JPH0741097B2 - 輪移しゲーム具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、一方の柱にはめ込んでいる輪を他方の柱に
はめ込んだままの状態で移す輪移しゲーム具に関する。

〔従来の技術〕

この種のゲーム具と類似したゲーム具としては、いわゆ
る知恵の輪と称するものがある。この知恵の輪は、２つ
以上の構成部材が交互に複雑に絡み有って連結されてい
るものを、構成部材相互を適当に動かしながら絡みを解
いて、各構成部材毎に分離する過程を楽しむゲーム具で
ある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の知恵の輪は、各構成部材を相互に適当に動かしな
がら絡みを解くゲーム具であるので、手で持ったままで
両手を使って各個人が一人ずつ行い、且つ、手先の運動
のみで身体的運動は含まれず、もっぱら頭の体操的意味
合いしか有しなかった。そのため、他人と協力しながら
身体を動かしながらゲームを楽しむことは出来ないとい
う問題点がある。また、分離後は各構成部材が分離独立
した状態となるので、紛失の恐れが生じ公共的な道具あ
るいは私設としては適さないという問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、そ
の手段とするところは、台座上に設けられた第１支柱
と、該第１支柱と中空状第１障害物を介して連結された
第２支柱と、前記中空状第１障害物の中を通りその先端
に中空状第２障害物を設け、且つ、台座上に設けられた
第１障害支柱と、前記中空状第２障害物の内部へ侵入す
る台座上に設けられた第２障害支柱と、前記第１支柱ま
たは第２支柱のいずれかにはめ込まれる可撓性部材から
なる輪とから構成されるところにある。

〔作用〕

上記手段によると、第１支柱または第２支柱にはめ込ま
れた輪を、第２支柱または第１支柱に移す際には、第１
支柱または第２支柱に輪がはめ込まれたままの状態で、
中空状第１障害物、中空状第２障害物、第１障害支柱及
び第２障害支柱を越えて移す。このときの輪の通し方を
試行錯誤することによって、早く輪を移す者とそうでな
い者が現れてゲームを競う。第１支柱から第２支柱への
輪の移し方と、第２支柱から第１支柱への輪の移し方の
過程は同じであるが、左右反対となるので一方から他方
への支柱へのはめ込みがスムーズに行っても、他方から
一方へはスムーズに移るとは限らず、また、時間を置い
て行うと移し方の過程が忘れて結構時間がかかるところ
に面白さが生じる。

〔実施例〕

この発明の第１実施例について第１図に基づいて説明す
る。

この第１実施例の輪移しゲーム具１は、台座２上に設け
られた第１支柱３と、該第１支柱３と中空状第１障害物
４を介して連結された第２支柱５と、前記中空状第１障
害物４の中を通りその先端に中空状第２障害物６を設
け、且つ、台座２上に設けられた第１障害支柱７と、中
空状第２障害物６の内部へ侵入する台座２上に設けられ
た第２障害支柱８及び第１支柱３または第２支柱５のい
ずれかにはめ込んた可撓性部材の輪９とからなる。

前記台座２は、平板状のものに限定されず、凹凸のある
部材あるいはコンクリート土台からなるものであっても
よい。台座２にその下端が固定されている第１支柱３と
第２支柱５の間に連結された中空状第１障害物４は、円
形、多角形などのように内部が中空になっている形状で
あればよい。そして、この中空状第１障害物４の最大外
径は輪９の円周長さの半分以下である。前記第１障害支
柱７はその下端が台座２に固定され、中央部分が中空状
第１障害物４の中を通って折れ曲がりその先端には中空
状第２障害物６が固定されている。この中空状第２障害
物６は円形に限定されることなく他の形状であってもよ
い。前記第２障害支柱８はこの中空状第２障害物６の内
部に侵入しているが、図示のように、上方から折れ曲が
って侵入しても下方から一直線状に侵入してもよい。そ
して、その先端には意匠的効果を高めるための球10が固
定されている。前記輪９は、折れ曲がりが可能な可撓性
部材からなり、第１支柱３または第２支柱５のいずれか
にはめ込まれている。

