JPH0742181B2 - 無機質建材の化粧方法 - Google Patents
無機質建材の化粧方法Info
- Publication number
- JPH0742181B2 JPH0742181B2 JP25072190A JP25072190A JPH0742181B2 JP H0742181 B2 JPH0742181 B2 JP H0742181B2 JP 25072190 A JP25072190 A JP 25072190A JP 25072190 A JP25072190 A JP 25072190A JP H0742181 B2 JPH0742181 B2 JP H0742181B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- curing
- inorganic building
- acrylic
- paint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、無機質建材の化粧方法に関し、詳しくは、
いわゆる押出成形により成形されたストレート瓦、外装
壁板などの建材の表面化粧方法の改良に関する。
いわゆる押出成形により成形されたストレート瓦、外装
壁板などの建材の表面化粧方法の改良に関する。
〔従来の技術〕 従来、セメント瓦、外装壁板などで押出成形により成形
された無機質建材が広く知られている。
された無機質建材が広く知られている。
これら無機質建材は、他の製造方法によるものも同様で
あるが、そのままであると地色が灰白色〜灰黒色の無彩
色であるので意匠性に乏しく、また表面吸水性を有する
ことから耐吸水性付与を兼ねて各種色彩の化粧塗装を施
すのが普通である。
あるが、そのままであると地色が灰白色〜灰黒色の無彩
色であるので意匠性に乏しく、また表面吸水性を有する
ことから耐吸水性付与を兼ねて各種色彩の化粧塗装を施
すのが普通である。
この化粧塗装には、一般にセメント配合物の賦形体を一
次養生し一旦硬化させその表面に下地塗装を施し、オー
トクレーブ養生後に上塗塗装を行う場合と、一次養生前
の未硬化賦形体表面に直ちに下塗塗装し塗膜の乾燥硬化
と賦形体の養生硬化を同時に行い、しかる後上塗塗装を
施してオートクレーブ養生する場合とがある。
次養生し一旦硬化させその表面に下地塗装を施し、オー
トクレーブ養生後に上塗塗装を行う場合と、一次養生前
の未硬化賦形体表面に直ちに下塗塗装し塗膜の乾燥硬化
と賦形体の養生硬化を同時に行い、しかる後上塗塗装を
施してオートクレーブ養生する場合とがある。
ところで、前者の一次養生を行った後に塗装を行うのは
塗料の下地に対する浸透が殆んど無いので塗膜剥離が生
じやすく、また一次養生、オートクレーブ養生の後に塗
料の乾燥工程を別に要するので製造設備が大掛かりとな
る欠点がある。
塗料の下地に対する浸透が殆んど無いので塗膜剥離が生
じやすく、また一次養生、オートクレーブ養生の後に塗
料の乾燥工程を別に要するので製造設備が大掛かりとな
る欠点がある。
後者の化粧方法は未養生の賦形体に塗装を行うので、塗
料が賦形体表面に浸透し易く塗膜密着強度が非常に良く
なる利点を有し、また塗料乾燥と一次養生とを同時に行
えるので設備も其だけ少なく出来る利点を有する。
料が賦形体表面に浸透し易く塗膜密着強度が非常に良く
なる利点を有し、また塗料乾燥と一次養生とを同時に行
えるので設備も其だけ少なく出来る利点を有する。
従って、同一形状で大量の製品を製造する場合には後者
の化粧手段が採られることが多い。
の化粧手段が採られることが多い。
しかし、押出成形にあっては押出安定性を得るためスラ
リーを5℃以下に冷却するため押出直後の賦形体は非常
に表面温度が低く、このため通常の塗料ではなかなか硬
化成膜せず、この結果一次養生中セメント成分よりのエ
フロレッセンスの析出を押さえ切れず塗膜面に白亜化を
生じ下塗塗装の均一性が阻害されることがある欠点があ
った。
リーを5℃以下に冷却するため押出直後の賦形体は非常
に表面温度が低く、このため通常の塗料ではなかなか硬
化成膜せず、この結果一次養生中セメント成分よりのエ
フロレッセンスの析出を押さえ切れず塗膜面に白亜化を
生じ下塗塗装の均一性が阻害されることがある欠点があ
った。
また、下塗塗装に続いて実施される上塗塗装後に板材の
最終養生を行うオートクレーブ養生時、上塗塗料のブロ
ッキングを防止するため、各成形品間にセパレータを介
挿したりする必要がありかなり処理が面倒となる問題が
あった。
最終養生を行うオートクレーブ養生時、上塗塗料のブロ
ッキングを防止するため、各成形品間にセパレータを介
挿したりする必要がありかなり処理が面倒となる問題が
あった。
この発明は上記問題に鑑み、下塗塗装は下地との塗膜密
着性が良く、また一次養生後の上塗塗装を行ってもその
後のオートクレーブ養生等の処理が迅速に行える無機質
建材の化粧方法に関する。
着性が良く、また一次養生後の上塗塗装を行ってもその
後のオートクレーブ養生等の処理が迅速に行える無機質
建材の化粧方法に関する。
即ち、この発明の無機質建材の化粧方法はセメント配合
物を押出成形して成る賦形体表面に、賦形直後に下塗塗
装を行い、次いで一次養生し、さらに上塗塗装を行い、
オートクレーブ養生を行う無機質建材の製造方法におい
て、前記下塗塗装として、ガラス転移点5℃以下となる
アクリル−スチレン系エマルジョン塗料を塗布し、ま
