JPH0725248B2 - 流体圧式アクティブサスペンション - Google Patents

流体圧式アクティブサスペンション

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JPH0725248B2
JPH0725248B2 JP22486689A JP22486689A JPH0725248B2 JP H0725248 B2 JPH0725248 B2 JP H0725248B2 JP 22486689 A JP22486689 A JP 22486689A JP 22486689 A JP22486689 A JP 22486689A JP H0725248 B2 JPH0725248 B2 JP H0725248B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車等の車輌のアクティブサスペンション
に係り、更に詳細には流体圧式のアクティブサスペンシ
ョンに係る。
従来の技術 自動車等の車輌のアクティブサスペンションの一つとし
て、例えば特開昭63−227411号公報に記載されている如
く、各車輪と車体との間に配設された流体圧アクチュエ
ータと、該アクチュエータ内の流体圧を調整する圧力調
整手段と、車体の加速度を検出する手段と、検出された
車体の加速度に基く制御量にて圧力調整手段を制御する
制御手段とを有し、車輌の旋回時や加減速時に於ける車
体の姿勢変化を抑制するよう構成された流体圧式のアク
ティブサスペンションが従来より知られている。
発明が解決しようとする課題 かかる流体圧式のアクティブサスペンションに於て、制
御の応答性を向上させ、これにより車体の姿勢の過渡変
化を効果的に抑制すべく、車体の加速度の変化率に基く
制御量にて圧力調整手段を制御することが考えられる。
しかし圧力調整手段が車体の加速度の変化率に基く制御
量にて制御されるよう構成されたアクティブサスペンシ
ョンに於ては、車輌の旋回時や加減速時に加えて、例え
ば路面の凹凸によっても車体の加速度の変化率が高い値
にされるため、車輌の悪路走行時に於ける車体の姿勢が
不安定になり易く、そのため車輌の乗心地性が悪化し易
いという問題がある。
また車体の加速度の変化率は車輌の停車中に於けるドア
の開閉ショックや乗員の昇降等によっても高くなること
があり、従ってこれらの場合にも車体の姿勢に変化を来
たし、乗員に異和感を与えることがある。
更に車輌の走行中に車体が他の物体に軽く衝突したり車
輪が縁石等に接触しても車体の加速度が衝撃的に高い値
になり、そのため車体に不快なショックが生じたり車体
の急激な姿勢変化が生じることがある。
本発明は、圧力調整手段が車体の加速度の変化率に基く
制御量にて制御されるよう構成された流体圧式のアクテ
ィブサスペンションに於ける上述の如き問題に鑑み、車
輌の旋回時や加減速時に於ける車体の姿勢が効果的に抑
制されると共に、車輌の悪路走行時等に於ける車体の不
快なショックや急激な姿勢変化が生じることがないよう
改良された流体圧式のアクティブサスペンションを提供
することを目的としている。
課題を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば各車輪と車体との間
に配設された流体圧アクチュエータと、前記アクチュエ
ータ内の流体圧を調整する圧力調整手段と、車体の加速
度の変化率を求める手段と、車体の加速度の変化率に基
く第一の制御量と前記アクチュエータの静的支持荷重に
基く第二の制御量に基いて前記圧力調整手段を制御する
制御手段とを有し、前記制御手段は車体の加速度の変化
率が所定値以上のときには前記第一の制御量を低減する
よう構成された流体圧式アクティブサスペンションによ
って達成される。
発明の作用 上述の如き構成によれば、制御手段は車体の加速度の変
化率が所定値以上のときには車体の加速度の変化率に基
く制御量を低減するようになっているので、車輌の悪路
走行、車輌の停車中に於ける比較的激しいドアの開閉、
車輌の走行中に於ける車体の衝突等が生じ、その結果車
体の加速度の変化率が急激に高い値になっても、車体の
加速度の変化率に基く圧力調整手段の制御量が低減され
るとにより、アクチュエータ内の流体圧の急激な変化及
びこれに起因する車体の不快なショックや車体の急激な
姿勢変化が回避される。
また車輌の通常の旋回時や加減速時には車体の加速度の
変化率は車輌の悪路走行時等に於けるほど高い値にはな
らないので、圧力調整手段はアクチュエータの静的支持
荷重に基く第二の制御量のみならず車体の加速度の変化
率に基く第一の制御量にも基いて適切に制御されること
により、これらの走行状態に於ける車体の姿勢変化が効
果的に防止される。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例 第1図は本発明による流体圧式アクティブサスペンショ
ンの一つの実施例の流体回路を示す概略構成図である。
図示のアクティブサスペンションの流体回路は、それぞ
れ図には示されていない車輌の右前輪、左前輪、右後
輪、左後輪に対応して設けられたアクチュエータ1FR、1
FL、1RR、1RLを有しており、これらのアクチュエータは
それぞれ作動流体室2FR、2FL、2RR、2RLを有している。
また図に於て、4は作動流体としての作動油を貯容する
リザーブタンクを示しており、リザーブタンク4は途中
に異物を除去するフィルタ8が設けられた吸入流路10に
よりポンプ6の吸入側と連通接続されている。ポンプ6
にはその内部にて漏洩した作動流体をリザーブタンク4
に回収するドレン流路12が接続されている。ポンプ6は
