JPH0734986A - 燃料蒸発ガス抑止装置の診断装置 - Google Patents

燃料蒸発ガス抑止装置の診断装置

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JPH0734986A
JPH0734986A JP17445093A JP17445093A JPH0734986A JP H0734986 A JPH0734986 A JP H0734986A JP 17445093 A JP17445093 A JP 17445093A JP 17445093 A JP17445093 A JP 17445093A JP H0734986 A JPH0734986 A JP H0734986A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外気温センサを設けることなく、極低温時の
外気条件での誤診断を回避する。 【構成】 水温センサ40と燃温センサ41の2つのセ
ンサからの信号にもとづいて判定手段43がパージライ
ンの漏れを診断する条件にあるかどうかを判定し、この
診断条件になると圧力センサ42からの信号にもとづい
て診断手段44がパージラインに漏れがあるかどうかを
パージバルブ38とドレインカットバルブ39を開閉制
御することによって診断する。2つの温度センサ40,
41からの信号にもとづいて冷間始動時に推定手段45
が外気温を推定し、この外気温の推定値から極低温の外
気条件であるかどうかを判定手段46が判定し、極低温
の外気条件であることが判定されたとき漏れ診断手段4
4による漏れ診断を禁止手段47が禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は燃料蒸発ガス抑止装置
の診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の燃料タンク内で蒸発した燃料が大
気中に放出されるのを防止するため、エンジンの停止時
に蒸発燃料をキャニスター内の活性炭に吸着させてお
き、エンジンの運転中に発達する吸入負圧を利用して、
キャニスターに導入した外気で蒸発燃料をキャニスタ内
の活性炭から離脱させて吸気通路に導くようにした燃料
蒸発ガス抑止装置を設けている。
【0003】しかしながら、燃料タンクから吸気管まで
の配管(以下パージラインという)の途中に孔が開いた
り、パイプの接合部のシールが不良になると、蒸発燃料
が大気中に放出されてしまう。
【0004】そこで、たとえばEnvironmental Prote
ction Agency(EPA〔米国環境保護庁〕)やCalif
ornia Air Resources Board(CARB〔カリフ
ォルニア州大気資源局〕)は、パージラインからの蒸発
燃料の漏れ量が許容値以下であるかどうかを診断して、
許容値を越える場合には対策を講じ蒸発燃料の大気中へ
の放出を未然に防止することを要求するとともに、その
漏れ診断の装置や漏れ診断の方法を提案している。
【0005】こうした要請を受けて、図8に示した装置
が提案されている(特願平4−335859号参照)。
【0006】この装置では、簡単には漏れ診断の条件で
キャニスター4の新気導入路5に設けたドレインカット
バルブ11を閉じてパージラインの圧力をたとえば−2
0mmHgまで負圧化すると、漏れのあるなしで、パー
ジラインの圧力が図5のように異なって変化する。パー
ジラインの圧力が−20mmHgに達した後にパージバ
ルブを閉じてパージラインを閉塞し、この閉塞からのパ
ージラインの圧力の自然な戻りについても、漏れのある
なしで異なって変化する。
【0007】そこで、漏れのある場合にパージラインの
圧力が−20mmHgから0mmHg(大気圧)に戻る
に要する時間を基準値TM1′としてあらかじめ定めて
おけば、パージラインの閉塞のタイミングから計測した
時間が基準値TM1′と一致したときのパージラインの
圧力検出値が大気圧の付近にあれば、パージラインに漏
れがあると診断できるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のドレ
インカットバルブ11がエンジンルームでなく車体に取
り付けられる場合に、−10℃〜−40℃といった極低
温の外気条件では、ドレインカットバルブ11のシール
部材(たとえばNBR(アクリロニトリルブタジエンラ
バー))の材質に起因してドレインカットバルブ11が
全閉にならないことがあるので、このような極低温の外
気条件でもパージラインの漏れ診断を行うと、誤診断を
生じる。
【0009】この誤診断を避けるには、外気温センサを
設けておき、このセンサからの信号から判断して極低温
の外気条件になると、漏れ診断を行わないことである。
【0010】しかしながら、極低温の外気条件での誤診
断をさけるためだけに外気温センサをあらたに取り付け
るのでは、コストアップになる。
【0011】一方、漏れ診断条件であるかどうかの判断
のため、水温と燃温をそれぞれ検出するセンサを設けて
いるので、これらの温度検出値から外気温を推定するこ
とができれば、外気温センサを設けずにすむ。
【0012】そこでこの発明は、すでに設けられている
水温センサと燃温センサの2つの温度信号から冷間始動
時に外気温を推定し、この推定値より極低温の外気条件
になると漏れ診断を行わないとすることにより、外気温
センサを設けることなく、極低温時の外気条件での誤診
断を回避することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1に示
すように、燃料タンク31と、キャニスター32と、前
記燃料タンク31内で蒸発した燃料を前記キャニスター
32に導く通路33と、前記キャニスター32から前記
燃料タンク31への逆流を阻止するチェックバルブ34
と、前記キャニスター32と吸気絞り弁35の下流の吸
気管36とを連通する通路37と、この通路37を開閉
するパージバルブ38と、前記キャニスター32に新気
を導入する通路を開閉するドレインカットバルブ39
と、冷却水温を検出するセンサ40と、燃温を検出する
センサ41と、パージラインの圧力を検出するセンサ4
2と、前記2つの温度センサ40,41からの信号にも
とづいてパージラインの漏れを診断する条件にあるかど
うかを判定する手段43と、この診断条件になると前記
圧力センサ42からの信号にもとづいて前記パージライ
ンに漏れがあるかどうかを前記パージバルブ38とドレ
インカットバルブ39を開閉制御することによって診断
する手段44と、前記2つの温度センサ40,41から
の信号にもとづいて冷間始動時に外気温を推定する手段
45と、この外気温の推定値から極低温の外気条件であ
るかどうかを判定する手段46と、極低温の外気条件で
あることが判定されたとき前記漏れ診断手段44による
漏れ診断を禁止する手段47とを設けた。
【0014】第2の発明は、図9に示すように、燃料タ
ンク31と、キャニスター32と、前記燃料タンク31
内で蒸発した燃料を前記キャニスター32に導く通路3
3と、前記キャニスター32から前記燃料タンク31へ
の逆流を阻止するチェックバルブ34と、このチェック
バルブ34のバイパス通路51を開閉するバイパスバル
ブ52と、前記キャニスター32と吸気絞り弁35の下
流の吸気管36とを連通する通路37と、この通路37
を開閉するパージバルブ38と、このパージバルブ38
と直列配置される常閉のダイヤフラムアクチュエータ5
3と、このアクチュエータ53への制御負圧を調整する
パージカットバルブ54と、前記キャニスター32に新
気を導入する通路を開閉するドレインカットバルブ39
と、冷却水温を検出するセンサ40と、燃温を検出する
センサ41と、パージラインの圧力を検出するセンサ4
2と、前記2つの温度センサ40,41からの信号にも
とづいてパージラインの漏れを診断する条件にあるかど
うかを判定する手段43と、この診断条件になると前記
圧力センサ42からの信号にもとづいて前記パージライ
ンに漏れがあるかどうかを前記パージバルブ38、ドレ
インカットバルブ39、バイパスバルブ52、パージカ
ットバルブ54の4つのバルブを開閉制御することによ
って診断する手段55と、前記2つの温度センサ40,
41からの信号にもとづいて冷間始動時に外気温を推定
する手段45と、この外気温の推定値から極低温の外気
条件であるかどうかを判定する手段46と、極低温の外
気条件であることが判定されたとき前記漏れ診断手段5
5による漏れ診断を禁止する手段47とを設けた。
【0015】
【作用】冷間始動時であれば、始動時水温と始動時燃温
のいずれか低いほうの温度が外気温に等しいと推定する
ことができる。この外気温の推定値から極低温の外気条
件であることが判定されたとき漏れ診断が禁止される
と、外気温センサを設けることなく、極低温の外気条件
での誤診断が回避される。
【0016】第2の発明は、さらにチェックバルブ34
のバイパス通路51にこの通路51を開閉するバイパス
バルブ52を設け、かつパージバルブ38と直列に常閉
のダイヤフラムアクチュエータ53を配置し、このアク
チュエータ53への制御負圧をパージカットバルブ54
で調整するようにしたものに適用したもので、この発明
でも、外気温センサを設けることなく、極低温の外気条
件での誤診断が回避される。
【0017】
【実施例】図2において、1は燃タンク、4はキャニス
ターで、燃料タンク1内で蒸発した燃料は、通路2を介
してキャニスター4に導かれ、キャニスター4内の活性
炭4aに吸着される。3はキャニスター4から燃料タン
ク1への逆流を阻止するチェックバルブである。
【0018】キャニスター4はまた、吸気絞り弁7の下
流の吸気管8と通路6で連通され、この通路6にステッ
プモータで駆動される常閉のパージバルブ9が設けられ
る。
【0019】一定の条件(たとえば暖機後の低負荷域)
で、コントロールユニット21からの信号を受けてパー
ジバルブ9が開かれると、絞り弁下流に発達する吸入負
圧によりキャニスター4の下部(図ではキャニスター4
の上部に示している)に設けた新気導入路5から新気が
キャニスター4内に導かれる。この新気で活性炭4aか
ら離脱された蒸発燃料が新気とともに吸気管8内に導入
され、燃焼室で燃やされる。
【0020】一方、新気導入路5に常開のドレインカッ
トバルブ11が設けられる。これは、後述するようにパ
ージライン(燃料タンク1から吸気管8までの配管)を
閉じた空間とするためのものである。
【0021】上記のチェックバルブ3には、これと並列
に常閉のバイパスバルブ12が設けられる。これは、チ
ェックバルブ3が閉じている状態では、燃料タンク1か
らチェックバルブ3までの通路に、チェックバルブ3の
開弁圧未満の圧力が残留することになり、パージライン
を負圧化する場合の妨げとなるので、バイパスバルブ1
2を開くことによって燃料タンク1からチェックバルブ
12までの配管をも負圧化するためである。
【0022】パージバルブ9と直列に常閉のダイヤフラ
ムアクチュエータ13を設けているのは、パージバルブ
9が故障した場合のフェイルセーフのためである。故障
によりパージバルブ9が開いてしまうと、暖機中などに
もパージガス(活性炭から離脱された蒸発燃料と新気の
混合されたガスのこと)が導入されることになって、混
合気が過濃になる。インジェクタ15より噴射供給する
燃料量は、主に水温により定められ、パージガスの分は
まったく考慮されていないからである。したがって、パ
ージガスを吸気管8に導入する条件以外の条件では、常
閉のダイヤフラムアクチュエータ13で通路6を遮断し
ておくことで、パージガスを吸気管8に導入する条件以
外でパージガスが吸気管8に導入されることのないよう
にするのである。
【0023】なお、パージバルブ9を開いてパージガス
を導入する条件になると、パージカットバルブ14を同
時に開き、絞り弁下流の吸気管負圧をダイヤフラムアク
チュエータ13の負圧作動室に導くと、この負圧でリタ
ーンスプリングに抗してダイヤフラムが図で上方に引か
れ、通路6が開かれる。
【0024】マイコンからなるコントロールユニット2
1では、上記の4つのバルブ(パージバルブ9、ドレイ
ンカットバルブ11、バイパスバルブ12、パージカッ
トバルブ14)を開閉制御することで、パージラインに
漏れがあるかどうかの診断をエンジンの運転中に行う。
診断の頻度は、1回の運転で1回程度が目安である。
【0025】この漏れ診断は、パージラインを所定値ま
で負圧化した状態で閉塞すると、閉塞した後のパージラ
インの圧力が自然に大気圧に戻ることを利用するもの
で、詳細を図3に示す。
【0026】なお、この漏れ診断のため、パージライン
の圧力を検出する圧力センサ22が燃料タンク1の上壁
に、また燃温センサ23が燃料タンク1内に設けられ、
これらの温度信号が、水温センサ24、回転数センサ2
5、エアフローメータ26からの信号とともにコントロ
ールユニット21に入力されている。
【0027】図3において、まずフラグFCNT2の値
をみる(図3のステップ1)。フラグFCNT2の初期
値は“0”であるからステップ2に進み、水温、燃温お
よび運転領域について次の条件が成立しているかどうか
を確認する。
【0028】〈ア〉暖機後であること。少量の燃料量し
か供給されない暖機中にパージガスを導入すると、空燃
比が大きく変化してしまい、回転の安定性への影響が大
きすぎるからである。
【0029】〈イ〉ある程度パージされている燃温(た
とえば−10℃より高い温度)であること。
【0030】〈ウ〉高回転高負荷域でないこと。この運
転域では絞り弁下流の吸入負圧が十分に発達しないから
である。
【0031】上記の条件のすべてを満たす場合は漏れ診
断の条件であるとして、フラグFCNT1の値をみる
(図3のステップ4)。なお、ステップ3は後述する。
【0032】フラグFCNT1の値も初期値は“0”で
あるから、ドレインカットバルブ11を閉じ、パージバ
ルブ9、バイパスバルブ12およびパージカットバルブ
14の3つのバルブを開けることで、パージラインを負
圧化する(図3のステップ5)。ドレインカットバルブ
11が閉じることでパージラインが閉じた空間となり、
パージカットバルブ14が開き(吸入負圧がダイヤフラ
ムアクチュエータ13の作動室に導かれてアクチュエー
タ13が通路6を開く)、かつパージバルブ9が開くこ
とで、パージラインに吸入負圧が導かれる(パージライ
ンの空気が吸引される)のである。
【0033】この負圧化でパージラインの圧力は大気圧
から徐々に小さくなっていくので、圧力センサ22から
の圧力Pと所定圧(たとえば−20mmHg)を比較
し、P≧−20mmHgの状態では、タイマー値TM1
をカウントアップするとともに、フラグFCNT1の値
を“1”にする(図3のステップ6,16,17)。タ
イマー値TM1で圧力Pが−20mmHgに下がるまで
に要した時間を計測するのである。またFCNT1=1
は、タイマー値TM1のカウントアップ中であることを
指示するもので、カウントアップ中はステップ5が飛ば
される(図3のステップ4,6)。
【0034】一方、P<−20mmHgになると、パー
ジバルブ9を閉じることでパージラインを閉塞し、タイ
マー値TM2をカウントアップする(図3のステップ
8,9)。このタイマー値TM2により、今度はパージ
ラインを閉塞してからの時間を計測するわけである。
【0035】また、P<−20mmHgになったタイミ
ングでのタイマー値TM1から図4を内容とするテーブ
ルを参照して基準値TM1′を求めており(図3のステ
ップ7)、この基準値TM1′とタイマー値TM2の比
較により、TM2≠TM1′のあいだは、フラグFCN
T2の値を“1”にする(図3のステップ10,1
5)。FCNT2=1は、タイマー値TM2のカウント
アップ中であることを指示するもので、カウントアップ
中はステップ2〜8が飛ばされる(図3のステップ1,
9)。
【0036】TM2=TM1′になると、圧力Pが所定
の範囲(たとえば0±5mmHgの範囲)にあるかどう
かみて、−5mmHg≦P<+5mmHgであればパー
ジラインに漏れがある(図ではNGで示す)と判断し、
この範囲になければ漏れはない(図ではOKで示す)と
診断する(図3のステップ11,12、ステップ11,
13)。
【0037】図5において実線で示したように、パージ
ラインに漏れがないときは、すみやかに圧力が−20m
mHgまで下がり、閉塞後は非常に緩やかに戻る。パー
ジラインに漏れがあれば、一点鎖線のように今度は−2
0mmHgにまで下がるのに時間がかかり、閉塞後に圧
力が戻るときは時間がかからない。そこで、パージライ
ンに漏れがある場合にパージラインの閉塞から大気圧
(0mmHg)に戻るまでの時間を基準値(つまりTM
1′のこと)としてあらかじめ定めておけば、TM2=
TM1′となったときに−5mmHg≦P<+5mmH
gであれば、漏れがあると判断できるのである。なお、
図4の特性も、図5にもとづくもので、タイマー値TM
1が長くなるほど大気圧に戻る時間が短くなるので、こ
れに合わせて基準値TM1′を短くしているわけであ
る。
【0038】この診断後は後処理として(図3のステッ
プ14)、診断に使用した各バルブ、各フラグ、各タイ
マー値を通常状態に戻す(パージカットバルブ14は開
状態、ドレインカットバルブ11は開状態、バイパスバ
ルブ12は閉状態、パージバルブ9は閉状態、TM1=
0、TM2=0、FCNT1=0、FCNT2=0とす
る)。
【0039】上記の負圧化からFCNT2=1となるま
でに漏れ診断の条件でなくなったときも各バルブ、フラ
グ、タイマー値を通常状態に戻す(図3のステップ1,
2,18)。TM2=0とFCNT2=0がない点だけ
が後処理と異なる。
【0040】さて、ドレインカットバルブ11がエンジ
ンルームでなく車体に取り付けられる場合に極低温(−
10℃〜−40℃)の外気条件では、ドレインカットバ
ルブ11のシール部材の材質に起因してドレインカット
バルブ11が全閉にならないことがあるので、極低温の
外気条件で漏れ診断を行うと、誤診断を生じる。誤診断
を避けるため、外気温センサの信号から判断して極低温
の外気条件で漏れ診断を行わないようにすると、外気温
センサの取り付けによってコストアップになる。
【0041】これに対処するため、コントロールユニッ
ト21では、すでに設けられている水温センサ24と燃
温センサ23の2つの温度信号から冷間始動時に外気温
を推定し、この推定値より極低温の外気条件になると、
診断を行わない。
【0042】たとえば、図3のように、フラグF3が
“1”かどうかのステップ3を加えることによって上記
の診断条件が成立してもF3=0でなければステップ4
以降に進ませないようにしておき、図6において、始動
時水温と始動時燃温の小さいほうを選択し、T1(始動
時水温と始動時燃温のいずれか小さいほうの温度)が−
10℃以下であるときは、外気温も−10℃以下である
と推定し、フラグF3の値を“1”にするのである(ス
テップ21,22,23,24,25,26)。
【0043】T1≦−10℃で外気温もまた−10℃以
下であると推定する根拠は、T1≦−10℃より冷間始
動時であると判断でき、冷間始動時であれば始動時水温
と始動時燃温のうち小さいほうの温度が外気温にほぼ等
しいと推定できるからである。
【0044】ただし、T1>−10℃のときでも、前回
のエンジン停止時の水温T2が所定値(たとえば80
℃)以上でありかつ始動時燃温<始動時水温であれば、
ホットリスタート時のため今回は外気温を推定できない
と判断して、F3=1とする(図6のステップ25,2
7,28,26)。
【0045】エンジンの暖機後は、エンジンの機種に関
係なく、水温は最低80℃、燃料タンク内の燃温は最高
60℃となる。燃料は水よりも蒸発しやすいので、エン
ジンの停止によって外気にさらされ、冷却が開始される
と、図7のように燃温のほうが水温よりも確実に早く下
がっていく。したがって、水温≒燃温となって初めて外
気温に落ち着いたと判断できる。これを言い換えると、
再始動時に始動時燃温<始動時水温であれば、エンジン
が冷え切ってない状態(つまりホットリスタート時)に
あり、外気温を推定できなくなるのである。なお、前回
のエンジン停止時の水温は、前回のエンジン停止時の水
温を変数T2に入れるとともに、この変数の値をバッテ
リバックアップしておけばよい。
【0046】一方、T>−10℃でかつホットリスター
ト時でないときに初めてF3=0とする(図6のステッ
プ25,27,28,29)。
【0047】この例では、始動時水温と始動時燃温のい
ずれか低いほうの温度が−10℃以下のときは、冷間始
動時であり外気温も−10℃以下(極低温時)にあると
推定し、パージラインの漏れ診断が停止されることか
ら、外気温センサを設けることなく、極低温の外気条件
での誤診断を回避することができる。
【0048】また、外気温を推定できないホットリスタ
ート時にも、パージラインの漏れ診断を停止すること
で、ホットリスタート時に漏れ診断を行うことによる誤
診断を回避することができる。
【0049】
【発明の効果】第1の発明は、水温センサと燃温センサ
の2つの温度センサからの信号にもとづいてパージライ
ンの漏れを診断する条件にあるかどうかを判定し、この
診断条件になるとパージラインに漏れがあるかどうかを
診断する装置において、前記2つの温度センサからの信
号にもとづいて冷間始動時に外気温を推定し、この外気
温の推定値から極低温の外気条件であるかどうかを判定
し、極低温の外気条件であることが判定されたとき前記
漏れ診断を禁止するように構成したため、外気温センサ
を設けることなく、極低温の外気条件での誤診断を回避
することができる。
【0050】第2の発明は、漏れ診断を行うためのバル
ブが、パージバルブとキャニスターに新気を導入する通
路を開閉するドレインカットバルブの外に、チェックバ
ルブのバイパス通路を開閉するバイパスバルブと、パー
ジバルブと直列配置される常閉のダイヤフラムアクチュ
エータへの制御負圧を調整するパージカットバルブとを
追加した診断装置において、前記2つの温度センサから
の信号にもとづいて冷間始動時に外気温を推定し、この
外気温の推定値から極低温の外気条件であるかどうかを
判定し、極低温の外気条件であることが判定されたとき
前記漏れ診断を禁止するように構成したため、第1の発
明と同じに、外気温センサを設けることなく、極低温の
外気条件での誤診断を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のクレーム対応図である。
【図2】一実施例のシステム図である。
【図3】漏れ診断を説明するための流れ図である。
【図4】タイマー値TM1に対する基準値TM1′の特
性図である。
【図5】パージラインの負圧化から閉塞後のパージライ
ン圧力の戻りまでを示す波形図である。
【図6】始動時の制御動作を説明するための流れ図であ
る。
【図7】エンジン停止後時間に対する水温と燃温の変化
を示す波形図である。
【図8】従来例のシステム図である。
【図9】第2の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 通路 3 チェックバルブ 4 キャニスター 6 通路 7 吸気絞り弁 8 吸気管 9 パージバルブ 11 ドレインカットバルブ 12 バイパスバルブ 13 ダイヤフラムアクチュエータ 14 パージカットバルブ 21 コントロールユニット 22 圧力センサ 23 燃温センサ 24 水温センサ 31 燃料タンク 32 キャニスター 33 通路 34 チェックバルブ 35 吸気絞り弁 36 吸気管 37 通路 38 パージバルブ 39 ドレインカットバルブ 40 水温センサ 41 燃温センサ 42 圧力センサ 43 診断条件判定手段 44 漏れ診断手段 45 外気温推定手段 46 極低温条件判定手段 47 診断禁止手段 51 バイパス通路 52 バイパスバルブ 53 ダイヤフラムアクチュエータ 54 パージカットバルブ 55 漏れ診断手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、キャニスターと、前記燃
    料タンク内で蒸発した燃料を前記キャニスターに導く通
    路と、前記キャニスターから前記燃料タンクへの逆流を
    阻止するチェックバルブと、前記キャニスターと吸気絞
    り弁の下流の吸気管とを連通する通路と、この通路を開
    閉するパージバルブと、前記キャニスターに新気を導入
    する通路を開閉するドレインカットバルブと、冷却水温
    を検出するセンサと、燃温を検出するセンサと、パージ
    ラインの圧力を検出するセンサと、前記2つの温度セン
    サからの信号にもとづいてパージラインの漏れを診断す
    る条件にあるかどうかを判定する手段と、この診断条件
    になると前記圧力センサからの信号にもとづいて前記パ
    ージラインに漏れがあるかどうかを前記パージバルブと
    ドレインカットバルブを開閉制御することによって診断
    する手段と、前記2つの温度センサからの信号にもとづ
    いて冷間始動時に外気温を推定する手段と、この外気温
    の推定値から極低温の外気条件であるかどうかを判定す
    る手段と、極低温の外気条件であることが判定されたと
    き前記漏れ診断手段による漏れ診断を禁止する手段とを
    設けたことを特徴とする燃料蒸発ガス抑止装置の診断装
    置。
  2. 【請求項2】 燃料タンクと、キャニスターと、前記燃
    料タンク内で蒸発した燃料を前記キャニスターに導く通
    路と、前記キャニスターから前記燃料タンクへの逆流を
    阻止するチェックバルブと、このチェックバルブのバイ
    パス通路を開閉するバイパスバルブと、前記キャニスタ
    ーと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通する通路と、こ
    の通路を開閉するパージバルブと、このパージバルブと
    直列配置される常閉のダイヤフラムアクチュエータと、
    このアクチュエータへの制御負圧を調整するパージカッ
    トバルブと、前記キャニスターに新気を導入する通路を
    開閉するドレインカットバルブと、冷却水温を検出する
    センサと、燃温を検出するセンサと、パージラインの圧
    力を検出するセンサと、前記2つの温度センサからの信
    号にもとづいてパージラインの漏れを診断する条件にあ
    るかどうかを判定する手段と、この診断条件になると前
    記圧力センサからの信号にもとづいて前記パージライン
    に漏れがあるかどうかを前記パージバルブ、ドレインカ
    ットバルブ、バイパスバルブ、パージカットバルブの4
    つのバルブを開閉制御することによって診断する手段
    と、前記2つの温度センサからの信号にもとづいて冷間
    始動時に外気温を推定する手段と、この外気温の推定値
    から極低温の外気条件であるかどうかを判定する手段
    と、極低温の外気条件であることが判定されたとき前記
    漏れ診断手段による漏れ診断を禁止する手段とを設けた
    ことを特徴とする燃料蒸発ガス抑止装置の診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970059485A (ko) * 1996-01-25 1997-08-12 가나이 쯔도무 증발 시스템 및 그 진단 방법
EP4190255A1 (en) * 2021-12-01 2023-06-07 Medtronic Cryocath LP Method to mitigate balloon breach during cryoballoon therapy

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