JPH0740555B2 - ケミカル・ペーパー・デポジッション装置、不純物拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法 - Google Patents

ケミカル・ペーパー・デポジッション装置、不純物拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法

Info

Publication number
JPH0740555B2
JPH0740555B2 JP61080093A JP8009386A JPH0740555B2 JP H0740555 B2 JPH0740555 B2 JP H0740555B2 JP 61080093 A JP61080093 A JP 61080093A JP 8009386 A JP8009386 A JP 8009386A JP H0740555 B2 JPH0740555 B2 JP H0740555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
ppm
membrane
impurity diffusion
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61080093A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6236816A (ja
Inventor
栄吾 寺田
和雄 豊本
Original Assignee
旭化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 旭化成工業株式会社 filed Critical 旭化成工業株式会社
Publication of JPS6236816A publication Critical patent/JPS6236816A/ja
Publication of JPH0740555B2 publication Critical patent/JPH0740555B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は薄膜形成技術のうち、CVD(ケミカル・ベーパ
ー・デポジッション:Chemical Vapour Deposition)及
び不純物拡散技術に関するものである。
特に、半導体製造時に用いる洗浄用ガスを、特定の膜に
より乾燥処理する方法に関する。
[従来の技術] CVD技術を実際に使用するケースには、シリコン半導
体、化合物半導体等を基板とするLSI生産に於る超微細
加工の分野から治工具類の耐久性、耐蝕性等を向上させ
る為に、チタンカーバイド、チタンナイトライド、アル
ミナ等を原料としてコーティングすることまで様々なも
のがあるが以下は主にLSI製造時に使用されるCVDについ
て述べるものとする。
LSIの高集積化(超微細化)が進むに従って、微小パタ
ーンの線幅の10%の大きさの微粒子さえウエハの収率に
影響すること、また一度ウエハに付着した汚染はいかに
洗浄しても除去されることなく、最終的には収率減少に
つながる場合もあるということが判明して、超清浄環境
が必要となり、この為半導体ウエハの表面処理及び洗浄
技術の管理向上が要求されるようになった。
上記の内、半導体ウエハの表面汚染については、イオン
性のものと、非イオン性のものがある。イオン性の汚染
では水や酸の洗浄工程を行うことにより、アルカリ金属
イオンNa+、ハロゲンイオンCl-等のウエハ表面吸着が起
きる為、その素子に与える影響が大きく、非イオン性汚
染では、有機物(樹脂、オイル等)、無機物(金属、酸
化物等)の汚染が発生している。ウエハの積層欠陥が発
生する原因は単結晶の成長速度や成長温度等の条件だけ
でなく、ウエハ表面の構造的欠陥やこれらの付着物によ
るところも相当あると考えられている。これらウエハ表
面の汚染を除去し、洗浄化する為にCVD技術では次の方
法が用いられている。
例えばシリコン基板上にエピタキシャル成長を行う時
に、気相の場合(1)熱分解法、(2)水素還元法、
(3)封管法等があるが、現在主に用いられている
(1)及び(2)の方法について述べる。
(1)熱分解法でSiH4ガスを用いる場合、SiH4は600〜7
00℃程度で分解するので、比較的低温でシリコンのエピ
タキシーを行える方法である。(但し実用的には900〜
1,200℃の温度で行われる) エピタキシャルの成長は先ずシリコンウエハを高温のH2
ガス中でベーキングし、ナチュラルオキサイド(SiO2
を除去する。ついでHClガスでエッチングを行えば、表
面の欠陥部分や汚染を除去し、表面の洗浄化を行うこと
が出来る。更にハロゲン成分が存在せぬ様、続いてHCl
ガスによるパージを行う。この様な処理を行ってリアク
ターを洗浄化した後に、エピタキシャル成長及び不純物
拡散工程を開始する。
(2)水素還元法は、SiCl4ガスをH2ガスで還元してSi
を成長させる方法である。但しH2は還元だけでなく、Si
Cl4が飽和するまで混合され、リアクターまで運ぶキャ
リアガスとしての役割を果している。還元反応は比較的
低温でも起きるが、良質のエピタキシャル層が得られる
のは、ウエハの温度が1,150〜1,300℃の時である。この
様にSiウエハの温度が高く、しかもH2中に含まれるSiCl
4の濃度が高い場合には、Siエピタキシャル層の成長は
起こらず、逆にSiウエハがエッチングされる為、エピタ
キシャル成長の前処理としてシリコンウエハの洗浄化を
行っている。
現在、これら半導体ウエハ及び半導体デバイスの製造プ
ロセスに使用されるガスには特別な例を除き乾燥が必要
であり、その場合モレキュラシーブによる吸着法が用い
られている。モレキュラシーブにより一般のガスを乾燥
させる事は比較的容易であり、又潮解や膨潤等の障害は
起こさない物理的乾燥剤として広く利用されている。
(但し水分含有率1ppmまで乾燥するには低温下で行う必
要があり、常温では難しい。) 然し、一般に行われる加熱再生において、200〜400℃の
高温を長時間必要とし、加熱再生のくり返し使用によ
り、浮遊塵が発生するという欠点がある。又塩化水素ガ
ス等の酸性ガスによりモレキュラシーブの破砕が起こ
り、それが浮遊塵の原因となる。
しかしCVD及び拡散の各工程で使用される腐蝕性を有す
るガス、その他のキャリアガス、バランスガス等全ての
ガスの中に含まれる水分は、市販のボンベでは+数ppm
から数+ppmあり、又、オンサイトの製造装置又は隣接
地よりパイプラインで供給されるガスも、リアクターに
注入されるまでにかなりの水分が侵入する場合がある。
水分自体が製造上障害になるだけでなく、度々反応して
酸素の供給源になることがあり、これを用いて半導体ウ
エハやCVD装置等の洗浄を行なうと、デバイスの品質及
び製品の収率に悪影響を及ぼしてきた。
一方、一般にガスの除湿方法として高分子膜を使う方法
は、特開昭53−97246号、特開昭53−152679号に知られ
ているが、これらに開示されている膜では、半導体関係
に用いられているガスに必要な、高度の乾燥状態に除湿
することはできない。
[発明が解決しようとする問題点] このように、リアクターにガスを注入する直前で、又は
配管の途中で簡便に除湿するという技術は腐蝕性を有す
るガスをはじめ、他のキャリアガス、バランスガス等全
てのガスについて広く求められているものである。更に
今後LSI素子の高集積化が進めば進む程なおこれら水分
中に含まれる不純物、酸素の供給源としての水分の締め
出しがより激しく行われる方向にあり、且つウエハ表面
処理用ガス、リアクター洗浄用ガス等もこの方向に従っ
てより水分含有率が低いガスを得る方法は半導体市場で
開発の期待されるニーズの強い技術であった。
[問題を解決する為の手段及び作用] 本発明によれば、半導体ウエハ、半導体デバイス又はそ
の中間製品を膜の吸水率とイオン交換容量の関係が、 1.20Q−1.964<1ogW<1.20Q−1.742 の式で表される、陽イオン交換基を有するフッ素系共重
合体の膜の一方の側にガスを接触させ、他方の側に乾燥
したパージガスを接触させるか、又は他方の側を減圧す
ることにより、除湿したガスを用いて洗浄を行うことを
特徴とする半導体ウエハ表面、CVD装置及び不純物拡散
炉の洗浄方法が提供される。
本発明の被乾燥ガスとは、洗浄用ガスとして、HClガ
ス、SiCl4、SiH4、Si2H6、SiH2Cl2、SiHCl3等、還元用
ガスとして、H2ガス等、キャリアガス、バランスガスと
して、H2、N2、He、Ar等を指す。又洗浄用ガス等は、還
元用ガス、キャリアガス、バランスガス等の混合ガスも
指す。
本発明の方法において乾燥の対象となるガスは、通常は
一般に市場で得られるボンベに充填されたガスあるいは
工場内オンサイト製造装置又は隣接地よりパイプライン
で供給されるガスであり、水蒸気濃度はそれ程高くない
ガスである。
ボンベに充填されているガスについては通常十数ppm〜
数十ppm程度であるが場合により100ppm以上のものもあ
る。
対象ガスの濃度に応じて水分分離器の膜面積を変えたり
多段にしたりして目的の除湿レベルのものを得ることが
できる。
本発明に係る陽イオン交換基としては、スルホン酸基、
カルボン酸基、リン酸基が挙げられるが、製造用の容易
さ、膜の含水率の大きさ、熱安定性の点でスルホン酸基
が望ましい。
スルホン酸基を有するフッ素系共重合体としては、種々
の構造のものがあるが、そのうち特に一般式(I) で示される繰り返し単位を含むフッ素系共重合体が好ま
しい。
上記フッ素系共重合体としてはテトラフロロエチレン、
トリフロロエチレン、パーフロロビニルエーテル、ビニ
リデンフロライド、フッ化ビニル等のフッ素化オレフィ
ンと一般式(II) であらわされるパーフロロビニルエーテルモノマーで共
重合して得られるものが好ましい。
また、上記フッ素系共重合体のスルホン酸基はイオン交
換容量として共重合体中0.5〜2.5ミリ当量/グラムH型
乾燥樹脂となる量として導入されているのが好ましい。
フッ素系共重合体のイオン交換容量が0.5〜2.5ミリ当量
/グラムH型乾燥樹脂の範囲内にすることにより、水蒸
気の透過速度は著しく低下したりせず、また、共重合体
の融点が高くなり過ぎず、高分子薄膜の製造が容易であ
り、かつ、物理的強度が低下することなく、高分子薄膜
の形状保持も確保される。イオン交換容量が0.8〜1.8ミ
リ当量/グラムH型乾燥樹脂であるのがより好ましい。
本発明に用いるフッ素系共重合体のスルホン酸基の塩型
としては金属塩、アンモニア塩型を用いることも可能で
あるが、SO3H型が最も含水率が高く水蒸気の透過速度が
大きく、熱安定性も十分あり好ましい。
フッ素系共重合体の形状としては平膜、チューブ状、中
空糸状膜いずれでもよいが特に単位体積あたりの膜面積
が大きく、処理能力の高い中空糸状膜が好ましい。
例えば、水分含有率10ppm以下、特に水分含有率5ppm以
下という高い乾燥度を達成するには装置の機密性も重要
でその点からも中空糸状膜は好ましい。
本発明において本発明において使用される、膜の吸水率
とイオン交換容量の関係が、 1.20Q−1.964<1ogW<1.20Q−1.742 の式で表される、陽イオン交換基を有するフッ素系共重
合体の膜は、上記一般式(I)で示される繰り返し単位
を含むフッ素系共重合体の膜を加熱前処理することによ
り得られる。この膜の加熱前処理とは、一般式(II)で
示されるモノマーとフッ素化オレフィンとを共重合して
得られるフッ素系共重合体を薄膜に成形後、アルカリで
加水分解し、強酸で処理することにより末端基SO2FをSO
3Hに変換した後、該重合体を加熱処理することである。
該加熱処理は必要に応じてドライガス、例えば水分含有
率5ppm以下の窒素ガス等をパージしながら、あるいは減
圧下で実施できる。
加熱処理温度は60〜250℃が適当である。温度が高すぎ
るとイオン交換基の脱離が生じ性能が低下する恐れがあ
る。加熱処理温度は70〜200℃が特に好ましい。
上記共重合体は上記加熱処理により数十%の収縮を起こ
し、又吸水率も低下する。
上記一般式(I)で表わされる繰返し単位を含むフッ素
系共重合体の膜を加熱処理することにより得られる膜は
吸水率Wとイオン交換容量Qの関係が式(III) 1.20Q−1.964<1ogW<1.20Q−1.742(III) を有する膜であり、特に気体の高度乾燥に優れた性能を
発現する。
式(III)の関係を有する加熱処理膜により、常温にお
いて水分含有率1ppm以下という高度な除湿が可能とな
る。従って、必要に応じて条件を設定すれば水分含有率
10ppm以下、5ppm以下といった任意の値に除湿するのは
当然に可能である。実際の使用に際しては、10ppm以下
でよい場合もあれば、5ppm以下、更には3ppm以下や1ppm
以下ではないとだめな場合もあるが、本発明はこれらの
いずれの場合にも適用可能である。
上記加熱処理された膜のうち、平膜の場合は加熱処理に
より作られたか否かは吸水率を測定すれば簡単に判定で
きる。
しかし、膜が細い中空糸状の場合には、吸水率は測定し
にくいので、その判定は以下に説明する熱収縮開始温度
を測定することによって行うことができる。
中空糸膜に、軽いおもり(糸が真直ぐになるに充分だ
が、糸が伸びてしまわない程度の重量)をつけて、空気
槽中につるす。その状態で空気槽の温度を徐々に上昇さ
せ、糸の長さの変化を読取り望遠鏡で測定する。測定結
果の一例を、横軸に温度、縦軸に長さをとりグラフに書
くと第5図のようになる。L25は25℃の長さ、Ltは温度
t℃における長さである。第5図において矢印の温度即
ち、昇温により寸法変化のない最高温度を「熱収縮のな
い最高温度」と定義する。熱処理温度(t)を変化させ
た中空糸を数点用意し、その「熱収縮のない最高温度
(T)」を測定し、その結果をグラフにプロットしたと
ころ第6図のようになった。即ち、 T=t ……(1) となり、中空糸膜の熱処理温度(t)は熱収縮のない最
高温度(T)を測定することにより知ることが出来る。
被乾燥ガスは該フッ素系共重合体の薄膜のいずれの側に
供給してもよい。膜をへだてて水分の透過側に水分含有
率の低い乾燥したパージガスを流したり真空ポンプ等で
減圧する事によって膜透過の駆動力である分圧差を生じ
させ、除湿の目的を達成することができる。
本発明で使用する膜は、厚さ数〜数百ミクロンの薄膜で
あるのが好ましい。膜厚については薄ければ薄い程水蒸
気の透過性が大きくなり、性能が向上し好ましいが、成
形性、耐圧性から制限を受ける。中空糸膜の場合は、中
空糸の径にもよるが、内径400〜500μmのものについて
は膜厚40〜60μmが好ましい。
水分含有率の低い乾燥したパージガスとは、被乾燥ガス
に含まれる水分を膜をへだてて除去する為に供給される
ガスで、不活性で、温度が上っても出来るだけ反応し難
いガスが好ましい。減圧とは、供給する原料ガスの圧力
にもよるが、大気圧より低い圧力を意味する。
さらに、上述の様にして得られる除湿されたガスを用い
て、半導体ウエハ表面や、CVD装置内、不純物拡散炉内
の洗浄を行なう。
半導体ウエハ、CVD装置又は不純物拡散炉を洗浄するに
は、例えば、熱分解法によりエピタキシャル成長させる
場合、まず、上記特定の膜で除湿したH2ガスをシリコン
ウエハを収めた装置(例えばCVD装置や不純物拡散炉)
内に流しつつ、ベーキングを行ない、自然酸化(SiO2
層を除去する。次に上記特定の膜で高度に除湿したHCl
ガスを装置(例えばCVD装置や不純物拡散炉)内へ流す
と、シリコンウエハのエッチング(ウエハ表面の欠陥部
分や汚染部分を除去し、ウエハ表面の清浄化が行なわれ
る)と同時に、装置(CVD装置又は不純物拡散炉)内の
清浄化が行なわれる。
不純物拡散炉内の洗浄に関しても同様に上記特定の膜で
高度に除湿したHClガスを装置内を通過させ、石英チュ
ーブ管の内壁等に付着している不純物を除去することに
より清浄化を行う。
水素還元法の場合には、上記特定の膜で除湿したH2ガス
にSiCl4が飽和するまで混合して混合ガスとし、ウエハ
の温度を1150〜1300℃としつつ、混合ガスをCVD装置内
に通過させることによりシリコン基板の洗浄を行う。
また、最近は上記のような石英チューブの他により多く
の半導体ウエハ、半導体デバイス又はその中間製品をま
とめて処理できるようにするために、大型化した装置、
例えば石英シリンダーを備えた装置、金属あるいは石英
製の縦型ベルジャーを用いた装置が使用されるようにな
ってきているが、これらの装置によって半導体ウエハ、
半導体デバイス又は中間製品を製造する場合にも本発明
の方法が好適に用いられる。更に、半導体ウエハ、半導
体デバイス又は中間製品の製造においては、これらの製
品大型化や形成すべき膜の厚膜化も進められており、こ
れに伴い製造装置の石英チューブ、石英シリンダー、金
属あるいは石英製のベルジャー等に堆積する余分なSi、
不純物等が多くなるが、この場合の洗浄にも本発明の方
法が好適に用いられる。
これら大型化、厚膜化に対応する洗浄の方法としては、
製造時に各バッチごとに毎回行う洗浄と、所定時間ある
いは所定回数毎に間歇的に行う洗浄(石英チューブ、石
英シリンダー、金属あるいは石英製のベルジャー等の装
置内壁及びこれらの装置中のサセプタ上あるいはその周
辺に堆積、付着したSiや他の不純物を除去するための洗
浄)とを組合わせる方法が好ましい。最近は特に前記間
歇的に行う洗浄を頻繁に行う傾向にある。
[発明の効果] (1)半導体ウエハ、半導体デバイス又はその中間製品
の製造におけるエピタキシャル膜形成工程で水分が侵入
すれば、積層欠陥の原因になる場合があり、一方この欠
陥部分は酸素分子の沈着場所となり、不純物もこの部分
に付着することとなるが、本発明によって、洗浄に用い
るガスの水分を除去することにより、積層欠陥が発生す
る原因の一つを除去することができる。そのために、本
発明の方法で洗浄を行うことにより高品質の半導体ウエ
ハ、半導体デバイス又はその中間製品を得ることがで
き、その収率を向上させることができる。
(2)洗浄用ガス、還元用ガス等のCVD用ガスについ
て、ガスボンベから供給される場合、ボンベ中のガスは
使用するに従って供給されるガスの品質にも影響を及ぼ
し、当初ガス中に僅かしか含まれていなかった水分も急
速に増加し、半導体製品等に悪影響を及ぼす。しかしな
がら本発明においては、供給される洗浄用ガスをはじめ
とする全てのガスの水分含有率を極めて微量で且つ常に
一定にし、品質的に安定したガスを用いるためにボンベ
圧の変化やボンベ内の残存ガス量にかかわりなく高品質
の半導体ウエハ、半導体デバイス又はその中間製品を得
ることができ、その収率を向上させることができる。
(3)従来から洗浄用ガス、特にHClガス等の半導体ウ
エハ表面やCVD装置のベルジャーやサセプタ等の洗浄用
に使用されるガスは、高度に乾燥していることが要求さ
れていた。これは、もしガス中に水分を含んでいる場
合、この水分中に不純物が混っていたり、リアクター中
の器具に付着したり、すき間に存在して、他のガスと思
わぬ時に予想外の反応を起こすことがあるからである。
然し乍ら本発明によれば、水分を除いたガスを用いて洗
浄を行うので、悪影響を与える予想外の反応を抑え、高
品質の製品が得られ、その収率を向上させ得る。
(4)洗浄用ガスやその他全てのCVD用ガス中に含まれ
る水分は酸素の供給源となっていたが、水分を除去する
ことによって、従来から種々のガスや金属と反応して酸
化物等の不純物をつくり出していた原因が減少する。特
に半導体デバイスに使われるアルミニウムの様に酸素と
結合しやすい金属にとって、極めて微量の酸素やその供
給源になる水分を除去しなければならないが、本発明に
よりこれが解決できる。
(5)本発明で使用する膜の除湿能はモレキュラーシー
ブよりも高く、また塵の発生もないので、常温における
除湿が可能であり、モレキュラーシーブを用いた場合に
必要な冷却手段や除塵手段が不要となり、水分分離器が
小型であり、簡便な設置が可能である。
(6)腐蝕性を有するガスの水分を除去する事によっ
て、腐蝕性を有するガスが通過する配管の腐蝕が防止さ
れる為、半導体ウエハや半導体デバイスの収率低下の原
因となる微細な重金属やゴミ等の発生が防止される。同
時に配管やガス流量調整器等の腐蝕を防止するため大巾
なコストの低減に貢献する。
(7)サセプタの表面は通常シリコンカーバイトでコー
ティングされているが、ガス中の水分がサセプタ上に付
着し、この水分にHClガスが溶けると、徐々にコーティ
ングを損傷し内側のカーボンが露出する。カーボンはガ
ス化し、且つカーボン中に含まれるO2や他の不純物もリ
アクターの中に出てくる為、エピウエハの品質は低下す
る。ガス中の水分を除去することによってサセプタの損
傷を防ぎ、ライフの延長とウエハの品質向上に貢献す
る。
[実施例] 以下製造例、参考例及び実施例によって本発明を更に詳
細に説明するが、本発明は実施例に限られるものではな
い。
なお、製造例、参考例、実施例及び比較例の気体の水分
含有率の測定は露点計又は水分計、ガスによってはカー
ルフィッシャー法で行なった。
製造例 テトラフルオロエチレンと を共重合してイオン交換容量が0.94ミリ当量/グラムH
型乾燥樹脂を得た。得られた樹脂を成形温度250℃で500
μmのフィルムを作成し、このフィルムをアルカリ性ア
ルコール溶液で加水分解した後、塩酸水溶液でイオン交
換を行ない側鎖の末端をスルホン酸型(H型)にし風乾
した。得られたフィルムを真空で乾温処理後25℃で平衡
吸水率を求めた(第1図)。
第1図に示すように乾熱処理温度が約70℃以上では吸水
率が大幅に低下した。それ以上の温度でも吸水率はほぼ
一定であった。
同様にして表−Aに示すようにモノマー種を変え、イオ
ン交換容量0.8〜1.1meq/gのポリマーフィルムを作成
し、表−Aに示す吸水率を示すものをつくった。表−A
の結果より本発明の膜のイオン交換容量と吸水率の関係
は第2図の斜線部分となる。
参考例 テトラフルオロエチレンと を共重合して、イオン交換容量が0.9ミリ当量/グラム
H型乾燥樹脂を得た。得られた樹脂を中空糸製造用口金
を備えた成形機で溶融紡糸し、内径500μm、膜厚60μ
mの中空糸膜を得た。
この中空糸をアルカリ性アルコール溶液で加水分解した
後、塩酸水溶液でイオン交換を行ない側鎖の末端をスル
ホン酸型(H型)にし風乾した。得られた糸を長さ40cm
にしたものを400本束ね、SUS製の分離器に両端エポキシ
樹脂で固定し、第3図のような水分分離器をつくった。
該水分分離器に水分含有率1ppm(露点−76℃)以下に調
整したN2ガスを5kg/cm2Gに加圧して、0.5l/minの流量
(流量は大気圧換算。以下同じ)で中空糸の内側に流し
た。
外側には同じく水分含有率1ppm(露点−76℃)以下に調
整したN2ガスを0.75l/min流した。これを70℃の恒温槽
に入れ3時間加熱処理後、該水分分離器を室温にもど
し、水分含有率31ppm(露点−52℃)、圧力5kg/cm2Gに
調整したN2ガス(サンプルガス)を0.5l/min中空糸の内
側に流し、中空糸の外側には水分含有率1ppm(露点−76
℃)以下に調整したN2ガスを0.75l/min流した。該水分
分離器サンプルガス出口露点を測定したところ水分含有
率1ppm(露点−76℃)以下であった。そのまま連続運転
し、24時間後もサンプルガス出口水分含有率1ppm(露点
−76℃)以下のままであった。
一方、中空糸の外側のパージガスについても該水分分離
器出口露点を24時間後測定したところ水分含有率4.6ppm
(露点−66℃)であった。その後同一条件で約1000時間
連続運転後のサンプルガスの出口水分含有率1ppm(露点
−76℃)以下のままで、しかもサンプリングガスの該水
分分離器で減少した水分量とパージガスの該水分分離器
で増加した水分量の比率は1.2:1でほぼ測定誤差内で一
致していた。
なお本発明の他の膜についても、表−Aに示すように参
考例と同様の結果が得られた。
比較参考例 参考例と同様の装置で加熱前処理をせずにサンプルガ
ス、パージガスを同じく実施例2と同様の条件で測定し
たところ44時間後サンプルガスの水分含有率は10.6ppm
(露点−60℃)まで到達しなかった。
実施例1 (i)参考例と同様の水分分離器に水分含有率1ppm以下
(水分計で測定)、圧力5kg/cm2Gに加圧した窒素ガス
を0.5l/分中空糸の内側に流した。外側には水分含有率1
ppm以下のドライ窒素ガス(パージガス)を大気圧で0.7
5l/分流した。これを70℃の恒温槽に入れ、3時間加熱
前処理後、室温にもどし、中空糸の内側を水分含有率31
ppmに調整し、圧力5kg/cm2Gに加圧した塩化水素ガス
(サンプルガス)0.5l/分に切替えサンプルガスの該水
分分離器出口含有率を測定したところ、3ppmであった。
そのままで連続運転24時間後もサンプルガスの出口水分
含有率は3ppmのままであった。
一方中空糸の外側のパージガスについても、該水分分離
器出口水分含有率を24時間後測定したところ、5ppmであ
った。
その後同上の条件で約1200時間後のサンプルガスの出口
水分含有率は3ppmのままであった。
また、上記と同様にして水分含有率6ppmのH2ガスを水分
分離器で除湿することにより水分含有率1ppm以下の高度
に乾燥された高純度のH2ガスを得た。
(ii)第4図に示す如きCVD装置を用いてシリコンウエ
ハを高温のH2ガス〔上記(i)で得られた高純度のガ
ス〕でベーキングし、ナチュラルオキサイド(SiO2)層
を除去し、次いで(i)で得られた水分含有率3ppmの塩
化水素ガスでエッチングを行い、表面の清浄化を行う。
次いでハロゲン成分が残存せぬよう続いて塩化水素ガス
によるパージを行うことによりCVD装置又は不純物拡散
炉を洗浄した。この洗浄後にエピタキシャル成長及び不
純物拡散を行い、半導体デバイスの中間製品を製造した
ところ、除湿しないガスを用いて洗浄を行った場合に比
較して、4%の収率の向上が実現した。
(iii)また の繰り返し単位を有するポリテトラフルオロエチレン共
重合体(イオン交換容量0.94meq/H型乾燥樹脂)の中空
糸膜についても上記とほぼ同様の結果が得られた。
実施例2 (i)実施例1と同様の水分分離器を用いてサンプルガ
スの圧力は同一条件とし、減圧法を用いて実施例1と同
様に水分分離器で処理後の水分含有率を測定し、下記の
表1に示す結果を得た。
シリコンウエハを上記で得た表1の水分含有率の低いH2
でベーキングし、次いで表1のHClガスでエッチング及
びパージを行うこと以外は実施例1と同様にしてCVD装
置及び不純物拡散炉を洗浄した。この洗浄後にエピタキ
シャル成長又は不純物拡散を行い、半導体デバイスの中
間製品を製造したところ、除湿しないガスを用いて洗浄
した場合に比較して4%の収率の向上があった。
(ii)また の繰り返し単位を有するポリテトラフルオロエチレン共
重合体(イオン交換容量0.94meq/H型乾燥樹脂)の中空
糸膜についても上記とほぼ同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は製造例で得られた高分子半透膜の乾熱処理温度
と平衡吸水率との関係を示すグラフ、第2図は製造例で
70℃以上で乾熱処理して作製したイオン交換容量0.8〜
1.1の高分子半透膜のポリマー吸水率(W)とイオン交
換容量(Q)との関係を示すグラフ、第3図は本発明の
方法を実施するのに用いる水分分離器の概念図、第4図
はCVD装置又は不純物拡散炉において水分分離器が使用
される位置を示すための概念図、第5図は中空糸状膜の
熱収縮のない最高温度を求めるためのグラフで、横軸は
温度、縦軸はt℃における中空糸状膜の長さ(Lt)と温
度25℃における長さ(L25)との比である。第6図は中
空糸状膜の熱処理度(t)と熱収縮のない最高温度との
関係を示すグラフで、このグラフにより熱処理温度を求
めることができる。 1…中空糸膜、2…サンプルガス入口、3…サンプルガ
ス出口、4…パージガス入口(減圧する場合は閉口)、
5…パージガス出口(減圧する場合は減圧口)、6…セ
ル、7…隔板、8…水分分離器、9…CVD装置又は不純
物拡散炉、10…各種ボンベ、11…コック(弁)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜の吸水率とイオン交換容量の関係が、 1.20Q−1.964<1ogW<1.20Q−1.742 の式で表される、陽イオン交換基を有するフッ素系共重
    合体膜の一方側に被除湿ガスを接触させ、該膜の他方側
    に乾燥したパージガスを接触させるか、又は他方側を減
    圧することにより除湿されたガスを用いることを特徴と
    するケミカル・ベーパー・デポジッション装置、不純物
    拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法。
JP61080093A 1985-04-10 1986-04-09 ケミカル・ペーパー・デポジッション装置、不純物拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法 Expired - Fee Related JPH0740555B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7433585 1985-04-10
JP60-74335 1985-04-10

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6236816A JPS6236816A (ja) 1987-02-17
JPH0740555B2 true JPH0740555B2 (ja) 1995-05-01

Family

ID=13544144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61080093A Expired - Fee Related JPH0740555B2 (ja) 1985-04-10 1986-04-09 ケミカル・ペーパー・デポジッション装置、不純物拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0740555B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01199707A (ja) * 1988-02-03 1989-08-11 Haamonitsuku Drive Syst:Kk 中空物体の支持装置
US5421957A (en) * 1993-07-30 1995-06-06 Applied Materials, Inc. Low temperature etching in cold-wall CVD systems
JP2005212646A (ja) 2004-01-30 2005-08-11 Hirotec Corp 車両用ドア

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2139110B (en) * 1982-12-27 1987-05-20 Gen Electric Water vapor exchange system

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6236816A (ja) 1987-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0192143B1 (en) Permeable polymer membrane for desiccation of gas
EP0444190B1 (en) Gas separation by semi-permeable membranes
JP2708533B2 (ja) Cvd装置の残留ガス除去方法
JP2632262B2 (ja) シリコンウエハ上のコンタクトホール内の自然酸化膜の除去方法
US4217375A (en) Deposition of doped silicon oxide films
JPS61187918A (ja) ドライ・エツチング方法
JPH0740555B2 (ja) ケミカル・ペーパー・デポジッション装置、不純物拡散炉及び半導体ウエハの洗浄方法
JPS62192589A (ja) ドライ・エツチング方法
US7288201B2 (en) Methods for removing moisture from hydrogen halides
JPS627417A (ja) 気体の高度乾燥用高分子半透膜とその製造方法
JP2001153854A5 (ja)
JP3644556B2 (ja) 成膜装置
EP0240314B1 (en) Method for forming deposited film
JPH04333570A (ja) Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法
JPH0691078B2 (ja) 気相酸化膜形成方法
JP2836891B2 (ja) フッ化塩素ガスによるSiOxのクリーニング方法
JPH0797561B2 (ja) 気相不純物拡散方法
JP3117059B2 (ja) 酸化シリコンのクリーニング方法
KR101416172B1 (ko) 박막 증착 장비의 챔버 세정 방법
JP2559195B2 (ja) シリコン基板上に塩化物がドープされた二酸化ケイ素膜を製造するための塩化オキサリルの使用
JPH04366196A (ja) Hfガスによる珪素のクリーニング方法
JPH0465376A (ja) CVDコートSi含浸SiC製品及びその製造方法
JPH06326034A (ja) プラズマcvd装置のクリーニング方法
JPH0231419A (ja) ドライエッチング装置
JPH04235723A (ja) 液体用濾過膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees