JPH0740670B2 - スタックアルゴリズム形逐次復号方法 - Google Patents

スタックアルゴリズム形逐次復号方法

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JPH0740670B2
JPH0740670B2 JP61116112A JP11611286A JPH0740670B2 JP H0740670 B2 JPH0740670 B2 JP H0740670B2 JP 61116112 A JP61116112 A JP 61116112A JP 11611286 A JP11611286 A JP 11611286A JP H0740670 B2 JPH0740670 B2 JP H0740670B2
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康夫 平田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、データ伝送における符号誤り訂正方式に係
り、特には逐次復号方法の改善に関する。
(従来の技術) 近年の通信回線あるいは通信網は、そのディジタル化が
強力に推進されている。情報のディジタル伝送にあって
は、伝送中に発生する符号誤りをいかにして訂正するか
が重要な課題となる。
符号誤りの訂正方式には、受信側で誤りを検出したら送
信側に情報の再送を求める自動再送要求方式(Automati
c Request:ARQ方式)が古くから知られている。しかし
近年では、送信側で情報に予め定めた規則に従って冗長
性を持たせて送信し、受信側では受信した符号が有する
冗長性を利用して受信符号系列に誤りがある場合でも正
しい符号系列を得ようとする誤り訂正方式の研究が盛ん
である。このような誤り訂正方式はFEC(Forward Error
Correction)と呼ばれている。FECにも多くの方式があ
るが、その一部として、たたみ込み符号化と最尤復号化
との組み合せ技術がある。たたみ込み符号化とは、送信
すべき情報に冗長性を与えるための一つの符号化手段で
あり、最尤復号とは、受信符号系列に対して考えうる全
ての候補となる情報系列を検討して、最も蓋然性の高い
情報系列を送信情報と判断する一つの復号化手段であ
る。最尤復号を行えば、誤って復号する確率が最小とな
ることが知られている。
たたみ込み符号に対して、真に最尤復号を行えるアルゴ
リズムとしては、ビタビアルゴリズムが、また近似的に
最尤復号を行えるアルゴリズムとしては、逐次復号法が
広く知られている。
本発明は、逐次復号法に深く関係するので、これについ
て説明する。
逐次復号法とは、たたみ込み符号の持つ木構造を利用
し、その時点で最も正しい情報系列である可能性が高い
枝を逐次たどって、復号を進めていく方式である。従っ
て、逐次復号法は、全ての枝を探索しないため、厳密な
意味で最尤復号とは言えない。しかし、可能性を測る尺
度され正しく選択されておれば、逐次復号法は通常の場
合、ほぼ最尤復号に近い復号特性を得ることができる。
この逐次復号法にもスタックアルゴリズムとファノアル
ゴリズムがその代表的な復号アルゴリズムとして知られ
ている。
スタックアルゴリズムとは、かって探索した枝の情報
を、スタックと言われるメモリーの中に、正しいパスで
ある可能性の大きい順、すなわちパスメトリックの大き
い順に並べかえて蓄えておき、各ステップ毎に最も可能
性の高い枝を先に伸ばしてゆくアルゴリズムである。単
位ステップあたりのアルゴリズムを要約すると以下のよ
うになる。
1:最初のノードにパスメトリック値0を割り当て、スタ
ックに格納する。
2:スタックの先端にあるノードに続くすべてのノードの
パスメトリックを計算し、そのメトリック値に応じてス
タック中の適切な場所にノードを格納する。
3:ステップ2によってパスを伸ばしたノードをスタック
から除去する。
4:スタックの先端にあるノードが終端節点ならば復号を
終了する。そうでない時はステップ2に戻る。
第1図は、送信すべき情報系列が“010"でこれを符号化
率1/2のたたみ込み符号化を施し送信系列“001101"とし
