JPH0735296A - 液体圧送装置 - Google Patents

液体圧送装置

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JPH0735296A
JPH0735296A JP20263893A JP20263893A JPH0735296A JP H0735296 A JPH0735296 A JP H0735296A JP 20263893 A JP20263893 A JP 20263893A JP 20263893 A JP20263893 A JP 20263893A JP H0735296 A JPH0735296 A JP H0735296A
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Hideaki Yumoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 復水を密閉容器内にため、コイルバネのスナ
ップ動作で切替え弁を切り換え、復水を蒸気で加圧して
圧送する液体圧送装置を改良するものであり、コイルバ
ネの損傷が少なく、耐久性が高い液体圧送装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 密閉容器2内にフロート3とスナップ機構5
が内蔵されている。スナップ機構5は、レバー52,ス
ライダー53,コイルバネ54、雄バネ受け部材55、
雌バネ受け部材56によって構成される。雄バネ受け部
材55は摺動軸部を持ち、雌バネ受け部材56に設けら
れた摺動孔に摺動軸部が挿入されている。コイルバネ5
4は、雄バネ受け部材55と雌バネ受け部材56によっ
て構成される一連の軸芯に外装されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水や燃料等の液体を圧
送する液体圧送装置に関するものである。本発明の液体
圧送装置は、蒸気配管系で発生した復水を一旦集め、こ
の覆水をボイラや廃熱利用装置に送る装置として特に適
するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸気配管系で凝縮して発生した復水は、
まだ相当の熱量を有していることが多い。そのため近年
ではエネルギーの有効活用のため、液体圧送装置を用い
て復水を回収し、この復水をボイラや廃熱利用装置に送
って廃熱を有効利用する復水回収システムが広く普及し
ている。
【0003】復水回収システムに利用される液体圧送装
置は、復水を一旦密閉容器内に回収し、更に切替え弁を
切り換えて密閉容器内に蒸気等の高圧の作動流体を導入
し、この作動流体の圧力によって密閉容器内の復水を強
制的に排出するものである。そのため液体圧送装置を高
効率で稼働させるには、密閉容器内に出来るだけ多量の
復水をため、切替え弁を一気に切り換える必要がある。
【0004】そこで液体圧送装置では、一般にコイルバ
ネを利用したスナップ機構が採用される。コイルバネを
利用したスナップ機構を内蔵する液体圧送装置には、例
えば米国特許5141505号に開示された構成があ
る。
【0005】図9は従来技術の液体圧送装置のスナップ
機構の正面図である。前記した米国特許5141505
号に開示された液体圧送装置では、スナップ機構100
は、主アーム101、副アーム102およびコイルバネ
103によって構成される。そして主アーム101は支
持部材105に対してピン106によって揺動可能に固
定され、先端側にはフロート108が取り付けられてい
る。
【0006】副アーム102は主アーム101と同一の
ピン106で一端が支持部材105と結合され、他端は
ピン110でコイルバネ103の一端と結合されてい
る。副アーム102の中間部には作動棒111が結合さ
れている。この作動棒111は図示しない切替え弁に連
結されており、スナップ機構100は作動棒111を介
して切替え弁とリンクされている。
【0007】またコイルバネ103の他端はピン112
によって主アーム101と結合されている。従来技術の
液体圧送装置では、図示しない密閉容器内に復水が溜ま
るとフロート108が浮上する。するとフロート108
の浮上に連動してコイルバネ103のバネ受け部材11
5側が上方向に移動し、コイルバネ103は圧縮変形す
る。そしてフロート108が更に上昇し、コイルバネ1
03と副アーム102が直線状に並び、なおもフロート
108が上昇してコイルバネ103と副アーム102の
角度が180度を越えると、コイルバネ103は急激に
変形を回復し、コイルバネ103と副アーム102間の
連結部(ピン110)は下側にスナップ移動する。その
結果作動棒111が下側に移動し、図示しない切替え弁
が急激に切り換えられる。
【0008】ところで、従来技術の液体圧送装置100
で採用されていたコイルバネ103は、図9の様に、両
端にバネ受け部材115,116が取り付けられたもの
であった。そして従来技術で利用されていたバネ受け部
材115,116はそれぞれ互いに別個の部材であり、
単にコイルバネ103の端部を支持して他の部材とピン
結合する機能を果たすに過ぎないものであった。即ちバ
ネ受け部材115,116間を結合する部材はコイルバ
ネ103だけであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の液体圧送装
置100は、簡単な構成で比較的効率良く液体の圧送を
行うことができるものであるが、コイルバネが損傷し易
いという問題点があった。即ち従来技術の液体圧送装置
100を長期にわたって使用すると、コイルバネが変形
する欠点があった。そして甚だしい場合は、コイルバネ
が座屈して液体圧送装置100の作動が不能になること
もあった。また従来技術の液体圧送装置100は、コイ
ルバネの端部が磨耗し易く、時にはコイルバネが外れて
しまうこともあった。
【0010】このようなコイルバネが損傷し易いという
問題点は、米国特許5141505号に開示された液体
圧送装置100に特有の欠点ではなく、他の構成の液体
圧送装置にも共通するものであった。
【0011】本発明は、従来技術の上記した問題点に注
目し、コイルバネの損傷が少なく、耐久性が高い液体圧
送装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、コイルバネ
の損傷を防止すべく、その原因を調査したところ次の様
であった。即ち従来技術の液体圧送装置では、密閉容器
内に復水が無い場合は、図9の様にコイルバネ103と
副アーム102は、下向きに開く「く」の字状を呈して
いる。そしてこの時のコイルバネ103の形状に注目す
ると、コイルバネ103の両端のバネ受け部材115,
116は同一軸線上にあり、コイルバネ103は直線形
状をしている。
【0013】そして密閉容器内に復水が溜まり、フロー
ト108が浮上すると、バネ受け部材115がフロート
108と連動して上昇し、コイルバネ103のフロート
108側は上に移動する。そしてバネ受け部材115,
116はコイルバネ103からモーメントを受け、それ
ぞれピン112,110を中心に揺動しようとする。し
かしながらピン112,110は、コイルバネ103に
よって常時押圧力を受けており、コイルバネ103のフ
ロート108側が上に移動することによってピン11
2,110に負担される押圧力は更に増加する。そのた
めバネ受け部材115,116の回動動作はどうしても
円滑性を欠き、図10の様にバネ受け部材115,11
6の軸線がずれる。するとコイルバネ103は、「S」
字状に湾曲する。そのため、コイルバネ103の端部は
バネ受け部材115,116のボス部120,121と
擦れ会って磨耗する。またコイルバネ103は圧縮力と
モーメントを同時に受けて変形し、遂には座屈する。
【0014】上記した知見に基づいて完成した本発明の
特徴は、密閉容器内にフロートとスナップ機構が内蔵さ
れ、密閉容器は作動流体の給排気を切り換える切替え弁
と液体流入口および液体排出口が設けられ、スナップ機
構は前記切替え弁にリンクされたコイルバネを有し、該
コイルバネの少なくとも一端はフロートと連動しフロー
トの移動に応じて変形されると共に、フロートが一定の
位置を越えた時に、前記コイルバネは急激に変形を回復
し、コイルバネにリンクされた前記切替え弁を切り換え
る液体圧送装置において、スナップ機構を構成するコイ
ルバネは連続する軸芯に外装されており、前記コイルバ
ネの少なくとも一端は軸芯をスライドするバネ受け部材
に結合され、前記コイルバネは該バネ受け部材を介して
他の部材と結合されている液体圧送装置にある。
【0015】
【作用】本発明の液体圧送装置は、公知のそれと同様に
フロートの移動に応じてコイルバネがスナップ移動し、
切替え弁が切り換えられて密閉容器内に溜まった液体を
圧送する。そして本発明の液体圧送装置で採用するコイ
ルバネは、連続する軸芯に外装されており、少なくとも
一端がバネ受け部材に結合され、バネ受け部材を介して
他の部材と結合されている。そのためコイルバネの一端
がフロートと連動して移動し、端部の角度が変化する
と、他端側はコイルバネが外装される軸心によって強制
的に回動される。そのためコイルバネの移動の際や、ス
ナップ移動の際にコイルバネの両端は常に対向し、コイ
ルバネは直線状態を常に維持して伸縮方向にだけ変形す
る。従ってコイルバネの端部がバネ受け部材等に擦れる
ことはなく、またコイルバネに曲げモーメントが負荷さ
れる事もない。
【0016】
【実施例】以下さらに本発明の具体的実施例について説
明する。図1は本発明の具体的実施例の液体圧送装置の
断面図である。図2は、図1の要部拡大図である。図3
は、図1の液体圧送装置で採用するコイルバネおよびバ
ネ受け部材の断面図である。図4は、図2のA−A断面
図である。図5は、図2のB−B断面図である。図6
は、図1のC方向矢視図である。図7及び図8は、本発
明の液体圧送装置で採用するスナップ機構の挙動を示す
図1の要部拡大図である。
【0017】図1において、1は本発明の具体的実施例
の液体圧送装置を示す。本実施例の液体圧送装置1は、
密閉容器2内にフロート3およびスナップ機構5が配置
されたものである。
【0018】順次説明すると、密閉容器2は、本体部7
と蓋部8がネジ9によって結合され、内部に液体溜空間
10が形成されたものである。本実施例では密閉容器2
の本体部7は単なる容器であり、本実施例の特徴的な構
成要素は、概ね密閉容器2の蓋部8に設けられている。
即ち蓋部8には、4つの開口、具体的には作動流体導入
口11,作動流体排出口13,液体流入口16,液体排
出口17が設けられている。
【0019】作動流体導入口11は図6の様に蓋部8の
外部側面の上端側から水平方向に向かって開口し、縦穴
と合流して密閉容器2内では下向きに開いている。作動
流体排出口13は、蓋部8の頂部から真っ直ぐ下向きに
貫通する孔である。そして、作動流体導入口11内に
は、図6のように給気弁20が内蔵されている。給気弁
20は、軸21を密閉容器2内に向かって引くことによ
り、弁体23が弁座に当接し、作動流体導入口11を塞
ぐものである。
【0020】一方作動流体導排出口13内には、排気弁
25が配置されている。排気弁25は前記した給気弁2
0と全く逆の構成を持つものであり、軸26を作動流体
排出口13に向かって押すことにより、弁体28が弁座
に当接して作動流体排出口13を塞ぐものである。本実
施例の液体圧送装置1では、給気弁20と排気弁25の
軸21,26は、連接板30によって結合されている。
従って、連接板30を上下することにより、給気弁20
と排気弁25はいずれか一方が開き、他方が閉じる。即
ち本実施例では、一対の給気弁20と排気弁25をもっ
て給排気の切替え弁が構成されている。
【0021】尚図1,図6において、24の番号が付さ
れた部材は、蒸気の偏向板であり、給気弁20から噴射
された蒸気が、直接復水と当接されることを防ぐための
邪魔板として作用するものである。
【0022】液体流入口16は、蓋部8の中央にある。
液体排出口17は密閉容器2の下部に相当する位置に設
けられている。
【0023】フロート3は、ブラケット32によって支
持されており、スナップ機構5は、ブラケット33によ
って支持されている。そしてブラケット33とブラケッ
ト32は図示しないネジによって結合され密閉容器2の
蓋部8に一体的に取り付けられている。まず取り付けブ
ラケット32、33の形状から説明すると、取り付けブ
ラケット33は上から見ると、図4の様に「U」字状を
しており、端部にはフランジ35が設けられている。取
り付けブラケット33は図2の様に止軸31が貫通さ
れ、該止軸31によって蓋部8に固定されている。一方
取り付けブラケット32は、2枚の「L」字状板よりな
り、それぞれ取り付けブラケット33のフランジ35に
ネジ止めされている。取り付けブラケット32は、図1
の様に2枚の「L」字状板の間に軸38,39、40が
掛け渡されて剛性を保っている。そして軸38,39は
それぞれフロート3の上下限のストッパを兼用してい
る。
【0024】また軸40はフロート3の揺動軸を兼ねて
いる。フロート3はフロート軸43に前記した軸40が
貫通され、軸40を中心として上下に揺動する。またフ
ロート軸43の端部にはピン45が取り付けられてい
る。
【0025】取り付けブラケット33の「U」字状に構
成された板の間には、図2,図4の様に後述する揺動支
点となる軸46と、4本のローラ軸47が掛け渡されて
いる。ローラ軸47は、いずれも中間にガイドローラ4
8が空転可能に取り付けられたものである。ガイドロー
ラ48は、図5の様に中央に溝50が設けられている。
ローラ軸47は、2本づつが一対となっており、それぞ
れのローラ軸の対が、垂直方向に並べて取り付けられて
いる。
【0026】スナップ機構5は、レバー52,スライダ
ー53,コイルバネ54、雄バネ受け部材55、雌バネ
受け部材56からなるものである。
【0027】順次説明すると、レバー52は、図4の様
に板を「U」字状に曲げ加工して作られたものであり、
2枚の板59が平行に対向している。そして2枚の板5
9の先端には、溝58が設けられている。レバー52
は、取り付けブラケット33の「U」字状に構成された
板の間にあって、軸46によって端部が支持されてい
る。またレバー52の先端の溝58にはフロート軸43
のピン45が嵌合している。そのためレバー52は、フ
ロート3の浮沈に追従し、当該軸46を中心として上下
に揺動する。
【0028】スライダー53は、図4,図5の様に断面
形状が6角形をした軸である。スライダー53は、ロー
ラ軸47に取り付けられたガイドローラ48によって4
面を挟持されており、上下方向にのみ移動可能である。
一方スライダー53の上端は、給気弁20及び排気弁2
5を連動する連接板30に結合されている。即ち他実施
例では、スナップ機構5は、スライダー53によって切
替え弁とリンクされている。
【0029】そしてスライダー53とレバー52の間に
は、雄バネ受け部材55および雌バネ受け部材56を介
してコイルバネ54が取り付けられている。当該部分の
構成は、本実施例の液体圧送装置1の特徴的な構成であ
り、図3を参照しつつ詳細に説明する。
【0030】まず雄バネ受け部材55について説明する
と、雄バネ受け部材55は、銅合金或いはステンレスチ
ール等の防錆性に優れた金属によって作られたものであ
り、取り付け端部60とボス部61および摺動軸部62
が一体的に形成されている。取り付け端部60は、円柱
状をしており、軸に対して垂直方向に貫通孔65が設け
られている。ボス部61は取り付け端部60の一端側に
連続し、先へ行くほど細いテーパを形成している。そし
てボス部61の先端側は摺動軸部62と連続する。摺動
軸部62はどの部分も均一な太さの丸棒状であり、コイ
ルバネ54と同程度の長さを持つ。
【0031】一方雌バネ受け部材56は、雄バネ受け部
材55と同様の素材によってつくられたものであり、取
り付け端部68およびボス部70が連続して設けられた
ものである。雌バネ受け部材56の取り付け端部68は
クレビス状であり、二又に分かれていて、両者に貫通す
る孔71が設けられている。また雌バネ受け部材56の
ボス部70は、外周面にゆるやかなテーパが設けられて
おり、中心には軸方向に貫通する摺動孔73が設けられ
ている。
【0032】そして雌バネ受け部材56の摺動孔73に
は、雄バネ受け部材55の摺動軸部62が挿入され、雄
バネ受け部材55のボス部61および摺動軸部62と、
雌バネ受け部材56のボス部70によって連続する軸芯
が形成されている。ここで雌バネ受け部材56の摺動孔
73と雄バネ受け部材55の摺動軸部62の直径には2
mm程度の差が設けられており、両者のはめあいは極め
て緩い。そのため雄バネ受け部材55の摺動軸部62は
雌バネ受け部材56の摺動孔73内を自由に摺動する。
そのため雄バネ受け部材55は、前記したボス部61お
よびボス部70によって構成される一連の軸芯に対して
軸方向にスライドする。
【0033】コイルバネ54は、その内径が両バネ受け
部材55,56のボス部61,70とほぼ等しく、外径
が両バネ受け部材55,56取り付け端部60,68と
ほぼ等しい。
【0034】そしてコイルバネ54は、バネ受け部材5
5,56のボス部61,70等によって形成された連続
する軸芯に外装され、コイルバネ54の両端部はバネ受
け部材55,56の取り付け端部60,68の側面と当
接している。またコイルバネ54の端部は、ボス部6
1,70にしっかりと抱きついている。
【0035】本実施例の液体圧送装置1では、上記した
コイルバネ54等は、図3の形態に組み合わされ、図4
の様にレバー52の「U」字に構成された板59の間に
配置されている。そして雄バネ受け部材55は、レバー
52の溝58近くの位置にあって、レバー52と貫通孔
65にピン75が貫通挿入されている。
【0036】一方雌バネ受け部材56は、取り付け端部
68の二股部分でスライダー53を挟み、スライダー5
3と取り付け端部68の貫通孔71の間にピン76が貫
通されている。従ってコイルバネ54は、レバー52の
先端側と、スライダー53との間に回転対偶をもって接
続されている。また上記したようにバネ受け部材55,
56をそれぞれレバー52とスライダー53に接続した
状態で、軸芯に外装されたコイルバネ54は、圧縮状態
になっている。
【0037】次に本実施例の液体圧送装置1の作用につ
いて、作動流体として蒸気を用いた場合の一連の動作手
順を追うことによって説明する。まず液体圧送装置1の
外部配管は、作動流体導入口11が蒸気源に接続され、
作動流体排出口13は、蒸気循環配管に接続される。ま
た液体流入口16は、外部から液体溜空間10に向かっ
て開く逆止弁(図示せず)を介して蒸気の負荷に接続さ
れる。一方液体排出口17は、液体溜空間10から外部
に向かって開く逆止弁(図示せず)を介して廃熱利用装
置に接続される。
【0038】本実施例の液体圧送装置1の液体溜空間1
0内に、復水が無い場合は、フロート3は、底に下がっ
ている。この時のスナップ機構5は、図1,図2の様な
状態にある。即ちコイルバネ54とスライダー53との
結合部(ピン76)は、コイルバネ54とレバー52と
の結合部(ピン75)よりも下側にある。従ってコイル
バネ54はその反力によって、スライダー53を斜め下
側に向かって押圧している。そのためスライダー53は
コイルバネ54の押圧力の垂直下向きの成分によって、
下側に向かって押圧され、図示しない当接部と当接して
一定の位置で停止している。連接板30はスライダー5
3によって液体溜空間10側に引かれており、給気弁2
0閉じられ、排気弁25が開かれている。そして負荷内
で復水が発生すると、復水は液体流入口16から、液体
圧送装置1に流れ込み、液体溜空間10内に溜まる。
【0039】液体溜空間10内に溜まった復水によっ
て、フロート3が浮上すると、レバー52が軸46を中
心として反時計回りにゆっくりと回転し、雄バネ受け部
材55が次第に下に下がる。一方雌バネ受け部材56側
では、スライダー53がコイルバネ54によって最下端
に押しつけられた状態であるから、雌バネ部材56の位
置は最初の位置のままであって移動はない。
【0040】また両バネ受け部材55,56は、レバー
52又はスライダー53にピン75,76によって結合
されているので、両バネ受け部材55,56は雄バネ受
け部材55の移動に応じてピン75,76を中心として
回転する。ここで重要な点は、本発明の液体圧送装置1
では、両バネ受け部材55,56は、摺動軸部62が摺
動孔73内に挿入されていて、両者が一体となって連続
する軸芯を形成している。即ち雄バネ受け部材55の移
動に伴い、両バネ受け部材55,56は共に強制的に回
動され、ピン75,76を中心として刻々その角度を変
化させ、両バネ受け部材55,56は、常に同一軸線上
にある。加えて雄バネ受け部材55が移動することによ
って発生するモーメントは、その全てが両バネ受け部材
55、56によって形成される軸芯に負荷される。従っ
て軸芯に外装されたコイルバネ54には、モーメントは
一切作用しない。
【0041】レバー52の揺動に伴い、ピン75,76
の間隔が短くなる。本実施例の液体圧送装置1で採用す
るバネ受け部材55,56は、雄バネ受け部材55の摺
動軸部62が、摺動孔73内に挿入されていて、雄バネ
受け部材55がスライドして両者の全長を変化すること
ができる。そのためピン75,76の間隔の変化に応じ
て2つのバネ受け部材55,56の全長が縮み、コイル
バネ54はさらに圧縮され、コイルバネ54には圧縮エ
ネルギーが蓄積される。このように本実施例の液体圧送
装置1では、コイルバネ54が圧縮される際にコイルバ
ネ54に圧縮力だけが作用し、モーメントは全くかから
ない。そのため本実施例の液体圧送装置1では、コイル
バネ54が圧縮される際にコイルバネ54の端部がバネ
受け部材55,56と擦れ合ったり、コイルバネ54が
曲がってしまうことはない。
【0042】さらにフロート3が浮上すると、上記した
レバー52の揺動が進行し、遂には、図7の様にコイル
バネ54が、スライダー53に対して垂直状態になる。
そして更に僅かだけフロート3が上昇すると、レバー5
2とコイルバネ54との結合部(ピン75)が降下し、
遂にはレバー52とコイルバネ54との結合部(ピン7
5)がスライダー53とコイルバネ54との結合部(ピ
ン76)よりも下側になり、コイルバネ54の両端の上
下関係が逆転する。するとコイルバネ54の押圧力によ
って、スライダー53は上側に押圧される。その結果ス
ライダー53は上方向に向かってスナップ移動し、スラ
イダー53に連結された連接板30が、押し込まれ、給
気弁20が開放される共に排気弁25が閉じられる。
【0043】そしてこの間の一連の挙動の最中でも、コ
イルバネ54には単に軸線方向の圧縮力が作用するだけ
であり、コイルバネ54にはモーメントは一切作用しな
い。
【0044】作動流体導入口11が開放されると、密閉
容器内12に蒸気が導入され、内部の圧力が上昇し、復
水溜空間10に溜まった復水は、蒸気圧に押されて液体
排出口17から外部の廃熱利用装置へ排出される。その
結果復水溜空間10内の水位が低下し、フロート3が降
下する。スナップ機構5は、先とは全く逆の経路をたど
り、レバー52が反時計方向に揺動し、コイルバネ54
とスライダー53が再び直角の位置関係になる。そして
前記とは全く逆方向にスライダー53がスナップ移動す
る。
【0045】フロート3の降下に伴うスナップ機構5の
スナップ動作の際にも、先の場合と同様にバネ受け部材
55,56は常に同一軸線上にあり、コイルバネ54に
は単に軸線方向の圧縮力が作用するだけであってモーメ
ントは作用しない。そのためコイルバネ54の端部がバ
ネ受け部材55,56と擦れ合ったり、コイルバネ54
が曲がってしまうことはない。
【0046】本実施例の液体圧送装置1では、スナップ
機構としてレバー52,スライダー53,コイルバネ5
4等によって構成されるものを採用した。本構成のスナ
ップ機構は、スナップ動作時のコイルバネの反発力が大
きく、動作が確実であるので推奨される。しかしながら
本発明は、本実施例のスナップ機構に限定されるもので
はなく、コイルバネを使用した公知のスナップ機構を内
蔵する液体圧送装置に広く採用することができる。例え
ば従来技術の部分で説明した図9の液体圧送装置100
にも本発明は応用可能である。即ち液体圧送装置100
のバネ受け部材115,116をそれぞれ図3の雄バネ
受け部材55と雌バネ受け部材56に置き換えることに
より、本発明の作用効果を発揮させることができる。ま
たコイルバネを引張バネとして機能させるスナップ機構
の場合には、コイルバネをバネ受け部材の一部と係合す
ることにより、本発明を利用することができる。
【0047】上記した実施例の液体圧送装置1では、雄
バネ受け部材55の摺動軸部62を、雌バネ受け部材5
6の摺動孔73内に挿入した構成を採用した。この構成
は、両バネ受け部材の先端に突出するものがなく、全長
を短く設計することができる点で推奨される構成であ
る。しかし本発明は、上記実施例の構成に拘束されるも
のではなく、例えば一本の丸棒に、貫通孔を設けたバネ
受け部材を2つ相通し、丸棒に沿ってバネ受け部材をス
ライドさせる構成も可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の液体圧送装置では、コイルバネ
は連続する軸芯に外装されており、少なくとも一端がバ
ネ受け部材に結合され、バネ受け部材を介して他の部材
と結合されている。そのためコイルバネの一端がフロー
トと連動して移動し、端部の角度が変化した時、他端側
はコイルバネが外装される軸心によって強制的に回動さ
れる。そのためコイルバネの移動の際や、スナップ移動
の際にコイルバネの両端は常に対向し、コイルバネは直
線状態を常に維持して伸縮方向にだけ変形する。従って
コイルバネの端部がバネ受け部材等に擦れることは無
く、またコイルバネに曲げモーメントが負荷される事も
無い。そのため本発明の液体圧送装置は、コイルバネの
損傷が少なく、耐久性が高い優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施例の液体圧送装置の断面図
である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1の液体圧送装置で採用するコイルバネおよ
びバネ受け部材の断面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】図2のB−B断面図である。
【図6】図1のC方向矢視図である。
【図7】本発明の液体圧送装置で採用するスナップ機構
の挙動を示す図1の要部拡大図である。
【図8】本発明の液体圧送装置で採用するスナップ機構
の挙動を示す図1の要部拡大図である。
【図9】従来技術の液体圧送装置のスナップ機構の正面
図である。
【図10】従来技術の液体圧送装置のスナップ機構のコ
イルバネの挙動を示すスナップ機構の要部拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 液体圧送装置 2 密閉容器 3 フロート 5 スナップ機構 16 液体流入口 17 液体排出口 20 給気弁 25 排気弁 52 レバー 53 スライダー 54 コイルバネ 55 雄バネ受け部材 56 雌バネ受け部材 62 摺動軸部 73 摺動孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内にフロートとスナップ機構が
    内蔵され、密閉容器は作動流体の給排気を切り換える切
    替え弁と液体流入口および液体排出口が設けられ、スナ
    ップ機構は前記切替え弁にリンクされたコイルバネを有
    し、該コイルバネの少なくとも一端はフロートと連動し
    フロートの移動に応じて変形されると共に、フロートが
    一定の位置を越えた時に、前記コイルバネは急激に変形
    を回復し、コイルバネにリンクされた前記切替え弁を切
    り換える液体圧送装置において、スナップ機構を構成す
    るコイルバネは連続する軸芯に外装されており、前記コ
    イルバネの少なくとも一端は軸芯をスライドするバネ受
    け部材に結合され、前記コイルバネは該バネ受け部材を
    介して他の部材と結合されていることを特徴とする液体
    圧送装置。
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