JPH0736129Y2 - 内燃機関のノツキング制御装置 - Google Patents

内燃機関のノツキング制御装置

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JPH0736129Y2
JPH0736129Y2 JP1988096627U JP9662788U JPH0736129Y2 JP H0736129 Y2 JPH0736129 Y2 JP H0736129Y2 JP 1988096627 U JP1988096627 U JP 1988096627U JP 9662788 U JP9662788 U JP 9662788U JP H0736129 Y2 JPH0736129 Y2 JP H0736129Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内燃機関のノツキング(ノツク)制御装置に係
り、特に発生したノツキングの強度判定を行いノツキン
グ強度に応じて点火時期を遅角すると共にノツキングが
発生しないときには点火時期を進角してノツキングの発
生を防止する内燃機関のノツキング制御装置に関する。
〔従来の技術〕 従来のノツキング制御装置では、ノツキングによる機関
振動を検出するためのノツキングセンサを機関のシリン
ダブロツクに取り付けると共に、30°CA毎に立ち下がる
クランク角信号を出力するクランク角センサをデイスト
リビユータに取り付け、各気筒の圧縮上死点(TDC)で
発生される基準信号(MASK信号)を外部割込み端子に入
力することにより割込み処理によってノツキングの強度
を判定するようにしている。このノツキングの強度は、
点火振動ノイズ及び電気誘導ノイズ等とノツキングによ
る機関振動とを区別して取り込むためのノツキングセン
サ出力のアナログ−デジタル(A/D)変換値取込み期間
(ノツキング判定区間)を計算してタイマにセツトする
前処理、ノツキングセンサ出力をA/D変換したA/D変換値
とノツキング判定レベルとを比較してノツキングの強度
判定を行うノツキング強度判定処理、ノツキング強度判
定処理後にノツキング判定レベルの更新やフエイルチエ
ツク等を行う後処理の一連の処理を順に行うことにより
判定される。そして、この判定結果に基づいてノツキン
グ強度が大きいときには遅角量を大きくすることにより
点火時期を遅角してノツキングの発生を防止するように
している。
上記のノツキング判定装置によって特定気筒のノツキン
グ強度判定を行うためには、前処理、ノツキング強度判
定処理及び後処理の3つの処理で1サイクルとなり、MA
SK信号は外部割込み端子に入力されて割込み処理を最優
先させるため、次の気筒のノツキング強度判定を行うた
めのMASK信号が外部割込み端子に入力される前に上記一
連の処理を終了させていないとそれまで行われていた処
理が途中で打ち切られ、ノツキング強度判定が不可能に
なる。従って、MASK信号の発生間隔(点火周期に等し
い)内で、処理に必要な時間が確定している前処理及び
後処理に必要な時間を除いた時間がノツキング判定区間
として設定可能な領域となる。第2図は、8気筒機関の
上記で説明したMASK信号の外部割込み端子(IRQ端子)
への入力タイミング、ノツキングセンサで検出されたノ
ツキングによる機関振動の波形及びノツキング判定区間
等の関係を示すものである。また、第3図は機関回転速
度に応じたノツキング判定区間の設定可能領域を示すも
ので、機関回転速度に拘わらず前処理及び後処理に要す
る時間が一定であるため、機関回転速度が高くなるにし
たがって前処理及び後処理に必要なクランク角が大きく
なり、ノツキング判定区間設定可能領域が狭くなってい
る。なお、3900rpmで後処理に要するクランク角が急激
に小さくなっているのは、低回転側ではノツキングセン
サ出力のレベルが低いためノツキングセンサ出力を増幅
し、高回転側ではノツキングセンサ出力のレベルが高い
ため平均値を演算するようにしたためである。ここで8
気筒機関の場合には、第2図に示したようにMASK信号は
90°CA間隔で立ち下がるため、90°CA間で前処理及び後
処理に必要なクランク角(時間)を減算したクランク角
(時間)がノツキング判定可能領域となる。この前処理
及び後処理の内容は気筒数に無関係で、処理に必要な時
間は気筒数に拘わらず略一定であり、6気筒機関の場合
にはMASK信号が120°CA間隔で立ち下がるため、8気筒
機関のノツキング判定可能領域は6気筒機関に比較して
30°CA狭くなり、この結果8気筒機関の場合にはノツキ
ング信号がノツキング判定区間から外れ、ノツキング強
度の判定精度が低下する可能性が6気筒機関の場合より
大きくなる。
このため特開昭58-30477号公報には、ノツキングによる
振動を検出するためのクランク角度範囲(ノツキング判
定区間)を、機関回転速度の変化に応じて移動すること
が開示されている。この方法によれば、上死点でゲート
を開くための時刻を演算してレジスタにセツトし(前処
理)、この時刻になったときにゲートを開いてノツキン
グセンサ出力を取り込んだ後ゲートを閉じる時刻をレジ
スタにセツトし、この時刻になったときにゲートを閉じ
ることにより、上記クランク角度範囲を移動するように
している。すなわち、機関回転速度が速くなるに従って
死点より遅れる量を大きくしてゲートを開くことにより
クランク角範囲を移動するようにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の技術では、ノツキング判定区
間を機関回転速度に応じた最適な位置に設定できる反
面、上死点で前処理が開始されるため、ノツキング判定
区間を上死点より大きく遅らせたとき後処理中に次の気
筒の前処理が実行されて処理が隣り合う気筒の後処理と
前処理とが干渉してノツキング強度判定に必要な一連の
処理が実行できなくなる、という問題がある。また、こ
の問題を解決するために、クランク角信号の発生間隔を
例えば1°CA毎に狭くしてこの信号をカウントして所定
クランク角になった時点で外部割込み端子にMASK信号を
入力することが考えられるが、クランク角センサのシグ
ナルロータの歯数増大(精度向上)によるコストアツプ
が発生する。
本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、
現在のクランク角センサの構成を変更することなくまた
ノツキング強度判定に必要な一連の処理が途中で打ちき
られることなく、ソフトウエアでの対応のみでノツキン
グ判定区間を最適な位置に設定してノツキング強度判定
精度を向上させることによりノツキング強度に応じた遅
角制御を行うことができる内燃機関のノツキング制御装
置を提供することを目的とする。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記目的を達成するために本考案は、第1図に示すよう
に、ノツキングによる機関振動を検出するためのノツキ
ングセンサAと、所定クランク角毎に信号を発生するク
ランク角センサCと、前記クランク角センサCの信号か
ら機関回転速度を検出する検出手段Fと、前記クランク
角センサCから出力された信号を基準として基準信号を
発生するための時刻を機関回転速度に基づいて設定する
時刻設定手段Dと、前記時刻設定手段Dにより設定され
た時刻になった時点で前記基準信号を発生する基準信号
発生手段Eと、前記基準信号が発生された時点から、機
関の気筒数および機関回転速度に応じて予め設定された
各気筒に対するノツキング判定区間の開始クランク角お
よび終了クランク角に相当する時刻を機関回転速度に基
づいて計算して設定する前処理、前処理にて設定された
ノツキング判定区間内で前記ノツキングセンサ出力に基
づいてノツキングの強度判定を行うノツキング強度判定
処理、ノツキング強度判定処理後の後処理を順に実行す
るノツキング判定手段Bとを含んで構成したものであ
る。
〔作用〕
以下本考案の作用を説明する。ノツキングセンサAはノ
ツキングによる機関振動を検出し、クランク角センサC
は所定クランク角毎に信号を発生する。検出手段Fは、
クランク角センサCの信号から機関回転速度を検出す
る。時刻設定手段Dは、クランク角センサCから出力さ
れた信号を基準として基準信号を発生するための時刻を
機関回転速度に基づいて設定する。基準信号発生手段E
は、時刻設定手段Dにより設定された時刻になった時点
で基準信号を発生する。
ノツキング判定手段Bは、基準信号が発生された時点か
ら、機関の気筒数および機関回転速度に応じて予め設定
された各気筒に対するノツキング判定区間の開始クラン
ク角および終了クランク角に相当する時刻を機関回転速
度に基づいて計算して設定する前処理、前処理にて設定
されたノツキング判定区間内でノツキングセンサ出力に
基づいてノツキングの強度判定を行うノツキング強度判
定処理、ノツキング強度判定処理後の後処理を順に実行
する。
このように、本考案は、機関回転速度を検出し、機関回
転速度に基づいて基準信号を発生するための時刻を設定
し、設定された時刻になった時点で基準信号を発生し、
基準信号が発生された時点から、機関の気筒数および機
関回転速度に応じて予め設定された各気筒に対するノツ
キング判定区間の開始クランク角および終了クランク角
に相当する時刻を機関回転速度に基づいて計算して設定
する前処理、前処理にて設定されたノツキング判定区間
内でノツキングセンサ出力に基づいてノツキングの強度
