JPH0735243B2 - 一塩化沃素の製造方法 - Google Patents

一塩化沃素の製造方法

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JPH0735243B2
JPH0735243B2 JP62297767A JP29776787A JPH0735243B2 JP H0735243 B2 JPH0735243 B2 JP H0735243B2 JP 62297767 A JP62297767 A JP 62297767A JP 29776787 A JP29776787 A JP 29776787A JP H0735243 B2 JPH0735243 B2 JP H0735243B2
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iodine monochloride
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淳 宇都宮
良典 田中
一男 小栗
亮一 関
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三井東圧化学株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/24Inter-halogen compounds

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機の沃素化剤、酸化剤として、また油脂の
沃素価の測定に盛んに用いられている一塩化沃素の製造
方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
沃素と塩素を反応させて、一塩化沃素を製造することは
公知である。具体的な例として、固体の沃素上に、乾
燥した気体の塩素を流す方法(イノガニック・センセシ
ス(inorganic synthesis)Vol.9,130〜133)、沃素
を、例えば四塩化炭素、クロロホルム、メタノール、酢
酸等の有機溶媒に溶解、もしくは懸濁させて、気体の塩
素を流す方法(西独特許1961289)、液体塩素中に沃
素を添加、もしくは沃素に液体塩素を添加する方法(イ
ノガニック・センセシス(inorganic synthesis)Vol.
1,165〜167)がある。その他に塩素を用いない一塩化沃
素の製造方法としては、塩酸ガスと沃素を用いる方法
や、沃化カリウムと沃素酸塩(沃素酸ナトリウム、沃素
酸カリウム)を用いる方法(ジャーナル・オブ・ゼ・ア
メリカン・ケミカル・ソサイアティ(Journal of the A
merican Chemical Sociaty)Vol.78,3210〜3216)が知
られているが、沃化水素酸の副生、原料が高価等の理由
のために、塩素を用いる方法と比べて工業的生産面では
有用でない。
沃素と塩素を反応させる方法のうち、は塩素の溶媒に
対する溶解度を高めるために、反応温度を比較的低温に
保たなくてはならず、溶解度以上の塩素は未反応のま
ま、反応系外へと流出してしまう。そのため塩素量から
の反応の制御が困難となる。また一定の溶媒を用いるた
めに、他の溶媒への転用が困難になり、汎用性という面
では好ましくない。の方法は、液体塩素を用いるた
め、加圧操作もしくは塩素の沸点以下の温度が必要とな
り、製造装置が特殊なものとなる。
沃素と塩素の反応は、極めて急速に発熱を伴いながら進
行する。そのために気体と固体でも十分に一塩化沃素の
製造ができる。しかしの方法では、固体の沃素上に乾
燥した塩素を流し、反応を行わせるため、一定量以上の
塩素は消費され難くなる。なぜならば沃素の塩素化は、
一塩化沃素の段階で止まることなく、さらに塩素化が進
み、固体の三塩化沃素が形成され、完全に液化していな
い沃素と一塩化沃素の混合物上に固体である三塩化沃素
層を作る。そのために未反応の沃素の塩素化を阻害す
る。この状態になると流入した塩素量による一塩化沃素
の純度の調整が困難となる。
一塩化沃素の製造上、高純度で、かつ一定純度で得るこ
とは、非常に重要である。流入した塩素量が少なすぎる
と、沃素過剰の状態を生じ、多すぎると、塩素過剰とな
り、容易に三塩化沃素を生じる。特に塩素過剰の状態で
生じる三塩化沃素の存在は、一塩化沃素を沃素化剤とし
て用いる場合には、多大な弊害を生じる。なぜならば三
塩化沃素は、塩素化剤として、また一塩化沃素よりさら
に強力な酸化剤として働くためである。
そこで、高純度かつ一定純度の一塩化沃素を得るため
に、蒸留もしくは高純度の一塩化沃素を溶媒とした再結
晶を行わなければならず、操作上好ましいとはいえな
い。また昇華性の高い三塩化沃素は、容易に未反応の塩
素に運ばれて、反応系外へ流出し、沃素及び塩素の損失
