JPH0740137B2 - 新規なフツ素化スクアライン組成物を含む光導電性像形成部材 - Google Patents

新規なフツ素化スクアライン組成物を含む光導電性像形成部材

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JPH0740137B2
JPH0740137B2 JP61139964A JP13996486A JPH0740137B2 JP H0740137 B2 JPH0740137 B2 JP H0740137B2 JP 61139964 A JP61139964 A JP 61139964A JP 13996486 A JP13996486 A JP 13996486A JP H0740137 B2 JPH0740137 B2 JP H0740137B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の産業上の利用分野 本発明は一般に新規なスクアライン化合物および該化合
物の多層型感光性像形成部材への適用に関するものであ
る。さらに詳しくは、本発明は光励起(photoge-nerati
ng)顔料として、特定の新規なフッ素化スクアライン化
合物を含む多層型(layered)感光性像形成部材に関す
るものである。1つの実施態様において、本発明の感光
性像形成部材は後述する新規なフッ素化スクアライン化
合物を含む光導電性層とアリールアミン正孔移送層とか
らなる。また、レーザー複写に必要な可視光線または赤
外線に対して感応性である像形成部材も本発明の範囲に
属し、これらの部材は、正孔移送層以外に、光励起層お
よび後述する新規なフッ素化スクアライン化合物を含む
光導電性層とからなり得る。従って、上述の像形成部材
は、その中に含まれる電荷キャリヤー光励起物質の本来
の性質をスペクトルの赤外および/または可視範囲内で
向上または低下せしめように機能し得、それによって部
材を可視光線および/または赤外波長に対して感応性と
する。さらに、光励起層なしの像形成部材も可視光線お
よび/または赤外波長に対して感応性である。
先行技術 多くの種々の静電複写光導電性部材は公知であり、例え
ば、ガラス質セレンのような単一材料からなる均質層ま
たは光導電性化合物の分散体を有する複合多層型装置が
公知である。複合静電複写光導電性部材の1つのタイプ
の例は米国特許第3,121,006号に記載されており、該米
国特許には電気絶縁性有機樹脂バインダー中に分散され
た光導電性無機化合物の微分割粒子が開示されている。
これらの部材は裏打紙上にコーティングされた均一に分
散した酸化亜鉛粒子を含むバインダー層からなる。上記
米国特許に開示されたバインダー物質はポリカーボネー
ト樹脂,ポリエステル樹脂,およびポリアミド樹脂を包
含し、これらの樹脂は光導電性粒子により励起(genera
te)された注入電荷キャリヤーをいかなる有意の距離も
移送し得ないものである。従って、結果として、光導電
性粒子は、サイクル操作中に必要な電荷の消散を可能に
するためには、層全体を通じて実質的に連続した粒子−
粒子接触の状態でなければならない。
また、電荷キャリヤー励起機能および電荷キャリヤー移
送機能とを別々の連続層で行う無機または有機物質より
成る光受容(photoreceptor)部材も公知である。さら
に、電気絶縁性高分子物質のオーバーコーティングを含
む多層型感光体装置も従来技術において公知である。し
かしながら、ゼログラフイー技術は前進し続けており、
可視光線および/または赤外線に対し応答性のある他の
多層型感光性装置が所望されている。
最近、個々の(separate)励起層と移送層とからなる多
層型感光性装置(米国特許第4,265,990号参照)および
正孔注入層を有するオーバーコーティング型感光性材料
(米国特許第4,251,612号参照)が開示されている。こ
れらの米国特許に開示された光励起層の例は三方晶セレ
ンおよびフタロシアニン類であり、また移送層の例は後
述するアリールジアミンである。
励起顔料を有する多層型感光性装置を記載する他の多く
の特許が存在し、例えば、米国特許第3,041,167号は導
電性基層,光導電性層,および電気絶縁性高分子物質の
オーバーコーティング層とを含むオーバーコーティング
型像形成部材を開示している。この部材は、例えば、先
ずこの多層型装置を第1極性の静電荷で荷電し、像形成
的に露光してその後現像し得る静電潜像を形成すること
によって電子写真複写法において使用する。像形成サイ
クルを行う前に、像形成部材は第2の反対極性の静電荷
で荷電し得る。第2極性の十分な追加量の荷電が像形成
部材に第2極性の網状電場を形成するように適用され
る。同時に、第1極性のモービル電荷が光導電性層内に
導電性基層への電位の適用により形成される。現像する
像形成電位は光導電性層およびオーバーコーティング層
と横切って存在する。
また、ベルギー特許第763,540号には、少なくとも2つ
の電気作動性層を有する電子写真部材が開示されてい
る。これらの層の1つは電荷キャリヤーを光励起し、こ
のキャリヤーを使用すくまスペクトル領域では実質的に
非吸収性である有機移送物質を含有する連続活性層中に
注入し得る光導電性物質からなっている。さらに、米国
特許第3,041,116号には、基層上に存在するガラス質セ
レンの層上にオーバーコーティングした透明プラスチッ
