更に他の実施例の断面図
【図4】図3のバルブ本体の他の実施例を示す部分断面
【図5】バルブ本体の更に別の実施例を示す部分断面図
【図6】バルブ本体の更に別の実施例を示す部分断面図
【図7】この発明の各実施例の内燃機関用ガス流量制御
装置において、マニホールド負圧に対応する新鮮空気流
入量及びブローバイガス発生量を示すグラフ
【図8】同じくブローバイガス発生量を示すグラフ
【図9】同じくブローバイガス発生量を示すグラフ
【図10】高負荷時における従来のPCVバルブの断面
【図11】高負荷時における従来のPCVバルブの断面
【図12】従来のPCVバルブにおけるマニホールド負
圧に対する新鮮空気流入量及びブローバイガス発生量を
示すグラフ
【符号の説明】
20 開閉弁 25 空動制御装置 27 ダイヤフラム 28 スプリング 30 プランジャ 33 圧力制御弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】削除
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】削除
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ブローバイガス流量制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関のブローバ
イガス還流装置に用いられるブローバイガス流量制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブローバイガス流量制御装置(P
CVバルブ)は、第5図、第6図に示すように、ケース
10内で閉弁方向にバルブスプリング11で摺動可能に
押圧されるバルブ本体12を有し、バルブ本体12の軸
部13には傾斜したスロット14が形成される。バルブ
本体12のフランジ部15は、エンジンの停止時には、
スプリング11によりケース10に形成された弁座16
に接触し、バルブ本体12は閉弁位置にある。PCVバ
ルブは、スプリング11の押圧力とマニホールド負圧と
の均衡によってガス通路を開閉する。即ち、インテーク
マニホールドの負圧がスプリング力より大きいとPCV
バルブは開弁状態となるが、上記負圧が更に増加する
と、ガス通路は小さく絞られる。このためPCVバルブ
を通過するガス量は、インテークマニホールドの負圧レ
ベルによって自動的に制御される。第5図に示されるよ
うに、アイドリング時は、インテークマニホールドの負
圧レベルが高く、吸引力が強いのでPCVバルブのガス
通路は小さく絞られる。加速時および高負荷時には第6
図のようにブローバイガスの発生量は増大するが、これ
に釣合って上記負圧レベルが低下するので、PCVバル
ブのガス通路は拡大されブローバイガスの還流量は増大
する。
【0003】PCVバルブにより制御されたブローバイ
ガス還流量Aとクランクケース内に発生するブローバイ
ガス量Bの変化は、第7図のようになる。この図では、
横軸に吸気管のスロットル弁閉止位置下流側における負
圧P(mmHg)を示し、縦軸に流量Q(l/min)
を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような装置で
は、内燃機関が低負荷高速(高回転)作動する場合に、
次のような不具合が生じる。すなわち、高速作動時に
は、ブローバイガスが多量発生する。また、低負荷作動
時にあ、吸気管の負圧が増加し、PCVバルブは、第5
図の状態となり、ブローバイガス還流量は、減少する。
その結果、低負荷高速作動時には、クランクケース内に
生じるブローバイガス量が、クランクケースから掃気さ
れるブローバイガス量より大となり、クランクケース内
が正圧になってしまう。そうすると、ブローバイガス
が、クランクケースからエアクリーナ側へ向け逆流して
しまい、エアクリーナを汚染させたり、大気へブローバ
イガスを放出させてしまうことになる。
【0005】
【問題点を解決するための手段】内燃機関のクランクケ
ースと吸気管のスロットル弁閉止位置下流側との間の流
路に設けられる内燃機関のブローバイガス流量制御装置
において、ケース内にバルブ通路とこれに連通する流出
流路とを設け、バルブ通路に、縮径された先端部を有す
る、ほぼ筒状のバルブ本体とバルブスプリングとを有し
バルブ本体外周とバルブ通路の内壁との間に流路を形成
させた開閉弁を設けるとともにケースに、中央部にプラ
ンジアが設けられスプリングにより押圧されたダイアフ
ラムを有し少なくとも低負荷高速運転時に開弁する空動
制御弁を設け、前記流出流路内に前記プランジアを配置
させて成り、これにより低負荷高速運転時にプランジア
先端位置を変化させブローバイガス還流量を増加させる
構成としたものである。
【0006】
【作用】吸気管の負圧が所定の値に達すると、開閉弁が
開き、クランクケース内のブローバイガスを吸気管に還
流する。低負荷高速運転時には、空動制御弁が開弁し、
ダイアフラムに設けられたプランジア先端の位置が変化
するとプランジア先端の位置が変化すると、流出流路を
流通するブローガス量が増加する。
【0007】
【実施例】第1図は、本発明の実施例を示すブローバイ
ガス流量制御装置であり、ケース10内に空動制御弁2
5と開閉弁20とが設けられている。ケース10は、ほ
ぼ円筒状をなしており、縦に伸びるバルブ通路23とバ
イパス通路24とが並行して設けられる。バルブ通路2
3は、その上端で、横に伸びる流出流路23aに連通し
ており、またその内部に開閉弁20を構成するバルブ本
体12が挿設される。バルブ本体12は、軸部13の先
端部が縮径しており、該先端部と軸部13との間にテー
パ部21が形成される。又、バルブ本体12には、軸部
13の下端部にフランジ部15が設けられている。バル
ブ通路23の下端部には、弁座16が設けられ、該弁座
にバルブ本体12のフランジ部15が、スプリング11
により押圧され、着座している。バイパス通路24は、
バルブ通路23から分岐し、その上端で前記流出流路2
3aに連通する。
【0008】バルブ本体12の外周とバルブ通路23の
内壁との間には、流路が形成される。
