JPH0736152A - ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キット - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キット

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JPH0736152A
JPH0736152A JP18145493A JP18145493A JPH0736152A JP H0736152 A JPH0736152 A JP H0736152A JP 18145493 A JP18145493 A JP 18145493A JP 18145493 A JP18145493 A JP 18145493A JP H0736152 A JPH0736152 A JP H0736152A
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JP
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tablets
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processing agent
kit
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JP18145493A
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Kenji Ishida
賢治 石田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運搬時の摩損や崩壊等の問題のない自動現像
機用固形処理剤キットを提供する。 【構成】 錠剤型固形処理剤の重量が2〜40gであり、
キット内の充填数が5〜40コで、キット内に整列されて
収納されたハロゲン化銀写真感光材料用処理剤キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用の固形処理剤に関し、更に詳しくは錠剤型写真用処
理剤の摩損や崩壊の問題がなく、補充精度が向上し、安
定した写真性能を提供するハロゲン化銀写真感光材料用
固形処理剤キットに関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感材
と称す)は、露光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工
程により処理される。処理は通常自動現像機(以下、自
現機と称す)で行われ、その場合は補充液補充方式が一
般に広く用いられ、処理槽内の処理液の活性度を一定に
保つ様にコントロールされている。補充液補充方式の場
合、感材からの溶出物の希釈、蒸発量の補正及び消費成
分の補充を目的としており、液体を供給する関係から通
常オーバーフロー液が多量に排出されている。
【0003】一方近年、写真廃液の海洋投棄に関する規
制化の動きやプラスチック材料の廃棄に対する規制が世
界的に高まってきており、写真廃液をゼロにし、しかも
液剤用ポリボトルを使用しない新しいシステムの開発が
求められている。又液体危険物の輸送に関する安全性確
保のために包材に対する安全規制が強化されコストの上
昇を招いている。又最近急増しているミニラボ店におい
ては低コスト化と人手不足からパートタイマー化や女性
化が進み、補充液の溶解或いは希釈準備作業が難しく、
誤溶解に起因する事故が相次ぎ、補充システムに対する
苦情が多く出される様になってきた。
【0004】従って当写真業界においては、写真廃液が
ほとんどなく、ボトルも使用せずしかも溶解作業が全く
不要となる固形処理剤の補充システムの開発が強く求め
られている。
【0005】この要望に応える方法として、WO92-20013
号公報にはほとんど全ての処理成分を固形処理剤化し、
直接処理槽に投入する方法が開示されている。
【0006】又、特開平4-237045号には粉状処理剤をパ
ート別に自現機にセットし、その中から必要量ずつ秤量
しながら処理槽に投入する方法とこの粉末ケミカルの自
現機での防湿方法が開示されている。しかしながらこの
方法は粉末ケミカルが自現機にセットされた後、自重に
より密度が変化し、あらかじめ設計された量の分取がで
きなくなり、補充剤の供給が一定でなくなり写真性能が
変化してしまうことが判った。又、処理槽上部からの蒸
発水分をある程度防止したとしても投入口における固形
処理剤の吸湿による固着問題は避けられないばかりか、
セットされた粉状処理剤は大気中に放置される為に、粉
状処理剤のブロッキングや包材との接着により正確に秤
量されなくなる。この様に前記方法は時間の経過と共に
分取量がかわるという点が最大の欠点であった。又WO91
-7332号公報にはプレッシャー・スルー・パッケージ
(PTP)包材に粉状、顆粒あるいは液体処理剤を入れ
自現機に直接投入する方法が開示されている。しかしこ
れらの方法は単に技術的な開示だけであり、実際の錠剤
での輸送時の摩損や崩壊という問題については全く触れ
られていない。
【0007】本発明者等はこれらの問題点につき固形処
理剤につき検討を行ったが、真の解決策は見い出せなか
った。
【0008】自動現像機内の処理槽溶解部に直接投入し
て補充するシステムで使用する錠剤型固形処理剤キット
に於て輸送時の摩損や崩壊による投入不良及びその結果
生じる補充精度の低下及び写真性能の変動を防ぐことが
必要であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に手作業による濃縮キットの溶解作業をなくし、高精度
な補充が可能な自動補充システムを可能にするハロゲン
化銀写真感光材料用固形処理剤キットを供給する事であ
る。
【0010】第2に液体用ポリボトルの使用をなくし、
大幅にプラスチック包材の使用を低減し、環境にやさし
い低公害システムを可能にするハロゲン化銀写真感光材
料用固形処理剤キットを供給する事である。
【0011】第3に液体危険物をなくし、物流上軽量で
安全なハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キットを
供給することである。
【0012】第4に固形処理剤によるドライ補充により
写真処理廃液の大幅な減少が可能になるハロゲン化銀写
真感光材料用固形処理剤キットの供給にある。
【0013】第5にハロゲン化銀写真感光材料用錠剤型
固形処理剤の摩損や崩壊の問題のない補充精度を著しく
改良したハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤の補充
システムを供給することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的はハロ
ゲン化銀写真感光材料を処理する自動現像機に適用する
固形処理剤キットであり、少なくともキット内には錠剤
型固形処理剤を整列された状態で収納し、該錠剤型固形
処理剤は重量が2g〜40gであり、さらに該キット内の
錠剤型固形処理剤の充填数が5コ〜40コであることを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キット
により達成された。
【0015】
【作用】本発明者らはハロゲン化銀写真感光材料用固形
処理剤キットに関し膨大な実験を重ね、輸送時に固形処
理剤キット内部の錠剤型固形処理剤の摩損や崩壊等の問
題がなく、キット使用時に確実に錠剤型固形処理剤を供
給可能であり、コンパクト性にすぐれた固形処理剤キッ
トを発明するに至った。
【0016】本発明において固形処理剤キットはキット
内に錠剤型固形処理剤を充填しており、錠剤型処理剤
は、これ自体が分割されて秤量されており、補充タンク
の容量に応じて溶解する錠剤数を任意に選択でき、粉塵
の発生がないため作業環境に対してもすぐれた性質をも
っていることがわかった。
【0017】特に固形処理剤を直接、自動現像機処理タ
ンク槽に投入する方法においては自動現像機に秤量手段
が不要となり装置のコンパクト化が達成できる点で有効
であることがわかった。
【0018】ところが本発明である錠剤型固形処理剤キ
ットの場合、キット輸送時における衝撃により内部の錠
剤が摩損したり、崩壊したりする問題が生じ、結果とし
て、キット内部に錠剤の摩損物や崩壊物が蓄積し、処理
剤としての有効成分が充分に供給されず処理性能に対し
て影響を及ぼすことがわかった。
【0019】この問題を解決するために本発明者らは、
錠剤自体の硬度を高くする方法として、錠剤中に公知の
結合剤を添加したり、打錠工程時の打錠圧を上げる方法
を検討したが、前者は、結合剤自体が写真性能に影響を
及ぼしたり大量に必要とするため一錠当りの有効成分量
が低く、非効率となる問題が生じ、後者は過度に打錠圧
力を上げると錠剤の溶解性が悪化したり、打錠機に及ぼ
す負荷が大きくなり製造上のトラブルが発生するといっ
た問題が生じることがわかり、いずれも問題の解決に至
らなかった。
【0020】ここで、本発明者らは錠剤が摩損すること
は、輸送時に錠剤と錠剤又は錠剤と包材との接触を輸送
時の振動によりくり返すことにより生じることに着目
し、錠剤を整列した状態で包装することにより錠剤のキ
ット内における自由度を抑制し、錠剤の摩損を大巾に低
減できることを見い出した。
【0021】さらに本発明者らが検討を重ねたところ錠
剤を整列した状態で収納した包装形態においても、個々
の錠剤の重量と1キット当りの錠剤充填数に重要な関係
があることを見い出した。
【0022】すなわち少なくともキット内には錠剤型固
形処理剤を整列した状態で収納し該錠剤型固形処理剤は
重量が2g〜40gであり、さらにキット内の錠剤型固形
処理剤の充填数が5コ〜40コであることを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キットにおいて本
発明の効果を達成できることを見い出した。錠剤の重量
が2g未満の場合、充填数がいかなる数であろうと錠剤
1コにかかる圧力が高くなるため輸送時の振動による錠
剤の摩損や崩壊が発生するといった問題が生じ、さら
に、キットの交換頻度を考えた場合には、錠剤の重量が
2g未満の場合、定着液用錠剤のようにハロゲン化銀写
真感光材料1m2処理当り200〜300gを必要とし、これを
整列された包装形態に充填する場合、極端に細長い形状
のキットとなりコンパクト性に欠けるのはもちろん、包
材自体が落下などの衝撃により破損するという問題も生
じることがわかった。また、錠剤の重量が40g以上の場
合、錠剤を製造する打錠過程において必要以上の打錠圧
力をかける必要があり、錠剤の溶解性が劣化する問題が
生じ、溶解性を考慮した打錠圧力で錠剤を製造した場合
は、当然のことながら容易に崩壊する錠剤となり商品価
値としての問題が生じることになる。
【0023】さらには、錠剤の重量が2g〜40gの範囲
にある場合についても、整列された状態で収納された錠
剤の充填数によっては重大な問題が生じることを本発明
者らは見い出した。
【0024】固形処理剤は、それ自体が全て処理液又は
水に溶解する素材で構成されているため、外気もしくは
キット内部の温度環境により変質を受け、錠剤が膨張す
る問題が生じる。
【0025】キット内部はいかなる防湿加工を施しても
錠剤製造時における環境の影響を受けるため湿度を完全
にシャットアウトすることは不可能に近い。
【0026】また、輸送時の振動や落下による衝撃によ
り包材にピンホールが発生し包材内部に湿気が入ること
も当然ありうる。
【0027】錠剤が吸湿により膨張した場合、キットか
ら錠剤を取り出す際にキット内部でブロッキングをおこ
したり、最悪の場合、吸湿により錠剤自体の硬度が低下
する問題が生じる。
【0028】そこで本発明者らは鋭意検討した結果、錠
剤が吸湿することに着目をし、整列された状態で収納さ
れている錠剤の充填数が5コ以上である場合、湿度の影
響が平均化され吸湿に対する影響を最小限にすることに
より錠剤の膨張を最小限にできることを見い出し、5コ
未満の場合は、個々の錠剤に対する湿度の影響が大きく
膨張が大きく、崩壊といった問題が生じることを見い出
した。
【0029】また40コ以上の場合は、個々の錠剤の吸湿
に対する影響は小さく膨張もわずかであるものの整列さ
れて収納する場合には、錠剤の充填数分だけ錠剤の膨張
を考慮する必要があり、その分だけ包材としても空間に
余裕が必要となり、充填率が低下しコンパクト性を失う
のみらなず、余分にもうけた空間部の湿度に対する影響
も錠剤に与えることになり同様の問題が生じることがわ
かった。
【0030】さらに本発明を詳細に説明する。
【0031】本発明でいう錠剤とは、任意の形状を取る
ことが可能であるが、たとえば円筒状、円板状、四角板
状、三角板状の錠剤等がある。生産性、取扱い性の観点
から円筒状、円板状の錠剤が好ましい。
【0032】前記円板状又は円筒状の錠剤の場合、錠剤
の長形方向の長さとは錠剤の直径を指すが、この時の直
径は使用目的に応じて任意の値にすることが出来る。生
産性の面から好ましくは5〜60mmでありより好ましくは
10〜40mmである。一方、錠剤の長形方向の長さ(x)と
厚み(h)の比(x/h)は1.0〜6.0の範囲にあること
が好ましく、より好ましくは2.5〜5.0である。上記の比
が1.0未満になると得られる錠剤の厚みが増し、溶解性
が悪化するとともに生産性も悪くなる。又6.0を越える
と所望する強度が得られない。
【0033】本発明に係る固形処理剤の使用形態は目的
に応じて任意の方法をとることが出来るが、自動現像機
の小型化、処理廃液の低減等が観点で、自動現像機の処
理槽に補充剤として直接投入する方法が好ましい。
【0034】本発明の錠剤は本発明の効果に加え溶解性
及び写真性能の安定性から1個あたりの重量が2.0〜40
gであることが必要である。
【0035】本発明の固形処理剤を投入する場所は処理
槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理す
る処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通して
いる場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環
量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固形処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0036】写真処理剤を固体化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、
同2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-3004
09号公報参照)。好ましい錠剤の製造法としては、粉末
状の固形処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する手
段である。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により
形成された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され結
果として写真性能も安定になるという利点がある。
【0037】錠剤形成のための造粒手段は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の手段を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。さらに好ましくは、造粒時、各成分毎
例えばアルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造
粒することによって更に上記効果が顕著になる。または
多層錠とすることで更に上記効果が顕著になる。
【0038】錠剤処理剤の製造手段は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1
213808号公報等の明細書に記載される一般的な手段で製
造でき、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042
号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号公報等
の明細書に記載される一般的な手段で製造できる。更に
また粉末処理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国
特許725892号、同729862号及びドイツ特許3733861号公
報等の明細書に記載されるが如き一般的な手段で製造で
きる。多層錠製造手段は、例えば三層錠の場合「医薬品
の開発第11巻P78〜79」に記載の手段を参考に製造でき
る。
【0039】また本発明の固形処理剤キットは防湿包装
をさらに行うのが好ましい。該固形処理剤の防湿包装と
しては下記のような素材を用いて実施できる。
【0040】合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高
圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延
伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバ
ール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他
のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63-63037
号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記載のポリマ
ー)の何れであってもよい。又はパルプでも良い。
【0041】これらは通常、そのフィルムを積層接着す
るが、塗布層としてもよい。
【0042】さらには、例えば上記の合成樹脂フィルム
の間にアルミ箔またはアルミ蒸着合成樹脂を使用するな
ど、各種ガスバリアー膜を用いると、より好ましい。
【0043】また、これらの積層膜の合計の酸素透過率
は50ml/m224hr/atm以下(20℃65%RH)で、より好まし
くは30ml/m224hr/atm以下であることが好ましい。
【0044】これらの積層膜の膜厚の合計は、1〜2000
μm、より好ましくは10〜1000μm、さらに好ましくは50
〜1000μmであることが好ましい。
【0045】以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分
子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)
樹脂膜であってもよい。
【0046】本発明の固形処理剤は柱状容器に整列して
収納される。柱状容器の形状は、筒状であり、筒の内部
に固形処理剤を収納し、例えば一端が完全に閉じてい
て、もう一方はキット使用時に解放できるように、又は
自動現像機にセットしたときに開口になるようになって
いる。該柱状容器の底面は円形、三角形、四角形などで
あるが錠剤の形状に近い形になる。また柱状容器の材質
は紙、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステルや複合材料等の何れであってもよい。
さらに例えば、上記の材質にアルミ蒸着をしたものでも
よい。
【0047】本発明の固形処理剤キットは本発明の効果
である輸送時の錠剤の破損防止の観点より該柱状容器中
の固形処理剤の整列方向に対して垂直に切った面の容器
の内側の外接円の直径Rと固形処理剤の外接円の直径γ
がR/γ≦1.20であることが好ましく、より好ましく
は、R/γ≦1.10である。
【0048】本発明の固形処理剤キット中の錠剤の充填
数は5コ〜40コであることを特徴としている。好ましく
は8コ〜20コである。
【0049】また、本発明の錠剤の充填数とは柱状容器
に整列して収納する錠剤の個数を示すが、包装形態とし
てキットの交換頻度を低減させる目的で本発明の構成の
範囲内である柱状容器を並列に複数組み並べたもしく
は、一体整形により並列化した構造の包装形態であって
も何ら問題なく本発明の効果を奏することができる。
【0050】
【実施例】
実施例1 以下に示すようにカラーネガフィルム用固形処理剤を作
成した。
【0051】カラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4(4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-β-ヒ
ドロキシエチルアニリン硫酸塩)70gを、市販バンダム
ミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微粉
末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの水
を添加することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥
機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去し、カラーネガ用発色現像補充用顆粒(A)を作成
した。
【0052】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化
学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラーネ
ガ用発色現像補充用顆粒(B)を作成した。
【0053】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム350g、炭酸
水素ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニッ
ト22g、ポリエチレングリコール6000 5.0gを操作
(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40mlにして
造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラーネガ用発色現像
補充用顆粒(C)を作成した。
【0054】上記カラーネガ用発色現像補充用顆粒
(A)〜(C)を混合し、このようにして、調製した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム2gを添加し、
25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機によ
り1錠当りの錠剤の直径及び充填量を表1のように変化
させ圧縮打錠を行い円柱状のカラーネガ用発色現像補充
用錠剤(D)を作成した。
【0055】錠剤Dを図1(a)に示すようなポリエチ
レン製の硬質プラスチック柱状容器2に錠剤型固形処理
剤1を整列させて収納させた。また図1(b)に示すポ
リエチレン製の硬質プラスチック角状容器9及び図1
(c)に示すポリエチレン製のピロー包装容器10に各
々、錠剤をランダムに収納させた。
【0056】尚、各々容器は錠剤Dを20コづつ充填さ
せ、振盪器を用いて60mmのストローク幅において毎分20
0回の振盪を与え24時間後の錠剤の状態を観察するとと
もに振盪テスト前後における容器内の錠剤重量変化率を
測定した。結果を表1に示す。
【0057】尚、図1の柱状容器の内径は錠剤の直径の
1.1倍となるような容器を使用し、各容器ともに錠剤の
充填率が70%になるような容積に調整した。
【0058】
【表1】
【0059】表1から明らかなように本発明の効果は、
錠剤の重量が2g〜40gの範囲でかつ、整列された状態
で収納する容器においてはじめて奏せられることがわか
る。
【0060】また、表1において実験No.1−22〜1−2
4の錠剤は製造時に打錠工程上滑沢性が不良であり、か
つ溶解性の観点から必要とされる打錠圧力をかけられな
かった。
【0061】実施例2 実施例1の錠剤Dを用い錠剤の充填数を表2のように変
化させ、図1に示すポリエチレン製硬質プラスチック柱
状容器に錠剤を整列させて収納させた。このとき、充填
率はいずれも80%となるように容器の高さを調整した。
尚、容器の底面はR/γ=1.10となる容器を使用した。
錠剤の充填された容器を30℃,RH80%の環境条件下に1
週間放置させた後、錠剤容器から錠剤をとり出す際、錠
剤が自重により落下し取り出せるかどうかを評価充填さ
れた錠剤の平均膨張率を測定した。
【0062】
【数1】
【0063】評価 ○:すぐに落下し取り出せる △:容器を上下に振動させないと落下しない ×:まったく落下せず また、30℃,RH80%環境下に1週間放置させた後、実施
例1と同様の方法で振盪テストを行いテスト後の錠剤の
状態を観察した。
【0064】以上の結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】表2の結果より明らかなように整列された
状態で収納された錠剤の充填数5コ未満である場合、錠
剤の湿度に対する膨張が大きく取り出し性が劣化し、振
盪の衝撃による錠剤の破損が大きいことがわかり、40コ
以上である場合は、錠剤の湿度に対する膨張は小さくな
るものの充填数が多いため全体として高さ(長手)方向
に膨張が大きくなりすぎ包材を圧迫するため取り出し性
の劣化及び衝撃に対する破損が発生することがわかっ
た。
【0067】以上の結果と実施例1の結果を合わせて考
察した結果、本発明の構成によりはじめて固形処理剤キ
ットとして、衝撃に強く湿度に対する影響をうけにくい
キットを提供できることがわかった。
【0068】実施例3 実施例2の錠剤Dの破壊強度を打錠工程時の打錠圧力を
変化させて30kg−50kg−70kg−100kgと変化させ、実施
例2と同様の実験を行ったところ、実施例2と同様の結
果を得た。
【0069】実施例4 図2(a),(b),(c)は本発明の錠剤型固形処理
剤収納部の実施例を示す。図2(a)は収納部の斜視図
の例を示す。収納部3は樹脂成型品からなりヒートシー
ル部材4によってヒートシール剥離部7の底面が防湿シ
ールされている。図2(b)は図2(a)の立面図で前
記錠剤型固形処理剤1が複数列収納されている。ヒート
シールされたヒートシール部材4を剥離することにより
前記錠剤型固形処理剤はヒートシール剥離部7の底面よ
り供給装置に自重落下する。図2(c)は前記錠剤型固
形処理剤収納部のヒートシール部材4の一つの剥離方法
を示す。ヒートシール部材4は供給装置に取付けられた
ヒートシール剥離部材5によって上方に押し上げられ、
シール部が剥れヒートシール剥離部7の底面より前記錠
剤型固形処理剤が供給移動板6に自重落下し、前記処理
槽へ搬送供給される。よって錠剤型固形処理剤から発生
する粉による問題も解決される。
【0070】これら収納部は写真用処理剤の種類が多く
ある(具体的には7種類ある)のでテープあるいは容器
そのものを例えば7色のレインボーカラーにする事が誤
装填防止においてより好ましい。
【0071】本実施例の収納容器は、ポリエチレン又は
ポリプロピレンを用いた。又、ヒートシール部材は、ポ
リエチレンシートを用いた。
【0072】実施例2のポリエチレン製プラスチック柱
状容器を図2に示す柱状容器を並列に3連にさせた一体
整形型のポリエチレン製プラスチック容器に変えて実施
例2と同様の実験を行ったところ、1つの柱状の容器に
対して本発明の構成をあてはめることにより並列に柱状
の容器をならべた場合にも本発明の効果を奏することが
わかった。
【0073】
【発明の効果】固形処理剤キットにおいて、キット内に
整列された状態に収納し、該処理剤の重量が2〜40g,
充填数が5〜40コとすることにより摩損や崩壊のない固
形処理剤を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】固形処理剤キットの外観図及び断面図を示す。
【図2】(a),(b),(c)は3連型固形処理剤キ
ットの1例を示す。
【符号の説明】
1 固形処理剤 2 柱状容器 3 錠剤型固形処理剤収納部 4 ヒートシール部材 5 ヒートシール剥離部材 6 供給移動板 7 ヒートシール剥離部 8 固形処理剤取出口 9 角状容器 10 ピロー包装容器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料を処理する自
    動現像機に適用する固形処理剤キットであり、少なくと
    もキット内には錠剤型固形処理剤を整列された状態で収
    納し、該錠剤型固形処理剤は重量が2g〜40gであり、
    さらに該キット内の錠剤型固形処理剤の充填数が5コ〜
    40コであることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
    用固形処理剤キット。
JP18145493A 1993-07-22 1993-07-22 ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤キット Pending JPH0736152A (ja)

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