JPH073926U - ゴム管のロールコアへの装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】本考案はロールコア１へのゴム管３の組付け
を、品質を損なうことなく能率よく行うことのできるゴ
ム管のロールコアへの装着装置を提供する。 【構成】このゴム管のロールコアへの装着装置は、基枠
31に軸杆32を軸心に沿って前後進自在に装着し、この軸
杆32の周囲に、後部を支点として円周方向へ回動自在に
装着された複数の回動板34‥を配設し、各回動板34‥の
前部は相互に接して円筒状部35を形成し、この基部に環
状弾機39を装着すると共に、前記基枠31に前後進自在に
装着された押し板41をその中心孔42において前記円筒状
部35と遊嵌し、円筒状部35の先端部をゴム管３が着脱自
在に形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はロールコア、とくにはつば付きのロールコアの溝にゴム管を装着して ゴムロール、例えば給紙用のゴムロールを組付けるのに用いられるゴム管のロー ルコアへの装着装置（以下、単にゴム管装着装置とする）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図１に示すような、つば付きのロールコア１の溝２、２にゴム管３、３ を装着してゴムロール４を組付ける方法としては、あらかじめ水またはアルコー ルにゴム管３を浸した後、人手によって、ロールコア１のつば５に斜め方向から ゴム管３を徐々に押しつけて嵌め込んだ後、ゴム管３がロールコア１に偏りなく 均一に組み込まれるように、ゴム管３の周りを硬い板の上で潰しながらゴムロー ル４を転がして修正を行っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この方法は組付けに手数と時間がかかってコストアップとなり、大量 生産に適さないほか、とくに、つば部分に切り欠きのあるロールコアへの組付け に際してゴム管の内縁が傷付き易いという問題があった。 したがって、本考案の目的はロールコアへのゴム管の組付けを、品質を損なう ことなく能率よく行うことのできるゴム管装着装置を提供しようとするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案によるゴム管装着装置は、基枠に軸杆を軸心に沿って前後進自在に装着 し、この軸杆の周囲に、後部を支点として円周方向へ回動自在に装着された複数 の回動板を配設し、各回動板の前部は相互に接して円筒状部を形成し、この基部 に環状弾機を装着すると共に、前記基枠に前後進自在に装着された押し板をその 中心孔において前記円筒状部と遊嵌し、円筒状部の先端部をゴム管が着脱自在に 形成したことを特徴とするものである。

【０００５】 以下、本考案の詳細を図面に基づいて説明する。 図２は本考案のゴム管装着装置が適用される装置全体の平面図、図３は図２の Ｘ−Ｘ矢視線に添う正面図である。 図において11は基台、12、12はゴム管供給器、13、13はゴム管供給器12、12の 位置に対応して基台11上に回動自在に設けられたターンテーブル、14はその作動 用シリンダー、15ａ、15ｂ‥はこのターンテーブル13上に２基ずつ互いに反対方 向を向いて設けられた本考案によるゴム管装着装置、16はゴム管装着装置15をタ ーンテーブル13上で前後進させるためのシリンダーである。 図４（ａ）、（ｂ）はそれぞれ上記ゴム管供給器12を拡大して示した平面図お よび正面図である。 図において、21は移動テーブル22上に置かれたゴム管整列用受け台で、この中 には複数のゴム管３‥を横に重ねた束23‥が幾列にも配置されている。移動テー ブル22はモーター24によりゴム管整列用受け台21ごと束23をゴム管装着装置15ａ （または15ｃ）の前方にまで一列分ずつ順次移動する。

【０００６】 図５は本考案のゴム管装着装置15を拡大して示した平面図である。 図において、31は基枠、32は基枠31に軸心に沿って前後進自在に装着された軸 杆、33はそのためのシリンダー、34‥は軸杆32の周囲に複数個等間隔に配設され た回動板で、その前部は相互に接して全体として円筒状部35を形成し、その先端 の爪部36は先細となってゴム管３の装着を可能にしている。一方、後部は基枠31 に個別に固設されたプレート37‥上のピン38‥にそれぞれ装着され、軸杆32の前 進に伴ってピン38を支点として各回動板34‥を円周方向へ回動自在にしている。 39は円筒状部35の基部に装着された、ゴム輪、スプリング環などからなる環状 弾機で、軸杆32の後退に伴って各回動板34‥が軸心方向に回動したときに、旧に 復するのを促進する。40は水、アルコール等の潤滑液の給液管で、ゴム管３の内 面にあらかじめ塗布し爪部36への装着を円滑にする。この際、液体の圧送に定量 ポンプを使用すると、塗布量を均一にコントロールできる。 41は基枠31に前後進自在に装着された押し板で、その中央部には孔42が設けら れていて、ここに円筒状部35を遊嵌している。43は押し板41を駆動するシリンダ ーである。

【０００７】 図２において、上記ゴム管装着装置15ａ（または15ｃ）が図５に示す状態でタ ーンテーブル13上をシリンダー16の作用により前進して、その爪部36が対応する 位置のゴム管供給器12に接すると［図６（ａ）参照］、シリンダー25の作用によ り、ゴム管整列用受け台21中の束23の内の１個のゴム管３が、ガイド26を経て個 別に押出されて爪部36に嵌着する［図６（ｂ）および図７（ａ）参照］。 次に、ゴム管３を装着したゴム管装着装置15ａ（または15ｃ）はシリンダー16 の作用により後退した後、シリンダー14の作用によるターンテーブル13の回転に より、図２における15ｂ（または15ｄ）の位置に移動してゴム管のロールコアへ の取付け作業に取り掛かると共に、これまで15ｂ（または15ｄ）の位置にあって 後述するゴム管のロールコア１への取付け作業を終えたゴム管装着装置は、15ａ （または15ｃ）の位置に戻り、そこで前述したゴム管の取付け作業を行う。 この間、15ｂ（または15ｄ）の位置に移動したゴム管装着装置15では、シリン ダー33の作用により軸杆32を前進させて、回動板34‥をしてピン38を支点として 円周方向へ回動させ、爪部36を開く［図６（ｃ）および図７（ｂ）参照］。この ときゴム管３の内径がロールコア１のつば５の外径よりも若干広がる状態にする 。また必要に応じて、給液管40より水、アルコール等の潤滑液を供給して、ゴム 管３の内面にあらかじめ塗布しロールコア１への装着を円滑にする。

【０００８】 一方、ロールコア１は、図２に示されるように、ロールコア供給器51よりホッ パー52を経てコア分離装置53に送られて個別化され、ついで搬送装置54によりロ ール挿入器55上に所定間隔で複数個設けられた内の一番手前のコア受け台56ａ上 に置かれる。 この搬送装置54は、図８に示されるように、前後（図では右左）に２基（54ａ 、54ｂ）あって、それぞれコア分離装置53、コア受け台56ａおよび56ｂ上の３個 （または回転用受け台57、コア受け台56ｃおよび56ｄ上の３個）のロールコア１ ‥を、一度に下方からすくい上げてコア受け台56の一基分（図では左方へ）の距 離を移動した後、下降して、コア受け台56ａ、56ｂおよび回転用受け台57（また はコア受け台56ｃ、56ｄおよび排出コンベア59）上に移すという動作を繰り返し て、ロールコア１をコア受け台56の一基分ずつ移動する。 また、回転用受け台57には回転および上下シリンダー58が装着されていて、こ の作用により回転用受け台27の上昇と水平回転を行わせ、ロールコア１の向きを 反転させる。 ロールコア１（または一方の溝２にゴム管３を装着したロールコア１ａ）はロ ール挿入器55のコア受け台56ａ（または56ｃ）上に置かれているので、ゴム管装 着装置15ｂ（または15ｄ）はシリンダー16の作用によりターンテーブル13上を、 その爪部36の先端がロールコア１（またはロールコア１ａ）の後端に接する位置 まで前進した後、シリンダー43の作用により押し板41を前進させて、その中心孔 42の周りの面でゴム管３を押出し、ロールコア１（またはロールコア１ａ）の溝 ２内に押込む［図６（ｃ）参照］。

【０００９】 片方の溝２のみにゴム管３を装着したコア受け台56ａ上のロールコア１ａは、 搬送装置54ａにより前述した要領でコア受け台56ａ、コア受け台56ｂ、回転用受 け台57と順次移送され、回転用受け台57で回転および上下シリンダー58の作用に より向きを反転された後、搬送装置54ｂによりコア受け台56ｃ上に送られる。 両方の溝２にゴム管３を装着したコア受け台56ｃ上のロールコア１ｂは、搬送 装置54ｂにより同様にしてコア受け台56ｄ、排出コンベア59上と順次移送され、 排出コンベア59より製品として系外に排出される。 他方、ゴム管３を送り出したゴム管装着装置15ｂ（または15ｄ）はシリンダー 16の作用によりターンテーブル13上を後退した後、ターンテーブル13の回転によ り、図２における15ａ（または15ｃ）の位置に復する。 その間に、ゴム管装着装置15でもシリンダー33の作用により軸杆32を後退させ 、回動板34‥をピン38を支点として軸心方向へ回動させると共に、円筒状部35の 基部に装着された環状弾機の作用により、爪部36を閉じて元の状態に復する。 かくてゴム管装着装置15ａ（または15ｃ）は次のゴム管装着の作業に入る。

【００１０】

【作用】

このように、このゴム管装着装置15は２セットを２つのターンテーブル13、13 上に配し、ターンテーブル13内では一方でゴム管装着装置15へのゴム管３の装着 を行っている間に、他方でゴム管装着装置15よりロールコア１へのゴム管３の挿 入を行い、ターンテーブル13間ではロールコア１の一方の溝と他方の溝へのゴム 管３の挿入を行っているため、作業が極めて能率的に進行する。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によるゴム管装着装置は、 １）１個の軸杆により複数の回動板を回動させて先端の爪を開閉するため、力が 等分されゴム管を均一に開かせることになる。このため、ロールコアに挿入され たゴム管の外径の真円度が従来人手で挿入していた場合に比べて向上する。 ２）ゴム管の内面がロールコアのつばに当たらないため、傷の発生が少ない。 ３）ロールコアへのゴム管の装着の全作業を自動で行えるので、人手が掛からず 生産性が増大し、コストダウンになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のゴム管装着装置で使用するロールコア
および得られたゴムロールの正面図である。

【図２】本考案のゴム管装着装置の一実施態様を示す平
面図である。

【図３】図２に示した実施態様におけるＸ−Ｘ矢視線に
沿う正面図である。

【図４】図２に示した実施態様におけるゴム管供給器に
係り、（ａ）は拡大平面図、（ｂ）は拡大正面図であ
る。

【図５】図２に示したゴム管装着装置の拡大平面図であ
る。

【図６】（ａ）〜（ｃ）は本考案のゴム管装着装置によ
りゴム管をロールコアに取付ける作業を順を追って示す
拡大正面説明図である。

【図７】（ａ）、（ｂ）は本考案のゴム管装着装置によ
りゴム管をロールコアに取付ける作業を順を追って示す
拡大側面説明図である。

【図８】図２に示した実施態様におけるＹ−Ｙ矢視線に
沿う側面図である。

【符号の説明】

１‥ロールコア、 ２‥溝、 ３‥ゴム管、 ４‥ゴム
ロール、 ５‥つば、31‥基枠、 32‥軸杆、 34‥回
動板、 35‥円筒状部、 39‥環状弾機、41‥押し板、
42‥中心孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基枠に軸杆を軸心に沿って前後進自在に装
   着し、この軸杆の周囲に、後部を支点として円周方向へ
   回動自在に装着された複数の回動板を配設し、各回動板
   の前部は相互に接して円筒状部を形成し、この基部に環
   状弾機を装着すると共に、前記基枠に前後進自在に装着
   された押し板をその中心孔において前記円筒状部と遊嵌
   し、円筒状部の先端部をゴム管が着脱自在に形成したこ
   とを特徴とするゴム管のロールコアへの装着装置。