JPH0733985A - 型取り用シリコーンゴム組成物 - Google Patents

型取り用シリコーンゴム組成物

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JPH0733985A
JPH0733985A JP18008193A JP18008193A JPH0733985A JP H0733985 A JPH0733985 A JP H0733985A JP 18008193 A JP18008193 A JP 18008193A JP 18008193 A JP18008193 A JP 18008193A JP H0733985 A JPH0733985 A JP H0733985A
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修二 千葉
Shunichi Kogure
俊一 小暮
Hiroyuki Ota
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ケイ素原子に結合した1価の脂肪族不
飽和炭化水素基を1分子中に2個以上有するポリオルガ
ノシロキサン、(B)ポリオルガノハイドロジェンシロ
キサン、(C)白金系化合物および(D)酸化チタンを
10〜40重量%含む無機質充填剤を含むことを特徴と
する型取り用シリコーンゴム組成物。 【効果】 硬化後の組成物は、優れた離型性を示し、ウ
レタン樹脂またはエポキシ樹脂に対して優れた型取り耐
久性を示す。プロトタイプ成形にとくに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は付加反応型の型取り用シ
リコーンゴム組成物に関し、さらに詳しくは、試作モデ
ルの成形、すなわちプロトタイプ成形など、高度の離型
性を要する型取りにおいて型取り材として用いる際に、
硬化して得られたシリコーンゴム型からの、複製品であ
るウレタン樹脂やエポキシ樹脂の成形品の離型性が優
れ、型取り回数が著しく改良される型取り用組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーンゴムは、その優れた耐
熱性、耐寒性、電気特性などを生かして、いろいろな分
野で広く利用されている。とくに、その離型性の良いこ
とから、型取り材として用いられてきた。近年、電子機
器、事務機、家庭電器、自動車部品などの分野で、商品
開発段階や商品見本作成などの際に用いるプロトタイプ
成形が、その費用や所要期間の改善に効果的であること
に着目され、とくに作業性の点で、付加反応型の液状シ
リコーンゴムが多用されるようになってきた。
【0003】付加反応を用いるシリコーンゴムは、型取
り材として好ましい成形特性を有するが、プロトタイプ
の成形に用いるウレタン樹脂やエポキシ樹脂の機械的特
性が改良されるにつれて、シリコーンゴム型からの離型
性が悪くなる傾向が見られる。
【0004】このことに加えて、近年、プロトタイプの
製造コストを低減する傾向がいっそう強まったことによ
り、型取り回数や作業性などについて、大幅な見直しと
改善が求められている。
【0005】このような問題を解決するために、型取り
材の付加反応に関与するベースポリマー、架橋剤および
触媒の系と、配合剤との両面からのアプローチがなされ
ている。前者としては、たとえば特開昭58−1935
7号公報に開示されているように、低分子ポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンを除去した架橋剤を配合する
方法が例示され、また後者としては、特開昭58−22
5152号公報のように、非反応性シリコーンオイルを
配合する方法が例示されている。しかしながら、前者だ
けでは、本発明に課せられた高い要求水準に対しては十
分な結果が得られず、後者では架橋にあずからないシリ
コーンオイルを大量に配合するために、型材の機械的強
度の低下を招きやすく、またオイルが滲出するために複
製品が汚損するので、用途によっては好ましくない。ま
た、特開昭50−66533号公報には、縮合反応型の
液状シリコーンゴム組成物に非反応性シリコーンオイル
と酸化チタンとを配合することにより、離型性が向上す
ることが開示されているが、この場合、併用する他の充
填剤の種類と量が限定されるという問題がある。
【0006】さらに、プロトタイプを成形する作業面で
の対策として、型に外部離型剤を頻繁に塗布することも
行われている。しかし、この方法は作業を煩雑にするば
かりでなく、得られた複製品の表面に離型剤が移行し
て、該複製品に塗装またはメッキを施す際に、有機溶媒
やフロンによる洗浄を必要とするため、作業環境の悪化
や公害を招くおそれがあり、その予防策を講ずる必要が
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高性
能のウレタン樹脂やエポキシ樹脂を用いて複製品を製造
する際に、前述のように複製品を汚損することがなく、
機械的強度と複製品の離型性に優れて型取り回数を多く
できる、とくにプロトタイプなど、高度の離型性を要す
る型取りに適したシリコーンゴム組成物を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果、型取り用シリコ
