JPH0741399B2 - 高アルミニウム亜鉛基合金ブロックのトップヒート鋳造法 - Google Patents

高アルミニウム亜鉛基合金ブロックのトップヒート鋳造法

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JPH0741399B2
JPH0741399B2 JP3085782A JP8578291A JPH0741399B2 JP H0741399 B2 JPH0741399 B2 JP H0741399B2 JP 3085782 A JP3085782 A JP 3085782A JP 8578291 A JP8578291 A JP 8578291A JP H0741399 B2 JPH0741399 B2 JP H0741399B2
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zinc
casting
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aluminum
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耕平 久保田
隆二 二宮
勉 佐藤
幸男 新城
次郎 山下
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高アルミニウム亜鉛基合
金のトップヒート鋳造法に関する。より詳しくは、重力
鋳造時に逆引けの生じない、高アルミニウム亜鉛基合金
のトップヒート鋳造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業全般にわたって多品種少量生
産の潮流にあり、金型についても、従来の納期が長く且
つ単価の高い鋼製金型では機動的なモデルチェンジに対
応できず、それに代わって製造が容易で安価な少量生産
用金型が求められている。この要求に応えるのもとして
は、例えば、アルミニウム合金の金型ブロックや、ZA
−8、ZA−12、ZA−27等の亜鉛基合金を用いて
製作した金型がある。アルミニウム合金は被切削性能、
被放電加工性能に優れているので、アルミニウム合金の
金型ブロックの場合には鋼製金型の場合と比較して加工
が容易であり、従って納期や加工費の節減ができ、また
亜鉛基合金の場合には金型を鋳造法で製作できるので工
数が少なく、従って納期や加工費が節減できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、多くの亜鉛基合
金の鋳造は重力鋳造法で実施されている。しかし、亜鉛
基合金の内でZA−12やZA−27等の高アルミニウ
ム亜鉛基合金の鋳造特性として、凝固中に軽いアルミニ
ウム相が浮上するため、偏析が生じると共に凝固温度の
高い上部より凝固が始まり、最終的に下部に最終凝固部
が存在することになる。このような現象は逆引けと呼ば
れている。高アルミニウム亜鉛基合金を重力鋳造法で鋳
造する場合、小物鋳物の場合には問題無く製造できるも
のの、大物鋳物の場合には高アルミニウム含量に起因し
て逆引けが生じ、それで鋳造製品の下部表面に凝固収縮
が生じ、健全な鋳物は製造できないことがある。この理
由で、欧米においてはこれらの高アルミニウム亜鉛基合
金はダイカスト用合金として使用されているものの、重
力鋳造用としては使用されていない。
【0004】本発明の目的は、重力鋳造法で実施しても
逆引けが生じない、高アルミニウム亜鉛基合金のトップ
ヒート鋳造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、高アルミ
ニウム亜鉛基合金の重力鋳造法において、上記の凝固中
に浮上する軽いアルミニウム相をトップヒートすること
により再溶解させ、下部より凝固を進行させることによ
り、上記のような欠点が解消され、健全な鋳物を製造し
得ることを見出して本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の高アルミニウム亜鉛基合金
ブロックのトップヒート鋳造法は、アルミニウム12〜
30重量%、銅5. 5重量%以下(0重量%の場合を含
む)及びマグネシウム0.01〜0.2重量%を含有
し、残部が亜鉛と不可避の不純物からなる亜鉛基合金を
重力鋳造時にトップヒート鋳造することを特徴とする
引けの生じない亜鉛基合金ブロックの製造方法である。
【0007】アルミニウムは亜鉛合金の引張強さ等の機
械的強度や硬度を増大させる働きがあり、その添加効果
を発揮させて本発明の目的を達成するためには3重量%
以上含むことが必要である。しかし、本発明で課題とし
ている重力鋳造時における逆引けはアルミニウム含量1
2重量%未満では生じないので、アルミニウム含量12
重量%未満は本発明の対象外である。また、アルミニウ
ム含量が30重量%を超えると凝固開始温度が高くな
り、鋳造用合金としては使用できない。従って、本発明
においては、通常の重力鋳造では逆引けが生じるような
アルミニウム含量12〜30重量%の高アルミニウム亜
鉛基合金を対象とする。
【0008】本発明において、高アルミニウム亜鉛基合
金の引張強さ等の機械的強度や硬度を更に増大させるた
めに銅を加えることができる。その添加効果は添加量に
応じて大きくなるが、その添加量が5.5重量%を超え
るとアルミニウム相が晶出する前に銅を多量に含んだ亜
鉛相が晶出し、この銅を多量に含んだ亜鉛相は溶湯の比
重よりも重いため下部に沈降し、凝固は下部より進行す
るので上記の逆引けは生じないので本発明の対象外であ
る。
【0009】発明の亜鉛基合金においては粒間腐食を
抑制するためにマグネシウムを添加する。マグネシウム
は0. 01重量%以上の添加で有意の効果をもたらす
が、0. 2重量%を超えると機械的性質が低下するので
好ましくない。
【0010】次に、高アルミニウム亜鉛基合金のトップ
ヒート鋳造法を説明する。まず、所望の寸法のブロック
を製造することのできる砂型を配置し、上部よりガスバ
ーナーによって鋳物上部を加熱できるようにする。この
砂型中に高アルミニウム亜鉛基合金を鋳造し、鋳物上部
より加熱しながら凝固を進行させ、最終凝固部を上部に
もってきて、凝固収縮の生じる可能性のある部分を上部
にもってくる。これによって逆引けの問題を解決でき
る。
【0011】実施例1〜12及び比較例1〜12 表1に示す合金成分を表1に示す量(重量%)で含有
し、残部が亜鉛と不可避の不純物からなる合金を調製し
た。それらの合金及び150mm角のブロックを鋳造し得
る砂型を用いて重力鋳造によりブロックを鋳造した。溶
湯温度はAl 12%系では500℃、Al 20%系では
550℃、Al 27%系では600℃とした。上部から
の加熱(トップヒート)を鋳造直後から凝固終了まで、
上面が先に凝固することのないように注意しながら実施
した(実施例1〜12)。また、比較例として表1に示
す合金成分を表1に示す量(重量%)で含有し、残部が
亜鉛と不可避の不純物からなる合金を調製し、鋳造につ
いては上部からの加熱を実施しない以外は上記実施例1
〜12と同様にして実施した(比較例1〜12)。それ
ぞれの鋳造物について引け巣の発生位置を検査したとこ
ろ、表1に示す通りであった。
【0012】表1において、引け巣の位置の欄の“上
部”は引け巣が鋳造ブロックの上端から50mm以内に存
在し、中間部及び下部には存在しなかったことを意味
し、また“下部”は引け巣が鋳造ブロックの下端から5
0mm以内に存在したことを意味する。
【0013】
【表1】 実施例番号 Al Cu Mg 引け巣の位置 1 12 0.0 0.05 上 部 2 12 3.5 0.05 上 部 3 12 0.0 0.15 上 部 4 12 3.5 0.15 上 部 5 20 0.0 0.05 上 部 6 20 3.5 0.05 上 部 7 20 0.0 0.15 上 部 8 20 3.5 0.15 上 部 9 27 0.0 0.05 上 部 10 27 3.5 0.05 上 部 11 27 0.0 0.15 上 部 12 27 3.5 0.15 上 部 比較例番号 Al Cu Mg 引け巣の位置 1 12 0.0 0.05 下 部 2 12 3.5 0.05 下 部 3 12 0.0 0.15 下 部 4 12 3.5 0.15 下 部 5 20 0.0 0.05 下 部 6 20 3.5 0.05 下 部 7 20 0.0 0.15 下 部 8 20 3.5 0.15 下 部 9 27 0.0 0.05 下 部 10 27 3.5 0.05 下 部 11 27 0.0 0.15 下 部 12 27 3.5 0.15 下 部
【0014】
【発明の効果】本発明で用いる亜鉛基合金は通常の重力
鋳造では逆引けが生じる組成であるにもかかわらず、
発明の高アルミニウム亜鉛基合金ブロックのトップヒー
ト鋳造法では重力鋳造時に逆引けが生じないので、重力
鋳造法で高強度で健全な亜鉛基合金製金型を製造するこ
とができ、近年強く求められている少量生産金型用に適
したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新城 幸男 岐阜県岐阜市六条南1−9−6 岐阜精機 工業株式会社内 (72)発明者 山下 次郎 岐阜県岐阜市六条南1−9−6 岐阜精機 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−24245(JP,A) 特開 平2−122040(JP,A) 特開 昭63−203740(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム12〜30重量%及びマグ
    ネシウム0.01〜0.2重量%を含有し、残部が亜鉛
    と不可避の不純物からなる亜鉛基合金を重力鋳造時に
    ップヒート鋳造することを特徴とする逆引けの生じない
    亜鉛基合金ブロックの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム12〜30重量%、銅5.
    5重量%以下及びマグネシウム0.01〜0.2重量%
    を含有し、残部が亜鉛と不可避の不純物からなる亜鉛基
    合金を重力鋳造時にトップヒート鋳造することを特徴と
    する逆引けの生じない亜鉛基合金ブロックの製造方法。
JP3085782A 1991-03-27 1991-03-27 高アルミニウム亜鉛基合金ブロックのトップヒート鋳造法 Expired - Lifetime JPH0741399B2 (ja)

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JPH05185198A JPH05185198A (ja) 1993-07-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1161300A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 金型用亜鉛基合金、金型用亜鉛基合金ブロック及びそれらの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63203740A (ja) * 1987-02-18 1988-08-23 Sekisui Chem Co Ltd 亜鉛基合金
CA1319280C (en) * 1988-10-04 1993-06-22 Robert J. Barnhurst Creep resistant zinc-aluminum based casting alloy
JPH0324245A (ja) * 1989-06-22 1991-02-01 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 鋳造してなる金型用亜鉛基合金および鋳造してなる金型

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JPH05185198A (ja) 1993-07-27

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