JP3422072B2 - 蒸発燃料処理装置の診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置の診断装置

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JP3422072B2
JP3422072B2 JP09534394A JP9534394A JP3422072B2 JP 3422072 B2 JP3422072 B2 JP 3422072B2 JP 09534394 A JP09534394 A JP 09534394A JP 9534394 A JP9534394 A JP 9534394A JP 3422072 B2 JP3422072 B2 JP 3422072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蒸発燃料処理装置の診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の燃料タンク内で蒸発した燃料が大
気中に放出されるのを防止するため、エンジンの停止時
に蒸発燃料をキャニスタ内の活性炭に吸着させておき、
吸入負圧の発達するエンジンの運転中になると、パージ
カットバルブを開き、キャニスタに導入される新気で蒸
発燃料をキャニスタ内の活性炭から離脱させて絞り弁下
流の吸気管に導くようにした蒸発燃料処理装置を設けて
いる。
【0003】しかしながら、燃料タンクから吸気管まで
の流路途中にリーク孔が開いたり、パイプの接合部のシ
ールが不良になると、蒸発燃料が大気中に放出されてし
まう。
【0004】そこで、たとえばEnvironment
al Protection Agency(EPA
〔米国環境保護庁〕)やCalifornia Air
Resources Board(CARB〔カリフ
ォルニア州大気資源局〕)は、リーク孔が許容値以下で
あるかどうかを診断して、許容値を越える場合には対策
を講じ蒸発燃料の大気中への放出を未然に防止すること
を要求するとともに、そのリーク診断の装置やリーク診
断の方法を提案している。
【0005】たとえば、キャニスタの新気取り入れ口を
開閉するドレンカットバルブと、燃料タンク内で発生し
た燃料蒸気をキャニスタに導くチャージ通路を開閉する
バルブと、燃料タンク内からパージカットバルブまでの
流路の圧力を検出するセンサとを設ける。まず、ドレン
カットバルブを閉じチャージ通路のバルブおよびパージ
カットバルブを全開した状態で吸入負圧(絞り弁下流の
吸気管負圧のこと)を燃料タンクまでの流路に導いて減
圧した後パージカットバルブを閉じて密閉状態に保つ。
この密閉状態に保たれた流路の圧力変化をみると、リー
ク孔があれば急激に大気圧へと戻り、リーク孔がなけれ
ばゆっくりとしか戻らない。したがって、密閉状態にし
てからの圧力変化をみればリークを診断できるというわ
けである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置でのリークなしとの判断は、チャージ通路のバルブ
からパージカットまでの流路全体についてリークがない
ということであり、チャージ通路のバルブについてだけ
リークなしと判断することはできない。
【0007】そこでこの発明は、チャージ通路のバルブ
についてだけの故障があるかどうかの診断を可能とする
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
図20に示すように、燃料タンクa内で発生した燃料蒸
気をキャニスタbに導くチャージ通路sと、このチャー
ジ通路sを開閉するバルブtと、キャニスタbと吸気絞
り弁cより下流の吸気管dとを連通するパージ通路e
と、このパージ通路eを開閉するパージカットバルブf
と、キャニスタbに新気を導入する通路を開閉するドレ
ンカットバルブgと、バルブtとパージカットバルブf
までの流路の圧力Pを検出する手段uと、所定の診断条
件でバルブtを閉じ、ドレンカットバルブgを閉じ、か
つパージカットバルブfを閉弁状態から開弁作動させる
手段hと、このパージカットバルブfを開弁作動させた
後の流路圧力Pの検出値をPとしてサンプリングする
手段iと、所定の診断条件でバルブtを開き、ドレンカ
ットバルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを閉弁
状態から開弁作動させる手段jと、このパージカットバ
ルブfを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をP
としてサンプリングする手段kと、このサンプリングさ
れた圧力PをPと比較してバルブtに故障があるか
どうかを診断する手段1と、を設ける。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、サンプリングされた圧力PがPより低
い場合に、チャージ通路のバルブに故障がないものと診
断する構成とする。
【0010】請求項3記載の発明は、図21に示すよう
に、所定の診断条件でバルブtを閉じ、ドレンカットバ
ルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを閉弁状態か
ら開弁作動させる手段hと、このパージカットバルブf
を開弁作動させた後の流路圧力Pの変化速度ΔP/Δ
tをサンプリングする手段mと、所定の診断条件でバル
ブtを開き、ドレンカットバルブgを閉じ、かつパージ
カットバルブfを閉弁状態から開弁作動させる手段j
と、このパージカットバルブfを開弁作動させた後の流
路圧力Pの変化速度ΔP/Δtをサンプリングする手
段nと、このサンプリングされた流路圧力Pの変化速度
ΔP/ΔtをΔP/Δtと比較してバルブtに故障
があるかどうかを診断する手段rと、を設ける。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、サンプリングされた流路圧力Pの変化速度
ΔP/ΔtがΔP/Δtより高い場合に、バルブt
に故障がないものと診断する構成とする。
【0012】請求項5記載の発明は、図22に示すよう
に、所定の診断条件でパージカットバルブfを閉じ、か
つドレンカットバルブgを開いて燃料タンクaからパー
ジカットバルブfまでの流路を大気に開放する手段o
と、この流路の大気開放状態からバルブtを閉じ、ドレ
ンカットバルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを
閉弁状態から開弁作動させる手段hと、このパージカッ
トバルブを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をP
としてサンプリングする手段iと、所定の診断条件で
パージカットバルブfを閉じ、かつドレンカットバルブ
gを開いて燃料タンクaからパージカットバルブfまで
の流路を大気に開放する手段pと、この流路の大気開放
状態からバルブtを開き、ドレンカットバルブgを閉
じ、かつパージカットバルブfを閉弁状態から開弁作動
させる手段jと、このパージカットバルブfを開弁作動
させた後の流路圧力Pの検出値をPとしてサンプリン
グする手段kと、このサンプリングされた圧力PをP
と比較してバルブtに故障があるかどうかを診断する
手段1と、を設ける。
【0013】請求項6記載の発明は、図23に示すよう
に、所定の診断条件でバルブtを閉じ、ドレンカットバ
ルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを閉弁状態か
ら開弁作動させる手段hと、このパージカットバルブf
を開弁作動させた後の流路圧力Pが所定値−p4を越え
て低下するまでにかかる時間をt7としてサンプリング
する手段yと、所定の診断条件でバルブtを開き、ドレ
ンカットバルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを
閉弁状態から開弁作動させる手段jと、このパージカッ
トバルブfを時間t7だけ開いた後の流路圧力Pを圧力
としてサンプリングする手段Aと、|P−p4|
が所定値p5以上となるときに、バルブtに故障がない
ものと診断する手段Bと、を設ける。
【0014】請求項7記載の発明は、図24に示すよう
に、所定の診断条件でドレンカットバルブgとパージカ
ットバルブfを閉じ、チャージ通路sのバルブtを開い
て燃料タンクaからパージカットバルブfまでの流路を
