JPH0740645Y2 - 自動車等に装備されるオイルストレイナーに於けるストレイナーの取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車等に装備するオイルストレイナーの取付
装置に関する。

従来の技術 従来オイルストレイナーの取付手段としては、第７図及
び第８図に示すように、油溜器内に引きこまれた通油管
の管端に、ストレイナーの基端を差し込み連結し、連結
部に抜け止のピンを差し通して連結する方法がとられて
いるにすぎない。

考案が解決しようとする課題 従来のこの種のストレイナーの取付けは、前述したよう
に通油管の内端にストレイナーを差し込み連結した後、
抜け止めピンを差し通して両者を連結する簡単なもので
あるから、手段としては至極簡単ではあるが、自動車等
に装備したオイルストレイナー装置は、油溜器がカップ
状をなし、内径にゆとりがないため、抜け止ピンを差し
込むため通油管と、ストレイナーの連結部に設けたピン
の差込み孔を一致させる操作に手間がかかるばかりでな
く、ピンの差し込みも簡単にできない不便があり、これ
がため、組立作業に意外の時間を要する問題点がある。

本考案はこのような問題点に鑑みなされたもので、考案
の目的とするところは、従来のような組立の不便を解決
することができるストレイナーの取付装置を提供せんと
するものである。

課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため、通油管の内端縁に、管の長
手方向に沿い、所要幅と、長さの切欠溝を設け、この切
欠溝に臨む両縁に追歯形切込みを設け、これと別に、内
径が前記通油管の外径に適合し、且つ通油管の追歯形切
込み付切欠溝と適合する係合部を両側に設けた凸条を、
通油管との嵌合連結部に設けたオイルストレイナーを形
成し、これを通油管の内端に差込み、相方の係合部を相
互に噛合させて連結するようにした。

作用 通油管の管端にオイルストレイナーの開口端を差込む
際、管端の切欠溝にストレイナーの開口端に臨む係合凸
条部を一致させてストレイナーを通油管に嵌合させる
と、通油管の切欠溝縁の追歯形切込みと、ストレイナー
の凸条部両側に形成された追歯形切込とは互に係合し、
ストレイナーと通油管とを固く連繋結合させる。

実施例 第１図乃至第６図は、本考案の実施例を示すものにし
て、１は油溜器にして、底部にオイルの流出管２を連通
している。３は通油管にして、油溜器１内に引き込ま
れ、管端に例えばナイロン製のオイルストレイナー４を
嵌合連接する。このストレイナー４を連接した通油管に
は、管の長手方向に沿い所要長さと、所要の幅とを有す
る切欠溝５を設け、そして切欠溝に臨む両縁には、所要
ピッチの追歯形切込み６を設け、前記オイルストレイナ
ーは、内径が前記通油管の外径に適合するように形成
し、且つ通油管３の追歯形切込み６付切欠溝５と適合
し、前記溝縁の追歯形切欠と同じピッチの追歯形切込み
７を両側に設けた凸条８を、通油管３との嵌合連結部に
設け、このオイルストレイナー４を通油管３の内端に挿
し込み連結すると、オイルストレイナー４と通油管３と
は互に連結されると共に、相方の追歯形切込部は自然的
に噛合連結されるように形成した。

考案の効果 本考案は前記のように構成されているから、内径が狭小
な油溜器１内に引きこまれた通油管３の管端に、オイル
ストレイナーを連接するに当り、オイルストレイナーの
追歯形切込みを具えた係合凸条８を、通油管３の管端の
切込溝５に合せてストレイナー４を押すように挿入すれ
ば、通油管３の追歯形切込溝５と、ストレイナーの係合
凸条８の両側に設けた追歯形切欠部７とは互に係合し、
ストレイナーと通油管とを固く嵌合連結する。この際従
来技術では両者を抜け止めピンを差し込んで連結するの
であるが、内方が狭い油溜器１内では通油管３と、スト
レイナーとに穿設された抜け止ピンの押し込み孔を一致
させるに困難があるばかりか、ピンの差込みが困難で、
簡単に連結ピンによる連結ができない不便がある。然る
に本考案では、ストレイナーに設けた追歯形係合凸条８
を通油管３の切欠溝５に一致させた後、ストレイナー４
を通油管に押し込めるように挿しこめばよく、その操作
は至極容易で、手間をとらず、ストレイナー４を通油管
３に連結することができる。特に、通油管３の湾曲端面
に切欠溝５が設けられているから、ストレイナーを押し
込むときに、外側に外径を拡開し、ストレイナーの凸条
の係合部を乗越えて、切欠溝が一致するとき縮小し、ス
トレイナーの合成樹脂材の弾力性とも共同作用し、一部
は喰い込むこともあるから、極めて振動に強い強固な連
結取付けができるのである。

依って、自動車パワーステアリング装置、およびその他
各種分野における油圧回路におけるオイルストレイナー
の連結取付装置として組立作業上大きな便益がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものにして、第１図はオイ
ルストレイナーの概要説明図、第２図は通油管の管端拡
大平面図、第３図はナイロン製のオイルストレイナーの
横断面図、第４図は第２図の端面図、第５図は第３図の
端面図、第６図は通油管とストレイナーとを連接したそ
の説明断面図、第７図及び第８図は従来技術の説明図で
ある。 １……油溜器、２……オイル流出管、３……通油管、４
……オイルストレイナー、５……切欠溝、６……追歯形
切込み、７……追歯形切込み、８……凸条。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ０１Ｍ 11/03 Ｈ Ｂ０１Ｄ 29/10 ５３０ Ｂ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】油溜器に連通した通油管の内端に、オイル
   ストレイナーを連結したストレイナー装置に於て、通油
   管の内端縁に、管の長手方向に沿い、所要の幅と、長さ
   の切欠溝を設けると共に、切欠溝の両端に、追歯形の切
   込みを設け、これと別に、内径が前記通油管の外径に適
   合し、且つ通油管の追歯形切込み付切欠溝と適合する係
   合部を両側に設けた凸条を、通油管との嵌合連結部に設
   けたオイルストレイナーを形成し、これを通油管の内端
   に差込み連結することを特徴とする、自動車等に装備さ
   れるオイルストレイナーに於けるストレイナーの取付装
   置。