て伝送し、これが受信側で“101101"として受信された
ときのスタックアルゴリズムによる復号過程の例を示し
たものである。図(a)は符号の木構造を示し、図中、
丸はノードを表わし丸中の数字はノードを特定するため
の番号であり、ノードとノードを結ぶ枝の上に書かれた
数字は各枝に対するブランチメトリックである。最初の
ノードからのブランチメトリックの和がパスメトリック
を与える。図(b)はスタックの内容の変化を示し、X
(Y)とするときXはノード番号、Yはパスメトリック
値である。
復号動作は大要次ぎのように行われる。受信側において
も、送信側のたたみ込み符号化のアルゴリズム(送信情
報から送信系列を作成する生成多項式)は解っている。
したがって、送信情報が“1"であるとき、または“0"で
あるときに受信すべき符号系列は当然解ることとなる。
そこで図(a)上で受信すべき符号と実際に受信した符
号との比較を行い二つの符号間距離によりその枝のブラ
ンチメトリック値を決定する。図(b)では符号間距離
が零であるときはブランチメトリック値として1を与
え、符号間距離1につき−8を与えることとした例であ
る。
例えば最初のノード0にあってはパスメトリック値は0
であるので0(0)がスタックに記憶される(ステップ
1)。次ぎにノード0から送信情報が“1"であると仮定
してノード2に向ってパスを伸長する。このとき受信す
べき符号は“11"であるが実際に受信した符号は“10"で
あり両者の符号間距離は1である。この場合のブランチ
メトリック値は、1ビットが一致し1ビットが不一致で
あるので、1+(−8)として−7が与えられる。そし
てノード2は2(−7)の形でスタックに記憶される。
これと同時に送信情報が“0"であると仮定してノード1
に対してもパスの伸張が行われる。このとき受信すべき
符号は“00"であるが実際に受信した符号は“10"であり
これらの符号間距離は1であるのでブランチメトリック
値として−7が与えられ、ノード1は1(−7)の形で
スタックに記憶される(ステップ2)。次のステップで
のバスの伸張は、スタックに記憶されているノードのう
ち最も大きなパスメトリック値を有するノードから行わ
れる。しかし図の例では、ステップ2終了時スタックに
記憶されているノード2と1のパスメトリック値は同じ
であるので、ステップ3としてノード2からノード5、
6に対してパスの伸張が行われ、ステップ4としてノー
ド1からノード3、4に対してパスの伸張が行われる。
ステップ4終了時においては、ノード4が最大のパスメ
トリック値を持つので、ステップ5としてはノード4か
らノード9、10に対してのみパスの伸張が行われる。こ
の結果ステップ4を終了した時点では、ノード9が最大
のパスメトリックを持つこととなり、この時点で送信さ
れたとみなされる符号系列はノード0からノード9に至
る符号系列“010"となる。この後は、ノード9から逐次
バスの伸張がなされるが、この伸張過程で求まるノード
のパスメトリック値が例えば16以下となったとすると、
現在探索中の枝が正しい枝である可能性は低いと判断し
て、次のパスの伸張はノード5または6から行われるこ
ととなる。
以上のようにスタックアルゴリズムとは、常に木の枝に
沿って前進−後退を繰り返しながら復号を求めるアルゴ
リズムである。このアルゴリズムでは、探索している情
報系列に対し、パスメトリック値があるしきい値を割ら
ない限り前進を続ける。しかし一旦しきい値を割った時
には、現在探索中の枝が正しい枝である可能性は低いと
判断して、後退運動(バックサーチ)を行い、新たに別
の候補となる系列を探すものである。
(発明が解決しようとする問題点) スタックアルゴリズムは、ファノアルゴリズムと比較し
て、雑音の大い伝送路上でも、比較的少ない計算回数で
復号ができ、しかも復号後のビット誤り率特性が良い、
という基本的に優れた特長を有する一方で、以下に述べ
る様な欠点を持っている。
第一に、探索した枝の情報はスタックメモリー上に順次
蓄積されてゆくが、メモリーは有限であるため、復号は
たかだかメモリーサイズ程度のビット長でしか一度に行
えず、連続的には復号できない。すなわち、1ブロック
をメモリーサイズ程度のビット長とし、このブロックが