た、上塗塗装としてガラス転移点30℃以上のアクリル−
スチレン系エマルジョン塗料を塗布することを特徴とす
るものである。
物を押出成形して成る賦形体表面に、賦形直後に下塗塗
装を行い、次いで一次養生し、さらに上塗塗装を行い、
オートクレーブ養生を行う無機質建材の製造方法におい
て、前記下塗塗装として、ガラス転移点5℃以下となる
アクリル−スチレン系エマルジョン塗料を塗布し、ま
た、上塗塗装としてガラス転移点30℃以上のアクリル−
スチレン系エマルジョン塗料を塗布することを特徴とす
るものである。
この発明において、セメント配合物より賦形する手段
は、押出法など従来周知の手段が採られ、製造手段につ
いては特に記する点は無い。
は、押出法など従来周知の手段が採られ、製造手段につ
いては特に記する点は無い。
本願発明において、一次養生前、賦形直後の成形体表面
には、ガラス転移点(以下「Tg」)5℃以下のアクリル
−スチレン系エマルジョン塗料を塗布する。
には、ガラス転移点(以下「Tg」)5℃以下のアクリル
−スチレン系エマルジョン塗料を塗布する。
賦形体は未硬化であること、及び塗料はエマルジョンで
あるため、セメント粒子にエマルジョン塗料が良く浸透
し、相互の密着性が非常に良くなる。
あるため、セメント粒子にエマルジョン塗料が良く浸透
し、相互の密着性が非常に良くなる。
また、Tgが5℃以下であるため、押出成形体表面が5℃
以下の低温であっても塗膜硬化が確実に進み長時間を必
要とせず硬化する。
以下の低温であっても塗膜硬化が確実に進み長時間を必
要とせず硬化する。
従って、一次養生中賦形体表面は、硬化塗膜で密に覆わ
れ、エフロレッセンスの析出は、ほぼ完全に押さえられ
る。
れ、エフロレッセンスの析出は、ほぼ完全に押さえられ
る。
なお、Tgを5℃以下とするのは塗膜硬化が遅れ、これよ
りも高いと迅速な一次養生行程への移行が実現出来なく
なるからである。
りも高いと迅速な一次養生行程への移行が実現出来なく
なるからである。
そして、一次養生後、下塗塗膜にTg30℃以上のアクリル
−スチレン系エマルジョン塗料を上塗りとして塗布す
る。
−スチレン系エマルジョン塗料を上塗りとして塗布す
る。
上塗りとして、下塗と同質の塗料を使用するのは上塗塗
膜の密着性を良くし、かつ美麗な化粧表面とするためで
ある。
膜の密着性を良くし、かつ美麗な化粧表面とするためで
ある。
また、この上塗塗料にTg30℃以上のエマルジョン塗料を
使用するのは、一次養生後は板温が30〜50℃になってお
りこの温度との相関により塗装後オートクレーブ養生を
開始するまでに上塗塗料を成膜させるためであり、オー
トクレーブ養生時成形品のブロッキングを防止するため
である。
使用するのは、一次養生後は板温が30〜50℃になってお
りこの温度との相関により塗装後オートクレーブ養生を
開始するまでに上塗塗料を成膜させるためであり、オー
トクレーブ養生時成形品のブロッキングを防止するため
である。
以上のように、下塗り、上塗りより非常に安定したか
つ、耐候性の良い化粧塗膜が得られる。
つ、耐候性の良い化粧塗膜が得られる。
次に、この発明の実施例を説明する。
セメント50重量部、珪砂50重量部、粘土15重量部、無機
質顔料3重量部、パルプ1〜3重量部及び押出助剤とし
てメチルセルロース1重量部に水を25〜28重量部添加し
て均一混合し粘土状物とし、これを押出成形して、厚さ
1.2cm、長さ30cm、幅20cmの板状成形体を賦形し、その
直後に直ちに表1No.1に示す組成のアクリル−スチレン
系エマルジョン塗料を塗布量50〜60g/m2で塗布した。
質顔料3重量部、パルプ1〜3重量部及び押出助剤とし
てメチルセルロース1重量部に水を25〜28重量部添加し
て均一混合し粘土状物とし、これを押出成形して、厚さ
1.2cm、長さ30cm、幅20cmの板状成形体を賦形し、その
直後に直ちに表1No.1に示す組成のアクリル−スチレン
系エマルジョン塗料を塗布量50〜60g/m2で塗布した。
次に、50℃以上×95%RHの条件で10時間一次養生し、次
いで、表1No.2に示す組成のアクリル−スチレン系エマ
ルジョン塗料を塗布量80〜120g/m2で塗布した。
いで、表1No.2に示す組成のアクリル−スチレン系エマ
ルジョン塗料を塗布量80〜120g/m2で塗布した。
次いで、この塗装板材を乾燥炉にて150℃で3分間乾燥
させ、8.5atm×10時間オートクレーブ養生を行った。
させ、8.5atm×10時間オートクレーブ養生を行った。
なお、比較例として、Tg27〜28℃、最低成膜温度0℃の
アクリル−スチレン系エマルジョン塗料(比較例1)、
及びTg18〜19℃、最低成膜温度0℃のアクリル−スチレ
ン系エマルジョン塗料(比較例2)で下塗りを行い、実
施例と同じ条件で一次養生し、その後これら各下塗塗装
表面にTg20℃、最低成膜温度0℃のアクリル−スチレン
系エマルジョン塗料で上塗りを行い(比較例1、2)実
施例と同じ条件でオートクレーブ養生を行った。
アクリル−スチレン系エマルジョン塗料(比較例1)、
及びTg18〜19℃、最低成膜温度0℃のアクリル−スチレ
ン系エマルジョン塗料(比較例2)で下塗りを行い、実
施例と同じ条件で一次養生し、その後これら各下塗塗装
表面にTg20℃、最低成膜温度0℃のアクリル−スチレン
系エマルジョン塗料で上塗りを行い(比較例1、2)実