を生じる。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討し
た結果、一塩化沃素に過剰の塩素を流入し、一部、三塩
化沃素に変え、その後に固体の沃素を投入ることにより
本発明の目的を達成できることを見出し本発明を完成さ
せるに至った。
即ち本発明は、気体の塩素と固体の沃素とからなる、一
塩化沃素の製造において、液体の一塩化沃素に過剰の塩
素を吸収させた後、固体の沃素を添加することを特徴と
する一塩化沃素の製造方法である。
一塩化沃素と塩素は容易に反応して、三塩化沃素とな
る。前述したように一塩化沃素中に三塩化沃素が存在す
ると、一塩化沃素使用時に弊害を生じる。しかし、液体
の一塩化沃素中では、三塩化沃素は均一に存在し、固体
の沃素の添加により、速やかに一塩化沃素となる。この
場合、三塩化沃素1モルが沃素分子1モルにより、3モ
ルの一塩化沃素となる。そのために、一塩化沃素の50%
を三塩化沃素にし、沃素を添加するだけで初期仕込みの
倍量の一塩化沃素を容易に得ることができる。また撹拌
可能な液体の一塩化沃素中に塩素を三塩化沃素の形で吸
収させ、沃素を投入することにより、液化した状態のま
まで均一な一塩化沃素を得ることができる。
具体的には、一塩化沃素が液体として存在しうる濃度、
望ましくは一塩化沃素50%以上の溶液に塩素を流入す
る。流入する際の温度は一塩化沃素が液体として存在し
うる温度、望ましくは20〜40℃の範囲で行う。適当な乾
燥剤、例えば硫酸中を通過させた塩素を適当量撹拌しつ
つ吸収させ、一塩化沃素の一部を三塩化沃素とする。こ
の三塩化沃素と一塩化沃素の混合物中に塩素量から計算
された沃素量を添加し、一塩化沃素を調整する。この方
法による一塩化沃素の製造では塩素の損失が殆どなく、
流入した塩素量から沃素の必要量が計算できるため、沃
素添加後に高純度の一塩化沃素を得ることができる。そ
のため通常、沃素と塩素による一塩化沃素の製造の際に
必要とされる蒸留その他の精製が不要となり、工程の簡
略化を行うことができる。さらに製造後の一塩化沃素を
次回の反応に必要な量だけ反応器に残すことにより連続
的に一塩化沃素の製造を行うことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 撹拌機付の5の反応器に徐々に固体の沃素を添加しつ
つ、乾燥した塩素を導入し、粗一塩化沃素6.35Kgを得
た。粗一塩化沃素は27〜40℃において液体として存在し
た。沃素適定より、一塩化沃素の純度は90.3%であっ
た。この一塩化沃素を27〜40℃に保温しながら、更に乾
燥した塩素を1.56Kg(22.0mol)流入し、塩素過剰状態
とした。過剰に流入した塩素量から計算された、必要量
の沃素5.08Kg(20.0mol)を反応器に投入し、1時間撹
拌した。沃素滴定より、純度99.8%の高純度一塩化沃素
を13.0Kg得ることができた。沃素と塩素の損失は2%以
下であった。
実施例2 実施例1と同様の方法により、粗一塩化沃素6.12Kgを得
た。沃素滴定より、一塩化沃素の純度は74.0%であっ
た。この粗一塩化沃素に乾燥した塩素1.79Kg(25.2mo
l)を流入し、塩素過剰状態とした。実施例1と同様に
沃素5.08Kg(20.0mol)を投入した結果、99.7%の高純
度の一塩化沃素13.0Kgを得た。沃素と塩素の損失は2%
以下であった。
実施例3 実施例2により得られた、高純度の一塩化沃素6.5Kg(4
0mol)を5の反応器に残した。これに乾燥した塩素1.
42Kg(20mol)を流入し、実施例2と同様に沃素5.08Kg
(20mol)を投入したところ、純度99.7%の一塩化沃素1
3.00Kgを得ることができた。更に一塩化沃素6.5Kgを釜
に残し、5回同様の操作を行ったところ、純度99.6〜9
9.9の一塩化沃素を得ることができた。5回繰り返した
場合の沃素と塩素の損失は2%であった。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、塩素の損失がほとんどなく、流
入した塩素量から沃素の必要量が計算できるため、沃素
添加後に高純度の一塩化沃素を製造することができる。
また蒸留、その他の精製が不要となり、工程の簡略化が
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体の塩素と固体の沃素とからなる、一塩
    化沃素の製造において、液体の一塩化沃素に過剰の塩素
    を吸収させた後、固体の沃素を添加することを特徴とす
    る一塩化沃素の製造方法。
JP62297767A 1987-11-27 1987-11-27 一塩化沃素の製造方法 Expired - Lifetime JPH0735243B2 (ja)

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