JPH0737781A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH0737781A
JPH0737781A JP5178907A JP17890793A JPH0737781A JP H0737781 A JPH0737781 A JP H0737781A JP 5178907 A JP5178907 A JP 5178907A JP 17890793 A JP17890793 A JP 17890793A JP H0737781 A JPH0737781 A JP H0737781A
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JP
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pupil
optical system
projection optical
radius
image
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JP5178907A
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English (en)
Inventor
Naomasa Shiraishi
直正 白石
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70091Illumination settings, i.e. intensity distribution in the pupil plane or angular distribution in the field plane; On-axis or off-axis settings, e.g. annular, dipole or quadrupole settings; Partial coherence control, i.e. sigma or numerical aperture [NA]
    • G03F7/701Off-axis setting using an aperture
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70308Optical correction elements, filters or phase plates for manipulating imaging light, e.g. intensity, wavelength, polarisation, phase or image shift

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のホールパターンを高解像度、大焦点深
度で投影露光する。 【構成】 投影光学系PL中のフーリエ変換面FTP、
又はその近傍に、投影光学系PLの光軸AXを中心とす
る内半径r1 、外半径r2 の輪帯透過部FB内に分布す
る照明光と、その内側、及び外側の透過部FA、FC内
に分布する照明光との間にπ [rad]の位相差を与える瞳
フィルターPFを配置し、かつ投影光学系PLの瞳面の
半径をr3 とすると、内半径r1 、外半径r2 を、 0.95×0.25×r3 ≦r1 ≦1.05×0.25×r3 0.95×0.92×r3 ≦r2 ≦1.05×0.92×r3 なる範囲内に定める。 【効果】 十分な焦点深度が得られるとともに、複数の
ホールパターンの分離能力(解像度)が高く、かつリン
ギングも小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、液晶
ディスプレイ等の微細パターンの形成に使用される投影
露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の投影露光装置に使われている投
影光学系は、高度な光学設計、硝材の厳選、超精密加
工、及び精密な組立調整を経て装置内に組み込まれる。
現在、半導体製造工程では水銀ランプのi線(波長36
5nm)を照明光としてレチクル(マスク)を照射し、
そのレチクル上の回路パターンの透過光を投影光学系を
介して感光基板(ウェハ等)上に結像するステッパーが
主に使われている。また、最近ではエキシマレーザ(波
長248nmのKrFレーザ)を照明光とするエキシマ
ステッパーも使われている。エキシマステッパー用の投
影光学系は屈折レンズのみで構成した場合、使用できる
硝材が石英やホタル石等に限定される。
【0003】一般に、投影光学系を用いた露光によって
微細なレチクルパターンを感光基板へ忠実に転写するた
めには、投影光学系の解像力と焦点深度(DOF)とが
重要なファクタとなっている。現在実用化されている投
影光学系のうち、i線用のもので、開口数(NA)とし
て0.6程度のものが得られている。使用する照明光の
波長が同じであるとき、投影光学系の開口数を大きくす
ると、それに応じて解像力も向上する。しかしながら、
焦点深度(DOF)は開口数NAの増大に伴って減少す
る。焦点深度は照明光の波長をλとしたとき、DOF=
±λ/NA2 によって定義される。尚、照明光を短波長
化しても解像力は向上するが、同様に短波長化に伴って
焦点深度は減少する。
【0004】さて、投影光学系の開口数NAを大きくし
て解像力を向上させても、焦点深度(フォーカスマージ
ン)DOFは開口数の2乗に反比例して減少してしまう
ため、たとえ高開口数の投影光学系が製造できたとして
も、必要な焦点深度が得られないことになり、実用上の
大きな障害となる。例えば照明光の波長をi線の365
nmとし、開口数を0.6とすると、焦点深度DOFは
幅で約1μm(±0.5μm)になってしまい、ウェハ
上の1つのショット領域(20mm角〜30mm角程
度)内で表面の凹凸や湾曲がDOF以上の部分について
は解像不良を起こすことになる。またステッパーのシス
テム上でも、ウェハのショット領域毎のフォーカス合わ
せ、レベリング等を格段に高精度に行う必要が生じ、メ
カ系、電気系、ソフトウェアの負担(計測分解能、サー
ボ制御精度、設定時間等の向上努力)が増大することに
なる。
【0005】そこで本件出願人は、このような投影光学
系の諸問題を解決し、しかも特公昭62−50811号
公報に開示されているような位相シフトレチクルを使わ
なくとも、高解像力と大きな焦点深度との両方を得るこ
とができる新たな投影露光技術を、例えば特開平4−1
01148号公報、特開平4−225358号公報で提
案した。この露光技術は、投影光学系は既存のままで、
レチクルへの照明方法を特殊な形体に制御することで見
かけ上の解像力と焦点深度とを増大させるものであり、
SHRINC(uper igh esolut
ion byllumiation ontro
l)法と呼んでいる。SHRINC法は、レチクルR上
のラインアンドスペースパターン(L&Sパターン)の
ピッチ方向に対称的に傾斜した2つの照明光(又は4つ
の照明光)をレチクルへ照射し、L&Sパターンから発
生する0次回折光成分と±1次回折光成分の一方とを、
投影光学系の瞳内で光軸に関して対称的に通し、2光束
干渉(一方の1次回折光と0次回折光との干渉)の原理
を利用して、L&Sパターンの投影像(干渉縞)を生成
するものである。このように2光束干渉を利用した結像
によると、デフォーカス時の波面収差の発生が従来の方
法(通常の垂直照明)の場合よりも押さえられるため、
見かけ上焦点深度が大きくなるのである。
【0006】ところが、SHRINC法はレチクル上で
比較的近接したパターン間での光の干渉性を利用して、
解像度や焦点深度の向上を図るものである。すなわち、
レチクル上に形成されるパターンがL&Sパターン(格
子)のように周期構造を持つときに所期の効果が得られ
るのであり、例えばコンタクトホールパターン(微小角
パターン)のように孤立的なパターン(他のパターンと
の間隔が比較的離れているパターン)に対してはその効
果が得られない。一般に孤立した微小パターンの場合、
そこからの回折光は回折角度方向にほとんど一様な分布
として発生するため、投影光学系の瞳内では0次回折光
と高次回折光とに明確に分離しないためである。
【0007】そこで、コンタクトホール等の孤立パター
ンに対して見かけ上の焦点深度を拡大させる露光方法と
して、ウェハ上の1つのショット領域に対する露光を複
数回に分け、各露光の間にウェハを光軸方向に一定量だ
け移動させる方法が、例えば特開昭63−42122号
公報で提案された。この露光方法はFLEX(ocu
atitude enhancement EX
posure)法と呼ばれ、コンタクトホール等の孤立
パターンに対しては十分な焦点深度拡大効果を得ること
ができる。しかしながら、FLEX法はわずかにデフォ
ーカスしたコンタクトホール像を多重露光することを必
須とするため、この多重露光で得られる合成光学像、及
び現像後に得られるレジスト像は必然的に鮮鋭度が低下
したものになることは否めない。このため、近接したコ
ンタクトホールパターンでは解像度が劣化するという問
題がある。
【0008】最近になって投影光学系の瞳面、すなわち
レチクルパターン面とウェハ表面の双方に対してフーリ
エ変換の関係となる投影光学系の面内に瞳フィルターを
設け、解像度や焦点深度を向上させる提案がなされてい
る。例えば、1991年春季応用物理学会の予稿集29
a−ZC−8、9で発表されたSuper−FLEX法
がある。Super FLEX法は、投影光学系の瞳に
透明な位相板を設け、この位相板によって結像光に与え
られる複素振幅透過率が光軸から周辺に向かって順次変
化するような特性を持たせたものである。このようにす
ると、投影光学系によって結像された像はベストフォー
カス面(レチクルと共役な面)を中心に光軸方向に一定
の幅(従来よりは広い)でシャープさを保つことにな
り、焦点深度が増大するのである。尚、Super F
LEX法のような瞳フィルター、いわゆる多重焦点フィ
ルターについては、昭和36年1月23日付で発行され
た機械試験所報告第40号の「光学系における結像性能
とその改良方法に関する研究」と題する論文中の第41
頁〜第55頁に詳しく述べられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
Super FLEX法では、孤立的なコンタクトホー
ルパターンに対して十分な焦点深度増大効果が得られる
ものの、本来のコンタクトホールパターン(暗下地中の
微小明パターン)の近傍に副次的に生じるサブピーク
(リンギング)の強度が比較的強くなってしまう。この
ため、ある程度近接した複数のコンタクトホールパター
ンでは、ホール間のリンギングが重なり合う場所に不必
要なゴーストパターンが転写され、フォトレジストに不
要な膜べりを生じさせてしまうという問題があった。
【0010】本発明はこの様な問題点を鑑みてなされた
ものであり、コンタクトホール等の孤立的なパターンに
対して焦点深度や露光量裕度を増大させるとともに、比
較的近接した複数の孤立パターンの間に誤転写(不要パ
ターンの転写)を生じさせない投影露光装置を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【問題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ため本発明においては、微細パターンが形成されたマス
ク(R)を露光用の照明光(ILB)で照射する照明手
段(1〜14)と、マスクのパターンから発生した光を
入射してそのパターンの像を感応基板(W)上に結像投
影する投影光学系(PL)とを備えた投影露光装置にお
いて、マスクと感応基板との間の結像光路内のフーリエ
変換面(FTP)、又はその近傍に、そのフーリエ変換
面、又はその近傍面上の投影光学系(PL)の光軸(A
X)を中心とする内半径r1 、外半径r2 (r2
1 )の輪帯状領域(FB)内に分布する照明光と、輪
帯状領域(FB)の内側領域(FA)、及び外側領域
(FC)に分布する照明光との間に(2m+1)π [ra
d](但し、mは整数)の位相差を与える位相板(瞳フィ
ルターPF)を配置し、かつ投影光学系(PL)の瞳面
の半径をr3 とすると、内半径r1 、外半径r2 を、 0.95×0.25×r3 ≦r1 ≦1.05×0.25
×r3 0.95×0.92×r3 ≦r2 ≦1.05×0.92
×r3 なる範囲内に定めることとした。
【0012】また、位相板(PF)を結像光路中に挿脱
可能とし、かつ位相板(PF)を結像光路外へ退避した
際に、フーリエ変換面(FTP)、又はその近傍に位相
板とほぼ等しい光学的厚さを有する透明な平行平面板
(PF3)を配置する交換手段(30、20A)を設け
ることとした。
【0013】
【作用】本発明においては、投影光学系内のフーリエ変
換面、又はその近傍面上の光軸を中心とする内半径
1 、外半径r2 の輪帯状領域内に分布する照明光と、
この輪帯状領域の内側(半径r1 の円形領域内)、及び
外側(内半径r2 、外半径が投影光学系の開口数に相当
する瞳半径r3 である輪帯状領域内)に分布する照明光
との間に(2m+1)π [rad]の位相差を与える位相型
の瞳フィルターを用いることとし、さらに光軸を中心と
した3つの領域の境界となる半径r1 、r2 の値を最適
化した。これにより、コンタクトホールパターンの投影
露光に必要な焦点深度、及び露光量マージンを確保しつ
つ、かつ近接した複数のホールパターンを十分に分離で
きるとともに、ホールパターン間に不要なパターン(す
なわちリンギング)が生じることを防ぐことができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の実施例による投影露光装置の
全体的な構成を示す。図1において、水銀ランプ1から
放射された高輝度光は楕円鏡2によって第2焦点に収斂
した後、発散光となってコリメータレンズ4に入射す
る。その第2焦点の位置にはロータリーシャッター3が
配置され、照明光の通過、遮断を制御する。コリメータ
レンズ4によってほぼ平行光束に変換された照明光は、
短波長カットフィルター5、干渉フィルター6に入射
し、ここで露光に必要とされる所望のスペクトル、例え
ばi線のみが抽出される。干渉フィルター6を射出した
照明光(i線)は、オプチカルインテグレータとしての
フライアイレンズ7に入射する。もちろんi線以外の波
長、あるいは複数の波長を使用してもよく、また光源自
体もレーザ等でもよい。
【0015】さて、フライアイレンズ7に入射した照明
光(ほぼ平行光束)は、フライアイレンズ7の複数のレ
ンズエレメントによって分割され、各レンズエレメント
の夫々の射出側には2次光源像(水銀ランプ1の発光点
の像)が形成される。従って、フライアイレンズ7の射
出側にはレンズエレメントの数と同じ数の点光源像が分
布し、面光源像が作られる。フライアイレンズ7の射出
側には、面光源像の大きさを調整するための可変絞り8
が設けられる。この絞り8を通った照明光(発散光)は
ミラー9で反射されて集光レンズ系10に入射した後、
レチクルブラインド11の矩形の開口部を均一な照度分
布で照射する。図1では、フライアイレンズ7の射出側
に形成される複数の2次光源像(点光源)のうち、光軸
AX上に位置する1つの2次光源像からの照明光のみを
代表的に図示してある。また、集光レンズ系10によっ
て、フライアイレンズ7の射出側(2次光源像が形成さ
れる面)はレチクルブラインド11の矩形開口面に対す
るフーリエ変換面になっている。従って、フライアイレ
ンズ7の複数の2次光源像の夫々から発散して集光レン
ズ系10に入射した各照明光は、レチクルブラインド1
1上で互いにわずかずつ入射角が異なる平行光束となっ
て重畳される。
【0016】レチクルブラインド11の矩形開口を通過
した照明光はレンズ系12、ミラー13を介してコンデ
ンサーレンズ14に入射し、コンデンサーレンズ14を
射出する光が照明光ILBとなってレチクルRに達す
る。ここでレチクルブラインド11の矩形開口面とレチ
クルRのパターン面とは、レンズ系12とコンデンサー
レンズ14との合成系によって互いに共役に配置され、
レチクルブラインド11の矩形開口の像が、レチクルR
のパターン面内に形成された矩形のパターン形成領域を
含むように結像される。図1に示すように、フライアイ
レンズ7の2次光源像のうち光軸AX上に位置する1つ
の2次光源像からの照明光ILBは、レチクルR上では
光軸AXに対して傾きのない平行光束になっているが、
これは投影光学系PLのレチクル側がテレセントリック
だからである。もちろん、フライアイレンズ7の射出側
には光軸AX上からずれて位置する多数の2次光源像
(軸外の点光源)が形成されるから、それらからの照明
光はいずれもレチクルR上では光軸AXに対して傾いた
平行光束となってパターン形成領域内で重畳される。
尚、レチクルRのパターン面とフライアイレンズ7の射
出側面とが、集光レンズ系10、レンズ系12、コンデ
ンサーレンズ14の合成系によって光学的にフーリエ変
換の関係になっていることは言うまでもない。また、レ
チクルRへの照明光ILBの入射角度範囲ψは絞り8の
開口径によって変化し、絞り8の開口径を小さくして面
光源の実質的な面積を小さくすると、入射角度範囲ψも
小さくなる。そのため絞り8は、照明光の空間的コヒー
レンシィを調整することになる。その空間的コヒーレン
シィの度合いを表すファクタとして、照明光ILBの最
大入射角ψ/2の正弦と投影光学系PLのレチクル側の
開口数NArとの比(σ値)が用いられている。このσ
値は通常、σ=sin(ψ/2)/NArで定義され、現在
稼動中のステッパーの多くは、σ=0.5〜0.7程度
の範囲で使われている。本発明では、そのσ値がどのよ
うな値であってもよく、極端な場合σ=0.1〜0.3
程度であってもよい。また、必要によっては、前述のS
HRINC法による変形光源絞りや輪帯絞りを用いても
よい。
【0017】さて、レチクルRのパターン面にはクロム
層によって所定のレチクルパターンが形成されている
が、ここではクロム層が全面に蒸着され、その中に微小
な矩形開口部(クロム層のない透明部)で形成された複
数のコンタクトホールパターンが存在するものとする。
コンタクトホールパターンはウェハW上に投影したと
き、0.5μm角(又は径)以下の寸法になるように設
計されていることもあり、投影光学系PLの投影倍率M
を考慮してレチクルR上での寸法が決められている。ま
た、互いに隣接するコンタクトホールパターン間の寸法
は、通常1つのコンタクトホールパターンの開口部寸法
に対してかなり大きくなっているため、孤立的な微小パ
ターンとして存在する。すなわち、隣接する2つのコン
タクトホールパターンは、それぞれから発生した光(回
折、散乱光)が、回折格子のように互いに強く影響し合
うことがない程度に離れていることが多い。ところが後
で詳しく述べるが、かなり接近した配置でコンタクトホ
ールパターンを形成したレチクルも存在する。
【0018】図1において、レチクルRはレチクルステ
ージRSTに保持され、レチクルRのコンタクトホール
パターンの光学像(光強度分布)は投影光学系PLを介
してウェハWの表面のフォトレジスト層に結像される。
ここで、図1中のレチクルRからウェハWまでの光路
は、結像光束の主光線のみで示す。そして、投影光学系
PL内のフーリエ変換面FTPには、位相型の瞳フィル
ターPFが設けられる。この瞳フィルターPFは、投影
光学系PLの瞳面の最大径をカバーする直径を有し、ス
ライダー機構20によって光路外へ退出したり、光路内
に進入したりすることができる。
【0019】仮りにそのステッパーが専らコンタクトホ
ールパターンを露光するために使われるのであれば、瞳
フィルターPFは投影光学系PL内に固定しておいても
よい。しかしながら、複数台のステッパーによってリソ
グラフィ工程の露光作業を行う場合、各ステッパーの最
も効率的な運用を考えると、特定の一台のステッパーを
コンタクトホールパターン専用の露光に割り当てること
は躊躇される。そのため、瞳フィルターPFは投影光学
系PLの瞳面(フーリエ変換面FTP)に対して挿脱可
能に設け、コンタクトホールパターン以外のレチクルパ
ターンの露光時にも、そのステッパーが使えるようにし
ておくことが望ましい。尚、投影光学系によっては、そ
の瞳位置(フーリエ変換面FTP)に実効的な瞳径を変
えるための円形開口絞り(NA可変絞り)を設けること
もある。この場合、そのNA可変絞りと瞳フィルターP
Fとは機械的に干渉しないように、かつできるだけ接近
して配置される。
【0020】さて、ウェハWは、光軸AXと垂直な面内
で2次元移動(以下、XY移動とする)するとともに、
光軸AXと平行な方向に微動(以下、Z移動とする)す
るウェハステージWST上に保持される。ウェハステー
ジWSTのXY移動、Z移動は、ステージ駆動ユニット
22によって行われ、XY移動に関してはレーザ干渉計
23による座標計測値に従って制御され、Z移動に関し
てはオートフォーカス用のフォーカスセンサー24の検
出値に基づいて制御される。ステージ駆動ユニット2
2、交換機構20等は、主制御ユニット25からの指令
で動作する。この主制御ユニット25は、さらにシャッ
タ駆動ユニット26へ指令を送り、シャッター3の開閉
を制御するとともに、開口制御ユニット27へ指令を送
り、絞り8、又はレチクルブラインド11の各開口の大
きさを制御する。また主制御ユニット25は、レチクル
ステージRSTへのレチクルの搬送路中に設けられたバ
ーコードリーダー28が読み取ったレチクル名を入力で
きるようになっている。従って主制御ユニット25は、
入力したレチクル名に応じて交換機構20の動作、開口
駆動ユニット27の動作等を統括的に制御し、絞り8、
レチクルブラインド11の各開口寸法、及び瞳フィルタ
ーPFの要、不要を、そのレチクルに合わせて自動的に
調整することができる。
【0021】ここで図1中の投影光学系PLの一部分の
構造を、図2を参照して説明する。図2は全て屈折性硝
材で作られた投影光学系PLの部分的な断面を示し、前
群のレンズ系GAの最下部のレンズGA1 と後群のレン
ズ系GBの最上部のレンズGB1 との間の空間中にフー
リエ変換面(瞳面)FTPが存在する。投影光学系PL
は複数枚のレンズを鏡筒で保持しているが、本実施例で
は瞳フィルターPFの交換(保持部材30の回転)のた
めに、鏡筒の一部に開口部を設ける。また、複数個の瞳
フィルター(図3中のPF1〜PF3)を保持する保持
部材30、及び駆動軸30Aの全部、又は一部を、外気
に直接露出させないようなカバー20Bを、鏡筒の開口
部から延設する。このカバー20Bは外気に浮遊する微
小なダストが投影光学系PLの瞳空間内に進入するのを
防ぐ。また、交換機構20には回転モータ等のアクチュ
エータ20Aが結合されており、保持部材30の回転に
より複数個の瞳フィルターを交互に投影光学系PLの瞳
面FTPに配置可能となっている。さらに、鏡筒の一部
に瞳空間に連通する流路Afを設け、パイプ29を介し
て温度制御されたクリーンエアを瞳空間へ供給すること
で、瞳フィルターPFの露光光の吸収による温度上昇、
及び瞳空間全体の温度上昇を抑えるようにする。尚、瞳
空間へ強制的に供給されたクリーンエアを、交換機構2
0、アクチュエータ20Aを介して強制的に排出するよ
うにすれば、交換機構20、保持部材30等で発生した
埃塵が瞳空間内に進入することを防止することができ
る。
【0022】図3は、図2中の保持部材30の具体的な
構成を示し、本実施例ではターレット状の円板に3個の
瞳フィルターPF1〜PF3を等角度間隔で固定してい
る。この3個の瞳フィルターPF1〜PF3はいずれも
投影光学系PLの瞳の最大径をカバーする直径を有して
おり、瞳面FTP内に分布する結像光は前述したNA絞
りの開口径に依らず、保持部材30で遮光されることな
く瞳フィルターを透過することになる。尚、保持部材3
0は3個の瞳フィルターPF1〜PF3以外の領域は全
て遮光部となっている。
【0023】さて、瞳フィルターPF3は、瞳フィルタ
ーを用いない通常の露光(SHRINC法や輪帯照明法
も含む)を行う場合に瞳面FTPに配置されるものであ
り、瞳フィルターPF1、PF2とほぼ等しい厚さ(光
学的厚さ)を有する透明な平行平面板(例えば石英基
板)である。これは、瞳フィルターPF1、又はPF2
を用いた露光から通常の露光へ変更したときに、投影光
学系PLの結像特性(収差)の変動を極力抑えるための
ものである。
【0024】一方、瞳フィルターPF1、PF2は本発
明による位相型の瞳フィルターであり、石英等の透明基
板の一部(斜線で示す輪帯状領域)に所定の膜厚で位相
シフター(例えばSOG等)PS1、PS2を被着して
形成したものである。また、瞳フィルターPF1とPF
2とは形成条件、すなわち位相シフターPS1、PS2
が被着された輪帯状の光透過部(斜線部)の内半径と外
半径とが互いに異なっているものとする。
【0025】図4(A)は、本発明による位相型の瞳フ
ィルターの構成の一例を示し、ここでは瞳フィルターP
Fが投影光学系PLに装填されてその中心が光軸AXと
一致しているものとする。図4(A)において、瞳フィ
ルターPFは、光軸AXを中心とする半径r1 の円形領
域FA、その外側の内半径r1 、外半径r2 の輪帯領域
FB、及びその外側の内半径r2 、外半径r3 の輪帯領
域FCから成り、輪帯領域FB内を透過する光と、その
内側、及び外側の領域(FA、FC)内を透過する光と
の間に(2m+1)π [rad](但し、mは整数)の位相
差を与えるために、輪帯領域FBのみに位相シフターP
Sが形成されている。これは、SOG、SiO2 等の薄
膜を蒸着、スパッター、又はCVD等で形成したもので
ある。従って瞳フィルターPFは、円形透過部FA、及
び輪帯透過部FC(共に基板裸面部)と輪帯状の位相シ
フト透過部FBとを有することになる。図4(B)は、
図4(A)の瞳フィルターPFの半径方向の振幅透過率
tを表しており、円形透過部FA及び輪帯透過部FCに
対して位相シフト透過部FBは振幅の符号が反転してい
る。
【0026】また、瞳フィルターPF上の位相シフター
PSの屈折率をn2 とすれば、その厚さdは(n2
1)d=(m+1/2)λ0 (λ0 =0.365μm)
とすればよい。屈折率n2 が1.5程度であれば、例え
ばm=0としたとき、厚さdはd=0.365μmとす
ればよい。膜厚dはm=1、2、3・・・・に対応してより
厚くすることも可能ではあるが、位相シフターとしての
薄膜の材質による光の吸収が生じる等の問題があるの
で、実用上はm=0、1、2程度に対応した厚さとする
方がよい。
【0027】ここで、瞳フィルターPFの半径r3 は投
影光学系PLの最大開口数(すなわち瞳面の最大径)に
対応している。尚、半径r3 以上の領域では投影光学系
PL中のNA絞りによって結像光が遮光されるため、実
際には瞳フィルターPFの半径r3 が瞳面の最大径より
大きくても全く問題ない。ところで、本実施例では図3
のように輪帯状の位相シフト透過部(斜線部)の内半径
と外半径とが互いに異なる2つの瞳フィルターPF1、
PF2を保持部材30に設けるようにした。これは、本
発明による瞳フィルターでは投影光学系PLの開口数N
A(すなわち瞳面の半径r3 )に応じて中間の輪帯透過
部FB(本実施例では位相シフト透過部とした)の内半
径r1 と外半径r2 とが共に変化するためであり、前述
の如きNA可変絞りによって投影光学系PLの開口数N
Aが可変となっているステッパーにおいて、2通りの開
口数NAの値に対してそれぞれ最適な瞳フィルターを用
いるべく、互いに条件が異なる2つの瞳フィルターを用
意したのである。従って、保持部材30の構造を変更し
て4種類以上の瞳フィルターを設けるようにし、3通り
以上の開口数NAに対してそれぞれ中間の輪帯透過部の
半径r1 、r2 の最適化を行う、すなわち最適な瞳フィ
ルターを用いることができるようにしてもよい。
【0028】また、本実施例では図1に示したウェハス
テージWSTの駆動ユニット22のうち、ウェハWを光
軸方向に微動させる制御の中に、従来のFLEX法の機
能、すなわち露光中にウェハWを光軸AX方向に移動、
又は振動させる機能を持たせてもよい。FLEX法の併
用によって、本発明による焦点深度拡大効果をさらに増
大させることができる。さらに本発明は投影型露光装置
であればどのタイプのものにも適用できる。例えば投影
レンズを用いたステッパータイプのものでもよく、ある
いは反射屈折光学系を用いたステップアンドスキャンタ
イプのものであっても、1:1のミラープロジェクショ
ンタイプのものであってもよい。特にスキャンタイプ
(ステップアンドスキャン)やミラープロジェクション
方式では、レチクルやウェハを投影光学系の光軸と垂直
な面内で走査移動させながら露光するため、従来のFL
EX法の適用が難しいとされていたが、本発明はそのよ
うな走査型の露光方式の装置に極めて簡単に適用できる
といった利点がある。
【0029】さて、本発明では本件発明者の膨大なシミ
ュレーションの結果、図4の瞳フィルターPFでは3つ
の透過部FA、FB、FCの境界となる半径r1 、r2
を、投影光学系PLの開口数NAに対応する瞳面半径r
3 (最大径、又はNA絞りで規定される半径であって、
3 >r2 >r1 ))に対して、 r1 =0.25×r32 =0.92×r3 程度に設定すると、最良の結像特性が得られることがわ
かった。これが、瞳フィルターPFにおいて十分な焦点
深度、露光量マージンを確保しつつリンギングを極めて
小さくするための最適値である。すなわち、半径r1
2 がこの値に近いときが、微小コンタクトホールパタ
ーンを十分大きな焦点深度で、かつある程度近接した複
数のコンタクトホールにおいてもその中間に不要なゴー
ストパターンを生じることなく転写可能となる。
【0030】また、前述のNA可変絞りによって投影光
学系PLの開口数を変更する場合には、上記式中の瞳面
半径r3 の値が変化することになるから、変更後の開口
数に最適な半径r1 、r2 が異なる瞳フィルターに交換
する必要がある。但し、実際には半径r1 、r2 が上式
の±5%程度の範囲内であれば、実用上十分な性能を得
ることができる。すなわち、図4の瞳フィルターPFで
は、 0.95×0.25×r3 ≦r1 ≦1.05×0.25
×r3 0.95×0.92×r3 ≦r2 ≦1.05×0.92
×r3 なる範囲内で半径r1 、r2 の値を決定するようにして
もよい。従って、NA可変絞りによる投影光学系PLの
開口数の変化量が±5%程度の範囲内であれば、瞳フィ
ルターを交換せずにそのまま使用することもできる。
【0031】次に、本実施例(図4)の瞳フィルターP
Fのシミュレーション結果を基に、本発明による効果に
ついて説明する。図6は、図4中の輪帯透過部FBの半
径r1 、r2 をr1 =0.25、r2 =0.92とした
ときのコンタクトホールパターンの光学像シミュレーシ
ョン結果(断面強度分布)である。ここで、露光条件と
して照明光ILBの波長をi線の0.365μmとし、
投影光学系PLの(ウェハW側)開口数NAを0.57
とし、照明光学系のσ値を0.6とした。
【0032】図6(A)は、図5(A)に示すようにウ
ェハ上換算で0.30μm角の2個のコンタクトホール
が、中心間距離で0.75μm(ウェハ上換算値)だけ
離れて並んだパターンの像のA−A’断面での像強度分
布を示している。図6(B)は、図5(B)に示すよう
にウェハ上換算で0.30μm角の2個のコンタクトホ
ールが、中心間距離で1.05μm(ウェハ上換算値)
だけ離れて並んだパターンの像のB−B’断面での像強
度分布を示している。図6(A)、(B)では共に、実
線がベストフォーカス位置での像強度分布、一点鎖線が
±1μmのデフォーカス位置での像強度分布、二点鎖線
が±2μmのデフォーカス位置での像強度分布を表して
いる。また、図6(A)、(B)中のEthは、ポジ型フ
ォトレジストを完全に溶解するのに必要な露光光強度を
表している。従って、図中でこの強度値Ethのもとでの
光学像のスライス幅が、ウェハ上に形成されるホールパ
ターンの径になると考えられる。尚、図6(A)、
(B)中の光学像のゲイン(縦方向倍率)は、強度値E
thのもとでの光学像のスライス幅が、ベストフォーカス
位置での像強度分布(実線)で0.3μmとなるように
定めている。
【0033】図6(A)、(B)に示した通り本発明に
おいては、ホールパターンの像がベストフォーカス位置
(実線)と±1μmのデフォーカス位置(一点鎖線)と
でほとんど変化しない(図では両者がほとんど重なって
いる)、すなわち極めて大きな焦点深度でコンタクトホ
ールパターンを投影露光することが可能である。また、
特に図6(A)に示すように、近接した2個のホールパ
ターンに対しても十分な分離能力(解像力)があり、か
つ両ホール間に不要な転写(明ピーク)が生じないとい
う利点がある。
【0034】図7は比較のために、従来の通常露光での
光学像シミュレーション結果を示したものであり、図7
(A)は図5(A)のパターンの光学像、図7(B)は
図5(B)のパターンの光学像を示している。尚、露光
条件(NA、σ、λ)や使用するパターン、フォーカス
位置は図6と全く同様である。図13(A)、(B)で
は、共に±1μmのデフォーカス位置での像(1点鎖
線)はベストフォーカス位置での像(実線)に比べて大
きく劣化している。従って、通常の結像方法では十分な
焦点深度が得られないことがわかる。
【0035】図8も比較のために、従来の通常露光(瞳
フィルター不使用)にFLEX法を適用した場合でのシ
ミュレーション結果を示したものである。図8でのFL
EX法の条件は、離散的な3点の各々で露光を行うもの
とし、かつ各間隔は共に1.5μmとした。図8
(A)、(B)に示すように、通常露光とFLEX法の
併用でも±1μmのデフォーカス位置での像(一点鎖
線)をベストフォーカス位置での像(実線)に近づける
こと、すなわち焦点深度を増大することは可能ではあ
る。しかしながら、図5(B)の如きある程度離れて並
ぶ複数のホールパターンの像(図8(B))では両ホール
は完全に分離するが、それよりも近接した図5(A)の
ホールパターンの像(図8(A))では両ホールの分離が
十分でなく、両ホールがつながって形成されてしまう恐
れがある。これは、図8(A)中のホール間の像強度が
Eth/2に近づいているためである。尚、図6〜図11
中のEth/2は、ポジ型フォトレジストで膜ベリが生じ
始める露光量にほぼ対応しているものとする。従って、
従来のFLEX法では、両ホールの中間のフォトレジス
トが膜ベリを起こしてしまう可能性がある。これに対し
て、前述の本発明による像(図6)では両ホールの中間
部の光量は十分に小さく膜ベリの心配は全くない。
【0036】次に、従来提案されている2重焦点型瞳フ
ィルター(位相差フィルター)、例としてSuper
FLEX法を使用した場合のシミュレーション結果を図
9、図10、図11に示す。図9〜図11ではいずれも
シミュレーション条件(NA、λ、σ、ホールパター
ン、フォーカス位置)は全て図6〜図8での条件と同様
であるが、瞳フィルターとしては本発明とは異なる条件
の位相型フィルター、すなわち瞳中心部(光軸を中心と
する半径r1 の円形領域内)を透過する光と、その外側
(内半径r1 、外半径が投影光学系の開口数に対応する
瞳面半径r3 である輪帯領域内)を透過する光との間に
π [rad]の位相差を与える2重焦点型フィルターを用い
るものとした。
【0037】また、図9では半径r1 =0.5×r3
し、図10では半径r1 =0.4×r3 とし、図11で
は半径r1 =0.3×r3 とした。さらに、図9では中
心透過部の振幅透過率がその外側の領域に対して−0.
3となるような減光部材を用いるものとし、図10、図
11では中心透過部の振幅透過率をその外側の領域に対
して−1.0として減光部材を用いないものとした。ま
た、図9〜図11では(A)が図5(A)のパターンの
光学像を示し、(B)が図5(B)のパターンの光学像
を示している。
【0038】さて、図9〜図11のシミュレーション結
果から明らかなように、従来の2重焦点型フィルターに
おいても、ベストフォーカス位置での像(実線)と±1
μmのデフォーカス位置での像(一点鎖線)との間に大
きな差がない、すわなち比較的大きな焦点深度が得られ
ることがわかる。しかしながら、本来のホールパターン
の周囲に不要な副ピーク(リンギング)が強く発生し、
特に各図中(B)に示すようにある程度離れて並ぶ2個
のホールパターンにおいては、両ホールパターンのリン
ギングがその中間で加算されて(重なり合って)極めて
強い副ピークが生じる。従って、両ホールパターン間に
不要なパターン(ゴースト像)が転写されてしまうこと
になり、このような瞳フィルターは実際には使用するこ
とができない。
【0039】これは、図9〜図11の3通りの条件の各
々で副ピークの強度が変化していることからわかるよう
に、瞳フィルターの中心透過部の半径r1 や振幅透過率
を変更することでリンギングの大きさをある程度低減す
ることはできるが、リンギングを低減するような半径r
1 、及び透過率の条件では焦点深度拡大効果も低下して
しまい、良好な結像特性は得られないことがわかった。
例えば、図9〜図11の各条件で、ベストフォーカス位
置での像(実線)と±1μmのデフォーカス位置での像
(一点鎖線)との差が最も小さい、すなわち焦点深度が
最も大きくなっているのは図10の条件であるが、その
一方で図10中のリンギングの大きさは3つの条件の中
で最も大きくなっている。また、リンギングが最も小さ
いのは図11の条件であるが、図11ではベストフォー
カス位置での像(実線)と±1μmのデフォーカス位置
での像(一点鎖線)との差が最も大きい、すなわち焦点
深度が最も小さくなっている。
【0040】これに対して、本発明による瞳フィルター
では、既に図6に示したように、十分に大きな焦点深度
を確保しつつリンギングも極めて小さくでき、しかも近
接した複数のコンタクトホールパターンの分離能力(解
像力)も良好であり、かつある程度離れた複数のコンタ
クトホールパターン間も十分な暗くすることができ、不
要なパターンの誤転写の心配は全くない。
【0041】ところで、上述の実施例では中間の輪帯領
域FBに位相シフターPSを形成して位相シフト透過部
としたが、逆に中心透過部FA、及び輪帯透過部FCの
各々に位相シフターを形成してもよい。さらに、透明基
板の全面に位相シフターを被着し、かつ透過部FA、F
Cの透過光と透過部FBの透過光との間に(2m+1)
π [rad]の位相差を与えるべくその膜厚を異ならせるよ
うしてもよい。また、本発明による瞳フィルターは透明
基板に位相シフターを被着して形成する方法以外にも、
例えば透明基板をエッチングして形成するようにしてよ
く、要は透過部FA、FCの透過光と透過部FBの透過
光との間に(2m+1)π [rad]の位相差を与えられれ
ば、いかなる形成方法を採用しても構わない。
【0042】さて、以上の実施例(シミュレーション)
では、レチクル上のコンタクトホールパターンとしてウ
ェハ上換算で0.3μm角(又は径)のパターン、すな
わち1/5縮小系ならレチクル上では1.5μm角(又
は径)を、ウェハ上で0.3μm角に転写するものとし
たが、レチクルパターンのサイズは必ずしもウェハ上換
算で所望のサイズでなくてもよい。例えば、ウェハ上換
算で0.4μm角となるレチクル上の2μm角のホール
パターンがウェハ上で0.3μm角となるように、露光
量を調整して転写してもよい。
【0043】さらに本発明による投影露光装置に、例え
ば特開平4−136854号公報、特開平4−1620
39号公報に開示された、いわゆるハーフトーン型位相
シフトレチクルやエッジ強調型位相シフトレチクル等を
併用して露光を行うようにしても良い。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、コンタク
トホールパターンの転写に際して十分な焦点深度が得ら
れるのみでなく、近接して並ぶ複数のコンタクトホール
パターンの分離能力(解像度)が高く、かつある程度離
れて並ぶコンタクトホール間に不要な誤転写を生じな
い、すなわちリンギングの小さな投影露光装置を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影露光装置の全体的な
構成を示す図。
【図2】図1中の投影光学系の一部分の構造を示す断面
図。
【図3】図2中の複数の位相型瞳フィルターを備えた保
持部材の構成例を示す図。
【図4】図1中の位相型瞳フィルターの具体的な構成の
一例を示す図。
【図5】(A)は近接した2個のコンタクトホールを示
す図、(B)はある程度離れた2個のコンタクトホール
を示す図。
【図6】(A)、(B)は複数のホールパターンに対す
る本発明による効果を像強度分布としてシミュレーショ
ンしたグラフ。
【図7】(A)、(B)は複数のホールパターンに対す
る従来の通常露光法による効果を像強度分布としてシミ
ュレーションしたグラフ。
【図8】(A)、(B)は複数のホールパターンに対す
る従来の通常露光法とFLEX法との併用による効果を
像強度分布としてシミュレーションしたグラフ。
【図9】(A)、(B)は複数のホールパターンに対す
る従来の2重焦点型フィルターによる効果を像強度分布
としてシミュレーションしたグラフ。
【図10】(A)、(B)は複数のホールパターンに対
する従来の2重焦点型フィルターによる効果を像強度分
布としてシミュレーションしたグラフ。
【図11】(A)、(B)は複数のホールパターンに対
する従来の2重焦点型フィルターによる効果を像強度分
布としてシミュレーションしたグラフ。
【主要部分の符号の説明】
PF、PF1、PF2 瞳フィルター PS、PS1、PS2 位相シフター PL 投影光学系 AX 光軸 FTP フーリエ変換面(瞳面) R レチクル W ウェハ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細パターンが形成されたマスクを露光
    用の照明光で照射する照明手段と、前記マスクのパター
    ンから発生した光を入射して前記パターンの像を感応基
    板上に結像投影する投影光学系とを備えた投影露光装置
    において、 前記マスクと前記感応基板との間の結像光路内のフーリ
    エ変換面、又はその近傍に、該フーリエ変換面、又はそ
    の近傍面上の前記投影光学系の光軸を中心とする内半径
    1 、外半径r2 の輪帯状領域内に分布する照明光と、
    該輪帯状領域の内側、及び外側に分布する照明光との間
    に(2m+1)π [rad](但し、mは整数)の位相差を
    与える位相板を配置し、かつ前記投影光学系の瞳面の半
    径をr3(r3 >r2 >r1 )とすると、前記内半径r
    1 、外半径r2 を、 0.95×0.25×r3 ≦r1 ≦1.05×0.25
    ×r3 0.95×0.92×r3 ≦r2 ≦1.05×0.92
    ×r3 なる範囲内に定めたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記位相板を前記結像光路中に挿脱可能
    とし、かつ前記位相板を前記結像光路外へ退避した際
    に、前記フーリエ変換面、又はその近傍に前記位相板と
    ほぼ等しい光学的厚さを有する透明な平行平面板を配置
    する交換手段を有することを特徴とする請求項第1項に
    記載の投影露光装置。
JP5178907A 1993-07-20 1993-07-20 投影露光装置 Pending JPH0737781A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7518707B2 (en) 2005-03-03 2009-04-14 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus

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US7518707B2 (en) 2005-03-03 2009-04-14 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus

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