JPH07336831A - 地下管路ケーブルの引抜き方法と引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック - Google Patents

地下管路ケーブルの引抜き方法と引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック

Info

Publication number
JPH07336831A
JPH07336831A JP12867994A JP12867994A JPH07336831A JP H07336831 A JPH07336831 A JP H07336831A JP 12867994 A JP12867994 A JP 12867994A JP 12867994 A JP12867994 A JP 12867994A JP H07336831 A JPH07336831 A JP H07336831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
pulling
chuck
cylindrical holder
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12867994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2631272B2 (ja
Inventor
Tatsuo Fukui
達男 福井
Toshio Okina
寿雄 翁
Toshiro Sugiyama
稔郎 杉山
Seiji Matsunaga
清二 松永
Tomohiro Mashiba
知弘 真柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANSAI SYST MAINTENANCE KK
NASU DENKI SHOJI KK
Original Assignee
KANSAI SYST MAINTENANCE KK
NASU DENKI SHOJI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KANSAI SYST MAINTENANCE KK, NASU DENKI SHOJI KK filed Critical KANSAI SYST MAINTENANCE KK
Priority to JP12867994A priority Critical patent/JP2631272B2/ja
Publication of JPH07336831A publication Critical patent/JPH07336831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2631272B2 publication Critical patent/JP2631272B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用されなくなった地下管路ケーブルを、そ
の端部を確実に掴持して該ケーブル軸方向と平行に強い
力で牽引でき、管路内面との固着を外して容易に能率よ
くかつ安全に引抜くことができるようにする。 【構成】 不用な地下管路ケーブルKを引抜く際、マン
ホール等Bにおいて、一対のジャッキ装置7,7を、ケ
ーブル端部k1が露出している壁面b1に当接した架台
1により支持し、該ケーブル端部k1を挟んでその両側
にケーブル軸方向と平行に配する。筒状ホルダー21の
内周部に挿入した締付け部材22を、筒状ホルダー21
のケーブル引抜き方向の牽引作用によりケーブルの所要
長さ範囲を締付け掴持できるようにしたケーブルチャッ
ク20を、該ケーブル端部k1にセットしておいて、両
ジャッキ装置7,7によりケーブルチャック20をケー
ブル軸方向に牽引することにより、ケーブルKを管路と
の密着を外して引抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、死線となって放置され
ている残置ケーブル等の不用な地下管路ケーブルを抜去
するためのケーブル引抜き方法と引抜き装置および引抜
き用ケーブルチャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】地下管路
に布設されている通信ケーブル等を、その使用を廃止し
てウインチ等により撤去しようとした場合、布設ケーブ
ルが管路内に密着して撤去不能となり、継接用および分
岐用のマンホール等の個所で切断されてそのまま放置さ
れていることが多い。これを残置ケーブルという。
【0003】通常一般に、ケーブルはスチール管等の管
路に収容されて長い年月にわたって埋設使用されている
ために、泥や汚れあるいは錆等によって管路内面に密着
