JPH07366B2 - 難燃性シート - Google Patents

難燃性シート

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JPH07366B2
JPH07366B2 JP62239967A JP23996787A JPH07366B2 JP H07366 B2 JPH07366 B2 JP H07366B2 JP 62239967 A JP62239967 A JP 62239967A JP 23996787 A JP23996787 A JP 23996787A JP H07366 B2 JPH07366 B2 JP H07366B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、難燃性にすぐれ、かつ防汚、耐候性にすぐれ
た難燃性シートに関するものである。
〔従来の技術〕
近年、建築用膜材料、内装材料、車輌・船舶および航空
機などの部材として種々の合成樹脂を含むシート材料が
用いられている。これらの合成樹脂は火災等により燃焼
したとき多量の有害又は有毒ガスや、煙を発生するとい
う欠点を有している。例えば、上記のシート材料として
ポリ塩化ビニル樹脂を含むものが多量に用いられてお
り、このようなシート材料の不燃化又は難燃化について
種々の提案がなされている。
例えば特公昭55−4852号には、シート材料基布に塗布さ
れるべきポリ塩化ビニル樹脂に、ホウ酸塩、亜鉛化合
物、又は鉄化合物と、水酸化アルミニウム、又は硫酸バ
リウムを添加することが提案されているが、その結果
は、まだ充分満足できるものではない。
特公昭53−13505号、特公昭51−37397号、および特開昭
54−68470号などには、不燃化樹脂としてシリコーン樹
脂を用いることが提案されている。これらの場合、不燃
化又は難燃化の効果はかなり高いものであるが、このよ
うなシリコーン樹脂により被覆されたシート材料は、例
えばテント用シートとして屋外において使用される場
合、その使用中に著しく汚れ易く、かつ、このシリコー
ン樹脂被覆層は、その表面が柔らかく、脆いため、種々
の固体ゴミ粉末などが附着、侵入して埋没したり、或い
はこの被覆層を剥離したりする欠点がある。
そこで最近ガラス繊維基布にP.T.F.E.(ポリテトラフロ
ロエチレン)を含浸した不燃テント膜材料が開発され、
使用されている。然し、P.T.F.E.はフィルム成型が困難
であるため、例えばディスパージョンとして濃度60%、
粘度20センチポイズのものを浸漬し、高温(約400℃、
更には350℃〜500℃)で焼成固定することにより製造さ
れている。そして、このような浸漬や高温焼成を行うの
で加工速度も約30cm/minと遅く、また一度に十分な被膜
厚みを形成すると被覆面におけるタレ、泥状亀裂、発泡
などを生じ、被膜のヒビ割れを起こす等性能上のマイナ
ス面もあり、2回以上数回この操作を繰り返すので加工
上も問題であった。また、このように加工時に高温をか
けるので不燃シート材の強力面からもマイナスとなり、
また接着力も好ましくない結果を招来するものであっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、これらの欠点を解消することについて検
討し、280℃以下の融点を有する弗素系樹脂層を加熱加
圧操作により不燃性基布の一面に形成し、かつ基布の他
の一面に、特定の非弗素含有樹脂からなる柔軟な補強用
被覆重合体層を形成すれば、従来技術の上記欠点を解消
し、効果的に性能のすぐれた難燃性シートが得られるこ
とを見出した。更に検討の結果、接着力(剥離強力)、
強力を保持するためには、特に高温加熱による基布の劣
化を少なくし強力を保持するためには、弗素系樹脂層の
融点を280℃以下、好ましくは250℃以下に選定し、処理
温度を300℃以下、好ましくは270℃以下にすれば、不燃
性基布、例えば、ガラス繊維基布の強力低下もなく、弗
素系樹脂層の劣化もなく、また特に接着性物質を介して
結着する場合には接着性物質の効果を減殺することなく
十分な好ましい接着力を与えることを見出し、かつ、基
布の他の面に非弗素系重合体からなる柔軟な補強用被覆
重合体層を形成して、シートの強度を補強して、本発明
を完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の難燃性シートは、不燃性繊維布帛よりなる不燃
性基布と、その一面上に形成され、かつ280℃以下の融
点を有する弗素系樹脂層と、前記基布層の他の一面に形
成され、かつPVC樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹
脂、およびポリエステル樹脂から選ばれた少なくとも1
種からなる柔軟な補強用被覆重合体層とを含んでなり、
前記基布に、前記弗素系樹脂層がシランカツプリング剤
層を介して、300℃以下の温度において加熱接着されて
いることを特徴とするものである。
〔作用〕
更に本発明を詳細に説明すると、本発明の難燃性シート
材料に用いられる不燃性基布は不燃性繊維布帛よりなる
ものであって、このような布帛としては、ガラス繊維、
アスベスト繊維、金属繊維および/又は、その他の無機
難燃性繊維、例えば炭素繊維からなる編織物又は不織布
を用いることができる。基布用ガラス繊維布帛として
は、被覆層との接着性および柔軟性、耐水性などを良好
にするために、焼却減量が1.5%以下、クロスカバーフ
ァクターが25〜35のものが好ましく、また50kg/25mm以
上、特に200kg/25mm以上の経・緯方向引張り強度、およ
び100g/m2以上、特に200〜900g/m2の目付を有するも
の、が好ましい。ガラス繊維の種類、単繊維の太さ等は
特に限定するものではないが、一般には太さ約2〜10μ
m、特に3μm程度のベーターヤーンと称されるものが
賞用される。このような基布の繊維表面には、シリコー
ン化合物、シリコーン樹脂又は弗素系樹脂が付着されて
いてもよい。また、このような基布は、不燃性繊維布帛
に弗素系樹脂液を含浸し、乾燥後焼成したものであって
もよい。
本発明に使用される弗素系樹脂はフィルム形成性があ
り、280℃以下の融点を有していて熱溶融貼着ができる
ものであれば差し支えなく、一例をあげれば、F.F.P.
(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体 等が使用できるが、後に述べる理由により融点が250℃
以下の弗素系樹脂、例えばP.C.T.F.E.(ポリクロロトリ
フルオロエチレンCClF−CF2)(m.p.215℃)、 P.V.D.F.(ポリビニリデンフルオライドCF2−CH2
(m.p.165〜180℃)、 P.V.F.(ポリビニルフルオライドCHF−CH2)(m.p.
195〜210℃)、 E.C.T.F.E.(クロロトリフルオロエチレン−エチレン共
重合体CH2−CH2CClF−CF2)(m.p.245℃)等を
用いることが好ましい。弗素系樹脂層は、樹脂を直接溶
融成形することにより形成されてもよく、弗素系樹脂フ
ィルムの片面を加熱溶融して不燃性基布に融着するか、
または支持物(基布)の上に樹脂液をキャスティング
し、次いでこれを加熱固化することにより形成されても
よい。上記の場合不燃性繊維基布を加熱しなくとも、フ
ィルムの少なくとも片面の貼着面を十分溶融しておけば
貼着可能である。しかし、各方法において溶融樹脂を不
燃性繊維基布の繊維間に好ましくは溶融流動させて接着
を強固にするためには、不燃性基布を前もって加温し、
可能ならば、弗素系樹脂の溶融温度に加温しておくとよ
り好ましい。その温度としては、弗素系樹脂の融点より
も50℃以上高い温度が好ましいが、必要以上に高くしす
ぎることは好ましくない。弗素系樹脂の形成は、樹脂溶
液又はエマルジョンを基布の1面に塗布し、これを溶
融、又は焼結し、固化する方法により行われてもよい。
不燃性繊維基布上に弗素系樹脂層を形成するために弗素
系樹脂層をシランカツプリング剤層を介して、300℃以
下の温度において加熱接着する。この場合、シランカツ
プリング剤の使用目的は接着力の向上であるから、十分
な接着力が得られる厚さ以上に特に厚く介在させる必要
はない。シランカツプリング剤としては例えば、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメチルオキシシラン、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、多官能価アミノシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、お
よびその他公知のものを選択することもできる。このよ
うな接着性物質を介在させる場合、加工温度が300℃を
超過すると、これらの物質の特性が失われ、接着剤とし
ての効力を失うので、不燃性基布基材の温度は300℃以
下とし、従って弗素系樹脂としては温度280℃以下の溶
融可能なものを選択し、好ましくは250℃付近以下の融
点を有するものを用いると更に好ましい結果が得られ
る。
本発明において弗素系樹脂層の形成は基布の片面におい
て行われるが、不燃性繊維基布、例えばガラス繊維基布
の脆さ、欠損性、耐摩耗性の低さ等を補填するなどのた
めに他の片面には、難燃性シートに要求される性能によ
り、PVC樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)
樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、
およびポリエステル樹脂から選ばれた1種以上からなる
柔軟な補強用被覆重合体層を形成する。この場合、これ
らの樹脂が難燃化されていると更に好ましい。この場
合、柔軟な補強用被覆重合体層をシリコーン系樹脂で形
成すると、シートが柔軟に仕上がり、耐熱ダクトや耐熱
カバー等の耐熱布として用いるにも適するものとなる。
弗素系樹脂層の形成の状態は、不燃性繊維基布全体に樹
脂を含ませるのでなく、層を形成している状態であるこ
とが好ましい。弗素系樹脂層と基布との関係について
は、基布表面には弗素系樹脂層の溶融樹脂が喰い込んで
接着しているが、基布全体には浸透していないような状
態にあることが、硬さ、柔軟性、取り扱い易さの点から
好ましい。しかし、樹脂が基布全体に浸透していても差
し支えない。また、不燃性基布上に形成されている弗素
系樹脂層の厚さは5〜2000μm、特に10〜1500μmであ
るのが好ましい。本発明の難燃性シートは、テープ状に
形成されていてもよいし、或いは、シートをテープ状に
切断したものでもよい。例えばこのテープ状物を電線や
ケーブル等の耐熱・難燃性を必要とする用途に被覆又
は、巻きつけて使用することもできる。
〔実施例〕
本発明は上記のように構成、実施されるものであるが、
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1および比較例1〜5 実施例1において、 ガラス繊維基布: 目付:290g/m2 生機強力:経180kg/3cm、緯167kg/3cm を用い、この基布にγ−メタクリルオキシプロピルトリ
メトキシシラン(Union Carbide Corp.製、商品名A−1
74)0.5重量%を含侵付着させこの試料を260℃に加熱
し、その片面上に、厚さ1.0m/mのP.V.D.F.フィルム(m.
p.180℃)を重ね合わせて加熱加圧することにより、貼
着一体化して複合体とした。得られた複合体の耐水圧は
1000mm水柱以上あり、耐水性難燃シート膜材要素として
十分使用に耐えるものであった。その性能を測定したと
ころ、その結果は第1表の通りであった。
上記複合体の各々のガラス基布露出面に厚さ0.5mmのPVC
樹脂又はシリコーン樹脂の被覆層を形成した。実施例1
において得られた難燃性シートはいずれも良好な強度
と、柔軟性を示し、折損や摩耗劣化に対し十分な抵抗性
を示し、防汚性、耐候性も良好であった。
また、ガラス繊維が露出していないので、人体に対しチ
クチクする不快感もなくなっていた。
比較例1において、基布に、γ−メタクリルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン付着処理を施さなかったことを
除き、実施例1と同様にして複合体を作製した。
比較例2において、シランカツプリング剤の代りに、ソ
ニーケミカル社製、アクリル系接着剤SC−462を、30g/m
2の塗布量で使用したことを除き、実施例1と同様にし
て複合体を作製した。
比較例3において、貼着温度を330℃としたことを除
き、比較例1と同様にして複合体を作製した。
比較例4において、貼着温度を330℃としたことを除
き、実施例1と同様にして、複合体を作製した。
比較例5において、貼着温度を330℃としたことを除
き、比較例2と同様にして、複合体を作製した。
比較例1〜5における基布/P.V.D.V.フィルム貼着複合
体の性能を第1表に示す。
上表からも明らかな通り、330℃の処理(比較例4)よ
りも260℃の処理の場合(実施例1)の強力保持率は良
好であり、接着力耐久性は、260℃の場合が330℃の場合
に較べかなり良好な結果であった。しかし比較例3〜5
においては、得られた複合体の強力および剥離強度が低
く、PVDF層の接着耐久性が不十分であった。
また比較例1〜5の複合体はその裏面にPVC樹脂又はシ
リコーン樹脂の被覆層が形成されていないのでガラス繊
維が露出しており、折損や摩耗劣化に対し抵抗性がなく
人体に対しチクチクし不快で取扱い上問題がある。
また、比較例1、および2においても、得られた複合体
の剥離強度はやゝ不十分であった。
従って高度な性能を要求される場合、本発明の難燃性シ
ートは、表裏面の被覆樹脂を変えることで表裏面の性状
に変化をつけることができ、より秀れた耐久性を発揮す
ることが判った。
〔発明の効果〕
本発明は以上の如き構成を有するもので、弗素系樹脂の
持つ耐候性、防汚性、防炎性を十分に生かした難燃性シ
ートを与えることができる。また、これらのシートの製
造に際しても、従来からのP.T.F.E.の含浸法の如き分解
ガスによる公害や加工スピード面からの非生産性等もな
く、加工剤のタレ、泥状亀裂、発泡等のトラブルもな
く、得られる膜は均質であり、より好ましい難燃性シー
トを簡単に得ることができる。また、裏面の加工条件お
よび材料を選ぶことにより、更により好ましい耐久性膜
材を得ることができ、積層構造を更に選べば各種用途に
各々適合したほぼ完璧に近い難燃乃至不燃膜材を得るこ
とができる。従って本発明の難燃性シートの実用価値は
極めて高いものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不燃性繊維布帛よりなる不燃性基布層と、 その一面上に形成され、かつ280℃以下の融点を有する
    弗素系樹脂層と、前記基布層の他の一面に形成され、か
    つPVC樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー樹脂、ア
    クリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂およびポリ
    エステル樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる柔軟
    な補強用被覆重合体層と、を含んでなり、前記基布に、
    前記弗素系樹脂層がシランカツプリング剤層を介して、
    300℃以下の温度において加熱接着されている、 ことを特徴とする難燃性シート。
  2. 【請求項2】前記不燃性基布層がガラス繊維布帛からな
    る、特許請求の範囲第1項記載の難燃性シート。
  3. 【請求項3】前記弗素系樹脂の融点が250℃以下であ
    る、特許請求の範囲第1項記載の難燃性シート。
  4. 【請求項4】前記弗素系樹脂の厚さが5〜2000μmであ
    る、特許請求の範囲第1項記載の難燃性シート。
  5. 【請求項5】前記シランカツプリング剤が、γ−メタク
    リルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
    ロピルトリメトキシシラン、多官能価アミノシラン、お
    よびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランから選
    択された少なくとも1種からなる、特許請求の範囲第1
    項記載の難燃性シート。
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