密閉状態とする手段Cと、この燃料タンクaを含む流路
の密閉状態での流路圧力Pが所定値p1以上あるかどう
かを判定する手段Eと、この判定結果より流路圧力Pが
所定値p1以上あるときの流路圧力Pを圧力DP1とし
てサンプリングする手段Fと、このサンプリング後でチ
ャージ通路sのバルブtを閉じる手段Gと、チャージ通
路sのバルブtの閉弁から所定時間t2経過後の流路圧
力Pを圧力DP2としてサンプリングする手段Hと、2
つのサンプリングされた圧力DP2とDP1にもとづい
てリークがあるかどうかを判定する手段Iと、この判定
結果によりリークがあると判定された場合に所定の診断
条件でバルブtを閉じ、ドレンカットバルブgを閉じ、
かつパージカットバルブfを閉弁状態から開弁作動させ
る手段hと、このパージカットバルブfを開弁作動させ
た後の流路圧力Pの検出値をPとしてサンプリングす
る手段iと、所定の診断条件でバルブtを開き、ドレン
カットバルブgを閉じ、かつパージカットバルブfを閉
弁状態から開弁作動させる手段jと、このパージカット
バルブfを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をP
としてサンプリングする手段kと、このサンプリング
された圧力PをPと比較してバルブtに故障がある
かどうかを診断する手段1と、を設ける。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明は、所定の診断条件でバル
ブtが閉弁した燃料タンクaを含まない流路の密閉状態
からパージカットバルブfを開弁作動させた後の流路圧
Pの検出値をPを、バルブtが開弁した燃料タンクa
を含む流路の密閉状態からパージカットバルブfを開弁
作動させた後の流路圧力Pの検出値をPと比較して、
両者の間に大きな差があった場合に、バルブtが設定さ
れた通り正常に開閉作動しており故障がないものと診断
する一方、両者の間に大きな差がなかった場合に、バル
ブtが開弁したまま閉弁しないか、あるいは閉弁したま
ま開弁しないいずれかの故障があるものと診断する。
【0016】したがって、バルブtについて故障がある
かどうかの診断を個別に行うことが可能となり、故障箇
所を特定して修理を容易に行うことができる。この結
果、チャージ通路sのバルブtが故障したまま放置され
て、エンジンの空燃比を乱すことを防止できる。
【0017】請求項2記載の発明は、上記サンプリング
された圧力PがPより低い場合に、バルブtが設定
された通り正常に開閉作動しており故障がないものと診
断する。
【0018】請求項3記載の発明は、所定の診断条件で
バルブtが閉弁した燃料タンクaを含まない流路の密閉
状態からパージカットバルブfを開弁作動させた後の流
路圧力Pの変化速度ΔP/Δtを、バルブtが開弁し
た燃料タンクaを含む流路の密閉状態からパージカット
バルブfを開弁作動させた後の流路圧力Pの変化速度Δ
/Δtと比較して、両者の間に大きな差があった場
合に、バルブtが設定された通り正常に開閉作動してお
り故障がないものと診断する一方、両者の間に大きな差
がなかった場合に、バルブtが開弁したまま閉弁しない
か、あるいは閉弁したまま開弁しないいずれかに故障が
あるものと診断する。
【0019】請求項4記載の発明は、サンプリングされ
た流路圧力Pの変化速度ΔP/ΔtがΔP/Δtよ
り高い場合に、バルブtが設定された通り正常に開閉作
動しており故障がないものと診断する。
【0020】請求項5記載の発明は、所定の診断条件で
パージカットバルブfを閉じ、かつドレンカットバルブ
gを開いて燃料タンクaからパージカットバルブfまで
の流路を大気に開放した後に、パージカットバルブを開
弁作動させた後の流路圧力Pの検出することにより、圧
力PおよびPの検出精度を高められ、バルブtが故
障しているかどうかを正確に診断することができる。
【0021】請求項6記載の発明は、燃料タンクaを含
まない流路の密閉状態からパージカットバルブfを開弁
作動させた後の流路圧力Pが所定値−p4を越えて低下
するまでにかかる時間を時間t7としてサンプリング
し、燃料タンクaを含む流路の密閉状態からパージカッ
トバルブfをサンプリングされた時間t7だけ開弁作動
させた後の流路圧力Pを圧力Pとしてサンプリング
し、サンプリングされた値Pと−p4にもとづいて|
−p4|を所定値p5と比較することにより、|P
−p4|≧p5となる場合に、バルブtが設定された
通り正常に開閉作動しており故障がないものと診断する
一方、|P−p4|<p5となる場合に、バルブtが
開弁したまま閉弁しないか、あるいは閉弁したまま開弁
しないいずれかに故障があるものと診断する。
【0022】請求項7記載の発明は、燃料タンクaを含
む流路の密閉状態において、流路圧力Pが所定値p1以
上あるときは、燃料タンクaにリークなしと判定するこ
とで、燃料タンクaについて燃料タンクaについてリー
クなしの診断を個別に行うことが可能となる。
【0023】さらに、流路圧力Pが所定値p1以上にあ
るときの流路圧力DP1をサンプリングし、チャージ通
路sのバルブtの閉弁から所定時間t2経過後の流路圧
力DP2をサンプリングし、2つのサンプリングされた
流路圧力DP1とDP2にもとづいてリークがあるかど
うかが判定されると、チャージ通路sのバルブtからパ
ージカットバルブfまでの流路についてリークなしの診
断を個別に行うことが可能となる。
【0024】チャージ通路sのバルブtからパージカッ
トバルブfまでの流路についてリークがないと判定され
た場合、所定の診断条件でバルブtが閉弁した燃料タン
クaを含まない流路の密閉状態からパージカットバルブ
fを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をPを、
バルブtが開弁した燃料タンクaを含む流路の密閉状態
からパージカットバルブfを開弁作動させた後の流路圧
力Pの検出値をPと比較して、両者の間に大きな差が
あった場合に、バルブtが設定された通り正常に開閉作
動しており故障がないものと診断する一方、両者の間に
大きな差がなかった場合に、バルブtが開弁したまま閉
弁しないか、あるいは閉弁したまま開弁しないいずれか
に故障があるものと診断する。
【0025】チャージ通路sのバルブtからパージカッ
トバルブfまでの流路についてリークがないと判定され
た場合、チャージ通路sのバルブtは正常に作動してい
るため、チャージ通路sのバルブtを開閉する診断を行
わないで済み、診断によりパージを中止する時間が短く
なる。また、診断対象に吸入負圧を作用させる頻度を小
さくするとともに、診断対象に強い負圧が導入されて耐
久性を損なうことを防止でき、信頼性を高められる。
【0026】
【実施例】図1において、1は燃タンク、4はキャニス
タで、燃料タンク1内で発生した燃料蒸気は、チャージ
通路2を介してキャニスタ4に導かれ、キャニスタ4内
の活性炭4aに吸着される。
【0027】3は燃料タンク側が大気圧より低くなると
開かれるメカニカルなバキュームカットバルブである
が、図2の流量特性で示したように燃料タンク1内での
燃料蒸気の発生で燃料タンク側が所定圧(たとえば+1
0mmHg)になったときにも開かれる。なお、図2に
おいては、大気圧を基準(つまり0mmHg)とし、大
気圧より高い場合の数値に「+」を、大気圧より低い場
合の数値に「−」をつけている。圧力についてのこの表
示は以下でも同じである。
【0028】キャニスタ4は、吸気絞り弁7の下流の吸
気管8ともパージ通路6で連通され、このパージ通路6
に常閉のダイヤフラムアクチュエータ9aと三方電磁弁
9bとからなるパージカットバルブ9が設けられる。三
方電磁弁9bのOFF状態では、ダイヤフラムアクチュ
エータ9aのリターンスプリングによりダイヤフラムが
図で下方に付勢されパージ通路6が遮断されているが、
コントロールユニット21からの信号で三方電磁弁9b
がONにされ、大気圧に代えて吸入負圧がダイヤフラム
アクチュエータ9bの負圧作動室に切換導入されると、
この負圧でリターンスプリングに抗してダイヤフラムが
図で上方に引かれ、パージ通路6が開かれる。
【0029】このパージカットバルブ9と直列に、ステ
ップモータで駆動される常閉のパージコントロールバル
ブ11が設けられる。一定の条件(たとえば暖機後の低
負荷域)で、コントロールユニット21からの信号を受
けてパージバルブ11が開かれると、絞り弁下流に発達
する吸入負圧によりキャニスタ4の下部(図ではキャニ
