JPH0742025Y2

JPH0742025Y2 - 一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機

Info

Publication number: JPH0742025Y2
Application number: JP1990044957U
Authority: JP
Inventors: 州三秋田; 正明篠原; 宏一竹内
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1990-04-26
Filing date: 1990-04-26
Publication date: 1995-09-27
Anticipated expiration: 2005-04-26
Also published as: JPH044633U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機に関
し、特にたとえばパッケージエアコンのような一体形空
冷ヒートポンプ式空気調和機に関する。

〔従来技術〕

第４図に示す従来の一体形空冷ヒートポンプ式空気調和
機１では、排気路２と外気路３とを仕切る隔壁４に開口
５を形成して、排気ファン６およびコンプレッサ７が運
転される通常冷暖房時に、外気路３から室外コイル８へ
外気９を供給し、室外コイル８に必要な風量を確保して
いた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、従来の一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機１
では、開口５が形成されているため、排気ファン６およ
びコンプレッサ７が停止している中間期および外気冷房
時には、排気が開口５を通って外気路３へ流入してしま
う。したがって、それを防止するため、従来では、中間
期および外気冷房時であっても排気ファン６を運転する
必要があり、エネルギの節減が図れなかった。

それゆえに、この考案の主たる目的は、省エネ化が図れ
る、一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機を提供するこ
とである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は、ケーシング、ケーシング内に還気路，排気
路，外気路および給気路を形成するように、ケーシング
の内部を上下左右に分割する隔壁、還気路の入口端部近
傍に配置される還気ファン、排気路の出口端部近傍に配
置される排気ファン、排気ファン近傍に配置される室外
コイル、給気路の出口端部近傍に配置される給気ファ
ン、および給気ファンの近傍に配置されるフィルタおよ
び室内コイルを備える一体形空冷ヒートポンプ式空気調
和機において、室外コイルの吸込み側に位置するケーシ
ングの外壁に給排気用開口を設けたことを特徴とする、
一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機である。

〔作用〕

通常冷暖房時には、排気ファンおよびコンプレッサが運
転され、還気ファンによって還気路内に取り込まれた還
気を排気路内に吸い込む。還気は、給排気用開口から排
気路内に流入する外気と混合され、この混合気は室外コ
イルによって熱交換された後に屋外へ排出される。この
ように、室外コイルに必要な風量は、還気路からの還気
と給排気用開口からの外気とによって確保される。

一方、中間期および外気冷房時には、排気ファンおよび
コンプレッサは停止され、還気ファンによって還気路内
に取り込まれた還気のみが排気路内に流入し、この還気
は室外コイルを通過せずに給排気用開口から屋外へ排出
される。このとき、排気路と外気路とは隔壁で仕切られ
ているため、排気路から外気路への排気の流入はなく、
排気ファンの運転は不要となる。

〔考案の効果〕

この考案によれば、中間期および外気冷房時に排気ファ
ンを停止できるので省エネ化が図れる。

この考案の上述の目的，その他の目的，特徴および利点
は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から
一層明らかとなろう。

〔実施例〕

第１図を参照して、この実施例の一体形空冷ヒートポン
プ式空気調和機（以下、単に「空気調和機」）10は、ケ
ーシング12を含み、ケーシング12の内部には空間を左右
に二分する隔壁14および16ならびに上下に二分する隔壁
18および20が配置される。これらの隔壁14〜20によっ
て、ケーシング12の内部には、左上方に還気路22,右上
方に排気路24,右下方に外気路26および左下方に給気路2
8の４つの空気流路がそれぞれ形成される。そして、還
気路22,排気路24,外気路26および給気路28のそれぞれの
端部には、還気口30,排気口32,外気口34および給気口36
が形成される。また、隔壁20を除く３つの隔壁14,16お
よび18には、それぞれ排気ダンパ38,外気ダンパ40およ
び還気ダンパ42が取り付けられ、これらは隣接する２つ
の空気流路を開閉可能に連通する。

そして、還気路22の還気口30近傍には、還気ファン44が
配置され、還気ファン44の運転により、空気調和機10が
設置された室内の空気が還気路22内に取り込まれる。

また、排気路24の排気口32の近傍には排気ファン46が配
置される。この排気ファン46の運転により排気路24内に
負圧が生じ、還気路22内の還気や給気排気用開口52（後
述）からの外気を排気路24内に吸い込む。また、排気フ
ァン46の左側には、熱交換するために用いられる室外コ
イル48が配置される。そして、室外コイル48の吸い込み
側、すなわち排気ダンパ38と室外コイル48との間に位置
するケーシング12の外壁50には、給気排気用開口52が形
成される。この給気排気用開口52を通して、通常冷暖房
時の外気の吸入や中間期および外気冷房時の還気の排出
が行われる。