上述のような構成からなるこの発明の輪移しゲーム具１
を使用して遊戯する場合について説明する。

この輪移しゲーム具１の遊戯は、一方の支柱にはめ込ま
れている輪９を中空状第１障害物４、第１障害支柱７、
中空状第２障害物６及び第２障害支柱８を越えて他方の
支柱へ移す過程を楽しむゲームである。

今、第１図に示すように、輪９が第１支柱３にはめ込ま
れている状態から第２支柱５へ移す場合の過程を楽しむ
ゲームについて説明する。まず、輪９を延ばして、第２
図に示すように、中空状第２障害物６を通過させる。と
ころが、第２障害支柱８が邪魔をするので、これを解除
しなければならない。そのために、第３図に示すよう
に、輪９の先端を球10の下を越えさせ第４図に示す１点
鎖線の状態とする。この状態から輪９を矢印方向へ引っ
張ると、第４図の実線で示すように第２支柱５と第１障
害支柱７にはめ込まれた状態となる。次に、この状態か
ら第１障害支柱７から抜き出すために、第５図に示すよ
うに、中空状第１障害物４の中を通って、その先端を中
空状第２障害物６の先端を越えさせる。このとき、第２
障害支柱８が邪魔になるので、第６図に示すように、輪
９の先端を球10の下を通過させる。そして、輪９を引っ
張ると、輪９は中空状第２障害物６及び中空状第１障害
物４を越えると共に第１障害支柱７をも越えて、第７図
に示すように第２支柱５にのみ嵌り込む。これによっ
て、ゲームが一応終了するが、ゲームのルールを元の第
１支柱３に輪９を戻すところの往復の過程を楽しむこと
にしておけば、逆の過程をたどって第１支柱３に輪９を
嵌め込むようにする。

この発明の第２実施例は第８図に示される。前記第１実
施例と異なるところは、第２障害支柱８を中空状第２障
害物６の中を下方から上方へと設けた点である。

この発明の第３実施例は第９図に示される。前記第２実
施例と異なるところは、第２障害支柱８の先端部分を中
空状第２障害物６の外側へ折り曲げてその先端に中空状
第３障害物11を設け、更に、この中空状第３障害物11の
中を下方から上方へと第３障害支柱12を設けた点であ
る。

これら第２及び第３実施例の遊戯法は、第１実施例とほ
ぼ同じであるので、その説明を省略する。

〔発明の効果〕

以上の説明からも明らかなように、この発明の輪移しゲ
ーム具は、一方の支柱から種々の障害物を越えて他方の
支柱へと輪を移す過程を楽しむものである。この過程の
途中において、輪は常に第１支柱または第２支柱のいず
れかにはめ込まれた状態にあるので、分離することがな
く、従って、台座をしっかりと固定しておけば公共的な
ゲーム具として利用しても、盗難を心配することがな
い。また、各構成部材をステンレス鋼等の材質を使って
その径を大きくすると共にそれぞれを長く大きく形成
し、且つ、台座としてコンクリートブロック等の重量の
ある部材を使用した場合には、ジャングルジム的に各部
材の上に乗ったり、ぶら下がったりすることができるの
で、ゲームを楽しみつつ身体の運動ができるという利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第７図はこの発明の第１実施例を示し、第１
図は全体斜視図、第２図乃至第７図はゲームの過程を示
す説明図、第８図はこの発明の第２実施例、第９図はこ
の発明の第３実施例を示す。 １……輪移しゲーム具、 ２……台座、 ３……第１支柱、 ４……中空状第１障害物、 ５……第２支柱、 ６……中空状第２障害物、 ７……第１障害支柱、 ８……第２障害支柱、 ９……輪。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】台座上に設けられた第１支柱と、該第１支
   柱と中空状第１障害物を介して連結された第２支柱と、
   前記中空状第１障害物の中を通りその先端に中空状第２
   障害物を設け、且つ、台座上に設けられた第１障害支柱
   と、前記中空状第２障害物の内部へ進入する台座上に設
   けられた第２障害支柱と、前記第１支柱または第２支柱
   のいずれかにはめ込まれる可撓性部材からなる輪とから
   構成されることを特徴とする輪移しゲーム具。