JPH0740735U - ボタンの取付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボタンを付け直すとき、針や糸を使わずに、
ワンタッチでボタン付けができる取付具を提案すること
を目的とする。 【構成】 ボタン(1)の糸孔に挿入できる少なくとも２
本以上の脚(11)を有するボタン止め具本体(10)と、前記
脚を布地に刺入して反対側に突き出た脚をかけ止める受
ピース(15)との組み合わせからなるボタン取付具であっ
て、前記脚(11)は、互いに向き合う方向に拡縮自在とさ
れ、かつ先端に仮保持用爪部(12)を備えており、一方、
前記受ピース(15)は、前記仮保持用爪部(12)を挿入し、
かつその爪部を係止するアンダーカット付き係合部(16)
を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主としてワイシャツあるいはブラウスなどに簡単に取り付けること ができるボタンの取付具に関するもので、特に糸、針等を使わずに、ワイシャツ などに取り付けることができるようにしたボタン取付具に関わる。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】

ワイシャツのボタンは、従来、糸、針により縫いつけられている。しかし、我 々がよく経験するように、例えばワイシャツを何度かクリーニングした後では、 ボタンがとれていたり、糸がほつれボタンが外れ易くなっている場合がある。そ のようなときには、ボタンを付け直す必要があるが、糸や針によってボタンを縫 い付ける作業は手数がかかり、忙しいとき、或いは急場に間に合わないことがあ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

既製品たるワイシャツに縫いつけられている一般のボタンは、ほとんどの場 合、機械により縫いつけられている。従ってボタンは、その大きさ、糸孔の位置 がほぼ一定である。そこで本考案は、上記した従来の問題点に鑑み、ボタンを付 け直すとき、会社、出張先、電車の中に至るまで、針や糸を使わずに、簡単迅速 に、いわばワンタッチでボタン付けができる新規な取付具を提案するものである 。

【０００４】 また本考案は、使用にあたり、布地の痛みが少なく、かつボタンを曲がりなく 取り付け得るようにしたボタン取付具を提案することを目的としている。さらに また本考案の別の目的は、装飾性・美装性を併せ具備したボタン取付具を提供す るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記の課題を達成するため、本考案はボタンの糸孔に挿入できる少なくとも２ 本以上の脚を有するボタン止め具本体と、前記脚を布地に刺入して反対側に突き 出た脚をかけ止める受ピースとの組み合わせからなるボタン取付具であって、前 記脚は、互いに向き合う方向に拡縮自在とされ、かつ先端に仮保持用爪部を備え ており、一方、前記受ピースは、前記仮保持用爪部を挿入し、かつ爪部を係止す るアンダーカット付き係合部を備えていることを特徴とするボタン取付具である 。

【０００６】 前記脚は、ボタン止め具本体と仮保持用爪部との間に、布地を保持する段部を 備えている。

【０００７】 前記受ピースは、前記脚と直交する平面部に仮保持用爪部の挿入孔を備えた中 空構造体である。

【０００８】 前記止め具本体には連結部材を一体に取り付けることができ、また止め具本体 は、頂部などが着色されていてもよい。

【０００９】

【実施例】

次に本考案の一実施例を、図面を参照しながら具体的に説明する。 図１と図２は本考案の基本的な一実施例であるボタン止め具本体１０と、そのボ タン止め具本体を固定するストッパとして機能する受ピース１５を示した斜視図 及び断面図である。

【００１０】 符号１１は本体下部に一体的に形成した２本の脚を示している。この脚は、互 いに向き合う方向に拡縮自在に形成され、かつ脚１１、１１の先端部には前記受 ピース１５と係合する仮保持用爪部１２を設けている。なお、これらの脚は、図 ２に示したように、ボタン１に合わせ、また布地の厚みに合わせて適宜設計され る。すなわちボタンの糸孔２に挿入でき、しかも衣服の布地３に刺入して反対側 に突き出るような長さ寸法を持つように、例えば、ポリプロピレン樹脂、ナイロ ン樹脂、ジュラコン樹脂、または軽量な金属材料を用いて形成する。

【００１１】 なお、ほぼＵ字状をした本体下部の脚１１には、本体と前記仮保持用爪部との 間に布地３を保持するため、側方に開口する溝状の段部１３が形成されている。

【００１２】 受けピース１５は、ボタン止め具１０に合わせて樹脂または金属材料より、一 例としてほぼ円形の中空構造体に形成される。この中空構造のピースは、前記衣 服の布地３に刺入し反対側に突き出た脚をかけ止める係合部１６を有し、前記布 地と平面的に接触する平面部１７及び該平面部と対置して仮保持用爪部を隠す平 面部１８とを備えている。なお脚と直交する平面部１７には仮保持用爪部の挿入 孔１９が設けられている。

【００１３】 ボタンの取付や交換など使用に際しては、先ず一方の手で、布地の裏側に受け ピース１５を仮保持させる。しかる後、他方の手で、先端に仮保持用爪部１２を 有する一対の脚１１、１１を取り付けようとするボタン１の糸孔２に上方から挿 入する。脚１１はその先端部を、ボタン裏側に突出させる。そして布地３に対し て直角に刺入して反対側に突き出た仮保持用爪部１２を、受けピースの平面部１ ７に設けた挿入孔１９に挿入して、アンダーカット付き係合部１６に係合保持さ せると、図２のように取付が完了する。

【００１４】 このように本考案のボタン取付具によると、針や糸を使わずに、簡単迅速に、 いわばワンタッチでボタン付けができる。従って、ボタンを付け直すとき、ある いは衣服に合わせたボタンの付け替えにあたり、会社、出張先、電車の中で糸や 針を使わずに、止め具本体と、受ピースとを簡単に組み合わせるだけで、ボタン を取り付けることができる。仮保持用爪部１２は受けピースで包囲されているの で安全も高い。

【００１５】 本考案のボタン取付具は、受けピースの平面部１７と布地３と平面的に接触す るため、布地の痛みが少なくなる。また止め具本体と、受ピースとは常に所定の 間隔に保持され、布地３に対してゆるみ、曲がりを生じにくいので体裁がよい。

【００１６】 さらに、洗濯後のアイロンがけ等によりボタン上から強いプレスがかけられた 場合にも、従来の糸のように衣服に張り付くことがなく、したがって、いつでも に同じ条件でボタンを使用できる。

【００１７】 なお取り付けようとするボタン孔が、シングルボタン孔でなくダブルのボタン 孔持つ場合（４個の糸孔２を持つ場合）は、図３のように２個の止め具１０を並 列に使用する。一方受けピース側は、一対のアンダーカット付き係合部１６を備 えている受けピース１５を作製し、その一対の係合部に前記各止め具の脚１１を 係合させてを使用する。また図４のように、２個の止め具１０を予め連結部材２ ０で一体に連結させることも差し支えない。

【００１８】 前記連結部材２０は装飾乃至化粧部材を兼ねていてもよい。例えばイニシャル とか、図案文字とか、鳥や動物を象ったパネルで連結部材を構成させることがで きる。図３、図５の例は連結部材２０がイニシャルで形成されている事例である 。なお連結部材２０自体をあるいは止め具本体の少なくとも頂部などをカラー着 色したときは、さらに装飾性・美装性を向上させることができる。

【００１９】 図６（イ）または（ロ）は、本考案のボタンの取付具により衣服にボタンを 取付た状態を示したもので、止め具本体の方向や連結部材２１の形や色などを変 化させつけ変えることでボタンにアクセントを付与できる。このように様々な服 装、ボタンに合わせて止め具とその受けピースを選択することで、おしゃれな着 こなしが可能になる。

【００２０】

【考案の効果】

以上詳しく説明したように、本考案は、ボタンの糸孔に挿入できる少なくと も２本以上の脚を有するボタン止め具本体と、前記脚を布地に刺入して反対側に 突き出た脚をかけ止める受ピースとの組み合わせからなるボタン取付具であって 、前記脚は、互いに向き合う方向に拡縮自在とされ、かつ先端に仮保持用爪部を 備えており、一方、前記受ピースは、前記仮保持用爪部を挿入し、かつ爪部を係 止するアンダーカット付き係合部を備えいるもので、ボタンを付け直すとき、針 や糸を使わずに、ワンタッチでボタン付けができる。また本考案は、使用にあた り、先端の爪部が受けピースで隠されるので安全性があり、ボタンが引っ張られ ても布地の痛みが少なく、かつボタンを曲がりなく取り付け得るので体裁がよい 等の効果がある。さらにまた本考案は、装飾性・美装性を向上させうるものであ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示した斜視図である。

【図２】使用状態を示した断面図である。

【図３】本考案の変形例を示した斜視図である。

【図４】本考案の他の変形例を示した斜視図である。

【図５】本考案の他の変形例を示した平面図である。

【図６】本考案のボタンの取付具により衣服にボタンを
取付た状態を示した説明図。

【符号の説明】

１ ボタン １０ 止め具本体 １１ 脚 １２ 仮保持用爪部 １３ 段部 １５ 受けピース １６ 係合部 １７ 平面部 １８ 平面部 １９ 挿入孔 ２０ 連結部材

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボタン(1)の糸孔に挿入できる少なくと
   も２本以上の脚(11)を有するボタン止め具本体(10)と、
   前記脚を布地に刺入して反対側に突き出た脚をかけ止め
   る受ピース(15)との組み合わせからなるボタン取付具で
   あって、前記脚(11)は、互いに向き合う方向に拡縮自在
   とされ、かつ先端に仮保持用爪部(12)を備えており、一
   方、前記受ピース(15)は、前記仮保持用爪部(12)を挿入
   し、かつその爪部を係止するアンダーカット付き係合部
   (16)を備えていることを特徴とするボタン取付具。
2. 【請求項２】 前記脚(11)は、ボタン止め具本体と仮保
   持用爪部との間に、布地を保持する段部(13)を備えてい
   る請求項１記載のボタン取付具。
3. 【請求項３】 前記受ピース(15)は、前記脚と直交する
   平面部に仮保持用爪部の挿入孔(19)を備えた中空構造体
   である請求項１記載のボタン取付具。
4. 【請求項４】 前記止め具本体(10)には連結部材(20)が
   一体に取り付けられている請求項１記載のボタン取付
   具。
5. 【請求項５】 前記止め具本体(10)は、少なくとも頂部
   が着色されている請求項１記載のボタン取付具。