エンジン14に回転駆動されるようになっており、エンジ
ン14の回転数が回転数センサ16により検出されるように
なっている。
ポンプ6の吐出側には高圧流路18が接続されている。高
圧流路18の途中にはポンプより各アクチュエータへ向か
う作動流体の流れのみを許す逆止弁20が設けられてお
り、ポンプ6と逆止弁20との間にはポンプより吐出され
た作動流体の圧力脈動を吸収してその圧力変化を低減す
るアテニュエータ22が設けられている。高圧流路18には
前輪用高圧流路18F及び後輪用高圧流路18Rの一端が接続
されており、これらの高圧流路にはそれぞれアキュムレ
ータ24及び26が接続されている。これらのアキュムレー
タはそれぞれ内部に高圧ガスが封入された作動流体の圧
力脈動を吸収すると共に蓄圧作用をなすようになってい
る。また高圧流路18F及び18Rにはそれぞれ右前輪用高圧
流路18FR、左前輪用高圧流路18FL及び右後輪用高圧流路
18RR、左後輪用高圧流路18RLの一端が接続されている。
高圧流路18FR、18FL、18RR、18RLの途中にはそれぞれフ
ィルタ28FR、28FL、28RR、28RLが設けられており、これ
らの高圧流路の他端はそれぞれ圧力制御弁32、34、36、
38のパイロット操作型の3ポート切換え制御弁40、42、
44、46のPポートに接続されている。
圧力制御弁32は切換え制御弁40と、高圧流路18FRと右前
輪用の低圧流路48FRとを連通接続する流路50と、該流路
の途中に設けられた固定絞り52及び可変絞り54とよりな
っている。切換え制御弁40のRポートには低圧流路48FR
が接続されており、Aポートには接続流路56が接続され
ている。切換え制御弁40は固定絞り52と可変絞り54との
間の流路50内の圧力Pp及び接続流路56内の圧力Paをパイ
ロット圧力として取込むスプール弁であり、圧力Ppが圧
力Paより高いときにはポートPとポートAとを連通接続
する切換え位置40aに切換わり、圧力Pp及びPaが互いに
等しいときには全てのポートの連通を遮断する切換え位
置40bに切換わり、圧力Ppが圧力Paより低いときにはポ
ートRとポートAとを連通接続する切換え位置40cに切
換わるようになっている。また可変絞り54はそのソレノ
イド58へ通電される電流を制御されることにより絞りの
実効通路断面積を変化し、これにより固定絞り52と共働
して圧力Ppを変化させるようになっている。
同様に圧力制御弁34〜38はそれぞれ圧力制御弁32の切換
え制御弁40に対応するパイロット操作型の3ポート切換
え制御弁42、44、46と、流路50に対応する流路60、62、
64と、固定絞り52に対応する固定絞り66、68、70と、可
変絞り54に対応する可変絞り72、74、76とよりなってお
り、可変絞り72〜76はそれぞれソレノイド78、80、82を
有している。
また切換え制御弁42、44、46は切換え制御弁40と同様に
構成されており、そのRポートにはそれぞれ左前輪用の
低圧流路48FL、右後輪用の低圧流路48RR、左後輪用の低
圧流路48RLの一端が接続されており、Aポートにはそれ
ぞれ接続流路84、86、88の一端が接続されている。また
切換え制御弁42〜46はそれぞれ対応する固定絞りと可変
絞りとの間の流路60〜64内の圧力Pp及び対応する接続流
路84〜88内の圧力Paをパイロット圧力として取込むスプ
ール弁であり、圧力Ppが圧力Paより高いときにはポート
PとポートAとを連通接続する切換え位置42a、44a、46
aに切換わり、圧力Pp及びPaが互いに等しいときには全
てのポートの連通を遮断する切換え位置42b、44b、46b
に切換わり、圧力Ppが圧力Paより低いときにはポートR
とポートAとを連通接続する切換え位置42c、44c、46c
に切換わるようになっている。
第1図に解図的に示されている如く、各アクチュエータ
1FR、1FL、1RR、1RLはそれぞれ作動流体室2FR、2FL、2R
R、2RLを郭定するシリンダ106FR、106FL、106RR、106RL
と、それぞれ対応するシリンダに嵌合するピストン108F
R、108FL、108RR、108RLとよりなっており、それぞれシ
リンダにて図には示されていない車体に連結され、ピス
トンのロッド部の先端にて図には示されていないサスペ
ンションアームに連結されている。尚図には示されてい
ないが、ピストンのロッド部に固定されたアッパシート
とシリンダに固定されたロアシートとの間にはサスペン
ションスプリングが弾装されている。
また各アクチュエータのシリンダ106FR、106FL、106R
R、106RLにはドレン流路110、112、114、116の一端が接
続されている。ドレン流路110、112、114、116の他端は
ドレン流路118に接続されており、該ドレン流路はフィ
ルタ120を介してリザーブタンク4に接続されており、
これにより作動流体室より漏洩した作動流体がリザーブ
タンクへ戻されるようになっている。
作動流体室2FR、2FL、2RR、2RLにはそれぞれ絞り124、1
26、128、130を介してアキュムレータ132、134、136、1
38が接続されている。またピストン108FR、108FL、108R
R、108RLにはそれぞれ流路140FR、140FL、140RR、140RL
が設けられている。これらの流路はそれぞれ対応する流
路56、84〜88と作動流体室2FR、2FL、2RR、2RLとを連通
接続し、それぞれ途中にフィルタ142FR、142FL、142R
R、142RLを有している。またアクチュエータ1FR、1FL、
1RR、1RLに近接した位置には、それぞれ各車輪に対応す
る部位の車高XFR、XFL、XRR、XRLを検出する車高センサ
144FR、144FL、144RR、144RLが設けられている。
接続流路56、84〜88の途中にはそれぞれパイロット操作
型の遮断弁150、152、154、156が設けられており、これ
らの遮断弁はそれぞれ対応する圧力制御弁40、42、44、
46より上流側の高圧流路18FR、18FL、18RR、18RL内の圧
力とドレン流路110、112、114、116内の圧力との間の差
圧が所定値以下のときには閉弁状態を維持するようにな
っている。また接続流路56、84〜88の対応する圧力制御
弁と遮断弁との間の部分がそれぞれ流路158、160、16
2、164により対応する圧力制御弁の流路50、60、62、64
の可変絞りより下流側の部分と連通接続されている。流
路158〜164の途中にはそれぞれリリーフ弁166、168、17
0、172が設けられており、これらのリリーフ弁はそれぞ
れ対応する流路158、160、162、164の上流側の部分、即
ち対応する接続流路の側の圧力をパイロット圧力として
取込み、該パイロット圧力が所定値を越えるときには開
弁して対応する接続流路内の作動流体の一部を流路50、
60〜64へ導くようになっている。
尚遮断弁150〜156はそれぞれ高圧流路18FR、18FL、18R
R、18RL内の圧力と大気圧との差圧が所定値以下のとき
に閉弁状態を維持するよう構成されてもよい。
低圧流路48FR及び48FLの他端は前輪用の低圧流路48Fの
一端に連通接続され、低圧流路48RR及びRLの他端は後輪
用の低圧流路48Rの一端に連定接続されている。低圧流
路48F及び48Rの他端は低圧流路48の一端に連通接続され
ている。低圧流路48は途中にオイルクーラ174を有し他
端にてフィルタ176を介してリザーブタンク4に接続さ
れている。高圧流路18の逆止弁20とアテニュエータ22と
の間の部分は流路178により低圧流路48と連通接続され
ている。流路178の途中には予め所定の圧力に設定され
たリリーフ弁180が設けられている。
図示の実施例に於ては、高圧流路18R及び低圧流路48Rは
途中にフィルタ182、絞り184、及び常開型の流量調整可
能な電磁開閉弁186を有する流路188により互いに接続さ
れている。電磁開閉弁186はそのソレノイド190が励磁さ
れその励磁電流が変化されることにより開弁すると共に
弁を通過する作動流体の流量を調整し得るよう構成され
ている。また高圧流路18R及び低圧流路48Rは途中にパイ
ロット操作型の開閉弁192を有する流路194により互いに
接続されている。開閉弁192は絞り184の両側の圧力をパ
イロット圧力として取込み、絞り184の両側に差圧が存
在しないときには閉弁位置192aを維持し、絞り184に対
し高圧流路18Rの側の圧力が高いときには開弁位置192b
に切換わるようになっている。かくして絞り184、電磁
開閉弁186及び開閉弁192は互いに共働して高圧流路18R
と低圧流路48R、従って高圧流路18と低圧流路48とを選
択的に連通接続して高圧流路より低圧流路へ流れる作動
流体の流量を制御するバイパス弁196を構成している。
更に図示の実施例に於ては、高圧流路18R及び低圧流路4
8Rにはそれぞれ圧力センサ197及び198が設けられてお
り、これらの圧力センサによりそれぞれ高圧流路内の作
動流体の圧力Ps及び低圧流路内の作動流体の圧力Pdが検
出されるようになっている。また接続流路56、84、86、
88にはそれぞれ圧力センサ199FR、199FL、199RR、199RL
が設けられており、これらの圧力センサによりそれぞれ
作動流体室2FR、2FL、2RR、2RL内の圧力が検出されるよ
うになっている。更にリザーブタンク4には該タンクに
貯容された作動流体の温度Tを検出する温度センサ195
が設けられている。
電磁開閉弁186及び圧力制御弁32〜38は第2図に示され
た電気式制御装置200により制御されるようになってい
る。電気式制御装置200はマイクロコンピュータ202を含
んでいる。マイクロコンピュータ202は第2図に示され
ている如き一般的な構成のものであってよく、中央処理
ユニット(CPU)204と、リードオンリメモリ(ROM)206
と、ランダムアクセスメモリ(RAM)208と、入力ポート
装置210と、出力ポート装置212とを有し、これらは双方
性のコモンバス214により互いに接続されている。
入力ポート装置210には回転数センサ16よりエンジン14
の回転数Nを示す信号、温度センサ195より作動流体の
温度Tを示す信号、圧力センサ197及び198よりそれぞれ
高圧流路内の圧力Ps及び低圧流路内の圧力Pdを示す信
号、圧力センサ199FL、199FR、199RL、199RRよりそれぞ
れ作動流体室2FL、2FR、2RL、2RR内の圧力Pi(i=1、
2、3、4)を示す信号、イグニッションスイッチ(IG
SW)216よりイグニッションスイッチがオン状態にある
か否かを示す信号、スロットルスイッチ(TLSW)218よ
りスロットルスイッチがオン状態にあるか否かを示す信
号、車高センサ144FL、144FR、144RL、144RRよりそれぞ
れ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪に対応する部位の車
高Xi(i=1、2、3、4)を示す信号がそれぞれ入力
されるようになっている。
また入力ポート装置210には車速センサ234より車速Vを
示す信号、前後G(加速度)センサ236より前後加速度G
aを示す信号、横G(加速度)センサ238より横加速度Gl
を示す信号、操舵角センサ240より操舵角θを示す信
号、車高設定スイッチ248より設定された車高制御のモ
ードがハイモードであるかノーマルモードであるかを示
す信号がそれぞれ入力されるようになっている。
入力ポート装置210はそれに入力された信号を適宜に処
理し、ROM206に記憶されているプログラムに基くCPU204
の指示に従いCPU及びRAM208へ処理された信号を出力す
るようになっている。ROM206は第3図、第6A図乃至第6C
図に示された制御フロー、第4図及び第5図、第7図乃
至第19図に示されたマップを記憶しており、CPUは各制
御フローに基く信号の処理を行うようになっている。出
力ポート装置212はCPU204の指示に従い、駆動回路220を
経て電磁開閉弁186へ制御信号を出力し、駆動回路222〜
228を経て圧力制御弁32〜38、詳細にはそれぞれ可変絞
り54、72、74、76のソレノイド58、78、80、82へ制御信
号を出力し、駆動回路230を経て表示器232へ制御信号を
出力するようになっている。
次に第3図に示されたフロチャート参照して図示の実施
例の作動について説明する。
尚、第3図に示された制御フローはイグニッションスイ
ッチ16が閉成されることにより開始される。また第3図
に示されたフローチャートに於て、フラグFcは高圧流路
内の作動流体の圧力Psが遮断弁150〜156を完全に開弁さ
せる敷居値圧力Pc以上になったことがあるか否かに関す
るものであり、1は圧力Psが圧力Pc以上になったことが
あることを示し、フラグFsは圧力制御弁32〜38の後述の
スタンバイ圧力Pbi(i=1、2、3、4)に対応する
スタンバイ圧力電流Ibi(i=1、2、3、4)が設定
されているか否かに関するものであり、1はスタンバイ
圧力電流が設定されていることを示している。
まず最初のステップ10に於ては、図には示されていない
メインリレーがオン状態にされ、しかる後ステップ20へ
進む。
ステップ20に於ては、RAM208に記憶されている記憶内容
がクリアされると共に全てのフラグが0にリセットさ
れ、しかる後ステップ30へ進む。
ステップ30に於ては、回転数センサ16により検出された
エンジン14の回転数Nを示す信号、温度センサ195によ
り検出された作動流体の温度Tを示す信号、圧力センサ
197により検出された高圧流路内の圧力Psを示す信号、
圧力センサ198により検出された低圧流路内の圧力Pdを
示す信号、圧力センサ199FL、199FR、199RL、199RRによ
り検出された作動流体室2FL、2FR、2RL、2RR内の圧力Pi
を示す信号、イグニッションスイッチ216がオン状態に
あるか否かを示す信号、スロットルスイッチ218がオン
状態にあるか否かを示す信号、車高センサ144FL、144F
R、144RL、144RRにより検出された車高Xiを示す信号、
車速センサ234により検出された車速Vを示す信号、前
後Gセンサ236により検出された前後加速度Gaを示す信
号、横Gセンサ238により検出された横加速度Gl示す信
号、操舵角センサ240により検出された操舵角θを示す
信号、車高設定スイッチ248により設定されたモードが
ハイモードであるかノーマルモードであるかを示す信号
の読込みが行われ、しかる後ステップ40へ進む。
ステップ40に於ては、イグニッションスイッチがオフ状
態にあるか否かの判別が行われ、イグニッションスイッ
チがオフ状態にある旨の判別が行われたときにはステッ
プ200へ進み、イグニッションスイッチがオン状態にあ
る旨の判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於ては、回転数センサ16により検出されス
テップ30に於て読込まれたエンジンの回転数Nが所定値
を越えているか否かを判別することによりエンジンが運
転されているか否かの判別が行われ、エンジンが運転さ
れてはいない旨の判別が行われたときにはステップ90へ
進み、エンジンが運転されている旨の判別が行われたと
きにはステップ60へ進む。
尚エンジンが運転されているか否かの判別は、エンジン
により駆動される図には示されていない発電機の発電電
圧が所定値以上であるか否かの判別により行われてもよ
い。
ステップ60に於ては、エンジンの運転が開始された時点
より後述のステップ150に於て圧力制御弁32〜38のスタ
ンバイ圧力Pbiが設定される時点までの時間Tsに関する
タイマの作動が開始され、しかる後ステップ70へ進む。
尚この場合タイマTsが既に作動されている場合にはその
ままタイマのカウントが継続される。
ステップ70に於ては、バイパス弁196の電磁開閉弁186の
ソレノイド190へ通電される電流IbがROM206に記憶され
ている第4図に示されたグラフに対応するマップに基
き、 Ib=Ib+ΔIbs に従って演算され、しかる後ステップ80へ進む。
ステップ80に於ては、ステップ70に於て演算された電流
Ibが電磁開閉弁186のソレノイド190へ通電されることに
よりバイパス弁196が閉弁方向へ駆動され、しかる後ス
テップ90へ進む。
ステップ90に於ては、高圧流路内の圧力Psが敷居値Pc以
上であるか否かの判別が行われ、Ps≧Pcではない旨の判
別が行われたときにはステップ120へ進み、Ps≧Pcであ
る旨の判別が行われたときにはステップ100へ進む。
ステップ100に於ては、フラグFcが1にセットされ、し
かる後ステップ110へ進む。
ステップ110に於ては、車輌の乗心地制御及び車体の姿
勢制御を行うべく、後に第6A図乃至第6C図及び第7図乃
至第19図を参照して詳細に説明する如く、ステップ30に
於て読込まれた各種の信号に基きアクティブ演算が行わ
れることにより、各圧力制御弁の可変絞り54、72〜76の
ソレノイド58、78、80、82へ通電される電流Iuiが演算
され、しかる後ステップ170へ進む。
ステップ120に於ては、フラグFcが1であるか否かの判
別が行われ、Fc=1である旨の判別、即ち高圧流路内の
作動流体の圧力Psが敷居値圧力Pc以上になった後これよ
りも低い値になった旨の判別が行われたときにはステッ
プ110へ進み、Fc=1ではない旨の判別、即ち圧力Psが
敷居値圧力Pc以上になったことがない旨の判別が行われ
たときにはステップ130へ進む。
ステップ130に於ては、フラグFsが1であるか否かの判
別が行われ、Fs=1である旨の判別が行われたときには
ステップ170へ進み、Fs=1ではない旨の判別が行われ
たときにはステップ140へ進む。
ステップ140に於ては、時間Tsが経過したか否かの判別
が行われ、時間Tsが経過してはいない旨の判別が行われ
たときにはステップ170へ進み、時間Tsが経過した旨の
判別が行われたときにはステップ150へ進む。
ステップ150に於ては、Tsタイマの作動が停止され、ま
たステップ30に於て読込まれた圧力Piがスタンバイ圧力
PbiとしてRAM208に記憶されると共に、ROM206に記憶さ
れている第5図に示されたグラフに対応するマップに基
き、各圧力制御弁と遮断弁との間の接続流路56、84〜88
内の作動流体の圧力をスタンバイ圧力Pbi、即ちそれぞ
れ対応する圧力センサにより検出された作動流体室2F
L、2FR、2RL、2RR内の圧力Piに実質的に等しい圧力にす
べく、圧力制御弁34、32、38、36の可変絞り72、54、7
6、74のソレノイド78、58、82、80へ通電される電流Ibi
(i=1、2、3、4)が演算され、しかる後ステップ
160へ進む。
ステップ160に於ては、フラグFsが1にセットされ、し
かる後ステップ170へ進む。
ステップ170に於ては、ステップ70に於て演算された電
流Ibが基準値Ibo以上であるか否かの判別が行われ、Ib
≧Iboではない旨の判別が行われたときにはステップ30
へ戻り、Ib≧Iboである旨の判別が行われたときにはス
テップ180へ進む。
ステップ180に於ては、ステップ30に於て読込まれた高
圧流路内の作動流体の圧力Psが基準値Pso以上であるか
否かの判別が行われ、Ps≧Psoではない旨の判別が行わ
れたときにはステップ30へ戻り、Ps≧Psoである旨の判
別が行われたときにはステップ190へ進む。
ステップ190に於ては、ステップ150に於て演算された電
流Ibi又はステップ110に於て演算された電流Iuiが各圧
力制御弁の可変絞りのソレノイド58、78〜82へ出力され
ることにより各圧力制御弁が駆動されてその制御圧が制
御され、しかる後ステップ30へ戻り、上述のステップ30
〜190が繰り返される。
ステップ200に於ては、電磁開閉弁186のソノイド190へ
の通電が停止されることにより、バイパス弁196が開弁
され、しかる後ステップ210へ進む。
ステップ210に於ては、メインリレーがオフに切換えら
れ、これにより第3図に示された制御フローが終了され
ると共に、第2図に示された電気式制御装置200への通
電が停止される。
尚上述の作動開始時に於けるバイパス弁による圧力制御
は本発明の要部をなすものではなく、この圧力制御の詳
細については本願出願人と同一の出願人の出願にかかる
特願昭63−307189号を参照されたい。また作動停止時に
於けるバイパス弁による圧力制御も本願出願人と同一の
出願人の出願にかかる特願昭63−307190号に記載されて
いる如く行なわれてもよい。
次に第6A図乃至第6C図及び第7図乃至第19図を参照して
ステップ110に於て行われるアクティブ演算について説
明する。
まずステップ300に於ては、車体の目標姿勢に基くヒー
ブ目標値Rxh、ピッチ目標値Rxp、ロール目標値Rxrがそ
れぞれ第7図乃至第9図に示されたグラフに対応するマ
ップに基き演算され、しかる後ステップ310へ進む。
尚第7図に於て、実線及び破線はそれぞれ車高設定スイ
ッチにより設定された車高制御モードがノーマルモード
及びハイモードである場合のパターンを示している。
ステップ310に於ては、ステップ30に於て読込まれた左
前輪、右前輪、左後輪、右後輪に対応する位置の車高X1
〜X4に基き、下記の式に従ってヒーブ(Xxh)、ピッチ
(Xxp)、ロール(Xxr)、ワープ(Xxw)について変位
モード変換の演算が行われ、しかる後ステップ320へ進
む。
Xxh=(X1+X2)+(X3+X4) Xxp=−(X1+X2)+(X3+X4) Xxr=(X1−X2)+(X3−X4) Xxw=(X1−X2)−(X3−X4) ステップ320に於ては、下記の式に従って変位モードの
偏差の演算が行われ、しかる後ステップ330へ進む。
Exh=Rxh−Xxh Exp=Rxp−Xxp Exr=Rxr−Xxr Exw=Rxw−Xxw 尚この場合Rxwは0であってよく、或いはアクティブサ
スペンションの作動開始直後にステップ310に於て演算
されたXxw又は過去の数サイクルに於て演算されたXxwの
平均値であってよい。また|Exw|≦W1(正の定数)の場
合にはExw=0とされる。
ステップ330に於ては、下記の式に従って変位フィード
バック制御のPID補償演算が行われ、しかる後ステップ3
40へ進む。
Cxh=Kpxh・Exh+Kixh・Ixh(n) +Kdxh{Exh(n)−Exh(n−n1)} Cxp=Kpxp・Exp+Kixp・Ixp(n) +Kdxp{Exp(n)−Exp(n−n1)} Cxr=Kpxr・Exr+Kixr・Ixr(n) Kdxr{Exr(n)−Exr(n−n1)} Cxw=Kpxw・Exw+Kixw・Ixw(n) +Kdxw{Exw(n)−Exw(n−n1)} 尚上記各式に於て、Ej(n)(j=xh、xp、xr、xw)は
現在のEjであり、Ej(n−n1)はn1サイクル前のEjであ
る。またIj(n)及びIj(n−1)をそれぞれ現在及び
1サイクル前のIjとし、Txを時定数として Ij(n)=Ej(n)+TxIj(n−1) であり、Ijmaxを所定値として|Ij|≦Ijmaxである。更に
係数Kpj、Kij、Kdj(j=xh、xp、xr、xw)はそれぞれ
比例定数、積分定数、微分定数である。
ステップ340に於ては、下記の式に従って、変位モード
の逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ350へ進
む。
Px1=1/4・Kx1(Cxh−Cxp+Cxr+Cxw) Px2=1/4・Kx2(Cxh−Cxp−Cxr−Cxw) Px3=1/4・Kx3(Cxh+Cxp+Cxr−Cxw) Px4=1/4・Kx4(Cxh+Cxp−Cxr+Cxw) 尚Kx1、Kx2、Kx3、Kx4は比例定数である。
ステップ350に於ては、第10図及び第11図に示されたグ
ラフに対応するマップに基き、それぞれ車輌の前後方向
及び横方向についての圧力の補正分Pga、Pglが演算さ
れ、しかる後ステップ360へ進む。
ステップ360に於ては、Pga(n)及びPgl(n)をそれ
ぞれ現在のPga及びPglとし、Pga(n−n1)及びPgl(n
−n1)をそれぞれn1サイクル前のPga及びPglとして、下
記の式に従って圧力の補正分の時間微分値の演算が行わ
れ、しかる後ステップ370へ進む。
ga=Pga(n)−Pga(n−n1) gl=Pgl(n)−Pgl(n−n1) ステップ370に於ては、V0を車速センサにより検出可能
な車速の下限値として、車速Vが一定の時間基準値V0
下であるか否かの判別、即ち車輌が停車中であるか否か
の判別が行われ、一定の時間V≦V0ではない旨の判別が
行われたときにはステップ400へ進み、一定の時間V≦V
0である旨の判別が行われたときにはステップ380へ進
む。
ステップ380に於ては、スロットルスイッチTLSWがオン
であるか否か、即ち車輌が加速中であるか否かの判別が
行われ、TLSWがオンである旨の判別が行われたときには
ステップ400へ進み、TLSWがオンではない旨の判別が行
われたときにはステップ390へ進む。
ステップ390に於ては、それぞれ第12図及び第13図に示
されたグラフに対応するマップに基き、時間微分値の補
正値ga′及びgl′が演算され、しかる後ステップ43
0へ進む。
ステップ400に於ては、走行路が悪路であるか否かの判
別が行われ、走行路が悪路ではない旨の判別が行われた
ときにはステップ420へ進み、走行路が悪路である旨の
判別が行われたときにはステップ410へ進む。
この場合走行路が悪路であるか否かの判別は例えば本願
出願人と同一の出願人の出願にかかる特願昭63−331042
号に記載されている如く車高の検出結果に基き行われて
もよく、また特願平1− 号明細書に記載さ
れている如くワープXxwに基き行われてもよい。
ステップ410に於ては、それぞれ第14図及び第15図に示
されたグラフに対応するマップに基き、時間微分値の補
正値Pga′及びPgl′が演算され、しかる後ステップ430
へ進む。
ステップ420に於ては、それぞれ第16図及び第17図に示
されたグラフに対応するマップに基き、時間微分値の補
正値ga′及びgl′が演算され、しかる後ステップ43
0へ進む。
ステップ430に於ては、下記の式に従ってピッチ(Cgp)
及びロール(Cgr)についてGフィードバック制御のPD
補償の演算が行われ、しかる後ステップ440へ進む。
Cgp=Kpgp・Pga+Kdgp・ga′ Cgr=Kpgr・Pgl+Kdgr・gl′ 尚上記各式に於て、Kpgp及びKpgrは比例定数であり、Kd
gp及びKdgrは微分定数である。ステップ440に於ては、
第3図のフローチャートの1サイクル前のステップ30に
於て読込まれた操舵角をθ′として =θ−θ′ に従い操舵角速度が演算され、この操舵角速度及び車
速Vより第18図に示されたグラフに対応するマップに基
き予測横Gの変化率、即ち が演算され、しかる後ステップ450へ進む。
ステップ450に於ては、下記の式に従って、Gモードの
逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ460へ進む。
尚Kg1、Kg2、Kg3、Kg4はそれぞれ比例定数であり、K1f
及びK1r、K2f及びK2rはそれぞれ前後輪間の分配ゲイン
としての定数である。
ステップ460に於ては、ステップ150に於てRAM208に記憶
された圧力Pbi及びステップ340及び450に於て演算され
た結果に基き、 Pui=Pxi+Pgi+Pbi (i=1、2、3、4) に従って各圧力制御弁の目標制御圧力Puiが演算され、
しかる後ステップ470へ進む。
ステップ470に於ては、下記の式に従って各圧力制御弁
へ供給されるべき目標電流が演算され、しかる後ステッ
プ480へ進む。
I1=Ku1Pu1+Kh(Psr−Ps) −Kl・Pd−α I2=Ku2Pu2+Kh(Psr−Ps) −Kl・Pd−α I3=Ku3Pu3+Kh(Psr−Ps) −Kl・Pd I4=Ku4Pu4+Kh(Psr−Ps) −Kl・Pd 尚Ku1、Ku2、Ku3、Ku4は各車輪についての比例定数であ
り、Kh及びKlはそれぞれ高圧流路内の圧力及び低圧流路
内の圧力に関する補正係数であり、αは前後輪間の補正
定数であり、Psrは高圧流路内の基準圧力である。
ステップ480に於ては、ステップ30に於て読込まれた作
動流体の温度T及び第19図に示されたグラフに対応する
マップに基き温度補正係数Ktが演算され、また Iti=Kt・Ii (i=1、2、3、4) に従って目標電流の温度補正演算が行われ、しかる後ス
テップ490へ進む。
ステップ490に於ては、 Iw=(It1−It2)−(It3−It4) に従って電流ワープ(車体の前後軸線周りのねじれ量)
の演算が行われ、しかる後ステップ500へ進む。
ステップ500に於ては、Riwを目標電流ワープとして下記
の式に従って電流ワープの偏差の演算が行われ、しかる
後ステップ510へ進む。
Eiw=Riw−Iw 尚上記式に於ける目標電流ワープRiwは0であってよ
い。
ステップ510に於ては、Kiwpを比例定数として、 Eiwp=Kiwp・Eiw に従って電流ワープ目標制御量が演算され、しかる後ス
テップ520へ進む。
ステップ520に於ては、下記の式に従って電流ワープの
逆変換の演算が行われ、しかる後ステップ530へ進む。
Iw1=Eiwp/4 Iw2=−Eiwp/4 Iw3=−Eiwp/4 Iw4=Eiwp/4 ステップ530に於ては、ステップ480及び520に於て演算
された結果に基き、下記の式に従って各圧力制御弁へ供
給されるべき最終目標電流Iuiが演算され、しかる後第
3図のステップ170へ進む。
Iui=Iti+Iwi (i=1、2、3、4) かくして図示の実施例によれば、車輌の停車中にはステ
ップ370に於てイエスの判別が行われ、圧力の補正分の
時間微分値ga、glが高い値の場合には、ステップ39
0に於てこれらがそれぞれ第12図、第13図に示されたグ
ラフに対応するマップに基き補正値ga′、gl′に大
きく低減補正されることにより、これらに基くアクチュ
エータの作動流体室内の圧力に対する制御量が低減さ
れ、これによりドアの比較的激しい開閉や乗員の昇降時
に起因する車体の姿勢変化が回避される。
また車輌の悪路走行時には、ステップ370に於てノーの
判別が行われ、ステップ400に於てイエスの判別が行わ
れ、ステップ410に於て第14図、第15図に示されたグラ
フに対応するマップに基き圧力の補正分の時間微分値が
低減補正されることにより、これらに基くアクチュエー
タの作動流体室内の圧力に対する制御量が低減され、こ
れにより車輌の乗心地性が向上される。
更に車輌の通常の走行時には、ステップ370、400に於て
ノーの判別が行われ、ステップ420に於て圧力の補正分
の時間微分値が極端に高い値の場合にのみこれらが第16
図、第17図に示されたグラフに対応するマップに基き低
減補正される。従って車輌の旋回時や加減速時に於ける
車体の姿勢変化が効果的に防止されると共に、車体が他
の物体に軽く衝突したり車輪が縁石等に接触した場合に
於ける車体の不快なショックや車体の急激な姿勢変化が
防止される。
尚車輌の停車後の発進時には、ステップ380に於てノー
の判別が行われ、ステップ400に於ける判別結果に基き
車輌の走行状態に応じて適切に圧力の補正分の時間微分
値が補正されるようになる。
尚上述の実施例に於ては、車輌が停車中であるか否かの
判別は車速に基き行われるようになっているが、特に車
輌がオートマチックトランスミッションを備えた車輌で
ある場合には、シフトポジションセンサ及びパーキング
ブレーキスイッチよりの信号に基き、シトレバーがPレ
ンジにあるか否か、シトレバーがNレンジにあるか否
か、パーキングブレーキがオン状態にあるか否かをこの
順序にて時系列的に判別し、これらの判別の何れかに於
てノーの判別が行われたときには車輌が走行状態にあ
り、何れの判別に於てもイエスの判別が行われたときに
は車輌が停車中であるものと判別されてもよい。
以上に於ては本発明を特定の実施例について詳細に説明
したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能である
ことは当業者にとって明らかであろう。
発明の効果 以上の説明より明らかである如く、本発明によれば、制
御手段は車体の加速度の変化率が所定値以上のときには
車体の加速度の変化率に基く制御量を低減するよう構成
されているので、車輌の悪路走行、車輌の停車中に於け
る比較的激しいドアの開閉、車輌の走行中に於ける車体
の衝突等が生じ、その結果車体の加速度の変化率が急激
に高い値になっても、車体の加速度の変化率に基く圧力
調整手段の制御量が低減され、これによりアクチュエー
タ内の流体圧の急激な変化及びこれに起因する車体の不
快なショックや車体の急激な姿勢変化を防止することが
できる。
また車輌の通常の旋回時や加減速時には車体の加速度の
変化率は車輌の悪路走行時等に於けるほど高い値にはな
らないので、圧力調整手段はアクチュエータの静的支持
荷重に基く第二の制御量のみならず車体の加速度の変化
率に基く第一の制御量にも基いて適切に制御され、これ
によりこれらの走行状態に於ける車体の姿勢変化を効果
的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による流体圧式アクティブサスペンショ
ンの一つの実施例の流体回路を示す概略構成図、第2図
は第1図に示された実施例の電気式制御装置を示すブロ
ック線図、第3図は第2図に示された電気式制御装置に
より達成される制御フローを示すフローチャート、第4
図はアクティブサスペンションの作動開始時にバイパス
弁へ供給される電流Ibを演算する際に供されるマップを
示すグラフ、第5図は各アクチュエータの作動流体室内
の圧力Piと各圧力制御弁へ供給される電流Ibiとの間の
関係を示すグラフ、第6A図乃至第6C図は第3図に示され
たフローチャートのステップ110に於て行われるアクテ
ィブ演算のルーチンを示すフローチャート、第7図は車
速Vと目標変位量Rxhとの間の関係を示すグラフ、第8
図は前後加速度Gaと目標変位量Rxpとの間の関係を示す
グラフ、第9図は横加速度Glと目標変位量Rxrとの間の
関係を示すグラフ、第10図は前後加速度Gaと圧力の補正
分Pgaとの間の関係を示すグラフ、第11図は横加速度Gl
と圧力の補正分Pglとの間の関係を示すグラフ、第12図
乃至第17図は補正値ga′、gl′の演算に供されるマ
ップを示すグラフ、第18図は車速V及び操舵角速度と
予測横加速度の変化率 との間の関係を示すグラフ、第19図は作動流体の温度T
と補正係数Ktとの間の関係を示すグラフである。 1FR、1FL、1RR、1RL……アクチュエータ,2FR、2FL、2R
R、2RL……作動流体室,4……リザーブタンク,6……ポン
プ,8……フィルタ,10……吸入流路,12……ドレン流路,1
4……エンジン,16……回転数センサ,18……高圧流路,20
……逆止弁,22……アテニュエータ,24、26……アキュム
レータ,32、34、36、38……圧力制御弁,40、42、44、46
……切換え制御弁,48……低圧流路,52……固定絞り,54
……可変絞り,56……接続流路,58……ソレノイド,66、6
8、70……固定絞り,72、74、76……可変絞り,78、80、8
2……ソレノイド、84、86、88……接続流路,110〜118…
…ドレン流路,120……フィルタ,124〜130……絞り,132
〜138……アキュムレータ,144FR、144FL、144RR、144RL
……車高センサ,150〜156……遮断弁,166〜172……リリ
ーフ弁,174……オイルクーラ,176……フィルタ,180……
リリーフ弁,182……フィルタ,184……絞り,186……電磁
開閉弁,190……ソレノイド,192……開閉弁,196……バイ
パス弁,197、198、199FR,199FL、199RR、199RL……圧力
センサ,200……電気式制御装置,202……マイクロコンピ
ュータ,204……CPU,206……ROM,208……RAM,210……入
力ポート装置,212……出力ポート装置,216……IGSW,218
……TLSW,220〜230……駆動回路,232……表示器,234…
…車速センサ,236……前後Gセンサ,238……横Gセン
サ,240……操舵角センサ,248……車高設定スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 油谷 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 国仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 河西 正樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浜田 敏明 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 杉山 孝美 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪と車体との間に配設された流体圧ア
    クチュエータと、前記アクチュエータ内の流体圧を調整
    する圧力調整手段と、車体の加速度の変化率を求める手
    段と、車体の加速度の変化率に基く第一の制御量と前記
    アクチュエータの静的支持荷重に基く第二の制御量に基
    いて前記圧力調整手段を制御する制御手段とを有し、前
    記制御手段は車体の加速度の変化率が所定値以上のとき
    には前記第一の制御量を低減するよう構成された流体圧
    式アクティブサスペンション。
JP22486689A 1989-08-28 1989-08-31 流体圧式アクティブサスペンション Expired - Fee Related JPH0725248B2 (ja)

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EP90116290A EP0415291B1 (en) 1989-08-28 1990-08-24 Fluid pressure type active suspension responsive to change of rate of change of vehicle height or change of acceleration of vehicle body
DE69030412T DE69030412T2 (de) 1989-08-28 1990-08-24 Druckmittelgesteuerte Aktiv-Aufhängung, die auf Veränderungen der Fahrzeughöhenrate oder Beschleunigung des Fahrzeugaufbaus reagiert

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8853903B2 (en) 2008-09-19 2014-10-07 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Low alloy steel material for generator rotor shafts

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