した状態となっていることが多く、これを引抜くには、
引抜き開始時に前記の密着を外す必要があることから、
非常に大きな引抜き力を必要とし、その引抜きは容易で
はない。なお、前記の密着が外れて動き出した後は、通
常のウインチ等による引抜きが可能になる。
【0004】従来より、前記の残置ケーブル等の不用な
地下管路ケーブルの引抜きのために、1トン以上にもな
る大掛かりな引抜き装置を使用することもあるが、その
使用が困難な比較的小さいマンホール等の場合には、ケ
ーブル端部にウインチのワイヤを巻付けたり、簡単な連
結治具を用いてワイヤを連結しておいて、このワイヤを
ウインチで巻取るようにして、ケーブルを引抜くことと
していた。
【0005】この引抜きの際、ケーブル軸方向に牽引し
て引抜くのがよいが、前記のウインチを使用する場合、
その巻取りによるケーブル牽引方向がケーブル軸方向に
対し斜めになることが多く、そのためケーブルの引抜き
抵抗が大きくなり、引抜きが困難になることがあった。
【0006】特に、ケーブルが前記のように泥や錆等の
ために管路に密着した状態になっていると、引抜き開始
時にはその固着を外すために相当大きな力が必要であ
り、通常の数トン(2〜3トン)の牽引力を持つウイン
チでは前記の密着を外して引抜くことができず、また連
結治具が破壊したり、ワイヤがスリップして抜けること
もあり、作業上きわめて危険なものであった。
【0007】また、ケーブル端部にワイヤを連結する治
具として、一対の爪部材を利用したチャック治具を用い
た場合、単なる爪部材によるものであると、その爪部材
による締付け個所が局部的になって、ケーブル外周に被
覆されている合成樹脂製もしくは鉛製の皮膜だけが切れ
て抜け、内部の芯線が残ってしまうこともあった。
【0008】そのため、使用されず死線となったケーブ
ルが、抜去されずにそのまま管路内に残置されているも
ので、この残置ケーブルのために管路が無駄に使用さ
れ、別に管路を新設する必要がある等、不経済なものと
なっていた。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなしたものであ
り、使用されなくなった残置ケーブル等の不用な地下管
路ケーブルを、その端部を確実に掴持して該ケーブル軸
方向と平行に強い力で牽引でき、管路内面との固着を外
して容易に能率よくかつ安全に引抜くことができる地下
管路ケーブルの引抜き方法を提供するものであり、さら
にその方法を実施するための引抜き装置、並びにその方
法に使用する引抜き用ケーブルチャックを提供するもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、地下管
路ケーブルの引抜き方法であって、不用な地下管路ケー
ブルを引抜く際、マンホール等において、一対のジャッ
キ装置を、引抜き対象のケーブルの端部が露出している
壁面に対接させた架台により支持して、該ケーブル端部
を挟んでその両側にケーブル軸方向と平行方向に配する
とともに、ケーブルの所要長さ範囲を牽引作用により締
付け掴持できるケーブルチャックを該ケーブル端部にこ
れを掴持するようにセットしておき、前記両ジャッキ装
置の作動によってケーブルチャックをケーブル軸方向に
牽引することにより、前記ケーブルを引張して該ケーブ
ルと管路との密着を外して引抜くことを特徴とする。
【0011】また本発明の第2は、上記の方法を実施す
るための引抜き装置に係るものであって、マンホール等
において、引抜き対象のケーブルの端部が露出している
壁面に対接する架台により支持されて、該ケーブル端部
を挟んでその両側にケーブル軸方向と平行方向に配され
る一対のジャッキ装置と、前記両ジャッキ装置の前記壁
面対接側とは反対側の端部に取付けられ架渡される牽引
用横梁と、ケーブルを挿通できる筒状ホルダーの内周部
に、複数の締付け部材が、軸心部に挿通されるケーブル
に対し内側面を略平行に保持したまま径方向に変位しつ
つ筒状ホルダーに対し軸方向に相対移動可能なように挿
入配置され、筒状ホルダーのケーブル引抜き方向の牽引
により、締付け部材でケーブルの所要長さ範囲を締付け
掴持できるように設けられたケーブルチャックと、前記
ケーブルチャックの筒状ホルダーに連結されてケーブル
軸方向と平行に延び、前記牽引用横梁もしくはこれに係
合された連結部材に連結される一対のターンバックルと
を備えてなることを特徴とする。
【0012】また本発明の第3は、上記の引抜き方法に
おいて使用する引抜き用ケーブルチャックに係るもので
あって、ケーブルを挿通できる筒状ホルダーと、その内
周部に挿入配置される複数の締付け部材とからなり、筒
状ホルダーの内周部には周方向所要間隔毎に一方の開口
側から他方側に向ってテーパ状に傾斜したガイド溝を有
し、各締付け部材は、筒状ホルダーに挿入した状態にお
いて、前記ガイド溝に嵌入するガイド部を有し、軸心部
