JPH073657U - リンパドレナージュ用の電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易であるため低価格で、しかも電気
接続を確実に行えるリンパドレナージュ用の電極を提供
する。 【構成】 導電性の金属箔２に粘着フィルム３を密着さ
せ、粘着フィルム３とは反対側の金属箔２の表面に非導
電性の保護フィルム１を付けた積層構造を電極主要部Ａ
に設け、この電極主要部Ａに続く電気接続部Ｂは上記金
属箔２のみで形成され、この箔に穴４が設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、リンパドレナージュ、つまりリンパ腺に沿って刺激電流を流して 美容ないしは医療処理を行う装置に使用する電極に関する。

【０００２】

【従来の技術】

リンパドレナージュのために使用する電流刺激方法およびその装置は、本出願 人によって既に提唱されている（特願平４−６２３６１号明細書）。このように 、身体に電流を印加して身体の機能測定を行ったり、治療を行う場合、電流を印 加したり検出するため、人体の皮膚に密着させて使用する電極が知られている。 このような電極は、通常の場合、断面を図１に示すように、電極主要部Ａにあっ ては導電性の金属箔２に通常ジェルと呼ばれるポリマー製の粘着フィルム３を貼 り付け作製されている。粘着フィルム３は身体に密着させるために使用され、適 度な導電性を有する。また電極の上面には保護用の絶縁フィルム１が付けてある 。電極に外部から電流を印加するため電気接続部Ｂには、電気接続用の金属製ピ ンあるいはホック５が金属箔２に連結されていて、金属箔２の表面から飛び出し ている。このホック５を例えば導線付きの鰐口クリップで挟んで外部装置と電気 接続している。しかし、このようなピンあるいはホック５を金属箔２に取り付け ることは、製造上面倒で経費がかかり、高価なものになる。従って、電極を使用 した後、通常再使用している。このため、数回使用した後には電極を消毒したり 、清潔にするため洗浄ないしはクリーニングする。

【０００３】 また、リンパドレナージュに使用するのに特に適した電極は、本出願人によっ て既に提唱されているように（実願平５−１８０３５号の明細書を参照）、電極 の縁部分に一部湾曲を付け、相手側の親電極の方向にこの湾曲の突起部分を指向 させて、印加刺激電流をリンパ線の流れに沿って集中させるような形状に形成さ れている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の課題は、大量生産が容易になるため、低価格で、使い捨てでも使用 でき、しかもリンパドレナージュに適した電極を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題は、この考案により、電極主要部Ａが導電性金属箔２と、この箔に 密着する粘着フィルム３と、粘着フィルム３とは反対側の導電性金属箔２の表面 に付けた非導電性の保護フィルム１とで構成され、電気接続部Ｂが電極主要部Ａ の横幅より狭く、上記導電性金属箔２でのみ形成されていて、電気接続部Ｂに少 なくとも一つの穴４がある電極１０によって解決されている。

【０００６】 この考案による他の有利な構成は、実用新案登録請求の範囲の従属請求項に記 載されている。

【０００７】

【実施例】

以下、好適実施例を示す図面に基づきこの考案をより詳しく説明する。 図２に示すように、この考案による電極は電極主要部Ａは、従来より使用され ている電極（図１）と同様である。つまり、導電性金属箔４に粘着フィルム３を 貼り付け、粘着フィルム３とは反対側の導電性金属箔４に保護フィルム１が付け てある。ただ相違する点は、電気接続部Ｂの形状が異なる、この考案による電極 では、図１のようなピンあるいはホック５を使用していない。その代わり、電気 接続部Ｂの金属箔２に１個あるいはそれ以上の穴４が設けてある。

【０００８】 図３には、この電極１０の電気接続部Ｂを導線１６付きの鰐口クリップ１４で 挟む状態が示してある。電気接続部Ｂの横幅は主要部Ａの幅より狭く、この電気 接続部Ｂに穴４（この実施例の場合では１個）を設ける。この穴４の形状を特に 限定するものはないが、通常丸や四角でも、楕円あるいは卵形でもよい。穴４の 大きさは、使用する電極１０の大きさおよび鰐口クリップ１４の先端の大きさに 依存するが、通常１mm程度の直径に相当する寸法にすると効果的である。このよ うな電極では、鰐口クリップ１４の両側の先端１２で電気接続部Ｂを食わえる時 に、先端１２の一部が穴４に嵌まるため密着接触度が高まり、使用時に滑ったり ずれることを防止できる。

【０００９】 また、電気接続部Ｂとは反対側の電極主要部Ａの縁部を図４に示すように湾曲 ないしは突起を付けると、特にリンパドレナージュに使用する場合、有利である 。即ち、図４ａでは縁部が丸みをおびたコの字の形状を有し、図４ｂでは縁部が 円弧状の突起を、また図４ｃでは丸みをおびた台形状の突起を有する。

【００１０】

【考案の効果】

この考案の電極の利点は、電気接続部Ｂにピンやホックのような突起物を使用 していないので、連続的な製造に適し、巻き取り、貼り付け等の作業は連続ロー ル装置で行える。しかも、最終形状は所望の形状に相当する型で打ち抜いて決定 できる。それ故、大量生産で低価格の電極が作製できる。また、低価格であるが 故に使い捨ても可能で、その場合には、当然、消毒、クリーニング等の事後処置 が不要になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の技術による電極の断面図である。

【図２】この考案による電極の一実施例の断面図であ
る。

【図３】この考案による電極を鰐口クリップでくわえる
時の状態を示す斜視図である。

【図４】電極の縁部の形状を示す図面： (ａ) この字、
(b) 円弧、および (c)丸みをおびた台形。

【符号の説明】

１ 保護フィルム ２ 導電性金属箔 ３ 粘着フィルム ４ 穴 ５ ホック １０ 電極 １２ 先端 １４ 鰐口クリップ １６ 導線 Ａ 電極主要部 Ｂ 電気接続部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電極主要部（Ａ）が導電性金属箔（２）
   と、この箔に密着する粘着フィルム（３）と、粘着フィ
   ルム（３）とは反対側の導電性金属箔（２）の表面に付
   けた非導電性の保護フィルム（１）とで構成され、電気
   接続部（Ｂ）が電極主要部（Ａ）の横幅より狭く、上記
   導電性金属箔（２）でのみ形成されている電極（１０）
   において、電気接続部（Ｂ）に少なくとも一つの穴
   （４）があることを特徴とする電極。
2. 【請求項２】 前記電気接続部（Ｂ）とは反対側の電極
   主要部（Ａ）の縁部は丸みをおびたコの字、円弧あるい
   は丸みをおびた台形の形状を有することを特徴とする請
   求項１に記載の電極。