JPH0740207A - 刃物研削方法および装置 - Google Patents

刃物研削方法および装置

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JPH0740207A
JPH0740207A JP35004993A JP35004993A JPH0740207A JP H0740207 A JPH0740207 A JP H0740207A JP 35004993 A JP35004993 A JP 35004993A JP 35004993 A JP35004993 A JP 35004993A JP H0740207 A JPH0740207 A JP H0740207A
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grinding
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Yoshiyuki Kasahara
嘉幸 笠原
Toshihiro Kuno
俊宏 久野
Hisashige Mizutani
央茂 水谷
Yuzo Kawai
祐蔵 河合
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Taihei Machinery Works Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベニヤレース、ベニヤスライサ等の各種の長
尺(3尺から10尺位)な刃物を研削するものである。 【構成】 ベッドに隣接して配置された刃物台に刃物を
その長手方向に亘って固定し、前記刃物台と平行にこの
刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動自在と
し、この走行体には刃物の長手方向の少なくとも両端を
含む刃先面までの距離を測定する距離測定器が設置され
ると共に、複数の測定距離のうち最小の距離から砥石の
実高さを減算する演算器を備え、この最小の位置から砥
石の実高さを減算した量間近まで砥石を急速下降させ、
次いで砥石をさらに下降させて砥石と当接した時に掛か
るトルク変位量を検出してその量を上昇させて刃先面と
砥石の接地点とし、その接地点から砥石を若干上昇させ
て刃物を研削し、また、荒い砥石による研削後、砥石保
管機構によって荒い砥石を回転軸から離脱させ、番手の
異なる砥石を装着することにより、1枚の刃物の刃先面
研削途上において、番手の異なる砥石と交換させながら
刃物を研削する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベニヤレース、ベニヤ
スライサ等の各種の長尺(3尺から10尺位)な刃物を
研削する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記刃物を研削するに際して
は、刃物の表刃或いは裏刃に砥石を適宜押圧させ、砥石
を支持する軸を回転させ、刃物の長手方向へ任意回数往
復動させていた。通常、この研削時においては、刃物は
ベニヤレース、ベニヤスライサ等の機械から刃物単体を
取り外して別途設置された研削装置に、各々刃物自体が
振動しないようにその表側或いは裏側をその長手方向に
亘って固定させていた。
【0003】この刃物固定時には、研削すべき刃先の長
手方向の真直面の精度を確保するため、刃物台を平滑面
に形成して刃物の長手方向の全面を密着するように載置
或いは押圧させ、刃物研削開始時には、刃物面に砥石が
高速回転して作用することになり、研削に基づく発熱が
著しいので、この熱による研削焼け、研削割れ等の変質
を防止すべく、刃物の長手方向に亘る砥石走行面に研削
液(通常、水若しくは研削油が使用される)を注入しな
がら作業している。
【0004】また、刃物台上に固定された刃物の刃先面
まで砥石を接当させるに際し、作業の実態においては、
通常、作業者が砥石を回転させた状態で刃先面近くまで
急速に下降させ、その後、刃物の長手方向へ砥石を往復
移動させながら少しづつ下降させ、砥石と刃先の接当
音、砥石と刃先との接当時に生じる火花等によって作業
者が人為的に確認し、次いで、砥石を所望の下降量にセ
ットし、且つ砥石を往復動させることにより、刃先面を
研削していた。
【0005】近年、この人為的な作業に代替して、砥石
位置から刃先面までの位置を自動的に検知すべく、特開
平3−55151号公報、「長尺刃物研削盤の刃先位置
検知方法及びその装置」が提案されており、この方法に
よれば、砥石を回転させながら一定量ずつ段階的に砥石
を刃先に接近させていき、砥石が刃先に接触したときに
発生する砥石の回転数の変化を検出することにより研削
すべき位置を検知することができるとしている。
【0006】通常、上記長尺な刃物によって原木を回転
させながら、或いは平面上を往復動させながらベニヤ単
板を切削する過程においては、図25乃至27に示すよ
うに、切削による刃物の全体的な或いは局部的な摩耗4
00が発生することになる。また、切削時に原木の性状
に起因する節、瘤等の局所的に堅い部分による刃物の長
手方向の或部分が局部的に曲がって反対側に押される刃
押され401、さらには、砂利、金属等の異物を噛み込
んで刃物の長手方向の或部分が欠落する刃欠け402、
等の刃先面の状態によって砥石の粒度の粗密、即ち、ま
た刃押され401が発生している場合、反対側へ押され
て局部的に曲がった部分を刃裏側より叩き出して矯正し
た後、刃先先端が長手方向に亘って真直となるまで刃先
面を大幅に研削する必要があり、刃欠け402による刃
の部分的な欠落においては図26中の二点鎖線で示す位
置、即ち刃先端がAにて指示する位置までこの欠落部分
を除去して、刃押され401の場合と同様に刃先先端が
長手方向に亘って真直となるまで刃先面を大幅に研削す
る必要がある。このため、いわゆる番手の荒い砥石を、
また、単に摩耗のみであれば、番手のやや荒い砥石を使
用するのが好ましいのであるが、作業の実態においては
予め決定された単一の番手の砥石を、研削中、一貫して
使用しており、刃先面の状態には研削時間で対応せざる
を得なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記記
載した如く、刃物の長手方向へ砥石を往復移動させなが
ら少しづつ下降させる人為的な方法によれば、砥石は垂
直面内をジグザグ状に傾斜下降することになり、この方
法によれば時間を要するばかりでなく、この砥石と刃先
との接当箇所は、必ずしも刃物の長手方向に亘る刃先の
最も高い位置と断定できず、偶発的に接当したものであ
る。従って、接当後、砥石に一定量の歩送りをしなが
ら、長手方向へ移動させても、砥石の移動途上、刃先の
最も高い位置に至る時に過負荷となり、砥石、および/
または刃先を損傷することにもなる。
【0008】これに対して、前記記載した特開平3−5
5151号公報に開示されている方法によれば、人為的
な作業に比して砥石を垂直面内においてジグザグ状に傾
斜下降させる必要がなくなり、この分作業性は改善され
るのであるが、砥石と刃先との接当箇所は、必ずしも刃
物の長手方向に亘る刃先の最も高い位置と断定できず、
前記記載と同様の欠点が包含されている。また、砥石下
降時、砥石の回転数の変化によって刃先面との接当を確
認しており、この確認作業のため、刃先は余分に研削さ
れるばかりか、回転力による刃先焼け、或いは材質の変
化の虞も生じ、この分新たに研削しなければならない結
果となる。
【0009】また、前記記載した如く従来の刃物研削作
業の実態においては、1枚の刃物を研削する間、砥石は
単一の番手のものを使用しているため、例えば、刃欠け
が生じた刃先であれば、番手の荒い砥石を使用して刃欠
け部分の研削時間を短縮し得るが、研削後の刃先の面粗
度は荒く、チッピングが生じ易い欠点があり、逆にやや
細かい番手の砥石を使用すれば、研削後の刃先の面粗度
は向上するが、必然的に研削に長時間を要する結果とな
り、刃先面の状態にきめ細かく対応することは不可能あ
った。
【0010】さらに、このようにして研削された刃物を
機械に装着する場合、例えば図29に示すように、ベニ
ヤレース1の鉋台2の載置部3に、背面に刃物4の刃先
に向かって傾斜面5を有してなる刃物保持体6に、刃物
4を取付ボルト7によって螺締して装着する場合、現状
においては、刃物4の下部を押圧する押しボルト8と、
刃物4の下部を引っ張る引きボルト9の各一組を螺装す
る取着孔を、刃物保持体6の下部の長手方向に亘って任
意間隔を置いて複数組設け、刃物4の刃先線が真直線と
なるように各組の押しボルト8並びに引きボルト9のう
ち、任意の組において押したり或いは引いたりして長手
方向に亘る調整を行い、ベニヤレース1の刃口10と刃
物4の刃先の間隔を同一とすべく設定しなければならな
かった。
【0011】しかして、刃物研削時、砥石は刃物台の長
手方向と平行に走行しているので、刃物台に対して押圧
固定された刃物も平行に、即ち真直に研削される筈であ
るが、研削後の上記結果を検討すれば、研削時には真直
に研削され、研削直後においても刃先は真直線を維持し
ているのであるが、その後に長手方向並びに上下方向に
対しての捻りが発生することになる。
【0012】研削時と研削後において上記記載のように
刃物が変形することは、研削時に、長手方向においては
刃物が刃物台に密着固定され、長手方向への発熱に伴う
膨張が密着した全面に亘って規制されているため、中央
部分が前面にせり出した状態となり、また上下方向にお
いては、刃物の上部である刃先の温度と刃物の下部とな
る刃元の温度に発熱に伴う差が生じ、刃物全体が刃元側
を要として上部があたかも扇型に捻った状態となってい
るからである。さらに、刃物の研削すべき面が等厚では
なく、刃先の先端に向かって肉厚が薄くなっていること
にも起因しており、この肉厚が均一ではないことによ
り、研削中の発熱に伴って刃物自体が熱膨張して長手方
向並びに上下方向の中央部分が膨らんだ状態となると共
に、この熱が刃物の背面より刃物台側へも熱伝導するこ
とになる。
【0013】通常、この刃物台は刃物を密着固定する前
部定盤と、この前部定盤の上部と直交する方向に上部定
盤が位置し、その直交箇所を溶接すると共に、適宜間隔
を置いて補強板にて溶接補強されているので、刃物台側
においても刃物自体が受けた熱応力と同様な応力を受
け、刃物からの伝導熱により、刃物背面に接触する側と
その反対側においては温度差が生じ、刃物背面に接触す