判定を行うノツキング強度判定処理、ノツキング強度判
定処理後の後処理を順に実行する。
ここで、本考案は、機関回転速度に基づいて基準信号を
発生させるタイミングを変化させて基準信号が発生され
た時点から一連の処理を実行することから、処理が隣り
合う気筒の後処理と前処理とを干渉させることなくノツ
キング強度判定に必要な一連の処理を実行することがで
き、かつ、前処理では、機関の気筒数および機関回転速
度に応じて予め設定された各気筒に対するノツキング判
定区間の開始クランク角および終了クランク角に相当す
る時刻を機関回転速度に基づいて計算して設定し、前処
理にて設定されたノツキング判定区間内でノツキングセ
ンサ出力に基づいてノツキングの強度判定を行うため、
ソフトウエアの変更のみでノツキング強度の誤判定が生
ずることのない最適クランク角範囲内でノツキングの強
度判定を行うことができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、基準信号が発生す
る時刻は機関回転速度に基づいて設定され、この基準信
号が発生された時刻で前処理を開始し、前処理では、機
関の気筒数および機関回転速度に応じて予め設定される
各気筒に対するノツキング判定区間の開始クランク角お
よび終了クランク角に相当する時刻を機関回転速度に基
づいて計算して設定し、前処理にて設定されたノツキン
グ判定区間内でノツキングセンサ出力に基づいてノツキ
ングの強度判定を行うため、処理が隣合う気筒の後処理
と前処理とを干渉させることなくノツキング強度判定に
必要な一連の処理を実行することができ、ソフトウエア
の変更のみでノツキング強度の誤判定が生ずることのな
い最適クランク角範囲内でノツキングの強度判定を行う
ことができる、という効果を有する。
〔実施例〕
以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。
第4図には、本考案が適用された点火時期制御装置を備
えた内燃機関(エンジン)の一例が示されている。4サ
イクル8気筒ガソリン機関10のデイストリビユータ14に
は、デイストリビユータシヤフトに固定されたシグナル
ロータとデイストリビユータハウジングに固定されたピ
ツクアツプとで各々構成された気筒判別センサ16及びク
ランク角センサ18が取付けられている。気筒判別センサ
16は、デイストリビユータシヤフトが1回転する毎、す
なわちクランク軸が2回転する毎(720°CA毎)に1つ
のパルスを発生する。このパルスの発生位置は、例えば
第1気筒の圧縮上死点(TDC)である。クランク角セン
サ18はデイストリビユータシヤフトが1回転する毎に例
えば24個のパルス、従って30°CA毎に1つのパルスを発
生する。気筒判別センサ16及びクランク角センサ18は、
マイクロコンピユータ等で構成された制御回路20に接続
され、各センサで発生された電気信号が制御回路20に入
力されている。また、制御回路20には、吸気通路22のス
ロツトル弁25上流側に取付けられかつ吸気温センサを備
えたエアフローメータ24からの吸入空気量信号が入力さ
れている。なお、図示を省略したが吸気温信号も入力さ
れる。機関10のシリンダブロツクには、機関振動を検出
する磁歪素子等で構成されたノツキングセンサ12が取付
けられており、このノツキングセンサ12から出力された
電気信号が制御回路20に入力されている。スロツトル弁
25の下流側にはサージタンク11が配置されており、この
サージタンク11はインテークマニホールドを介してエン
ジンの燃焼室に連通されている。エンジンの燃焼室は、
エキゾーストマニホールドを介して三元触媒を充填した
触媒装置(図示せず)に連通されている。このエキゾー
ストマニホールドには、排ガス中の残留酸素濃度を検出
して理論空燃比に対応する値を境に反転した信号を出力
するO2センサ(図示せず)が取付けられている。また、
シリンダブロツクを貫通してウオータジヤケツト内に突
出するよう機関冷却水温を検出する水温センサ30が取付
けられている。一方、制御回路20からは、イグナイタ26
に点火信号が出力され、イグナイタ26によって形成され
た高電圧はデイストリビユータ14によって分配され、各
気筒毎に取付けられた点火プラグ28に順に供給される。
また、制御回路20は演算された燃料噴射時間に相当する
時間燃料噴射弁29を開弁して燃料噴射量を制御するよう
に接続されている。
制御回路20は、第5図に示すように、ノツキングの強制
判定を行うノツキング判定回路40、ノツキングセンサ12
から出力された電気信号を整形してノツキング判定回路
40に入力するための入力回路42、気筒判別センサ16及び
クランク角センサ18出力を波形整形するための波形整形
回路46、イグナイタ26及び燃料噴射弁29を制御して点火
時期及び燃料噴射量を制御するための点火時期・燃料噴
射量制御回路44から構成されている。ノツキング判定回
路40は、入力回路42に接続されたアナログ−デジタル
(A/D)変換器40A、セントラルプロセツシングユニツト
(CPU)40B、ランダムアクセスメモリ(RAM)40C、リー
ドオンメモリ(ROM)40D、タイマ40E、入出力ポート(I
/O)40F及びこれらを接続するデータバスやコントロー
ルバス等のバスを備えている。点火時期・燃料噴射量制
御回路44もノツキング判定回路40と同様に、A/D変換器4
4A、CPU44B、RAM44、ROM44D、タイマ44E、I/O44F及びバ
スから構成されている。このI/O44Fには、エアフロメー
タ24、イグナイタ26、燃料噴射弁29、温水センサ30、波
形整形回路46が接続されている。そして、I/O4OFとI/O4
4Fとは、I/O44FからI/O40Fの外部割込み端子にMASSK信
号が入力され、I/O40FからI/O44Fにノツキング強度信号
及びフエイルか否かを示すフエイルステータス信号が入
力されるように接続されている。
次に第6図を参照して上記実施例のMASK信号出力ルーチ
ンを説明する。ステツプ100ではクラン角センサから出
力されるクランク角信号が立ち下がったか否かを判断す
る。このクランク信号は、第8図に示すように、TDCで
立ち下がった後30°CA毎に立ち下がる。次のステツプ10
2では、カウント値Cをインクルメントすることにより
クランク角信号の立ち下がり回数をカウントする。な
お、このカウント値Cは気筒判別センサ16から出力され
る720°CA毎のパルスによってリセツトされる。ステツ
プ104では、今回のクランク信号の立ち下がり時刻から
前回のクランク角信号の立ち下がり時刻を減算すること
により30°CA機関が回転するに要する時間RT30を演算す
る。次のステツプ106では30°CA回転時間T30を用いて機
関回転速度NEを算出する。次のステツプ108では、第7
図に示すMASK信号出力遅角量のテーブルをルツクアツプ
してステツプ106で演算した機関回転速度NEに対応する
遅角量θを求める。ここで、機関回転速度が高くなるに
したがって、ノツキングセンサで検出されたノツキング
による機関振動のピーク部分がTDCより遅角側に移動す
ることになるため、第7図に示すテーブルでは、機関回
転速度NEが高くなるにしたがって遅角量θを大きくする
ことにより、ノツキング判定区間がTDCから遅角するよ
うにしている。
次のステツプ110では上記のようにして演算した遅角量
θを30°CA回転時間T30を用いて時間に換算し、ステツ
プ112においてこの時間TをMASK信号立ち下げ時刻とし
てコンペアレジスタにセツトする。なお、クランク角信
号の立ち下がり毎にステツプ110が実行されるため、コ
ンペアレジスタには第8図に示すように30°CA毎に時刻
が設定されることになる。ステツプ114ではカウント値
Cを基準にして各気筒のTDCか否かを判断し、TDCと判断
されたときには、TDCからの経過時間がコンペアレジス
タにセツトされた時刻と一致するか否かを判断する。そ
して、ステツプ116において時刻が一致したと判断され
たときにステツプ118においてMASK信号を立ち下げる。
これによって、第8図に示すように、TDCからの遅角量
θ°CAの回転に対応する時間経過したときにMASK信号が
立ち下げられる。そして、ノツキング判定回路40はこの
MASK信号の立ち下がりによって割込み処理を起動し、前
処理、ノツキング強度判定処理及び後処理の一連の処理
を実行する。このノツキング強度は、ノツキングセンサ
出力A/D変換値の平均値から得られるノツキング判定レ
ベルとA/D変換値とを比較して、A/D変換値が判定レベル
を越えた回数をカウントすることにより判定することが
でき、このカウント値が大きい程ノツキングの強度が大
きくなる。
一方、ステツプ114で各気筒のTDCでないと判断されたと
きにはステツプ120においてカウント値Cに基づいて30
°CA ATDCタイミングか否かを判断する。ステツプ120の
判断が肯定のときには、ステツプ122において30°CA AT
DCを基準とした時刻がコンペアレジスタに設定された時
刻と等しくなったか否かを判断し、時刻が一致したと判
断されたときにはステツプ124においてMASK信号の立ち
上げを行う。これによってノツキング判定回路40による
割込み処理の実行が停止される。
次に第8図を参照して機関回転速度が3900rpmのときの
本実施例のノツキング判定区間を従来例と比較して説明
する。破線で示す従来例では、各気筒のTDCでMASK信号
が立ち下げられノツキング判定回路40はこのMASK信号立
ち下がりによって外部割込みを起動する。従来例による
ノツキング判定区間設定可能領域は、第3図から理解さ
れるように、13°CA ATDC〜67°CA ATDCであるため誤差
等を考慮して、第8図に示すように、15°CA ATDC〜65
°CA ATDCの範囲に設定されている。機関回転速度が390
0rpmのときのノツキング信号のピーク値は、60°CA ATD
C附近に存在するため、従来例ではノツキング信号の後
部がノツキング判定区間から外れ、この外れた部分では
ノツキングの強度判定が行われないため、判定されたノ
ツキング強度が実際の強度に比較して小さくなり、最悪
の場合はノツキング無と判定してしまう。一方、実線で
示す本実施例では、TDCに対して遅角量θ°CA遅れた時
点でMASK信号が立ち下げられるため、ノツキング判定回
路40はθ°CA ATDCで外部割込みを起動する。このた
め、前処理、ノツキング強度判定処理及び後処理からな
る一連の処理が従来例に比較して遅角量θ°CA遅れた区
間で実行されることになり、この結果ノツキング判定区
間も従来例に比較してθ°CA遅角側となる。3900rpmで
の遅角量θの値を20°CAに設定すると本実施例での判定
区間は35°CA ATDC〜85°CA ATDCとなり、60°CA ATDC
附近で発生するノツキング信号のピーク値がノツキング
判定区間内の中央部で処理されるようになり、これによ
ってノツキング強度判定の精度を向上することができ
る。
上記のようにノツキング強度判定精度が向上すると、点
火時期・燃料噴射量制御回路44ではこのノツキング強度
判定結果に基づいて点火時期の遅進角制御を行うため、
従来例で発生していた実際のノツキング強度に比較して
判定強度が小さいことによる点火時期の遅角不足を原因
としたノツキング発生を防止することができる。また、
ノツキング判定区間の不適切によって特定気筒のみ判定
強度が小さくなる場合には、他気筒の判定結果とのアン
バランスから点火時期の制御性が悪化し、点火時期が変
動することになるが、ノツキング判定区間が最適な本実
施例ではこの変動を押えエンジントルクの変動を低減す
る。この結果、ノツキング発生によるエンジン損傷、運
転者に不快感を与えるノツキング音、エンジントルク変
動による振動を低減することができる。
なお、上記では吸入空気量と機関回転速度とに基づいて
点火時期と燃料噴射量とを制御する機関に本考案を適用
した例について説明したが、本考案は吸気管圧力と機関
回転速度とに基づいて点火時期と燃料噴射量とを制御す
る機関にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実用新案登録請求の範囲に対応するブ
ロツク図、第2図は従来のMASK信号とノツキング判定区
間との関係等を示す線図、第3図は機関回転速度の変化
によるノツキング判定区間の設定可能領域の変化を示す
線図、第4図は本考案が適用可能な内燃機関を示す概略
図、第5図は第4図の制御回路の詳細を示すブロツク
図、第6図はMASK信号出力ルーチンを示す流れ図、第7
図は遅角量のテーブルを示す線図、第8図は本考案によ
るノツキング判定区間と従来例によるノツキング判定区
間とを比較して示す線図である。 12……ノツキングセンサ、16……気筒判別センサ、18…
…クランク角センサ、40……ノツキング判定回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノツキングによる機関振動を検出するため
    のノツキングセンサと、 所定クランク角毎に信号を発生するクランク角センサ
    と、 前記クランク角センサの信号から機関回転速度を検出す
    る検出手段と、 前記クランク角センサから出力された信号を基準として
    基準信号を発生するための時刻を機関回転速度に基づい
    て設定する時刻設定手段と、 前記時刻設定手段により設定された時刻になった時点で
    前記基準信号を発生する基準信号発生手段と、 前記基準信号が発生された時点から、機関の気筒数およ
    び機関回転速度に応じて予め設定された各気筒に対する
    ノツキング判定区間の開始クランク角および終了クラン
    ク角に相当する時刻を機関回転速度に基づいて計算して
    設定する前処理、前処理にて設定されたノツキング判定
    区間内で前記ノツキングセンサ出力に基づいてノツキン
    グの強度判定を行うノツキング強度判定処理、ノツキン
    グ強度判定処理後の後処理を順に実行するノツキング判
    定手段と、 を含む内燃機関のノツキング制御装置。
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