JPH0741786B2 - 流体圧式サスペンション - Google Patents

流体圧式サスペンション

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JPH0741786B2
JPH0741786B2 JP13206889A JP13206889A JPH0741786B2 JP H0741786 B2 JPH0741786 B2 JP H0741786B2 JP 13206889 A JP13206889 A JP 13206889A JP 13206889 A JP13206889 A JP 13206889A JP H0741786 B2 JPH0741786 B2 JP H0741786B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車等の車輌のサスペンションに係り、更
に詳細には流体圧式のサスペンションに係る。
従来の技術 自動車等の車輌の流体圧式サスペンションの一つとし
て、例えば特開昭63−145115号公報に記載されたサスペ
ンションの如く、各車輪と車体との間に配設された流体
圧アクチュエータと、アクチュエータ内の流体圧を調整
する圧力調整手段と、車体の加速度を検出する加速度検
出手段と、圧力調整手段を制御する制御手段とを有し、
加速度検出手段により実質的な加速度が検出されていな
いときには各アクチュエータ内の流体圧をその静的支持
荷重に対応するオフセット圧になるよう制御し、加速度
検出手段により実質的な加速度が検出されたときにはそ
の加速度に応じた指令値を圧力調整手段に出力して車体
の姿勢変化を抑制するよう構成された流体圧式サスペン
ションが従来より知られている。
かかるサスペンションによれば、車輌が良路を実質的に
定速にて直進走行する場合の如く車体の加速度が実質的
に生じない場合には、アクチュエータの支持荷重がその
静的支持荷重に制御されることにより車輌の乗心地性が
確保され、車輌の旋回時や加減速時に車体の加速度が生
じて車体の姿勢が変化すると、その加速度に基く制御量
にてアクチュエータ内の流体圧がオフセット圧より増減
制御されることにより車高の変化が抑制若しくは低減さ
れ、これにより車体の姿勢変化が抑制される。
発明が解決しようとする課題 しかし上述の如き流体圧式サスペンションに於ては、車
輌が悪路を走行する場合にも、路面の凹凸に起因して生
じる車体の加速度に基く制御量にて圧力調整手段が制御
され、アクチュエータ内の流体圧がオフセット圧より増
減制御されることにより車体の姿勢変化が行われるの
で、車輌の悪路走行時に於ける車輌の乗心地性が悪いと
いう問題がある。また悪路走行時の車輌の乗心地性を向
上させるべく、車体の加速度に基く圧力調整手段に対す
る制御量を低減すると、車輌が旋回若しくは加減速する
場合に於ける車体の姿勢変化を十分に抑制することがで
きなくなるという問題がある。
本発明は、乗心地の制御、即ち各車輪のストロークに拘
らずアクチュエータ内の流体圧をその静的支持荷重に対
応するオフセット圧に一定に調整する制御、及び車体の
姿勢制御、即ち車体の加速度に基き車高の変化を低減す
るようアクチュエータ内の流体圧を調整する制御の寄与
度合を路面の状態に応じて変化させ、これにより良路走
行時の姿勢制御性能を損うことなく悪路走行時の乗心地
性を向上させ得るよう改良された流体圧式サスペンショ
ンを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、各車輪と車体との
間に配設された流体圧アクチュエータと、前記アクチュ
エータ内の流体圧を調整する圧力調整手段と、前記車体
の加速度を検出する加速度検出手段と、路面状態を判定
する路面状態判定手段と、前記加速度検出手段により検
出された加速度に基く第一の制御量と前記アクチュエー
タの静的支持荷重に基く第二の制御量に基いて前記圧力
調整手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は
路面状態が悪いときには路面状態が良好なときよりも前
記第一の制御量を低減するよう構成された流体圧式サス
ペンションによって達成される。
発明の作用及び効果 上述の如き構成によれば、加速度検出手段により検出さ
れた車体の加速度に基く第一の制御量とアクチュエータ
の静的支持荷重に基く第二の制御量とに基いて圧力調整
手段を制御する制御手段は路面状態が悪いときには路面
状態が良好なときよりも第一の制御量を低減するよう構
成されているので、乗心地制御及び姿勢制御の寄与度合
を路面状態に応じて適切に変化させ、これにより良路走
行時の姿勢制御性能を損うことなく悪路走行時の乗心地
性を向上させることができる。
即ち車輌が良路を走行する場合には、実質的に車輌の定
速直進時には実質的な車体の加速度が検出されないので
各アクチュエータはそれぞれ所定のオフセット圧に維持
され、これにより良好な乗心地性が確保され、車輌の旋
回時や加減速時には旋回や加減速に起因する車体の加速
度に基く第一の制御量とアクチュエータの静的支持荷重
に基く第二の制御量とに基いて各アクチュエータの支持
荷重が制御され、これにより車体の姿勢変化が実質的に
排除される。
また車輌が悪路を走行する場合には、実質的に車輌の定
速直進時には路面の凹凸に起因して生じる車体の加速度
が加速度検出手段により検出され、車輌の旋回時や加減
速時には路面の凹凸及び車輌の旋回や加減速に起因して
生じる車体の加速度が加速度検出手段により検出される
が、車体の加速度に基く第一の制御量が低減されること
により、各アクチュエータ内の流体圧は主としてその静
的支持荷重に基く第二の制御量に基いて所定のオフセッ
ト圧に近い圧力に制御され、これにより悪路走行時の車
輌の良好な乗心地性が確保される。
尚本発明による流体圧アクチュエータはその内部の圧力
を調整されることにより支持荷重及び車高を変化し得る
限り任意の構造のものであってよい。また路面状態判定
手段は車輌が走行する路面の起伏を検出して路面の状態
の良し悪しを判定し得る限り任意の構造のものであって
よく、例えば車高センサにより検出された車高の変動量
に基き路面状態を判定するよう構成されていてよく、ま
た超音波センサや赤外線センサの如く路面の起伏を直接
的に検出し、その検出結果に基き路面状態を判定する構
造のものであってもよい。更に加速度検出手段は加速度
センサの如く前後加速度や横加速度を直接的に検出する
ものであってもよく、また操舵角センサ及び車速センサ
の如く加速度を間接的に検出し推定するものであっても
よい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例 第1図は本発明による流体圧式サスペンションの一つの
実施例の流体回路を示す概略構成図である。図示の流体
圧式サスペンションの流体回路は、それぞれ図には示さ
れていない車輌の右前輪、左前輪、右後輪、左後輪に対
応して設けられたアクチュエータ1FR、1FL、1RR、1RLを
有しており、これらのアクチュエータはそれぞれ作動流
体室2FR、2FL、2RR、2RLを有している。
また図に於て、4は作動流体としての作動油を貯容する
リザーブタンクを示しており、リザーブタンク4は途中
に異物を除去するフィルタ8が設けられた吸入流路10に
よりポンプ6の吸入側と連通接続されている。ポンプ6
にはその内部にて漏洩した作動流体のリザーブタンク4
に回収するドレン流路12が接続されている。ポンプ6は
エンジン14により回転駆動されるようになっており、エ
ンジン14の回転数が回転数センサ16により検出されるよ
うになっている。
ポンプ6の吐出側には高圧流路18が接続されている。高
圧流路18の途中にはポンプより各アクチュエータへ向か
う作動流体の流れのみを許す逆止弁20が設けられてお
り、ポンプ6と逆止弁20との間にはポンプより吐出され
た作動流体の圧力脈動を吸収してその圧力変化を低減す
るアテニュエータ22が設けられている。高圧流路18には
前輪用高圧流路18F及び後輪用高圧流路18Rの一端が接続
されており、これらの高圧流路にはそれぞれアキュムレ
ータ24及び26が接続されている。これらのアキュムレー
タはそれぞれ内部に高圧ガスが封入され作動流体の圧力
脈動を吸収すると共に蓄圧作用をなすようになってい
る。また高圧流路18F及び18Rにはそれぞれ右前輪用高圧
流路18FR、左前輪用高圧流路18FL及び右後輪用高圧流路
18RR、左後輪用高圧流路18RLの一端が接続されている。
高圧流路18FR、18FL、18RR、18RLの途中にはそれぞれフ
ィルタ28FR、28FL、28RR、28RLが設けられており、これ
らの高圧流路の他端はそれぞれ圧力制御弁32、34、36、
38のパイロット操作型の3ポート切換え制御弁40、42、
44、46のPポートに接続されている。
圧力制御弁32は切換え制御弁40と、高圧流路18FRと右前
輪用の低圧流路48FRとを連通接続する流路50と、該流路
の途中に設けられた固定絞り52及び可変絞り54とよりな
っている。切換え制御弁40のRポートには低圧流路48FR
が接続されており、Aポートには接続流路56が接続され
ている。切換え制御弁40は固定絞り52と可変絞り54との
間の流路50内の圧力Pp及び接続流路56内の圧力Paをパイ
ロット圧力として取込むスプール弁であり、圧力Ppが圧
力Paより高いときにはポートPとポートAとを連通接続
する切換え位置40aに切換わり、圧力Pp及びPaが互いに
等しいときには全てのポートの連通を遮断する切換え位
置40bに切換わり、圧力Ppが圧力Paより低いときにはポ
ートRとポートAとを連通接続する切換え位置40cに切
換わるようになっている。また可変絞り54はそのソレノ
イド58へ通電される電流を制御されることにより絞りの
実効通路断面積を変化し、これにより固定絞り52と共働
して圧力Ppを変化させるようになっている。
同様に圧力制御弁34〜38はそれぞれ圧力制御弁32の切換
え制御弁40に対応するパイロット操作型の3ポート切換
え制御弁42、44、46と、流路50に対応する流路60、62、
64と、固定絞り52に対応する固定絞り66、68、70と、可
変絞り54に対応する可変絞り72、74、76とよりなってお
り、可変絞り72〜76はそれぞれソレノイド78、80、82を
有している。
また切換え制御弁42、44、46は切換え制御弁40と同様に
構成されており、そのRポートにはそれぞれ左後輪用の
低圧流路48FL、右後輪用の低圧流路48RR、左後輪用の低
圧流路48RLの一端が接続されており、Aポートにはそれ
ぞれ接続流路84、86、88の一端が接続されている。また
切換え制御弁42〜46はそれぞれ対応する固定絞りと可変
絞りとの間の流路60〜64内の圧力Pp及び対応する接続流
路84〜88内の圧力Paをパイロット圧力として取込むスプ
ール弁であり、圧力Ppが圧力Paより高いときにはポート
PとポートAとを連通接続する切換え位置42a、44a、46
aに切換わり、圧力Pp及びPaが互いに等しいときには全
てのポートの連通を遮断する切換え位置42b、44b、46b
に切換わり、圧力Ppが圧力Paより低いときにはポートR
とポートAとを連通接続する切換え位置42c、44c、46a
に切換わるようになっている。
第1図に解図的に示されている如く、各アクチュエータ
1FR、1FL、1RR、1RLはそれぞれ作動流体室2FR、2FL、2R
R、2RLを郭定するシリンダ106FR、106FL、106RR、106RL
と、それぞれ対応するシリンダに嵌合するピストン108F
R、108FL、108RR、108RLとよりなっており、それぞれシ
リンダにて図には示されていない車体に連結され、ピス
トンのロッド部の先端にて図には示されていないサスペ
ンションアームに連結されている。尚図には示されてい
ないが、ピストンのロッド部に固定されたアッパシート
とシリンダに固定されたロアシートとの間にはサスペン
ションスプリングが弾装されている。
また各アクチュエータのシリンダ106FR、106FL、106R
R、106RLにはドレン流路110、112、114、116の一端が接
続されている。ドレン流路110、112、114、116の他端は
ドレン流路118に接続されており、該ドレン流路はフィ
ルタ120を介してリザーブタンク4に接続されており、
これにより作動流体室より漏洩した作動流体がリザーブ
タンクへ戻されるようになっている。
作動流体室2FR、2FL、2RR、2RLにはそれぞれ絞り124、1
26、128、130を介してアキュムレータ132、134、136、1
38が接続されている。またピストン108FR、108FL、108R
R、108RLにはそれぞれ流路140FR、140FL、140RR、140RL
が設けられている。これらの流路はそれぞれ対応する流
路56、84〜88と作動流体室2FR、2FL、2RR、2RLとを連通
接続し、それぞれ途中にフィルタ142FR、142FL、142R
R、142RLを有している。またアクチュエータ1FR、1FL、
1RR、1RLに近接した位置には、各車輪に対応する部位の
車高XFR、XFL、XRR、XRLを検出する車高センサ144F
R、144FL、144RR、144RLが設けられている。
かくして各圧力制御弁、各アクチュエータ等はそれれぞ
れ対応する位置の車高を増減するだけでなく、対応する
車輪の支持荷重を制御することにより車輪のステア特性
を変化させるステア特性変化手段を構成している。
接続流路56、84〜88の途中にはそれぞれパイロット操作
型の遮断弁150、152、154、156が設けられており、これ
らの遮断弁はそれぞれ対応する圧力制御弁40、42、44、
46より上流側の高圧流路18FR、18FL、18RR、18RL内の圧
力とドレン流路110、112、114、116内の圧力との間の差
圧が所定値以下のときには閉弁状態を維持するようにな
っている。また接続流路56、84〜88の対応する圧力制御
弁と遮断弁との間の部分がそれぞれ流路158、160、16
2、164により対応する圧力制御弁の流路50、60、62、64
の可変絞りより下流側の部分と連通接続されている。流
路158〜164の途中にはそれぞれリリーフ弁166、168、17
0、172が設けられており、これらのリリーフ弁はそれぞ
れ対応する流路158、160、162、164の上流側の部分、即
ち対応する接続流路の側の圧力をパイロット圧力として
取込み、該パイロット圧力が所定値を越えるときには開
弁して対応する接続流路内の作動流体の一部を流路50、
60〜64へ導くようになっている。
尚遮断弁150〜156はそれぞれ高圧流路18FR、18FL、18R
R、18RL内の圧力と大気圧との差圧が所定値以下のとき
に閉弁状態を維持するよう構成されてもよい。
低圧流路48FR及び48FLの他端は前輪用の低圧流路48Fの
一端に連通接続され、低圧流路48RR及びRLの他端は後輪
用の低圧流路48Rの一端に連通接続されている。低圧流
路48F及び48Rの他端は低圧流路48の一端に連通接続され
ている。低圧流路48は途中にオイルクーラ174を有し他
端にてフィルタ176を介してリザーブタンク4に接続さ
れている。高圧流路18の逆止弁20とアテニュエータ22と
の間の部分は流路178により低圧流路48と連通接続され
ている。流路178の途中には予め所定の圧力に設定され
たリリーフ弁180が設けられている。
図示の実施例に於ては、高圧流路18R及び低圧流路48Rは
途中にフィルタ182、絞り184、及び常開型の流量調整可
能な電磁開閉弁186を有する流路188により互いに接続さ
れている。電磁開閉弁186はそのソレノイド190が励磁さ
れそその励磁電流が変化されることにより開弁すると共
に弁を通過する作動流体の流量を調整し得るよう構成さ
れている。また高圧流路18R及び低圧流路48Rは途中にパ
イロット操作型の開閉弁192を有する流路194により互い
に接続されている。開閉弁192は絞り184の両側の圧力を
パイロット圧力として取込み、絞り184の両側に差圧が
存在しないときには閉弁位置192aを維持し、絞り184に
対し高圧流路18Rの側の圧力が高いときには開弁位置192
bに切換わるようになっている。かくして絞り184、電磁
開閉弁186及び開閉弁192は互いに共働して高圧流路18R
と低圧流路48R、従って高圧流路18と低圧流路48とを選
択的に連通接続して高圧流路より低圧流路へ流れる作動
流体の流量を制御するバイパス弁196を構成している。
更に図示の実施例に於ては、高圧流路18R及び低圧流路4
8Rにはそれぞれ圧力センサ197及び198が設けられてお
り、これらの圧力センサによりそれぞれ高圧流路内の作
動流体の圧力Ps及び低圧流路内の作動流体の圧力Pdが検
出されるようになっている。また接続流路56、84、86、
88にはそれぞれ圧力センサ199FR、199FL、199RR、199RL
が設けられており、これらの圧力センサによりそれぞれ
作動流体室2FR、2FL、2RR、2RL内の圧力が検出されるよ
うになっている。更にリザーブタンク4には該タンクに
貯容された作動流体の温度Tを検出する温度センサ195
が設けられている。
電磁開閉弁186及び圧力制御弁32〜38は第2図に示され
た電気式制御装置200により制御されるようになってい
る。電気式制御装置200はマイクロコンピュータ202を含
んでいる。マイクロコンピュータ202は第2図に示され
ている如き一般的な構成のものであってよく、中央処理
ユニット(CPU)204と、リードオンリメモリ(ROM)206
と、ランダムアクセスメモリ(RAM)208と、入力ポート
装置210と、出力ポート装置212とを有し、これらは双方
性のコモンバス214により互いに接続されている。
入力ポート装置210には回転数センサ16よりエンジン14
の回転数Nを示す信号、圧力センサ197及び198よりそれ
ぞれ高圧流路内の圧力Ps及び低圧流路内の圧力Pdを示す
信号、圧力センサ199FL、199FR、199RL、199RRよりそれ
ぞれ作動流体室2FL、2FR、2RL、2RR内の圧力Pi(i=
1、2、3、4)を示す信号、イグニッションスイッチ
(IGSW)216よりイグニッションスイッチがオン状態に
あるか否かを示す信号、車室内に設けられ車輌の乗員に
より操作されるエマージェンシースイッチ(EMSW)218
より該スイッチがオン状態にあるか否かを示す信号、車
高センサ144FL、144FR、144RL、144RRよりそれぞれ左前
輪、右前輪、左後輪、右後輪に対応する部位の車高Xi
(i=1、2、3、4)を示す信号がそれぞれ入力され
るようになっている。
また入力ポート装置210には車速センサ234より車速Vを
示す信号、前後G(加速度)センサより前後加速度Gaを
示す信号、横G(加速度)センサ238より横加速度Glを
示す信号、操舵角センサより操舵角θを示す信号、スロ
ットル開度センサ242よりスロットル開度θaを示す信
号、アイドルスイッチ(IDSW)244よりアイドルスイッ
チがオン状態にあるか否かを示す信号、ブレーキスイッ
チ(BKSW)246よりブレーキスイッチがオン状態にある
か否かを示す信号、車高設定スイッチ248より設定され
た車高制御のモードがハイモードであるかローモードで
あるかを示す信号がそれぞれ入力されるようになってい
る。
入力ポート装置210はそれに入力された信号を適宜に処
理し、ROM206に記憶されているプロクラムに基くCPU204
の指示に従いCPU及びRAM208へ処理された信号を出力す
るようになっている。ROM206は第3図、第8A図〜第8C
図、第9図〜第11図に示された制御フロー及び第4図〜
第7図、第12図〜第45図に示されたマップを記憶してい
る。出力ポート装置212はCPU204の指示に従い、駆動回
路220を経て電磁開閉弁186へ制御信号を出力し、駆動回
路222〜228を経て圧力制御弁32〜38、詳細にはそれぞれ
可変絞り54、72、74、76のソレノイド58、78、80、82へ
制御信号を出力し、駆動回路230を経て表示器232へ制御
信号を出力するようになっている。
次に第3図に示されたフロチャートを参照して図示の実
施例の作動について説明する。
尚、第3図に示された制御フローはイグニッションスイ
ッチ216が閉成されることにより開始される。また第3
図に示されたフローチャートに於て、フラグFfは流体圧
式サスペンションの何れかの箇所にフェイルが存在する
か否かに関するものであり、1は流体圧式サスペンショ
ンの何れかの箇所にフェイルが存在することを示し、フ
ラグFeはエンジンが運転状態にあるか否かに関するもの
であり、1はエンジンが運転状態にあることを示し、フ
ラグFpは高圧流路内の作動流体の圧力Psが遮断弁150〜1
56を完全に開弁させる敷居値圧力Pc以上になったことが
あるか否かに関するものであり、1は圧力Psが圧力Pc以
上になったことがあることを示し、フラグFsは圧力制御
弁32〜38の後述のスタンバイ圧力Pbi(i=1、2、
3、4)に対応するスタンバイ圧力Ibi(i=1、2、
3、4)が設定されているか否かに関するものであり、
1はスタンバイ圧力電流が設定されていることを示して
いる。
まず最初のステップ10に於ては、図には示されていない
メインリレーがオン状態にされ、しかる後ステップ20へ
進む。
ステップ20に於ては、RAM208に記憶されている記憶内容
がクリアされると共に全てのフラグが0にリセットさ
れ、しかる後ステップ30へ進む。
ステップ30に於ては、回転数センサ16により検出された
エンジン14の回転数Nを示す信号、圧力センサ198によ
り検出された高圧流路内の圧力Psを示す信号、圧力セン
サ199FL、199FR、199RL、199RRにより検出された作動流
体室2FL、2FR、2RL、2RR内の圧力Piを示す信号、イグニ
ッションスイッチ216がオン状態にあるか否かを示す信
号、EMSW218がオン状態にあるか否かを示す信号、車高
センサ144FL、144FR、144RL、144RRにより検出された車
高Xiを示す信号、車速センサ234により検出された車速
Vを示す信号、前後Gセンサ236により検出された前後
加速度Gaを示す信号、横Gセンサ238により検出された
横加速度Glを示す信号、操舵角センサ240により検出さ
れた操舵角θを示す信号、スロットル開度センサ242に
より検出されたスロットル開度θaを示す信号、IDSW24
4がオン状態にあるか否かを示す信号、BKSW246がオン状
態にあるか否かを示す信号、車高設定スイッチ248より
設定されたモードがハイモードであるかローモードであ
るかを示す信号の読込みが行われ、しかる後ステップ40
へ進む。
ステップ40に於ては、イグニッションスイッチがオフ状
態にあるか否かの判別が行われ、イグニッションスイッ
チがオフ状態にある旨の判別が行われたときにはステッ
プ240へ進み、イグニッションスイッチがオン状態にあ
る旨の判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於ては、EMSWがオン状態にあるか否かの判
別が行われ、EMSWがオン状態にある旨の判別が行われた
ときにはステップ220へ進み、EMSWがオン状態にはない
旨の判別が行われたときにはステップ60へ進む。
ステップ60に於ては、フラグFfが1であるか否かの判別
が行われ、Ff=1である旨の判別が行われたときにはス
テップ220へ進み、Ff=1ではない旨の判別が行われた
ときにはステップ70へ進む。
ステップ70に於ては、回転数センサ16により検出されス
テップ32に於て読込まれたエンジンの回転数Nが所定値
を越えているか否かを判別することによりエンジンが運
転されているか否かの判別が行われ、エンジンが運転さ
れていない旨の判別が行われたときにはステップ110へ
進み、エンジンが運転されている旨の判別が行われたと
きにはステップ80へ進む。
尚エンジンが運転されているか否かの判別は、エンジン
により駆動される図には示されていない発電機の発電電
圧が所定値以上であるか否かの判別により行われてもよ
い。
ステップ80に於ては、フラグFeが1にセットされると共
に、エンジンの運転が開始された時点より後述のステッ
プ200に於て圧力制御弁32〜38のスタンバイ圧力Pbiが設
定される時点までの時間Tsに関するタイマの作動が開始
され、しかる後ステップ90へ進む。尚この場合フラグFe
が既に1にセットされている場合にはそのままの状態に
維持され、タイマTsが既に作動されている場合にはその
ままタイマのカウントが継続される。
ステップ90に於ては、バイパス弁196の電磁開閉弁186の
ソレノイド190へ通電される電流IbがROM206に記憶され
ている第4図に示されたグラフに対応するマップに基
き、 Ib=Ib+ΔIbs に従って演算され、しかる後ステップ100へ進む。
ステップ100に於ては、ステップ90に於て演算された電
流Ibが電磁開閉弁186のソレノイド190へ通電されること
によりバイパス弁196が閉弁方向へ駆動され、しかる後
ステップ130へ進む。
ステップ110に於ては、Tsタイマの作動が停止され、し
かる後ステップ120へ進む。尚この場合Tsタイマが作動
されていない場合にはそのままの状態に維持される。
ステップ120に於ては、フラグFeが1であるか否かを判
別が行われ、Fe=1である旨の判別、即ちエンジンが始
動された後停止した旨の判別が行われたときにはステッ
プ220へ進み、Fe=1ではない旨の判別、即ちエンジン
が全く始動されていない旨の判別が行われたときにはス
テップ130へ進む。
ステップ130に於ては、高圧流路内の圧力Psが敷居値Pc
以上であるか否かの判別が行われ、Ps≧Pcではない旨の
判別が行われたときにはステップ170へ進み、Ps≧Pcで
ある旨の判別が行われたときにはステップ140へ進む。
ステップ140に於ては、フラグFpが1にセットされ、し
かる後ステップ150へ進む。
ステップ150に於ては、車輌の乗心地制御、車体の姿勢
制御、及びステア特性の制御を行うべく、後に第8A図以
降の図面を参照して詳細に説明する如く、ステップ30に
於て読込まれた各種の信号に基きアクティブ演算が行わ
れることにより、各圧力制御弁の可変絞り54、72〜76の
ソレノイド58、78、80、82へ通電される電流Iuiが演算
され、しかる後ステップ290へ進む。
ステップ170に於ては、フラグFpが1であるか否かの判
別が行われ、Fp=1である旨の判別、即ち高圧流路内の
作動流体の圧力Psが敷居値圧力Pc以上になった後これよ
りも低い値になった旨の判別が行われたときにはステッ
プ150へ進み、Fp=1ではない旨の判別、即ち圧力Psが
敷居値圧力Pc以上になったことがない旨の判別が行われ
たときにはステップ180へ進む。
ステップ180に於ては、フラグFsが1であるか否かの判
別が行われ、Fs=1である旨の判別が行われときにはス
テップ290へ進み、Fs=1ではない旨の判別が行われた
ときにはステップ190へ進む。
ステップ190に於ては、時間Tsが経過したか否かの判別
が行われ、時間Tsが経過してはいない旨の判別が行われ
たときにはステップ290へ進み、時間Tsが経過した旨の
判別が行われたときにはステップ200へ進む。
ステップ200に於ては、Tsタイマの作動が停止され、ま
たステップ30に於て読込まれた圧力Piがスタンバイ圧力
PbiとしてRAM208に記憶されると共に、ROM206に記憶さ
れている第7図に示されたグラフに対応するマップに基
き、各圧力制御弁と遮断弁との間の接続流路56、84〜88
内の作動流体の圧力をスタンバイ圧力Pbi、即ちそれぞ
れ対応する圧力センサにより検出された作動流体室2F
L、2FR、2RL、2RR内の圧力Piに実質的に等しい圧力にす
べく、圧力制御弁34、32、38、36の可変絞り72、54、7
6、74のソレノイド78、58、82、80へ通電される電流Ibi
(i=1、2、3、4)が演算され、しかる後ステップ
210へ進む。
ステップ210に於ては、フラグFeが1にセットされ、し
かる後ステップ290へ進む。
ステップ220に於ては、ROM206に記憶されている第6図
に示されたグラフに対応するマップに基き、バイパス弁
196の電磁開閉弁186のソレノイド190へ通電される電流I
bが、 Ib=Ib−ΔIbe によって演算され、しかる後ステップ230へ進む。
ステップ230に於ては、ステップ220に於て演算された電
流Ibがソレノイド190へ通電されることによりバイパス
弁196が開弁方向へ駆動され、しかる後ステップ290へ進
む。
ステップ240に於ては、イグニッションスイッチがオフ
に切換えられた時点よりメインリレーがオフに切換られ
る時点までの時間Toffに関するタイマが作動されている
か否かの判別が行われ、Toffタイマが作動されている旨
の判別が行われたときにはステップ260へ進み、Toffタ
イマが作動されてはいない旨の判別が行われたときには
ステップ250へ進む。
ステップ250に於ては、Toffタイマの作動が開始され、
しかる後ステップ260へ進む。
ステップ260に於ては、ROM206に記憶されている第5図
に示されるグラフに対応するマップに基き、電磁開閉弁
186のソレノイド190へ通電される電流Ibが、 Ib=Ib−ΔIbf に従って演算され、しかる後ステップ270へ進む。
ステップ270に於ては、ステップ260に於て演算された電
流Ibが電磁開閉弁186のソレイド190へ通電されることに
より、バイパス弁196が開弁方向へ駆動され、しかる後
ステップ280へ進む。
ステップ280に於ては、時間Toffが経過したか否かの判
別が行われ、時間Toffが経過した旨の判別が行われたと
きにはステップ350へ進み、時間Toffが経過してはいな
い旨の判別が行われたときにはステップ290へ進む。
ステップ290に於ては、ステップ90、220、260に於て演
算された電流Ibが基準値Ibo以上であるか否かの判別が
行われ、Ib≧Iboではない旨の判別が行われたときには
ステップ320へ進み、Ib≧Iboである旨の判別が行われた
ときにはステップ300へ進む。
ステップ300に於ては、ステップ30に於て読込まれた高
圧流路内の作動流体の圧力Psが基準値Pso以上であるか
否かの判別が行われ、Ps≧Psoではない旨の判別が行わ
れたときにはステップ320へ進み、Ps≧Psoである旨の判
別が行われたときにはステップ310へ進む。
ステップ310に於ては、ステップ200に於て演算された電
流Ibi又はステップ150に於て演算された電流Iuiが各圧
力制御弁の可変絞りのソレノイド58、78〜82へ出力され
ることにより各圧力制御弁が駆動されてその制御圧力が
制御され、しかる後ステップ320へ進む。
ステップ320に於ては、流体圧式サスペンション内の何
れかの箇所にフェイルが存在するか否かの判別が行われ
れ、フェイルが存在しない旨の判別が行われたときには
ステップ340へ進み、フェイルが存在する旨の判別が行
われたときにはステップ330へ進む。
ステップ330に於ては、フェイルフラグFfが1にセット
され、しかる後ステップ340へ進む。
ステップ340に於ては、流体圧式サスペンション内の各
部分についてダイアグノーシス処理が行われ、故障等の
異常が存在する場合には、その場所を示すコード番号が
表示器232に表示され、何れの箇所にも異常が存在しな
い場合には表示器にコード番号が表示することなくステ
ップ30へ戻り、上述のステップ30〜340が繰り返され
る。
ステップ350に於ては、メインリレーがオフに切換ら
れ、これにより第3図に示された制御フローが終了され
ると共に、第2図に示された電気式制御装置200への通
電が停止される。
尚上述の作動開始時及び作動停止時に於けるバイパス弁
による圧力制御は本発明の要部をなすものではなく、こ
れらの圧力制御の詳細については本願出願人と同一の出
願人の出願にかかる特願昭63−307189号及び特願昭63−
307190号を参照されたい。
次に第8A図乃至第8C図及び第9図乃至第45図を参照して
ステップ150に於て行われるアクティブ演算について説
明する。
まずステップ400に於ては、それぞれヒーブ目標値Rxh、
ピッチ目標値Rxp、ロール目標値Rxrがそれぞれ第12図乃
至第14図に示されたグラフに対応するマップに基き演算
され、しかる後ステップ410へ進む。
尚第12図に於て、実線及び破線はそれぞれ車高設定スイ
ッチにより設定された車高制御モードがノーマルモード
及びハイモードである場合のパターンを示している。
ステップ410に於ては、ステップ30に於て読込まれた左
前輪、右前輪、左後輪、右後輪に対応する位置の車高X1
〜X4に基き、下記の式に従ってヒーブ(Xxh)、ピッチ
(Xxp)、ロール(Xxr)、ワープ(Xxw)について変位
モード変換の演算が行われ、しかる後ステップ420へ進
む。
Xxh=(X1+X2)+(X3+X4) Xxp=−(X1+X2)+(X3+X4) Xxr=(X1−X2)+(X3−X4) Xxw=(X1−X2)−(X3−X4) ステップ420に於ては、下記の式に従って変位モードの
偏差の演算が行われ、しかる後ステップ430へ進む。
Exh=Rxh−Xxh Exp=Rxp−Xxp Exr=Rxr−Xxr Exw=Rxw−Xxw 尚この場合Rxwは0であってよく、或いはサスペンショ
ンの作動開始直後にステップ410に於て演算されたXxw又
は過去の数サイクルに於て演算されたXxwの平均値であ
ってよい。また|Exw|≦W1(正の定数)の場合にはExw=
0とされる。
ステップ430に於ては、第9図を参照して後に詳細に説
明する如く、車輌の走行条件の判定、即ち悪路判定、旋
回判定、加速判定、及び減速判定が行われ、しかる後ス
テップ440へ進む。
ステップ440に於ては、ステップ430に於ける判定結果に
基き、第10図を参照して後に詳細に説明する如く、変位
フィードバック制御のゲインKpj、Kij、Kdj(j=xh、x
p、xr、xw)が演算され、しかる後ステップ450へ進む。
ステップ450に於ては、下記の式に従って変位フィード
バック制御のPID補償演算が行われ、しかる後ステップ4
60へ進む。
Cxh=Kpxh・Exh+Kixh・Ixh(n) +Kdxh{Exh(n)−Exh(n−n1)} Cxp=Kpxp・Exp+Kixp・Ixp(n) +Kdxp{Exp(n)−Exp(n−n1)} Cxr=Kpxr・Exr+Kixr・Ixr(n) +Kdxr{Exr(n)−Exr(n−n1)} Cxw=Kpxw・Exw+Kixw・Ixw(n) +Kdxw{Exw(n)−Exw(n−n1)} 尚上記各式に於て、Ej(n)(j=xh、xp、xr、xw)は
現在のEjであり、Ej(n−n1)はn1サイクル前のEjであ
る。またIj(n)及びIj(n−1)をそれぞれ現在及び
1サイクル前のIjとし、Txを時定数として Ij(n)=Ej(n)×Tx Ij(n−1) であり、Ijmaxを所定値として|Ij|≦Ijmaxである。更に
ステップ440に於て演算されたゲインKpj、Kij、Kdj(j
=xh、xp、xr、xw)はそれぞれ比例定数、積分定数、微
分定数である。
ステップ460に於ては、下記の式に従って、変位モード
の逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ470へ進
む。
Px1=1/4・Kx1(Cxh−Cxp+Cxr+Cxw) Px2=1/4・Kx2(Cxh−Cxp−Cxr−Cxw) Px3=1/4・Kx3(Cxh+Cxp+Cxr−Cxw) Px4=1/4・Kx4(Cxh+Cxp−Cxr+Cxw) 尚Kx1、Kx2、Kx3、Kx4は比例定数である。
ステップ470に於ては、それぞれ車輌の前後方向及び横
方向について第15図及び第16図に示されたグラフに対応
するマップに基き、それぞれ前後加速度及び横加速度に
基く車輌の前後方向及び横方向についての圧力の補正分
Pga、Pglが演算され、しかる後ステップ480へ進む。
ステップ480に於ては、第11図を参照して後に詳細に説
明する如く、Gフィードバック制御のゲインKpm、Kdm
(m=gp、gr)が演算され、しかる後ステップ490へ進
む。
ステップ490に於ては、下記の式に従ってピッチ(Cgp)
及びロール(Cgr)についてGフィードバック制御のPD
補償の演算が行われ、しかる後ステップ500へ進む。
Cgp=Kpgp・Pga+Kdgp{Pga(n)−Pga(n−n1)} Cgr=Kpgr・Pgl+Kdgr{Pgl(n)−Pgl(n−n1)} 尚上記各式に於て、Pga(n)及びPgl(n)はそれぞれ
現在のPga及びPglであり、Pga(n−n1)及びPgl(n−
n1)はそれぞれn1サイクル前のPga及びPglである。また
Kpgp及びKpgrは比例定数であり、Kdgp及びKdgrは微分定
数である。
ステップ500に於ては、θ′を第3図のフローチャート
の1サイクル前のステップ30に於て読込まれた操舵角を
θ′として =θ−θ′ に従い操舵角速度が演算され、この操舵角速度及び車
速Vにより第17図に示されたグラフに対応するマップに
基き予測横Gの変化率、即ち が演算され、しかる後ステップ510へ進む。
ステップ510に於ては、下記の式に従って、Gモードの
逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ520へ進む。
尚Kg1、Kg2、Kg3、Kg4はそれぞれ比例定数であり、K1f
及びK1r、K2f及びK2rはそれぞれ前後輪間の分配ゲイン
としての定数である。
ステップ520に於ては、ステップ200に於てRAM208に記憶
された圧力Pbi及びステップ460及び510に於て演算され
た結果に基き、 Pui=Pxi+Pgi+Pbi (i=1、2、3、4) に従って各圧力制御弁の目標制御圧力Puiが演算され、
しかる後ステップ530へ進む。
ステップ530に於ては、下記の式に従って各圧力制御弁
へ供給されるべき目標電流が演算され、しかる後ステッ
プ540へ進む。
I1=Ku1Pu1+Kh(100−Ps)−Kl・Pd−α I2=Ku2Pu2+Kh(100−Ps)−Kl・Pd−α I3=Ku3Pu3+Kh(100−Ps)−Kl・Pd I4=Ku4Pu4+Kh(100−Ps)−Kl・Pd 尚Ku1、Ku2、Ku3、Ku4、Kh、Klは比例定数であり、αは
前後輪間の補正定数である。
ステップ540に於ては、第18図に示されたグラフに対応
するマップに基き温度補正係数Ktが演算され、また Iti−Kt・Ii (i=1、2、3、4) に従って目標電流の温度補正演算が行われ、しかる後ス
テップ550へ進む。
ステップ550に於ては、 Iw=(It1−It2)−(It3−It4) に従って電流ワープ(車体の前後軸線周りのねじれ量)
の演算が行われ、しかる後ステップ560へ進む。
ステップ560に於ては、第19図に示されたグラフに対応
するマップに基いて第一の電流ワープ制御量Riw1が演算
され、しかる後ステップ570へ進む。
ステップ570に於ては、第20図に示されたグラフに対応
するマップに基いて第二の電流ワープ制御量Riw2が演算
され、しかる後ステップ570へ進む。
ステップ580に於ては、下記の式に従って前輪の接地荷
重が演算され、しかる後ステップ590へ進む。
Wf=Kif(Iu1+Iu2)+2Ksf・Xsf 尚上記式に於てKifは比例定数であり、Iu1及びIu2は1
サイクル前のステップ660に於て演算された左前輪及び
右前輪に関する最終目標電流であり、Ksfは左右前輪の
サスペンションスプリングのばね定数の平均値であり、
Xsfは左右前輪の車高X1及びX2の平均値である。
ステップ590に於ては、下記の式に従って後輪の接地荷
重が演算され、しかる後ステップ600へ進む。
Wr=Kir(Iu3+Iu4)+2Ksr・Xsr 尚上記式に於てKirは比例定数であり、Iu3及びIu4は1
サイクル前のステップ660に於て演算された左後輪及び
右後輪に関する最終目標電流であり、Ksrは左右前輪の
サスペンションスプリングのばね定数の平均値であり、
Xsrは左右後輪の車高X3及びX4の平均値である。
ステップ600に於ては、ステップ580及びステップ590に
於て演算されたWf及びWrに基き、 K=Wf/Wr に従って前後輪間の荷重分配比Kが演算され、しかる後
ステップ610へ進む。
ステップ610に於ては、第21図に示されたグラフに対応
するマップに基いて第三の電流ワープ制御量Riw3が演算
され、しかる後ステップ620へ進む。
ステップ620に於ては、下記の式に従ってステップ560、
570、610に於て演算された電流ワープ制御量の合計が演
算され、しかる後ステップ630へ進む。
Riw=Kw1・Riw1+Kw2・Riw2+Kw3・Riw3 尚Kw1、Kw2、Kw3は比例定数である。
ステップ630に於ては、下記の式に従って電流ワープの
偏差の演算が行われ、しかる後ステップ640へ進む。
Eiw=Riw−Iw 尚上記式に於ける目標電流Riwは0であってよい。
ステップ640に於ては、Kiwpを比例定数として、 Eiwp=Riwp・Eiw に従って電流ワープ目標制御量が演算され、しかる後ス
テップ650へ進む。
ステップ650に於ては、下記の式に従って電流ワープの
逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ660へ進む。
Iw1=Eiwp/4 Iw2=−Eiwp/4 Iw3=−Eiwp/4 Iw4=Eiwp/4 ステップ660に於ては、ステップ540及び650に於て演算
された結果に基き、下記の式に従って各圧力制御弁へ供
給されるべき最終目標電流Iuiが演算され、しかる後第
3図のステップ290へ進む。
Iui=Iti+Iwi (i=1、2、3、4) 次に第9図に示されたフローチャートを参照して第8A図
のステップ430に於て行われる走行条件の判定ルーチン
について説明する。
まず最初のステップ700に於ては、数サイクルに亙りス
テップ30に於て読込まれた車高X1〜X4より所定周波数以
下の成分を除去するハイパスフィルタ処理が行われ、し
かる後ステップ710へ進む。
ステップ710に於ては、ハイパスフィルタ処理された車
に対しRMS処理が行われることにより振動
成分の実効値′〜′が演算され、しかる後ステ
ップ720へ進む。
ステップ710に於ては、 Xa=′+′+′+′ に従って悪路特性値Xaが演算され、しかる後ステップ73
0へ進む。尚Xaは大きい程悪路の程度が大きいことを示
す。
ステップ730に於ては、悪路特性値Xaが所定値Cxを越え
ているか否かの判別が行われ、Xa>Cxではない旨の判別
が行われたときにはステップ750へ進み、Xa>Cxである
旨の判別が行われたときにはステップ740へ進む。
ステップ740に於ては、悪路判定フラグFxが1に設定さ
れ、しかる後ステップ760へ進む。
ステップ750に於ては、悪路判定フラグFxが0にリセッ
トされ、しかる後ステップ760へ進む。
かくしてステップ700〜750に於ては、車輌が悪路を走行
しているか否かの判定が行われ、車輌が悪路を走行して
いる場合にはフラグFxが1に設定され、車輌が悪路を走
行していない場合にはフラグFxが0に設定される。
ステップ760に於ては、操舵角速度の絶対値が所定値C
l1を越えているか否かの判別が行われ、||>Cl1
ある旨の判別が行われたときにはステップ790へ進み、
||>Cl1ではない旨の判別が行われたときにはステ
ップ760へ進む。
ステップ770に於ては、横Gの変化率の絶対値が所定値C
l2を越えているか否かの判別が行われ、|l|>Cl2
ある旨の判別が行われたときにはステップ790へ進み、
|l|>Cl2ではない旨の判別が行われたときにはステ
ップ780へ進む。
ステップ780に於ては、横Gの絶対値が所定値Cl3を越え
ているか否かの判別が行われ、|Gl|>Cl3である旨の判
別が行われたときにはステップ790へ進み、|Gl|>Cl3
はない旨の判別が行われたときにはステップ800へ進
む。
ステップ790に於ては、旋回判定フラグFlが1に設定さ
れ、しかる後ステップ810へ進む。
ステップ800に於ては、旋回判定フラグFlが0にリセッ
トされ、しかる後ステップ810へ進む。
かくしてステップ760〜800に於ては、車輌が旋回してい
るか否かの判定が行われ、車輌が旋回している場合には
フラグFlが1に設定され、車輌が旋回していない場合に
はフラグFlが0に設定される。
ステップ810に於ては、アイドルスイッチ(IDSW)がオ
フであるか否かの判別が行われ、IDSWがオフではない旨
の判別が行われたときにはステップ860へ進み、IDSWが