復号の処理単位となる。たたみ込み符号を使用して、い
わゆるブロック復号を行おうとするには、ブロックの終
点でたたみ込み符号を閉じる必要性が生じる。たたみ込
み符号を閉じるには、送信側で符号拘束長に相当するビ
ット数だけ“0"を送出し続ける必要がある。このよう
に、従来のスタックアルゴリズムには連続で復号できな
いという欠点から派生して、伝送スループットも低下さ
せるという欠点もある。また復号に必要なメモリー量が
用意されたメモリー量を超えた時にはメモリーオーバー
フローが生じて、ブロック全体が抹消される。
第二に、一個のノードから伸ばすべき枝の数は、2元シ
ンボルで符号化率(Ko/No)の符号を用いた場合、2ko
存在する。従って、符号化率が高くなった場合に、枝を
一度に全部伸ばそうとするとその数は相当に大きくな
り、所要メモリー容量が増大すると共に、誤りの少ない
低雑音伝送路であっても復号時間が相対的に遅くなると
いった問題がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前述したスタックアルゴリズムの利点をその
まま保持しつつ、上記従来の欠点を解消するものであ
り、従来のスタックアルゴリズムに、逐次的な枝の伸長
過程と、系統的なノード消去サイクルをとり入れること
で、実質的な所要メモリー量の削減と復号の高速化を図
りつつ、連続復号を可能とすることを目的とするもので
ある。
この目的を達成するために、本発明では、木構造のうち
に探索すべき範囲を伝送路の状態に応じて予め定め、該
探索範囲内における現時点で最も尤度の高いノードから
該探索範囲外のノードまで、バックトレースによって正
しいパスを確定し、該確定したパス上の前記探索範囲外
の前記ノードから派生した該探索範囲外のノードをスタ
ックから消去している。
即ち、本発明では、予めある長さの生き残りパス長を設
定しておき、それを超えた、より以前のパス群について
は、現時点の最も尤度の高いノードから正しいパスを確
定し、そこから派生している尤度の低いノード群を系統
的に消去してゆく手法を採る。第2図によりこの手法を
説明する。図はトレリス図により探索軌跡を示したもの
である。先ず、前もってある長さのバックサーチリミッ
トLを設けておく。このLの値により探索範囲(SCOP
E)が決まる。Lの値は、伝送路の状態によって変化さ
せる。復号ビットを出力するにあたっては、現在最もパ
スメトリック値の高いノードcから、バックトレースを
サーチリミットbまで行ってノードaとbの間の正しい
パスを確定した後、このパス上のビットを出力する。確
定したパスから派生したノード群dは、誤ったパスを構
成する集合(インコレクト・サブセット)と見なされ、
これらは復号ビットの出力と同時にスタック中から削除
される。これによって、本発明は信号系列を連続的に復
号してゆくことができ、上記第一の欠点が解消される。
また、本発明の実施態様として、従来のように、あるノ
ードから枝を伸ばす際に、全ての枝を一度に伸ばす方式
をとらず、それらの枝のうち最も尤度の高い枝を一本伸
ばし、その後、このノードが再び最も高いパスメトリッ
クを持つノードとして選び出される毎に、残った枝のう
ち、尤度の高いのもから順次伸ばす手法を採用すれば、
前述の第二の欠点を解消することができる。
(実施例) 本発明の一実施例を第3図にしめし、本発明を詳細に説
明する。
第3図は符号化率1/2、シストレジスタ段数=3のたた
み込み符号をスタックアルゴリズムによって復号する例
である。図において、1は送信側の信号入力端子、2は
シフトレジスタ3と排他的論理和ゲート4と並列直列変
換器5とからなるたたみ込み符号化器、6は伝送路、7
は伝送路上の雑音、8は直列並列変換器、9は復号デー
タの出力端子、10はデコーダバッファ、11はパストレー
スバッファ12とスタックアルゴリズムコントローラ13と
バッファ14とスタックメモリ15とからなるスタックデコ
ーダである。なお図中の二重線はバスラインであってこ
のうち斜線二重線は制御バスを示す。
先ず送信側の動作を説明する。入力端子1からの信号系
列はたたみ込み符号化器2によりたたみ込み符号化され
る。たたみ込み符号化器2は信号系列の3ビットをシフ
トレジスタ3に逐次蓄え、1ビット入力する毎にその入
力ビットを出力するとともにシフトレジスタ3内の3ビ
ットの排他的論理和を入力ビットの冗長ビットとして出
力する。これら二つの出力ビットは、並列直列変換器5
で直列信号に変換されて、伝送路6に送出され、受信側
に伝送される。
受信側においては直列並列変換器8により並列のデータ
に変換されデコーダバッファ10に入り、復号のタイミン
グを待つ。復号タイミングとなったデータは、バッファ
14に読み出され、スタックアルゴリズムコントローラ13
の制御の元に、次に述べるアルゴリズムによりパスの探
索がなされる。パストレースバッファ12は現在の探索範
囲内で最も正しいとして探索された符号系列が記憶され
る。
次に、スタックアルゴリズムコントローラ13のアルゴリ
ズムを詳細に説明する。なお、復号アルゴリズムのフロ
ーチャートを第4図に示しこれを参考とする。
最初にスタック15中から最大パスメトリックを持つノー
ドを取り出して、これを親ノードとする。次にこの親ノ
ードからパスをさかのぼり、トレースバッファ12内の最
尤パスの更新を行う。この時、もし復号ビットが新たに
確定すれば、これをデコーダバッファ10に対して出力も
同時に行う。
続いて、親ノードから伸ばす枝を一本決定する。もしこ
のノードが、かって枝を一本を伸ばしていなければ、受
信系列から推定される局所的に最も確からしい枝を第一
枝として選択する。さもなくば、受信系列と既に伸ばし
た枝との情報を利用して第一枝とのハミング距離の小さ
い順に次の枝を選ぶ。また、この枝の選択によって、ノ
ードから全ての枝が伸ばし尽くされた時には、このノー
ドをスタック15中から削除する。
枝が選択されたならば、これよりノードの属性である、
ノードの深さ、シフトレジスタ状態、パスメトリック値
が求められるので、これらの値をスタック15中に格納
し、その後に、ノード間の連鎖を作成する。最後に、過
去の生き残りパス長を越えた部分のインコレクト・サブ
セット(Incorrect Subset)を除去する。また、もしス
タック15中に格納されるノード数がある一定数を越えた
際には、生き残りパス長Lを減じてスタック15中のノー
ド数を削減し、スタックオーバーフローの発生を未然に
防ぐ。
上記のアルゴリズムを実現する為、本スタックアルゴリ
ズムコントローラ13は、逐次的に枝を伸長する枝伸長手
段、確定したパスから派生したノード群を消去するノー
ド消去手段、最尤パスを更新するパストレース手段、連
続復号用にパスメトリックを更新する相対メトリック計
算手段から構成される。またノードの情報を格納するた
めのスタックメリー、パスメトリック値に応じてノード
の順序付けを行う補助スタックメモリー、最尤パスを更
新するためのパストレースメモリーが、それぞれ復号用
メモリーとして用意されている。後二者は連続復号用に
循環形のメモリー構成をとっている。
スタックでは、1個のノードを表現するために8種の属
性が定義されており、それぞれ、 (VALUE)−パスメトリックの相対値 (DEPTH)−ノードの深さ (STATE)−ノードのシフトレジスタ状態 (STKPT1)−同じパスメトリックを有する他のノードの
アドレス (STKPT2)−同じパスメトリックを有する他のノードの
アドレス (PARENT)−自分の親のノードのアドレス (BROS)−自分と親を同一にする兄ノードのアドレス
(長子ノードの場合には0) (SON)−自分のノードから生まれた最新の子ノードの
アドレス(子ノードを持たない場合には0) なる情報が格納される。
ノード群は、そのパスメトリック値に応じて、順序付け
が行なわれる。この順序付けの為に補助スタックが用い
られる。第5図(a)はこの様子を示したものである。
補助スタック上の各メモリーは、ある一定幅Δ(これを
量子化幅という)の範囲のメトリック値を持つノードを
格納しており、ビンとも呼ばれる。補助スタックメモリ
ー番地kの内容は、それぞれパスメトリック値M0がある
一定範囲、すなわちkΔ≦M0<(k+1)Δにあるノー
ド群の鎖を作る筆頭番地を指している。この図では、N
o.11の補助スタックが、120のノードを指している。そ
して各ノード間は、それぞれポインタ(STKPT1),(ST
KPT2)で互いに鎖を作って結ばれている。但し、連続的
に復号を継続する際に、パスメトリック値が増加を続け
て、オーバーフローを起こすのを防ぐために、実際のパ
スメトリックは全て次の如く、相対メトリック計算回路
において、相対値に変換されている。すなわち、補助ス
タック中で最高のパスメトリック値を持つノードが格納
されているビン番号は仮想的に常に0でありそれより小
さなメトリック値を持つノードは相対値−1,−2,…なる
ビンに格納されている。従って、あるノードが格納され
ている相対ビン番号をj(j=0,−1,−2,..)、(VALU
E)中に書き込まれた値をM(0≦M<Δ)とすると、
相対パスメトリック値は、 =jΔ+M の関係で示される。またMとM0の関係は、 M=mod(M0,Δ) となる。従って、連続復号を継続しても相対メトリック
値は常にある範囲内に抑えられる。
アルゴリズムの最初の段階は、この補助スタック上のリ
ストを参照して、最もパスメトリックの高いノードをと
り出すことより始める。
次いで、枝伸長手段において、受信信号系列より枝を一
本定める。定めた枝を実際に伸ばすには、ポインタ(PA
RENT),(BROS),(SON)を用いて以下のように行な
う。もしも選んだ枝が最初の枝であるならば、親ノード
の(SON)の値は0である。このときには、新たな子ノ
ードに割り当てるスタックのアドレスを親ノード中の
(SON)に格納し、子のノードの(PARENT)に親ノード
のアドレスを書き込む。一方、もしも選んだ枝が第二枝
以降のものならば、親ノードの(SON)の値は0ではな
く、最後に伸ばしたノードのアドレスが書き込まれてい
る。そこで、さらに子ノードを追加するには、親ノード
の(SON)の内容を最後に伸ばしたノードのアドレスか
ら新たに追加する子ノードのアドレスに書き換え、新た
に追加する子ノードの(BROS)には最後に伸ばしたノー
ドのアドレスを、(PARENT)には親ノードのアドレスを
それぞれ書き込む。そして最後に親ノードから枝が全て
伸ばされ尽した時には、第5図(b)のノード105の如
く、メトリックの連鎖を外す。
また、最尤ノードが取り出される際には、パストレース
手段において、最尤パスが更新される。しかし各ステッ
プ毎にバックサーチリミットLまでトレースを行ってい
ては手間がかかりすぎるので、本発明では次のようにし
てトレース回数の削減を図るものとする。第6図に示す
様に、始め−−−−のノードに沿って伸びて
いたパスが−−−に更新されるとする。このと
きバッファの内容は更新した後の最尤ノードから順に
書き換えられる。書き換えがノードに達した時点で更
新されるべきパスは更新前のパスに合流するため、これ
以前のパスは書き換える必要がなくなり、更新は終了す
る。但し、更新時の最尤ノードよりも深いレベルに、以
前書き込んだノードのアドレスが存在している時(この
場合)には、これのアドレスを消去しておく。
続いてノード消去手段においては、生き残りパス長を越
えたノードおよびこれより派生するインコレクト・サブ
セット上のノードが、スタックより除去される。スタッ
クからの除去は、次に利用可能な空スタックのポインタ
の内容を、新たに該当ノードのアドレスに書き替え、先
のポインタの内容を、該当ノードのアドレス中に書き込
むことで、空スタックの連鎖リストを作って行う。ノー
ド消去アルゴリズムの概要を第7図に示す。図におい
て、SON(X)は子のノードのアドレス、PARENT(X)
は親のノードのアドレス、BROS(X)は兄のノードのア
ドレスを示す関数であり、各ノードのアドレスが存在し
ないときは0が入る。また、ルート・ノード(Root nod
e)とは、インコレクト・サブセットが派生し始める正
しいパス上のノードであり、コレクト・ノード(Correc
t node)とは、ルート・ノードも含めた正しいパス上の
ノードである。
この消去手順は木探索の原則に従ったものであり、要約
すれば、1)正しいパス上のノードでない限り、子のノ
ードを追いかけて、最も末端の子ノードを削減する、
2)子ノードを消したらその兄弟ノードを全て消す、
3)子が全部消えたら親ノードを消す、4)親ノードが
