JPH0741381A - 酸化物超電導体の結晶育成方法 - Google Patents

酸化物超電導体の結晶育成方法

Info

Publication number
JPH0741381A
JPH0741381A JP5208715A JP20871593A JPH0741381A JP H0741381 A JPH0741381 A JP H0741381A JP 5208715 A JP5208715 A JP 5208715A JP 20871593 A JP20871593 A JP 20871593A JP H0741381 A JPH0741381 A JP H0741381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
seed crystal
seed
phase
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5208715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3031448B2 (ja
Inventor
Yuichi Ishikawa
雄一 石川
Keizo Takeuchi
桂三 竹内
Shigeo Nagaya
重夫 長屋
Naoki Hirano
直樹 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Holdings Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Dowa Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chubu Electric Power Co Inc, Dowa Mining Co Ltd filed Critical Chubu Electric Power Co Inc
Priority to JP5208715A priority Critical patent/JP3031448B2/ja
Publication of JPH0741381A publication Critical patent/JPH0741381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3031448B2 publication Critical patent/JP3031448B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気軸受けや強磁場シールド体用に用いるこ
とのできるピンニングサイトのある123相酸化物超電
導体の大型結晶の育成方法を提供すること。 【構成】 まず、所望組成の123層結晶に比較的寸法
の小さい種結晶1をつくり、次に同じ組成で上記種結晶
よりも大きい寸法の成形体(結晶の前駆体2)をつく
り、半溶融状態にした後、種結晶1と前駆体2とを例え
ば図1に見るように接触させる。これを、0.5〜2℃
/hrの割合で、結晶を成長させながら徐冷すると、前
駆体2は種結晶1と同一の結晶配向を有する結晶体とな
る。こうして得た結晶体の一部を切り取って種結晶とし
て用い前駆体の寸法も前より大きくして接触させて同じ
ことを順次繰り返すことにより、大型の結晶を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導体を用いた磁気
軸受けや強磁場シールド体に用いるための酸化物超電導
体の大型結晶育成方法に関し、さらに詳しくは、所定条
件下において種結晶と同一方向の配向性を有する酸化物
超電導体結晶を育成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物超電導体の結晶の育成方法
としては、自己フラックス法やフラックス法、TSFZ
法、FZ法、ブリッヂマン法等が知られ、これらの方法
で123相酸化物超電導体結晶の育成を行うことが実験
的に研究されてきた。
【0003】これらの方法のうちフラックス法において
は、123相に不純物がない単結晶が育成され、数mm角
の結晶が報告されている他、該フラックス法をさらに改
良して、溶液中に種結晶を保持して液と接触させ、その
種結晶方位に結晶を成長させながら結晶成長段階で溶液
中に結晶組成の原料を随時補充することにより、1cm角
程度の結晶育成に成功した例も知られている。その他の
方法では今のところ123相の単結晶が育成された例は
少ない。
【0004】上記方法によって育成された結晶では、1