また、外気路26内にコンプレッサ54が配置される。

そして、給気路28の給気口36近傍には給気ファン56が配
置される。この給気ファン56の運転により給気路28内に
負圧が生じ、外気口34より外気路26内に流入する外気や
還気路22内の還気を給気路28内に吸い込む。また、隔壁
16と給気ファン56との間には、右側から順に、還気や外
気に含まれた塵芥を除去するフィルタ58,熱交換するた
めの室内コイル60および必要に応じて加湿する加湿器62
が配置される。そして、フィルタ58,室内コイル60およ
び加湿器62を通過した還気や外気は、給気ファン56によ
って室内へ供給される。

そして、この実施例では排気路24と外気路26とに跨がる
ようにして全熱交換器64が配置され、冷房時には外気の
熱は排気に持ち去られ、暖房時には排気の熱は外気に吸
収され、効率の向上が図れる。

また、室外コイル48,室内コイル60およびコンプレッサ5
4は、図示しないパイプによって連結され、その内部を
熱交換流体が循環するヒートポンプを構成する。このヒ
ートポンプは図示しない四方弁を取り換えることによっ
て逆サイクル運転し得る。熱交換流体はコンプレッサ54
によって圧縮される。

このように形成される空気調和機10の通常冷暖房時に
は、排気ファン46およびコンプレッサ54が運転され、第
１図に示す点線矢印66のように空気は流れる。すなわ
ち、還気ファン44によって還気路22内に取り込まれた還
気は、排気ファン46によって吸引されて排気ダンパ38お
よび／または全熱交換器64を通って排気路24内に流入
し、給気排気用開口52を通って排気路24内に流入する外
気と混合される。そして、この還気と外気との混合気
は、室外コイル48によって熱交換された後に排気口32か
ら屋外へ排出される。

また、給気ファン56を運転することによって、外気口34
より流入する外気が外気ダンパ40および／または全熱交
換器64を通って給気路28内へ流入し、還気ダンパ42を通
って給気路28内に流入する還気と混合される。そして、
この外気と還気との混合気はフィルタ58によって塵芥が
除去され、室内コイル60で熱交換され、さらに加湿器62
で必要に応じて加湿された後に給気ファン56によって室
内へ送風される。

一方、空気調和機10の中間期および外気冷房時には、排
気ファン46およびコンプレッサ54は停止され、第１図に
示す実線矢印68のように空気は流れる。すなわち、還気
ファン44によって還気路22内に取り込まれた還気は、排
気ダンパ38を通って排気路24内に流入し、給気排気用開
口52から屋外へ排出される。

また、給気ファン56を運転することによって、外気口34
より流入する外気が外気ダンパ40を通って給気路28内へ
流入し、フィルタ58によって塵芥が除去され、給気ファ
ン56によって室内へ送風される。このとき、還気ダンパ
42は閉じられており、還気路22から還気は流入しない。

このように動作する空気調和機10では、通常冷暖房時に
おいて、ケーシング12の外壁50に形成された給気排気用
開口52から外気を供給することによって室外コイル48に
必要な風量は十分に確保することができるので、従来の
ように隔壁20に開口を設けて、この開口から外気を供給
する必要はない。

また、中間期および外気冷房時では、従来のように隔壁
20に開口が形成されていないため、排気路24から外気路
26へ排気が流入することがないので、従来のように排気
ファン46を運転する必要がない。

また、第２図および第３図に他の実施例の空気調和機70
および80を示す。

空気調和機70は、先の実施例の空気調和機10から全熱交
換器64を取り除いて構成され、一般空調に用いられるも
のである。また、空気調和機80は、空気調和機10から排
気ダンパ38,外気ダンパ40および還気ダンパ42を取り除
いて構成され、外気処理機として用いられるものであ
る。これらの実施例においても先の実施例と同様の効果
を得ることができる。

なお、第２図および第３図において、第１図と同一また
は類似の部分には同一の参照番号を付し、その重複する
説明を省略する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す図解図である。第２図および第３図はそれぞれこの考案の他の実施例を
示す図解図である。第４図は従来技術を示す図解図である。図において、10,70,80は一体形空冷ヒートポンプ式空気
調和機、12はケーシング、14,16,18,20は隔壁、22は還
気路、24は排気路、26は外気路、28は給気路、38は排気
ダンパ、40は外気ダンパ、42は還気ダンパ、44は還気フ
ァン、46は排気ファン、48は室外コイル、50は外壁、52
は給気排気用開口、54はコンプレッサ、56は給気ファ
ン、64は全熱交換器を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ケーシング、前記ケーシング内に還気路，排気路，外気路および給気
路を形成するように、前記ケーシングの内部を上下左右
に分割する隔壁、前記還気路の入力端部近傍に配置され
る還気ファン、前記排気路の出口端部近傍に配置される
排気ファン、前記排気ファン近傍に配置される室外コイ
ル、前記給気路の出口端部近傍に配置される給気ファ
ン、および前記給気ファンの近傍に配置されるフィルタ
および室内コイルを備える一体形空冷ヒートポンプ式空
気調和機において、前記室外コイルの吸込み側に位置するように前記ケーシ
ングの外壁に給排気用開口を設けたことを特徴とする、
一体形空冷ヒートポンプ式空気調和機。