施例と同じ条件でオートクレーブ養生を行った。
一次養生後のエフロレッセンスの析出、塗装状況及びオ
ートクレーブ養生後のブロッキングを試験したところ、
表2の結果となった。
ートクレーブ養生後のブロッキングを試験したところ、
表2の結果となった。
〔効果〕 以上説明したように、この発明は一次養生前における塗
装用塗料としてガラス転移点が5℃以下のものを使用す
るので押出成形体表面温度が非常に低くても養生前に十
分に硬化するので、エフロレッセンスの析出が充分に押
さえられ、従って上塗塗膜の剥離も生じ難く、密着性の
良い化粧層を得ることができるのである。
装用塗料としてガラス転移点が5℃以下のものを使用す
るので押出成形体表面温度が非常に低くても養生前に十
分に硬化するので、エフロレッセンスの析出が充分に押
さえられ、従って上塗塗膜の剥離も生じ難く、密着性の
良い化粧層を得ることができるのである。
また、オートクレーブ前における上塗塗料としてはガラ
ス転移点30℃以上のものを使用するため板温との相関に
よりオートクレーブ養生前であっても塗膜の成膜化が進
行し、オートクレーブ養生中における塗膜ブロッキング
も防止され、各工程への移行もスムーズに行えて大量生
産が容易に実現できるのである。
ス転移点30℃以上のものを使用するため板温との相関に
よりオートクレーブ養生前であっても塗膜の成膜化が進
行し、オートクレーブ養生中における塗膜ブロッキング
も防止され、各工程への移行もスムーズに行えて大量生
産が容易に実現できるのである。
Claims (1)
- 【請求項1】セメント配合物を押出成形して成る賦形体
表面に、賦形直後に下塗塗装を行い、次いで一次養生
し、さらに上塗塗装を行い、オートクレーブ養生を行う
無機質建材の製造方法において、前記下塗塗装として、
ガラス転移点5℃以下となるアクリル−スチレン系エマ
ルジョン塗料を塗布し、また、上塗塗装としてガラス転
移点30℃以上のアクリル−スチレン系エマルジョン塗料
を塗布することを特徴とする無機質建材の化粧方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25072190A JPH0742181B2 (ja) | 1990-09-19 | 1990-09-19 | 無機質建材の化粧方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25072190A JPH0742181B2 (ja) | 1990-09-19 | 1990-09-19 | 無機質建材の化粧方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04130076A JPH04130076A (ja) | 1992-05-01 |
JPH0742181B2 true JPH0742181B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=17212066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25072190A Expired - Lifetime JPH0742181B2 (ja) | 1990-09-19 | 1990-09-19 | 無機質建材の化粧方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742181B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2495394A1 (en) | 2011-03-02 | 2012-09-05 | Silvino Pompeu Santos | Tunnel with exterior tube and reinforced interior tube |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993007011A1 (en) * | 1991-09-30 | 1993-04-15 | Eurotech Technologies Inc. | Acrylic-containing facing material for buildings |
JP3889852B2 (ja) * | 1997-05-12 | 2007-03-07 | ビーエーエスエフディスパージョン株式会社 | 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤 |
-
1990
- 1990-09-19 JP JP25072190A patent/JPH0742181B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2495394A1 (en) | 2011-03-02 | 2012-09-05 | Silvino Pompeu Santos | Tunnel with exterior tube and reinforced interior tube |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04130076A (ja) | 1992-05-01 |
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