スタ4の上部に示している)に設けた新気導入路5から
新気がキャニスタ4内に導かれる。この新気で活性炭4
aから離脱された蒸発燃料が新気とともに吸気管8内に
導入され、燃焼室で燃やされる。なお、パージ中にパー
ジカットバルブ9が開かれていることはいうまでもな
い。
【0030】このように、パージ通路6に2つのバルブ
9と11を設けているのは、故障でパージコントロール
バルブ11が開いたままの状態になっても、常閉のパー
ジカットバルブ9でパージ通路6を遮断しておくこと
で、パージ条件以外でパージガスが吸気管8に導入され
ることのないようにしているわけである。
【0031】なお、負圧を用いてのリーク診断(後述す
る)においては、パージコントロールバルブ11が可変
オリフィスとして構成される。
【0032】一方、新気導入路5に常開のドレンカット
バルブ12が設けられる。このバルブ12は、後述する
リーク診断時にパージカットバルブ9とともに閉じて、
パージカットバルブ9より燃料タンク側を密閉状態とす
るために必要となるものである。
【0033】また、キャニスタ4とパージカットバルブ
9のあいだのパージ通路に圧力センサ13が設けられ、
この圧力センサ13はリーク診断時に密閉状態に保持さ
れた流路の圧力(大気圧を基準とする相対圧)に比例し
た電圧を図3に示したように出力する。
【0034】上記のバキュームカットバルブ3には、こ
れと並列に常閉のバイパスバルブ14が設けられる。こ
れは、バキュームカットバルブ3の閉弁により燃料タン
ク側に貯蔵されている正圧(0〜+10mmHg程度)
をキャニスタ側へ導入したり、キャニスタ側の負圧を燃
料タンク側へ導入する際に、燃料タンク側とキャニスタ
側とを連通するものである。
【0035】マイコンからな,るコントロールユニット
21では、上記の4つのバルブ(パージカットバルブ
9、パージコントロールバルブ11、ドレンカットバル
ブ12、バイパスバルブ14)を開閉制御することで、
リーク孔があるかどうかの診断をエンジンの運転中に行
う。診断の頻度は、1回の運転で1回程度が目安であ
る。
【0036】リーク診断は運転による燃温上昇に伴って
発生する燃料蒸気圧(正圧)を用いる方法を先に実施
し、必要な正圧が得られないときは、吸入負圧を用いる
方法を実施する。以下では先に診断の概要を説明し、後
で具体的なフローチャートを説明する。
【0037】〈1〉正圧を用いてのリーク診断の概要 エンジン始動後の燃温上昇に伴って、通常の状態では燃
料タンク1に燃料蒸気が発生する。バキュームカットバ
ルブ3は燃料タンク1の正圧を+10mmHg程度まで
保持できる特性としているため、燃料タンク1側にリー
ク孔がない状態で燃料蒸気の発生がありさえすれば燃料
タンク1に診断に必要となる正圧が保持されることにな
る。この正圧を用いてのリーク診断時に圧力変化がどう
なるかを示したのが図4である。
【0038】タンク圧が上昇した頃合を見計らって、
一時パージカットバルブ9とパージコントロールバルブ
11を閉じてパージを停止する。2つのバルブ9と11
を閉じたことでチャージ通路2およびキャニスタ4の内
部空間に吸入負圧が作用しなくなる一方、開弁を継続し
ているドレンカットバルブ12を介して大気が導入さ
れ、流路圧力が大気圧に戻される。
【0039】数秒後にドレンカットバルブ12を閉じ
て燃料タンク1からパージカットバルブ9までの流路を
密閉状態とする。
【0040】その1秒後にバイパスバルブ14を開い
て燃料タンク側とキャニスタ側を連通し、キャニスタ側
に設けた圧力センサ13で密閉状態に保持された流路の
圧力Pを検出する。
【0041】この流路圧力Pが所定値p1(p1<+
10mmHgを満足する圧力)以上の圧力上昇を示さな
いときは、燃料タンク1にリーク孔があるかまたは燃料
タンク1内に燃料蒸気が発生しなかったことが想定され
るので、正圧を用いてのリーク診断をあきらめ、吸入負
圧を用いてのリーク診断に移る。
【0042】一方、流路圧力Pが所定値p1以上の圧
力上昇を示すときは、そのときの流路圧力を第1の圧力
DP1としてサンプリングする。この場合には燃料タン
クに所定値p1以上の正圧が保持されていたということ
であり、燃料タンクにはリーク孔がなかったと判断する
ことができる。
【0043】このあとバイパスバルブ14を閉じ、バ
イパスバルブ14を閉じてから所定時間t2(たとえば
6秒)後の流路圧力を第2の圧力DP2としてサンプリ
ングし、 AL1〔mmHg〕=DP1−DP2 …(1) の式でリークパラメータAL1を計算する。
【0044】リークパラメータAL1と判定値c1
〔mmHg〕を比較して、警告ランプをつけるかどうか
を判断する。DP2の値は、図4に示したように、リー
クがあるとき小さく(AL1は大きくなる)、リークが
ないとき大きくなる(AL1は小さくなる)ので、AL
1≧c1のときはリークあり、AL1<c1のときはリ
ークなしと判断することができる。なお、知りたい開口
面積のリーク孔を開けたときのAL1の値をあらかじめ
求めておき、この値とリークのないときのAL1の値と
のあいだに設けるのが判定値c1である。AL1が判定
値c1以上になったら診断コードをリークありの側の値
にストアし、エンジンの停止後も記憶する。
【0045】〈2〉吸入負圧を用いてのリーク診断の概
要 負圧を用いてのリーク診断は、先願(特願平5−336
802号)と同じであるため、詳細は先願にゆずり、こ
こでは概略を説明する。図5と図6は負圧を用いてのリ
ーク診断時に圧力変化がどうなるかを示したもので、図
5がリークなしのときの、また図6がリークありのとき
の波形である。
【0046】吸入負圧が十分ある状態(たとえば−3
00mmHgより小さい値の状態)になると診断条件が
成立したと判断し、パージカットバルブ9を閉じて一時
パージを停止し、バイパスバルブ14を開いて燃料タン
ク側とキャニスタ側を連通し、ドレンカットバルブ12
を閉じることで燃料タンク1からパージカットバルブ9
までの流路を密閉状態にする。
【0047】パージコントロールバルブ11をパージ
制御中の最大開度に比べて小さな所定開度(流量がたと
えば数リットル/min)にセットし、そのときの流路
圧力Pを初期圧力Pとして記憶しておく。
【0048】パージカットバルブ9を開いて吸入負圧
を導き、燃料タンク1からパージカットバルブ9までの
流路を負圧化する。
【0049】初期圧力Pと流路圧力Pの差圧P
Pをみてこれが所定値p2(たとえばp2は吸入負圧の
大きさに比して十分に小さい値で+数10mmHg)以
上になったときは、減圧を開始してからの経過時間を第
3の時間DT3〔sec〕としてサンプリングし、パー
ジカットバルブ9を閉じる。また、P−Pがp2以上
になることなく減圧の開始から所定時間t4(たとえば
数分)が経過したときは、そのときの時間をDT3とし
てサンプリングする。なお、減圧中は継続して所定値以
上の吸入負圧がなければならない。
【0050】パージカットバルブ9の閉弁後にガス流
動が停止して圧力損失がなくなる時間(遅延時間)t5
(たとえば数秒)が経過したときのP−Pを第3の圧
力DP3〔mmHg〕としてサンプリングする。DP3
は実際に引けた圧力を表す。
【0051】DP3が所定値p3(たとえば+数mm
Hg)以上となるのを待って、そのときのP−Pを第
4の圧力DP4〔mmHg〕として、またパージカット
バルブ9を閉じてから第4の圧力DP4をサンプリング
したタイミングまでの時間を第4の時間DT4〔se
c〕としてサンプリングする。また、所定値p3以上と
なることなくパージカットバルブ9を閉じてから所定時
間t4が経過したときは、そのときのP−PをDP4
として、またt4をDT4としてサンプリングする。
【0052】上記のようにしてサンプリングした2つ
の圧力(DP3とDP4)と2つの時間(DT3とDT
4)からリーク孔面積AL2〔mm〕を、 AL2=K×A′ …(2) A′=C×(DT3/DT4)×Ac ×((DP3)1/2−(DP4)1/2)/DP3 …( 3) ただし、Ac:減圧時のパージコントロールバルブのオリフィス面積 〔mm〕 C:単位合わせのための補正係数(たとえば26.6957) K:補正係数(=f(A′)) の式で計算する。(2)式のリーク孔面積AL2は簡単
にはガス移動の式を解くことにより得られる値である。
【0053】リーク孔面積AL2と判定値c2を比較
して、警告ランプをつけるかどうかを判断する。知りた