【0009】空動制御弁25は、流出流路23aの上方
に設けられ、圧力室26を有する。該室は、ダイアフラ
ム27により区画され負圧室26aと常圧室26bとに
分離される。ダイアフラム27の中央部には、プランジ
ア30が垂下しており、その先端31の弁部がバイパス
通路24の上端を閉塞する。負圧室26aには、ダイア
フラム圧縮スプリング28が縮設される。ダイアフラム
圧縮スプリング28のセット圧力は、低負荷高速運転時
における吸気管内の負圧値により、ダイアフラム27が
スプリング28に抗して、移動し始める値に設定され
る。
【0010】負圧室26aのポート32は、圧力制御弁
33を介して、吸気管29に連結され、流出流路23a
も、吸気管29に連結される。バルブ通路23の下端
は、クランクケース22に連結される。
【0011】第1図において、吸気管29内に、所定の
負圧が生じると、バルブ本体13がスプリング11に抗
して上方に移動し、フランジ部15が弁座16から離反
し、開弁する。クランクケース内のブローバイガスは、
バルブ通路23の流路を流通して吸気管内に吸引され、
エアクリーナからの吸気とともに機関内に送られ、そこ
で燃焼する。機関作動状態が低負荷高速運転時には、吸
気管内の負圧がさらに減少し、前記スプリング28のセ
ット圧以上にまで至ると、空動制御弁25のダイアフラ
ム圧縮スプリング28に抗してダイアフラム27が上方
に移動し、プランジア30の位置を変化させる。これに
より、バイパス通路24は、流出流路23aと連通する
ことになる。この結果、ブローバイガスは、バイパス通
路24から追加的に、吸気管内に吸引されることにな
る。
【0012】この状態を第3図により説明すると、空動
制御弁25が作動しない場合における吸気負圧とブロー
バイガス還流量との関係は、C1 の線図のようになる。
低負荷高速運転時において空動制御弁25がP1 の負圧
値で作動すると、バイパス通路24をC3 の線図で示さ
れるブローバイガスが流通する。その結果、流出通路2
3aには、C3 線図のブローバイガス量とC1 線図のブ
ローバイガス量との和であるC3 線図のブローバイガス
量とC1 線図のブローバイガス量との和であるC3 線図
のブローバイガス量が流通することになる。したがっ
て、低負荷高速運転時には、吸気管へ還流するブローバ
イガスが増加することになる。
【0013】第2図は、本発明の他の実施例を示すもの
であり、第1図におけるバイパス通路24を廃止すると
ともに空動制御弁の構造を変形させたものである。すな
わち、ダイアフラム27により、上方の常圧室26bと
下方の負圧室26aとに圧力室を区画するとともに、吸
気管29に連通するポート32内を負圧室26aに連通
させたものである。また、プランジア30の先端31
は、開閉弁20のバルブ本体12の上端と対面するよう
に配設されている。なお、35は、調整ねじであり、3
6はシールド材である。
【0014】第2図において、吸気管の負圧に応じて、
開閉弁20のバルブ本体12が上方に移動し、クランク
ケース22からブローバイガスが吸気管内に吸引され
る。低負荷高速運転時には、吸気管内の負圧がスプリン
グ28のセット圧以上になり、ダイアフラム27がスプ
リング28に抗して下方に移動し、プランジア30の先
端の位置を変化させる。すなわち、プランジア30が下
降し、バルブ本体12のさらなる上昇を阻止する。その
結果、バルブ通路23の上端の流路断面積は、それ以上
減少せず、ブローバイガスの還流量を実質的に増加させ
る。
【0015】この状態を第4図により説明すると、空動
制御弁25が作動しない状態下では、C1 の線図のよう
にのブローバイガスが還流する。低負荷高速運転時に
は、空動制御弁25が作動し、バルブ本体12の上昇を
阻止する結果、バイパス通路23上端の流路断面積を減
少させないので、C2 の線図のように、ブローバイガス
が還流することになる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明の装置によれば、
低負荷高速運転時において、ブローバイガスの還流量を
増加させるから、クランクケース内のブローバイガスを
エアクリーナ側や大気に逆流させない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す装置の断面図
【図2】他の実施例を示す装置の断面図
【図3】第1図の実施例のものの流量特性を示す線図
【図4】第2図の実施例のものの流量特性を示す線図
【図5】軽負荷時における従来のPCVバルブの断面図
【図6】高負荷時における従来のPCVバルブの断面図
【図7】従来のPCVバルブの通常作動下における流量
特性を示す線図
【符号の説明】 12 バルブ本体 20 開閉弁 23 バルブ通路 25 空動制御弁 30 プランジア

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関から流出する未燃焼ガスを再び
    燃焼室へ供給するガス通路中に設けられた内燃機関用ガ
    ス流量制御装置において、内燃機関の吸気作用で作動す
    る開閉弁と、該開閉弁を通過するガスの流量を制御する
    空動制御装置とを備え、該空動制御装置は、制御弁を通
    じて内燃機関の吸気孔に接続され、上記内燃機関の吸気
    作用で発生する負圧値に対応して作動されることを特徴
    とする内燃機関用ガス流量制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10254626A1 (de) * 2002-11-22 2004-06-03 Volkswagen Ag Kurbelgehäuseentlüftungsventil für eine Brennkraftmaschine
JP2007262959A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Aisan Ind Co Ltd Pcvバルブ及びブローバイガス還元装置

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