JPH0741348B2 - 前方押出し加工方法およびその装置 - Google Patents

前方押出し加工方法およびその装置

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JPH0741348B2
JPH0741348B2 JP2121946A JP12194690A JPH0741348B2 JP H0741348 B2 JPH0741348 B2 JP H0741348B2 JP 2121946 A JP2121946 A JP 2121946A JP 12194690 A JP12194690 A JP 12194690A JP H0741348 B2 JPH0741348 B2 JP H0741348B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パンチにより素材を前記に押出してプレス加
工する前方押出し加工方法およびその装置に係わり、特
に、長尺物の先端に所定の形状を冷間鍛造により形成す
るための前方押出し加工方法およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
長尺物の先端にギヤ等の異形形状を有するものとして、
例えば、自動車のエンジンを始動させるためのスタータ
ーモータのシャフトがある。
このシャフトには、一端に駆動用のギヤまたはセレーシ
ョンが同軸的かつ一体に形成された長尺のものが一般に
使用されている。
このようなシャフトは、寸法精度や強度に優れる点で、
冷間鍛造によって製造されることが好ましく、従来、パ
ンチにより素材を前方に押し出してプレス加工する前方
押出し加工により製造することが考えられている。
この前方押出し加工は、第8図に示すように、ダイ11に
形成される素材投入孔13内に素材15を投入し、この素材
15の後端をパンチ17により前方に押圧し、素材投入孔13
の前方に形成されるギヤ等の成形孔19に、素材15を押し
出して所定形状の成形品を得る方法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の前方押出し加工方法で
は、第9図に示すように、素材15が長尺になればなる程
パンチ17の押圧に必要な加工力F1が増大するという問題
があった。
すなわち、前方押出し加工においては、素材15の押し残
り部Lは、パンチ17に押圧されてダイ11に対して相対的
に移動することになる。
一方、前方押出し加工中には、素材15は、押し出し時の
抵抗により、素材投入孔13を押し拡げようとする圧力σ
(以下ダイ内圧という)を発生している。
従って、前方押出し加工中には、素材投入孔13と素材15
との間に、上方に向かう摩擦力F2が発生しており、この
摩擦力に対応する力だけパンチ17に必要な加圧力が増大
することとなる。
そして、この摩擦力は、押し残り部Lの長手方向寸法l
が長くなればなる程大きくなるために、前方押出し加工
においては、同一の断面減少率(加工度合)において
も、素材15が長尺、すなわち、l/dの値が大きくなる
程、パンチ17に必要な加圧力が増大することとなる。
そして、このような加圧力が増大すると、パンチ17の破
損を招来し、また、成形が不可能になる虞がある。
また、前方押出し加工においては、ダイ内圧は、パンチ
17に作用する応力から素材15の変形抵抗応力を差し引い
た値と略一致するため、l/dの値が大きくなる程ダイ内
圧も増大することとなり、このようにダイ内圧が増大す
ると、ダイ11が早期に破損する虞がある。
なお、上述した摩擦力の軽減を図るため、パンチ17を押
し込む際に、素材15の周囲に潤滑剤を付着させることが
行なわれているが、この場合には、素材15とダイ11内面
との間に潤滑剤が介在することになり、寸法精度が低下
するという弊害が生じる。
さらに、このl/dの値が大きくなり、ダイ11内圧が増大
すると、当然に、ノックアウト荷重も増大することとな
り、ノックアウトピンが破損する虞がある。
すなわち、ダイ11内から成形品を抜き出すノックアウト
ピンのストロークは、最低でも成形品がダイ11から抜け
出る長さ、すなわち、成形品自体の長さが必要であると
ともに、ノックアウトピンによって成形品を押し出す際
に、成形品の全周面がダイ11内面に大きな摩擦力をもっ
て摺接していくことになる。
従って、ノックアウトピンを押し込む荷重も大きくする
必要があり、装置の大型化を招くとともに効率的とは言
えず、また、ノックアウトピンはギヤの歯底径より小径
でなければならず、ギヤの歯形をノックアウトピンのス
トローク全長にわたって形成すると高価になり、小径に
してもノックアウトピンが受ける圧力も増大して破損す
る虞がある。
本発明は、上記のような問題点を解決したもので、成形
時に必要とされるパンチの加圧力を従来より大幅に低減
することができるとともに、成形品のノックアウトを容
易に行なうことのできる前方押出し加工方法およびその
装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の前方押出し加工方法は、ダイに形成される素
材投入孔内に長尺状の素材を投入し、この素材の後端を
パンチにより前方に押圧し、前記素材投入孔の前方に形
成される成形孔に、素材を押し出して所定形状の成形品
を得る前方押出し加工方法において、前記素材をその長
さl/直径dの値を4以上とし、前記素材投入孔にパンチ
側に向けて順次拡径する複数の段部を形成し、前記素材
投入孔の成形孔側の内径を前記素材の外径と略同一径に
するとともに、前記素材のパンチ側の内径を、前記素材
投入孔と素材との間に所定の間隙が形成されるように前
記素材の外径より大とし、その素材投入孔内に素材を投
入した後、この素材の後端をパンチにより前方に押圧
し、前記素材投入孔の前方に形成される成形孔に、素材
を押し出して所定形状の成形品とし、このダイ内の成形
品をノックアウトピンにより、成形品の先端からパンチ
側に向けて押し出すものである。
請求項2の前方押出し加工装置は、ダイに形成される素
材投入孔内に長尺状の素材を投入し、この素材の後端を
パンチにより前方に押圧し、前記素材投入孔の前方に形
成される成形孔に、素材を押し出して所定形状の成形品
を得る前方押出し加工装置において、前記素材投入孔に
は、パンチ側に向けて順次拡径する複数の段部を形成
し、前記素材投入孔の成形孔側には、長さl/直径dの値
を4以上とされる前記素材の外形と略同一径とされる内
径を有する嵌合部を形成し、前記素材投入孔のパンチ側
には、素材との間に所定の間隙が形成される内径を有す
る間隙部を形成し、前記嵌合部の横断面積A1/間隙部の
横断面積A2の値が0.97未満とされるものである。
〔作用〕
請求項1の前方押出し加工方法は、素材の長さをl、直
径をdとした時に、l/d>4であるような素材にパンチ
が当接すると、素材は、パンチ側に向けて順次拡径する
複数の段部を有する素材投入孔と素材との間隙に形成さ
れる所定の間隙に据込まれ、これと同時に、開放されて
いる成形孔側に流れ込む。そして、ダイ内の製品がノッ
クアウトピンにより、成形品の先端からパンチ側に向け
て押し出される。
請求項2の前方押出し加工装置では、素材の長さをl、
直径をdとした時に、l/d>4であるような素材にパン
チが当接すると、素材は、パンチ側に向けて順次拡径す
る複数の段部を有する素材投入孔と素材との間隙に形成
される所定の間隙に据込まれ、これと同時に、開放され
ている成形孔側に流れ込む。ここで、素材投入孔の成形
孔側に形成される嵌合部の横断面積A1、間隙部の横断面
積をA2とした時に、A1/A2<0.97となるように嵌合部お
よび間隙部の横断面積が設定される。そして、ダイ内の
製品がノックアウトピンにより、成形品の先端からパン
チ側に向けて押し出される。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細を図面を用いて説明する。
加工第1図は、本発明の前方押出し加工装置の一実施例
を示すもので、図の左側は押出し加工開始時の状態を、
図の右側は押出し加工途中時の状態を示している。
図において、符号21は、プレス機械のスライド側に固定
されるパンチを示している。
一方、図において、符号23は、ボルスタ側に固定される
ダイを示している。
このダイ23には、第2図に示すような長尺円柱状の素材
25が投入される素材投入孔27が形成されており、この素
材投入孔27の前方には、内径がd0の成形孔29が形成され
ている。
しかして、この実施例では、素材投入孔27の成形孔29側
には、内径d1を素材25の外径dと略同一径とされる嵌合
部31が形成されている。
そして、素材投入孔27のパンチ21側には、素材25との間
に所定の間隙Δが形成されるような内径d2を有する間隙
部33が形成されている。
そして、間隙部33と嵌合部31とは、テーパ面35により接
続されている。
以上のように構成された前方押出し加工装置では、素材
投入孔27内に素材25を投入した後、この素材25の後端を
パンチ21により前方に押圧し、素材投入孔27の前方に形
成される成形孔29に、素材25を押し出して所定形状の成
形品が得られる。
しかして、以上のように構成された前方押出し加工装置
では、素材投入孔27の成形孔29側に、内径を素材25の外
径と略同一径とされる嵌合部31を形成するとともに、素
材投入孔27のパンチ21側に、素材25との間に所定の間隙
が形成される内径を有する間隙部33を形成したので、パ
ンチ21が素材25に当接すると、素材25は、素材投入孔27
と素材25との間に形成される間隙部33に据込まれ、これ
と同時に、開放されている成形孔29側に流れ込むことと
なり、成形時に必要とされるパンチ21の加圧力を従来よ
り大幅に低減することが可能となる。
そして、本発明の前方押出し加工方法においては、素材
投入孔27の成形孔29側の内径を素材25の外径と略同一径
にするとともに、素材25のパンチ21側の内径を、素材投
入孔27と素材25との間に所定の間隙が形成されるように
素材25の外径より大としたので、パンチ21が素材25に当
接すると、素材25は、素材投入孔27と素材25との間に形
成される所定の間隙が据込まれ、これと同時に、開放さ
れている成形孔29側に流れ込むこととなるため、成形時
に必要とされるパンチ21の加圧力を従来より大幅に低減
することが可能となる。
すなわち、以上のように構成された前方押出し加工方法
およびその装置では、素材投入孔27と素材25との間に形
成される間隙部33に素材25が据込まれている状態で加工
を完了すると、定常な押し出し状態となる前に加工が終
了するため、パンチ21の加圧力を従来より大幅に低減す
ることが可能となる。
また、間隙部33には、素材25の据込み余地があるため、
素材投入孔27における摩擦抵抗は比較的小さく、また、
摩擦抵抗の作用する長さも従来より大幅に短くなる。
そして、これ等によりノックアウト荷重をも、従来より
大幅に低減することが可能となる。
一方、素材投入孔27と素材25との間に形成される間隙部
33に素材25が完全に据込まれた後に、さらに、前方押出
し加工を行なう場合には、既に、素材25がダイ23に対し
て相対移動をしているため、素材25の全てが素材投入孔
27の内面に当接しても、動摩擦の状態であるため、摩擦
力を従来より大幅に低減することが可能となる。
すなわち、従来は、ダイ内圧が一定圧力になった後に、
前方押出しが開始されるため、素材投入孔27と素材25と
の間には、静摩擦力が作用したが、本発明では、動摩擦
の状態であるため、摩擦力を従来より大幅に低減するこ
とが可能となる。
また、本発明では、直径dの素材25が、間隙部33におい
て直径d2まで据込まれることとなるため、素材25の据込
み部には、加工硬化が生じ、この据込み部の素材25の変
形抵抗が増大するため、ダイ内圧が低下し、また、摩擦
力も低下し、パンチ21に必要な加圧力を低減することが
可能となる。
さらに、素材投入孔27と素材25との間に形成される間隙
部33への素材25の据込み時に、成形孔29において、前方
押出し加工が開始されているため、素材投入孔27に素材
25が充満した状態での押し残り部の長さが短くなること
となる。
そして、この後者の場合にも、パンチ21の加圧力を従来
より大幅に低減することが可能となり、また、ダイ内圧
を低減し、さらに、ノックアウト荷重をも、従来より大
幅に低減することが可能となる。
第3図は、横軸にパンチ21のストロークを、縦軸にパン
チ21の加圧力を採って、本発明の効果を説明するための
グラフであり、実線は本発明の場合を、一点鎖線は従来
の場合を示している。
なお、図においては、間隙部33への素材25の据込みが
行なわれている非定常加工域を示しており、は、間隙
部33への素材25の据込みが完了した後の定常加工域を示
している。
この第3図から、本発明では、従来より大幅にパンチ21
の加圧力が低減されていることがわかる。
なお、本発明の効果は、第2図に示した素材25におい
て、l/dの値が4以上である時に、顕著に得ることがで
きる。
すなわち、本発明では、l/dの値が4より小さい時に
は、素材投入孔27と素材25との間に発生する摩擦抵抗
は、比較的小さく、従来工法にて充分に加工可能であ
り、本発明による効果はあまり得られない。
また、本発明では、素材投入孔27の嵌合部31の横断面積
A1が、間隙部33の横断面積A2の97%より大きい場合、す
なわち、d1 2/d2 2の値が0.97より大の時には、隙間が小
さすぎるため、素材25が据込まれ、素材投入孔27内に充
満した時でも、まだ、ほとんど素材25が流動していない
状態であり、また、据込みによる加工硬化も据込み代が
少ないとほとんど発生しないので、充分な効果を得るこ
とが非常に困難になる。
なお、以上述べた実施例では、素材投入孔27を一段の段
部から形成した例について述べたが、本考案はかかる実
施例に限定されるものではなく、複数の段部から形成し
ても良い。
なお、この場合には、素材径は、素材投入孔の最大径の
97%より小さければ、据込みが発生することが可能とな
るため任意に選択することができる。
また、以上述べた実施例では、前方押出し加工終了後の
製品に、段部が残ることとなるが、通常このような製品
は、この後に、据込み加工あるいはしごき加工をされる
ことが多く、比較的問題となることはない。
そして、段部あるいはテーパは、極微小でも、本発明の
効果を奏するため、最終鍛造加工となる場合でも、段部
あるいはテーパを設計公差内に設定することにより、対
応することが可能である。
第4図は、本発明の前方押出し加工装置の他の実施例を
示すもので、図において符号41,43は、上下方向に間隔
を置いて対向配置されるフレームを示している。
これ等のフレーム41,43には、互いに対向してパンチ保
持具45およびダイ保持具47が固定されており、パンチ保
持具45には、パンチ49が、また、ダイ保持具47には、ダ
イ51が取り付けられている。
ダイ保持具47は、アウタ部53とインナ部55とからなり、
インナ部55の中心には、ノックアウトピン57が貫通固定
され、その上端は、ダイ51内に挿入されている。
しかして、この実施例では、中空円柱状であるダイ51内
には、第5図に示すように、矢符Aで示す、素材25の押
し出し方向の先端部に、同方向に延びる歯が複数形成さ
れたギヤ成形用の成形孔(異形形状成形部)59が形成さ
れている。
この成形孔59の径は、均一な径の金属の丸棒からなる素
材25の外径より小さくなっている。
そして、この成形孔59から後端側に向け嵌合部61および
間隙部63が形成され、これ等の部分が、シャフト本体成
形部(長尺物本体成形部)65とされている。
間隙部63には、パンチ49側に向けて漸次内部径が広がる
ように、段差67,69が設けられている。
嵌合部61は、素材25の径より僅かに大きくなっており、
初期状態では、素材25は、ここまで挿入される。
また、ノックアウトピン57の外径は、成形孔59の内径よ
り小径に形成されている。
以上のように構成された前方押出し加工装置では、ダイ
51内に、素材25である均一な径の金属の丸棒が挿入さ
れ、セット位置から、上下フレーム41,43が、互いに近
づく方向に高圧で移動され、パンチ49がダイ51内に高圧
で挿入され、これにより、素材25が冷間鍛造される。
この後、上下のフレーム41,43がセット位置に戻され、
パンチ49がダイ51内から抜かれ、ノックアウトピン57に
より成形品が抜き出され、これにより、ダイ51の内部空
間と一致する形状の成形品が得られる。
すなわち、この実施例では、第6図に示すように、ダイ
51の段差67,69に対応する段差71,73が設けられたシャフ
ト本体75、および、その先端にギヤ(異形形状)77が形
成された成形品79を得ることができる。
そして、このような成形品79を切削,研磨、あるいは、
プレス等により一定の径に加工することにより、第7図
に示すように、径が一定のシャフト本体81の先端にギヤ
77を有するシャフト83を得ることができる。
しかして、以上のような前方押出し加工方法では、ダイ
51内におけるシャフト本体成形部65は、段差67,69を設
けたことにより、素材25の押し出し方向と反対側に漸次
広がっているため、パンチ49により素材25をダイ51内に
押し込む成形時のダイ51内面に対する素材25の摩擦抵抗
を、前述した実施例と同様に従来より大幅に低減するこ
とが可能となる。
この結果、鍛造欠陥の発生が少なくなり、かつ、パンチ
51の押し込み荷重が低く抑えられ、ひいては潤滑剤を使
用する必要もなくなり、寸法精度の向上を図ることが可
能となる。
また、鍛造後の成形品79をノックアウトピン57により抜
き出す際の、シャフト本体75周面とダイ51内面が摺接す
る長さが短くなるため、ノックアウトピン57によるダイ
51内からの抜き出しストロークを短くすることができる
とともに、その荷重もパンチ49と同様に、低く抑えら
れ、ノックアウトピン57を小径にしても破損する虞がな
くなる。
特に、この実施例では、二段の段差67,69を設けたの
で、ノックアウト時にシャフト本体75周面とダイ51内面
が摺接する長さを短くでき、ノックアウト荷重を充分に
低減することが可能となる。
なお、以上述べた実施例では、成形孔59を、ギヤを形成
するための異形形状とした例について述べたが、本発明
は、かかる実施例に限定されるものではなく、例えば、
ローレット,セレーション,スプライン,多角形形状,
素材25に外径より小さい円形形状を形成するための異形
形状としても良いことは勿論である。
また、以上述べた実施例では、素材25を円柱状にし、素
材投入孔27を円形にした例について述べたが、本発明
は、かかる実施例に限定されるものではなく、例えば、
素材投入孔を、三角形,四角形,多角形等の異形形状と
しても良いことは勿論である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、請求項1の前方押出し加工方法で
は、パンチが素材に当接すると、素材は、パンチ側に向
けて順次拡径する複数の段部を有する素材投入孔と素材
との間に形成される所定の間隙に据込まれ、これと同時
に、開放されている成形孔側に流れ込むため、成形時に
必要とされるパンチの加圧力をより大幅に低減すること
ができ、また、ノックアウト荷重がより低減し、成形品
のノックアウトをより容易に行なうことができる。素材
投入孔と素材との間に形成される所定の間隙に据込ま
れ、これと同時に、開放されている成形孔側に流れ込む
こととなるため、成形時に必要とされるパンチの加圧力
を従来より大幅に低減することができる。
また、ダイ内の成形品がノックアウトピンにより、成形
品の先端からパンチ側に向けて押し出されるが、ノック
アウト荷重が低減するため、成形品のノックアウトを容
易に行なうことができる。
さらに、素材の長さをl、直径をdとした時に、l/d>
4としたので、本発明の効果を特に有効に得ることがで
きる。
請求項2の前方押出し加工装置では、パンチが素材に当
接すると、素材は、パンチ側に向けて順次拡径する複数
の段部を有する素材投入孔と素材との間に形成される所
定の間隙に据込まれ、これと同時に、開放されている成
形孔側に流れ込むため、成形時に必要とされるパンチの
加圧力を従来より大幅に低減することができる。
また、嵌合部の横断面積をA1、間隙部の横断面積をA2と
した時に、A1/A2<0.97となるように嵌合部および間隙
部の横断面積が設定されるため、本発明の効果を特に有
効に得ることができる。
さらに、素材の直径をd、素材投入孔の最大径をd2とし
た時に、d/d2<0.97となるように素材および素材投入孔
の径が設定されるため、本発明の効果を特に有効に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の前方押出し加工装置の一実施例を示す
要部の縦断面図である。 第2図は本発明で使用される素材を示す側面図である。 第3図は本発明の効果を示すグラフである。 第4図は本発明の前方押出し加工装置の他の実施例を示
す縦断面図である。 第5図は第4図のV部の拡大図である。 第6図は第4図の装置で得られた成形品を示す側面図で
ある。 第7図は第6図の成形品の段差を加工した製品を示す側
面図である。 第8図は従来の前方押出し加工方法を示す説明図であ
る。 第9図は第8図の押出し加工方法で使用される素材を示
す側面図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 21,49……パンチ 23,51……ダイ 25……素材 27……素材投入孔 29,59……成形孔 31,61……嵌合部 33,63……間隙部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野寺 次男 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社三ツ葉電機製作所内 (72)発明者 小林 一登 神奈川県相模原市東橋本3―5―21 明和 ハウス1―21 (56)参考文献 特開 昭56−111538(JP,A) 特開 昭60−92032(JP,A) 特開 昭61−266141(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイに形成される素材投入孔内に長尺状の
    素材を投入し、この素材の後端をパンチにより前方に押
    圧し、前記素材投入孔の前方に形成される成形孔に、素
    材を押し出して所定形状の成形品を得る前方押出し加工
    方法において、前記素材をその長さl/直径dの値を4以
    上とし、前記素材投入孔にパンチ側に向けて順次拡径す
    る複数の段部を形成し、前記素材投入孔の成形孔側の内
    径を前記素材の外径と略同一径にするとともに、前記素
    材のパンチ側の内径を、前記素材投入孔と素材との間に
    所定の間隙が形成されるように前記素材の外径より大と
    し、この素材投入孔内に素材を投入した後、この素材の
    後端をパンチにより前方に押圧し、前記素材投入孔の前
    方に形成される成形孔に、素材を押し出して所定形状の
    成形品とし、このダイ内の成形品をノックアウトピンに
    より、成形品の先端からパンチ側に向けて押し出すこと
    を特徴とする前方押出し加工方法。
  2. 【請求項2】ダイに形成される素材投入孔内に長尺状の
    素材を投入し、この素材の後端をパンチにより前方に押
    圧し、前記素材投入孔の前方に形成される成形孔に、素
    材を押し出して所定形状の成形品を得る前方押出し加工
    装置において、前記素材投入孔には、パンチ側に向けて
    順次拡径する複数の段部を形成し、前記素材投入孔の成
    形孔側には、長さl/直径dの値を4以上とされる前記素
    材の外形と略同一径とされる内径を有する嵌合部を形成
    し、前記素材投入孔のパンチ側には、素材との間に所定
    の間隙が形成される内径を有する間隙部を形成し、前記
    嵌合部の横断面積A1/間隙部の横断面積A2の値が0.97未
    満とされることを特徴とする前方押出し加工装置。
JP2121946A 1989-05-17 1990-05-11 前方押出し加工方法およびその装置 Expired - Fee Related JPH0741348B2 (ja)

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JP12329789 1989-05-17
JP1-123297 1989-05-17
JP1-129748 1989-05-22
JP12974889 1989-05-22

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JPH0377738A JPH0377738A (ja) 1991-04-03
JPH0741348B2 true JPH0741348B2 (ja) 1995-05-10

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