る側が反対側に比してより一層熱膨張し、刃物台の刃物
背面に接触する側の長手方向並びに上下方向の中央部分
が膨らんだ状態となり、この状態が再び刃物に対してフ
ィードバックされ、刃物を強固に拘束する結果にもなっ
ている。従って、刃物は長手方向並びに上下方向の中央
部分が膨らんだ状態のまま、機械的に往復動する砥石に
研削されるため、刃物の長手方向並びに上下方向の中央
部分が余計に研削され、研削後、熱膨張による応力が解
消されて常温に至った時、刃物の刃先部分は中央部分か
ら両端部分に至るほど厚く且つ高くなっており、厚み方
向並び上下方向においても両端部から中央部分へ窪んだ
状態に捻っていることになる。
【0014】一旦捻った状態の刃物を、前記記載した如
く、刃物保持体へ押しボルト或いは引きボルトによる押
し引き調整したとしても、この押圧力或いは引張力が刃
物保持体の剛性を越えるものであれば、刃物保持体自体
がこれらの力に抗することができずに刃物の捻りに追従
することになり、刃物の捻りを刃物保持体によって解消
することはできず、装着に際して多大の時間と労力を費
やすばかりで、実効が上がらず、ベニヤレースの刃口と
刃物の刃先の間隔を同一に設定することは実質上、不可
能であった。
【0015】また、前記記載した如く、刃物4の長手方
向の或部分が局部的に曲がって反対側に押される刃押さ
れ401部分については、図26の刃欠け402の場合
と同様に刃先端がAにて指示する二点鎖線位置まで、刃
表側から研削したとしても刃押され402部分の刃先端
はBにて指示する位置であり、図26と図27の対比か
らも明らかなように、刃押され401が発生している刃
先端Bと刃押され401が発生していない刃先端Aとは
Hの高さの差が存在し、刃先線は真直とはならない。し
たがって、刃押され402部分を刃裏側より叩き出して
刃先先端がほぼ平坦になるように矯正した後、通常の刃
先磨耗400と同様に研削処理するか、若しくは刃押さ
れ401が発生している元である図27のCにて指示す
る二点鎖線位置まで、刃表側から長手方向に亘って、刃
先面を大幅に研削することになるが、前者の方法によれ
ば、研削量並びに研削時間は通常の刃先磨耗と同様の処
理をしているため、さして多くないが、叩き出した部分
には微細な凹凸が残存しており、切削後のベニヤ単板の
剥き肌は著しく低下することになる。これに対して後者
の方法によれば、刃先面の真直度は保持できるが、研削
量並びに研削時間が多大になる欠点があった。
【0016】本発明は叙上に鑑み、ベニヤレース、ベニ
ヤスライサ等の各種の長尺な刃物を研削するに際し、刃
物台に固定された刃物の刃先高さを自動的に検出し、ま
た、刃先面の状態に応じた番手の砥石を選択し得るよう
にして研削時間の短縮化を図り、さらに研削時の発熱を
防止することにより、研削後の刃物において、刃先面の
チッピングを除去し、且つ面粗度を向上すると共に、刃
先部分の厚み方向並び上下方向に亘る両端部から中央部
分への捻り状態を解消して、刃先の真直線を保証するこ
とを目的としてなされたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する問
題点を解決するため、本発明の請求項1は、刃物台の長
手方向に亘って固定される刃物の背面側、並びに刃物台
を、さらには刃物台と平行に設置されたベッドをも冷却
して、刃物の長手方向並びに上下方向に亘る各部位の温
度をほぼ均一としながら、刃物の刃先部分を長手方向に
対して走行体に回転自在に支承された砥石によって研削
することを特徴としている。
【0018】請求項2は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た距離測定器によって刃物の長手方向の少なくとも両端
を含む刃先面の複数部位を測定し、これら測定位置のう
ち最小の距離と砥石の実高さの関係を演算して砥石の下
降量を決定し、走行体に回転自在に支承された砥石によ
って刃物を研削することを特徴としている。
【0019】請求項3は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た距離測定器によって刃物の長手方向の少なくとも両端
を含む刃先面の複数部位を測定し、これら測定位置のう
ち最小の距離と砥石の実高さの関係を演算して砥石の下
降量を決定し、一方、刃物台の長手方向に亘って固定さ
れる刃物の背面側、並びに刃物台をも冷却して、刃物の
長手方向並びに上下方向に亘る各部位の温度をほぼ均一
としながら、刃物の刃先部分を長手方向に対して走行体
に回転自在に支承された砥石によって研削することを特
徴としている。
【0020】請求項4は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た距離測定器によって刃物の長手方向の少なくとも両端
を含む刃先までの複数部位を測定し、これら測定位置の
うち最小の距離と測定された部位において、最小の測定
距離から走行体に回転自在に支承された砥石の実高さを
減算した量間近まで砥石を急速下降させ、次いで砥石を
さらに下降させて砥石と当接した時に掛かるトルク変位
量を検出してその量を上昇させて刃先面と砥石の接地点
とし、その接地点から砥石を若干上昇させることを特徴
としている。
【0021】請求項5は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た距離測定器によって刃物の長手方向の少なくとも両端
を含む刃先までの複数部位を測定し、これら測定位置の
うち最小の距離と測定された部位において、最小の測定
距離から走行体に回転自在に支承された砥石の実高さを
減算した量間近まで砥石を急速下降させ、次いで砥石を
さらに下降させて砥石と当接した時に掛かるトルク変位
量を検出してその量を上昇させて刃先面と砥石の接地点
とし、その接地点から砥石を若干上昇させ、一方、刃物
台の長手方向に亘って固定される刃物の背面側、並びに
刃物台をも冷却して、刃物の長手方向並びに上下方向に
亘る各部位の温度をほぼ均一としながら、刃物の刃先部
分を長手方向に対して走行体に回転自在に支承された砥
石によって研削することを特徴としている。
【0022】請求項6は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た原動機の回転動を二次的に受動している回転軸に砥石
を取着して刃物を研削することを特徴としている。
【0023】請求項7は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に設置され
た原動機の回転動を二次的に受動している回転軸に砥石
を着脱自在とし、1枚の刃物の刃先面研削途上におい
て、番手の異なる砥石或いは材質に応じた砥石とと交換
させながら刃物を研削することを特徴としている。
【0024】請求項8は、刃物を固定する刃物台の長手
方向に走行体を往復動自在とし、この走行体に刃物の長
手方向に対して任意間隔を置いて回転軸を一対支承し、
一方の回転軸の先端に刃表研削用の砥石を装備すると共
に、他方の回転軸の先端に装備された刃裏研削用の砥石
を刃物の刃裏側に接当させ、刃先先端の刃押され部分を
刃裏側から研削除去することを特徴としている。
【0025】請求項9は、ベッドに隣接して配置された
刃物台の刃物固定側に、刃物の背面を支持する平滑部を
任意間隔を置いて複数個突出して形成し、この平滑部間
隔内へ冷却媒体を供給すると共に前記平滑部に対して刃
物をその長手方向に亘って固定し、また前記ベッドの刃
物台に対向する側面から冷却媒体を供給するノズルを複
数個設置し、前記刃物載置台と平行に往復動自在とした
走行体に刃物を研削する砥石を支承して、砥石による刃
物研削時、各平滑部間隔内に冷却媒体を、また前記ノズ
ルから刃物台に向けて冷却媒体を供給することにより、
刃物の背面側、並びに刃物台を、さらには刃物台と平行
に設置されたベッドをも冷却することを特徴としてい
る。
【0026】請求項10は、ベッドに隣接して配置され
たマグネットチャックの刃物固定側に、刃物の背面を支
持する平滑部が任意間隔を置いて複数個突出された刃物
載置台を取着し、この平滑部間隔内へ冷却媒体を供給す
る導通孔を刃物載置台内部に形成し、前記平滑部に対し
て刃物をその長手方向に亘って固定すると共に、前記刃
物載置台と平行に往復動自在とした走行体に刃物を研削
する砥石を支承して、砥石による刃物研削時、各平滑部
間隔内に冷却媒体を供給すること特徴としている。
【0027】請求項11は、前記刃物載置台の内部に形
成された導通孔の刃物固定側に、常態において前記平滑
部の上方へ突出して前記導通孔を塞ぎ、刃物固定時に前
記導通孔を開放する弁座をスプリングを介して弾力的に
設置したことを特徴としている。
【0028】請求項12は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走行
体を往復動自在とすると共に、刃物台の延長方向には番
手の異なる砥石或いは刃物の材質に応じた砥石を保管す
る保管機構と、砥石を回転軸から離脱させ、且つ装着す
る脱着機構を具備し、さらに、装着する砥石の実高さを
検出する検出器を設置したことを特徴としている。
【0029】請求項13は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走行
体を往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距離
を測定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長手
方向の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最小
の距離から砥石の実高さを減算する演算器を備えたこと
を特徴としている。
【0030】請求項14は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台内に形成された媒体通路に冷却媒体を供給し、前記
刃物台と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走
行体を往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距
離を測定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長