23相中に不純物相を含まないために、応用上必要とな
るピンニングサイトがないので、磁気軸受けや磁気シー
ルド体として用いることができなかった。これは、これ
らの応用物においては外部磁場の侵入がピンニングサイ
トになる不純物相で磁束が止められることによりシール
ドされることが基本的な特性のメカニズムになっている
ことに起因する。
【0005】したがって、上記手法で123相の単結晶
を作製しても、目的とする結晶は得られず、このためこ
れらの問題を解決する方法として部分溶融法を用い、2
11相が微細分散した123相の結晶を育成する手法が
一般的に用いられるようになった。
【0006】この方法は、211相と液相成分の包晶反
応から123相を生成しながら結晶育成を制御すること
によって、大型の結晶や結晶配向の試料を作製するもの
である。
【0007】この方法で作製した組織は、包晶反応の未
反応物として残存する211相が123相中に1〜10
ミクロン程度の大きさで分散したものになっているが、
一般的にこの試料の組成は、211相が123相に対し
て数10mol %添加されたものとなっている。
【0008】この方法で作製した試料の超電導特性とし
て、1T(テスラ)の印加磁場で、磁界電流密度は2×
104 A/cm2 以上あり、また反発力も1Kgf /cm2
以上あり、十分実用性がある範囲に特性が近づいてい
る。
【0009】一方、問題点として磁気軸受けや磁気シー
ルド体への応用では、試料全体としての特性の均一性が
求められており、通常の製法では、結晶サイズが1cm
角のものが凝集した組織になっており、各結晶の粒界で
は、弱結合もしくは非超電導相になっているために、特
性の均一性がなかった。
【0010】これらの問題を解決するため従来開発され
てきた方法としては、種結晶を置き、2ゾーン炉や1ゾ
ーン炉等の温度勾配炉を用いて結晶の配向性を改善した
製法が取られてきた。しかしながらこれらの方法におい
ても、3〜4インチ径と結晶の径が大きくなるに従い、
試料の端部での未配向組織の発生は抑えられなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の作
製法には211相の不純物相を分散した123相の結晶
の配向試料の大型化に適した製法や、大型配向試料の量
産化に適した製法がなかった。
【0012】したがって本発明では、配向試料の大型化
と量産化とが併せて行なえる新規な作製法の開発を目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者たちはかかる課
題を解決するために鋭意研究したところ、種結晶を順次
大型化していき、その種結晶を用いて、結晶配向試料を
作製していくことにより、種結晶サイズよりも大きい、
あるいは同等サイズの試料を安定して作製できることを
見出し、本発明を提供することができた。
【0014】すなわち本発明は、一般式RE1 RA2
3 x (REは希土類元素からなる群より選ばれる1
種または2種以上の元素の混合物であり、RAはアルカ
リ土類元素からなる群より選ばれる1種または2種以上
の元素の混合物である)で表わされる組成を有し、かつ
123相結晶構造を有する結晶の育成方法であって、予
め上記一般式の組成を有する種結晶を作製し、次いで同
じ組成で該種結晶より寸法の大きい123相結晶の成形
体を1050〜1200℃に保持して半溶融状態にした
後、前記種結晶を接触させて123相結晶を成長させな
がら、0.5〜2℃/hrの割合で徐冷することによって
種結晶と同一の結晶配向を有する結晶体を得、次に、得
られた結晶体の一部を種結晶として用いることにより上
記工程を繰り返して最初の種結晶より寸法の大きい第2
の種結晶を作成、さらに順次上記と同じことを繰り返し
て次第に大型の結晶体となすことを特徴とする酸化物超
電導体の結晶育成方法に関するものである。
【0015】
【作用】本発明においては、211相を含んだ123相
の結晶を単結晶(正式には疑似単結晶という)と称する
が、本発明のようにこの123相の単結晶もしくは結晶
方位が揃った結晶配向体の大型化では、種結晶を起点に
した結晶育成プロセスが必要となる。
【0016】この場合種結晶としては、Y、Sm、Nd
等の希土類元素で123相構造の結晶では融点の高いも
のを用いる。また種結晶の作製条件として、123相の
化学量論組成では、液相のしみだしが多すぎるために、
これに代わって部分溶融法によって211相を多少含ん
だ組成として用いることが望ましい。これは種結晶をフ
ラックス法等の他の結晶育成方法で作製する場合も同様
である。
【0017】上述の部分溶融法での具体的作製方法とし
てSm1+2XBa2+x Cu3+x Y の種結晶を作製する場
合には、Sm2 3 、BaO2 、CuO等の酸化物原料
を混合し、950〜900℃で焼成して成形用の粉を作
製する。
【0018】この場合、硝酸塩、炭酸塩等の原料粉を用
いても同様の効果を得ることもできる他、上記成形粉と
して単純に酸化物原料粉の混合粉として用いてもよい。
【0019】その他の方法として、先にBa2+x Cu
3+x 2 の粉末を合成し、この粉にSm2 3 の粉を混
合することによって成形用の粉とする方法もある。この
場合のSm粉末のSmをY、Ndなど他の希土類元素に
置き換えても同様の結果が得られる。
【0020】次いでこれらの成形粉を用いて適当な大き
さの成形体をプレスで作製する。この場合、成形体の大
きさは、数mm角の種結晶を容易に切り出せる大きさであ
ることが必要で、1インチ以上が望ましい。
【0021】次いで作製した成形体を1050〜120
0℃に昇温し保持した後、Sm、Y、Nd、Yb等希土
類の種類に応じたそれぞれの123相の結晶育成温度よ
りもやや高めの温度に冷却し、その後0.5〜2℃/hr
で徐冷する。この結果、試料全体が数mm角以上の結晶と
して成長する。これを切り出して種結晶とする。
【0022】この種結晶を用いる場合には、結晶の大型
化を行なうための成形体の結晶分解温度と種結晶の結晶
分解温度とが同等かあるいは後者のほうが高いことが望
ましい。これは、もしそうでないと種結晶の方が成形体
(以下、前駆体)の結晶育成段階で先に溶融分解し、種
結晶としての役割を果たさなくなるためである。
【0023】例えばY系123相の大型結晶を作製する
場合には、Sm系123相を種結晶として用いる。Yb
系123相の大型結晶の場合には、Y系123相の種結
晶が好ましい。さらに、Y系123相の大型結晶の場合
には、同一組成であるY系123相の種結晶を用いるこ
ともできる。
【0024】次に結晶育成したい前駆体を1ゾーンある
いは2ゾーンの温度勾配炉中にセットし、部分溶融温度
1000〜1200℃まで昇温し、部分溶融状態の21
1相と液相状態とを生成させる。生成後、炉内温度を結
晶育成温度もしくは結晶育成温度よりも高くなるよう下
げ、上述のように作製した種結晶を接触させて、0.5
〜2mm/hrで移動させる。この場合、炉内の温度勾配と
しては、100℃/cm以下で、好ましくは数10℃/cm
が望ましい。
【0025】移動方法としては、炉内の中心温度を一定
にして試料自体を移動させていく場合と試料を移動させ
ないで固定し炉内の温度勾配を利用して、試料に温度勾
配を加えて結晶成長させる方法とがあり、どちらの方法
でも同等の結果が得られる。
【0026】このようにして得た結晶育成試料を基に、
新たに大型の種結晶として用いて、上記と同様の工程を
繰り返すことによってより大型の結晶や、結晶配向性を
有する試料を作製することができた。
【0027】さらに製造の量産性を上げる方法として、
一旦作製した結晶をスライスして多数の種結晶として用
い、上記工程によって量産性が促進できるものである。
【0028】以下、実施例をもって詳細に本発明を説明
するが、本発明範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0029】
【実施例1】先ずY2 3 とBaO2 、CuOの原料粉
をY:Ba:Cu=1.8:2.4:3.4のモル比で
混合した後、900℃で20時間焼成した。次いで、該
焼成物を自動乳鉢で十分に粉砕し、さらにアセトン溶媒
を用いてボールミルで粉砕し、平均粒径3ミクロン程度
の粉末を作製した。
【0030】次いで、得られた粉末を用いて1ton /cm
2 の加圧でプレスし、2インチ径で厚さ1cmの成形体を
作製して、炉内において1100℃にて1時間保持した
後、徐冷し1000℃から900℃まで1℃/hrで冷却
して結晶化を行ない、その後炉冷して2インチ径の試料
を得、次いで該試料から5mm角の結晶を取り出して種結
晶とした。
【0031】次に上述の種結晶と同一の組成からなる2
インチ径の成形体を作製して、これを前駆体として1ゾ
ーンの温度勾配炉の中心にセットし、炉内の中心温度を
1100℃にした後、試料を1時間程度保持してから、
1000℃程度の温度領域に試料を移動し、ここで上記
の種結晶を該前駆体上にセットした。
【0032】次いで種結晶を置いてある方から炉外の方
