JPH0741792U - 電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーＣＤプレーヤのように操作部がカセット
化されて機器本体に対し脱着可能とされている車載用電
気機器において、不用意なタッチ操作によるカセットの
飛び出しを防止すると共に、ロック機構等の簡素化によ
りコストダウンを図る。 【構成】 カセット１２をカード化すると共に、機器本
体２におけるカセット装填部を横方向からカセット１２
を差し込むスライド式カセット装填部８に構成して、カ
セット１２を機器本体２に対し横方向から差し込み、ま
た引き抜く方式とし、機器本体前面部において突出する
ロック解除ボタンを不要にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カーＣＤプレーヤのような、操作部がカセット化されて機器本体に 対し脱着可能に取り付けられている電気機器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

たとえば実開平４−１３２６８４号公報には、上記のカーＣＤプレーヤのよう な車載用電気機器において、操作パネル部分をカセット化し、機器本体に対し該 カセットを脱着可能とした技術が開示されている。これによれば車を降りるとき に上記カセットを取り外して車内に残さないようにすれば、車内には機器本体の みが残り、操作部がない機器本体を持ち去っても電気機器として意味をなさない から盗難防止に役立つことになる。

【０００３】 その場合、上記公報の技術では、カセットを機器本体に対し脱着する機構とし て、上記機器本体の前面に凹部を設けてカセット装填部とすると共に、このカセ ット装填部内に、装填されるカセットの一端に掛止させる突起部と、他端に掛止 させる爪部材とを設け、この突起部と爪部材とによってカセット装填部に押し込 まれたカセットを装填状態にロックし、かつ機器本体の前面に設けたロック解除 用ボタンを押したときに爪部材が外れてロック解除されると共に、板バネによっ てカセットがカセット装填部から車室側に押し出される、複雑なロック機構なら びにロック解除機構が示されている。これは、車の走行中に車体振動などによっ てカセットがカセット装填部から飛び出すのを防止するため、確実につよいロッ ク力をカセットに働かせる必要があるからである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記公報の車載用電気機器では、ダッシュボードに装備されている 機器本体の前面にロック解除ボタンが突出されているので、このロック解除用ボ タンに誤って、あるいはなにげなくタッチしてしまう場面が生じることが考えら れ、その場合は上記カセットが不測に飛び出して落ちてしまうことになる。また 、上記したように振動対策としてカセットに確実につよいロック力をかける複雑 なロック機構およびロック解除機構が必要となるから、これが電気機器のコスト アップの原因となる。

【０００５】 そこで本考案は、操作部がカセット化されて機器本体に対し脱着可能に取り付 けられているものにおいて、ボタンの押し間違いなどによるカセットの飛び出し をなくすことができると共に、コストダウンが可能となる電気機器の提供を目的 とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案は、操作部がカセット化されて機器本体前面部に脱着可能に取 り付けられている電気機器であって、上記カセットがカード型カセットとされて いると共に、上記機器本体にスライド式カセット差し込み装填部が設けられ、こ のカセット差し込み装填部に上記カード型カセットが横方向または上下方向から 差し込まれることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

上記の構成によれば、上記カセットがカード型とされて、横方向または上下方 向から機器本体のスライド式カセット装填部に差し込むようになされているから 、使用者が電気機器の前面に不用意にタッチしたとしても、カセットのロックが 外れて飛び出すことがなくなると共に、脱着がスライド式であるので、振動等に よってカセットが外れることがなくなり、その分ロック機構およびロック解除機 構を簡単化することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

【０００９】 図１および図２において、本実施例の電気機器は、操作部がカセット化されて いるカーＣＤプレーヤ１であって、このカーＣＤプレーヤ１における機器本体２ の前面部がダッシュパネル３から若干突出する状態で取り付けられており、該前 面部に電源スイッチ４、ボリウム５およびコンパクトディスク装填部６が設けら れると共に、入口７が機器本体側面部に開口されている蟻溝状のスライド式カセ ット装填部８が凹入して形成される。そして、このスライド式カセット装填部８ に、カセットとの電気接続用のコネクタ９とリモートコントロール用の受信部１ ０とが設けられ、また差し込み方向の内奥部にロック用の爪部材１１が取り付け られる。

【００１０】 一方、カセット１２は薄型のカード型カセットとされ、その前面部にラジオ機 能用およびＣＤ機能用の各種操作スイッチボタン群１３〜１３と、液晶表示部１ ４とが設けられると共に、差し込み時に上記の爪部材１１と係合する係合部材１ ５，１５が端部側に取り付けられ、またカセット裏面側に上記スライド式カセッ ト装填部８のコネクタ９と接続されるコネクタ１６（図３参照）が設けられ、こ のカセット１２が上記機器本体２におけるスライド式カセット装填部８に入口７ から横方向から差し込み、かつまた入口７から横方向に抜き去ることができるよ うになされている。そして、カセット装填状態では、このカセット１２の前面と 機器本体２の前面とが面一になるようにカード形状が決められている。

【００１１】 また、上記カード型カセット１２は図３に示す内部制御回路が設けられる。こ の内部制御回路はコントローラ１７を有し、カセット差し込み状態では、操作ス イッチボタン１３〜１３が操作されたときに、制御信号をコネクタ１６，９を介 して機器本体内制御回路に送ると共に、その操作モードに対応する表示を液晶表 示部１４で行なう。さらに、このカード型カセット１２はリモートコントロール 機能を備え、機器本体２からカセット１２を外している状態で操作スイッチボタ ン１３〜１３を操作したとき、発信部１８からリモートコントロール信号を機器 本体２の受信部１０に発信し、かつその操作モード応じた表示を液晶表示部１４ で行なう。

【００１２】 このようなカセット１２を横方向から機器本体２に差し込む脱着構造であれば 、カーＣＤプレーヤ１の前面部にロック解除ボタンを設ける必要がないから、た とえ不用意にカーＣＤプレーヤ１に使用者がタッチすることがあっても、カセッ ト１２が飛び出して落下するような事態が発生しなくなる。また、スライド装填 方式であるから、車体振動等によってカセット１２がスライド式カセット装填部 ８から飛び出すことがなく、したがってロック機構やロック解除機構を後述する ように簡単なもので済ますことができ、コストダウンが図れる。

【００１３】 さらに、カセット１２がカード化されているから、コンパクトな梱包ができ、 輸送コストダウンも図れる。

【００１４】 ところで、上述の爪部材１１と係合部材１５，１５は図４に示すように周知の ものであって、係合部材１５，１５がバネ１９に抗して開閉できるようになって おり、カード型カセット１２をスライド式カセット装填部８に差し込んだときに 、爪部材１１が係合部材１５，１５に係合してバネ１９によりロックが掛かり、 この状態から装填されているカード型カセット１２の端を引抜き方向にひっぱる と、バネ１９に抗して係合部材１５〜１５が開いて爪部材１１との係合が外れる ような簡単な構成のものである。しかし、それ以外の構造とすることもできる。 たとえば図５に示すようにスライド式カセット装填部８の内部上方にバネ２０に よって保持されて一部がスライド式カセット装填部８内に突出するボール２１を 設ける一方、カード型カセット１２の上部に穴２２を設け、カード型カセット１ ２を差し込んだときにボール２１が穴２２に嵌まってロックが掛かり、この状態 からカード型カセット１２に引抜き方向の力を加えるとバネ２０に抗してボール ２１が抜け出し、ロックが外れるような、さらに簡単なものが考えられる。

【００１５】 なお、上記の実施例では、カード型カセット１２を横方向から機器本体２に差 し込むようにしているが、上下いずれかの方向から差し込むものとすることがで きる。また、上記実施例はカーＣＤプレーヤ１に本考案を適用しているが、これ 以外の電気機器に幅広く適用できることはもちろんである。

【００１６】

【考案の効果】

以上の記載によって明らかなように、本考案によれば、機器本体に脱着するカ セットがカード型とされて、横方向あるいは上下方向からスライド式カセット装 填部に差し込むようになされているから、使用者が電気機器の前面に不用意にタ ッチしたとしても、カセットのロックが外れて飛び出すことがなくなる。また、 脱着がスライド方式であるので、振動等によってカセットが外れることがなくな り、ロック機構およびロック解除機構を簡単化することができるからコストダウ ンが図れると共に、カセットがカード型であるから梱包がコンパクトに行なえ、 輸送コストも低減できることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例にかかるカーＣＤプレーヤ
の斜視図。

【図２】 上記カーＣＤプレーヤからカセットを外し
た状態の斜視図。

【図３】 カセットの内部制御回路図。

【図４】 カセットロック機構部分の説明図。

【図５】 他のロック機構の説明図。

【符号の説明】

１ カーＣＤプレーヤ ２ 機器本体 ８ スライド式カセット装填部 １２ カード型カセット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 操作部がカセット化されて機器本体前面
   部に脱着可能に取り付けられている電気機器であって、
   上記カセットがカード型カセットとされていると共に、
   上記機器本体にスライド式カセット差し込み装填部が設
   けられ、このカセット差し込み装填部に上記カード型カ
   セットが横方向または上下方向から差し込まれることを
   特徴とする電気機器。