JPH0737688Y2 - フィルターエレメント - Google Patents

フィルターエレメント

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JPH0737688Y2
JPH0737688Y2 JP1990110188U JP11018890U JPH0737688Y2 JP H0737688 Y2 JPH0737688 Y2 JP H0737688Y2 JP 1990110188 U JP1990110188 U JP 1990110188U JP 11018890 U JP11018890 U JP 11018890U JP H0737688 Y2 JPH0737688 Y2 JP H0737688Y2
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JP
Japan
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filter
filter medium
porosity
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filtration
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憲男 高木
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はフィルターエレメントに関し、更に詳しくはポ
リマー液体、特にポリエステル,ポリアミド等の溶融ポ
リマーの濾過に好適なフィルターエレメントに関する。
[従来の技術] ポリエステル,ポリアミド,ポリカーボネート等の熱可
塑性ポリマーを溶融して繊維あるいはフイルムを製造す
るに当り、通常、ポリマー中に異物、あるいはフィラー
等の添加剤の中の粗大な粒子又はゲル状物を除去するた
めにポリマー濾過が行われ、このフィルターとして金属
粒子あるいは金属繊維を焼結してなる濾材を円筒状ある
いはリーフディスク状等に加工したものが使用されてい
る。
特に高粘度の溶融ポリマーや、多量の溶融ポリマーを高
い濾過速度で濾過する時には、濾材に高い濾過圧が加わ
る。しかし、濾材は一般に空隙率の高い構造であるため
充分な耐圧性を有しない場合が多い。従って、濾材の下
流にポリマー溶融物の通過出来る貫通孔あるいは特開平
2-115009号公報に記載の溝を有する支持板を設けて補強
し、フィルターエレメントに加工している。
[解決しようとする問題点] 一般に、濾材は目標とする大きさの異物、あるいは滞留
したポリマーが熱劣化して生じたゲルを確実に除去する
ために、それに適した目開きを有するものを使用する。
しかし、該濾材と従来の多孔板例えばパンチングプレー
トで構成したフィルターエレメントでは、濾過時間が長
くなるとゲル、例えば該濾材の目開きの数倍以上の大き
さのゲルが発生する。かかる構造では多孔板の非開口部
と接触している部分に濾液が滞留し易く、この滞留部が
ゲルの発生部であると考えられている。
この滞留部の解消策として、従来、例えば実開昭60-864
26号においては上記多孔板を金属粒子の焼結板で置き替
えることが提案されているが、該構成では濾過圧が高く
なること、再生洗浄の際焼結金属内に存在する異物を完
全に除去することが困難、等の問題がある。
また特開昭63-315111号は濾材と溝状多孔支持板との間
に目開きの大きい金網をスペーサーとして設けることを
提案している。しかし、本考案者の検討結果、濾材に高
い濾過圧がかかると、スペーサーである金網の突起、即
ち2本の線材が交差して出来る周期的突起が濾材に食い
込んで濾材に凹を作り、濾材の空隙率が周期的に小さく
なり斑を作ることが明らかとなった。この空隙率の減少
は濾過精度に影響を与えるばかりでなく、異物を含むポ
リマーを濾過する場合、濾材の目詰りを早めて濾過圧の
上昇を早め、フィルターの濾過寿命を短くすることにな
る。更にスペーサーが濾材に食い込む結果、多孔板面に
沿ったポリマーの流れが期待した程向上しないためと推
定されるが、滞留抑止効果が充分ではない。
[問題を解決するための手段] 本考案の目的は、かかる問題を有せず、濾液の滞留を防
止してゲルの発生を未然に防止するフィルターエレメン
トを提供することにある。なお、本考案におけるゲルと
は、熱可塑性ポリマーが滞留などにより長時間加熱され
た結果ポリマーが分解して発生したゲル状ポリマーのこ
とである。
本考案の目的は、本考案によれば、金属繊維の不織布を
焼結してなる濾材と、該濾材を濾過圧に対して支持する
多孔金属支持板とを具備してなるフィルターエレメント
において、前記濾材と前記支持板との間に、線径が該濾
材の下流側0.3mm厚さの濾過層を形成する金属繊維の平
均線径より大きくかつ空隙率が該濾過層の空隙率と同等
以上である金属繊維の不織布を焼結してなるスペーサを
設けていることを特徴とするフィルターエレメントによ
って達成される。
以下、本考案を図面をもって、特にリーフディスクフィ
ルターについて説明する。
第1図は本考案の一実施態様例で、リーフディスクフィ
ルターの断面構造の一部を示す断面図である。第2図は
従来のリーフディスクフィルターの断面構造を示し、第
3図はその部分拡大図である。
第2図におけるディスクフィルターは中央に開口6を有
する濾材1を2枚重ねてその外周部を溶融等により固着
し、かつ内部に濾液の流路を形成するための粗い金網3
と、濾材1を支持するための多孔金属支持板2とを配置
して構成されている。このディスクフィルターは、これ
を多数積層して濾過装置を形成するもので、濾過される
ポリマーはディスクフィルターの一次側4から濾材1,多
孔金属支持板2を通って二次側5に至り、開口6から取
り出される。
金属繊維を高い空隙率で焼結した濾材1は、通常濾過圧
に耐えるだけの剛性を持っていないため、多孔金属支持
板たとえばパンチングプレート2で支持しているが、第
3図に示す如くこの非開口部に接する部分の濾材1の中
に濾液の滞留9を生じ、これがポリマーの熱劣化をまね
き、ゲル発生の原因と推定される。
本考案におけるスペーサーは、濾材の下流側0.3mm厚さ
の濾過層を構成する不織布の線径より大きい線径の繊維
よりなり、且つその平均空隙率と同等以上の空隙率を有
する不織布であって、濾材に比べて目開きが大きく、濾
過抵抗の小さい構成をとるものである。
第1図に示すようにスペーサー8は、濾材1と多孔支持
板2との間に設けられているため、従来のフィルターで
は第3図の9に相当する滞留部の濾液がスペーサー8を
通って支持板の貫通孔7に抜けるため非開口部の滞留が
大幅に改善出来る。スペーサーを構成する素材としては
不銹鋼が好ましく例示出来る。
本考案のスペーサーの線径は、濾材の下流側面から0.3m
m厚さの層を構成する不織布の線径より太く、好ましく
は5μm以上太い、より好ましくは10μm以上太いのが
よい。また空隙率は50〜85%が好ましく、60〜80%が更
に好ましい。スペーサーの厚さは0.1〜0.5mmがよい。
本考案におけるスペーサーは濾材と分離してそれぞれ独
立に設けられてもよいが、濾材とスペーサーが積層され
一体になっていてもよい。本考案における線径,空隙率
が以下の如くして測定されたものであり、かつ定義す
る。
濾材又はスペーサーの不織布の小片にエポキシ樹脂を真
空含浸して、内部の空間を完全に樹脂で充たして固化
し、この小片の中央を切断して断面が平坦になるよう研
磨する。この研磨面を金属顕微鏡で観察し、日本レギュ
レータ(株)製ルーゼックス(Luzex)500にて少なくと
も100本の線材の面積相当径を求め、その数平均値をも
って平均線径とする。濾材の場合は下流側0.3mm層が測
定する対象である。次に空隙率は、観察像の全面積に対
する樹脂部分の全面積比をもって表わす。
不織布からなる濾材は、線径が2〜20μm、空隙率が40
〜80%であって、濾材の上流側の層の濾過精度は低め
に、下流側層は高めになるように設計するのが一般的で
ある。具体的には、濾過精度は線径依存性が高いので、
線径の異なる不織布を複数積層する場合が多く、下流側
には細い線径の層が配される。
一方、近年の濾過精度向上ニーズにそって、線径2〜8
μmの細い線材を多用する傾向にある。細い線径の不織
布は太い場合に比べて、濾過圧による圧縮を受け易い。
従って金網スペーサーを用いる場合は、先に記述した欠
点が助長されることになる。
スペーサーが不織布の場合は濾材にかかる濾過圧を面で
受けるため、濾材に対して局部的な変形を生じることな
く均一な濾過が出来る。またスペーサーとして高い空隙
率を保持出来るため、多孔支持板面に沿ったポリマー流
れも阻害されることが少なく、スムースな流れが期待で
きる。
具体例で示すと次の通りである。
線径8μmと4μmの不銹鋼繊維をそれぞれ不織布状に
して各々の空隙率が65%、厚さが0.4mmになるように焼
結してなる濾材と、線径20μmの不銹鋼繊維を不織布状
にして焼結後の空隙率が70%、厚さが0.3mmのスペーサ
ーと、厚さ0.5mm,穴径1.0mm,穴ピッチ1.7mmのパンチン
グプレートと、目の粗い金網とを用いて、線径4μmの
濾材層がスペーサーに接するようにして第1図に示す構
造で外径178mmのリーフディスク型フィルターとし、こ
れを10枚1組でフィルターハウジングにセットとしてポ
リマーフィルターとした。このポリマーフィルターを用
いて、温度300℃の溶融ポリエチレンテレフタレートを8
0kg/時の割合で濾過した。濾過開始後200時間までは劣
化ポリマー(ゲル)をほとんど認めなかった。
一方、上記スペーサーを用いない従来型の構成のフィル
ターを用いる以外は上記実施例と同様に行ったところ、
濾過開始後120時間頃から劣化ポリマーの発生が顕在化
した。
[考案の効果] 本考案のフィルターエレメントは、濾材と多孔支持板と
の間に濾過抵抗の小さい不織布のスペーサーを設けるこ
とによって、多孔板の非開口部と接触する部分のポリマ
ーがスペーサーを通って容易に支持板の貫通孔に抜ける
ようにしてあるので、濾過ポリマーの滞留が改善され、
ゲル化ポリマーの発生が抑制される結果、フィルター使
用時間の大幅延長が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施態様例で、フィルターエレメン
トの部分断面図、第2図は従来のリーフディスク型のフ
ィルターエレメントの部分断面図、第3図は第2図の部
分拡大図である。 図中、1は濾材、2は多孔金属支持板、3は金網、7は
解放口(貫通孔)、8はスペーサーである。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属繊維の不織布を焼結してなる濾材と、
    該濾材を濾過圧に対して支持する多孔金属支持板とを具
    備してなるフィルターエレメントにおいて、前記濾材と
    前記支持板との間に、線径が該濾材の下流側0.3mm厚さ
    の濾過層を形成する金属繊維の平均線径より大きくかつ
    空隙率が該濾過層の空隙率と同等以上である金属繊維の
    不織布を焼結してなるスペーサーを設けていることを特
    徴とするフィルターエレメント。
  2. 【請求項2】スペーサーを構成する金属繊維の線径が濾
    材の下流側0.3mm厚さの濾過層を形成する金属繊維の平
    均線径より5μm以上大きいことを特徴とする請求項1
    記載のフィルターエレメント。
JP1990110188U 1990-10-23 1990-10-23 フィルターエレメント Expired - Lifetime JPH0737688Y2 (ja)

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