い開口面積のオリフィスのリーク孔を開けたときのAL
2の値をあらかじめ求めておき、この値とリークなしの
ときのAL2の値とのあいだに設けるのが判定値c2で
ある。AL2が判定値c2以上になったら診断コードを
リークありの側の値にしてストアし、エンジン停止後も
そのコードを記憶しておく。
【0054】加減速等の連続により、の診断条件を
満足しない状態が所定時間t3(たとえば数分)以上継
続した場合は上記〈1〉の正圧を用いた診断を再び試み
る。次に、図7、図8、図9、図10は全体としてひと
つながりのフローチャートで、上記〈1〉と〈2〉のリ
ーク診断を具体的にしたものである。このフローチャー
トを用いてこの例の作用を説明する。
【0055】図7においてステップ1では診断開始条件
であるかどうかみて、診断開始条件であれば、ステップ
2に進む。診断開始条件は、たとえば圧力センサ13が
正常でありかつドレンカットバルブ12、バイパスバル
ブ14など個々のバルブに故障がないことを満たすこと
である。
【0056】ステップ2では正圧診断条件(正圧を用い
た診断条件のこと)であるかどうかを示すフラグをみて
正圧診断条件フラグが“1”であればステップ3でパー
ジカットバルブ9を閉じることでパージを中止する。こ
の正圧診断条件フラグについては後述する。
【0057】ステップ4と5ではパージコントロールバ
ルブ11とドレンカットバルブ12を閉じた後でバイパ
スバルブ14を開き、バイパスバルブ14を開いてから
所定時間t1(たとえば数秒)が経過したかどうかをス
テップ6でみる。
【0058】t1が経過したらステップ7でそのときの
流路圧力Pと所定値p1(たとえば+数mmHg)を比
較し、P≧p1であれば、その流路圧力Pをステップ8
で変数(第1の圧力を表す)DP1に移し、燃料タンク
側にリークはないと判断する。
【0059】P<p1のときは、正圧を用いてのリーク
遮断を行うことができないので、後述する負圧を用いた
リーク診断に移行する。
【0060】ステップ9でバイパスバルブ14を閉じて
タイマを起動する。このタイマ値T2はバイパスバルブ
14を閉じてからの経過時間を計測するものである。
【0061】タイマ値T2と所定時間t2(たとえば6
秒)をステップ10で比較し、T2≧t2になると、ス
テップ11でそのときの流路圧力Pを変数(第2の圧力
を表す)DP2に移す。
【0062】図8に移り、ステップ12でリークパラメ
ータAL1を上式(1)で計算し、このパラメータAL
1と所定値c1をステップ13で比較する。AL1<c
1であれば、ステップ14でリークなしと判断し、今回
の運転時におけるリーク診断を終了する。このリーク診
断の終了でパージ制御に復帰する(リークありとされた
ときの診断終了後も同じ)。
【0063】AL1≧c1のときはステップ15に進
み、リーク診断コードをみる。リーク診断コードが
“0”であれば、今回初めてリークありと判断されたと
きであり、ステップ16でリーク診断コードを“1”に
してストアし、今回の運転時におけるリーク診断を終了
する。
【0064】この診断の終了後にエンジンが停止され、
次の運転時において再び正圧を用いての診断に入って求
められたパラメータAL1についてAL1≧c1とな
り、ステップ15に進んだときは、前回運転時のリーク
診断でリーク診断コードが“1”にストアされているた
め、ステップ17に進むことになり、車室内の運転パネ
ルに設けた警告ランプを点灯する。
【0065】一方、図7のステップ7でP<p1となっ
たときは図9に進む。
【0066】図9において、ステップ21とステップ2
3からステップ40までは先願と同様である。
【0067】ステップ21では負圧診断条件(負圧を用
いての診断条件のこと)であるかどうかみる。負圧診断
条件は、たとえば手動変速機つき車両であればギヤ位
置が4速や5速にありかつ吸入負圧が−300mmH
g程度になるときである。この条件が成立しないとき
は、ステップ22に進む。ステップ22ではステップ2
1に初めて進んでからの経過時間と所定時間t3(たと
えば数分)を比較する。t3以内であれば、ステップ2
1に戻って負圧診断条件になったかどうかみて、t3経
過しても負圧診断条件が成立しないときは、ステップ3
9でバイパスバルブ14を閉じ図7の最初に戻ってやり
直す。いつまでも負圧診断条件が成立するかどうかをみ
つづけるのでなく、条件判定を行う時間を限ることによ
って、診断時間が結果的に短くなるのである。
【0068】負圧診断条件が成立したときは、ステップ
23でパージカットバルブ9を閉じることで、それまで
パージを行っていたときはパージを中止する。
【0069】ステップ24ではドレンカットバルブ12
を閉じ、バイパスバルブ14を開いて燃料タンク1から
パージカットバルブ9までの流路を密閉状態にし、パー
ジコントロールバルブ11をパージ制御中の最大開度に
くらべて、小さな所定開度(流量がたとえば数リットル
/min程度)で開き、そのときの流路圧力Pを変数
(初期圧力を表す)Pに入れて記憶する。なお、ステ
ップ24における各バルブの操作と変数への代入とはこ
の順でなければならない。
【0070】ステップ25ではパージカットバルブ9を
開き、パージカットバルブ9を開いてからの経過時間を
計測するためタイマを起動する。パージカットバルブ9
を所定開度で開くと、吸入負圧によりパージコントロー
ルバルブ11をオリフィスとしてガスが所定流量で吸気
管8の側に吸引され、燃料タンク1からパージコントロ
ールバルブ11までの流路圧力が低下していく。
【0071】この例では、燃料タンクに発生した所定値
p1未満の正圧を残した状態で、すぐに負圧を用いての
診断に入っている。負圧を用いてのリーク診断に際し
て、流路圧力を大気圧に戻した状態から負圧導入を開始
するのが理論的であるが、流路圧力を大気圧に戻す操作
をしていれば、数秒程度も時間がかかり、その待ち時間
の途中で負圧診断領域を外れるようなことがあると、診
断ができなくなるので、一刻も早く診断に入らせようと
いうわけである。
【0072】また、変数Pに負圧導入の開始直前の流
路圧力を入れて記憶するのは、負圧導入の開始直前の流
路圧力が診断のたびに相違しても、リーク孔面積AL2
の算出精度に影響しないようにするためである。
【0073】ステップ26では初期圧力Pと流路圧力
Pの差圧P−Pを所定値p2(p2は吸入負圧にくら
べて十分に小さい値で、たとえば+数10mmHg程
度)と比較し、P−P≧p2になると、ステップ27
に進み、パージカットバルブ9を開いてからの経過時間
を計測するタイマ値T3を変数(第3の時間を表す)D
T3に入れる。P−P<p2のときはタイマ値T3と
所定時間t4(たとえば数分)を比較し、T3≧t4と
なればステップ27に進んでそのときのT3を変数DT
3に入れる。
【0074】ステップ28ではパージカットバルブ9を
閉じ、タイマを起動する。このタイマはパージカットバ
ルブ9を閉じてからの経過時間を計測するものである。
【0075】ステップ29ではパージカットバルブ9を
閉じてから所定時間t5(たとえば数秒)が経過したか
どうかみて、t5が経過したときステップ30で初期圧
力Pとそのときの流路圧力Pと差圧P−Pを変数
(第3の圧力を表す)DP3に入れる。t5は、パージ
カットバルブ9の閉弁後にガス流動が停止して圧力損失
がなくなるまでの遅延時間を与えるものである。
【0076】ステップ31ではDP3と所定値p3(た
とえば+数mmHg)を比較し、DP3≧p3であれ
ば、図10のステップ32で初期圧力Pとそのときの
流路圧力Pの差圧P−Pを変数(第4の圧力を表す)
DP4に、パージカットバルブ9を閉じてからの経過時
間を計測するタイマ値T4を変数(第4の時間を表す)
DT4に入れる。DP3<p3のときはタイマ値T4と
所定時間t4を比較し、T4≧t4でステップ32に進
み、そのときのT4を変数DT4に、そのときの流路圧
力Pを変数DP4に入れる。これで圧力について2つ、
時間について2つの合計4つの値のサンプリングが終了
する。
【0077】図10において、ステップ33では4つの
サンプリング値(変数DP3とDP4、変数DT3とD
T4に入って入っている値)から上記の(2),(3)
式でリーク孔面積AL2を計算する。
【0078】ステップ34からステップ38までは図8
のステップ13から17までと同様である。ただし、負
圧を用いての診断では、リーク孔面積AL2を計算して
いることから、リーク診断が精度良く行われる。
【0079】このようにして、バイパスバルブ14を開