手方向の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最
小の距離から砥石の実高さを減算する演算器を備えたこ
とを特徴としている。
【0031】請求項15は、ベッドに隣接して配置さ
れ、内部を中空として密閉状態とした刃物台の前部に任
意間隔を置いてリブを複数個突出取着し、各リブの前面
を刃物の長手方向に亘る背面側の支持部とし、この支持
部に対して刃物をその長手方向に亘って固定すると共
に、各リブの下端間に桟を横架して取着し、前記刃物台
と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走行体を
往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距離を測
定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向
の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距
離から砥石の実高さを減算する演算器を備え、砥石によ
る刃物研削時、刃物台内部より各リブ間隔内に冷却媒体
を供給することを特徴としている。
【0032】請求項16は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走行
体を往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距離
を測定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長手
方向の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最小
の距離から砥石の実高さを減算する演算器を備え、さら
に走行体に取着された砥石の昇降機構を砥石が刃物の刃
先面に当接した時に掛かるトルク変位量によって制御す
ることを特徴としている。
【0033】請求項17は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台内に形成された媒体通路に冷却媒体を供給し、前記
刃物台と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走
行体を往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距
離を測定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長
手方向の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最
小の距離から砥石の実高さを減算する演算器を備え、さ
らに走行体に取着された砥石の昇降機構を砥石が刃物の
刃先面に当接した時に掛かるトルク変位量によって制御
することを特徴としている。
【0034】請求項18は、ベッドに隣接して配置さ
れ、内部を中空として密閉状態とした刃物台の前部に任
意間隔を置いてリブを複数個突出取着し、各リブの前面
を刃物の長手方向に亘る背面側の支持部とし、この支持
部に対して刃物をその長手方向に亘って固定すると共
に、各リブの下端間に桟を横架して取着し、前記刃物台
と平行にこの刃物を研削する砥石が支承される走行体を
往復動自在とし、この走行体には刃先面までの距離を測
定する距離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向
の少なくとも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距
離から砥石の実高さを減算する演算器を備え、さらに走
行体に取着された砥石の昇降機構を砥石が刃物の刃先面
に当接した時に掛かるトルク変位量によって制御し、砥
石による刃物研削時、刃物台内部より各リブ間隔内に冷
却媒体を供給することを特徴としている。
【0035】請求項19は、ベッドに隣接して配置され
た刃物台に刃物をその長手方向に亘って固定し、前記刃
物台と平行に往復動自在とされた走行体に、走行方向と
直交する方向に移動自在となる横送台と、この横送台と
共に移動し、且つ刃物方向へ昇降自在となる刃裏研削用
砥石を設置すると共に、刃裏側の刃押されを検出する刃
押され検出器を刃先端に向けて設置したことを特徴とし
ている。
【0036】
【作用】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体を往
復動自在とし、この走行体に設置された距離測定器によ
って刃物の長手方向の少なくとも両端を含む刃先までの
複数部位を測定し、これらのうち測定位置から最小の距
離と測定された部位において、最小の測定距離から走行
体に回転自在に支承された砥石の実高さを減算した量間
近まで砥石を急速下降させ、次いで砥石をさらに下降さ
せて砥石と当接した時に掛かるトルク変位量を検出して
その量を上昇させて刃先面と砥石の接地点とし、その接
地点から砥石を若干上昇させた位置を研削開始高さとし
て、一旦刃物の長手方向の一側端部へ走行させ、その後
走行体を刃物の長手方向へ往復動させて刃物を研削し、
また、番手の荒い砥石による研削後、砥石保管機構によ
って番手の荒い砥石を回転軸から離脱させ、番手の細か
い砥石を装着して刃物を研削することにより、1枚の刃
物の研削途上において、番手の異なる砥石と交換させる
ことができる。
【0037】
【実施例】以下にその実施例を添付図面に基づき、まず
構成より説明する。少なくとも研削される刃物4の長さ
を有するベッド11の両側には、アリ溝、リニヤウエ
イ、或いはボールウエイ等の移送架12が敷設され、こ
の移送架12を走行し得るリニヤブロック13をその四
隅部に支承されてなる門型状の走行体14を載架し、駆
動機構15によって長手方向へ移動自在としている。こ
の駆動機構15は、流体動、螺動、或いは図示の如き走
行体14に取着された原動機とし、この原動機のピニオ
ンギヤ16を前記ベッド11の一側に設置されたラック
ギヤ17に歯合させてその駆動を伝達し、前記走行体1
4をベッド11と平行に摺動し得る構成としている。前
記走行体14の前面には、アリ溝加工或いは図示の如く
走行方向に対して任意間隔を置いて前記記載の如くリニ
ヤウエイ、或いはボールウエイ等の一対の移送架18が
上下方向へ設置され、この移送架18上にリニヤブロッ
ク19をその四隅部に支承してなる摺動台20を載架し
ている。前記走行体14の上部には流体シリンダ或いは
図示の如きACサーボモータ等の昇降機構21が設置さ
れ、また走行体14に設置された軸受22によってカッ
プリング23を支承すると共に、カップリング23の前
端に接続されたボール螺子等の送り軸24を前記摺動台
20の後部に取着し、この送り軸24を昇降機構21の
操作によって摺動台20を上下方向へ昇降自在としてお
り、この上昇、或いは下降量は昇降機構21に移動量測
定器25を付設し、例えば送り軸24の回転に伴って正
或いは負の方向へ発信されるパルス量をエンコーダ等に
よって検出するものである。
【0038】この摺動台20上には砥石回転用の原動機
26と、上下方向に亘って内部を中空とした回転軸27
と、この回転軸27の中空部内に位置する連係杆28
と、回転軸27を支承する軸受29を並設して設置した
受座30が螺着され、この原動機26の軸31の先端に
嵌着されたプーリ32と回転軸27の始端に嵌着された
プーリ33間にベルト34を懸回してその駆動を回転軸
27へ伝達している。この回転軸27の内周壁は下方端
側に形成された段部を境にその下部を開口状とした二重
段差構造となっており、この回転軸27の内周壁と連係
杆28間隔内には、スプリング35が介在して連係杆2
8を常時上方へ引き上げており、その上方位置にはこの
スプリング35の反発力に打ち勝って連係杆28の上端
を押圧する流体シリンダ36が設置され、また、この連
係杆28の下端部には、刃物4の刃先部を研削するカッ
プ状の砥石37のヘッド軸38部の先端の段部が介入し
得る開口が穿設され、且つこの連係杆28の下部に軸方
向と直交して内側に向かって上り勾配を有する穿孔部を
複数個備え、各穿孔部内に支持ボール39を格納し、前
記流体シリンダ36の作動によって連係杆28がスプリ
ング35の反発力に打ち勝って押し下げられると、支持
ボール39も回転軸28の内周壁に摺接しながら下降
し、支持ボール39が内周壁の開口部に至るとき、外方
への移動が開始するが、連係杆28からの飛び出しは開
口状の内周壁に防止され、この移動時点において前記ヘ
ッド軸38の段部との係合を解除し、また、流体シリン
ダ36の作動が解除されるとき、スプリング35の反発
力によって連係杆28を吊り上げ、上限に至るとき、前
記ヘッド軸38の段部に支持ボール39が係合すること
になる。このヘッド軸38の段部との係合、或いはその
係合を解除するに際して、前記支持ボール39に代替
し、前記段部に先端部が内方へ屈曲した板バネを環状に
配置して、連係杆28の上昇時に各板バネの先端がヘッ
ド軸38の段部に係合し、また、連係杆28が下降して
開口状の内周壁に至る時に段部との係合を解除する場合
もある。
【0039】前記回転軸27の下端内周壁には上下方向
に亘って任意長さのキーが突設、或いは図示の如くキー
溝が刻設され、前記砥石37のヘッド軸38部の上下方
向に亘って刻設されたキー溝、或いは図示の如く突設さ
れたキー40に嵌合させて回転軸27の駆動と一体とす
るものであり、このキー溝とキー40の嵌合動に際して
は、前記受座30に取着された嵌合制御用のエンコーダ
41を回転軸27にタイミングベルト等によって連係さ
せ、位置決め制御するものである。
【0040】前記受座30は摺動台20に対して水平面
内においてストッパピン等の脱着によって回転し、また
固定し得る構成とされ、刃先に対する振り角、砥石37
の周面が刃先に対して当接する角度を調整自在とされ、
カップ状の砥石37全体が刃物4の刃先面に接当して一
定方向へ回転したときに生じるダウンカットによる研削
と、アッパーカットによるむしれの同時発生を防止し、
回転軸27の軸芯を刃物面と直交する方向に対してやや
傾斜させるている。前記走行体14にはバランスウエイ
ト或いは流体シリンダ等(図示せず)が設置され、前記
摺動台20並びに摺動台20上に取着された前記機器類
の合計自重分を支持する機構とし、前記昇降機構21に
よる摺動台20の進退動の円滑化を図っている。
【0041】前記ベッド11の両端部に形成された軸受