オフである旨の判別が行われたときにはステップ820へ
進む。
ステップ820に於ては、スロットル開度の変化率aが
所定値Ca1を越えているか否かの判別が行われ、a>C
a1である旨の判別が行われたときにはステップ850へ進
み、a>Ca1ではない旨の判別が行われたときにはス
テップ830へ進む。
ステップ830に於ては、前後Gの変化率aが所定値Ca2
を越えているか否かの判別が行なわれ、a>Ca2であ
る旨の判別が行われたときにはステップ850へ進み、
a>Ca2ではない旨の判別が行われたときにはステップ8
40へ進む。
ステップ840に於ては、前後Gが所定値Ca3を越えている
か否かの判別が行なわれ、Ga>Ca3である旨の判別が行
われたときにはステップ850へ進み、Ga>Ca3ではない旨
の判別が行われたときにはステップ860へ進む。
ステップ850に於ては、加速判定フラグFaが1に設定さ
れ、しかる後ステップ870へ進む。
ステップ860に於ては、加速判定フラグFaが0にリセッ
トされ、しかる後ステップ870へ進む。
かくしてステップ810〜860に於ては、車輌が加速状態に
あるか否かの判定が行われ、車輌が加速している場合に
はフラグFaが1に設定され、車輌が加速していない場合
にはフラグFaが0に設定される。
ステップ870に於ては、ブレーキスイッチ(BKSW)がオ
ン状態にあるか否かの判別が行われ、BKSWがオン状態に
ある旨の判別が行われたときにはステップ890へ進み、I
DSWがオン状態にはない旨の判別が行われたときにはス
テップ880へ進む。
ステップ880に於ては、IDSWがオン状態にあるか否かの
判別が行われ、IDSWがオン状態にはない旨の判別が行わ
れたときにはステップ920へ進み、IDSWがオン状態にあ
る旨の判別が行われた時にはステップ890へ進む。
ステップ890に於ては、前後Gの変化率aが所定値−C
b1未満であるか否かの判別が行われ、a<−Cb1であ
る旨の判別が行われたときにはステップ910へ進み、
a<−Cb1ではない旨の判別が行われたときにはステッ
プ900へ進む。
ステップ900に於ては、前後G(Ga)が所定値−Cb2未満
であるか否かの判別が行われ、Ga<−Cb2ではない旨の
判別が行われたときにはステップ920へ進み、Ga<−Cb2
である旨の判別が行われたときにはステップ910へ進
む。
ステップ910に於ては、減速判定フラグFbが1に設定さ
れ、しかる後第8A図のステップ440へ進む。
ステップ920に於ては、減速判定フラグFbが0にリセッ
トされ、しかる後ステップ440へ進む。
かくしてステップ870〜920に於ては、車輌が減速状態に
あるか否かの判定が行われ、車輌が減速状態にある場合
にはフラグFbが1に設定され、車輌が減速状態にはない
場合にはフラグFbが0に設定される。
次に第10図のフローチャートを参照して第8A図のステッ
プ440に於て行われる変位フィードバック制御ゲインの
演算ルーチンについて説明する。
まずステップ1000に於ては、悪路判定フラグFxが1であ
るか否かの判別が行われ、フラグFxが1ではない旨の判
別が行われたときにはステップ1020へ進み、フラグFxが
1である旨の判別が行われたときにはステップ1010へ進
む。
ステップ1010に於ては、第8A図のステップ450に於て実
行される演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの悪路用ゲイン成分 XKpxh、XKpxp、XKpxr、XKpxw I項(積分項)のゲインの悪路用ゲイン成分 XKixh、XKixp、XKixr、XKixw D項(微分項)のゲインの悪路用ゲイン成分 XKdxh、XKdxp、XKdxr、XKdxw がそれぞれ第22図、第23図、第24図に示されたグラフに
対応するマップに基いて演算され、しかる後ステップ10
30へ進む。
ステップ1020に於ては、悪路用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1030へ進む。
ステップ1030に於ては、旋回判定フラグFlが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFlが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1050へ進み、フラグFlが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1040へ進む。
ステップ1040に於ては、第25図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8A図のステップ450に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの旋回用ゲイン成分 LKpxh、LKpxp、LKpxr、LKpxw I項(積分項)のゲインの旋回用ゲイン成分 LKixh、LKixp、LKixr、LKixw D項(微分項)のゲインの旋回用ゲイン成分 LKdxh、LKdxp、LKdxr、LKdxw が演算され、しかる後ステップ1060へ進む。
ステップ1050に於ては、旋回用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1060へ進む。
ステップ1060に於ては、旋回判定フラグFlが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFlが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1080へ進み、フラグFlが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1070へ進む。
ステップ1070に於ては、第26図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8A図のステップ450に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの加速用ゲイン成分 AKpxh、AKpxp、AKpxr、AKpxw I項(積分項)のゲインの加速用ゲイン成分 AKixh、AKixp、AKixr、AKixw D項(微分項)のゲインの加速用ゲイン成分 AKdxh、AKdxp、AKdxr、AKdxw が演算され、しかる後ステップ1090へ進む。
ステップ1080に於ては、加速用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1090へ進む。
ステップ1090に於ては、加速判定フラグFaが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFaが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1110へ進み、フラグFaが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1100へ進む。
ステップ1100に於ては、第27図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8A図のステップ450に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの減速用ゲイン成分 BKpxh、BKpxp、BKpxr、BKpxw I項(積分項)のゲインの減速用ゲイン成分 BKixh、BKixp、BKixr、BKixw D項(微分項)のゲインの減速用ゲイン成分 BKdxh、Bdxp、Bdxr、Bdxw が演算され、しかる後ステップ1120へ進む。
ステップ1110に於ては、減速用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1120へ進む。
ステップ1120に於ては、第28図乃至第34図に示されたグ
ラフに対応するマップに基き、ステップ110、1040、107
0、1100に於て演算された各ゲイン成分に対する補正係
数 PXKpj、PXKij、PXKdj PLKpj、PLKij、PLKdj PAKpj、PAKij、PAKdj PBKpj、PBKij、PBKdj (j=xh、xp、xr、xw) が演算され、しかる後ステップ1130へ進む。
ステップ1130に於ては、ステップ1010、1040、1070、11
00に於て演算された各ゲイン成分及びステップ1120に於
て演算された補正係数に基き、下記の式に従って変位フ
ィードバック制御ゲイン、即ち第8A図のステップ450に
於て実行される演算の演算式のそれぞれP項、I項、D
項のゲインKpj、Kij、Kdj(j=xh、xp、xr、xw)が下
記の式に従って演算されることにより設定され、しかる
後第8A図のステップ450へ進む。
Kpj=PXKpj(−XKpj)+PLKpj・LKpj+PAKpj・AKpj +PBKpj・BKpj+Cpj Kij=PXKij(−XKij)+PLKij・LKij+PAKij・AKij +PBKij・BKij+Cij Kdj=PXKdj(−XKdj)+PLKdj・LKdj+PAKdj・AKdj +PBKdj・BKdj+Cdj (j=xh、xp、xr、xw) (Cpj、Cij、Cdjは定数) 次に第11図のフローチャートを参照して第8B図のステッ
プ480に於て行われるGフィードバック制御ゲインの演
算ルーチンについて説明する。
まずステップ1200に於ては、悪路判定フラグFxが1であ
るか否かの判別が行われ、フラグFxが1ではない旨の判
別が行われたときにはステップ1220へ進み、フラグFxが
1である旨の判別が行われたときにはステップ1210へ進
む。
ステップ1210に於ては、第8B図のステップ490に於て実
行される演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの悪路用ゲイン成分 XKpgp、XKpgr D項(微分項)のゲインの悪路用ゲイン成分 XKdgp、XKdgr がそれぞれ第35図、第36図に示されたグラフに対応する
マップに基いて演算され、しかる後ステップ1230へ進
む。
ステップ1220に於ては、悪路用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1230へ進む。
ステップ1230に於ては、旋回判定フラグFlが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFlが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1250へ進み、フラグFlが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1240へ進む。
ステップ1240に於ては、第37図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8A図のステップ450に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの旋回用ゲイン成分 LKpgp、LKpgr D項(微分項)のゲインの旋回用ゲイン成分 LKdgp、LKdgr が演算され、しかる後ステップ1260へ進む。
ステップ1250に於ては、旋回用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1260へ進む。
ステップ1260に於ては、旋回判定フラグFlが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFlが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1280へ進み、フラグFlが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1270へ進む。
ステップ1270に於ては、第38図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8B図のステップ490に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの加速用ゲイン成分 AKpgp、AKpgr D項(微分項)のゲインの加速用ゲイン成分 AKdgp、AKdgr が演算され、しかる後ステップ1290へ進む。
ステップ1280に於ては、加速用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1290へ進む。
ステップ1290に於ては、加速判定フラグFaが1であるか
否かの判別が行われ、フラグFaが1ではない旨の判別が
行われたときにはステップ1310へ進み、フラグFaが1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ1300へ進む。
ステップ1300に於ては、第39図に示されたグラフに対応
するマップに基き、第8B図のステップ490に於て実行さ
れる演算の演算式に於ける P項(比例項)のゲインの減速用ゲイン成分 BKpgp、BKpgr D項(微分項)のゲインの減速用ゲイン成分 BKdgp、BKdgr が演算され、しかる後ステップ1320へ進む。
ステップ1310に於ては、減速用ゲイン成分が0に設定さ
れ、しかる後ステップ1320へ進む。
ステップ1320に於ては、第40図乃至第45図に示されたグ
ラフに対応するマップに基き、ステップ120、1240、127
0、1300に於て演算された各ゲイン成分に対する補正係
数 PXKpgp、PXKpgr PLKpgp、PLKpgr PAKpgp、PAKpgr PBKpgp、PBKpgr が演算され、しかる後ステップ1330へ進む。
ステップ1330に於ては、ステップ1210、1240、1270、13
00に於て演算された各ゲイン成分及びステップ1320に於
て演算された補正係数に基き、下記の式に従ってGフィ
ードバック制御ゲイン、即ち第8B図のステップ490に於
て実行される演算の演算式のそれぞれP項のゲインKpg
p、Kpgr及びD項のゲインKdgp、Kdgrが下記の式に従っ
て演算されることにより設定され、しかる後第8B図のス
テップ490へ進む。
Kpgp=PXKpgp(−XKpgp)+PLKpgp・LKpgp +PAKpgp・AKpgp+PBKpgp・BKpgp+Cpgp Kpgr=PXKpgr(−XKpgr)+PLKpgr・LKpgr +PAKpgr・AKpgr+PBKpgr・BKpgr+Cpgr Kdgp=PXKdgp(−XKdgp)+PLKdgp・LKdgp +PAKdgp・AKdgp+PBKdgp・BKdgp+Cdgp Kdgr=PXKdgr(−XKdgr)+PLKdgr・LKdgr +PAKdgr・AKdgr+PBKdgr・BKdgr+Cdgr (Cpgp、Cpgr、Cdgp、Cdgrは定数) 尚上述の実施例に於ては、ステップ450及び490に於ける
演算式のP項、I項、D項のゲインがそれぞれ個別のマ
ップにより演算され、同一の項についてはヒーブ等の各
モードのゲインが同一のマップにより演算されるように
なっているが、これらのマップは各モード毎にも個別に
設定されてもよい。また例えば第22図乃至第24図に示さ
れたグラフに対応するマップの如く、同種のマップは一
つのマップにまとめられてもよい。
かくしてこの実施例によれば、ステップ400〜530に於て
本発明に従って車輌の乗心地制御及び車体の姿勢制御の
ための演算が行われ、またステップ550〜650に於てステ
ア特性の制御のための演算が行われる。
上述の如く、ステップ520に於て、車体の加速度に基く
第一の制御量に対応する圧力Pgiと、各アクチュエータ
の静的支持荷重に基く第二の制御量に対応する圧力Pbi
と、車高Xiに基く第三の制御量に対応する圧力Pxiとの
和として目標圧力Puiが演算され、この目標圧力に対応
する乗心地制御及び姿勢制御用の電流Itiとステア特性
制御用の電流Iwiとの和としてステップ660に於て最終目
標電流Iuiが演算され、この最終目標電流に基づき各圧
力制御弁の制御圧、従って各アクチュエータの作動流体
室内の圧力が制御される。またこの場合、ステップ700
〜750に於て路面が悪路である旨の判別が行われると、
ステップ1210に於て路面状態が悪い程大きい悪路用ゲイ
ン成分が演算され、ステップ1330に於て悪路用ゲイン成
分が負の係数として使用されることによりそれぞれGフ
ィードバック制御ゲインKpgp、Kpgr、Kdgp、Kdgrが演算
され、これにより路面状態が悪い程前後加速度Ga及び横
加速度Glに基づく制御量が低減される。
従って乗心地制御及び姿勢制御の寄与度合、特に乗心地
制御との対比に於ける姿勢制御の寄与度合を路面状態に
応じて適切に変化させ、これにより良路走行時の姿勢制
御性能を損なうことなく悪路走行時の乗心地性を向上さ
せることができる。
例えば車輌が良路を走行する場合には、実質的に車輌の
定速直進時には実質的な車体の加速度が検出されないの
で、各アクチュエータの作動流体室の圧力はそれぞれ実
質的に対応するスタンバイ圧力Pbiに維持され、これに
より良好な乗り心地性が確保され、車輌の旋回時や加減
速時には車体の加速度に基く第一の制御量とアクチュエ
ータのスタンバイ圧力に基く第二の制御量と車高の変化
に基く第三の制御量とに基いて各アクチュエータの作動
流体室内の圧力が制御され、これにより車体の姿勢変化
が効果的に抑制される。
また車輌が悪路を走行する場合には、実質的に車輌の定
速直進時には路面の凹凸に起因する車体の加速度及び車
高の変化がそれぞれ前後加速度センサ及び車高センサに
より検出され、車輌の旋回時や加減速時には路面の凹凸
及び車輌の旋回や加減速に起因する車体の加速度が前後
加速度センサ及び横加速度センサによる検出されると共
に車高の変化が車高センサにより検出され、車体の加速
度に基く第一の制御量及び車高の変化に基く第三の制御
量が低減されることにより、各アクチュエータの作動流
体室内の圧力は主として第二の制御量に基いてそれぞれ
実質的にスタンバイ圧力に制御され、これにより車輌の
良好な乗り心地性が確保される。
また上述の実施例に於ては、車輌の走行条件として悪路
のみならず、車輌が旋回、加速又は減速状態にあるか否
かが判定され、その判定結果によっても第一及び第三の
制御量が調整され、また車速によっても第一及び第三の
制御量が調整されるので、車輌の実質的にあらゆる走行
条件について良好な乗り心地性と良好な姿勢制御性能と
の両立を達成することができる。
尚上述の実施例に於ては、ステップ450及び490に於ける
演算式のゲインがステップ430に於て行われる走行条件
の判定結果に基き演算されるようになっているが、これ
らの演算式の各ゲインを一定の定数に設定し、ステップ
520に於ける演算式のPxi、Pgi、Pbiの各々にゲインを設
定し、前二者Pxi及びPgiのゲインをステップ430に於け
る走行条件の判定結果に基き調整するよう構成されても
よい。
またステップ450及び490に於ける演算式のゲインを一定
の定数に設定し、ステップ520に於ける目標圧力を Pui=Pxi+Pgi に従って演算し、ステップ660に於て Iui=Kiti・Iti+Kiwi・Iwi+Kibi・Ibi に従って演算し、ゲインKitiをステップ430に於て行わ
れる走行条件の判定結果に基き調整するよう構成されて
もよい。
またステップ560〜620は本発明にとって必須のステップ
ではなく、従ってこれらのステップは省略されてもよ
い。その場合ステップ630の演算式に於ける目標電流ワ
ープPiwは0であってよく、|Eiw|≦Eiw1(定数)のとき
にはEiw=0とされてよい。
更に第19図及び第21図に示されたグラフの横軸な横加速
度であるが、これらの横軸はヨーレートであってもよ
く、また第19図に示されたグラフは操舵角及び車速をパ
ラメータとする三次元マップに置換えられてもよい。ま
た第20図に示されたグラフの横軸は操舵角速度である
が、この横軸は横加速度の変化率又はヨーレートの変化
率であってもよい。
以上に於ては本発明を特定の実施例について詳細に説明
したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能である
ことは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による流体圧式サスペンションの一つの
実施例の流体回路を示す概略構成図、第2図は第1図に
示された実施例の電気式制御装置を示すブロック線図、
第3図は第2図に示された電気式制御装置により達成さ
れる制御フローを示すフローチャート、第4図乃至第6
図はそれぞそれ流体圧式サスペンションの作動開始時、
通常の作動停止時、異常事態に於ける作動停止時にバイ
パス弁へ供給される電流Ibを演算する際に供されるマッ
プを示すグラフ、第7図は各アクチュエータの作動流体
室内の圧力Piと各圧力制御弁へ供給される電流Ibiとの
間の関係を示すグラフ、第8A図乃至第8C図は第3図に示
されたフローチャートのステップ150に於て行われるア
クティブ演算のルーチンを示すフローチャート、第9図
は第8A図示されたフローチャートのステップ430に於て
行われる走行条件判定のルーチンを示すフローチャー
ト、第10図は第8A図に示されたフローチャートのステッ
プ440に於て行われる変位フィードバック制御ゲイン演
算のルーチンを示すフローチャート、第11図は第8B図に
示されたフローチャートのステップ480に於て行われる
Gフィードバック制御ゲイン演算のルーチンを示すフロ
ーチャート、第12図は車速Vと目標変位量Rxhとの間の
関係を示すグラフ、第13図は前後加速度Gaと目標変位量
Rxpとの間の関係を示すグラフ、第14図は横加速度Glと
目標変位量Rxrとの間の関係を示すグラフ、第15図は前
後加速度Gaと目標圧Pgaとの間の関係を示すグラフ、第1
6図は横加速度Glと目標圧Pglとの間の関係を示すグラ
フ、第17図は車速V及び操舵角速度と予測横加速度の
変化率 との間の関係を示すグラフ、第18図は作動流体の温度T
と補正係数Ktとの間の関係を示すグラフ、第19図は横加
速度Glと第一の電流ワープ制御量Riw1との間の関係を示
すグラフ、第20図は操舵角速度θと第二の電流ワープ制
御量Riw2との間の関係を示すグラフ、第21図は横加速度
Gl及び前後輪間の荷重分配比Kと第三の電流ワープ制御
量Riw3との間の関係を示すグラフ、第22図乃至第24図は
悪路特性値Xaと各ゲイン成分との間の関係を示すグラ
フ、第25図は操舵角速度の絶対値又は横加速度の変化率
の絶対値と各ゲイン成分との間の関係を示すグラフ、第
26図はスロットル開度の変化率又は前後加速度の変化率
と各ゲイン成分との間の関係を示すグラフ、第27図は前
後加速度の変化率と各ゲイン成分との間の関係を示すグ
ラフ、第28図乃至第34図は車速Vと各ゲイン成分に対す
る補正係数との間の関係を示すグラフ、第35図及び第36
図は悪路特性値Xa又は車高のワープ量Exwと各ゲイン成
分との間の関係を示すグラフ、第37図は操舵角速度の絶
対値又は横加速度の変化率の絶対値と各ゲイン成分との
間の関係を示すグラフ、第38図はスロットル開度の変化
率又は前後加速度の変化率と各ゲイン成分との間の関係
を示すグラフ、第39図は前後加速度の変化率と各ゲイン
成分との間の関係を示すグラフ、第40図乃至第45図は車
速Vと各ゲイン成分に対する補正係数との間の関係を示
すグラフである。 1FR、1FL、1RR、1RL……アクチュエータ,2FR、2FL、2R
R、2RL……作動流体室,4……リザーブタンク,6……ポン
プ,8……フィルタ,10……吸入流路,12……ドレン流路,1
4……エンジン,16……回転数センサ,18……高圧流路,20
……逆止弁,22……アテニュエータ,24、26……アキュム
レータ,32、34、36、38……圧力制御弁,40、42、44、46
……切換え制御弁,48……低圧流路,52……固定絞り,54
……可変絞り,56……接続流路,58……ソレノイド,66、6
8、70……固定絞り,72、74、76……可変絞り,78、80、8
2……ソレノイド、84、86、88……接続流路,110〜118…
…ドレン流路,120……フィルタ,124〜130……絞り,132
〜138……アキュムレータ,144FR、144FL、144RR、144RL
……車高センサ,50〜156……遮断弁,166〜172……リリ
ーフ弁,174……オイルクーラ,176……フィルタ,180……
リリーフ弁,182……フィルタ,184……絞り,186……電磁
開閉弁,190……ソレノイド,192……開閉弁,196……バイ
パス弁,197、198、199……FR,199FL、199RR、199RL……
圧力センサ,200……電気式制御装置,202……マイクロコ
ンピュータ,204……CPU,206……ROM,208……RAM,210…
…入力ポート装置,212……出力ポート装置,216……IGS
W,218……EMSW,220〜230……駆動回路,232……表示器,2
34……車速センサ,236……前後Gセンサ,238……横Gセ
ンサ,240……操舵角センサ,242……スロットル開度セン
サ,244……IDSW,246……BKSW,248……車高設定スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 浩之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大橋 薫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 国仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−60807(JP,A) 特開 昭63−145115(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪と車体との間に配設された流体圧ア
    クチュエータと、前記アクチュエータ内の流体圧を調整
    する圧力調整手段と、前記車体の加速度を検出する加速
    度検出手段と、路面状態を判定する路面状態判定手段
    と、前記加速度検出手段により検出された加速度に基く
    第一の制御量と前記アクチュエータの静的支持荷重に基
    く第二の制御量に基いて前記圧力調整手段を制御する制
    御手段とを有し、前記制御手段は路面状態が悪いときに
    は路面状態が良好なときよりも前記第一の制御量を低減
    するよう構成された流体圧式サスペンション。
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