へ1mm/hrの速度で移動させたところ、2インチ径全体
が種結晶の結晶方位に揃った試料が作製できたが、さら
にこの試料から厚さ1cmの種結晶を切り取った。
【0033】次いで上述の方法により3インチ径の成形
体を別途作製して前駆体として用い、前記2インチ径の
試料から得た種結晶を同一条件でセットして同様な処理
を行なったところ、種結晶と同一の結晶方位を有する3
インチ径の試料を得、さらにこの試料から厚さ1cmの種
結晶を切り取った。
【0034】次いで上述の方法により4インチ径の成形
体を別途作製して前駆体として用い、前記3インチ径の
試料から得た種結晶を同一条件でセットして同様な処理
を行なったところ、種結晶と同一の結晶方位を有する4
インチ径の試料を得た。
【0035】
【実施例2】先ずSm2 3 とBaO2 、CuOの原料
粉をSm:Ba:Cu=1:2:3のモル比で混合した
後、900℃で20時間焼成した。次いで、該焼成物を
自動乳鉢で十分に粉砕し、さらにアセトン溶媒を用いて
ボールミルで粉砕し、平均粒径3ミクロン程度の粉末を
作製した。
【0036】次いで、得られた粉末を用いて1ton /cm
2 の加圧でプレスし、2インチ径で厚さ1cmの成形体を
作製して、炉内において1150℃にて1時間保持した
後、徐冷し1080℃から900℃まで1℃/hrで冷却
して結晶化を行ない、その後炉冷して2インチ径の試料
を得、次いで該試料から5mm角の結晶を取り出して種結
晶とした。
【0037】次いで別途Y2 3 とBaO2 、CuOの
原料粉をY:Ba:Cu=1.8:2.4:3.4のモ
ル比で混合した後、900℃で20時間焼成した。次い
で、該焼成物を自動乳鉢で十分に粉砕し、さらにアセト
ン溶媒を用いてボールミルで粉砕し、平均粒径3ミクロ
ン程度の粉を作製した。
【0038】次いで、得られた粉末を用いて1ton /cm
2 の加圧でプレスし、2インチ径で厚さ1cmの成形体を
作製して前駆体とし、1ゾーンの温度勾配炉の中心にセ
ットし、炉内の中心温度を1100℃にした後、試料を
1時間程度保持してから、1000℃程度の温度領域に
試料を移動し、ここで上記の種結晶を該前駆体上にセッ
トした。
【0039】次いで種結晶を置いてある方から炉外の方
へ1mm/hrの速度で移動させたところ、2インチ径全体
が種結晶の結晶方位に揃った試料が作製できた。さらに
この試料から厚さ1cmの種結晶を切り取った。
【0040】次いで上述の方法により3インチ径の成形
体を別途作製して前駆体として用い、前記2インチ径の
試料から得た種結晶を同一条件でセットして同様な処理
を行なったところ、種結晶と同一の結晶方位を有する3
インチ径の試料を得た。
【0041】
【実施例3】先ずSm2 3 とBaO2 、CuOの原料
粉をSm:Ba:Cu=1.4:2.2:3.2のモル
比で混合した後、900℃で20時間焼成した。次い
で、該焼成物を自動乳鉢で十分に粉砕し、さらにアセト
ン溶媒を用いてボールミルで粉砕し、平均粒径3ミクロ
ン程度の粉末を作製した。
【0042】次いで、得られた粉末を1ton /cm2 の加
圧でプレスし、2インチ径で厚さ1cmの成形体を作製し
て、炉内において1150℃にて1時間保持した後、徐
冷し1080℃から900℃まで1℃/hrで冷却して結
晶化を行ない、その後炉冷して2インチ径の試料を得、
次いで該試料から5mm角の結晶を取り出して種結晶とし
た。
【0043】次いで別途Y2 3 とBaO2 、CuOの
原料粉をY:Ba:Cu=1.8:2.4:3.4のモ
ル比で混合した後、900℃で20時間焼成した。得ら
れた焼成物を自動乳鉢で十分に粉砕し、さらにアセトン
溶媒を用いてボールミルで粉砕し、平均径3ミクロン程
度の粉末を作製した。
【0044】次いで得られた粉末を1ton /cm2 の加圧
でプレスして、2インチ径の成形体を作製して前駆体と
なし、1ゾーンの温度勾配炉の中心にセットし、炉内の
中心温度を1100℃にした後、試料を1時間程度保持
してから、1000℃程度の温度領域に試料を移動し、
ここで上記種結晶を該前駆体上にセットした。
【0045】次いで種結晶を置いてある方から炉外の方
へ1mm/hrの速度で移動させたところ、2インチ径全体
が種結晶の結晶方位に揃った試料が作製でき、さらにこ
の試料から厚さ5mmの種結晶を切取った。
【0046】次いで別途Yb2 3 とBaO2 、CuO
の原料粉をYb:Ba:Cu=1.8:2.4:3.4
のモル比で混合した後、900℃で20時間焼成して、
上述の方法により得た平均粒径3ミクロン程度の粉末を
用いて作製した3インチ径の成形体を前駆体として、1
ゾーンの温度勾配炉の中心にセットした。
【0047】炉内の中心温度を1100℃にした後、試
料を1時間程度保持してから、980℃程度の温度領域
に試料を移動し、ここで上記の種結晶を該前駆体上にセ
ットした後、種結晶を置いてある方から炉外の方へ1mm
/hrの速度で移動させたところ、3インチ径全体が種結
晶の結晶方位に揃った試料が作製できた。
【0048】
【比較例1】実施例1に示す方法で得た5mm角の種結晶
を用いたが、この場合、種結晶を置く前駆体として、Y
2 3 とBaO2 、CuOの原料粉をY:Ba:Cu=
1.8:2.4:3.4のモル比で混合したものから得
た平均径3ミクロン程度の粉末を用いて2インチ径でな
く直接3インチ径の成形体を作製したものを前駆体とし
た。
【0049】次いで、この前駆体を1ゾーンの温度勾配
炉の中心にセットし、炉内の中心温度を1100℃にし
た後、試料を1時間程度保持してから、1000℃程度
の温度領域に試料を移動して、上記5mm角の種結晶をセ
ットした後、種結晶を置いてある方から炉外の方へ1mm
/hrの速度で移動させたところ、種結晶が置かれている
ところから離れている縁の部分では種結晶の方位とは違
う方位で種結晶が成長しており、3インチ径全体が種結
晶の結晶方位に揃った試料が作製できなかった。
【0050】同様に上記粉末を用いて4インチ径の成形
体を作製したものを前駆体となし、種結晶として5mm角
のものを用いて同様に処理したが、3インチ径と同じく
試料全体を種結晶の結晶方位と同じ方位で育成すること
はできなかった。
【0051】この結果、種結晶と前駆体の接触において
種結晶を順次大きくすることと、結晶分解温度の調整を
行なうことによって所望のサイズの酸化物超電導体を得
ることが可能であることが判明した。
【0052】
【発明の効果】上述のように本発明は、種結晶のサイズ
を前駆体のサイズと調和させることによって、順次サイ
ズ径の大きい結晶体と成すことができるという原理を利
用した方法であり、該種結晶をスライスして使用できる
ことから量産性が高く、製造コストを下げることができ
る等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】種結晶の置き方の一例を示す概略図である。
【図2】種結晶の置き方の別の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 種結晶 2 前駆体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01B 12/00 ZAA 7244−5G (72)発明者 長屋 重夫 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 平野 直樹 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式RE1 RA2 Cu3 x (REは
    希土類元素からなる群より選ばれる1種または2種以上
    の元素の混合物であり、RAはアルカリ土類元素からな
    る群より選ばれる1種または2種以上の元素の混合物で
    ある)で表わされる組成を有し、かつ123相結晶構造
    を有する結晶の育成方法であって、予め上記一般式の組
    成を有する種結晶を作製し、次いで同じ組成で該種結晶
    より寸法の大きい123相結晶の成形体を1050〜1
    200℃に保持して半溶融状態にした後、前記種結晶を
    接触させて123相結晶を成長させながら、0.5〜2
    ℃/hrの割合で徐冷することによって種結晶と同一の結
    晶配向を有する結晶体を得、次に、得られた結晶体の一
    部を種結晶として用いることにより上記工程を繰り返し
    て最初の種結晶より寸法の大きい第2の種結晶を作製
    し、さらに順次上記と同じことを繰り返して次第に大型
    の結晶体となすことを特徴とする酸化物超電導体の結晶
    育成方法。
JP5208715A 1993-07-30 1993-07-30 酸化物超電導体の結晶育成方法 Expired - Fee Related JP3031448B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208715A JP3031448B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 酸化物超電導体の結晶育成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208715A JP3031448B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 酸化物超電導体の結晶育成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0741381A true JPH0741381A (ja) 1995-02-10
JP3031448B2 JP3031448B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=16560890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5208715A Expired - Fee Related JP3031448B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 酸化物超電導体の結晶育成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3031448B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103614775A (zh) * 2013-11-29 2014-03-05 上海交通大学 一种嵌入式籽晶生长rebco准单晶体的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103614775A (zh) * 2013-11-29 2014-03-05 上海交通大学 一种嵌入式籽晶生长rebco准单晶体的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3031448B2 (ja) 2000-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0741381A (ja) 酸化物超電導体の結晶育成方法
JPH05193938A (ja) 酸化物超電導体およびその製造方法
JP2002265221A (ja) 酸化物超電導体単結晶粒子の集合体およびターゲット材並びにその製造方法
JP3330962B2 (ja) 酸化物超電導体の製造方法
JP2550253B2 (ja) 酸化物高温超電導体の製造方法
JP3623829B2 (ja) REーBaーCuーO系酸化物超電導体の製造方法
JP3159764B2 (ja) 希土類系超電導体の製造方法
JP3471443B2 (ja) 酸化物超電導体材料の製造方法
JPH10245223A (ja) 酸化物超電導体及びその製造方法
JPH05279033A (ja) 臨界電流密度の高い酸化物超電導体の製造方法
JP2000247795A (ja) Re123系酸化物超電導バルク体の作製方法
JP3242350B2 (ja) 酸化物超電導体およびその製造方法
JP2828396B2 (ja) 酸化物超電導体及びその製造方法
JP4628042B2 (ja) 酸化物超電導材料及びその製造方法
JP3411048B2 (ja) 酸化物超電導体の製造方法
JP2004161504A (ja) RE−Ba−Cu−O系超電導材料前駆体とRE−Ba−Cu−O系超電導材料およびその製造方法
JPH02133320A (ja) 超電導薄膜の作成方法
JPH10265221A (ja) 酸化物超電導体の製造方法
JPH08217440A (ja) REーBaーCuーO系酸化物超電導体の製造方法
JPH07187671A (ja) 酸化物超電導体及びその製造方法
JPH0741394A (ja) 酸化物超電導体大型単結晶の製造方法
JP2004269309A (ja) 酸化物超電導体の製造方法及び酸化物超電導体
JPH11180765A (ja) 銀を含む酸化物超電導体及びその製造方法
JPH09156925A (ja) REーBaーCuーO系酸化物超電導体の製造方法
JPH0753218A (ja) Bi系超伝導物質の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080210

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080210

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees