JPH06332120A - ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤

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JPH06332120A
JPH06332120A JP12281293A JP12281293A JPH06332120A JP H06332120 A JPH06332120 A JP H06332120A JP 12281293 A JP12281293 A JP 12281293A JP 12281293 A JP12281293 A JP 12281293A JP H06332120 A JPH06332120 A JP H06332120A
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solid processing
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halide photographic
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Masao Ishikawa
政雄 石川
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固形処理剤の破損性や溶解性を改良し、高精
度な補充が可能となるハロゲン化銀写真感光材料用固形
処理剤を提供する。 【構成】 固形処理剤が粉体或は顆粒を加圧圧縮して得
られる錠剤であり、該錠剤の粒径と厚みの比が1.5〜7.0
であり、かつ錠剤の強度Zを1.0≦Z≦3.5の範囲とす
る。 Z=錠剤の圧縮破壊強度(kg)/錠剤の長形方向の長さ
(mm)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用の処理剤に関し、更に詳しくは溶解性にすぐれかつ
実用上十分な強度を有し、しかも写真用処理剤の安定性
の向上やプラスチックボトルのフリー化も可能にしたハ
ロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、露光後、
現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理される。
処理は通常自動現像機で行なわれ、その場合は補充液補
充方式が一般に広く用いられ、処理槽内の処理液の活性
度を一定に保つ様にコントロールされている。補充液補
充方式の場合、感材からの溶出物の希釈蒸発量の補正及
び消費成分の補充を目的としており、液体補充の結果通
常オーバーフロー液が多量に排出されている。
【0003】一方近年、写真廃液の海洋投棄に関する規
制化の動きやプラスチック材料の廃棄に対する規制が世
界的に高まってきており、写真廃液をゼロにし、しかも
液剤化処理剤用ボトルを使用しない新しいシステムの開
発が求められている。又液体危険物の輸送に関する安全
性確保のために包材に対する安全規制が強化されコスト
の上昇を招いている。又最近急増しているミニラボ店に
おいてはプリントの露光制御技術開発が進み誰でもプリ
ントできるシステムが導入されたためパート化が進んで
いる。しかしながら補充液の溶解作業や処理液管理は相
変わらず難しく、処理剤を間違えて溶解し補充してしま
うという極めて重大なミスが起こり易くなっている。こ
の従来の補充システムに対する苦情が多く出される様に
なってきた。
【0004】従って当写真業界においては、写真廃液が
ほとんどなく、処理剤用ボトルも使用せずしかも溶解作
業が全く不要となる固形ケミカルの補充システムの開発
が強く求められている。
【0005】この要望に応える方法としてWO-92-20013
号公報にはほとんどすべての処理剤成分を錠剤化し、直
接処理槽に投入する方法が開示されている。確かにこの
方法により処理剤用ボトルを使用せず、しかも溶解作業
が全く不要となるが、錠剤を輸送する際に機械的な震動
や保管状態により錠剤がひび割れたり、破損したりする
事が多く、その為に確実に一定量の錠剤が処理槽に投入
されなかったり、あるいは破損した錠剤の一部が錠剤と
包材間に入りこみ、その結果錠剤がブロッキングして落
下しないことが判明し、ましてや自動落下では全く落下
しないことがわかった。また破損した錠剤の一部は微粉
末である為に空気中の水分や処理槽からの蒸気の一部を
吸湿し、固形処理剤同士がくっついたり、包材とくっつ
くなどによって処理槽に確実に投入されなかったり、処
理剤の一部が残ることで補充精度が大幅に低下すること
も明らかになった。
【0006】一方、前記の破損という問題をなくす意味
で錠剤を粉剤ないしは顆粒にかえた特開平4-237045号公
報があるが、この方法では粉体ケミカルが自動現像機に
セットされた後、自重により密度が変化し、あらかじめ
設計された量の分取ができなくなり、補充剤の供給が一
定でなくなり写真性能が変化したり、セットされた粉状
処理剤が大気中に放置される為に、粉状処理剤のブロッ
キングや包材との接着により正確に秤量されなくなる。
この様に前記方法は時間の経過と共に分取量が変るとい
う点が最大の欠点である。
【0007】又錠剤の破損を防止する他の方法として錠
剤製造時の打錠圧をあげる事が考えられるが、確かに打
錠圧を上げることである程度の破損は防止できるが、錠
剤にすることで溶解性がある程度低下するのに加えて打
錠圧をあげることで更に溶解性が悪くなり、大量処理時
最初に入った錠剤が十分溶けきらないうちに次から次と
錠剤が入ることで写真性能が大幅に変動しやすくなった
りする。又破損性は打錠圧によって一義的に決まるもの
ではなく錠剤の形状によっても左右される為に打錠圧の
みで破損を防止することはできなかった。
【0008】そこで本発明者等はこれらの問題点につき
鋭意検討した結果、錠剤の粒径と厚みの比をある一定の
範囲にし、更に錠剤の強度もある一定の範囲にすること
により破損を防止し、かつ溶解性も十分実用に耐えうる
という二律背反的な問題を一挙に解決することが出来る
ことを見い出したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に手作業による濃縮キットの溶解作業をなくし、高精度
の補充が可能な自動補充システムを可能にするハロゲン
化銀写真感光材料用固形処理剤を提供する事である。
【0010】第2に液体用ポリボトルの使用をなくし、
大幅にプラスチック包材の使用を低減し、環境にやさし
い低公害システムを可能にするハロゲン化銀写真感光材
料用固形処理剤を供給する事である。
【0011】第3にハロゲン化銀写真感光材料用固形処
理剤の破損性や溶解性を改良したハロゲン化銀写真感光
材料用固形処理剤を供給することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は固形処理剤が
少なくとも1種の処理剤成分からなる粉体ないしは顆粒
を加圧圧縮して得られる錠剤であり、該錠剤の粒径が該
錠剤の厚みに対して1.5〜7.0であり、かつ該錠剤の強度
Zが以下に示す範囲にあることを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料用固形処理剤によりはじめて達成され
る。
【0013】1.0 ≦Z≦3.5 Z:錠剤の圧縮破壊強度(kg)/錠剤の長形方向の長さ(m
m) (錠剤が円板状の場合、錠剤の長形方向の長さとは直径
の事をさす。) 又、前記錠剤が顆粒を加圧圧縮して得られる錠剤である
こと、更には前記錠剤が分別造粒した後加圧圧縮して得
られる錠剤であることにより本発明の効果はより顕著と
なる。尚分別造粒とは複数の処理剤を各々別々に造粒す
る事を言い、例えば発色現像剤の場合、発色現像成分全
てを混合し一種の顆粒に造粒するのではなく、アルカリ
剤、保恒剤、主薬パートを各々に造粒して個々の顆粒を
作成した後、これら顆粒を混合して錠剤とすることを言
う。
【0014】
【作用】本発明の特徴は第1に粉体ないしは顆粒を加圧
圧縮した錠剤であること、第2に錠剤の粒径と厚みの比
がある一定の範囲内にあること、第3に錠剤の強度があ
る一定の範囲内にあることである。
【0015】第1の特徴は粉体ないしは顆粒を使用した
場合に経時変化による秤量精度の低下や微粉末発生によ
る取扱い性の困難さ更には吸湿しやすいことによる投入
不良や水分を介しての粉体間あるいは顆粒間のブロッキ
ングや化学反応があり好ましくない。錠剤においては上
記の問題がかなり改良される。
【0016】第2の特徴は錠剤の粒径と厚みをある一定
量の範囲にすることで輸送時の破損性と処理槽での溶解
性を改良したものである。すなわち、錠剤の粒径を厚み
に対して大きくしていくと表面積が増大する為に溶解性
が著しく改良される反面、輸送時や取扱い時にちょっと
した震動や衝撃によって破損しやすくなったり、水分の
影響例えば処理槽からの蒸発水や大気中の水分の影響を
受け易くなり、一部吸湿溶解して精度よく投入されない
という問題が生じる。又錠剤自身の厚みがうすくなる為
に製造が大変で、しかも出来上がった錠剤を処理槽に供
給する方法や投入口の形状に工夫がいる等の問題が生じ
る。又逆に錠剤の粒径を厚みに対して小さくしていくと
製造時に均一に圧力がかからない為にもろくなったり、
製造困難になるという製造上の問題と前記した錠剤の輸
送時の破損の問題、更には錠剤の供給方法や投入口の形
状に工夫がいる等の問題が生じる。
【0017】第3の特徴は第2の特徴と同様輸送時の破
損性と処理槽での溶解性を改良したものである。すなわ
ち破損性を改良する為には打錠圧を上げて強度を増す方
法があるが、逆に溶解性が著しく低下する。又溶解性を
改良する為に打錠圧を下げていくと確かに溶解性は改良
されるものの錠剤がもろくなり輸送時や製造時に割れて
しまうという問題と吸湿性も高くなる為に前記した処理
槽の蒸発水分や大気中の水分を吸湿し、一部溶解し、錠
剤同士が接着したり、包材に接着したりして精度よく投
入されないという問題が生じる。
【0018】以上の事実は本発明者等の膨大な実験によ
ってはじめて明らかにされたものであり、全く驚くべき
事であった。
【0019】以下本発明について更に詳細に説明する
と、本発明の固形処理剤は錠剤であり、粉剤、顆粒状処
理剤は本発明に含まれない。
【0020】錠剤を形成する為には粉末や顆粒を圧縮成
型する方法、造粒後圧縮成型する方法等があるが分別造
粒した後に圧縮成型した方が破損性や溶解性が改良さ
れ、しかも別なる効果として錠剤の保存性や製造時の打
錠性が改良されるという特性がある。
【0021】錠剤形成の為の造粒方法は転動造粒、押し
出し造粒、圧縮造粒、流動層造粒等公知の方法を用いる
ことができ、得られた造粒物は造粒物粒子の60%以上が
±250μmの偏差内に入ることが投入精度や破損性の上か
らも好ましい。
【0022】錠剤処理剤の造粒方法は、特開昭51-61837
号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1,213,808
号等の明細書や公知の方法により製造できる。
【0023】本発明の錠剤の物理的強度Zは1.0〜3.5の
間であり、好ましくは1.2〜3.0の間である。上記強度が
1.0未満になると得られる固体処理剤は極めて脆く、実
用に供し得ない。又、3.5を超えると固体処理剤の弾力
性が失われ、かえって欠け易くなったり、又、それ自体
の溶解性が極めて悪化するからである。尚、ここでいう
物理強度Zは以下の式によって定義される。
【0024】又、錠剤の長形方向とは錠剤の圧縮形成方
向に対し垂直な面いわゆる底面の形が例えば三角形であ
る場合、その三角形の高さを意味し、又正2n角形の場
合は前記底面のうち長辺の方向を意味し、正2n+1角
形の場合は、頂点から底辺への垂線を意味する(ただし
nは2以上の整数を表す)。又例えば底面がダ円形の場
合は長径を意味する。前記多角形の場合、角は脆弱にな
り易いので例えば曲面をもって角を落とすことにより、
より強度を上げることが出来、本発明の効果をより良好
に奏する。
【0025】本発明の錠剤は錠剤の粒径が厚みに対して
1.5〜7.0であり、好ましくは2.0〜6.0の範囲である。上
記錠剤の粒径が厚みに対して1.5未満であれば製造時に
均一に圧力がかかりにくく逆に脆くなったり、製造が困
難になるという問題や輸送時に破損しやすくなる等の問
題があり、7.0を超えると製造上の困難さと共に震動や
ちょっとした衝撃により破損しやすく、又前記した様に
吸湿性もあがる為に精度よく投入されないという問題が
生じる。
【0026】ここで錠剤の粒径とは錠剤の投影面積を円
に換算した場合の直径のことをさす。
【0027】本発明の錠剤は発色現像用処理剤、漂白用
処理剤、定着用処理剤、漂白定着用処理剤、安定用処理
剤、白黒現像用処理剤等公知の処理剤全てに適用され、
又、本発明に用いられる写真用成分としては例えばパラ
フェニレンジアミン系発色現像主薬、ハイドロキノンメ
トール、フェニドン等の白黒現像主薬、ヒドロキシルア
ミン及びその誘導体、亜硫酸塩及びその付加物等の保恒
剤、水酸化アルカリ金属等のアルカリ剤、キレート剤、
蛍光増白剤、ノニオン、カチオン、アニオン系の界面活
性剤、主薬の可溶化剤、ハロゲン化物、有機酸第2鉄
塩、酢酸等の有機酸、バッファー剤、防バイ剤、チオ硫
酸塩等の定着剤等公知の写真用成分の全てに適用され
る。
【0028】本発明において、固形処理剤は単位補充供
給量当り0.5〜50gに分割秤量されているのが好まし
い。単位補充供給量当りとは、ある一定量のハロゲン化
銀写真感光材料が処理された場合に投入される錠剤の供
給量のことを言い、錠剤の単位補充供給量が50gを超え
ると錠剤の溶解不良が生じ易く、単位補充供給量が少な
いとある一定量の固形処理剤を供給する為の投入回数が
増え、投入精度や供給手段の耐久性が問題となる。
【0029】又本発明の実施形態において本発明の錠剤
を直接処理槽に供給することが最も好ましい方法であ
り、投入方法としては特願平3-267830号、同4-293279
号、同3-267831号等に示されるダルマ方式(タテ型、横
型、押し上げ方式)、特願平4-293274号等に示される各
種投入方式を含めた公知の投入方法に適用されるが、好
ましくはダルマ方式の投入方法が本発明の効果を顕著に
示す。
【0030】
【実施例】以下、本発明について実施例の中で説明す
る。
【0031】実施例1 以下の操作に従ってカラーペーパー用発色現像補充用錠
剤を作成した。
【0032】操作(A) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩40
g、パラトルエンスルホン酸ナトリウム170g、チノパ
ールSFP(チバガイギー社製)30g、ジエチレントリ
アミン5酢酸23g、パインフロー(松谷化学)28gを市
販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕す
る。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分
間約30mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物
を流動層乾燥機で60℃ 30分間乾燥して造粒物の水分を
ほぼ完全に除去する。この様にして調整した造粒物にN-
ミリストイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム3gを
添加し、25℃ 40%RH以下に調湿された部屋で混合機を
用いて3分間混合する。
【0033】操作(B) 現像主薬のCD−3〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸
塩〕145gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmにな
るまで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室
温にて約7分間、20mlの水を添加することにより造粒し
た後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして調
整した造粒物にポリエチレングリコール6000を100g,2
5℃,40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次にN-ミリストイル-N-メチル-β
-アラニンナトリウム1gを添加し、3分間混合する。
【0034】操作(C) パラトルエンスルホン酸ナトリウム130g、亜硫酸ナト
リウム3.5g、水酸化カリウム65g、ポリエチレングリ
コール6000 100g、炭酸カリウム330g、マンニトール6
0gを(A)と同様粉砕した後、市販の混合機で均一に
混合する。次に(A)と同様にして、水の添加量を20ml
にして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥
して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにし
て、調整した造粒物にN-ミリストイル-N-メチル-β-ア
ラニンナトリウム7gを添加し、25℃,40%RH以下に調
湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。
【0035】次に操作(A),(B)及び(C)を30分
間混合した後、菊水製作所(株)製タフプレストコレクト
1527HUを改造した打錠機により1錠当りの粒径(この
場合円)と厚み及び強度を表1のように変化させて圧縮
打錠を行った。
【0036】圧縮打錠により得られた錠剤をランダムに
5ヶとりスピードチェッカーTS−50N(岡田精工
(株))を用いて硬度を測定し、その平均値から強度を求
めた。
【0037】又別の1ヶをとり1mの高さから鉄板上に
落下させ、落下直後の状態を観察した。更にKP−50Q
A(コニカ(株)製)のフィルター槽に上記錠剤を添加
し、溶解時間も測定した。尚溶解時間は1サイクル30分
以内が必要である。
【0038】結果を表1に示す。
【0039】(落下試験の結果の評価) × バラバラに破壊される △ 1部に欠けがみられる ○ 3〜5回で欠けがみられる ◎ 3〜5回で欠けがみられない
【0040】
【表1】
【0041】表1より明らかな様に、錠剤の粒径が錠剤
の厚みに対して1.5〜7であり、しかも強度が1.0から3.
5の範囲にある時、落下による破損もなく又溶解性も良
好であるのに対し、本発明の粒径/厚み比であっても強
度が低いと破損が大きく、又逆に強度を高くすると溶解
時間が30分以上かかり実用には供しえない。一方強度を
本発明の範囲内に設定しても粒径/厚み比が本発明外で
ある場合、落下による破損が大きく、本発明の構成によ
ってのみ本発明の目的が有効に達成されることがわか
る。
【0042】実施例2 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用発色現像補充
用錠剤を作成した。
【0043】操作(D) 炭酸カリウム375g、水酸化カリウム13.8g、亜硫酸ナ
トリウム58.3g及びマンニトール40gを市販のバンダム
ミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微粉
末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間30mlの水を
添加することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機
で60℃,30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。できた造粒物を市販の整粒機で粒径が400〜800μ
mの粒子が50%以上になる様に整粒した。
【0044】操作(E) ヒドロキシルアミンの硫酸塩36g、臭化カリウム5.0
g、ジエチレントリアミン五酢酸20g及びパインフロー
(松谷化学)2gを操作(D)と同様に粉砕し、撹拌造
粒機中で室温にて約10分間3mlの水を添加することによ
り造粒した後、操作(D)と同様の方法で整粒した。
【0045】操作(F) 現像主薬のCD-4[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒド
ロキシ)エチルアニリン硫酸塩70g、ポリエチレングリ
コール(6000)20g添加し、操作(D)と様の方法で粉
砕し、撹拌造粒機中で室温にて約10分間5mlの水を添加
することにより造粒した後、造粒物流動層乾燥機で35
℃,60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、
操作(D)と同様の方法で整粒した。
【0046】次に操作(D),(E)及び(F)で出来
た顆粒剤を30分間混合した後、菊水製作所(株)製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当
りの造粒,厚み及び強度を表2の様に変化させて圧縮打
錠を行った。
【0047】評価方法は実施例1と同様の方法で行っ
た。尚溶解時間は1サイクル20分以内が必要である。
【0048】結果は表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2の結果より明らかな様に、表1と同様
錠剤の粒径が錠剤の厚みに対して1.5〜7であり、しか
も強度が1.0から3.5の範囲にある時、落下による破損も
なく又溶解性も良好であることがわかる。
【0051】実施例3 実施例1においてもジスルホエチルヒドロキシルアミン
2ナトリウム塩をジエチレンヒドロキシルアミン蓚酸
塩、ジメトキシエチルヒドロキシルアミン蓚酸塩、ヒド
ロキシルアミン硫酸塩及びジカルボン酸エチルヒドロキ
シルアミンに替えた以外(同量)は、実施例1と同様の
評価を行ったところ、ジスルホエチルヒドロキシルアミ
ン2ナトリウム塩及びジカルボン酸エチルヒドロキシル
アミンが落下強度及び溶解性に優れ、しかも錠剤表面の
摩損性が一番良いという結果になった。
【0052】実施例4 実施例1,2において顆粒製造段階でパイロンフロー、
ポリエチレングリコール6000、マンニトール-N-ミリス
トイル-N-メチル-β-アラニンナトリウムを除いて打錠
した錠剤について落下強度及び溶解性及び摩損性につい
て検討したところ、落下強度は1ランク低下し、溶解性
は殆ど変わらなかった。又摩損性については20〜40%低
下した。
【0053】実施例5 以下のカラーネガフィルム用漂白補充用錠剤を作成し
た。
【0054】操作(G) 1,3-ジアミノプロパン四酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
1900g、1,2-ジアミノプロパン四酢酸95g及びパインフ
ロー(松谷化学)100gを実施例1と同様粉砕し水の添
加量を120mlにして、造粒を行った。造粒後、造粒物を6
0°,30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し
た。次に整粒機を用いて後で述べる操作(H),(I)
との混合物の粒度を表3の様に調整した。
【0055】操作(H) コハク酸505g、臭化アンモニウム860g、アジピン酸30
0g及びパイロンフロー200gを操作(G)と同様粉砕
し、混合した後、水の添加量を150mlとし、造粒後70°
で60分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、そ
の後整粒機を用いて整粒した。
【0056】操作(I) 炭酸水素カリウム800g、マンニトール80gを操作
(G)と同様の方法で操作したが、水の添加量は50mlで
ある。
【0057】操作(G),(H)及び(I)で出来た顆
粒を混合したが、この顆粒は表3に示す平均粒径と粒度
をもっており、実施例1と同様の方法で打錠を行った。
この際、この錠剤の粒径は30mm、厚みは10mm、強度は2.
5であった。ただし落下の高さは1.5mとして落下強度を
測定した。
【0058】結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】表3の結果から明らかな様に、平均粒径が
400μを超え、1200μ未満であり、しかも粒子の60%以
上が±250μにある造粒物を打錠して出来た錠剤が落下
強度が良好であることが判る。
【0061】実施例6 特願平4-293274号実施例記載のカラーネガフィルム用定
着補充用錠剤、カラーネガフィルム用安定剤、カラーペ
ーパー用漂白定着補充用錠剤、カラーペーパー用安定補
充用錠剤についても実施例1ないし2と同様の評価を行
ったが、ほぼ同様の効果を得ることができたが、錠剤は
全て同一の処理剤成分で構成された1錠の錠剤で行っ
た。
【0062】実施例7 次に、本発明を適用できる自動現像機(以下、単に自現
機という)の一例を図面に基づいて説明する。図1は、
自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成したプリンタ
ープロセッサの概略図である。
【0063】図1において写真焼付機Bの左下部には、
未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙M1を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙M1は、送りローラR及びカ
ッター部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状
印画紙M1となる。このシート状印画紙M1は、ベルト
搬送手段B1によって搬送され、露光部Eにおいて原画
Oの画像を露光される。露光されたシート状印画紙M1
はさらに複数対の送りローラRにより搬送され、自現機
A内に導入される。自現機Aでは、シート状印画紙M1
は、処理槽である夫々発色現像槽1A、漂白定着槽1
B、安定槽1C,1D,1E内(実質的に3槽構成の)
をローラ搬送手段(参照記号ナシ)により順次搬送さ
れ、それぞれ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処
理がなされる。前記各処理がなされたシート状印画紙
は、乾燥部Fにおいて乾燥されて機外に排出される。
【0064】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであっ
てもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間
に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設
けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機
は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だ
けでもよいことは言うまでもない。また、本発明に係る
自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料
は、露光済の印画紙に限られるものではなく、露光済の
ネガフィルム等でもよいことは言うまでもない。また、
本発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、安定槽
を有する実質的に3槽構成の自現機について行うが、こ
れに限られるものではなく、発色現像槽、漂白槽、定着
槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機であって
も本発明は適用できるものである。
【0065】図2は、本発明の固形処理剤補充装置2
A,2B,2Cを図1に示す自現機Aに取付けた取付け
位置を示す図で、前記固形処理剤補充装置2A,2B,
2Cは各々図1に示す発色現像槽1Aと漂白定着槽1B
と安定槽1Eの上部に斜線で示された位置に取付けられ
ている。図3は前記固形処理剤補充装置2Aの一実施例
を示す構成図で、発色現像槽1Aの側方には前記固形処
理剤16を投入する溶解室11を設けている。
【0066】溶解室11にて前記固形処理剤を溶解させな
がら処理槽内に設けたフィルター12を介して処理槽内の
濃度を調整する。更に処理量情報検出手段により、自現
機A内に処理される例えば印画紙M1の処理量を検出す
る。処理情報検出手段により処理量が検出された情報は
処理量供給制御手段に伝え、該処理量供給制御手段によ
るモーター14の始動停止を制御する。即ち、処理量が一
定量に達し、モーター14が回動してスライド板15を移動
し、前記固形処理剤収納筒17-1,17-2,17-3より固形処
理剤16を落下口18に受け、溶解室11に供給する。図3で
は固形処理剤収納筒17-1,17-2,17-3は3本設置されて
いるが単一でも良く又3本以上でも良いが交換頻度を下
げ作業性を改善するという意味で複数の収納筒が設置さ
れていることが好ましい。
【0067】図4は本発明に用いられる錠剤供給装置の
他の例である。図5は図4の断面図である。
【0068】円盤型の回転板21の上方に固形処理剤収納
筒23-1,23-2及び23-3を配置し、回転板がある一定の回
転をする毎に落下口22に入った錠剤16が水平運動により
投入口27まで到達し、処理槽に直接固形処理剤16を投入
する。その際、回転盤は処理槽からの蒸気が入らない様
に防湿構造(密閉構造,柔軟部材30の使用等)をとるこ
とが好ましい。又本実施例においては1錠ずつの投入例
であるが、23-1,23-2,23-3の3錠を1補充単位として
投入することや、収納筒23-1,23-2,23-3がパート錠剤
に分かれて収納することもできる。
【0069】図6は一度に2個の錠剤16を投入する供給
装置を示す。
【0070】固形処理剤収納筒52に収納された錠剤16が
一度の供給動作で落下口53に入った錠剤51を2個同時に
供給板50をスライド移動させ、投入口まで運び処理槽に
投入する様になっている。
【0071】この供給方式の場合、1ヶの錠剤では、供
給が間に合わない様な大量処理の自動現像機の供給方法
としては、非常に有効である。即ち錠剤16の1錠投入で
は供給動作が常時連続し、供給装置の耐久性が問題とな
る。
【0072】
【発明の効果】ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤
を錠剤とし、その厚みと径との比が1.5〜7.0であり、か
つ錠剤の強度Zを1.0≦Z≦3.5の範囲とすることによ
り、破損性,溶解性を改良し、高精度な補充システムが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】自現機Aと写真焼付機Bを一体的に構成したプ
リンタープロセッサの概略図。
【図2】自現機Aに固形処理剤補充装置を取付けた位置
を示す構成図。
【図3】現像槽に固形処理剤補充装置を設けた構成図。
【図4】他の固形処理剤供給装置の斜視図。
【図5】他の固形処理剤供給装置の断面図。
【図6】他の固形処理剤供給装置の斜視図。
【符号の説明】
M マガジン M1 印画紙 A 自現機 1A〜1E 処理槽 F 乾燥部 2A,2B,2C 固形処理剤補充装置 11 溶解室 12 フィルター 13 収納ユニット 14 モーター 15 スライド板 16 固形処理剤(錠剤) 17-1,17-2,17-3 固形処理剤収納筒 18 落下口 19 蓋 21 回転板 22 落下口 23-1,23-2,23-3 固形処理剤収納筒 25 モーター 26 蓋 27 投入口 30 柔軟部材 50 供給板 52 固形処理剤収納筒 53 落下口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤
    において、該固形処理剤が少なくとも1種の処理剤成分
    からなる粉体ないしは顆粒を加圧圧縮して得られる錠剤
    であり、該錠剤の粒径が該錠剤の厚みに対して1.5〜7.0
    であり、かつ該錠剤の強度Zが以下に示す範囲にあるこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用固形処理
    剤。 1.0≦Z≦3.5 Z:錠剤の圧縮破壊強度(kg)/錠剤の長形方向の長さ(m
    m)
  2. 【請求項2】 前記錠剤が顆粒を加圧圧縮して得られる
    錠剤であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化
    銀写真感光材料用固形処理剤
  3. 【請求項3】 前記錠剤が分別造粒した後加圧圧縮して
    得られる錠剤であることを特徴とする請求項1ないし2
    記載のハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤。
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