部に支軸43を支受けし、この支軸43に前記ベッド1
1と平行とした刃物台44を固着し、支軸の一端部に固
着されたウオームホイール45をウオーム46に歯合
し、このウオーム46をベッド11の側端に設置された
原動機47を回動させることによって、刃物台44の角
度を変位できるよう構成されている。また、この刃物台
44には、適宜間隔を置いて油圧、空圧等の流体動或い
は螺動によって刃物4を固定する刃物押さえを設置する
か、或いは図示例の如く、刃物台44自体をマグネット
チャックとして電気的に励磁して刃物4を吸着保持或い
は解放する方式とししても良く、この場合、刃物押さえ
を不要とすることも可能である。
【0042】また、このマグネットチャックの刃物4固
定側を、刃物4の背面を支持する平滑部48が任意間隔
を置いて複数個突出するように直接的に加工し、この平
滑部48間隔内へ冷却媒体を供給すべく可撓性のパイプ
を配管するか、或いは図示の如く、マグネットチャック
の刃物4固定側に、刃物4の背面を支持する平滑部48
が任意間隔を置いて複数個突出された刃物載置台49を
別個に取着し、この平滑部48間隔内へ冷却媒体を供給
する導通孔50を刃物載置台49内部に形成し、マグネ
ットチャックの後部に設置された冷却媒体の供給口51
と連通させ、各平滑部48間隔内の刃物4の背面へ冷却
媒体を供給するものとする。
【0043】前記刃物載置台49の内部に形成された導
通孔50の刃物4固定側には、常態において前記平滑部
48の上方へ突出して前記導通孔50を塞ぎ、刃物4固
定時に前記導通孔50を開放する弁座52をスプリング
53を介して弾力的に設置し、刃物載置台49上に刃物
4が存在しないときには弁座52が導通孔50を塞いで
冷却媒体の供給を阻止し、また、刃物載置台49上に刃
物4が存在するときには、刃物4の背面が弁座52を下
降させることによって導通孔50を開放し、冷却媒体を
前記各平滑部48間隔内へ供給させるものであり、刃物
載置台49上の刃物4の有無による冷却媒体制御が可能
となる。
【0044】一方、前記走行体14の搬送方向の一側部
には、超音波、光電管等の非接触型、或いは送り軸によ
る螺動、図示の如きエンコーダが内蔵された流体シリン
ダ54のロッド55の先端に検知体56を接続した接触
型の距離測定器が設置され、刃物載置台49上に固定さ
れた刃物4の長手方向の少なくとも両端を含む刃先面ま
での距離を測定している。前記ベッド11の延長方向、
即ち刃物台44の長手方向の延長線上には、番手の異な
る砥石37を複数個保管する保管機構が設置されてい
る。この保管機構とは、その詳細を図7乃至図8に示し
ているが、前記ベッド11の内側に取着された軸受57
と、ベッド11の下部から一定高さに位置する底板58
に取着された軸受59間に、長手方向に亘ってキー溝或
いはスプラインが形成された旋回軸60を支承し、この
旋回軸60の基端部にモータ或いは図示の如き空圧、油
圧等の流体シリンダ61を接続し、ロッドのストローク
量によって一定角度旋回自在とし、また、その上部には
前記砥石37のヘッド軸38部に形成された円溝62に
係合するフック腕63をキー或いはスプラインに嵌合す
る支持具64を介して取着し、さらに、このフック腕6
3の先端部にはリードスイッチ付きの流体シリンダ65
が取着され、そのロッド66伸長時に砥石37のヘッド
軸38の脱落を防止している。また、この保管機構は、
図1においてはベッド11の相対向する内側に一対配置
されているが、ベッド11の幅方向の長手方向に直列的
に配置しても良い。また保管個数についても任意であ
り、例えば保管個数が4個であれば、刃物台44延長方
向の両側としたり、或いはベッド11の相対向する内側
に2対づつ、或いは長手方向に直列して4個としても良
い。
【0045】図9乃至図10にはこの保管機構の他の実
施例が示されており、これは、刃物台44の長手方向の
延長線上におけるベッド11の幅方向のほぼ中央位置に
旋回軸60を立設支承し、この旋回軸60の基端部に空
圧、油圧等の流体シリンダ或いは図示の如きベーン型エ
アモータ67を接続し、このモータの回転量をベルト、
チエン等の無端体を介してウォームギヤに伝達すること
によって旋回軸60を旋回自在とし、また、この旋回軸
60には両端部に係合部が形成されたフック腕63の中
心点を、キー或いはスプラインに嵌合する支持具64を
介して一体としており、例えば、このフック腕63を旋
回軸60に対して交差して配置すれば4個分砥石37の
保管場所を確保でき得る。
【0046】前記旋回軸60の旋回に伴ってフック腕6
3に支持された砥石37のヘッド軸38芯が前記走行体
14の回転軸27の軸芯と一致する時、即ち、砥石37
の脱着位置において旋回軸60に取着された空圧、油圧
等の流体シリンダ68のロッド69を前記フック腕63
に取着してロッドストロークだけ支持具64を介してフ
ック腕63を昇降自在とし、砥石37を回転軸27から
離脱させたり、回転軸27に砥石37を装着する脱着機
構が配置され、また、旋回軸60の上下方向の任意位置
には砥石37の実高さを検出するリミットスイッチ等の
接触式、或いは図示例のような光電管、超音波等の非接
触式検出器70が配置されている。尚、本実施例ではこ
の検出器70は、砥石37の交換位置に設置されている
が、図示は省略するが例えば、砥石37の保管機構の上
下方向に亘って帯状の検出器を設置して保管時に当該砥
石37の実高さを検出したり、或いは走行体14の下端
に検出器を設置して砥石37の交換後、上昇限に至る過
程に実高さを検出することも可能であり、砥石37の実
高さを検出する位置は特に限定されるものではない。
【0047】図20から図24に示すものは、特に刃押
され401が発生している刃物4の刃裏からの研削機構
の一実施例である。この刃裏研削機構は、前記走行体1
4の走行方向の前後部の何れか一端に、走行方向に直交
する方向へ前記記載と同様にアリ溝、リニヤウエイ、或
いはボールウエイ等の移送架79を敷設し、この移送架
79にリニヤブロック80を介して横送台81を載架
し、前記走行体14の端部に設置された流体シリンダ或
いは図示の如きACサーボモータ等の横送り機構82
に、減速機、バックラッシュ防止用のカップリング83
を軸受によって支承すると共に、カップリング83の前
端に接続されたボール螺子等の送り軸84を前記横送台
81の後部に取着し、この送り軸84を横送り機構82
の操作によって横送台81を走行方向と直交方向へ移動
自在としており、この移動量は横送り機構82に移動量
測定器85を付設し、例えば送り軸84の回転に伴って
正或いは負の方向へ発信されるパルス量をエンコーダ等
によって検出するものである。この横送台81には、前
記記載の如くリニヤウエイ、或いはボールウエイ等の一
対の移送架86が上下方向へ設置され、この移送架86
上にリニヤブロック87をその四隅部に支承してなる昇
降台88を載架し、前記横送台81の上部に設置された
流体シリンダ或いは図示の如きACサーボモータ等の縦
送り機構89によって、横送台81に支承されたカップ
リング90の前端のボール螺子等より成る送り軸91を
前記昇降台88の後部に取着し、この送り軸91を縦送
り機構89の操作によって昇降台88を上下方向へ昇降
自在としており、この上昇、或いは下降量は縦送り機構
89に移動量測定器92を付設し、例えば送り軸91の
回転に伴って正或いは負の方向へ発信されるパルス量を
エンコーダ等によって検出するものである。この昇降台
88には刃裏研削用砥石回転用の原動機93が設置さ
れ、その詳細を図22に示すように、この原動機93の
軸94と刃裏研削用砥石95の回転軸96を回転軸芯を
上下方向に一としながら別個に備え、前記軸94とこの
回転軸96間にスプリング97をピン98にて結合して
成るカップリング99を介在させている。
【0048】前記横送台81を走行方向と直交方向へ移
動させる横送り機構82、並びに昇降台88を上下方向
へ昇降させる縦送り機構89の制御は、刃物4の刃先位
置、刃先部に発生している刃押され401形状に基づい
て決定されるので、これらをリミットスイッチ、カムフ
ロアー等の接触式、或いは光電管、超音波等の非接触式
検出器によって検出する必要がある。本実施例において
は、便宜上、図23に示す断面コ字状の帯状レーザー式
ライン検出器100を、前記原動機93の前部に設置し
て刃物4の刃先位置並びに刃押され401を検出するも
のであり、図28に示す刃裏側に発生している刃押され
高さTを断面コ字状の垂直状部100Tにより、また、
刃裏側に発生している刃押され401部の先端から基端
までの刃押され距離Lを断面コ字状の底面部100Lに
より検出するものである。尚、本実施例においては刃押
され高さT、刃押され距離Lをの双方を検出して刃押さ
れ401部位の確認を行っているが、その何れか一方で
あっても刃押され401の形状の確認は足りるものであ
り、また、刃物4の刃先位置、刃押され高さT、刃押さ
れ距離Lを検出する断面コ字状の帯状レーザー式ライン
検出器100は、本実施例のように一体的でなく個別に
設置することは任意である。
【0049】次に作用を説明する。まず、走行体14上
の受座30を適宜回転させ、摺動台20上に設置された
回転軸27の刃先に対する振り角を調整し、また一方、
刃物4固定面を一旦水平状態とした刃物台44上へ研削
すべき刃物4を固定する。図示例においては、刃物台4
4はマグネットチャックとこのマグネットチャック上に
取着された刃物載置台49より構成されているが、この
刃物載置台49上へ刃表側を上にして載置し、電気的に
マグネットチャックを励磁して刃物4を固定する。この
間、装着すべき砥石37のヘッド軸38を回転軸27に
嵌合させるために嵌合制御用のエンコーダ41によっ
て、ヘッド軸38のキー40を回転軸27の内周の溝に
位置合わせすると共に、走行体14を原動機の駆動によ
って保管機構の位置まで走行させて一旦停止させる。そ
の後、まず番手の荒い砥石37(以後荒砥という)を保
管しているフック腕63を、流体シリンダ61或いはベ
ーン型エアーモータ67を作動させて待機位置から旋回
軸60を支点として交換位置まで旋回させ、走行体14
側の回転軸27の軸芯とフック腕63に支持されている
荒砥37のヘッド軸38の軸芯を上下方向に一致させ
る。
【0050】各軸芯が一致した時点において、流体シリ
ンダを作動させてそのロッドを伸長させれば、荒砥37
のヘッド軸38部は回転軸27内に至り、その先端が回
転軸27の開口内に介入しながら連係杆28を押し上げ
る。この時、連係杆28はスプリング35の弾発力によ
って上方へ引き上げられる力を流体シリンダ36の流体
動によって押さえられているが、ヘッド軸38の上昇に
伴い、段部が押し上げられる連係杆28の下端に配置さ
れた支持ボール39によって係合され、回転軸27のキ
ー溝にヘッド軸38のキー40が嵌合して回転軸27の
駆動と一体となる。
【0051】回転軸27へヘッド軸38が装着される
と、リードスイッチがこれを検出してロッド66を縮小
させてヘッド軸38の脱落防止を解除し、フック腕63
を原位置に復帰させる。一方、これに同期して、昇降機
構21を駆動させて摺動台20を上昇させると、移動量
測定器25からパルスが各々発信され、荒砥37の下面
が非接触式検出器に検出されるまでのパルス量を演算器
内へ読み込み、荒砥37の実高さを演算しながら荒砥3
7は上昇限に至る。次いで、原動機47を駆動させて刃
物台44を一旦水平状とした後、刃物4を刃物載置台4
9上へ載置してマグネットチャックを電気的に励磁させ
ることによって固定し、また、ウオーム46、ウオーム
ホイール45によってマグネットチャックを所要角度に
保持する。
【0052】この状態下、原動機15を駆動させて走行
体14に設置された距離測定器を刃物4上へ走行させ、
少なくとも刃物4の長手方向の両側端部を含む複数箇
所、即ち刃物4の長さに応じて両側端部のみ、或いは両
側端部とほぼ中央位置の3箇所等を、距離測定器の原位
置から刃物4上面までの距離を都度測定し、これら測定
位置のうち最小の距離を特定し、この最小の距離上へ走
行体14を走行させた後、最小の距離と荒砥37の実高
さの関係を演算して荒砥37の下降量を決定する。即
ち、この下降量は、距離測定器の測定原点と摺動台20
の荒砥37の上下位置関係によって演算されるのである
が、仮に距離測定器の測定原点と上昇限に位置する摺動
台20の荒砥37支承基点が同一であれば、この最小の
測定距離から前記記載した荒砥37装着時点に検出され
た荒砥37の実高さを減算して求められるので、減算し
た下降量に対して、昇降機構21を駆動させて摺動台2
0を下降させて荒砥37の研削開始高さとした後、走行
体14の1走行に対して所定の送り込み量を送りなが
ら、走行体14を長手方向へ往復動させる。
【0053】しかしながら、作業の実態において、例え
ば荒砥37の実高さの検出、或いは距離測定器の検出等
の各検出機器の精度に多少の誤差がある現状、これらが
累積されて荒砥37の研削開始高さを起点として正或い
は負の方向に位置決め誤差を生じて、荒砥37が空研削
或いは衝突する危険性がある。従って、走行体14に設
置された砥荒37の回転軸27芯位置を当該研削起点に
至るよう、まず走行体14を原動機15によって走行さ
せた後、研削開始高さ間近、即ち、刃物4の刃先面に当
接するわずか上方まで荒砥37を急速下降させた後、そ
の位置より荒砥37をさらに低速状態に切り替えて下降
させると、荒砥37は刃先面に当接するのであるが、荒
砥37の刃先への当接時に掛かったトルク量(定格電流
に掛かる一定の負荷)を検出し、そのトルク量を見越し
た分だけ荒砥37を上昇させて刃先面と荒砥37の接地
点として正合させることになる。即ち、荒砥37並びに
刃物4の刃先にも若干の弾性要素があり、前記トルク量
を捉えた時期に応じて荒砥37の下降停止指令を発信し
たとしても、前記弾性要素分内で下降の慣性が進行し、
荒砥37の下降停止時期と刃先接地点に若干のギャップ
が生じるため、荒砥37の下降停止した下限位置から刃
先位置まで荒砥37を若干上昇させるべく、前記トルク
量を見越した分に相当する量を予め任意の定数として設
定し、この定数分だけ荒砥37を上昇させることによっ
て刃先面と荒砥37の接地点として正合させるものであ
る。次いで、荒砥37をわずかに上昇させて荒砥37と
刃先面との接触を回避しながら、刃物4の長手方向の一
端延長上の研削開始位置へ走行体14を走行させ、その
後、走行体14の1走行に対して所定の送り込み量を送
りながら、走行体14を長手方向へ往復動させる。尚、
前記接地点までの荒砥37の上昇動と刃先面との接触を
回避するための荒砥37のわずかな上昇動は、通常、一
体的に実施される。
【0054】この刃物4研削開始時点において、刃物載
置台49に固定された刃物4の背面が弁座52を下降さ
せることによって導通孔50を開放し、各平滑部48間
隔内と刃物4の背面には冷却媒体が供給され、また、刃
物4の表側には、各可撓管より冷却媒体が供給され、こ
の状態下、原動機26を駆動させてその回転力をベルト
を介して回転軸27に伝達することによって荒砥37を
回転させながら、走行体14を往動、或いは復動させれ
ば、刃物4は、研削に伴う発熱を冷却媒体によって防止
されながら、研削されることになる。
【0055】この荒砥37による研削に伴って、特に刃
物4の刃先面の凹凸、欠け等が除去されたら、走行体1
4を砥石37の交換位置まで走行させて番手の細かい砥
石37(以後中砥という)に交換させる。即ち、走行体
14を交換位置まで走行させ、且つ昇降機構21の駆動
によって荒砥37を下限位置まで下降させると、空状態
の荒砥用のフック腕63が前記記載とは逆に旋回してヘ
ッド軸38の段部に係合する。この係合時点で、リード
スイッチ付流体シリンダ65のロッド66を伸長させて
ヘッド軸38の脱落を防止すると共に、流体シリンダ3
6を作動させてロッドの先端を連係杆28の基端部を押
し下げると、連係杆28の支持ボール39が下降してヘ
ッド軸38の頭部の支持状態を解放して、荒砥37をフ
ック腕63へ支持替えさせながら、フック腕63を原位
置まで旋回復帰させる。次いで、中砥用のフック腕63
を前記記載と同様に作動させて、回転軸27に中砥37
を装着させるものである。
【0056】回転軸27に中砥37を装着して摺動台2
0が上昇限に至る途上、前記記載と同様に、中砥37の
実高さが検出され、一方、荒砥37によって研削された
刃物4までの距離を測定すべく、原動機15を駆動させ
て走行体14に設置された距離測定器を刃物4上へ走行
させ、距離測定器の原位置から刃物4上面までの距離を
測定する。この場合、刃物4は荒砥37によって平滑度
が確保されているので、少なくとも長手方向の1箇所を
測定すれば足りるはずであり、得られた測定距離から中
砥37装着時点に検出された中砥37の実高さを減算し
て下降量を求め、前記記載と同様に中砥37を下降さ
せ、研削を開始するものである。
【0057】荒砥37による研削は、特に刃物4の刃先
面の凹凸、欠け等を除去するように研削量を大とする時
に有効であり、本実施例における送り込み量は0.02
mm位であり、また、中砥37による研削は、荒砥37に
よって平滑化されてはいるが、その刃先面に残った粗い
面粗度、筋状のチッピングを除去するために特に有効で
あり、本実施例においては、中砥37の送り込み量は前
記記載した荒砥37の送り込み量に比して小となり、
0.005mm位である。
【0058】さらに、回転軸27へ可撓管等を適宜接続
してその中空内部と連通させ、例えば、番手の異なる砥
石37の交換作業時等に圧縮空気、洗浄液等の流体を中
空内部より供給して、回転軸27、砥石37等に付着し
た研削屑、塵埃等を飛散させれば、研削状態を良好とす
ることができ、また、研削作業途上、刃物台44の載置
面が摩耗したり、損傷して、平滑度が保持できなくなっ
た場合には、刃物台44上に刃物4を固定していない状
態で砥石37を当接させ、砥石37を回転させながら、
走行体14を往復動させれば、刃物台44の平滑度は維
持できることになる。
【0059】また、刃物4の刃裏側に刃押され401が
発生している場合には、刃裏研削機構を作動させて研削
除去するものである。この刃裏からの研削時期は刃表研
削前、後の何れでもよいが、便宜上、刃表研削後に研削
除去する場合を説明する。刃表研削直後の刃物4は図2
0に示すように、刃表部分を上にして水平状態にマグネ
ットチャック上に励磁固定されており、走行体14は刃
物4の長手方向の待機位置上にあり、この時、支軸43
をウオーム46、ウオームホイール45によって回動さ
せてマグネットチャックを反時計方向へ回転させて水平
状態とすることにより、刃物4の刃裏部分を水平状態と
した後、原動機15を作動させて走行体14を刃物4の
長手方向の一端上へ移動させる。次いで、横送り機構8
2の操作によって送り軸84を螺動させて横送台81を
走行方向と直交して前方へ移動させ、原動機15の前部
に設置された帯状レーザー式ライン検出器100によっ
て刃物4の刃先端を検出する時、その移動を停止させ
る。次いで、縦送り機構89によって送り軸91を螺動
させ、昇降台88を上昇、或いは下降させて、帯状レー
ザー式ライン検出器100を図23に示すように、刃物
4の刃先先端に対峙する位置に至らせる。この状態下、
原動機15を作動させて走行体14を刃物4の長手方向
へ1走行させ、刃物の長手方向に亘って刃裏側に発生し
ている刃押され高さTを断面コ字状の垂直状部100T
により、また、刃押され401部の先端から基端までの
刃押され距離Lを断面コ字状の底面部100Lによって
検出する。この検出時、仮に刃押され401部が刃物4
の長手方向に亘って複数個所存在すれば、それらのうち
の最大の刃押され高さTを情報として得る。
【0060】走行体14の1走行後、帯状レーザー式ラ
イン検出器100により検出された刃押され高さTに応
じて、送り軸91を縦送り機構89の操作によって螺動
させて、刃裏研削用砥石95の研削面(図示例では砥石
の上端面)が、刃物4の刃裏側の垂直面から検出された
刃押され高さT分だけ離隔して位置するように、昇降台
88の上下方向の位置を調整する。次いで、縦送り機構
89によって所定の送り込み量だけ刃裏用砥石95を引
き上げて、刃物4の長手方向の一端部からその研削面と
刃裏面と平行としながら他端部へ向けて走行させ、刃物
4の長手方向に存在している刃押され401部が除去さ
れて平坦となるまで、縦送り機構89によって所定の送
り込み量毎に刃裏用砥石95の引き上げを行い、および
/または横送り機構82によって所定の送り込み量毎に
刃裏用砥石95を刃元方向へ前進動させながら、走行体
14を往復動させて研削する。また、刃物4の刃裏側に
は、刃押され401部の研削除去後においても刃裏用砥
石95が刃裏と平行に介在した場合、図28に示すよう
に、介在した分だけ刃先部に僅かに段Dが形成される
が、次回の研削も同様な過程を経れば、刃先先端に段部
が残る危険性はない。
【0061】上記記載の刃裏研削は刃裏面と平行に研削
する、いわゆるベタ研ぎと称されているものであるが、
次に、刃裏側から刃裏研削用砥石95を刃物4の刃裏側
の垂直面に対して、図28に示すように任意角度θ傾斜
して接当させ、刃押され401部を刃裏側から研削除去
する場合を説明する。前記記載と同様に刃押され401
部を検出後、支軸43をウオーム46、ウオームホイー
ル45によって、図20において反時計方向へ回転さ
せ、マグネットチャックを水平状態からやや傾斜状態と
させ、マグネットチャック台上に固定された刃物4の先
端がやや下位位置に至るようにした後、前記記載と同様
に、縦送り機構89によって所定の送り込み量だけ刃裏
用砥石95を引き上げて、刃物4の長手方向の一端部か
らその研削面を刃裏側の垂直面に対して任意角度傾斜し
て接当させながら他端部へ向けて走行させ、刃物4の長
手方向に存在している刃押され401部が除去されるま
で、縦送り機構89によって所定の送り込み量毎に刃裏
用砥石95の引き上げを行い、および/または横送り機
構82によって所定の送り込み量毎に刃裏用砥石95を
刃元方向へ前進動させながら、走行体14を往復動させ
て研削する。また、刃物4の刃裏側には、刃押され40
1部の研削除去後においても刃裏用砥石95が刃裏側の
垂直面に対して任意角度θ傾斜して接当することになる
ので、刃押され401が存在した部位に、僅かに傾斜段
部Eが残るが、次回の研削も同様な過程を経れば、刃先
先端にこの傾斜段部Eが残る危険性はない。尚、図24
に示すように刃裏研削用砥石95の上部研削面を、予め
任意角度θ傾斜して形成し、この傾斜した状態で刃裏研
削用砥石95を刃裏に接当させれば、上記記載と同様な
効果が得られ、また、この刃裏研削用砥石95を刃表側
とは別個に、ベッド11の長手方向に直列的に配置した
り、或いは図9に示した保管機構の旋回軸60のフック
腕63に直交して新たな刃裏用のフック腕63を設置
し、しかも、前記記載した如く、砥石95の交換を自動
制御することも可能である。
【0062】尚、本実施例ではこの検出器70は、砥石
37の交換位置において、旋回軸60の上下方向の任意
位置に設置されているが、図示は省略するが例えば、砥
石37の保管機構の上下方向に亘って帯状の検出器を設
置して保管時に当該砥石37の実高さを検出したり、或
いは走行体14の下端に検出器を設置して砥石37の交
換後、上昇限に至る過程に実高さを検出することも可能
であり、砥石37の実高さを検出する位置は特に限定さ
れるものではない。
【0063】また、刃物4を研削する際に、刃物4へ冷
却媒体を供給して研削に伴う発熱を防止した一実施例を
図5および図6に示して説明しているが、刃物4研削時
に冷却媒体を供給するには、例えば砥石37と刃物4の
両者に、冷却水、油、圧縮空気等の冷却媒体を供給する
第1の可撓管と、この第1の可撓管の走行方向後位に第
2の可撓管を取着し、第1,第2の各可撓管より冷却媒
体を供給させながら、走行体14を往動、或いは復動さ
せてもよく、刃物4研削時には、砥石37と刃物4の刃
先部分に第1の可撓管より冷却媒体が注入され、また、
研削直後の刃物4の部位においては、第2の可撓管より
冷却媒体が供給され、研削に伴う発熱を防止し得ること
になる。
【0064】この研削に伴う発熱を防止するために冷却
媒体を供給する他の実施例を図11から図19に例示し
ているが、これらの実施例の刃物台44への刃物4固定
方式は何れも螺動による刃物押さえ71を採用してい
る。まず、図11並びに図12に例示する刃物台44の
前部には、刃物4の長手方向全体を覆う貯留部72を介
して刃物4を長手方向に亘って固定し、刃物4研削時、
前記貯留部72に冷却媒体を供給するものである。図1
1は刃物台44の上部に刃物4の刃先部分を若干上向き
に固定した場合を例示しており、この場合の貯留部72
は少なくとも刃物4の刃先部分で足りるため、刃物4の
長手方向両端と下方の任意位置が堰板で囲まれ、その両
端と下端が堰板によって囲まれた貯留部72内へ冷却媒
体が供給されており、また、図12は刃物台44の前部
に刃物4全体を格納する状態の貯留部72を例示し、こ
の貯留部72への冷却媒体の供給は、図11の如くその
上部より可撓管73によるか、或いは図12に示す如く
その下部よりとする。尚、研削による発熱に伴って、貯
留された冷却媒体が吸熱して急速に温暖化する場合に
は、これを防止すべく、貯留部72内へ冷却媒体を常時
供給してオーバーフローさせて調節することが好まし
い。
【0065】図13に例示する刃物台44には、その前
部平滑面74に任意間隔を置いてリブ75を複数個突出
取着し、各リブ75の前面を刃物4の長手方向に亘る背
面側の支持部として長手方向の平行度を維持し、また、
各リブ75間隔内には冷却媒体を供給する可撓管73の
ノズルが各々配置され、ノズルから刃物4、刃物台27
の前部平滑面74、各リブ34へ冷却媒体を噴射させ
る。この時、前記ベッド11とフレーム42との間に
は、この刃物台44の全長に亘って冷却媒体の受槽76
が設置され、この受槽76より冷却セクションを経て前
記可撓管73へ還流されている。尚、図示例におけるリ
ブ75は連続状としているが、これを断続的、即ち、上
下方向に亘って複数個に分割したリブ75としても良
い。
【0066】図14に例示するものは、前記ベッド11
とフレーム42との間に、この刃物台44の全長に亘っ
て冷却媒体の受槽76を設置すると共に、この受槽76
には冷却セクションを経て還流される冷却媒体が可撓管
73を介して給排され、その水面を刃物4の上面位置と
している。尚、この場合、刃物台44の前部平滑面74
を開口状態として内部の枠組み構造である格子体、補強
部材の前面を、刃物4の長手方向に亘る背面側の支持部
として、冷却媒体が直接刃物4の背面側へも供給される
ようにすることもある。また、給排される冷却媒体が受
槽76内に滞留して、刃物4の長手方向並びに上下方向
に亘る温度むらが生じるような場合には、受槽76の適
宜箇所に攪拌装置(図示せず)を設置して、滞留した冷
却媒体を攪拌してその温度をほぼ均一に維持しても良
い。
【0067】図15に示す刃物台44には、その前部平
滑面74を構成する素材を熱伝導性の高い金属、例えば
銅、アルミニウム等を用い、刃物台44の前部平滑面7
4の背面側へ冷却媒体を供給する可撓管73が配置され
ている。また、刃物台44の全長に亘って冷却媒体の受
槽76が設置されている。
【0068】図16に示す刃物台44には、その前部の
複数個の開口へ連通する媒体通路77が内部に穿孔され
ており、この媒体通路77の後部へは冷却媒体を供給す
る可撓管73が接続されている。また、前記記載と同
様、刃物台44の全長に亘って冷却媒体の受槽76が設
置されており、この受槽76より冷却セクションを経て
可撓管73へ還流されている。
【0069】さらに、図17に示す刃物台44は箱型状
に密閉して構成され、その中空内部へは可撓管73を介
して冷却媒体が任意圧力によって常時給排されており、
刃物台44の長手方向並びに上下方向に亘る各部の温度
をほぼ均一としている。また、前部平滑面74は媒体通
路77を介して任意間隔を置いて複数個開口され、これ
ら開口間隔内には、前記記載の如く、前部平滑面74よ
りリブ75が複数個突出取着されると共に、各リブ75
の下端間に桟78を横架取着し、媒体通路77より各リ
ブ75間隔内へ冷却媒体を供給し、供給された冷却媒体
を刃物4の背面より流下させながら下端の桟78部分に
て滞留させ、刃先部分からオーバーフローさせるもので
あり、斯くすれば、冷却媒体の供給量を大幅に減少でき
ることになる。
【0070】図18並びに図19に示す実施例は、図1
1から図17に示した上記各実施例が、刃物4並びに刃
物台44への冷却媒体を供給して研削に伴う発熱から刃
物4の捻りを主として防止しているのに対し、刃物4研
削時に刃物4並びに刃物台44への冷却媒体の供給に加
え、刃物研削装置自体にも冷却媒体を供給することによ
り装置全体をほぼ恒温状態とするものである。即ち、ベ
ッド11の両側の側壁を構成する外壁101と内壁10
2の間には、その長手方向に亘って冷却媒体を供給する
供給管103が敷設されており、その内壁102の上部
より長手方向に任意間隔を置いて前記供給管103から
可撓管73を介して冷却媒体を供給するノズル104を
複数個配置している。冷却媒体は各ノズル104から刃
物4並びに刃物台44に噴射されたり、或いはベッド1
1の内壁102に流下し、刃物4の研削に伴う発熱を冷
却させるのであるが、この噴射された冷却媒体が流下す
る過程において空気に接触することにより、研削時の発
熱を冷却したとき、或いはベッド11の内壁102を冷
却したときに暖められた冷却媒体を雰囲気温度の範囲内
にて再び冷却することができ、流下した冷却媒体はベッ
ド11の下部から受槽76内へ、不織布シート105に
よって研削糟、砥粒等の不純物を除去しながら回収され
る。したがって、研削装置全体が冷却媒体の流下によっ
て恒温状態に維持でき、発熱によるベッド11の長手方
向に亘る捻りを未然に防止できるので、研削作業を円滑
に維持できるものである。
【0071】
【効果】以上説明したように本発明によれば、各請求項
において前記記載した作用効果が得られ、ベニヤレー
ス、ベニヤスライサ等の各種の長尺な刃物を研削するに
際し、刃物台に固定された刃物の刃先高さを自動的に検
出することによって砥石の切削開始高さを特定できるの
で、前記記載した従来方法における、砥石と刃先との衝
突の回避、或いは砥石の空切削時間を短縮できることに
なる。
【0072】また、刃先面の状態に応じた番手の砥石を
選択し得るようにして研削時間の短縮化を図り、さらに
研削時の発熱を防止することにより、研削後の刃物にお
いて、刃先面のチッピングを除去し、且つ面粗度を向上
すると共に、刃先部分の厚み方向並びに上下方向に亘る
両端部から中央部分への捻り状態を解消して、刃先の真
直線を保証できるものである。
【0073】また、走行体に設置された砥石に回転を付
与する原動機の回転軸と、砥石を直接的に回転させる回
転軸を同一とせず、刃表研削砥石の回転軸に示した実施
例のように、原動機の軸の先端に嵌着されたプーリと回
転軸の始端に嵌着されたプーリ間にベルトを懸回してそ
の駆動を回転軸へ伝達したり、また、刃裏研削用砥石の
回転軸に示した実施例のように、回転軸芯を上下方向に
一としながら別個に備え、前記軸とこの回転軸間をスプ
リングが介在するカップリングによって各々係合して、
回転軸に対して原動機の回転動を二次的に受動させて、
原動機自体が有する上下方向のガタ分を除去しているの
で、砥石が刃物の長手方向の一端部に到達したら、その
到達時から研削に要する所定の送り込み量を加えてリバ
ースしても、従来発生していた原動機のガタ分による過
度の砥石の下降が防止でき、リバースした際に砥石が刃
物の長手方向端部に衝突して、砥石および/または刃物
を損傷する不具合を解消できる。
【0074】さらに、切削時に原木の性状に起因する
節、瘤等の局所的に堅い部分による刃物の長手方向の或
部分が局部的に曲がって反対側に押される刃押されにつ
いては、刃裏研削用の砥石を刃物の刃裏側の垂直面に対
して任意角度傾斜して接当させて、刃先先端の刃押され
部分を刃裏側から研削除去しながら、刃表側からも研削
することによって、従来の刃表側からの荒砥石のみによ
る刃表研削に比べて刃物の研削量の減少及び研削時間の
短縮が図れる。また、原木切削時に砂利、金属片を噛ん
でその刃先部分に大きな欠けが発生した刃物について
は、番手の荒い砥石によって刃欠け部分をまず研削除去
間際、或いは研削除去した後、それより番手の細かい砥
石によって粗い面粗度、或いは従来の刃先の仕上げ段階
では除去し得なかったチッピング等を除去し得、研削時
間の短縮と面粗度の向上を図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を直接実施する装置の全体を示す正
面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の拡大正面図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】刃物台の一実施例を示す一部切欠き要部拡大平
面図である。
【図6】図5の一部切欠き要部拡大側断面図である。
【図7】保管機構の一実施例を示す拡大平面図である。
【図8】図7の側断面図である。
【図9】保管機構の他の実施例を示す拡大平面図であ
る。
【図10】図9の側断面図である。
【図11】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図12】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図13】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図14】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図15】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図16】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図17】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図18】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図19】図18の一部切欠き平面図である。
【図20】刃裏研削機構を示す一部切欠き正断面図であ
る。
【図21】図20の要部切欠き側断面図である。
【図22】図20の要部拡大図である。
【図23】刃押され検出の説明図である。
【図24】刃裏研削の説明図である。
【図25】長尺な刃物の斜視説明図である。
【図26】刃欠けを示す図25の側面図である。
【図27】刃押されを示す図25の側面図である。
【図28】刃裏の研削状態を示す説明図である。
【図29】長尺の刃物を装着する場合の従来例を示す側
断面図である。
【符号の説明】
4…刃物、11…ベッド、12…移送架、13…リニヤ
ブロック、14…走行体15…駆動機構、16…ピニオ
ンギヤ、17…ラックギヤ、18…移送架、19…リニ
ヤブロック、20…摺動台、21…昇降機構、22…軸
受、23…カップリング、24…送り軸、25…移動量
測定器、26…原動機、27…回転軸、28…連係杆、
29…軸受、30…受座、31…軸、32…プーリ、3
3…プーリ、34…ベルト、35…スプリング、36…
流体シリンダ、37…砥石、38…ヘッド軸、39…支
持ボール39、40…キー、41…嵌合制御用のエンコ
ーダ、42…フレーム、43…支軸、44…刃物台、4
5…ウオームホイール、46…ウオーム、47…原動
機、48…平滑部、49…刃物載置台、50…導通孔、
51…供給口、52…弁座、53…スプリング、54…
流体シリンダ、55…ロッド、56…検知体、57…軸
受、58…底板、59…軸受、60…旋回軸、61…流
体シリンダ、62…円溝、63…フック腕、64…支持
具、65…流体シリンダ、66…ロッド、67…ベーン
型エアモータ、68…流体シリンダ、69…ロッド、7
0…検出器、71…刃物押さえ、72…貯留部、73…
可撓管、74…前部平滑面、75…リブ、76…受槽、
77…媒体通路、78…桟、79…移送架、80…リニ
ヤブロック、81…横送台、82…横送り機構、83…
カップリング、84…送り軸、85…移動量測定器、8
6…移送架、87…昇降台、89…縦送り機構、90…
カップリング、91…送り軸、92…移動量測定器、9
3…原動機、94…軸、95…刃裏研削用砥石、96…
回転軸、97…スプリング、98…ピン、99…カップ
リング、100…帯状レーザー式ライン検出器、100
T…垂直状部、100L…底面部、400…磨耗、40
1…刃押され、402…刃欠け。
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を直接実施する装置の全体を示す正
面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の拡大正面図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】刃物台の一実施例を示す一部切欠き要部拡大平
面図である。
【図6】図5の一部切欠き要部拡大側断面図である。
【図7】保管機構の一実施例を示す拡大平面図である。
【図8】図7の側断面図である。
【図9】保管機構の他の実施例を示す拡大平面図であ
る。
【図10】図9の側断面図である。
【図11】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図12】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図13】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図14】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図15】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図16】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図17】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図18】図5の他の実施例を示す要部拡大即断面図で
ある。
【図19】図18の一部切欠き平面図である。
【図20】刃裏研削機構を示す一部切欠き正断面図であ
る。
【図21】図20の要部切欠き側断面図である。
【図22】図20の要部拡大図である。
【図23】刃押され検出の説明図である。
【図24】刃裏研削の説明図である。
【図25】長尺な刃物の斜視説明図である。
【図26】図25の刃欠けと刃押されの従来の研削状態
と刃裏からの研削要領を側断面から3つの態様で示す比
較図である。
【図27】 長尺の刃物を装着する場合の従来例を示す側
断面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図23】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図24】
【図18】
【図19】
【図25】
【図20】
【図21】
【図26】
【図27】

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刃物台の長手方向に亘って固定される刃物
    の背面側、並びに刃物台を、さらには刃物台と平行に設
    置されたベッドをも冷却して、刃物の長手方向並びに上
    下方向に亘る各部位の温度をほぼ均一としながら、刃物
    の刃先部分を長手方向に対して走行体に回転自在に支承
    された砥石によって研削することを特徴とする刃物研削
    方法。
  2. 【請求項2】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された距離測定器
    によって刃物の長手方向の少なくとも両端を含む刃先面
    の複数部位を測定し、これら測定位置のうち最小の距離
    と砥石の実高さの関係を演算して砥石の下降量を決定
    し、走行体に回転自在に支承された砥石によって刃物を
    研削することを特徴とする刃物研削方法。
  3. 【請求項3】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された距離測定器
    によって刃物の長手方向の少なくとも両端を含む刃先面
    の複数部位を測定し、これら測定位置のうち最小の距離
    と砥石の実高さの関係を演算して砥石の下降量を決定
    し、一方、刃物台の長手方向に亘って固定される刃物の
    背面側、並びに刃物台をも冷却して、刃物の長手方向並
    びに上下方向に亘る各部位の温度をほぼ均一としなが
    ら、刃物の刃先部分を長手方向に対して走行体に回転自
    在に支承された砥石によって研削することを特徴とする
    刃物研削方法。
  4. 【請求項4】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された距離測定器
    によって刃物の長手方向の少なくとも両端を含む刃先ま
    での複数部位を測定し、これら測定位置のうち最小の距
    離と測定された部位において、最小の測定距離から走行
    体に回転自在に支承された砥石の実高さを減算した量間
    近まで砥石を急速下降させ、次いで砥石をさらに下降さ
    せて砥石と当接した時に掛かるトルク変位量を検出して
