JPH0736259A

JPH0736259A - 帯電器清掃装置

Info

Publication number: JPH0736259A
Application number: JP17664693A
Authority: JP
Inventors: Toshinobu Katabuchi; 敏伸片淵; Hideki Kita; 英樹北; Yasuyuki Fukunaga; 靖幸福永; Akira Nakakuma; 彰中熊
Original assignee: Mita Industrial Co Ltd
Current assignee: Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Priority date: 1993-07-16
Filing date: 1993-07-16
Publication date: 1995-02-07

Abstract

(57)【要約】【目的】たとえ複雑な形状のグリッド電極であっても
良好に清掃することができ、スコロトロン方式の帯電器
の帯電性能を、常に最良の状態に維持できる帯電器清掃
装置を提供する。【構成】放電ワイヤＣ３およびグリッド電極Ｃ４と接
する多数の毛状体２２が回転軸２１の周りに放射状に植
毛されたファーブラシ２を、平行移動可能でかつ、回転
手段３によって回転可能に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法による画像
形成装置の、感光体の表面近傍に張設された放電ワイヤ
と、上記感光体との間にグリッド電極を配置した、いわ
ゆるスコロトロン方式の帯電器において、上記放電ワイ
ヤおよびグリッド電極を清掃するための清掃装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】静電式複写機等の電子写真法を応用した
画像形成装置においては、露光前の感光体の表面を一様
に帯電させたり、露光、現像の工程を経て感光体の表面
に形成されたトナー像を紙等の表面に転写したり、ある
いはトナー像が転写された紙を感光体の表面から引き剥
したりするのに、通常、コロナ放電を利用した非接触式
の帯電器が用いられている。

【０００３】コロナ放電を利用した非接触の帯電器とし
ては、従来、感光体の表面近傍に張設した放電ワイヤ
と、その感光体側を除く周囲をシールドしたシールド電
極とを備えた、いわゆるコロトロン方式の帯電器が一般
的であった。しかし近時、とくに感光体表面の帯電電位
のむらを少なくするために、上記放電ワイヤと感光体と
の間に、シールド電極とは絶縁された、またはシールド
電極と同電位にされたグリッド電極を配置したスコロト
ロン方式の帯電器が、コロトロン方式の帯電器に代わっ
て広く使われるようになってきた。

【０００４】グリッド電極としては、普通、直径１００
μｍ程度の数本のワイヤを、放電ワイヤと平行に張設し
たものが用いられるが、最近では、組み立て作業の省力
化等を目的として、厚み１００μｍ程度の金属板をメッ
シュ状にエッチング加工したものが、とくに中小型の画
像形成装置において多用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記コロトロン方式や
スコロトロン方式等の、コロナ放電を利用した帯電器に
おいては、コロナ放電により発生するオゾンによる酸化
作用や、あるいはトナー付着等が原因となって、汚れが
発生しやすいという問題がある。とくにスコロトロン方
式の帯電器においては、グリッド電極が汚れると帯電ム
ラへの影響が大きいので、このグリッド電極および放電
ワイヤを、装置の使用時に定期的に清掃する必要があ
る。

【０００６】そこで、グリッド電極として数本のワイヤ
を放電ワイヤと平行に張設したものでは、フェルト等か
らなるクリーニングパッドを、上記各ワイヤに圧接して
おき、それをワイヤの張設方向に平行移動させて清掃す
る装置が実用化されている。ところが、金属板をメッシ
ュ状にエッチング加工したグリッド電極は、ワイヤにく
らべて形状が複雑であり、上記クリーニングパッドを使
用した場合には、負荷変動が大きいため、クリーニングパッドを移動
させる駆動系が大型化する、クリーニングパッドがグリッド電極に引っ掛かっ
て、グリッド切れやパッド切れが生じる、複雑な形状であるため、エッチングコーナー部等の
隅の清掃が不十分になり、かえって帯電ムラを助長させ
てしまう、等の問題を生じるので、清掃装置が取り付け
られていないのが現状である。

【０００７】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、金属板をメッシュ状にエッチング加工した
グリッド電極等の複雑な形状のグリッド電極であって
も、上記のような問題を生じることなく良好に清掃する
ことができ、スコロトロン方式の帯電器の帯電性能を、
常に最良の状態に維持することができる帯電器清掃装置
を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の帯電器清掃装置は、放電ワイヤおよびグリ
ッド電極と接する多数の毛状体が、放電ワイヤの張設方
向と略直交する回転軸の周りに放射状に植毛された、上
記回転軸を中心として回転可能で、かつ放電ワイヤの張
設方向に平行移動可能なファーブラシと、このファーブ
ラシが放電ワイヤの張設方向に平行移動する際に、回転
軸を中心として回転させる回転手段とを備えることを特
徴とする。

【０００９】また上記回転手段としては、放電ワイヤと
平行に配置されたラックと、ファーブラシの回転軸に固
定され、上記ラックと噛み合うピニオンとで構成された
ものが好適に採用される。

【００１０】

【作用】上記構成からなる本発明の帯電器清掃装置によ
れば、回転しながら放電ワイヤの張設方向に平行移動す
るファーブラシの、回転軸の周りに放射状に植毛された
毛状体によって、放電ワイヤおよびグリッド電極が清掃
されるので、金属板をメッシュ状にエッチング加工した
グリッド電極等の複雑な形状のグリッド電極であって
も、負荷変動はなく、駆動系は小型で済む。また上記毛
状体は、クリーニングパッドのようにグリッド電極に引
っ掛かってグリッド切れを起こすおそれがない。しかも
上記毛状体は回転しているので、エッチングコーナー部
等の、グリッド電極の隅々まで良好に清掃することがで
きる。

【００１１】なお、平行移動時に上記ファーブラシを回
転させる回転手段として、ラックとピニオンの組み合わ
せを採用した場合には、平行移動用のモータと別個に回
転用のモータを設ける必要がなく、構造が簡単になる
他、ファーブラシを、スリップ等を発生することなく、
より確実に回転させることができるという利点がある。

【００１２】

【実施例】以下に本発明の帯電器清掃装置を、その一実
施例を示す図面を参照しつつ説明する。まず図１(a) 〜
(c) の実施例について説明する。これらの図にみるよう
に、本実施例の帯電器清掃装置が組み込まれた帯電器Ｃ
は、断面略コ字状のシールド電極Ｃ１と、このシールド
電極Ｃ１の両端部に固定された、絶縁体からなるエンド
ブロックＣ２と、両エンドブロックＣ２間に張設された
２本の放電ワイヤＣ３と、同じく両エンドブロックＣ２
間に張設され、シールド電極Ｃ１の開口部に配置された
グリッド電極Ｃ４とを備えている。

【００１３】グリッド電極Ｃ４は、図２に示すように、
１枚の金属板をエッチング加工することで形成されたも
ので、その端部近傍には穴Ｃ４ａが形成され、中央部に
はメッシュＣ４ｂが形成されている。上記グリッド電極
Ｃ４は、図１(a) に示すように、エンドブロックＣ２の
下面に設けた突起Ｃ２ａによって高さ位置を調整しつ
つ、上記穴Ｃ４ａを、エンドブロックＣ２の下面に設置
した取り付け金具Ｃ５に引っ掛けることで、両エンドブ
ロックＣ２間に張設されるようになっている。

【００１４】清掃装置は、上記シールド電極Ｃ１内を、
放電ワイヤの張設方向に平行移動可能な断面略コ字状の
枠体１と、この枠体１に、放電ワイヤの張設方向と直交
させて、回転軸２１が回転可能に軸支されたファーブラ
シ２と、シールド電極Ｃ１の外部側方に設けられた、枠
体１の平行移動に伴ってファーブラシ２を回転させる回
転手段３と、シールド電極Ｃ１の外部上方に設けられ
た、枠体１を平行移動させる駆動手段４とで構成されて
いる。

【００１５】枠体１は、その上面に、シールド電極Ｃ１
の上部に設けた長穴Ｃ１ｂを通して、シールド電極Ｃ１
の外部上方に突出された突起１１を有しており、この突
起１１の穴１１ａに、後述する駆動手段４の駆動ワイヤ
４１が通され、固定されている。ファーブラシ２は、上
記回転軸２１と、この回転軸２１の周りに放射状に植毛
された、放電ワイヤＣ３およびグリッド電極Ｃ４と接す
る多数の毛状体２２で構成されている。また上記回転軸
２１の一端は、シールド電極Ｃ１の側部に設けた長穴Ｃ
１ａを通して、シールド電極Ｃ１の外部側方に突出され
ており、その突出した先端に、回転手段３を構成するピ
ニオン３１が固定されている。

【００１６】回転手段３は、上記ピニオン３１と、シー
ルド電極Ｃ１の外部側面の、上記長穴Ｃ１ａの上側に、
歯面を下に向けて固定された、ピニオン３１と噛み合う
ラック３２とで構成されている。上記回転手段３は、図
中白矢印で示す方向に枠体１が平行移動された際に、フ
ァーブラシ２を図中黒矢印で示す方向に回転させる（カ
ウンター回転）。したがってファーブラシ２の毛状体２
２は、枠体１の移動速度ｖ₁と、ファーブラシ２の回転
の周速度ｖ₂を合わせたｖ₁＋ｖ₂の速度でグリッド電
極Ｃ４を清掃することになり、清掃の効率がよい。

【００１７】駆動手段４は、一方のエンドブロックＣ２
の上面に取り付けられたモータ４２と、他方のエンドブ
ロックＣ２の上面に取り付けられたブーリ４３と、上記
両者の間にかけられたエンドレスの駆動ワイヤ４１とで
構成されている。上記駆動手段４は、画像形成装置の動
作時には、枠体１とそれに軸支されたファーブラシ２と
が、帯電器Ｃの帯電を妨げるのを防止すべく、上記枠体
１とファーブラシ２とを、左右いずれかのエンドブロッ
クＣ２の近傍に位置させている。

【００１８】そして清掃時には、上記ファーブラシ２
が、反対側のエンドブロックＣ２の近傍まで平行移動
し、そこで折り返して、再び元の位置まで戻るように、
駆動手段が動作する。この動作は、１回の清掃につき１
往復であってもよく、２往復以上であってもよい。上記
のように往復の動作をすると、ファーブラシ２は、行き
と帰りで反対方向に回転するので、グリッド電極Ｃ４
を、その隅々まで良好に清掃することができる。

【００１９】上記駆動手段４の動作による清掃は、たと
えば画像形成装置のスイッチ投入時や、あるいは所定枚
数の画像形成時毎に、自動的に行われる。また、画像形
成装置のメンテナンス時に、サービスマンがスイッチを
操作して清掃を行うこともできる。なお上記各部のうち
枠体１、ファーブラシ２は、シールド電極Ｃ１、放電ワ
イヤＣ３およびグリッド電極Ｃ４が短絡するのを防止す
るために、プラスチック等の絶縁性の材料で形成され
る。とくにファーブラシ２の毛状体２２は絶縁性が要求
される他、前述したようにグリッド電極Ｃ４等の損傷を
防止すべく、柔軟性が要求されるとともに、長期間に亘
って損傷しない強靱性も要求されるので、ナイロン系等
の合成繊維からなるものが好適に使用される。

【００２０】つぎに図３(a) 〜(c) の実施例について説
明する。この実施例は、回転手段３の構成が違うだけ
で、その他の部分は先の実施例と同じであるので、清掃
装置を構成する枠体１、ファーブラシ２、駆動手段４、
および清掃装置が組み込まれた帯電器Ｃについては、同
一部分に同一符号を付して説明を省略する。

【００２１】回転手段３は、長穴Ｃ１ａを通してシール
ド電極Ｃ１の外部側方に突出されたファーブラシ２の回
転軸２１の一端に固定されたピニオン３１と、シールド
電極Ｃ１の外部側面に上記ピニオン３１と噛み合うラッ
ク３２とで構成されている。この構成は先の実施例と同
じである。ただし本実施例では、先の実施例と違って、
上記ラック３２が、長穴Ｃ１ａの下側に、歯面を上に向
けて配置されている。

【００２２】このため本実施例においては、図中白矢印
で示す方向に枠体１が平行移動されると、ファーブラシ
２が図中黒矢印で示すように先のものと反対方向に回転
される（トレール回転）。したがってファーブラシ２の
毛状体２２は、枠体１の移動速度ｖ₁と、ファーブラシ
２の回転の周速度ｖ₂の差ｖ₁−ｖ₂の速度でグリッド
電極Ｃ４を清掃することになる。

【００２３】ここで、もしｖ₁＝ｖ₂であると、ファー
ブラシ２はグリッド電極Ｃ４を清掃することができない
か、または清掃効率が著しく低下する。ファーブラシ２
によってグリッド電極Ｃ４を効率よく清掃するには、ｖ
₁≠ｖ₂となるように、ピニオン３１のピッチ円径を設
定する必要がある。具体的には、ピニオン３１のピッチ
円径が、ファーブラシ２の外径と一致しないようにすれ
ばよい。

【００２４】なお本発明の帯電器清掃装置の構成は、以
上で説明した実施例には限定されない。たとえばファー
ブラシ２を放電ワイヤＣ３の張設方向に平行移動させた
際に、当該ファーブラシ２を、回転軸２１を中心として
回転させる回転手段３としては、上記ラックとピニオン
の組み合わせの他に、フリクションローラ等を採用する
こともできる。但しフリクションローラはスリップする
が、ラックとピニオンはスリップしないので、放電ワイ
ヤ３およびグリッド電極Ｃ４を、より確実に清掃できる
という点で、ラックとピニオンの組み合わせが最も好適
に採用される。

【００２５】駆動手段４は、モータ４２とプーリ４３と
駆動ベルト４１に限定されず、たとえばファーブラシ２
の回転軸２１にモータを直結したもの等を、駆動手段と
して採用してもよい。清掃の対象である帯電器Ｃの構成
についても本発明ではとくに限定されない。たとえばグ
リッド電極は、放電ワイヤと平行に、あるいは一定の角
度をもって張設された複数本のワイヤであってもよい。

【００２６】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。

【００２７】

【発明の効果】以上詳述したように本発明の帯電器清掃
装置によれば、回転しながら放電ワイヤの張設方向に平
行移動するファーブラシの、回転軸の周りに放射状に植
毛された毛状体によって、放電ワイヤおよびグリッド電
極が清掃されるので、たとえ複雑な形状のグリッド電極
であっても負荷変動はなく、駆動系は小型で済む。また
上記毛状体は、クリーニングパッドのようにグリッド電
極に引っ掛かってグリッド切れを起こすおそれがない
上、回転しているので、グリッド電極の隅々まで良好に
清掃することができる。

【００２８】したがって本発明によれば、金属板をメッ
シュ状にエッチング加工したグリッド電極等の複雑な形
状のグリッド電極であっても、上記のような問題を生じ
ることなく良好に清掃することができ、スコロトロン方
式の帯電器の帯電性能を、常に最良の状態に維持するこ
とが可能となる。また、平行移動時に上記ファーブラシ
を回転させる回転手段として、ラックとピニオンの組み
合わせを採用した場合には、平行移動用のモータと別個
に回転用のモータを設ける必要がなく、構造が簡単にな
る他、ファーブラシを、スリップ等を発生することな
く、より確実に回転できるので、清掃状態をより一層良
好にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】同図(a) は、本発明にかかる帯電器清掃装置の
一実施例が組み込まれた、スコロトロン方式の帯電器の
半裁正面図、同図(b) は上記帯電器清掃装置の拡大断面
図、同図(c) は上記帯電器の、図(a) と直交する方向の
断面図である。

【図２】図１の実施例の帯電器清掃装置が組み込まれた
帯電器に装着される、グリッド電極の一例を示す平面図
である。

【図３】同図(a) は、本発明にかかる帯電器清掃装置の
変形例が組み込まれた、スコロトロン方式の帯電器の半
裁正面図、同図(b) は上記帯電器清掃装置の拡大断面
図、同図(c) は上記帯電器の、図(a) と直交する方向の
断面図である。

【符号の説明】

２ファーブラシ２１回転軸２２毛状体３回転手段３１ピニオン３２ラックＣ帯電器Ｃ３放電ワイヤＣ４グリッド電極

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中熊彰大阪府大阪市中央区玉造１丁目２番28号三田工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電子写真法による画像形成装置の感光体の
表面近傍に張設された放電ワイヤと、当該放電ワイヤお
よび感光体の間に配置されたグリッド電極とを備えたス
コロトロン方式の帯電器の、上記放電ワイヤおよびグリ
ッド電極を清掃する装置であって、放電ワイヤおよびグ
リッド電極と接する多数の毛状体が、放電ワイヤの張設
方向と略直交する回転軸の周りに放射状に植毛された、
上記回転軸を中心として回転可能で、かつ放電ワイヤの
張設方向に平行移動可能なファーブラシと、このファー
ブラシが放電ワイヤの張設方向に平行移動する際に、回
転軸を中心として回転させる回転手段とを備えることを
特徴とする帯電器清掃装置。
【請求項２】回転手段が、放電ワイヤと平行に配置され
たラックと、ファーブラシの回転軸に固定され、上記ラ
ックと噛み合うピニオンとで構成されている請求項１記
載の帯電器清掃装置。