き、かつパージカットバルブ9とドレンカットバルブ1
2を閉じて燃料タンク1からパージカットバルブ9まで
の流路を密閉状態とし、流路圧力Pが所定値p1以上あ
るときは燃料タンク1にリークなしと判定することで、
燃料タンク1についてのリークなしとの個別の診断が可
能となる。
【0080】さらに、流路圧力Pが所定値p1以上ある
ときの流路圧力が第1の圧力DP1として、またバイパ
スバルブ14の閉弁から所定時間t2経過後の流路圧力
が第2の圧力DP2してサンプリングされ、2つのサン
プリングされた圧力DP2とDP1にもとづいてリーク
があるかどうかが判定されると、バイパスバルブ14か
らパージカットバルブ9までの流路についても、リーク
ありとの個別の診断が可能となる。
【0081】さらにまた、流路圧力Pが所定値p1以上
でないとき負圧を用いてのリーク診断が行われると、燃
料タンクに十分な正圧が立ち上がらないときにもリーク
診断を行うことができる。
【0082】また、負圧を用いての診断のみの方式にく
らべ、診断対象に負圧が作用する頻度を抑えることがで
き、さらに所定値p2は吸入負圧に比して十分に小さい
+数0mmHgに設定し、P−Pがp2以上になる
と、パージカットバルブ9を閉じて診断対象に強い負圧
が作用しないようにしているので、信頼性を高く維持す
ることができる。
【0083】また、所定時間t3が経過しても負圧を用
いての診断条件を満たさないとき正圧を用いての診断に
戻されることから、診断時間が長引くことがない。
【0084】さらにまた、負圧導入によりP−Pが所
定値p2以上になるまでの時間が第3の時間DT3とし
て、昇圧の開始から所定の遅延時間t5が経過したきの
流路圧力Pの初期圧力Pとの差圧が第3の圧力DP3
として、この圧力DP3が所定値p3以上になったとき
の流路圧力の初期圧力Pとの差圧が第4の圧力DP4
として、昇圧の開始から第3の圧力DP3が所定値P3
に達するまでの時間が第4の時間DT4として合計4つ
の値がサンプリングされ、これら4つのサンプリング値
にもとづいて燃料タンク1からパージカットバルブ9ま
での流路のリーク孔面積AL2が算出され、このリーク
孔面積AL2と所定値c2を比較することにより、リー
ク孔面積AL2が所定値c2以上のときはリークなし
と、またリーク孔面積AL2が所定値未満のときはリー
クありと判定されると、リーク孔面積を推定してのリー
ク診断であるため、リーク診断の精度が向上する。
【0085】次に、図11は正圧診断条件であるかどう
かの判定を示すためのフローチャートで、イグニッショ
ンスイッチのON状態において一定時間ごとに実行す
る。
【0086】ステップ41ではスタータスイッチをみ
て、これがOFFからONに切換えられると始動時と判
断し、燃温センサ(図1参照)15により検出される燃
温TFNをステップ42で変数TFINTに入れる。変
数TFINTに始動時の燃温を入れているわけである。
【0087】ステップ43と44ではこのTFINTの
値から図12と図13を内容とするテーブルを参照し
て、所定値ΔT1〔℃〕と所定値TMEVD〔分〕を求
め、ステップ45でタイマを起動する。このタイマ値T
MSTは始動からの経過時間を計測するものである。
【0088】次の制御周期ではステップ41からステッ
プ46に進み、現在の燃温と始動時燃温の温度差TFN
−TFINTと所定値ΔT1を比較し、TFN−TFI
NT≧ΔT1であれば始動からの燃温上昇が大きいと判
断し、ステップ47で正圧診断フラグを“1”にセット
する。正圧診断フラグの始動時の初期設定は“0”であ
る。診断に必要な正圧(たとえば+5mmHg以上)が
得られるためには、燃料タンク内での燃料蒸気が盛んに
発生しなければならないが、始動からの燃温上昇が大き
いときは燃料蒸気の発生量が多くなると判断できるの
で、診断に入ろうというのである。
【0089】また、TFN−TFINT<ΔT1であっ
てもステップ48でタイマ値TMSTと所定値TMEV
Dを比較し、TMST≧TMEVDであるときもステッ
プ47に進む。始動時からの時間が所定値TMEVD以
上になるまで待って診断に入るのは、その待ち時間のあ
いだに燃料蒸気を発生させて診断に必要な正圧が得られ
るようにするためである。TMST≧TMEVDとなる
条件あるいはTFN−TFINT≧ΔT1となる条件
は、燃料タンク内での燃料蒸気の発生により診断に必要
な正圧があると思われる条件なわけである。
【0090】このように、燃料タンク側に診断に必要な
正圧が存在することを条件として診断を開始するのであ
れば、診断開始の直前までパージを継続することがで
き、正圧を用いてのリーク診断において診断時間が短く
なる。
【0091】なお、バキュームカットバルブ3より燃料
タンク側に圧力センサを設け、この圧力センサで、診断
に必要な正圧が存在することを実際に検出するようにし
てもかまわない。しかしながら、始動からの燃温の上昇
や始動時からの経過時間より診断に必要な正圧が存在す
るかどうかを判断のであれば、圧力センサを設ける必要
がないのである。
【0092】上記の所定値ΔT1の値は、図12にも示
したように、始動時燃温TFINTが低くなるほど大き
くしている。これは、始動時燃温が低いときからの燃温
の上昇と、始動時燃温が高いときからの燃温の上昇とが
同じでも、燃料蒸気の発生量は始動時燃温が低いときか
らの燃温の上昇のときのほうが少なくなるからである。
所定値TMEVDも、図13にも示したように、始動時
燃温TFINTが低くなるほど大きくしている。これ
は、同じ時間待つにしても、始動時燃温が低いほうが燃
料蒸気の発生量が少ないからである。
【0093】ところで、バイパスバルブ14が故障によ
り、開弁および閉弁を設定通り作動しなくなると、バイ
パスバルブ14を開閉して行われる前記リーク診断が行
えなくなるため、バイパスバルブ14に故障が生じたか
どうかの個別の診断を行う必要がある。
【0094】そこで本発明の要旨とするところである
が、バイパスバルブ14の故障診断は、バイパスバルブ
14が閉弁した状態においてパージカットバルブ9を開
弁作動させた直後の流路圧力Pの変化特性と、バイパス
バルブ14の開弁した状態においてパージカットバルブ
9を開弁作動させた直後の流路圧力Pの変化特性とを比
較して、バイパスバルブ14の作動状態を診断する。
【0095】図14のフローチャートはコントロールユ
ニット21において実行されるバイパスバルブ14の故
障診断を行う制御プログラムを示している。図15は、
同じく制御内容を示すタイミングチャートである。
【0096】これについて説明すると、まずステップ4
1で、診断開始条件が成立しているかどうかを判定す
る。診断条件は、前述した燃料タンク1を含まない流路
を密閉状態として正圧を用いて行われる診断によりバイ
パスバルブ14からパージカットバルブ9までの流路に
リークありと診断された場合であり、かつたとえば圧力
センサ13が正常であり、パージカットバルブ9および
ドレンカットバルブ12など個々のバルブに故障がない
場合である。
【0097】流路を密閉状態として正圧を用いて行われ
る診断によりリークなしと判定された場合に、バイパス
バルブ14は正常に作動していると診断できる。したが
って、このバイパスバルブ14の故障診断を行う必要が
なく、診断のためにパージを停止する時間を抑えられ
る。
【0098】ステップ42で負圧診断条件が成立してい
るかどうかを判定する。負圧診断条件は、たとえば手動
変速機つき車両であれば、ギヤ位置が4速や5速にあ
り、かつ図16に示すマップからエンジン回転数Nと基
本燃料噴射量Tpに基づいて検索される吸入負圧が−3
00mmHg〜−500mmHgの範囲にある場合であ
る。
【0099】これらの診断条件が成立したときは、ステ
ップ43でパージカットバルブ9とドレンカットバルブ
12を共に開き、バイパスバルブ14を閉じた状態か
ら、パージカットバルブ9およびドレンカットバルブ1
2を閉じることで、バイパスバルブ14からパージカッ
トバルブ9までの流路を密閉状態とする。このとき、バ
イパスバルブ14からパージカットバルブ9までの流路
は略大気圧となっている。
【0100】ステップ44でこの密閉状態からパージカ
ットバルブ9を所定時間t6(たとえば10秒間)だけ
開くとともに、パージカットバルブ9を開いてから流路
圧力Pをストアする。このとき、パージコントロールバ
ルブ11は所定流量(たとえば数リットル/min)と
なる開度で開かれている。
【0101】ステップ45でパージカットバルブ9を開
いてから流路圧力Pが最も降下した値を最低圧力ΔP
としてサンプリングする。
【0102】ステップ46でパージカットバルブ9とド
レンカットバルブ12が共に開いたパージ状態から、パ
ージカットバルブ9およびドレンカットバルブ12を閉
じた後、バイパスバルブ14を開くことで、燃料タンク
1からパージカットバルブ9までの流路を密閉状態とす
る。このとき、燃料タンク1からパージカットバルブ9
までの流路は略大気圧となっている。
【0103】ステップ47でこの密閉状態からパージカ
ットバルブ9を所定時間t6だけ開くとともに、パージ
カットバルブ9を開いてから流路圧力Pをストアする。
【0104】ステップ48でパージカットバルブ9を開
いてから流路圧力Pが最も降下した値を最低力ΔP
してサンプリングする。
【0105】ステップ49で各サンプリング値にもとづ
いて|ΔP−ΔP|を所定値p0と比較する。
【0106】|ΔP−ΔP|が所定値p0以上と判
定された場合、ステップ50でバイパスバルブ14の作
動が正常であると診断する。
【0107】|ΔP−ΔP|が所定値p0より小さ
いと判定された場合、ステップ51でバイパスバルブ1
4の作動が不良であると診断し、これを表示するランプ
を点灯させる。
【0108】バイパスバルブ14を閉じてバイパスバル
ブ14とパージカットバルブ9の間で密閉される流路
は、燃料タンク1を含まないのでその容積が小さく、パ
ージカットバルブ9が開いて流路に吸入負圧が導かれる
と、流路圧力Pは急速に降下する。
【0109】一方、バイパスバルブ14を開いて燃料タ
ンク1とパージカットバルブ9の間で密閉される流路
は、燃料タンク1を含むのでその容積は大きいく、パー
ジカットバルブ9が開いて流路に吸入負圧が導かれる
と、流路圧力Pは緩やかに降下する。
【0110】したがって、バイパスバルブ14が正常に
作動してチャージ通路2が全閉されるときは、|ΔP
−ΔP|が所定値p0以上に大きくなる一方、バイパ
スバルブ14が作動不良を起こしてチャージ通路2を全
閉できないときは、|ΔP−ΔP|が所定値D0よ
り小さくなるのである。
【0111】このバイパスバルブ14の故障診断を、前
記燃料タンク4や他のバルブ類のリーク診断と相互して
行うことにより、リーク箇所を特定することができる。
【0112】次に、他の実施例として、バイパスバルブ
14の閉弁した流路密閉状態からパージカットバルブ9
を開弁作動させた後の流路圧力Pが所定値−p4に到達
する時間t7を計測し、バイパスバルブ14の開弁した
流路密閉状態からパージカットバルブ9を計測された時
間t7だけ開弁作動させた後の流路圧力Pを読込み、
このときの流路圧力Pと所定値p5を比較して、バイ
パスバルブ14の作動状態を診断する。
【0113】図17、図18のフローチャートはコント
ロールユニット21において実行されるバイパスバルブ
14の故障診断を行う制御プログラムを示している。図
19は、同じく制御内容を示すタイミングチャートであ
る。
【0114】これについて説明すると、まずステップ6
1で、診断開始条件が成立しているかどうかを判定し、
ステップ62で負圧診断条件が成立しているかどうかを
判定する。
【0115】これらの診断条件が成立したときは、ステ
ップ63でパージカットバルブ9とドレンカットバルブ
12を共に開き、バイパスバルブ14を閉じた状態か
ら、パージカットバルブ9およびドレンカットバルブ1
2を閉じることで、バイパスバルブ14からパージカッ
トバルブ9までの流路を密閉状態とする。このとき、バ
イパスバルブ14からパージカットバルブ9までの流路
は略大気圧となる。
【0116】ステップ64でこの密閉状態からパージカ
ットバルブ9を開くとともに、パージカットバルブ9を
開いてからの時間をカウントする。このとき、パージコ
ントロールバルブ11は所定流量(たとえば数リットル
/min)となる開度で開かれている。
【0117】ステップ65でパージカットバルブ9を開
いてから流路圧力Pが所定値−p4(−20mmHg)
を越えて低下するかどうかを判定する。
【0118】ステップ66でパージカットバルブ9を開
いてから流路圧力Pが所定値−p4を越えて低下したと
きの時間をt7としてサンプリングする。
【0119】ステップ67でパージカットバルブ9とド
レンカットバルブ12が共に開いたパージ状態から、パ
ージカットバルブ9およびドレンカットバルブ12を閉
じた後、バイパスバルブ14を開くことで、燃料タンク
1からパージカットバルブ9までの流路を密閉状態とす
る。このとき、燃料タンク1からパージカットバルブ9
までの流路は略大気圧となる。
【0120】ステップ68でこの密閉状態からパージカ
ットバルブ9を開くとともに、パージカットバルブ9を
開いてからの時間を計測する。
【0121】ステップ69でパージカットバルブ9を開
いてから経過した時間が前記計測時間t7を越えたこと
が判定された場合、ステップ69でそのときの流路圧力
PをPとしてサンプリングする。
【0122】ステップ71でこのサンプリング値P
もとづいて|P−p4|を所定値p5と比較する。
【0123】|P−p4|が所定値p5以上と判定さ
れた場合、ステップ72でバイパスバルブ14の作動が
正常であると診断する。
【0124】|P−p4|が所定値p5より小さいと
判定された場合、ステップ73でバイパスバルブ14の
作動が不良であると診断し、これを表示するランプを点
灯させる。
【0125】この場合、バイパスバルブ14が正常に作
動してチャージ通路2を全閉するときは、密閉される流
路容積が燃料タンク1を含まないで小さいため、圧力降
下速度が高く|P−p4|が所定値p5以上に大きく
なる一方、バイパスバルブ14が作動不良を起こしてチ
ャージ通路2を全閉できないときは、密閉される流路容
積が燃料タンク1まで含むので、圧力降下速度が低く、
|P−p4|が所定値p5より小さくなるのである。
【0126】この実施例の場合、パージカットバルブ9
を開いてから流路圧力Pが所定値−p4を越えて低下し
たときの時間t7がたとえば5秒となったとき、密閉状
態でパージカットバルブ9を開く運転時間はt7+t7
=10秒となり、前記実施例では密閉状態でパージカッ
トバルブ9を開く運転時間がt6+t6=20秒となる
のに比べて、診断時間を大幅に減らすことができる。
【0127】実施例では、バキュームカットバルブ3を
バイパスする通路にバイパスバルブ14を設けている
が、バキュームカットバルブ3の代わりにチャージ通路
2をコントロールユニット21からの信号により開閉す
るバルブを設けてもよい。
【0128】実施例ではパージカットバルブ9とパージ
コントロールバルブ11を区別して使っているが、パー
ジコントロールバルブ11だけしか設けられないとき
は、このパージコントロールバルブ11が実施例でいう
パージカットバルブ9として機能することになる。実施
例のパージカットバルブ9は、ダイヤフラムアクチュエ
ータ9aと三方電磁弁9bとからなるものであるが、バ
ージカットバルブを、コントロールユニットからの信号
で開閉する電磁式のON,OFFバルブで構成すること
もできる。
【0129】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、所定の診断条件
でチャージ通路のバルブが閉弁した燃料タンクを含まな
い流路の密閉状態からパージカットバルブを開弁作動さ
せた後の流路圧力Pの検出値をPを、バルブが開弁し
た燃料タンクを含む流路の密閉状態からパージカットバ
ルブを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をP
比較して、両者の間に大きな差があった場合に、チャー
ジ通路のバルブが設定された通り正常に開閉作動してお
り故障がないものと診断する構成としたため、チャージ
通路のバルブについて故障ありの診断を個別に行うこと
が可能となり、故障箇所を特定して修理を容易に行うこ
とができる。この結果、チャージ通路のバルブが故障し
たまま放置されて、エンジンの空燃比を乱すことを防止
できる。
【0130】請求項2記載の発明は、サンプリングされ
た圧力PがPより低い場合に、チャージ通路のバル
ブが設定された通り正常に開閉作動しており故障がない
ものと診断したため、チャージ通路のバルブについて故
障ありの診断を個別に行うことが可能となる。
【0131】請求項3記載の発明は、所定の診断条件で
チャージ通路のバルブが閉弁した燃料タンクを含まない
流路の密閉状態からパージカットバルブを開弁作動させ
た後流路圧力Pの変化速度|P/Δtを、チャージ通
路のバルブが開弁した燃料タンクを含む流路の密閉状態
からパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
Pの変化速度ΔP/Δtと比較して、両者の間に大き
な差があった場合に、チャージ通路のバルブが設定され
た通り正常に開閉作動しており故障がないものと診断す
る構成としたため、チャージ通路のバルブについて故障
ありの診断を個別に行うことが可能となり、故障箇所を
特定して修理を容易に行うことができる。この結果、チ
ャージ通路のバルブが故障したまま放置されて、エンジ
ンの空燃比を乱すことを防止できる。
【0132】請求項4記載の発明は、サンプリングされ
た流路圧力Pの変化速度ΔP/ΔtがΔP/Δtよ
り高い場合に、チャージ通路のバルブが設定された通り
正常に開閉作動しており故障がないものと診断したた
め、チャージ通路のバルブについて故障ありの診断を個
別に行うことが可能となる。
【0133】請求項5記載の発明は、所定の診断条件で
パージカットバルブを閉じ、かつドレンカットバルブを
開いて燃料タンクからパージカットバルブまでの流路を
大気に開放した後に、パージカットバルブを開弁作動さ
せた後の流路圧力Pの検出する構成としたため、圧力P
およびPの検出精度を高められ、チャージ通路のバ
ルブが故障しているかどうかを正確に診断することがで
きる。
【0134】請求項6記載の発明は、燃料タンクを含ま
ない流路の密閉状態からパージカットバルブを開弁作動
させた後の流路圧力Pが所定値−p4を越えて低下する
までにかかる時間を時間t7としてサンプリングし、燃
料タンクを含む流路の密閉状態からパージカットバルブ
をサンプリングされた時間t7だけ開弁作動させた後流
路圧力Pを圧力Pとしてサンプリングし、サンプリン
グされた値Pと−p4にもとづいて|P−p4|を
所定値p5と比較することにより、|P−p4|≧p
5となる場合に、チャージ通路のバルブが設定された通
り正常に開閉作動しており故障がないものと診断する構
成としたため、チャージ通路のバルブについてリ故障あ
りの診断を個別に行うことが可能となるとともに、診断
時間を短くして耐久性を維持することができる。
【0135】請求項7記載の発明は、燃料タンクを含む
流路の密閉状態において、流路圧力Pが所定値p1以上
あるときは、燃料タンクにリークなしと判定すること
で、燃料タンクについて燃料タンクについてリークなし
の診断を個別に行うことが可能となる。
【0136】さらに、流路圧力Pが所定値p1以上にあ
るときの流路圧力DP1をサンプリングし、チャージ通
路のバルブの閉弁から所定時間t2経過後の流路圧力D
P2をサンプリングし、2つのサンプリングされた流路
圧力DP1とDP2にもとづいてリークがあるかどうか
が判定されると、チャージ通路のバルブからパージカッ
トバルブまでの流路についてリークなしの診断を個別に
行うことが可能となる。
【0137】チャージ通路のバルブからパージカットバ
ルブまでの流路についてリークがないと判定された場
合、所定の診断条件でチャージ通路のバルブが閉弁した
燃料タンクを含まない流路の密閉状態からパージカット
バルブを開弁作動させた後の流路圧力Pの検出値をP
を、チャージ通路のバルブが開弁した燃料タンクを含む
流路の密閉状態からパージカットバルブを開弁作動させ
た後の流路圧力Pの検出値をPと比較して、両者の間
に大きな差があった場合に、チャージ通路のバルブが設
定された通り正常に開閉作動しており故障がないものと
診断する一方、両者の間に大きな差がなかった場合に、
チャージ通路のバルブが開弁したまま閉弁しないか、あ
るいは閉弁したまま開弁しないいずれかに故障があるも
のと診断する。
【0138】チャージ通路のバルブからパージカットバ
ルブまでの流路についてリークがないと判定された場
合、チャージ通路のバルブは正常に作動しているため、
チャージ通路のバルブを開閉する診断を行わないで済
み、診断によりパージを中止する時間が短くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のシステム図。
【図2】バキュームカットバルブ3の流量特性図。
【図3】圧力センサ13の出力特性図。
【図4】正圧を用いてのリーク診断時の圧力変化を示す
波形図。
【図5】負圧を用いてのリーク診断時にリークなしと診
断されるときの圧力変化を示す波形図。
【図6】負圧を用いてのリーク診断時にリークありと診
断されるときの圧力変化を示す波形図。
【図7】リーク診断を説明するためのフローチャート。
【図8】リーク診断を説明するためのフローチャート。
【図9】リーク診断を説明するためのフローチャート。
【図10】リーク診断を説明するためのフローチャー
ト。
【図11】正圧診断条件の判定を説明するためのフロー
チャート。
【図12】所定値ΔT1の特性図。
【図13】所定値TMEVDの特性図。
【図14】他の実施例におけるリーク診断を説明するた
めのフローチャート。
【図15】リーク診断時の圧力変化を示す波形図。
【図16】診断領域を設定した特性図。
【図17】さらに他の実施例におけるリーク診断を説明
するためのフローチャートの前半部分。
【図18】同じくフローチャートの後半部分。
【図19】リーク診断時の圧力変化を示す波形図。
【図20】請求項1記載の発明のクレーム対応図。
【図21】請求項3記載の発明のクレーム対応図。
【図22】請求項5記載の発明のクレーム対応図。
【図23】請求項6記載の発明のクレーム対応図。
【図24】請求項7記載の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 チャージ通路 3 バキュームカットバルブ 4 キャニスタ 6 パージ通路 7 吸気絞り弁 8 吸気管 9 パージカットバルブ 11 パージコントロールバルブ 12 ドレンカットバルブ 13 圧力センサ 14 バイパスバルブ 21 コントロールユニット a 燃料タンク b キャニスタ c 吸気絞り弁 d 吸気管 e パージ通路 f パージカットバルブ g ドレンカットバルブ h 流路開閉手段 i Pのサンプリング手段 j 流路開閉手段 k Pのサンプリング手段 l 故障診断手段 m ΔP/Δtのサンプリング手段 n ΔP/Δtのサンプリング手段 o 大気開放手段 p 大気開放手段 r 故障診断手段 s チャージ通路 t バルブ u 流路圧力検出手段 y 圧力低下時間サンプリング手段 z パージカットバルブを開く手段 A 最低圧力Pのサンプリング手段 B 故障診断手段 C 流路密閉手段 E 判定手段 F 圧力サンプリング手段 G チャージ通路を閉塞する手段 H 圧力サンプリング手段 I リーク診断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 G05B 23/02 302

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニ
    スタに導くチャージ通路と、 このチャージ通路を開閉するバルブと、 前記キャニスタと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通す
    るパージ通路と、 このパージ通路を開閉するパージカットバルブと、 前記キャニスタに新気を導入する通路を開閉するドレン
    カットバルブと、 前記チャージ通路のバルブと前記パージカットバルブま
    での流路の圧力Pを検出する手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを閉じ、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを開き、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 このサンプリングされた圧力PをPと比較して前記
    チャージ通路のバルブに故障があるかどうかを診断する
    手段と、 を設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置の診断装
    置。
  2. 【請求項2】前記サンプリングされた圧力PがP
    り低い場合に、前記チャージ通路のバルブに故障がない
    ものと診断する構成としたことを特徴とする請求項1記
    載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  3. 【請求項3】燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニ
    スタに導くチャージ通路と、 このチャージ通路を開閉するバルブと、 前記キャニスタと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通す
    るパージ通路と、 このパージ通路を開閉するパージカットバルブと、 前記キャニスタに新気を導入する通路を開閉するドレン
    カットバルブと、 前記チャージ通路のバルブと前記パージカットバルブま
    での流路の圧力Pを検出する手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを閉じ、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの変化速度ΔP/Δtをサンプリングする手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを開き、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの変化速度ΔP/Δtをサンプリングする手段と、 このサンプリングされた流路圧力Pの変化速度ΔP
    ΔtをΔP/Δtと比較して前記チャージ通路のバル
    ブに故障があるかどうかを診断する手段と、 を設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置の診断装
    置。
  4. 【請求項4】前記サンプリングされた流路圧力Pの変化
    速度ΔP/ΔtがΔP/Δtより高い場合に、前記
    チャージ通路のバルブに故障がないものと診断する手段
    を設けたことを特徴とする請求項3記載の蒸発燃料処理
    装置の診断装置。
  5. 【請求項5】燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニ
    スタに導くチャージ通路と、 このチャージ通路を開閉するバルブと、 前記キャニスタと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通す
    るパージ通路と、 このパージ通路を開閉するパージカットバルブと、 前記キャニスタに新気を導入する通路を開閉するドレン
    カットバルブと、 前記チャージ通路のバルブと前記パージカットバルブま
    での流路の圧力Pを検出する手段と、 所定の診断条件でパージカットバルブを閉じ、かつドレ
    ンカットバルブを開いて前記燃料タンクから前記パージ
    カットバルブまでの流路を大気に開放する手段と、 この流路の大気開放状態から前記チャージ通路のバルブ
    を閉じ、前記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パー
    ジカットバルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 所定の診断条件でパージカットバルブを閉じ、かつドレ
    ンカットバルブを開いて前記燃料タンクから前記パージ
    カットバルブまでの流路を大気に開放する手段と、 この流路の大気開放状態から前記チャージ通路のバルブ
    を開き、前記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パー
    ジカットバルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 このサンプリングされた圧力PをPと比較して前記
    チャージ通路のバルブに故障があるかどうかを診断する
    手段と、 を設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置の診断装
    置。
  6. 【請求項6】燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニ
    スタに導くチャージ通路と、 このチャージ通路を開閉するバルブと、 前記キャニスタと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通す
    るパージ通路と、 このパージ通路を開閉するパージカットバルブと、 前記キャニスタに新気を導入する通路を開閉するドレン
    カットバルブと、 前記チャージ通路のバルブと前記パージカットバルブま
    での流路の圧力Pを検出する手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを閉じ、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pが所定値−p4を越えて低下するまでにかかる時間を
    t7としてサンプリングする手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを開き、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを前記時間t7だけ開いた後の
    流路圧力Pを圧力Pとしてサンプリングする手段と、 |P−p4|が所定値p5以上となるときに、前記チ
    ャージ通路のバルブに故障がないものと診断する手段
    と、 を設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置の診断装
    置。
  7. 【請求項7】燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニ
    スタに導くチャージ通路と、 このチャージ通路を開閉するバルブと、 前記キャニスタと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通す
    るパージ通路と、 このパージ通路を開閉するパージカットバルブと、 前記キャニスタに新気を導入する通路を開閉するドレン
    カットバルブと、 前記チャージ通路のバルブと前記パージカットバルブま
    での流路の圧力Pを検出する手段と、 所定の診断条件で前記ドレンカットバルブと前記パージ
    カットバルブを閉じ、前記チャージ通路のバルブを開い
    て前記燃料タンクから前記パージカットバルブまでの流
    路を密閉状態とする手段と、 この燃料タンクを含む密閉状態での流路圧力Pが所定値
    p1以上あるかどうかを判定する手段と、 この判定結果より流路圧力Pが所定値p1以上あるとき
    の流路圧力Pを圧力DP1としてサンプリングする手段
    と、 このサンプリング後で前記チャージ通路のバルブを閉じ
    る手段と、 前記チャージ通路のバルブの閉弁から所定時間t2経過
    後の流路圧力Pを圧力DP2としてサンプリングする手
    段と、 2つのサンプリングされた圧力DP2とDP1にもとづ
    いてリークがあるかどうかを判定する手段と、 この判定結果によりリークがあると判定された場合に所
    定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを閉じ、前記
    ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバル
    ブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 所定の診断条件で前記チャージ通路のバルブを開き、前
    記ドレンカットバルブを閉じ、かつ前記パージカットバ
    ルブを閉弁状態から開弁作動させる手段と、 このパージカットバルブを開弁作動させた後の流路圧力
    Pの検出値をPとしてサンプリングする手段と、 このサンプリングされた圧力PをPと比較して前記
    チャージ通路のバルブに故障があるかどうかを診断する
    手段と、 を設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置の診断装
    置。
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