ク物質を含む光導電性装置が開示されている。
さらにまた、米国特許第4,232,102号および第4,233,383
号には、炭酸ナトリウム,亜セレン酸ナトリウムでドー
ピングした三方晶セレンおよび炭酸バリウム,亜セレン
酸バリウムまたはこれらの混合物でドーピングした三方
晶セレンからなる感光性像形成部材が開示されている。
さらに、米国特許第3,824,099号には、ある種の感光性
ヒドロキシスクアライン化合物が開示されている。この
米国特許の記載によれば、そのスクアライン化合物は普
通の電子写真像形成装置で感光性である。
また、米国特許第4,415,639号には、ヒドロキシスクア
ラインの赤外線感光性装置中での光導電性化合物として
の使用が開示されている。さらに詳しくは、該米国特許
には、基層,正孔ブロッキング(hole blocking)層、
必要に応じての接着界面層,無機光励起層,該光励起層
の本来の性質を向上または低下させ得る光導電性化合物
(この光導電性化合物はヒドロキシスクアライン化合物
を含む各種のスクアライン化合物より選ばれる)、およ
び正孔移送層とを有する改良された感光性装置が記載さ
れている。
さらに、米国特許第4,471,041号には、赤外線および/
または可視光線に対して感応性の、感光性装置中の光導
電性物質としてのビス−9−(8−ヒドロキシジュロリ
ジニル)−スクアラインのような新規なジュロリジニル
スクアライン化合物の使用が開示されている。この米国
特許においては、1つの態様における改良された感光性
装置は支持基層,正孔ブロッキング層,必要に応じての
接着界面層,無機光励起層,該光励起層の本来の性質を
向上または低下させ得る光導電性化合物(この光導電性
化合物は上述の新規なジュロリジニルスクアライン化合
物よりなる)、および正孔移送層とからなることが記載
されている。
さらに、米国特許第4,486,520号には、ある種の新規な
フッ素化スクアライン化合物の光励起層を有する感光性
像形成部材が開示されている。開示されている具体的な
フッ素化スクアラインの例は、ビス(4−ジメチルアミ
ン−2−フルオロフェニル)、ビス(4−〔N,N,ジエチ
ルアミノ−2−フルオロフェニル〕)スクアライン,ビ
ス(4−〔N−メチル−N−エチル−2−フルオロアニ
リン〕)スクアライン,ビス(4−〔N,N−ジベンジル
−2−フルオロアニリン〕)スクアライン,ビス(4−
〔N−メチル−N−ベンジル−2−フルオロアニリ
ン〕)スクアライン,ビス(4−〔N−エチル−N−ベ
ンジル−2−フルオロアニリン〕)スクアライン等であ
る。他の使用できるフッ素化スクアライン化合物にはビ
ス(4−〔N,N,−ジ(4−クロロフェニルメチル)−2
−フルオロフェニル〕)スクアライン,ビス(4−〔N
−メチル−N−(4−クロロフェニルメチル)−2−フ
ルオロフェニル〕)スクアラインおよびビス(4−〔N
−ベンジル−N−(4−クロロフェニルメチル)−2−
フルオロフェニル〕)スクアラインがある。本発明のス
クアラインは上記米国特許に記載されたものと類似して
いるけれでも、いくつかの有意な差異を有する。例え
ば、本発明のスクアライン化合物はスクアライン酸部
(moiety)に結合した各ベンゼン核の各々に、特定位置
のフッ素原子のほかに、後述するような各種の有機基を
有する。さらに、本発明のフッ素化スクアライン化合物
は米国特許第4,486,520号に記載されたものに比較して
優れたゼログラフィ性能を有する。また、本発明のスク
アライン化合物は、多くの場合、上記米国特許のスクア
ライン化合物よりも異なるスペクトル応答、暗減衰特
性、および溶解性パラメーターを含む物理特性を有す
る。
米国特許第3,617,270号には、相当するチオバルビツー
ル酸と、塩基の存在下でのブタノール中のスクアライン
酸とのあるいはアルコール中のスクアライン酸ジエチル
エステルとの反応によるアニオン性シクロトリメタン染
料の生成が記載されている(第7欄,31行よりの記
載)。
「“ザケミストリーオブスクアライン(The Chemistry
of Squaraines)",シュミット,アーサーH.,オキソカー
ボン(Oxo carbon),(1980),ページ185-231,ロバー
トウェスト編集,アカデミック:ニューヨークプレス」
はジアルキルスクアレートからのスクアラインの生成
(192頁)およびジアルキルスクアレートとヌクレオフ
ィル(求核試薬)との反応によるスクアラインの生成
(203-204)を含むスクアライン化合物の製造を開示し
ている。
他の興味ある特許には、米国特許第4,028,418号,第4,1
59,387号,第2,957,918号,第4,216,172号,第4,391,88
9号(第17欄参照),第4,396,694号(第10欄参照),第
4,420,548号(第29欄参照),第4,471,041号(第4欄参
照),第4,486,520号(第4欄参照),第4,498,148号
(第9欄参照),第4,490,452号(第1欄参照),第4,5
00,621号(アブストラクトの記載参照),第4,052,209
号および第4,222,902号がある。
特許性調査の結果として得られた他の特許としては米国
特許第4,507,480号,第4,481,270号および第4,346,157
号;フルオロメチルベンジルアミノフェニルスクアライ
ンを開示した第4,508,803号;および第4,508,811号であ
る。
発明が解決しようとする問題点 従って、多くのスクアライン化合物が公知であるけれど
も、新規なスクアライン化合物、特にすぐれた感光性を
有するスクアライン化合物が要求されている。さらに、
光導電性層として高感光性のフッ素化スクアライン化合
物を含む感光性像形成部材が要求されている。さらに、
多層型感光性像形成部材で用いたとき許容できる像を形
成せしめ、その像形成部材が機械環境または周囲条件か
らの劣下なしに多数回の像形成サイクルで繰返し使用で
きる新規なフッ素化スクアライン化合物が要求されてい
る。さらにまた、そのような部材の使用者に対し実質的
に無害なある種のフッ素化光励起顔料を含む改良された
多層型像形成部材が要求されている。さらにまた、広範
囲の波長に対して感応性であり、さらに詳しくは、赤外
線および可視光線に感応しそれによって多くの像形成お
よび複写装置での使用を可能にするオーバーコーティン
グ型感光性像形成部材が要求されている。また、高感光
性,低暗減衰特性および高電荷アクセプタンス値とを同
時に有する新規な特定のフッ素化スクアライン光励起顔
料が要求されている。
発明の目的 従って、本発明の目的は感光性像形成部材中で使用でき
る新規なフッ素化スクアライン化合物を提供することに
ある。
本発明の別の目的は全色の即ち可視光線および赤外線に
対して感光性である改良された感光性像形成部材で使用
する特定の新規なスクアライン化合物を提供することに
ある。
本発明のさらに特定の目的は特定のフッ素化スクアライ
ン感光性顔料からなる光導電性層とアリールアミン正孔
移送層とを含む改良されたオーバーコーティング型感光
性像形成部材を提供することにある。
本発明のさらに別の目的はアリールアミン正孔移送層と
その上にコーティングした特定のフッ素化スクアライン
化合物からなる光導電性層とを含む感光性像形成部材を
提供することにある。
本発明のさらに別の目的は正孔移送層と光励起層との間
に上記のフッ素化スクアライン化合物からなる光導電性
層を有する感光性像形成部材を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は光励起層と支持基層との間に
光導電性層として上記フッ素化スクアライン化合物を含
む改良された多層型オーバーコーティング感光性像形成
部材を提供することにある。
本発明のさらに別の目的はアリールアミン正孔移送層と
上記の新規なフッ素化スクアライン化合物からなる光導
電性層との間に光励起化合物を有し、赤外線と可視光線
に同時に感応する改良された感光性像形成部材を提供す
ることにある。
本発明のさらに別の目的はアリールアミン正孔移送層と
光励起顔料からなる層との間に上述の特定のフッ素化ス
クアライン化合物からなる光導電性層を含み、赤外線と
可視光線に対し同時に感応する改良されたオーバーコー
ティング型感光性像形成部材を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は上述した各像形成部材によ
る像形成および複写方法を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は高収率で特定の新規フッ素化
スクアライン化合物を得る方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は高感光性,低暗減衰特性およ
び優れた電荷アクセプタンス値とを同時に有し可視およ
び赤外波長に対し感応性である新規なフッ素化スクアラ
イン化合物を提供することにある。
発明の構成 本発明の上記および他の目的は、次式: (式中、R1,R2およびR3は個々にアルキル,アリールお
よび複素環置換基から選ばれる)を有するある種の新規
なフッ素化スクアライン化合物を提供することによって
達成される。アルキル基の例は約1〜約20個の炭素原子
を有するもの、例えば、メチル,エチル,プロピル,ブ
チル,ベンチル,ヘキシル,オクチル,ノニル,デシ
ル,ペンタデシル等であり、メチル,エチル,プロピル
およびブチルが好ましい。本発明の1つの特定の好まし
い実施態様においては、アルキル基はメチルである。
アリール置換基は約6〜約24個の炭素原子を有するも
の、例えば、フェニル,ナフチル,アントリル等であ
り、好ましいのはフェニルである。複素環置換基の例は
2−ピロリル,3−インドリル,4−ピリジルおよび他の同
様な基である。
本発明の範囲に属する新規なフッ素化スクアライン化合
物の具体的例には、ビス(4−ジメチルアミノ−2−フ
ルオロ−6−メチルフェニル)スクアライン,ビス(4
−ジメチルアミノ−6−エチル−2−フルオロフェニ
ル)スクアライン,ビス(6−ブチル−4−ジメチルア
ミノ−2−フルオロフェニル)スクアライン,ビス(4
−ジメチルアミノ−2−フルオロ−6−フェニルフェニ
ル)スクアライン,ビス(4−エチルメチルアミノ−2
−フルオロ−6−メチルフェニル)スクアライン,ビス
(2−フルオロ−4−メチル〔フェニルメチル〕アミノ
−6−メチルフェニル)スクアライン,ビス(4−
〔4′−クロロフェニルメチル〕メチルアミノ−2−フ
ルオロ−6−メチルフェニル)スクアライン,ビス(4
−〔2′−(3′,5′−ジメチル)ピリル〕メチルアミ
ノ−2−フルオロ−6−メチルフェニル)スクアライ
ン,ビス(2−フルオロ−4−−〔3′−(1′−メチ
ル)インドリル〕メチルアミノ−6−メチルフェニル)
スクアライン,およびビス(2−フルオロ−4−メチル
〔4′−ピリジル〕アミノ−6−メチルフェニル)スク
アラインがある。
上述した特定の新規スクアライン化合物は、一般に、等
モル量の芳香族フッ素化アミンとスクアリン酸を脂肪族
アルコールと任意成分としての共沸共溶媒の存在下に反
応させることによって調製する。また、約2当量〜約8
当量の過剰のアミンも反応に使用できる。0.1モルのス
クアリン酸当り約400mlのアルコールを使用するが、0.1
モルのスクアリン酸当り1000mlまでのアルコールも使用
できる。さらに、この方法では、約0〜1000mlの共沸溶
媒を使用できる。また、上記反応は通常約75℃〜約130
℃の温度好ましくは95〜105℃の温度で、反応が終了す
るまで撹拌しながら行う。その後、所望の生成物を公知
方法例えば濾過によって反応混合物より単離し、得られ
た生成物をNMRおよび質量分光分析を含む分析手段によ
って同定する。さらに、炭素,水素,フッ素,チッ素お
よび酸素の元素分析を得られた生成物の同定のために行
う。
上記調製方法に用いる芳香族フッ素化アミン反応物は次
式を含むものである: (式中、R1,R2およびR3は前記の如く定義したとおりで
ある) フッ素化アミン反応物の具体的例としては、1−ジメチ
ルアミノ−3−フルオロ−5−メチルベンゼン,1−ジメ
チルアミノ−5−エチル−3−フルオロベンゼン,5−ブ
チル−1−ジメチルアミノ−3−フルオロベンゼン,1−
ジメチルアミノ−3−フルオロ−5−フェニルベンゼ
ン,1−エチルメチルアミノ−3−フルオロ−5−メチル
ベンゼン,3−フルオロ−1−メチル(フェニルメチル)
アミノ−5−メチルベンゼン,1−〔4′−クロロフェニ
ルメチル〕メチルアミノ−3−フルオロ−5−メチルベ
ンゼン,1−〔2′−(3′,5′−ジメチル)ピリル〕メ
チルアミノ−3−フルオロ−5−メチルベンゼン,3−フ
ルオロ−1−(3′−〔1′−メチル〕インドリル)メ
チルアミノ−5−メチルベンゼン,および3−フルオロ
−1−メチル(4′−ピリジル)アミノ−5−メチルベ
ンゼンである。これらのアミンはフルオロアニリンと後
述するトリアルキルフオスフエートとの公知の反応によ
って調製できる。
本発明の新規なフッ素化スクアラインを調製するのに用
いる脂肪族アルコールの具体的例には1−ブタノール,1
−ペンタノール,ヘキサノール,ヘプタノール,2−エチ
ルヘキサノールおよびこれらの混合物があり、また使用
できる共沸物質の具体的例には、ベンゼン,トルエン,
キシレン,トリクロロベンゼンおよびキノリンの如き芳
香族化合物がある。
また、本発明のフッ素化スクアライン化合物は、ジアル
キルスクアレートと適当芳香族フッ素化アニリンとの触
媒および脂肪族アルコールの存在下での反応により、
“プロセスフォースクアラインコンポジションズ(Proc
ess for Squaraine Compositions)”なる名称の米国特
許出願第557,796号に記載されたようにしても調製でき
る。さらに詳細には、この態様の方法は約60℃〜約160
℃の温度でジアルキルスクアレートとジアルキル芳香族
フッ素化アミンとを、酸触媒および脂肪族アルコールの
存在下に反応させることからなる。上記米国出願に記載
されているジアルキルスクアレート反応物の具体的例は
ジメチルスクアレート,ジプロピルスクアレート,ジエ
チルスクアレート,ジブチルスクアレート,ジペンチル
スクアレート,ジヘキシルスクアレート,ジヘプチルス
クアレート,ジオクチルスクアレート等であり、ジメチ
ル,ジエチル,ジプロピルおよびジブチルスクアレート
が好ましい。フルオロアニリン反応物の例にはN,N′−
ジメチルフルオロアニリン,N,N−ジエチルフルオロアニ
リン,N,N−ジプロピルフルオロアニリン,N,N−ジブチル
フルオロアニリン,N,N−ジペンチルフルオロアニリン,
N,N−ジヘキシルフルオロアニリン,3−メチル−N,N−−
ジメチルフルオロアニリン,3−ヒドロキシ−N,N−ジメ
チルフルオロアニリン,3−フルオロ−N,N−ジメチルフ
ルオロアニリン,3−ヒドロキシ−N,N−ジエチルフルオ
ロアニリン,3−エチル−N,N−ジメチルフルオロアニリ
ン等である。
本発明の改良された多層型感光性像形成部材は、1つの
実施態様において、支持基層,正孔移送層,およびこれ
ら2層の間にある光励起または光導電性層としての本発
明の新規フッ素化スクアライン化合物の1つからなる。
別の実施態様においては、支持基層,本発明の新規フッ
素化スクアライン化合物の1つからなる光導電性層,お
よびこれら2層の間にある正孔移送層とからなる多層型
感光性装置が意図される。また、本発明によれば、必要
に応じての光励起層と正孔移送層との間にあるフッ素化
スクアライン光導電性化合物の層からなるかあるいはフ
ッ素化スクアライン光導電性化合物が光励起層と支持基
層との間にある複写装置で使用できる改良された感光性
装置が提供される。これらの装置においては、光導電性
層は光励起層の本来の性質をスペクトルの赤外および/
または可視領域で向上または低下させるように作用す
る。
1つの特定の具体的な実施態様においては、本発明の改
良された感光性装置は(1)支持基層,(2)正孔ブロ
ッキング層,(3)必要に応じての接着界面層,および
/またはN−メチル−3′−アミノプロピル−トリメト
キシシランの層,(4)無機光励起(photogenerator)
層,(5)上述の新規スクアライン化合物からなり、上
記光励起層の本来の性質を向上または低下させ得る光導
電性組成物層,および(6)正孔移送層とからなる。即
ち、本発明の光感応性(photoresponsive)装置は、1
つの重要な実施態様において、導電性支持基層,この基
層と接触した正孔ブロッキング金属酸化物層,接着層,
該接着層上にオーバーコーティングした無機光励起層,
該光励起層の本来の性質をスペクトルの赤外および/ま
たは可視領域で向上または低下させ得るフッ素化スクア
ライン光導電性組成物,およびアリールジアミン正孔移
送層とからなり得る。上記光導電性組成物層は正孔移送
層と接触したとき正孔の移動を可能にし、また上記光導
電性スクアライン組成物層はある波長の光が光励起層を
透過可能にする選択的フイルターとして機能し得る。
別の重要な実施態様において、本発明は上述したような
改良された感光性装置に関するが、光励起層の本来の性
質を向上または低下させ得る光導電性組成物が装置中に
存在する光励起層と支持基層との間に存在している。従
って、この変形例においては、本発明の感光性装置は
(1)支持基層,(2)正孔ブロッキング層,(3)必
要に応じての接着または接着界面層,(4)本発明の新
規スクアライン化合物よりなり、光励起層の赤外光及び
/又は可視光のスペクトル領域での本来の性質を向上ま
たは低下させ得る光導電性組成物,(5)無機光励起
層,および(6)正孔移送層とからなる。
本発明の多層型感光性装置の照射および消去のための露
光は前面,後面またはその両方から行い得る。
本発明の改良された感光性装置は多くの公知方法によっ
て作製できるが、諸プロセスパラメーターおよび各層の
コーティング順序は所望する装置による。即ち、例え
ば、3層型感光性装置は支持基層上への光励起層の真空
蒸着続いて溶液コーティングによる正孔移送層の付着に
より作製できる。別の方法においては、本発明の多層型
装置は正孔ブロッキング層および必要に応じての接着層
とを含む導電性基層を用意し、この基層に溶媒コーティ
ング法,ラミネーティング法または他の方法で光励起
層,本発明の新規スクアラインからなる光導電性組成物
(該スクアラインは光励起層の本来の性質をスペクトル
の赤外および/または可視領域で向上または低下させ得
る)、および正孔移送層を適用することによって作製す
ることができる。
1つの特定の作製順序においては、約75ミクロン厚の20
%透過性アルミニウム処理マイラー(Mylar)基層を用
意し、次いで12.5ミクロンバード(Bird)アプリケータ
ーでもってトリクロロエチレン/トリクロロエタン溶媒
中の接着剤例えばポリエステル49,000としてE.I.デュポ
ン社より入手できる接着剤をコーティングする。その
後,接着剤層にバードアフリケーターにより本発明のフ
ッ素化スクアラインからなる光導電性層を適用し、135
℃で熱処理し、次いでアミン移送層をコーティングす
る。アミン移送層は125ミクロンバードアフリケーター
により公知の溶液コーティング法によって適用し135℃
で熱処理する。アミン溶液は約50重量%のアミン移送分
子と50重量%のポリカーボネートのような樹脂バインダ
ーよりなる。
本発明の改良された感光性装置は静電複写像形成法とし
て通常公知の装置のような各種の像形成装置に組み込む
ことができる。さらに、無機光励起層および本発明の新
規スクアラインからなる光導電性層を有する本発明の感
光性装置は像形成および複写装置において可視光線およ
び/または赤外線によって同時に機能する。この実施態
様においては、本発明の感光性部材は負帯電させ、約40
0〜約1000ナノメーター(nm)の波長の光で連続的にあ
るいは同時に露光し、次いで得られた像を現像し紙に転
写してもよい。
好ましい実施態様 本発明および本発明の特徴をより良好に理解するため
に、好ましい実施態様を示す図面に関連して詳細に説明
する。
以下の好ましい実施態様は本発明の新規フッ素化スクア
ライン組成物を含む特定の感光性像形成装置に関して説
明するが、等価の組成物も本発明の範囲に属するものと
理解されたい。
第1図においては、基層1,必要に応じて樹脂バインダー
組成物4に分散させた本発明の新規フッ素化スクアライ
ン組成物からなる光導電性層3、および不活性樹脂バイ
ンダー組成物8中に分散させた電荷移送分子7からなる
電荷キャリヤー正孔移送層5とからなる本発明の感光性
像形成部材が例示されている。
第2図においては、第1図で例示したのと本質的に同じ
像形成部材が例示されているが、正孔移送層が支持基層
と光導電性層との間に存在している。さらに詳しくは、
第2図では、支持基層15,不活性樹脂バインダー組成物2
0中に分散させたアリールアミン正孔移送分子19からな
る正孔移送層17,および必要に応じて樹脂バインダー組
成物25中に分散させた本発明のフッ素化スクアライン組
成物23からなる光導電性層21とからなる感光性像形成部
材が例示されている。
第3図においては、基層31,正孔ブロッキング金属酸化
物層33,必要に応じての接着層35,および/または追加の
正孔ブロッキング層としてのシラン(米国特許第4,464,
450号参照)電荷キャリヤー無機光励起層37,フッ素化ス
クアライン組成物40からなり、光励起層37の本来の性質
をスペクトルの赤外および/または可視領域で向上また
は低下させ得る有機光導電性層39,および不活性樹脂バ
インダー47中に分散させたアリールアミン正孔移送分子
45からなる電荷キャリヤーまたは正孔移送層43とからな
る本発明の改良された感光性像形成部材が例示されてい
る。
第4図においては、第3図で示したのと本質的に同じ像
形成部材が例示されているが、光導電性層39が無機光励
起層37と支持基層31との間に位置する。さらに詳しく
は、この実施態様(第4図)における光導電性層は任意
構成成分としての接着層35と無機光励起層37との間にあ
る。
第5図では、厚さ約100オングストロームの20%透過性
アルミニウムの層を含む75ミクロン厚のマイラー(Myla
r)からなる基層51,約20オングストローム厚の酸化アル
ミニウムからなる金属酸化物53、厚さ0.5ミクロンのポ
リエステル接着剤(E.I.デュポン社より49,000ポリエス
テルとして商業的に入手できる)の層55,厚さ約2.0ミク
ロンを有し90容量%のポリビニルカルバゾールバインダ
ー中に分散させた10容量%のNa2 SeO3とNa2 CO3でドー
ピングした三方晶セレンからなる無機光励起層57,厚さ
約0.5ミクロンを有し70容量%の樹脂バインダーホーム
バール(Formvar,登録商標;モンサントケミカルカンパ
ニー社より商業的に入手できる)中に分散させた30容量
%のフッ素化スクアラインからなる光導電性層59,およ
び厚さ約25ミクロンを有し、50重量%のポリカーボネー
ト樹脂バインダー63中に分散させた50重量%のN,N′−
ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミンからなる正孔
移送層61よりなる本発明の感光性像形成部材が例示され
ている。
各図において、基層は不透明または実質的に透明でもよ
く、必要な機械的性質を有する任意の適当な材料より構
成され得る。即ち、基層はマイラー(商業的に入手可能
なポリエステル)を含む無機または有機高分子材料の如
き絶縁性材料の層、インジウム錫酸化物のような半導体
表面層またはアルミニウム層を有する有機または無機材
料の層あるいは、例えばアルミニウム,クロム,ニッケ
ル,黄銅等の導電性材料からなり得る。基層は可撓性で
も剛なものでもよく、多くの種々の形状、例えば、プレ
ート、円筒状ドラム,スクロール,エンドレス可撓性ベ
ルト等であり得る。好ましいのは基質はエンドレス可撓
性ベルトの形である。ある場合には、特に基層が有機高
分子材料である場合には、基層表面上に抗カール層例え
ばマクロロン(Makrolon)として商業的に入手できるポ
リカーボネートをコーティングすることが望ましい。
基層の厚さは経済性を含む多くの要因に依存するが、例
えば2,500ミクロン以上の実質的厚さあるいは本発明の
目的を達成する限り最小の厚さを有し得る。1つの好ま
しい実施態様においては、基層の厚さは約75ミクロン〜
約250ミクロンである。
正孔ブロッキング金属酸化物層に関しては、この層は酸
化アルミニウムおよびその他を包含する各種の適当な公
知物質からなり得る。好ましい金属酸化物は酸化アルミ
ニウムである。この層の主目的は正孔のしゃ断を与える
こと、即ち、荷電中および荷電後の基層からの正孔注入
を防止することである。典型的には、この層は50オング
ストローム未満の厚さを有する。
無機光励起層は可視光線に対し感応性の公知の光導電性
電荷キャリヤー励起物質、例えば、無定形セレン,無定
形セレン合金,ハロゲンでドーピングした無定形セレ
ン,ハロゲンでドーピングした無定形セレン合金,三方
晶セレン,第IA族および第IIA族元素の混合物,亜セレ
ン酸塩および炭酸塩でドーピングした三方晶セレン(米
国特許第4,232,102号および第4,223,283号参照)硫化カ
ドミウム,テルル化硫化カドミウム,テルル化カドミウ
ム,セレン化硫化カドミウム,テルル化セレノカドミウ
ム,銅,塩素でドーピングした硫化カドミウム,セレン
化カドミウム等である。セレン合金にはセレンテルル合
金,セレンひ素合金,セレンテルルひ素合金があり、好
ましいのは塩素の如きハロゲン物質を約50〜約200ppmの
量で含有するそのような合金である。
また、光励起層は例えば、金属フタロシアニン,無金属
(metal-free)フタロシアニン,バナジルフタロシアニ
ン等の有機物質を含み得る。これらフタロシアニン化合
物の多くの例は米国特許第4,265,990号に記載されてい
る。光励起層用の好ましい有機化合物はバナジルフタロ
シアニンおよびX−無金属フタロシアニンである。この
層は典型的には約0.05ミクロン〜約10ミクロンまたはそ
れ以上の厚さ、好ましくは約0.4ミクロン〜約3ミクロ
ンの厚さを有するが、この層の幅は主として5〜100容
量%で変り得る光導電性物質容量に依存する。一般に、
像形成またはプリンティング露光段階で照射された照射
光の約90%以上を吸収するのに十分な厚さの光励起層を
調製することが望ましい。この層の最大厚は、例えば、
可撓性感光性部材が所望されるかどうかというような機
械的要因に主として依存している。
本発明の感光性装置の極めて重要な層は前述の新規スク
アライン組成物からなる光導電性または光励起層であ
る。これらの組成物は一般に電荷キャリヤー移送層と電
子的に親和性があり、光励起された電荷キャリヤーを光
導電性層と電荷移送層間の界面を横切る両方向に移動さ
せ得るものである。
一般に、光導電性層の厚さは他の層の厚さおよび存在す
る光導電性物質の混合割合を含む多くの変動要因に依存
している。従って、この層は光導電性スクアライン組成
物が約5〜約100容量%で存在するとき約0.05ミクロン
〜約10ミクロンの厚さであり得る。好ましいのは、この
層は光導電性スクアライン組成物が30容量%で存在する
とき、約0.25ミクロン〜約1ミクロンの厚さである。こ
の層の最大厚は例えば、可撓性の感光性装置が所望され
るかどうかというような機械的要因に主として依存して
いる。
上記無機光励起化合物または光導電性物質は各層の100
%を構成してもよくあるいは各種の適当な無機または有
機高分子物質中に約5容量%〜約95容量%の量で好まし
くは約25容量%〜約75容量%の量で分散させ得る。使用
できる高分子バインダー樹脂物質の具体例には、米国特
許第3,121,006号に記載されているものが包含され、ポ
リエステル,ポリビニルブチラール,ホームバール(前
出、Formvar),ポリカーボネート樹脂,ポリビニルカ
ルバゾール,エポキシ樹脂,フェノキシ樹脂,特に商業
的に入手できるポリ(ヒドロキシエーテル)樹脂等があ
る。
本発明の1つの実施態様においては、後述するジアミン
のような電荷キャリヤー移送物質を光励起層または光導
電性層中に、例えば、約0〜60容量%の量で混入するこ
とができる。層14のような電荷キャリヤー移送層は、約
5ミクロン〜約50ミクロン、好ましくは約20ミクロン〜
約40ミクロンの範囲の厚さを有し、正孔を移送し得る多
くの適当な物質からなり得る。好ましい実施態様におい
ては、移送層は高絶縁性の透明有機樹脂バインダー中に
分散させた次式: (式中,Xはアルキルおよびハロゲン、特に、オルソC
H3,メタCH3,パラCH3,オルソCl,メタClおよびパラCl
からなる群より選ばれる) を有する分子からなる。
上記式に相当する化合物には、例えば、N,N−ジフェニ
ル−N,N″−ビス(アルキルフェニル)−〔1,1−ビフェ
ニル〕−4,4′−ジアミンがあり、式中のアルキルは2
−メチル,3−メチルおよび4−メチルの如きメチル,エ
チル,プロピル,ブチルおよびヘキシル等から選ばれ
る。ハロ置換においては、アミンはN,N′−ジフェニル
−N,N′−ビス(ハロフェニル)−〔1,1−ビフェニル〕
−4,4′−ジアミンであり、式中、ハロは2−クロロ,3
−クロロまたは4−クロロである。
本発明の目的が達成されるならば、他の電荷キャリヤー
移送分子も本発明の光導電性像形成部材に使用できる。
移送分子用の高絶縁性の透明樹脂バインダーの例は米国
特許第3,121,006号に記載のものが含まれる。有機バイ
ンダーの具体的例はポリカーボネート,アクリレートポ
リマー,ビニルポリマー,セルロースポリマー,ポリエ
ステル,ポリシロキサン,ポリアミド,ポリウレタン,
エポキシ,およびこれらのブロック,ランダムまたは交
互コポリマーである。好ましい電気的に不活性なバイン
ダー物質は分子量(Mw)約20,000〜約100,000を有する
ポリカーボネート樹脂であり、約50,000〜約100,000の
分子量が特に好ましい。一般に、樹脂バインダーは上記
式に相当する活性物質の約10〜約75重量%、好ましくは
約35〜約50重量%存在する。
また、本発明の範囲には、上述した感光性像形成部材を
用いる像形成方法も包含される。これらの方法は部材上
に白色光源からの静電潜像を形成し次いで現像,転写お
よび定着を行うことよりなる。複写方法においては、露
光ステップはレーザー装置、または広スペクトルの白色
光源よりもイメージバー(image bar)によって実施さ
れ、赤外線感光性像形成部材が選ばれる。
実施例 以下、本発明を特定の好ましい実施例によって詳細に説
明するが、これらの実施例は単に例示のみを目的として
いることを理解されたい。本発明を実施例に記載した材
料,条件またはプロセスパラメーターに限定するつもり
はない。また、すべての部およびパーセントは特に断わ
らない限り重量による。
〔合成例〕1 フッ素化スクアライン,ビス(4−ジメチルアミノ−2
−フルオロ−6−メチルフェニル)スクアラインを,1.1
4g(10ミリモル)のスクアリン酸を100mlの嵌挿1−ヘ
プタノール中に懸濁させ、次いで得られた混合物に3.67
g(24ミリモル)のN,N−ジメチル−3−フルオロ−5−
メチルアニリンを加えることによって調製した。次い
で、この混合物をフラスコ中に密封し、真空度を調整し
て加熱したとき71〜75℃で還流できるようにし透明から
黄色に、最終的には緑色に変化せしめた。約3.5時間
後、結晶が観察された。続いて、反応を22.5時間続行
し、その時点で還流を中断し、室温に冷却した。その
後、濾過によって650mg(収率17%)の上記スクアライ
ンの緑色結晶生成物を分離した。
プロトンNMR(CDCl3): 2.758(s,6H,6-CH3), 3.154(s,12H,NCH3), 6.197(dのd,3JHF=13.7H24JHH=2.56H2,2H,H−3), 6.398(d,3JHH=2.56H2 ,2H, H−5) 〔合成例〕2 反応物1−ジメチルアミノ−3−フルオロ−5−メチル
ベンゼンを、250mlの丸底フラスコ中で12.7g(0.102モ
ル)の3−フルオロ−5−メチルアニリンと11.5g(0.0
81モル)のトリメチルフオスフエートとを混合すること
により調製した。その後、反応混合物を4時間、170℃
に加熱した。冷却後、42mlの水中の水酸化ナトリウム9.
97gの溶液を次いでさらに50mlの水をフラスコ中に加え
た。水性混合物をジエチルエーテルの30ml部で5回抽出
した。ジエチルエーテル溶媒を蒸発させたとき、9gのシ
ロップ状生成物を得た。12トール(Torr)での蒸留によ
り1−ジメチルアミノ−3−フルオロ−5−メチルベン
ゼンの無色液体7.5g(48%の収率)を得た。
プロトンNMR(CDCl3): 2.887(s,6H,NCH3), 2.269(s,3H,ArCH3), 6.1〜6.3(m,3H,芳香族プロトン) 炭素NMR(CDCl3): 21.793(4JCF=2.3Hz), 40.115,96.721(2JCF=26.0), 103.901(2JCF=21.8Hz), 108.796(4JCF=1.8Hz), 140.280(3JCF=10.1Hz), 152.175(3JCF=11.3Hz), 164.316(1JCF=240.7Hz), 〔実施例〕〔1〕 感光性像形成部材を、75ミクロン厚のアルミニウム処理
マイラー基層を用意し、次いでこの基層にN−メチル−
3−アミノプロピルトリメトキシシラン(フロリダのPC
Rリサーチケミカルズ社より入手可能)のエタノール中
1:20容量比の層をマルチプルクリアランスフイルムアプ
リケーターでもって12.5ミクロンの湿潤厚さに適用する
ことによって作製した。次いで、この層を室温で5分
間、次いで強制送風炉中で110℃、10分間乾燥させた。
次に、上記シラン層にデュポン社より49,000ポリエステ
ルとして入手できる接着剤の塩化メチレン/1,1,2−トリ
クロロエタン(4:1容量比)中0.5重量%のものをマルチ
プルクリアランスフイルムアプリケーターでもって、1
2.5ミクロンの湿潤厚さに適用した。この層を室温で1
分間、次いで強制送風炉中で100℃、10分間乾燥させ
た。得られた層は0.05ミクロンの乾燥厚を有していた。
次に、光励起層を次の方法で調製した。別々の2オンス
のこはくビンに、〔合成例〕1で調製したフッ素化スク
アライン0.15g,バイテルPE-100(Vitel PE-100、登録商
標:グッドイヤー社より入手できるポリエステル)0.35
g,1/8インチ(約3.2mm)径のステンレススチール球(sh
ot)70gおよび9.5gのテトラヒドロフランとを加えた。
混合物を24時間ボールミル処理し、得られたスラリーを
上記ポリエステル接着剤上にマルチプルクリアランスフ
イルムアプリケーターでもって25ミクロンの湿潤厚にコ
ーティングした。次いで、光励起層を5分間風乾し、得
られた部材を強制送風炉中で135℃,6分間乾燥させた。
光励起層の乾燥厚は0.9ミクロンであった。
次に、移送層を65重量%のメルロン(Merlon,登録商
標)39ポリカーボネート樹脂と35重量%のN,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1′−
ビフェニル−4,4′−ジアミンとを混合することにより
調製した。この溶液は塩化メチレン中で9重量%になる
まで混合した。これら成分のすべてをこはくビン中に入
れ溶解した。得られた混合物をマルチプルクリアランス
フイルムアプリケーター(200ミクロン湿潤空隙厚)に
よりコーティングし、上記フッ素化スクアライン光励起
層の上に16ミクロンの乾燥厚を有する層を得た。得られ
た像形成部材を室温で20分間、次いで強制送風炉中で13
5℃、6分間乾燥させた。
実施例〔2〕 感光性像形成部材を実施例〔1〕の手順を繰返して作製
した。ただし、光励起層の調製において、9.5gのテトラ
ヒドロフランの代りに9.5gの塩化メチレンを用いた。
実施例〔3〕 感光性像形成部材を実施例〔1〕の手順を繰返して作製
した。ただし、光励起層の調製において、0.35gのポリ
エステル樹脂の代りに、0.35gのフェノキシ樹脂PKHH
(ユニオンカーバイト社より入手可能)を用いた。
次に、上記各実施例で作製した像形成部材を、コロナに
よって−800ボルトに負帯電させ、次いで同時に各部材
を約400〜約1000nmの波長領域単色光に露光することに
よって、スペクトルの可視および赤外領域での感光性試
験に供した。実施例〔1〕,〔2〕および〔3〕の感光
性像形成部材は400〜950nmの波長領域の光線に応答し、
可視光線および赤外線感光性の両方を示した。
また、実施例〔1〕の像形成部材の各々の表面電位を、
所定の波長で露光後、電気プローブで測定し、感光度を
示すパーセント放電を計算した。さらに、実施例〔1〕
で作製した各像形成部材を、暗中で−800ボルトの表面
電位に荷重し次いで部材をその表面電位の1/2に放電さ
せるのに必要なキセノンランプにより照射された単色光
の光エネルギーの量(エルグ/cm2)を電気プローブで
測定することにより、感光性試験に供した。そのとき、
パーセント放電とE1/2を記録した。さらに詳しくは、10
エルグ/cm2の830nmおよび400〜700nmの照射に対する露
光のパーセント放電は、それぞれ、66%および52%であ
った。これらの値はすぐれた赤外線および可視光線感光
度を示すものである。
実施例〔1〕の像形成部材は830nmおよび400〜700nm
で、それぞれ、5.5および9.5エルグ/cm2のE1/2値によ
って特徴付けられた。低E1/2値即ち、例えば100以下の
値はすぐれた感光性を示す。これに対して、光励起顔料
がビス(4−ジメチルアミノ−2−フルオロフェニル)
スクアラインである以外は同じ像形成部材は過度の暗減
衰即ち、200ボルト/秒以上を示した。また、この像形
成部材は2.5のE1/2値を示した。
これらの結果は実施例1の感光性像形成部材が、静電複
写像形成試験装置に組み入れたとき、良好なコピー品質
を有し、背景付着物が実質的にないことを示している。
本発明を特定の好ましい実施態様に関連して説明して来
たけれども、本発明をそれらに限定するものではなく、
むしろ、当業者ならば本発明の精神および特許請求する
範囲内において種々の変形および修正をなし得ることは
理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の感光性像形成部材の一部断面略図であ
る。 第2図は本発明の別の感光性像形成部材の一部断面略図
である。 第3図および第4図は本発明のさらに別の感光性像形成
部材の一部断面略図である。 第5図は本発明の感光性像形成部材の一部断面略図であ
る。 1……基層、3……光導電性層、5……正孔移送層、15
……支持基層、17……正孔移送層、21……光導電性層、
31……基層、33……正孔ブロッキング層、35……接着
層、37……光励起層、39……光導電性層、43……正孔移
送層、51……基層、53……金属酸化物層、55……ポリエ
ステル接着層、57……無機光励起層、59……光導電性
層、61……正孔移送層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラフィック オマー ラトフィ カナダ国 エム2エル 1ケー8 オンタ リオ ウィローデイル ヨーク ミルズ ロード 189 (56)参考文献 特開 昭59−125735(JP,A) 特開 昭58−46347(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)支持基層、2)下式の対称フッ素化ス
    クアライン化合物を含む光励起層、および3)アリール
    ジアミン正孔移送層とを含む感光性像形成部材。 (式中、R1、R2およびR3は、独立して、アルキル、アリ
    ール、および複素環置換基よりなる群より選ばれる)
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