    その量を上昇させて刃先面と砥石の接地点とし、その接
    地点から砥石を若干上昇させることを特徴とする刃物研
    削方法。
  5. 【請求項5】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された距離測定器
    によって刃物の長手方向の少なくとも両端を含む刃先ま
    での複数部位を測定し、これら測定位置のうち最小の距
    離と測定された部位において、最小の測定距離から走行
    体に回転自在に支承された砥石の実高さを減算した量間
    近まで砥石を急速下降させ、次いで砥石をさらに下降さ
    せて砥石と当接した時に掛かるトルク変位量を検出して
    その量を上昇させて刃先面と砥石の接地点とし、その接
    地点から砥石を若干上昇させ、一方、刃物台の長手方向
    に亘って固定される刃物の背面側、並びに刃物台をも冷
    却して、刃物の長手方向並びに上下方向に亘る各部位の
    温度をほぼ均一としながら、刃物の刃先部分を長手方向
    に対して走行体に回転自在に支承された砥石によって研
    削することを特徴とする刃物研削方法。
  6. 【請求項6】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された原動機の回
    転動を二次的に受動している回転軸に砥石を取着して刃
    物を研削することを特徴とする刃物研削方法。
  7. 【請求項7】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に設置された原動機の回
    転動を二次的に受動している回転軸に砥石を着脱自在と
    し、1枚の刃物の刃先面研削途上において、番手の異な
    る砥石或いは刃物の材質に応じた砥石と交換させながら
    刃物を研削することを特徴とする刃物研削方法。
  8. 【請求項8】刃物を固定する刃物台の長手方向に走行体
    を往復動自在とし、この走行体に刃物の長手方向に対し
    て任意間隔を置いて回転軸を一対支承し、一方の回転軸
    の先端に刃表研削用の砥石を装備すると共に、他方の回
    転軸の先端に装備された刃裏研削用砥石を刃物の刃裏側
    に接当させ、刃先先端の刃押され部分を刃裏側から研削
    除去することを特徴とする刃物研削方法。
  9. 【請求項9】ベッドに隣接して配置された刃物台の刃物
    固定側に、刃物の背面を支持する平滑部を任意間隔を置
    いて複数個突出して形成し、この平滑部間隔内へ冷却媒
    体を供給すると共に前記平滑部に対して刃物をその長手
    方向に亘って固定し、また前記ベッドの刃物台に対向す
    る側面から冷却媒体を供給するノズルを複数個設置し、
    前記刃物載置台と平行に往復動自在とした走行体に刃物
    を研削する砥石を支承して、砥石による刃物研削時、各
    平滑部間隔内に冷却媒体を、また前記ノズルから刃物台
    に向けて冷却媒体を供給することにより、刃物の背面
    側、並びに刃物台を、さらには刃物台と平行に設置され
    たベッドをも冷却することを特徴とする刃物研削装置。
  10. 【請求項10】ベッドに隣接して配置されたマグネット
    チャックの刃物固定側に、刃物の背面を支持する平滑部
    が任意間隔を置いて複数個突出された刃物載置台を取着
    し、この平滑部間隔内へ冷却媒体を供給する導通孔を刃
    物載置台内部に形成し、前記平滑部に対して刃物をその
    長手方向に亘って固定すると共に、前記刃物載置台と平
    行に往復動自在とした走行体に刃物を研削する砥石を支
    承して、砥石による刃物研削時、各平滑部間隔内に冷却
    媒体を供給することを特徴とする刃物研削装置。
  11. 【請求項11】前記刃物載置台の内部に形成された導通
    孔の刃物固定側に、常態において前記平滑部の上方へ突
    出して前記導通孔を塞ぎ、刃物固定時に前記導通孔を開
    放する弁座をスプリングを介して弾力的に設置したこと
    を特徴とする刃物研削装置。
  12. 【請求項12】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台と平行に
    この刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動自
    在とすると共に、刃物台の延長方向には番手の異なる砥
    石を保管する保管機構と、砥石を回転軸から離脱させ、
    且つ装着する脱着機構を具備し、さらに、装着する砥石
    の実高さを検出する検出器を設置したことを特徴とする
    刃物研削装置。
  13. 【請求項13】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台と平行に
    この刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動自
    在とし、この走行体には刃先面までの距離を測定する距
    離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向の少なく
    とも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距離から砥
    石の実高さを減算する演算器を備えたことを特徴とする
    刃物研削装置。
  14. 【請求項14】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台内に形成
    された媒体通路に冷却媒体を供給し、前記刃物台と平行
    にこの刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動
    自在とし、この走行体には刃先面までの距離を測定する
    距離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向の少な
    くとも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距離から
    砥石の実高さを減算する演算器を備えたことを特徴とす
    る刃物研削装置。
  15. 【請求項15】ベッドに隣接して配置され、内部を中空
    として密閉状態とした刃物台の前部に任意間隔を置いて
    リブを複数個突出取着し、各リブの前面を刃物の長手方
    向に亘る背面側の支持部とし、この支持部に対して刃物
    をその長手方向に亘って固定すると共に、各リブの下端
    間に桟を横架して取着し、前記刃物台と平行にこの刃物
    を研削する砥石が支承される走行体を往復動自在とし、
    この走行体には刃先面までの距離を測定する距離測定器
    が設置されると共に、刃物の長手方向の少なくとも両端
    を含む複数の測定距離のうち最小の距離から砥石の実高
    さを減算する演算器を備え、砥石による刃物研削時、刃
    物台内部より各リブ間隔内に冷却媒体を供給することを
    特徴とする刃物研削装置。
  16. 【請求項16】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台と平行に
    この刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動自
    在とし、この走行体には刃先面までの距離を測定する距
    離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向の少なく
    とも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距離から砥
    石の実高さを減算する演算器を備え、さらに走行体に取
    着された砥石の昇降機構を砥石が刃物の刃先面に当接し
    た時に掛かるトルク変位量によって制御することを特徴
    とする刃物研削装置。
  17. 【請求項17】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台内に形成
    された媒体通路に冷却媒体を供給し、前記刃物台と平行
    にこの刃物を研削する砥石が支承される走行体を往復動
    自在とし、この走行体には刃先面までの距離を測定する
    距離測定器が設置されると共に、刃物の長手方向の少な
    くとも両端を含む複数の測定距離のうち最小の距離から
    砥石の実高さを減算する演算器を備え、さらに走行体に
    取着された砥石の昇降機構を砥石が刃物の刃先面に当接
    した時に掛かるトルク変位量によって制御することを特
    徴とする刃物研削装置。
  18. 【請求項18】ベッドに隣接して配置され、内部を中空
    として密閉状態とした刃物台の前部に任意間隔を置いて
    リブを複数個突出取着し、各リブの前面を刃物の長手方
    向に亘る背面側の支持部とし、この支持部に対して刃物
    をその長手方向に亘って固定すると共に、各リブの下端
    間に桟を横架して取着し、前記刃物台と平行にこの刃物
    を研削する砥石が支承される走行体を往復動自在とし、
    この走行体には刃先面までの距離を測定する距離測定器
    が設置されると共に、刃物の長手方向の少なくとも両端
    を含む複数の測定距離のうち最小の距離から砥石の実高
    さを減算する演算器を備え、さらに走行体に取着された
    砥石の昇降機構を砥石が刃物の刃先面に当接した時に掛
    かるトルク変位量によって制御し、砥石による刃物研削
    時、刃物台内部より各リブ間隔内に冷却媒体を供給する
    ことを特徴とする刃物研削装置。
  19. 【請求項19】ベッドに隣接して配置された刃物台に刃
    物をその長手方向に亘って固定し、前記刃物台と平行に
    往復動自在とされた走行体に、走行方向と直交する方向
    に移動自在となる横送台と、この横送台と共に移動し、
    且つ刃物方向へ昇降自在となる刃裏研削用砥石を設置す
    ると共に、刃裏側の刃押されを検出する刃押され検出器
    を刃先端に向けて設置したことを特徴とする刃物研削装
    置。
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