JPH0735897A - 液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置とその除去方法 - Google Patents

液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置とその除去方法

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JPH0735897A
JPH0735897A JP18111793A JP18111793A JPH0735897A JP H0735897 A JPH0735897 A JP H0735897A JP 18111793 A JP18111793 A JP 18111793A JP 18111793 A JP18111793 A JP 18111793A JP H0735897 A JPH0735897 A JP H0735897A
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JP
Japan
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waste liquid
waste
liquid
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carbon
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JP18111793A
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Masahiro Nakamura
雅博 中村
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液体廃棄物を濃縮処理前に廃液受タンクにおい
てpH調整と排気を行なって廃液中の炭素−14を除去す
る液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置とその方法を
提供する。 【構成】請求項1記載の発明に係る液体廃棄物の放射性
炭素−14の除去装置は、液体廃棄物を貯溜する廃液タン
ク2内の液体廃棄物を移送および撹拌する廃液移送ポン
プ4と廃液受タンク撹拌ライン6、および廃液受タンク
pH調整装置8、とタンクベント排気ファン16、さらに
エアバブリングライン17等を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明に係る液体廃棄物の放射性炭素−14
の除去方法は、廃液タンク内において液体廃棄物のpH
値を一旦pH4以下に調整してバブリングと排気を行な
った後に、再度pH8〜10に調整することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子炉プラン
トにおいて発生する放射性廃液中に含まれる放射性炭素
−14の除去に係り、特に廃棄物処理施設への負担を軽減
する液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置とその除去
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性炭素−14(以下炭素−14と略称す
る)は半減期が5730年と長く、環境にも一般に見られる
核種で窒素−14(n,p)炭素−14の反応により窒素−
14から生成される。沸騰水型原子力発電所においては、
一次系に混入した空気中に含まれる窒素−14が原子炉内
における中性子照射により、窒素−14(n,p)炭素−
14反応を起して炭素−14を生成することが知られてい
る。
【0003】このようにして生成された炭素−14の一次
系外への流出経路としては、一次系の各種機器や、配管
のドレンである放射性廃液中に含まれて液体廃棄物処理
系へ移行するものが挙げられる。液体廃棄物処理系へ移
行した炭素−14は、最終的には高電導度廃液に含まれ、
濃縮装置により濃縮処理された後に濃縮廃液として一時
貯蔵され、セメント固化およびプラスチック固化等によ
り固化されてドラム缶に封入される。
【0004】この固化体ドラム缶は、低レベル放射性廃
棄物として低レベル放射性廃棄物処理場に移送される
が、この時に低レベル放射性廃棄物処理場に受け入れ可
能な炭素−14の総量は予め決められているため、炭素−
14を多く含む固化体ドラム缶は低レベル放射性廃棄物処
理場へ移送することが不可能となる。
【0005】一方、液体廃棄物処理系においては、高電
導度廃液を濃縮装置により濃縮処理する場合に、濃縮装
置を構成する材料の健全性を維持するために廃液中和装
置により高電導度廃液のpH値を弱アルカリとする調整
を行なっている。
【0006】このpH調整には、図3の構成図に示すよ
うに高電導度廃液を廃液流入ライン1を介して廃液受タ
ンク2に受け入れた後に、貯溜された廃液3を廃液移送
ポンプ4を運転して、廃液受タンク撹拌ライン弁5およ
び廃液受タンク撹拌ライン6を介して循環撹拌する。
【0007】この時に廃液受タンク撹拌ライン6に設置
した廃液受タンクpH計7で廃液3のpH値を測定しな
がら、廃液受タンクpH調整装置8により硫酸注入ポン
プ9および苛性ソーダ注入ポンプ10を制御して、硫酸タ
ンク11および苛性ソーダタンク12から夫々硫酸あるいは
苛性ソーダを廃液受タンク2内に注入し、廃液3のpH
値をpH8〜10の弱アルカリに調整する。
【0008】その後に廃液移送ライン弁13を開き、廃液
移送ライン14を介して廃液3を図示しない濃縮装置に移
送して濃縮処理を実施している。なお、この時に廃液受
タンク2内の上部から、タンクベント配管15とタンクベ
ント排気ファン16を介して排気を行ない、廃液受タンク
2内を負圧に保つようにしている。この運転操作は図4
の操作フロー図に示すように、a.撹拌運転をする。
b.pH8〜10にpH調整を行なう。c.処理運転を実
施する。の順序としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5の特性図はpH調
整による廃液3のpH変化を示したもので、必要に応じ
て苛性ソーダ(NaOH)、あるいは硫酸(H2
4 )の添加により夫々pH値が変化することを表わし
ている。通常廃液流入ライン1から廃液受タンク2に流
入する廃液3のpH値は、pH6〜7の弱酸性であり、
pH調整は廃液3に苛性ソーダを添加することにより実
施している。
【0010】このため、廃液3中に主として炭酸(H2
CO3 )の形で存在する炭素−14は、図6のpH値と炭
酸塩の形態変化説明図で示すように、廃液3のpH値上
昇に伴い溶解度が増加することから、廃液3中に残留し
て濃縮装置へ移送され、濃縮されることとなる。これに
より濃縮廃液中の炭素−14濃度が増加して、廃棄物処理
施設における低レベル廃棄物としての処理に支障を来た
す。
【0011】本発明の目的とするところは、液体廃棄物
を濃縮処理前に廃液受タンクにおいてpH調整と排気を
行なって廃液中の炭素−14を除去する、液体廃棄物の放
射性炭素−14の除去装置とその方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る液体廃棄物の放射性炭素−14
の除去装置が、液体廃棄物を貯溜する廃液タンク内の液
体廃棄物を移送および撹拌する手段と、pH調整手段お
よび排気手段とバブリング手段を備えたことを特徴とす
る。
【0013】請求項2記載の発明に係る液体廃棄物の放
射性炭素−14の除去方法は、廃液タンク内において液体
廃棄物のpH値を一旦pH4以下に調整してバブリング
と排気を行なった後に、再度pH8〜10に調整すること
を特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明では、廃液タンク内の液体
廃棄物を撹拌手段により循環させて撹拌し、バブリング
手段でバブリングすると共に、pH調整手段でpH調整
をしながら排気手段で排気を行なう。
【0015】請求項2記載の発明は、廃液を撹拌しなが
らpH4以下の酸側に調整し、炭酸塩が未解離で容易に
水と炭酸ガスに分離可能な状態とすると共に、バブリン
グして炭酸塩の形で存在する炭素−14を炭酸ガスに変化
させ、排気することで廃液から除去する。この後に再度
pH調整によりpH8〜10の弱アルカリにして排出す
る。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお、上記した従来技術と同じ構成部分について
は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。第1実施
例は、図1の構成図に示すように、廃液流入ライン1か
ら高電導度廃液が導入される廃液受タンク2の底部に
は、貯溜された廃液3を排出する廃液移送ポンプ4と撹
拌手段である廃液受タンク撹拌ライン弁5を介挿した廃
液受タンク撹拌ライン6が形成されている。
【0017】廃液受タンク撹拌ライン弁5の吐出側で廃
液受タンク撹拌ライン6には、pH調整手段である廃液
受タンクpH計7と、この出力信号を入力してpH調整
信号を出力する廃液受タンクpH調整装置8と、硫酸注
入ポンプ9および苛性ソーダ注入ポンプ10、さらにこの
硫酸注入ポンプ9および苛性ソーダ注入ポンプ10の運転
により、前記廃液受タンクに硫酸あるいは苛性ソーダを
注入する硫酸タンク11および苛性ソーダタンク12が設置
されている。
【0018】また、前記廃液移送ポンプ4の吐出側に
は、移送手段である廃液移送ライン弁13を介挿した廃液
移送ライン14を接続すると共に、廃液受タンク2の上部
には排気手段であるタンクベント配管15とタンクベント
排気ファン16を設ける。さらに廃液受タンク2内の底部
にはバブリング手段のエアバブリングライン17を設置
し、これに空気を供給するエアブロアー18を接続して構
成する。
【0019】次ぎに第2実施例として上記構成による作
用について説明する。高電導度廃液を廃液流入ライン1
を介して廃液受タンク2に受け入れた後に、この廃液3
は廃液移送ポンプ4により、廃液受タンク撹拌ライン弁
5および廃液受タンク撹拌ライン6を介して循環して撹
拌する。
【0020】この際に、廃液受タンク撹拌ライン6に設
置した廃液受タンクpH計7で廃液3のpH値を測定し
ながら、廃液受タンクpH調整装置8により硫酸注入ポ
ンプ9および苛性ソーダ注入ポンプ10を制御して、硫酸
タンク11から硫酸を、または苛性ソーダタンク12から苛
性ソーダを廃液受タンク2内に注入し、廃液3のpH値
を4以下の酸側に調整する。
【0021】これにより図6に示すように廃液受タンク
2内の廃液3中の炭酸塩はほとんど未解離の状態とな
り、容易に水と炭酸ガスに分離可能な状態となる。この
状態において、エアブロアー18を起動し、エアバブリン
グライン17から廃液受タンク2内に空気をバブリングし
て、廃液3中の炭酸塩を水と炭酸ガスに分離する。この
内の炭酸ガスは、タンクベント排気ファン16の運転によ
りタンクベント配管15を介して除去され、図示しない換
気空調系に移行される。
【0022】次に所定時間のエアバブリングを実施した
後に、廃液受タンクpH計7で廃液3のpH値を測定し
ながら、再び廃液受タンクpH調整装置8により、硫酸
注入ポンプ9と苛性ソーダ注入ポンプ10を制御して、硫
酸タンク11から硫酸を、あるいは苛性ソーダタンク12か
ら苛性ソーダを廃液受タンク2に注入する。
【0023】これにより、廃液受タンク2中の廃液3の
pH値をpH8〜10の弱アルカリに調整し、その後に廃
液移送ライン弁13を開いて廃液移送ライン14を介して廃
液3を図示しない濃縮処理場に移送して濃縮処理する。
【0024】以上の運転操作は、図2の操作フロー図に
示すようにa.撹拌運転をする。d.pH4以下にpH
調整する。e.エアバブリングを実施しながら撹拌運転
を行なう。b.pH8〜10にpH調整を行なう。c.処
理運転を実施する。の順序としている。
【0025】これにより、廃液3中において、主に炭酸
として含まれる炭素−14をバブリングとpH調整により
効率よく除去して換気空調系において処理することか
ら、プラント内における炭素−14の濃縮が抑制され、さ
らに廃液処理を行なう廃棄物処理施設に与える負担が軽
減できる。
【0026】第2実施例の変形例として、図1における
エアブロアー18を窒素ガス供給装置に代えることによ
り、図2のe.におけるバブリング後の廃液受タンク2
内を窒素ガス雰囲気に維持して、処理済の廃液3におけ
る新たな炭酸の溶解が防止され、濃縮装置の下流側に位
置する図示しない脱塩装置への負担が軽減される。
【0027】
【発明の効果】以上本発明によれば、液体廃棄物処理系
に流入した炭素−14が容易に除去できて、プラント内に
おける炭素−14の濃縮を抑制できる。また、併せて廃液
中に含まれる炭酸が除去できることから廃棄物処理施設
への負担も低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の構成図。
【図2】本発明に係る第2実施例の操作フロー図。
【図3】従来の廃液中和装置の構成図。
【図4】従来の操作フロー図。
【図5】廃液のpH変化特性図。
【図6】pH値と炭酸塩の形態変化説明図。
【符号の説明】 1…廃液流入ライン、2…廃液受タンク、3…廃液、4
…廃液移送ポンプ、5…廃液受タンク撹拌ライン弁、6
…廃液受タンク撹拌ライン、7…廃液受タンクpH計、
8…廃液受タンクpH調整装置、9…硫酸注入ポンプ、
10…苛性ソーダ注入ポンプ、11…硫酸タンク、12…苛性
ソーダタンク、13…廃液移送ライン弁、14…廃液移送ラ
イン、15…タンクベント配管、16…タンクベント排気フ
ァン、17…エアバブリングライン、18…エアブロアー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体廃棄物を貯溜する廃液タンク内の液
    体廃棄物を移送および撹拌する手段と、pH調整手段お
    よび排気手段とバブリング手段を備えたことを特徴とす
    る液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置。
  2. 【請求項2】 廃液タンク内において液体廃棄物のpH
    値を一旦pH4以下に調整してバブリングと排気を行な
    った後に、再度pH8〜10に調整することを特徴とする
    液体廃棄物の放射性炭素−14の除去方法。
JP18111793A 1993-07-22 1993-07-22 液体廃棄物の放射性炭素−14の除去装置とその除去方法 Pending JPH0735897A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100364379B1 (ko) * 2000-01-27 2002-12-11 주식회사 한국화이바 중·저준위 방사성 폐기물 처리 장치
KR20200101271A (ko) * 2018-05-11 2020-08-27 조인트 스탁 컴퍼니 “로제네르고아톰” 금속 방사성 폐기물의 전기 화학적 오염 제거 설비의 설치
JP2021071443A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 三菱重工業株式会社 化学除染方法

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