JPH0739717A - 有機溶剤回収装置 - Google Patents

有機溶剤回収装置

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JPH0739717A
JPH0739717A JP5186094A JP18609493A JPH0739717A JP H0739717 A JPH0739717 A JP H0739717A JP 5186094 A JP5186094 A JP 5186094A JP 18609493 A JP18609493 A JP 18609493A JP H0739717 A JPH0739717 A JP H0739717A
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solvent
membrane
organic solvent
separation membrane
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JP5186094A
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Kunitaka Jiyou
邦恭 城
Motohiro Okazaki
素弘 岡崎
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Toray Industries Inc
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】被処理ガス中の溶剤蒸気を吸着する主成分が活
性炭である吸着材を備えた第一及び第二の吸着塔と、溶
剤蒸気を吸着した吸着塔から溶剤蒸気を脱着させる手段
として吸着材を加熱するかまたは高温非凝縮性気体を介
して脱着させる手段を備えた有機溶剤回収装置におい
て、第二または第一の吸着塔から脱着してきた溶剤蒸気
を有機蒸気分離膜に導き、膜の透過側より得られる濃縮
溶剤蒸気を冷却凝縮機に導き液化回収し、冷却凝縮機で
回収できない溶剤蒸気を該分離膜の供給側に戻し、該分
離膜の非透過成分を被処理ガスに混合して吸着が可能な
第一または第二の吸着塔に導く手段かまたは膜の非透過
成分を大気に直接排出する手段を備えたことを特徴とす
る有機溶剤回収装置。 【効果】本発明により、排水がでることがなく、かつ回
収率が従来の活性炭回収法に比べて高く、しかも活性炭
使用量、運転費を低減することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場から排出されるフ
ロン類、塩素系溶剤、その他の有機溶剤の蒸気を含有す
る処理ガスからこれらの有機溶剤を回収するバッチ式の
溶剤回収装置に関し、特に、再生時に水蒸気を使用しな
い有機溶剤回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境汚染に対する関心が高まり、
環境保全の見地から規制が強化される傾向にある。とり
わけ、塩素を有するフロン蒸気やトリクロロエタン、塩
化メチレン、トリクレン、パークレン等の塩素系溶剤蒸
気による大気汚染が地球的規模で重大な問題として注目
されており、このためフロン蒸気や塩素系溶剤蒸気の排
出規制が強化されようとしている。このため、効率的に
これらの有機溶剤蒸気を回収できる回収装置が必要とさ
れている。
【0003】従来のバッチ式の有機溶剤蒸気回収装置に
おいては、吸着材を貯蔵した複数基の吸着塔に、選択的
に且つ交互に有機溶剤蒸気含有ガスを過流させて吸着塔
内の吸着材に有機溶剤蒸気を吸着させ、これにより清浄
ガスを得ている。そして、有機溶剤蒸気吸着後の吸着塔
内の吸着材には高温の水蒸気を過流させ、この水蒸気に
より吸着材を加熱し、吸着材から有機溶剤蒸気を脱着さ
せて吸着材を再生する。このように、複数基の吸着塔に
て吸着と脱着とを交互に繰り返すことにより、有機溶剤
蒸気含有空気から有機溶剤蒸気が除去されて清浄空気が
得られる。なお、必要に応じて、脱着工程を終了した吸
着塔には常温等の低温の冷却ガスを過流させ、吸着材を
冷却してその吸着効率を高めた後に、吸着工程に移るよ
うになっている。
【0004】しかしながら、このような従来の有機溶剤
蒸気回収装置においては、吸着材の再生に高温水蒸気を
使用することから、例えば、フロン蒸気や塩素系溶剤蒸
気を回収する場合には、高温水蒸気によってこれら有機
溶剤蒸気が分解をおこし、酸の発生を回避することがで
きないという欠点がある。即ち、フロンまたは塩素系溶
剤が水蒸気にさらされた条件下で活性炭に吸着されたま
ま長時間経過すると、分解し塩酸を発生する。そうする
と回収装置の配管の腐蝕を招き、さらに回収有機溶剤の
純度の低下を招く。また、水蒸気が凝縮した排水中にフ
ロンおよび塩素系溶剤が混入しているため、排水処理が
必要となる。回収すべき有機溶剤がアルコール等の水溶
性有機溶剤の場合は、高温水蒸気で脱着すると凝縮排水
の混入するため回収することが不可能である。
【0005】そこで、吸着材の再生に水蒸気を使用しな
い有機溶剤蒸気回収装置として、(1)特願平1−14
4987号に示されている吸着材をシート状ヒータで加
熱して、吸着材から脱着した高濃度の有機溶剤蒸気を冷
却凝縮機に導き回収する方法や、(2)高温の空気や高
温の窒素をキャリヤ−ガスとして、吸着材に導き脱着さ
せ、有機溶剤蒸気とキャリヤーガスの混合ガスを冷却凝
縮機に導き回収する方法が知られている。(化学装置、
1989年10月号)また、(1)および(2)の方法
で脱着時に吸着材を減圧にして脱着効率を上げる方法も
知られている。しかしながら、上述した方法には以下に
示す問題点がある。
【0006】処理すべき有機溶剤蒸気含有空気中の有機
溶剤蒸気濃度が低い場合には、加熱または高温キャリヤ
ーガスおよび減圧条件で脱着した濃縮有機溶剤蒸気の濃
度は低いため、これを冷却凝縮機に送りこんでも冷却凝
縮効率が低くなり、冷却凝縮機から排出されるガスに大
量の有機溶剤蒸気が含有している。これを、系外に排出
することは回収効率を下げることになるので、本排出ガ
スを吸着塔の戻して処理する必要があるが、排出ガス中
の有機溶剤蒸気量が比較的多いために、吸着塔内に収納
すべき吸着材の所要量が多くなり、装置コストが高くな
るという問題がある。また、冷却凝縮機から戻される有
機溶剤蒸気の吸着回収に吸着材が使用されてしまい、本
来吸着回収すべき有機溶剤蒸気含有空気、即ち系外から
供給される有機溶剤蒸気含有空気を処理すべき吸着材の
割合が少なくって極めて非効率的である。例えば、フロ
ン113においては冷却凝縮機で5℃に冷却しても、キ
ャリヤーガス中に理論値で18%、実際上30%の高濃
度の未凝縮フロンが吸着塔に戻されることになる。塩化
メチレンにおいては冷却凝縮機で5℃に冷却しても、キ
ャリヤーガス中に理論値で23.6%も含まれており、
この様な高濃度の未凝縮塩化メチレンが吸着塔に戻され
ることになる。この様に戻しガス中に未凝縮の有機溶剤
蒸気量が多いため吸着塔による吸着工程が、系外からの
有機溶剤蒸気の回収に有効に使用されていないという問
題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決することを目的とし、脱着時に水蒸気を使用しないた
めに、溶剤回収効率が高く、かつ吸着材使用量が少ない
有機溶剤蒸気回収装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、被
処理ガス中の溶剤蒸気を吸着する活性炭を内蔵した第1
及び第2の吸着塔と、該吸着塔から吸着された溶剤蒸気
を、加熱するかまたは高温非凝縮性気体を介して脱着さ
せる手段を備えた有機溶剤回収装置において、第2また
は第1の吸着塔から脱着した溶剤蒸気を有機蒸気分離膜
に導き、膜を透過した溶剤蒸気を液化回収し、回収でき
なかった溶剤蒸気を該分離膜の供給側に戻し、該分離膜
の非透過成分を被処理ガスに混合して第1または第2の
吸着塔に導く手段かまたは該非透過成分を大気に直接排
出する手段を備えたことを特徴とする有機溶剤回収装置
に関する。
【0009】本発明に使用される主成分が活性炭である
吸着材としては、特に限定されるものではないが、ペレ
ット状、粒状又は繊維状の活性炭が好適に用いられる。
例えば、粒径0.5〜10mm程度の粒状物を多数配置
して、それらの粒状物間に有機溶剤蒸気の混入ガスを通
過させたり、細い繊維によりシート状、あるいはフェル
ト状にして有機溶剤混入ガスをフェルトに通過させるこ
とにより、有機溶剤蒸気を吸着させる。
【0010】本発明においては、溶剤蒸気を吸着した吸
着塔から溶剤蒸気を脱着させる手段として吸着材を加熱
する手段を用いるが、例えば特開平3−12217号に
示されているように、吸着剤として、活性炭を主成分と
する繊維を原料とするシート又はフェルト状を用い、こ
の溶剤吸着材に適宜の電極を取着して通電加熱手段によ
り通電加熱する方法や、特開平4−341316号に示
されているように、繊維状活性炭と繊維状活性炭のフェ
ルトとの間に発熱体を挟みこんだ構造にしておき、発熱
体を加熱することにより間接的に繊維状活性炭を加熱す
る方法を上げることができる。
【0011】本発明の高温非凝縮性気体を介して脱着さ
せる手段として、高温の空気や高温の窒素などの常温で
不活性気体を80℃以上に昇温して、吸着材に吹き込む
方法が上げられる。この時、吹き込む流量は、あまり多
いと脱着されてきた有機溶剤蒸気の高温非凝縮性気体中
での濃度が低くなり、冷却凝縮機での凝縮効率が不充分
となる傾向があるので、できるだけ低流量で脱着させる
ことが好ましい。
【0012】本発明の有機蒸気分離膜は、有機溶剤の蒸
気(以下有機溶剤蒸気と称する。)を選択的に透過する
気体分離膜であるが、詳しくは、飽和又は不飽和の脂肪
族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素
類、ケトン類、アルコール類、カルボン酸エステル類等
の有機溶剤の蒸気を含む気体、例えば、空気からかかる
有機溶剤蒸気を効率よく分離できる気体分離膜である。
【0013】かかる有機蒸気分離膜として、架橋型シリ
コーンを機能層として多孔質支持膜と複合化した平膜型
複合膜(特開平1−236918号)が知られている
が、通常この平膜型有機蒸気分離膜は、スパイラル型膜
モジュールに組み込まれて使用される。その他の有機蒸
気分離膜として内径50ミクロン以上1000ミクロン
以下の中空糸膜構造を有する有機蒸気分離膜を挙げるこ
とができる。この中空糸膜構造を有する有機蒸気分離膜
は、最外層が有機蒸気分離性を有する0.01ミクロン
以上10ミクロン以下の厚みの機能層であり、内部層が
多孔質構造であることが、有機蒸気分離性が高いため好
ましいが、この様な中空糸膜構造を有する有機蒸気分離
膜の中空糸内側に有機蒸気を含有した混合ガスを供給す
ることにより、極めて高い分離を達成することができ
る。通常この中空糸型有機蒸気分離膜は、中空糸型モジ
ュールに組み入れて使用されることになる。
【0014】上記の中空糸膜の内側の多孔質構造を有す
る中空糸部分は、機能層に近い部分は孔径が小さく内部
にいくに従って大きい孔を有する、いわゆる非対称構造
を有することが、良好な機能層を形成できることと、圧
損が小さくなるということから好ましい。また、多孔質
構造を有する中空糸部分の膜厚は、厚損と耐圧性の点で
10ミクロン以上150ミクロン以下が好ましい。この
ような非対称構造の多孔質中空糸を具体的に挙げると、
ポリスルホン多孔質中空糸、ポリエーテルスルホン多孔
質中空糸、ポリアクリロニトリル多孔質中空糸、超高重
合度ポリアクリロニトリル多孔質中空糸、ポリイミド多
孔質中空糸、ポリフェニレンスルフィドスルホン多孔質
中空糸などが挙げられる。本発明の中空糸膜の機能層
は、実質的に有機蒸気を分離する素材であれば特に限定
されるものではないが、具体的には架橋型シリコーン、
ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、エ
チレンプロピレンラバー、ネオプレンゴム等のゴム状高
分子を挙げることができる。本発明の有機蒸気分離膜
は、上記平膜型有機蒸気分離膜と中空糸型有機蒸気分離
膜のどちらを使用しても、本発明の有機溶剤回収装置の
回収効率は極めて高いが、特に中空糸型有機蒸気分離膜
を使用した場合は、膜での分離特性が高く特に好まし
い。
【0015】本発明の有機蒸気分離膜は、膜の供給側と
透過側との間に圧力差を設けることによって、供給ガス
の中で、有機溶剤蒸気成分が選択的に膜の透過側に透過
してくるため、有機溶剤蒸気が濃縮され、非透過側に
は、有機溶剤蒸気が低減されたガスが排出されることに
なる。
【0016】膜の供給側と透過側との間に圧力差を設け
る方法として、例えば、供給側にコンプレッサーを設置
して、膜への供給ガスを加圧して圧力差を設ける方法、
膜の透過側を真空ポンプによって減圧にして圧力差を設
ける方法などを挙げることができる。圧力差を設けるこ
とができればどちらの方法でも良いし、これらを併用し
てもかまわないが、通常は透過側を真空ポンプで減圧に
することがエネルギーコスト的に有利であるため好まし
い。
【0017】本発明の冷却凝縮機は、通常温度が低けれ
ば低い程冷却凝縮量が多くなり、冷却凝縮機からの排出
されるガス中の有機溶剤蒸気を少なくすることができる
が、冷却温度が0℃以下であると、有機溶剤蒸気と混合
している水蒸気が凍り、冷却凝縮機内に氷結してくるた
め、連続運転が難しくなるので、冷却凝縮機の運転温度
は、0℃を超える温度が好ましい。
【0018】本発明では、有機溶剤蒸気を有機蒸気分離
膜に導き、上記方法によって差圧を設け、膜の透過側よ
り得られる濃縮有機溶剤蒸気を冷却凝縮機に導き液化回
収し、冷却凝縮機で回収できない溶剤蒸気を該分離膜の
供給側に戻して、該分離膜の非透過成分は、大気排出規
制値以下に有機溶剤蒸気成分濃度が低減されていれば、
そのまま大気に排出することにしても良いが、大気排出
規制値以上であるかまたは、有機溶剤回収率を向上させ
たいということであれば、膜の非透過成分を被処理ガス
に混合して吸着が可能な第2の吸着塔に導くことによ
り、直接非透過成分を排出させない方法をとることもで
きる。
【0019】
【実施例】以下に、実施例に基づいてさらに詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】実施例1 図1は、本発明のフローダイアグラムである。使用する
有機蒸気分離膜は、以下の様にして得た。アクリロニト
リル100モル%、[η]=3.2の重合体をDMSO
中で重合し、さらに希釈して重合体濃度14.0重量%
の紡糸原液を得た。内径0.3mm、スリット巾0.1
mmの鞘芯型中空糸用口金を用いて鞘部よりこの紡糸原
液を1.2cc/minの速度で吐出し、芯部より水を
吐出した。紡糸温度は30℃で、吐出した糸状をいった
ん空気中(室温)を30mm通過させたのち30℃の水
からなる凝固浴中に導いて凝固させ、35℃の水中で洗
浄してから巻き取った。中空糸膜の寸法は、内径240
ミクロン、膜厚30ミクロンであった。膜の外表面から
0.1〜0.3ミクロンの内部に200〜300オング
ストロームの径を有する緻密層、さらに内部へ数ミクロ
ンの径を有する多孔質層、さらに内部は10ミクロン以
上の径を有する網状層となっていた。両末端シラノール
ポリジメチルシロキサン(数平均分子量30000)5
重量部、テトラオキシムシラン2.5重量部、ジブチル
錫ジアセテート0.5重量部をシクロヘキサンに溶解し
て溶液を調製し、ポリマ濃度が1.0重量%になるまで
シクロヘキサンで塗液を調製した。本溶液を、得られて
いるポリアクリロニトリル多孔質中空糸の外表面に塗工
して乾燥させることを7回繰り返した。得られたシリコ
ーン複合中空糸膜の窒素透過速度は、0.2(m3 /m
2 ・h・atm)であり、酸素/窒素分離係数=2.1
であった。得られた中空糸膜8000本からなる中空糸
膜束を、外径114mm、内径104mmの透明硬質塩
化ビニルパイプの外筒内部に挿入して両端を接着剤で固
定した。次に、接着固定部の両端を切断し、中空糸膜の
内部孔を開孔させた後に、長さ1.2m、中空糸膜有効
長85cmの中空糸膜モジュールを製作した。この中空
糸膜モジュールの有効膜面積は、0.48m2 であっ
た。このようにして得られた中空糸膜型の有機蒸気分離
膜モジュールを使用した。トリクロロエタン蒸気を10
00ppm程度含有した空気1をブロワー2によって、
活性炭が充填されている第一吸着塔8に供給した。吸着
塔でトリクロロエタン蒸気が除去された空気は開閉弁1
0を通って、大気19へ排出された。この時の排出ガス
濃度は10ppm以下になっていた。第一吸着塔の活性
炭がトリクロロエタン蒸気で飽和した時点で、開閉弁
4、10を閉じ、開閉弁5、11開き第二吸着塔に被処
理ガスを導いた。次に、開閉弁13、6を開き、120
℃の高温空気を第一吸着塔に供給して、トリクロロエタ
ン蒸気を脱着して上記有機蒸気分離膜モジュールの一端
に導いた。中空糸膜型有機蒸気分離膜モジュールの透過
側をドライ型真空ポンプを用いて−700Torrで運
転して、透過してきた濃縮トリクロロエタン蒸気を冷却
凝縮機に導いた。冷却凝縮機には5℃の冷却水を循環さ
せているが、冷却凝縮機から排出してきたトリクロロエ
タン蒸気は、約10000ppmであった。この排出し
てきたトリクロロエタン蒸気混合空気を有機蒸気分離膜
モジュールの供給側に戻して、第一吸着塔からの脱着混
合ガスと共に有機蒸気分離膜モジュールに導いた。中空
糸膜型有機蒸気分離膜モジュールの非透過ガスは、トリ
クロロエタン蒸気濃度が約300ppmであり、そのま
ま大気に排出することができないので、ブロワー2の前
に戻して、被処理ガスと混合して、第二吸着塔に導い
た。
【0021】実施例2 図2は、本発明のフローダイアグラムである。ここで使
用される有機蒸気分離膜モジュールは、以下の方法で製
作された。実施例1で使用した14.0重量%のポリア
クリロニトリル溶液をポリエステルタフター上に200
ミクロン塗工し、水凝固浴ん浸漬して1m幅の平膜のポ
リアクリロニトリル多孔質支持膜を作成した。実施例1
と同様に両末端シラノールポリジメチルシロキサン(数
平均分子量30000)5重量部、テトラオキシムシラ
ン2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重量部
をシクロヘキサンに溶解して溶液を調製し、ポリマ濃度
が1.0%になるまでシクロヘキサンで塗液を調製し
た。本溶液を、得られている平膜のポリアクリロニトリ
ル多孔質支持膜の表面に塗工して乾燥させることを7回
繰り返した。得られた平膜のシリコーン複合膜の窒素透
過速度は、0.21(m3 /m2 ・h・atm)であ
り、酸素/窒素分離係数=2.2であった。本平膜のシ
リコーン複合膜を用い、供給側流路材に厚み0.8mm
のポリエチレン製ネットを使用して、長さ1m、有効膜
面積0.48m2 のスパイラルモジュールを作成した。
【0022】このようにして得られたスパイラルモジュ
ールを有機蒸気分離膜として用いた。トリクレン蒸気を
1000ppm程度含有した空気1をブロワー2によっ
て、活性炭が充填されている第一吸着塔8に供給した。
吸着塔でトリクレン蒸気が除去された空気は開閉弁10
を通って、大気19に排出された。この時の排出ガス濃
度は10ppm以下になっていた。第一吸着塔の活性炭
がトリクレン蒸気で飽和した時点で、開閉弁4,10を
閉じ、開閉弁5,11を開き第二吸着塔に被処理ガスを
導いた。次に、開閉弁6を開き、ヒーター12で第一吸
着塔を100℃に加熱して、真空ポンプ3で第一吸着塔
を−700Torrの減圧にした。この結果、真空ポン
プから吐出してきたトリクレン蒸気混合空気を上記スパ
イラルモジュールに導き、スパイラルモジュールの透過
側をドライ型真空ポンプで−700Torrで運転し
て、透過してきた濃縮トリクレン蒸気混合空気を冷却凝
縮機に導いた。冷却凝縮機は、5℃の冷却水が循環して
いた。冷却凝縮機から排出されるトリクレン蒸気濃度
は、約6000ppmであった。この排出してきたトリ
クレン蒸気混合空気をスパイラルモジュールの供給側に
戻して、第一吸着塔からの脱着ガスと共にスパイラルモ
ジュールに導いた。スパイラルモジュールの非透過ガス
は、トリクレン蒸気濃度が約200ppmであり、その
まま大気に排出することができなかったので、ブロワー
2の前に戻して、被処理ガスと混合して、第二吸着塔に
導いた。
【0023】
【発明の効果】本発明により、排水がでることがなく、
かつ回収率が従来の活性炭回収法に比べて高く、しかも
活性炭使用量、運転費を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1におけるフローダイアグラムを
示す。
【図2】本発明実施例2におけるフローダイアグラムを
示す。
【符号の説明】
1:有機蒸気含有空気吸い込み口 2:ブロワー 3:真空ポンプ 4、5、6、7、10、11、12、13:開閉バルブ 8:第一吸着塔 9:第二吸着塔 14:有機蒸気分離膜吸い込み口 15:冷却凝縮機からの戻りガス 16:真空ポンプ 17:有機蒸気分離膜 18:有機蒸気分離膜の非透過ガス 19:大気排出口 20:高温空気 21、22:ヒーター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理ガス中の溶剤蒸気を吸着する活性炭
    を内蔵した第1及び第2の吸着塔と、該吸着塔から吸着
    された溶剤蒸気を、加熱するかまたは高温非凝縮性気体
    を介して脱着させる手段を備えた有機溶剤回収装置にお
    いて、第1または第2の吸着塔から脱着した溶剤蒸気を
    有機蒸気分離膜に導き、膜を透過した溶剤蒸気を液化回
    収し、回収できなかった溶剤蒸気を該分離膜の供給側に
    戻し、該分離膜の非透過成分を被処理ガスに混合して第
    2または第1の吸着塔に導く手段かまたは該非透過成分
    を大気に直接排出する手段を備えたことを特徴とする有
    機溶剤回収装置。
  2. 【請求項2】該有機蒸気分離膜が、中空糸膜構造を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の有機蒸気回収装置。
  3. 【請求項3】該有機蒸気分離膜の内側に、該溶剤蒸気を
    導くことを特徴とする請求項2記載の有機溶剤回収装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01197839A (ja) * 1988-02-02 1989-08-09 Nec Corp データ処理装置
WO1996030109A1 (en) * 1995-03-24 1996-10-03 Colcard Pty. Limited Refrigerant separation
JP2008207105A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Morikawa Co Ltd 溶剤の回収装置
JP2010207742A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Apel Co Ltd ガス処理装置の溶剤冷却分離装置

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