ーンゴム組成物に配合する充填剤のうちの特定の構成比
を酸化チタンとすることにより、硬化後の型からの複製
品の離型性能が著しく向上して、本発明の目的を達成す
ることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の型取り用シリコーンゴ
ム組成物は、 (A)ケイ素原子に結合した1価の脂肪族不飽和炭化水
素基を1分子中に2個以上有するポリオルガノシロキサ
ン100重量部; (B)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個
以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、
(A)成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対
して、ケイ素原子に結合した水素原子の数が0.5〜5
個となるような量; (C)白金系化合物、(A)に対して白金原子換算1〜
100重量ppm ;および (D)平均粒径0.1〜10μm の酸化チタンを10〜
40重量%含む無機質充填剤、5〜200重量部で、か
つ酸化チタンの量が1〜20重量部になる量を含むこと
を特徴とする。
【0010】本発明で用いられる(A)成分のポリオル
ガノシロキサンは、本発明において、型取り材のベース
ポリマーとなる成分である。この(A)成分は、ケイ素
原子に結合した1価の脂肪族不飽和炭化水素基を1分子
中に2個以上有し、付加反応により網状構造を形成する
ことができるものであれば、どのようなものであっても
よい。
【0011】1価の脂肪族不飽和炭化水素基としては、
ビニル、アリル、1−ブテニル、1−ヘキセニルなどが
例示されるが、合成が容易で、また硬化前の組成物の流
動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点か
ら、ビニル基が最も有利である。
【0012】(A)成分のケイ素原子に結合した他の有
機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどの
アルキル基;フェニルなどのアリール基;ベンジル、2
−フェニルエチル、2−フェニルプロピルなどのアラル
キル基;クロロメチル、クロロフェニル、2−シアノエ
チル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭
化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易であ
って、機械的強度および硬化前の流動性などの特性のバ
ランスが優れているという点から、メチル基が最も好ま
しい。
【0013】1価の脂肪族不飽和炭化水素基は、ポリオ
ルガノシロキサン(A)の分子鎖の末端または途中のい
ずれに存在してもよく、その双方に存在してもよいが、
硬化後の組成物に優れた機械的性質を与えるためには、
直鎖状の場合、少なくともその両末端に存在しているこ
とが好ましい。
【0014】また、シロキサン骨格は、直鎖状でも分岐
状であってもよい。硬化後の組成物の機械的特性を向上
させ、プロトタイプ用など、複雑な形状の型取りに用い
るためには、直鎖状のポリジオルガノシロキサンと分岐
状のポリオルガノシロキサンとを混合して用いることが
好ましい。これらの混合物を用いる場合、硬化物の機械
的強度や弾性率を上げるためには、(A)成分のポリオ
ルガノシロキサン中に、R3 SiO1/2 単位およびSi
2 単位ならびに必要に応じてR2 SiO単位(Rは前
記の有機基を表し、1分子中少なくとも2個、好ましく
は3個以上は1価の脂肪族不飽和炭化水素基である)か
らなる分岐状ポリオルガノシロキサンが2〜50重量%
配合され、残余が直鎖状の、両末端が1価の脂肪族不飽
和炭化水素基で封鎖されたポリジオルガノシロキサンか
らなる混合物を用いることが好ましい。
【0015】(A)成分の重合度は特に限定されない
が、硬化前の組成物が良好な流動性および作業性を有
し、硬化後の組成物が適度の弾性を有するには、25℃
における粘度が500〜500,000cPのものが好ま
しく、1,000〜100,000cPのものがとくに好
ましい。
【0016】本発明で用いられる(B)成分のポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に含まれるヒ
ドロシリル基が(A)成分中の1価の脂肪族不飽和炭化
水素基への付加反応を行うことにより、(A)成分の架
橋剤として機能するものであり、硬化物を網状化するた
めに、該付加反応に関与する、ケイ素原子に結合した水
素原子を少なくとも3個有している。
【0017】シロキサン単位のケイ素原子に結合した有
機基としては、前述の(A)成分における1価の不飽和
脂肪族炭化水素基以外の有機基と同様のものが例示さ
れ、それらの中でも、合成が容易な点から、メチル基が
最も好ましい。
【0018】(B)成分におけるシロキサン骨格は、直
鎖状、分岐状および環状のいずれであってもよい。ま
た、これらの混合物を用いてもよい。
【0019】(B)成分の重合度は特に限定されない
が、同一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合した
ポリオルガノハイドロジェンシロキサンは合成が困難な
ので、3個以上のシロキサン単位からなることが好まし
い。
【0020】(B)成分の具体例としては、以下のよう
なものが例示される。 a.(CH3)2 HSiO1/2 単位とSiO2 単位からな
る分岐状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン。 b.次式:
【0021】
【化1】
【0022】(式中、pは3〜100の整数を表し;q
は0〜100の整数を表す)で示される直鎖状ポリオル
ガノハイドロジェンシロキサン。 c.次式:
【0023】
【化2】
【0024】(式中、pは1〜100の整数を表し;q
は0〜100の整数を表す)で示される直鎖状ポリオル
ガノハイドロジェンシロキサン。
【0025】(B)成分の配合量は、(A)成分中の1
価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して(B)成分中
のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜5個、好ま
しくは1〜3個となるような量である。上記の水素原子
の存在比が0.5未満となるような量では、硬化が完全
に終了しないため、組成物を硬化して得られる型が粘着
性を帯び、母型からシリコーンゴム型を成形する場合の
離型性、また型取りして得られる複製品の該シリコーン
ゴム型に対する離型性が低下する。逆に、該存在比が5
を越えるような量の場合は、硬化の際に発泡が起こりや
すく、それが母型とシリコーンゴム型の界面およびシリ
コーンゴム型と型取りして得られる複製品の界面にたま
って、表面状態の良くない型や複製品を与えるのみなら
ず、得られたシリコーンゴム型が脆くなり、樹脂の注型
回数の低下、すなわち型取り寿命の低下をもたらした
り、型の機械的強度が低下したりする。
【0026】本発明で用いられる(C)成分の白金系化
合物は、(A)成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基
と(B)成分中のヒドロシリル基との間の付加反応を促
進させるための触媒であり、常温付近において硬化反応
の触媒能が良好であるという点で優れている。
【0027】白金系化合物としては、塩化白金酸、塩化
白金酸とアルコールの反応生成物、白金−オレフィン錯
体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯
体などが例示される。
【0028】このうち、(A)成分および(B)成分へ
の溶解性や、触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とア
ルコールの反応生成物および白金−ビニルシロキサン錯
体などが好ましい。
【0029】(C)成分の配合量は、(A)成分に対
し、白金原子換算で1〜100ppm 、好ましくは2〜5
0ppm である。1ppm 未満の場合は、硬化速度が遅く、
硬化が完全に終了しないため、シリコーンゴム型が粘着
性を帯びて、母型からのシリコーンゴム型の離型性およ
びシリコーンゴム型からの複製品の離型性が低下する。
100ppm を越えると、硬化速度が過度に早まるために
各成分を配合した後の作業性が損なわれ、また不経済で
もある。
【0030】本発明における(D)成分の無機質充填剤
は、組成物の硬化物に機械的性質を付与するものであ
る。このようなものとしては、煙霧質シリカ、沈殿シリ
カ、溶融シリカ、粉砕石英、けいそう土などのシリカ系
粉末や、それらをポリオルガノシロキサン、ヘキサメチ
ルジシラザンなどのケイ素化合物で表面処理したもの;
また炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラックなどの粉末が
例示される。無機質充填剤の量は、硬化によって得られ
るシリコーンゴム型に良好な機械的特性を与えることか
ら、5〜200重量部である。
【0031】本発明の特徴は、(D)成分である上述の
無機質充填剤のうちの10〜40重量%が酸化チタンで
あり、かつ、該酸化チタンの量が1〜20重量部になる
量であることで、これにより、本発明の組成物を硬化さ
せて得たシリコーンゴム型に、極めて良好な型取り性能
を付与することが可能になる。この酸化チタンはTiO
2 で示されるもので、一般にはこのような硬化性ゴム組
成物の白色系着色用顔料として少量(無機質充填剤中、
1〜5%程度)配合されることがあるが、本発明におい
ては、付加反応型シリコーンゴム組成物においてさらに
酸化チタンの配合量を増すことによって、前述の効果を
生じることを見出したものである。
【0032】酸化チタンの配合量は、前述のように酸化
チタンの量として1〜20重量部であり、また(D)成
分のうちの10〜40重量%、好ましくは15〜40重
量%を占める。(D)成分中10重量%未満、または酸
化チタンの量として1重量部未満では、硬化によって得
たシリコーンゴム型の離型性が十分でなく、少量の酸化
チタンの添加により、かえって離型性を損う場合もあ
る。一方、(D)成分中40重量%、または酸化チタン
として20重量部を越えると、機械的特性が低下して、
型取り用として十分な性能を発揮できない。
【0033】このような酸化チタンは、その製法からは
硫酸法によるものと塩素法によるものとがあり、その結
晶構造からもルチル型とアナタース型の2種類がある
が、本発明の効果を発揮するためには、塩素法によるル
チル型のものがより好ましい。また、本発明の目的であ
る良好な離型性を得るためには、酸化チタンの平均粒径
は、0.1〜10μm であることが必要である。0.1
μm 未満では離型性を向上させる効果がない。また10
μm を越えてもその効果がないばかりか、組成物を硬化
して得られたシリコーンゴム型の機械的特性や表面状態
に悪影響を及ぼす。
【0034】該酸化チタンはそのまま用いることも可能
であるが、環状ポリオルガノシロキサン、鎖状ポリオル
ガノシロキサンまたは有機シラザン化合物などで表面処
理されたものが好ましく、表面処理剤としてはヘキサメ
チルジシラザンのような有機シラザン化合物がより好ま
しい。表面処理は、一般の補強性シリカ充填剤を処理す
る方法に準じて行うことができる。酸化チタンを(A)
成分および/または残余の(D)成分と混合した後の混
合物を、上述と同様の方法で表面処理をすることもでき
る。
【0035】(D)成分の配合量は、上述の酸化チタン
の量を満足させるという前提で、(A)成分100重量
部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜100
重量部である。5重量部未満では硬化後の組成物に型取
り材として十分な機械的性質を付与できず、200重量
部を越えるとゴム弾性や伸びが不足して、型取りの際の
作業性が悪くなり、また複製品を取出す際に型の破損を
起こすことがある。
【0036】本発明の組成物に、さらに必要に応じて、
適量の非反応性の油状ポリオルガノシロキサンを配合す
ることによって、該油状ポリオルガノシロキサンと前述
の酸化チタンとの相互作用により、さらに離型性を増し
て、効果的な型取り作業を行うことが可能である。この
油状ポリオルガノシロキサンは、平均単位式R1 aSiO
(4-a)/2 、(式中、R1 はメチル基またはフェニル基を
表し;aは1.98〜2.02の数を表す)で示され
る、反応性の基を実質的に含有しないもので、直鎖状で
も分岐状でもよく、25℃における粘度は100〜10
0,000cPであり、好ましくは1,000〜50,0
00cPである。粘度が100cP未満ではシリコーンゴム
型表面への初期のブリード量が大きく、100,000
cPを越えるものは効果がない。
【0037】このような油状ポリオルガノシロキサンの
配合量は、(A)成分100重量部に対して15重量部
以下であり、1〜10重量部が好ましい。配合量が15
重量部を越えると、油状ポリオルガノシロキサンのシリ
コーンゴム型表面へのブリード量が過大になって、複製
品への付着量が多くなり、そのため、複製品を有機溶媒
などで洗浄する必要がある。また、型の寸法精度が悪く
なるなどの不具合を生ずる。
【0038】また、本発明の型取り用シリコーンゴム組
成物の室温における硬化時間を長くして作業性を改善す
るために、アセチレン化合物、マレイン酸ジアリル、ト
リアリルイソシアヌレート、ニトリル化合物または有機
過酸化物のような硬化遅延剤を配合してもよい。そのほ
か、必要に応じて顔料、可塑剤などを配合してもよい。
【0039】本発明の組成物は、通常、(B)成分を含
む成分群と(C)成分を含む成分群とをそれぞれ別個に
保存しておき、使用直前に両成分を均一に混合してから
使用するが、硬化遅延剤の存在下に全成分を同一容器内
に保存することも可能である。硬化は室温でも可能であ
るが、条件に応じて150℃までの加熱により、硬化を
促進させてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によって、非反応性シリコーンオ
イルを配合しなくても、硬化して、優れた離型性を示
し、機械的特性を改善されたタイプのウレタン樹脂また
はエポキシ樹脂に対しても優れた型取り耐久性を示すシ
リコーンゴム型となるシリコーンゴム組成物が得られ
る。本発明の組成物から得られるシリコーンゴム型は、
型取りの際に外部離型剤を塗布する必要がない。さら
に、シリコーンゴム型を用いて得られる複製品に塗装や
メッキを施す前に溶剤による洗浄を行う必要もないの
で、成形作業ならびにそれに付随する全作業を含めて、
作業時間の短縮と大幅なコストの低減が可能になる。
【0041】本発明の型取り用シリコーンゴム組成物
は、上記の利点を生かして、プロトタイプ成形など、高
度の離型性を要する型取りの分野で、とくに有用であ
る。
【0042】
【実施例】以下の実施例および比較例によって、本発明
をさらに具体的に説明する。本発明は、これらの実施例
によって限定されるものではない。以下の実施例および
比較例において、部は重量部を表し、粘度は25℃にお
ける値を示す。
【0043】実施例および比較例に用いたポリシロキサ
ンは、次のとおりである。 A−1:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され
た、粘度3,000cPのポリジメチルシロキサン A−2:トリメチルシロキシ単位、ジメチルビニルシロ
キシ単位およびSiO2 単位をモル比3.5:1:5.
5で含有する分岐状ポリメチルビニルシロキサン B−1:Si−H基を0.9重量%含有する、両末端が
トリメチルシリル基で封鎖された、粘度20cPのポリメ
チルハイドロジェンシロキサン F−1:両末端がトリメチルシリル基で封鎖された、粘
度10,000cPのポリジメチルシロキサン F−2:両末端がトリメチルシリル基で封鎖された、粘
度100cPのポリジメチルシロキサン
【0044】実施例1 ベースポリマーとしてA−1を100部とA−2を10
部用い、これに無機質充填剤としてアエロジル200
(商品名、煙霧質シリカ、日本アエロジル(株)製)3
0部、ヘキサメチルジシラザンで表面処理した平均粒径
3μm のルチル型酸化チタン粉末8部、架橋剤としてB
−1を3部、および非反応性シリコーンオイルとしてF
−1を7部加えて、均一になるまで混練した。ついで触
媒として、塩化白金酸をイソプロピルアルコールに1重
量%溶解した溶液を、上記のベースオイルに対して白金
原子として20ppm になる量配合し、混練して均一に分
散させることにより、本発明の組成物を調製した。この
組成物の見掛粘度は50,000cPであり、型に容易に
流し込める流動性を示した。
【0045】これを厚さ2mmの金型に流し込み、室温で
24時間放置してシート状硬化物を得た。このシート状
硬化物を60℃で60分間加熱して、完全硬化させた。
この硬化物のJIS K6301による物理的性質は、
硬さ40(JIS A)、引張強さ40kgf/cm2 、伸び
350%、引裂強さ25kgf/cm(JIS A)であっ
た。
【0046】前述の組成物を型材料として用い、プロト
タイプ用樹脂として下記のウレタン樹脂およびエポキシ
樹脂を用いて、それぞれの樹脂に対する型取り性能の試
験を行った。 ウレタン樹脂:ハイキャスト3075(商品名、二包装
型、国際ケミカル(株)製) エポキシ樹脂:CEP−5(商品名、二包装型、国際ケ
ミカル(株)製)
【0047】すなわち、縦10cm、横15cm、高さ10
cmの容器中にABS樹脂製の母型を置き、それを包むよ
うに容器に組成物を流しこみ、室温で24時間放置し、
ついで60℃で2時間加熱した。硬化物から母型を取り
出し、シリコーンゴム型を得た。このシリコーンゴム型
を用い、前記のプロトタイプ用樹脂を注入して硬化さ
せ、複製品を得た。ついで、複製品の作成を繰り返し、
プロトタイプ用樹脂が型に接着するまでの回数を調べ
た。
【0048】実施例2〜4、比較例1〜3 実施例1と同様の手順によって、表1に示す配合の実施
例組成物および比較例組成物を調製した。なお、実施例
3には、平均粒径3μm ルチル型酸化チタン粉末を、表
面処理を行わずにそのまま用いた。これらの組成物を用
いて、実施例1と同様の複製品作成試験を行った。その
結果を、実施例1の結果とともに表1にまとめた。
【0049】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素原子に結合した1価の脂肪
    族不飽和炭化水素基を1分子中に2個以上有するポリオ
    ルガノシロキサン100重量部; (B)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個
    以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、
    (A)成分中の1価の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対
    して、ケイ素原子に結合した水素原子の数が0.5〜5
    個となるような量; (C)白金系化合物、(A)に対して白金原子換算1〜
    100重量ppm ;および (D)平均粒径0.1〜10μm の酸化チタンを10〜
    40重量%含む無機質充填剤、5〜200重量部で、か
    つ酸化チタンの量が1〜20重量部になる量を含む型取
    り用シリコーンゴム組成物。
JP5180081A 1993-07-21 1993-07-21 型取り用シリコーンゴム組成物 Expired - Fee Related JP3020386B2 (ja)

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KR100588300B1 (ko) * 2005-09-22 2006-06-12 주식회사 한국로보트 압전세라믹 액츄에이터
CN109593364A (zh) * 2018-10-24 2019-04-09 桂林裕天新材料有限公司 一种长时间、连续耐高温的硅橡胶混炼胶及其制备方法
JP2020193260A (ja) * 2019-05-27 2020-12-03 信越化学工業株式会社 型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型

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