消えたらその兄弟ノードを探し、これを新たな親ノード
とみなし1)に戻る。このサイクルを削除すべき根のノ
ード(Root node)にたどり着くまで繰り返すことで、
インコレクト・サブセットは全て消去される。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明によれば、木構造のう
ちに探索すべき範囲を伝送路の状態に応じて予め定め、
該探索範囲内における現時点で最も尤度の高いノードか
ら該探索範囲外のノードまで、バックトレースによって
正しいパスを確定し、該確定したパス上の前記探索範囲
外の前記ノードから派生した該探索範囲外のノードを前
記スタックから消去しているので、たたみ込み符号をブ
ロック化することなく連続的に復号することが可能とな
るばかりでなく、同時にスタックのメモリー容量の増加
を抑えて、オーバーフローの発生を極力抑えることがで
きる。また本発明は、基本的にスタックアルゴリズムで
ありながら、低雑音伝送路で、ほぼ一定の枝のみを伸ば
し続けて所要メモリーの削減・復号時間の短縮を図ると
いう、いわばファノアルゴリズム的な要素を持つと同時
に、高雑音伝送路で本来のスタックアルゴリズムの性質
が現われ、効率的なパスの探索ができる利点を有してお
り、広範囲な伝送路状態に対して最適な復号を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、たたみ込み符号の木構造と共に、スタックア
ルゴリズムにおける枝の基本的な伸長過程を説明したも
の図、第2図はノード消去サイクルの概念を示した図、
第3図は、本発明の一実施例を説明するための図、第4
図はアルゴリズムのフローチャート、第5図、第6図、
第7図はそれぞれ、補助スタックの役割、パストレース
回路の原理、ノード消去アルゴリズムを説明するための
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 IBM Journal of res earch and developme nt, vol.13,no.6,(Nov ember 1969)P.675−685;F.J elinek:“Fast Sequen tial Decoding Algor ithm Using a Stack"

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】たたみ込み符号化されたディジタル信号で
    ある符号系列を入力し、該符号系列が有する木構造に沿
    って逐次枝を伸長して枝の尤度と伸長先のノードの尤度
    とを求め、該ノードの情報をスタックに記憶し、次の枝
    の伸長は該スタックに記憶されているノードのうち最大
    の尤度を有するノードから行うことにより、前記木構造
    のうちから最も尤度の高い符号系列を出力するスタック
    アルゴリズム形逐次復号方法であって、前記木構造のう
    ちに探索すべき範囲を伝送路の状態に応じて予め定め、
    該探索範囲内における現時点で最も尤度の高いノードか
    ら該探索範囲外のノードまで、バックトレースによって
    正しいパスを確定し、該確定したパス上の前記探索範囲
    外の前記ノードから派生した該探索範囲外のノードを前
    記スタックから消去することを特徴とするスタックアル
    ゴリズム形逐次復号方法。
JP61116112A 1986-05-22 1986-05-22 スタックアルゴリズム形逐次復号方法 Expired - Lifetime JPH0740670B2 (ja)

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WO1999063673A1 (fr) * 1998-06-02 1999-12-09 Ntt Mobile Communications Network, Inc. Decodeur sequentiel et recepteur mettant en oeuvre un decodeur sequentiel

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