に挿通されるケーブルに対し内側面を平行状態に保持し
たまま径方向に変位しつつ筒状ホルダーに対し軸方向に
相対移動可能に設けられ、筒状ホルダーの前記一方の開
口側への牽引移動により、前記締付け部材でケーブルの
所要長さ範囲を締付け掴持できるように設けられてなる
ことを特徴とする。
【0013】前記において、筒状ホルダーは、縦割され
た半割体を適宜締結具により分離可能に締結して構成さ
れたものが特に好適である。
【0014】
【作用】上記の本発明の地下管路ケーブルの引抜き方法
によれば、引抜き対象のケーブルの端部を挟んでその両
側にケーブル軸方向と平行方向に配した一対のジャッキ
装置の作動により、該ケーブル端部にセットしたケーブ
ルチャックをケーブル軸方向に平行に牽引するので、ジ
ャッキ装置による強い牽引力をロスなくかつ均一にケー
ブルに与えることができ、ケーブルを斜めに引張する場
合のような余分な摩擦抵抗が作用することがない。しか
も、ケーブルチャックはケーブルの所要長さ範囲を牽引
作用により締付け掴持できるものであるため、前記の牽
引作用によりケーブルに対する締付けが強められ、スリ
ップによる外れや抜け等のおそれなく掴持できる。
【0015】したがって、ケーブルをその軸方向に確実
に強い力で引張できて、管路との固着を容易にかつ確実
に外すことができ、またこうしてケーブルを容易に引き
抜くことができる。
【0016】なお、ケーブルをある程度の長さ引き抜く
と、管路との密着が弱くなって摩擦抵抗が小さくなるの
で、通常のウインチにより容易に引抜くことができる。
【0017】また、上記の本発明の引抜き装置による
と、引抜き対象のケーブルの端部が露出している壁面に
対接させるように架台を設置し、一対のジャッキ装置を
ケーブル端部を挟んでその両側に平行に支持し、さらに
ケーブルチャックの筒状ホルダーをケーブル端部に嵌め
挿し、複数の締付け部材を軸心部のケーブルを締付ける
ように筒状ホルダーに内挿した状態で、前記の一対のジ
ャッキ装置により支持された牽引用横梁に対しターンバ
ックルにより仮締めする。これにより締付け部材が軸心
部のケーブルの所要長さ範囲を締付けた状態に保持され
る。
【0018】この状態において、前記の両ジャッキ装置
の作動により牽引用横梁をケーブル引抜き方向に押動し
て、前記ケーブルチャックの筒状ホルダーを牽引する。
この牽引作用により、内部の締付け部材がケーブルをさ
らに強く締付けるとともに該ケーブルをケーブル引抜き
方向に引張し、これによりケーブルと管路との密着を外
して引抜くことができる。
【0019】この引抜き装置によると、比較的狭い作業
スペース内においても組立てセットして使用でき、しか
もターンバックルにより仮締めしておいて、ジャッキ装
置を作動させるので、ジャッキ装置のロスが少なく、ケ
ーブル軸方向に均一な牽引力をケーブルに与えることが
できることと相俟って、効率よく確実に引抜くことがで
きる。
【0020】特に、請求項3の発明のケーブルチャック
によると、筒状ホルダーに内挿された複数の締付け部材
のガイド部が、筒状ホルダーの内周に有するテーパ状に
傾斜したガイド溝に嵌入しており、したがって、筒状ホ
ルダーの牽引作用により、締付け部材が該ガイド溝の傾
斜に沿ってケーブルに対し略平行状態に保持されたまま
径方向に変位し、その締付けが1個所に集中することな
く、軸方向所要長さ範囲を締付け掴持することができ
る。それゆえ、ケーブルの合成樹脂製や鉛製等の皮膜が
引きちぎられることがなく、また牽引すればするほど強
く締付けられるので、スリップが生じることがなく、ケ
ーブルを確実に引き出すことができる。
【0021】また前記の筒状ホルダーが、請求項4のよ
うに、半割体を締結具により締結して構成したものであ
ると、前記の引き抜き作業によって、締付け部材がケー
ブルにくい込んだ状態になっても、前記の締結を外して
半割体を分離することにより、締付け部材のくい込みを
容易に外すことができる。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例をその使用装置とともに
図面に基いて説明する。
【0023】図1は、本発明の実施に使用する引抜き装
置を、残置ケーブル等の不用なケーブル(K)の引抜き
のために、マンホール等(B)にセットした状態を示し
ている。
【0024】この引抜き装置は、次の構成よりなる。
【0025】(1)は架台であって、チャンネル型やH
型等の型鋼よりなる縦柱(2)と、該縦柱(2)の下端
にボルト締結手段や溶接手段等により連接された脚材
(3)とにより、略L字形の両側フレーム(4)(4)
が構成されており、前記縦柱(2)をケーブル(K)の
端部(k1)が突出し露出している壁面(b1)に対接
させて設置できるように設けられている。(5)は脚材
(3)の端部に立設された前方側縦柱である。
【0026】(7)(7)は前記の架台(1)により支
持されてケーブル端部(k1)を略中間位置に挟んでそ
の左右両側に平行に配される一対の油圧等によるジャッ
キ装置である。両ジャッキ装置(7)(7)の壁面側の
一端部には、それぞれH型鋼等の受座部材(8)が連接
されている。(9)は受座部材(8)との連接部を示
す。このジャッキ装置(7)としては、手動あるいは自
動の油圧ジャッキが牽引力が大きく特に好適に用いられ
るが、他のジャッキ手段を用いることも可能である。
【0027】前記の受座部材(8)は、前記両側フレー
ム(4)(4)の縦柱(2)に取付け固定された受台
(10)上に載接されて、壁面(b1)と対接するよう
に設けられており、ジャッキ装置(7)は該受座部材
(8)を介して壁面(b1)と対向するようになってい
る。
【0028】前記の受座部材(8)と受台(10)と
は、縦柱(2)の側面に有する取付孔(11)に対しボ
ルト、ナット等の締結具(12)により固定されてい
る。取付孔(11)は縦方向の所要間隔毎に設けられて
おり、締結具(12)による固定位置を適宜選択できる
ようになっている。これにより、受座部材(8)の取付
け高さ、つまりは左右のジャッキ装置(7)(7)の支
持高さを、それぞれ変更、調整できることになる。前記
の取付孔(11)を縦方向の長孔状に形成しておくと、
前記の取付け高さを微調整できることになる。
【0029】(13)はシリンダー受けアームであっ
て、前記受座部材(8)あるいは受台(10)に溶接手
段等により連接されており、ジャッキ装置(7)を略水
平に支持できるように設けられている。このアーム(1
3)の前側端部を前方側縦柱(5)にボルトにより締結
して支持させるのが望ましい。ジャッキ装置(7)が比
較的小型の場合、前記アーム(13)は必ずしも必要で
はない。
【0030】(15)は両ジャッキ装置(7)(7)の
前記壁面側とは反対側の端部に連結部(16)を介して
取付けられ架渡された牽引用横梁であり、(17)は該
横梁(15)を脱着可能に取付けるボルト等の締結具で
ある。この横梁(15)には後述するケーブルチャック
の連結部材(18)が係合される。
【0031】なお、前記の受座部材(8)を縦柱(2)
の前面側に取付けたり、ジャッキ装置(7)を直接縦柱
(2)に取付けるようにして実施することもできる。
【0032】例えば、図3の実施例の引抜き装置におい
ては、H型鋼よりなる縦柱(2)の前面に、両ジャッキ
装置(7)(7)の一端部をそれぞれ連接部(9)を介
してボルト締結手段(12a)により取付けた場合を示
している。前記の連接部(9)を省略して取付ける場合
もある。前記のボルト締結のための取付孔(11)は、
上下方向のスリット孔よりなり、ジャッキ装置(7)
(7)を任意の高さ位置で取付け固定できるようになっ
ている。
【0033】またこの実施例の場合、脚材(3)が縦柱
(2)の下端部にボルト締結手段により締結されてお
り、マンホール等の内部で組立てセットできるようにな
っている。図の(19a)(19b)はアングル材等よ
りなる倒れ防止用の補助材あるいは補強材である。この
ほか、縦柱(2)の上端に、マンホール等の天井等に締
結するための補助板を付設する場合もある。
【0034】この実施例においても、両シリンダー装置
(7)(7)の他端部には、牽引用横梁(15)がボル
ト等の締結具(17)により取付けられて架渡され、後
述するケーブルチャックの連結部材(18)が係合され
る。
【0035】(20)はマンホール等(B)の壁面(b
1)より突出しているケーブル(K)の端部(k1)を
軸方向所要長さ範囲にわたって牽引作用により締付け掴
持できるケーブルチャックである。
【0036】前記のケーブルチャック(20)は、例え
ばケーブル(K)を挿通できる筒状ホルダー(21)
と、その内周部に挿入配置される断面略円弧状をなす複
数の締付け部材(22)とを有し、締付け部材(22)
が、軸心部に挿通されるケーブル(K)に対し内側面を
略平行状態に保持したまま径方向に変位しつつ筒状ホル
ダー(21)対し軸方向に相対移動可能なように挿設さ
れて、筒状ホルダー(21)のケーブル引抜き方向の牽
引により、締付け部材(22)でケーブル(K)の所要
長さ範囲を締付け掴持できるように構成されたものから
なる。
【0037】特に、図示する実施例のケーブルチャック
(20)は、図5〜図7に拡大して示すように、次の構
成よりなる。
【0038】筒状ホルダー(21)は、縦割された半割
体(21a)(21b)を、分割面同士を突合せてボル
トナット等の締結具(20a)により締結して構成して
おり、締結具(20a)の締緩操作により分離および接
合可能に構成されている。また前記の突合せ接合の寸法
制度を高めるために、両半割体(21a)(21b)の
分割面には互いに嵌合する係合孔(20b)と突起(2
0c)とが設けられている。
【0039】そして前記の筒状ホルダー(21)の内周
部には周方向所要間隔毎に、例えば180°相対向する
位置に、一方の開口側から他方側に向ってテーパ状に傾
斜したガイド溝(23)が形成されている。特に図示す
る実施例の場合、両分割体(21a)(21b)の中央
部にそれぞれガイド溝(23)が設けられている。
【0040】他方、筒状ホルダー(21)の内周部に挿
入される複数、例えば相対向する二つの断面略円弧状を
なす締付け部材(22)(22)は、その外側面に前記
ガイド溝(23)に嵌入する軸方向(母線方向)に傾斜
した突起等よりなるガイド部(24)を有しており、こ
のガイド部(24)を前記ガイド溝(23)に嵌合して
筒状ホルダー(21)内に挿入した状態において、軸心
部に挿通されるケーブル(K)に対し内側面を平行状態
に保持したまま径方向に変位しつつ筒状ホルダー(2
1)に対し軸方向に相対移動可能に設けられている。
【0041】言い換えれば、該締付け部材(22)によ
りケーブル(K)を抱持した状態で、筒状ホルダー(2
1)を前記一方の開口側へ牽引することにより、締付け
部材(22)を縮径方向に変位させてその内側面でケー
ブル(K)の所要長さ範囲を締付け掴持できるように設
けられている。
【0042】前記締付け部材(22)の内側面にはケー
ブル(K)に対する滑り止め効果をもたせるために、断
面略円弧状の内側面を図に示すような断面三角状の周方
向の凹凸条による凹凸面、その他の滑り止め効果のある
凹凸面に形成しておくのが望ましい。またこの締付け部
材(22)の内側面の曲率半径は、引抜き対象となるケ
ーブル(K)の径に応じて、50〜100mmの範囲で
任意に設定でき、また外側面の円弧状の曲率半径は筒状
ホルダー(21)の内径より僅かに小さく設定し、この
締付け部材(22)の略全体が筒状ホルダー(21)に
挿入された状態からケーブル(K)を締付けはじめるよ
うに設定しておくのがよい。
【0043】なお、前記の筒状ホルダー(21)を、溶
接手段等により筒状に形成されたものであってもよい
が、ケーブル引抜き時に、締付け部材(22)がケーブ
ルにくい込んだ状態になると、これを容易に外せなくな
るので、前記のように筒状ホルダー(21)を分離可能
に形成しておくのが望ましい。
【0044】そして前記の筒状ホルダー(21)の外周
面の180°相対向位置には、図のように牽引用の連結
用突起(25)(25)が設けられる。
【0045】(26)(26)は一端側軸部(26a)
が前記の筒状ホルダー(21)の連結用突起(25)
(25)に連結されてケーブル軸方向と平行に延びる一
対のターンバックルであり、他端側軸部(26b)は上
記した牽引用横梁(15)に対し係合する連結部材(1
8)に連結されている。
【0046】前記の連結部材(18)は、図4に拡大し
て示すように、H型鋼よりなる横梁(15)に対し前面
側より上下に嵌合し係合する本体部(28)の前面に回
転可能に連結アーム(30)が取付けられている。この
連結アーム(30)の両端部は、横梁(15)より上下
に突出して、該両端部に前記のターンバックル(26)
(26)が連結されている。(29)は前記本体部(2
8)の横梁(15)からの離脱を阻止する係止ボルトで
ある。この状態において、連結部材(18)は横梁(1
5)の長手方向に自由に移動できるが、ターンバックル
(26)により仮締めすることにより、その動きが規制
されるので、使用上は問題ない。
【0047】上記の引抜き装置を用いて、使用されなく
なった死線その他の残置ケーブル等の地下管路ケーブル
(K)を引抜くには、図1および図2に示すように、引
抜き対象のケーブル(K)の端部(k1)が露出してい
る壁面(b1)に対接させるように架台(1)の両側フ
レーム(4)(4)を適当な間隔に設置し、この架台
(1)により支持された一対のジャッキ装置(7)
(7)をケーブル端部(k1)を挟んで平行に支持させ
る。そしてジャッキ装置(7)(7)の前端部に牽引用
横梁(15)を取付け、これに連結部材(18)を係合
しセットする。
【0048】この時、ケーブル(K)の高さ位置や周辺
の他のケーブル等の状況に応じて、左右のジャッキ装置
(7)(7)の高さを異にして支持しておき、前端部の
牽引用横梁(15)を斜めに取付けることもある。この
場合、牽引用横梁(15)の長さに応じて両側フレーム
(4)(4)に支持されるジャッキ装置(7)(7)の
間隔を調整するか、あるいはその間隔に対応した長さの
横梁を使用する。
【0049】そして、ケーブルチャック(20)の筒状
ホルダー(21)を前記ケーブル端部(k1)に嵌め挿
すとともに、締付け部材(22)をその軸心部に挿通さ
れているケーブル(K)を挟むように筒状ホルダー(2
1)に内挿し、この状態で前記の牽引用横梁(15)に
係合されている連結部材(18)に、ターンバックル
(26)(26)を介して連結して(図1および図
2)、このターンバックル(26)(26)により仮締
めする。これにより、締付け部材(22)が軸心部のケ
ーブル(K)の所要長さ範囲を締付けた状態に保持され
るとともに、架台(1)が壁面(b1)に押しつけられ
てセット状態に保持される。
【0050】この状態において、前記の両ジャッキ装置
(7)(7)を伸長させる方向に作動させることによ
り、壁面(b1)と牽引用横梁(15)との間で突張る
ように作用して、該横梁(15)をケーブル引抜き方向
に押動して、前記ケーブルチャック(20)の筒状ホル
ダー(21)を牽引し、これにより内部の締付け部材
(22)をさらにケーブル(K)に対し強く締付ける。
【0051】すなわち、締付け部材(22)の外周面に
有するガイド部(24)が、筒状ホルダー(21)の内
周に有する傾斜したガイド溝(23)に嵌合しており、
この締付け部材(22)に対し筒状ホルダー(21)が
牽引移動される結果、締付け部材(22)は前記ガイド
溝(23)の傾斜に沿って軸心部のケーブル(K)に対
し略平行状態に保持されたまま径方向に変位し、軸方向
所要長さ範囲を締付け掴持することができる。
【0052】こうして、ある程度締付けた状態で、ケー
ブルチャック(20)の全体を牽引することにより、ケ
ーブル(K)を引張でき、ケーブル(K)の合成樹脂製
等の皮膜だけが引きちぎられることがなく、また牽引す
ればするほど強く締付けられるので、スリップが生じる
ことがなく、ケーブル(K)の管路との密着を確実に外
す(縁切りする)ことができる。
【0053】しかも、ケーブル(K)の両側に配した一
対のジャッキ装置(7)(7)の作動によりケーブル軸
方向と平行に牽引するので、ターンバックル(26)に
よる仮締めの効果とも相俟って、油圧ジャッキ等のジャ
ッキ装置(7)(7)による強い牽引力(8〜10ト
ン)をロスなく均一にケーブル(K)に与えることがで
き、ケーブルを斜めに引張する場合のような余分な摩擦
抵抗が作用することがない。
【0054】したがって、ケーブル(K)をその軸方向
に確実に強い力で引張できて、管路との固着を容易にか
つ確実に外すことができ、またこうしてケーブルを容易
に引き抜くことができる。
【0055】こうした操作を繰返してケーブル(K)を
ある程度の長さ引き抜いた後は、管路との密着が弱くな
って摩擦抵抗が小さくなるので、通常のウインチにより
容易に引抜くことができる。
【0056】
【発明の効果】上記したように本発明の地下ケーブルの
引抜き方法及び引抜き装置によれば、比較的小さいマン
ホール等の作業スペース内においても、残置ケーブル等
の不用なケーブルの引抜き作業を容易に実施できる。特
にジャッキ装置による液圧力を利用して該ケーブル軸方
向と平行方向にロスなく強い力で牽引でき、またケーブ
ルチャックによりケーブルの所要長さ範囲を牽引作用に
より締付け掴持できるので、前記の牽引作用によりケー
ブルに対する締付けが強められて、スリップによる外れ
や抜け等のおそれがない。したがって、管路内面との固
着を外して容易に能率よくかつ安全にケーブルを引抜く
ことができる。
【0057】また、ケーブルの端部を掴持するのに、請
求項3の発明のケーブルチャックを用いることにより、
ケーブルの合成樹脂製等の皮膜が引きちぎられることが
なく、また牽引すればするほど強く締付けられるので、
スリップが生じることがなく、ケーブルを確実に掴持し
て引き出すことができる。特に請求項4のケーブルチャ
ックによれば、締付け部材がケールにくい込んだ状態に
なった場合に、これを容易に外すことができ、セット作
業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の引抜き方法を実施するために1実施例
の引抜き装置をセットした状態の斜視図である。
【図2】同上の縦断側面図である。
【図3】他の実施例の引抜き装置をセットした状態の斜
視図である。
【図4】同上の連結部材部分の断面図である。
【図5】ケーブルチャックの斜視図である。
【図6】同ケーブルチャックの縦断面図である。
【図7】同ケーブルチャックの横断面図である。
【符号の説明】
(1) 架台 (2) 縦柱 (3) 脚材 (4) 両側フレーム (7) ジャッキ装置 (15) 牽引用横梁 (18) 連結部材 (20) ケーブルチャック (21) 筒状ホルダー (21a)(21b) 半割体 (22) 締付け部材 (23) ガイド溝 (24) ガイド部 (26) ターンバックル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 594097745 関西システムメンテナンス株式会社 大阪府羽曳野市誉田1丁目2−19 (72)発明者 福井 達男 大阪府大阪市西区九条1丁目22番19号 那 須電機商事株式会社内 (72)発明者 翁 寿雄 大阪府羽曳野市誉田1丁目2−19 関西シ ステムメンテナンス株式会社内 (72)発明者 杉山 稔郎 奈良県宇陀郡榛原町天満台東1丁目7番11 (72)発明者 松永 清二 奈良県奈良市百楽園2丁目7−5 (72)発明者 真柴 知弘 大阪府吹田市円山町16の17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不用な地下管路ケーブルを引抜く際、マン
    ホール等において、一対のジャッキ装置を、引抜き対象
    のケーブルの端部が露出している壁面に対接させた架台
    により支持して、該ケーブル端部を挟んでその両側にケ
    ーブル軸方向と平行方向に配するとともに、ケーブルの
    所要長さ範囲を牽引作用により締付け掴持できるケーブ
    ルチャックを該ケーブル端部にこれを掴持するようにセ
    ットしておき、前記両ジャッキ装置の作動によってケー
    ブルチャックをケーブル軸方向に牽引することにより、
    前記ケーブルを引張して該ケーブルと管路との密着を外
    して引抜くことを特徴とする地下管路ケーブルの引抜き
    方法。
  2. 【請求項2】マンホール等において、引抜き対象のケー
    ブルの端部が露出している壁面に対接する架台により支
    持されて、該ケーブル端部を挟んでその両側にケーブル
    軸方向と平行方向に配される一対のジャッキ装置と、 前記両ジャッキ装置の前記壁面対接側とは反対側の端部
    に取付けられ架渡される牽引用横梁と、 ケーブルを挿通できる筒状ホルダーの内周部に、複数の
    締付け部材が、軸心部に挿通されるケーブルに対し内側
    面を略平行に保持したまま径方向に変位しつつ筒状ホル
    ダーに対し軸方向に相対移動可能なように挿入配置さ
    れ、筒状ホルダーのケーブル引抜き方向の牽引により、
    締付け部材でケーブルの所要長さ範囲を締付け掴持でき
    るように設けられたケーブルチャックと、 前記ケーブルチャックの筒状ホルダーに連結されてケー
    ブル軸方向と平行に延び、前記牽引用横梁もしくはこれ
    に係合された連結部材に連結される一対のターンバック
    ルとを備えてなることを特徴とする地下管路ケーブルの
    引抜き装置。
  3. 【請求項3】ケーブルを挿通できる筒状ホルダーと、そ
    の内周部に挿入配置される複数の締付け部材とからな
    り、筒状ホルダーの内周部には周方向所要間隔毎に一方
    の開口側から他方側に向ってテーパ状に傾斜したガイド
    溝を有し、各締付け部材は、筒状ホルダーに挿入した状
    態において、前記ガイド溝に嵌入するガイド部を有し、
    軸心部に挿通されるケーブルに対し内側面を平行状態に
    保持したまま径方向に変位しつつ筒状ホルダーに対し軸
    方向に相対移動可能に設けられ、筒状ホルダーの前記一
    方の開口側への牽引移動により、前記締付け部材でケー
    ブルの所要長さ範囲を締付け掴持できるように設けられ
    てなることを特徴とする引抜き用ケーブルチャック。
  4. 【請求項4】筒状ホルダーは、縦割された半割体を適宜
    締結具により分離可能に締結して構成されてなることを
    特徴とする請求項3に記載の引抜き用ケーブルチャッ
    ク。
JP12867994A 1994-06-10 1994-06-10 地下管路ケーブルの引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック Expired - Fee Related JP2631272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12867994A JP2631272B2 (ja) 1994-06-10 1994-06-10 地下管路ケーブルの引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12867994A JP2631272B2 (ja) 1994-06-10 1994-06-10 地下管路ケーブルの引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07336831A true JPH07336831A (ja) 1995-12-22
JP2631272B2 JP2631272B2 (ja) 1997-07-16

Family

ID=14990763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12867994A Expired - Fee Related JP2631272B2 (ja) 1994-06-10 1994-06-10 地下管路ケーブルの引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2631272B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010514386A (ja) * 2005-12-13 2010-04-30 ケィティ、コーポレーション 銅ケーブル撤去用ジグ
JP6869585B1 (ja) * 2020-11-04 2021-05-12 株式会社グランテック ケーブル引抜装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02104710U (ja) * 1989-02-01 1990-08-21
JPH0412609A (ja) * 1990-04-27 1992-01-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 地下ケーブル撤去装置
JP3030711U (ja) * 1996-04-30 1996-11-05 修 石川 ぬいぐるみ式携帯電話機用ケース

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02104710U (ja) * 1989-02-01 1990-08-21
JPH0412609A (ja) * 1990-04-27 1992-01-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 地下ケーブル撤去装置
JP3030711U (ja) * 1996-04-30 1996-11-05 修 石川 ぬいぐるみ式携帯電話機用ケース

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010514386A (ja) * 2005-12-13 2010-04-30 ケィティ、コーポレーション 銅ケーブル撤去用ジグ
JP6869585B1 (ja) * 2020-11-04 2021-05-12 株式会社グランテック ケーブル引抜装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2631272B2 (ja) 1997-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5594977A (en) Smooth rod-gripping apparatus
US3701509A (en) Splicing system and jack for stressing concrete
CN211229583U (zh) 一种钢绞线牵引用端头固定装置
RU2144638C1 (ru) Способ и устройство для вытягивания трубы, уложенной в землю или подлежащей укладке в землю
JPH07336831A (ja) 地下管路ケーブルの引抜き方法と引抜き装置および引抜き用ケーブルチャック
CN110184954B (zh) 一种桥梁预应力体外索拆除方法
JP3751222B2 (ja) バッキング防止装置およびバッキング防止用推進管
CN210779843U (zh) 一种地下电缆铺设的理线结构
CN211010271U (zh) 一种球墨铸铁管的紧固装置
US3996652A (en) Pipe positioning tool
JPS61270578A (ja) パイプの組み立て敷設方法と装置
KR101622381B1 (ko) 케이블 포설용 가이드 장치를 이용한 케이블 포설설비 및 포설공법
JP3177476B2 (ja) 架空線用締結具
CN220117196U (zh) 一种大张拉锁定力时快速拆除的锚具
JPH06317020A (ja) 緊張材の中間定着装置
CN219387822U (zh) 一种套管夹持器
CN220481602U (zh) 一种吊装螺栓辅助固定工具
CN213341444U (zh) 一种方便收紧电缆的电缆架设装置
CN218373824U (zh) 一种可拆卸预应力锚具
CN115748466A (zh) 预应力梁的锚具夹片辅助施工装置及其施工方法
JP3486306B2 (ja) 配線集合体のクランプ装置
JPH0630911Y2 (ja) 巻込み鋼管によるpip工法における施工治具
JPS6133116Y2 (ja)
JPH1141736A (ja) ケーブル保護管のチャック式多条牽引装置
JPH066926A (ja) ケーブル嵌合体のけん引装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 17

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees