JPH07335936A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JPH07335936A
JPH07335936A JP6128771A JP12877194A JPH07335936A JP H07335936 A JPH07335936 A JP H07335936A JP 6128771 A JP6128771 A JP 6128771A JP 12877194 A JP12877194 A JP 12877194A JP H07335936 A JPH07335936 A JP H07335936A
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JP6128771A
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Hiraki Kozuka
開 小塚
Shigetoshi Sugawa
成利 須川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 暗電流を低減し、高感度化を図る。 【構成】 少なくとも非単結晶半導体からなる光吸収層
15、及びキャリア増倍層14を有し、該キャリア増倍
層14は、禁制帯幅Eg1からEg1より大きい禁制帯
幅Eg2まで禁制帯幅が連続的に変化するグレーデット
層17と組成分離層18とを交互に配置した構成であっ
て、前記組成分離層18を介して接する前記禁制帯幅E
g2の領域と前記禁制帯幅Eg1の領域との間に、電界
印加時にキャリアをアバランシェ増倍させるに十分なエ
ネルギー段差を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光電変換装置に関わり、
特にファクシミリ等のOA機器の画像読み取りに用いら
れるラインセンサやエリアセンサ等の光電変換装置、及
び信号電荷蓄積部、信号読み出し回路、走査回路、駆動
回路などを形成した単結晶半導体回路基板上に光導電膜
を積層した光電変換装置として好適な光電変換装置に関
わるものである。
【0002】
【従来の技術】非単結晶半導体を用いたPIN構造、ま
たはショットキ構造の光電変換素子は広く一般に知られ
ており、その中でも特にシリコンを主体とする非晶質半
導体や微結晶半導体は低温で作製可能であり、かつ大面
積化が容易であることから、1次元ラインセンサや積層
型固体撮像素子の光電変換部材として用いられている。
【0003】特に固体撮像装置の分野においては、より
高性能で低価格の固体撮像装置が要求されているが、従
来から用いられている固体撮像装置としては、例えばC
CDやMOS型固体撮像装置等のように受光素子部、信
号電荷蓄積部、信号読み出し回路、走査回路、信号処理
回路等の周辺回路を同一半導体基板上に形成したものが
主流である。一方、開口率向上による高感度化を目的と
して、上記の半導体回路を形成した基板上に光導電膜を
受光素子として積層した積層型固体撮像装置(例えば特
開昭49−91116号公報、特開昭51−96720
号公報)が提案されている。そしてさらなる高感度化を
目的として、非単結晶半導体のヘテロ接合のエネルギー
段差による衝突イオン化を利用した増幅型の光電変換装
置、及び積層型固体撮像装置が特開平3−278482
号公報に提案されている。図10(a)はこの光電変換
装置の構造を示す概略的断面構造図、図10(b)はこ
の光電変換装置の無バイアス時の模式的なエネルギー帯
図、図10(c)はこの光電変換装置の逆バイアス時の
模式的なエネルギー帯図である。図10(b)におい
て、最小禁制帯幅はEg1、最大禁制帯幅はEg2で示
す。
【0004】図10(a)に示すように、増倍層とは独
立した光吸収層810と増倍層となる複数のグレーデッ
ド層801〜809とが、電荷注入阻止層となるp型半
導体層811とn型半導体層815とで挟まれ、p型半
導体層811と電極813、n型半導体層815と電極
814が電気的に接続されており、ガラス基板816上
に形成されている。
【0005】その動作はキャリアのドリフトが充分起こ
る電圧を図10(c)のように印加し、光入射により光
吸収層810において発生したキャリアのうち電子を、
禁制帯幅が連続的に変化するグレーデッド層801にド
リフトさせる。ドリフトされた電子はエネルギー段差の
ある最大禁制帯と最小禁制帯のヘテロ接合部に達し、衝
突イオン化によるキャリア増倍を引き起こす。つまり、
この光電変換装置はヘテロ接合のエネルギー段差による
光キャリアの衝突イオン化を用いて光信号を低ノイズ増
幅するものであり、これまでの光電変換装置に比べて超
高感度なものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平3−278482号公報に提案されている光電変
換装置は光キャリア増倍に非晶質SiC/非晶質SiG
eのヘテロ接合で生じるエネルギー段差を利用してお
り、このヘテロ接合部を光キャリアが走行し、かつヘテ
ロ接合部で衝突イオン化を引き起こすような電界を印加
すると、ヘテロ界面の欠陥に起因する暗電流が増加する
ため改善が望まれる。この界面欠陥の生成メカニズムに
関しては明らかになっていないが、特にCとGeが混在
することが主要因ではないかと考えられている。
【0007】また、上記の特開平3−278482号公
報に提案されている光電変換装置の他の形態としてはヘ
テロ接合部に誘電率の小さい材料を挿入してその部分に
電界を集中させるような構成も提案されている(特開平
3−278482号公報、図8)が、この場合において
も低誘電率層を構成する材料中にCを含む場合は同様に
CとGeの混在による暗電流が問題となってくる。 (発明の目的)本発明は上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは上述の非単結晶半導体ヘ
テロ接合を有する増幅型光電変換装置の暗電流を低減す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は、少なくとも非単結晶半導体からなる光吸
収層、及びキャリア増倍層を有し、該キャリア増倍層
は、禁制帯幅Eg1からEg1より大きい禁制帯幅Eg
2まで禁制帯幅が連続的に変化するグレーデット層と組
成分離層とを交互に配置した構成であって、前記組成分
離層を介して接する前記禁制帯幅Eg2の領域と前記禁
制帯幅Eg1の領域との間に、電界印加時にキャリアを
アバランシェ増倍させるに十分なエネルギー段差を有す
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】以下図8を用いて本発明の光電変換装置の構造
及びその作用を説明する。図8は本発明の光電変換装置
の逆バイアス時の模式的なエネルギー帯図であり、図8
(a)はグレーデット層の最大禁制帯幅が組成分離層の
禁制帯幅よりも小さな場合であり、(b)はグレーデッ
ト層の最大禁制帯幅が組成分離層の禁制帯幅よりも大き
な場合である。
【0010】この光電変換装置は以下のような作用をす
る。電荷注入阻止層609側から光を入射すると光吸収
層608で吸収された光は、光電変換が行われ、形成さ
れた電子−正孔対のうちの電子は各グレーデット層のヘ
テロ接合部のエネルギー段差によってイオン化を引き起
こし、新たな電子−正孔対を生成して増倍作用を生ず
る。当然のことながら、グレーデット層おのおのが同様
の作用をするために、増倍はその層数nに対して2n
ずる。ここで組成分離層612はステップバック構造を
構成する最小禁制帯幅材料と最大禁制帯幅材料を組成的
に分離しており、従来技術で問題となっていたこのヘテ
ロ接合に起因する暗電流の発生を抑制する機能を有して
いる。図9は非晶質SiGe上に非晶質SiCをプラズ
マCVD法で形成したときのGeとCの相互拡散をSI
MS(二次イオン質量分析)で評価した結果である。こ
の結果から、84%から16%界面幅、すなわち界面の
急峻性を求めると約40オングストローム程度となる。
しかしながら、この分析手法においては1次イオンのノ
ックオンとして20オングストローム程度の広がりがあ
るため、実際の相互拡散領域は20オングストローム程
度と考えられ、この領域がCとGeの混在に起因する欠
陥領域となると推定できる。従って、暗電流を低減する
ためにはこの相互拡散の領域を極力小さくすることが必
要となり、発明者らの検討によると組成分離層は20オ
ングストローム以上あれば暗電流低減に有効であること
が明らかになった。一方、この組成分離層はキャリア走
行、及びヘテロ接合部での衝突イオン化には影響を与え
ない程度の膜厚であることが好ましい。この場合、組成
分離層は電気的には影響がなく、従って、組成分離層を
用いることによる光電流や光応答特性の劣化はない。発
明者らの検討によると、具体的には組成分離層の膜厚が
100オングストローム程度までは光電流の低下、光応
答の遅れはほとんど観測されなかったが、100オング
ストロームを超えると特に光応答に顕著な劣化が見ら
れ、これは組成分離層がキャリア走行を妨げていること
に起因するものと考えられる。
【0011】従って、組成分離層の膜厚としては20オ
ングストローム以上、100オングストローム以下が好
ましいのである。
【0012】また、組成分離層の目的はCとGeの混在
領域を低減することであるため、組成分離層を構成する
材料としてはCとGeを含まないことが必要である。こ
の場合CとGeを含まないということは意図的にC、G
eを混入させないということであり、例えばコンタミネ
ーションや拡散等で微量に混入する場合は、本発明にお
いてはC、Geを含まないという範囲に含まれる。さら
に具体的には組成分離層中のC、Ge濃度は1%以下で
あることが好ましい。これらの材料に関しては、誘電
率、禁制帯幅、またグレーデット層を構成する材料との
エネルギー段差等の制限はなく、要は、グレーデット層
を構成する最小禁制帯幅と最大禁制帯幅とのヘテロ接合
部を組成的に分離し、かつキャリア走行性や増倍率に影
響を及ぼさないようにその禁制帯幅、膜厚を選べば良
い。例えば組成分離層の禁制帯幅がグレーデット層を構
成する最大禁制帯幅よりも大きな場合は組成分離層中を
キャリアがトンネルにより走行できるような膜厚を設定
すればよく、また組成分離層の禁制帯幅がグレーデット
層を構成する最大禁制帯幅よりも小さな場合は組成分離
層の厚さをキャリアの平均自由走行距離以下に設定する
ことにより、キャリアはエネルギーを失うことなくグレ
ーデット層の最大禁制帯幅領域から最小禁制帯幅領域に
走行して最小禁制帯幅領域中で衝突イオン化を引き起こ
すため、増倍率や光応答特性には影響を及ぼさないので
ある。
【0013】具体的に組成分離層として好ましい材料と
しては、例えば非晶質SiO、非晶質SiN、非晶質S
iON、非晶質Siなどがあげられる。
【0014】一方、従来技術においてはヘテロ界面の界
面欠陥に起因する暗電流については何も開示されておら
ず、本発明者らによって初めてその問題、及び解決手法
が明らかになったのである。
【0015】上記光電変換装置を構成する光吸収層60
8、及び増倍層607は、低温で形成でき半導体回路基
板上への積層に有利であることから非単結晶半導体材料
を用いることが好ましい。具体的には水素及び/または
ハロゲン元素により補償された非晶質Si、非晶質Si
Ge、非晶質SiCなどである。このように素子の構成
材料が非単結晶半導体材料であるため、プラズマCVD
法などで、低温(例えば200〜300℃)で作成する
ことが可能で、かつ禁制帯幅の制御も組成変調等が容易
にできるため、ステップバック構造の増倍層も比較的容
易にできるだけでなく、熱などによる原子の拡散等が抑
制されて比較的確かなステップバック構造が実現でき、
多層に積層する上で有利である。さらに、増倍層は連続
的に禁制帯幅が変化する場合について述べたが、階段状
に変化させても構わない。また、光吸収層は禁制帯幅が
一定であっても、連続的に変化していてもよい。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。 〔実施例1〕以下、図1(a)(b)を用いて本発明の
光電変換装置の第1実施例を説明する。図1(a)は本
発明の光電変換装置の断面図、図1(b)は逆バイアス
印加時のエネルギー帯図である。ガラス基板11上に電
極としてCr電極12を1000オングストロームスパ
ッタで形成し、次に容量結合型プラズマCVD装置を用
いて電荷注入阻止層であるn+ 非晶質Si13を100
0オングストローム、増倍層14を1750オングスト
ローム、光吸収層である非晶質Si15を6000オン
グストローム、電荷注入阻止層であるp+ 非晶質Si1
6を500オングストローム連続的に形成する。ここで
増倍層14はグレーデット層17及び組成分離層18を
5段積層した構造を有している。グレーデット層17は
非晶質SiCから非晶質SiGeへと連続的な禁制帯幅
を有するように炭素とシリコン、またはゲルマニウムと
シリコンの組成比を連続的に変化させることにより実現
できる。この増倍層14は以下に示す方法で作製する。
原料ガスにはSiH4 、GeH4 、CH4 、H2 、O2
を用い、おのおの独立したマスフローコントローラー
(以下、MFCと略す)で流量制御をして成膜室に供給
する。さらに、このMFCはコンピュータにより制御さ
れ、所望の禁制帯幅のプロファイルを得ることができる
ようにガス流量を調節することが可能である。まず最初
に原料ガスとして、SiH4 、O2 を用いて組成分離層
の非晶質SiOを堆積し放電を停止させ容器内を真空引
きする。続いて原料ガスとして、SiH4 、CH4 、H
2 を用いて堆積を始め、堆積を始めると同時にCH4
流量を、一定の割合で減少させる。CH4 の流量が0に
なったならば、今度はGeH4 を一定の割合で増加させ
る。そして、グレーデット層17が所望の膜厚に達した
ら放電を停止させる。すなわち、所望の組成変化層の膜
厚に対して所望の禁制帯幅のプロファイルが得られるよ
うにGeH4 及びCH4 の流量を制御するわけである。
本実施例においては組成分離層18の厚さは約50オン
グストローム、禁制帯幅Eg3は3.7eVであり、グ
レーデット層17の1層当りの厚さは約300オングス
トローム、最小禁制帯幅Eg1は1.4eV、最大禁制
帯幅Eg2は2.9eVである。上述のように増倍層、
光吸収層、電荷注入阻止層を連続的に作製したのち、透
明電極としてITO20をスパッタリング法により形成
し、最後にフォトリソグラフィー法で画素分離を行い本
発明の構成を得ることができる。
【0017】本発明の光電変換装置と、従来の組成分離
層18が無い光電変換装置を比較したところ、光電流の
増倍率が20倍になるバイアス印加時の暗電流は、本発
明の光電変換装置が従来の光電流の光電変換装置に対し
て約1/2となり、本発明の有効性が確認された。ま
た、光応答特性については両者とも同程度であった。 〔実施例2〕以下、図2を用いて本発明の第2実施例を
説明する。本実施例においては本発明の光電変換装置を
光導電膜としてCCD上に積層した積層型固体撮像装置
を示している。
【0018】最初にp型単結晶シリコン基板101にチ
ャネルストッパとなるp+ 領域301、及び蓄積ダイオ
ード302、垂直CCD303となるn領域を形成す
る。続いて通常のCCD作成プロセスを用いてゲート酸
化膜、及びポリシリコン電極を形成する。続いて層間絶
縁膜となる酸化膜を形成して蓄積ダイオード上にコンタ
クト孔を開け、第1画素電極311を形成し、さらに層
間絶縁膜を堆積したエッチバック法により平坦化し、第
2画素電極312を形成する。ここでエッチバック法と
いうのはRIEを用いてレジストとシリコン酸化膜との
エッチングレートが等しくなるような条件でエッチング
を行いシリコン酸化膜の平坦化を行う手法のことであ
る。次に容量結合型プラズマCVD装置を用いて増倍層
307、光吸収層308、及び電荷注入阻止層309を
形成する。ここで増倍層307は、非晶質SiCから非
晶質SiGeへと連続的な禁制帯幅を有するように炭素
とシリコン、またはゲルマニウムとシリコン組成比を連
続的に変化させたグレーデット層317、及び組成分離
層の非晶質SiN318を3層積層している。本実施例
においては増倍層307を構成するグレーデット層の1
層当りの厚さが約200オングストローム、最小禁制帯
幅Eg1が1.4eV、最大禁制帯幅Eg2が3.0e
V、組成分離層の厚さが30オングストローム、禁制帯
幅が2.9eVである。続いて原料ガスからSiH4
びH2 を選んで光吸収層である非晶質シリコン308を
1μm作製し、その後、原料ガスにB2 6 を加えて電
荷注入阻止層であるp型微結晶Si309を500オン
グストローム作製する。上述のように増倍層、光吸収
層、電荷注入阻止層を連続的に作製したのち、最後に透
明電極としてITO310をスパッタリング法により形
成し、本発明の構成を得ることができる。
【0019】尚、上記実施例ではCCD半導体回路を形
成した基板を用いたが、本発明の固体撮像装置はCCD
半導体回路基板に限らず、例えばMOS、SIT、バイ
ポーラ等のデバイスを形成した半導体回路基板を用いて
もよい。 〔実施例3〕以下、図3を用いて本発明の第3実施例を
説明する。本実施例においてはMOSトランジスタを形
成した半導体回路基板上に本発明の光電変換装置を光導
電膜として積層した積層型固体撮像装置である。
【0020】本実施例では信号読み出し回路がMOSト
ランジスタであること、組成分離層として非晶質SiO
Nを用いていること以外は実施例2とほぼ同様である。
p型単結晶シリコン基板101にチャネルストッパとな
るp+ 領域(不図示)、及びソースとなるn領域20
2、ドレインとなるn領域203を形成する。尚、20
2のn領域は蓄積容量も兼ねている。続いてゲート酸化
膜、ゲート電極となるポリシリコンを形成し、層間絶縁
膜堆積後、ドレイン領域にコンタクト孔を開けて読み出
し電極313を形成、さらに層間絶縁膜を堆積しソース
領域にコンタクト孔を開けて第1画素電極311を形成
し、続いて層間絶縁膜を堆積して平坦化を行い、第1画
素電極311に接続する第2画素電極312を形成す
る。その後、増倍層307、光吸収層308、及び電荷
注入阻止層209を形成する。ここで増倍層307につ
いては、非晶質SiCから非晶質SiGeへと連続的な
禁制帯幅を有するように炭素とシリコン、またはゲルマ
ニウムとシリコンの組成比を連続的に変化させたグレー
デット層211、及び組成分離層の非晶質SiON21
2を3層積層した構造であり、光吸収層308は非晶質
シリコン、電荷注入阻止層209はp型微結晶Siであ
る。増倍層、光吸収層、電荷注入阻止層を連続的に作製
したのち、最後に透明電極310としてITOをスパッ
タリング法により形成し、本発明の構成を得ることがで
きる。 〔実施例4〕本実施例は半導体回路基板としてバイポー
ラ型固体撮像装置を用い、その上に本発明の光電変換装
置を光導電膜として積層した例である。図4は本発明の
実施例の受光部付近の概略的断面図、図5は1画素の等
価回路図、図6は本装置全体の等価回路及びブロック等
価回路図である。図4において、n型シリコン基板50
1上にエピタキシャル成長によりコレクタ領域となるn
- 層502が形成され、その中にpベース領域503、
更にn+ エミッタ領域504が形成されバイポーラトラ
ンジスタを構成している。このpベース領域は隣接画素
と分離されており、また水平方向に隣接するpベース領
域との間には酸化膜505を挟んでゲート電極506が
形成されている。従って隣接するpベース領域503を
各々ソース・ドレイン領域としてpチャンネルMOSト
ランジスタが構成されている。ゲート電極506はpベ
ース領域503の電位を制御するためのキャパシタとし
ても働いている。
【0021】更に、絶縁層507を形成した後、エミッ
タ電極508を形成する。その後、絶縁層509を形成
して平坦化を行う。続いて絶縁層507、509、及び
酸化膜505をエッチングしてpベース領域503に接
続する画素電極を形成する。次に、高周波プラズマCV
D法により、増倍層307としてグレーデット層51
1、及び非晶質SiO510を3層、光吸収層として非
晶質Si308を、電荷注入阻止層としてn型微結晶S
i514を連続成膜し、透明電極310のITOを形成
する。ここで、グレーデット層は非晶質SiGe〜非晶
質SiNとし、この場合は正孔を増倍するようなポテン
シャルプロファイルとなっている。また、コレクタ電極
516は基板501の裏面にオーミック接続されてい
る。
【0022】従って、1画素の等価回路は図5のように
結晶シリコンで構成されるバイポーラトランジスタ73
1のベースにpチャンネルMOSトランジスタ732と
キャパシタ733、及び光電変換素子734が接続さ
れ、ベースに電位を与えるための端子735とpチャン
ネルMOSトランジスタ732及びキャパシタ733を
駆動するための端子736とセンサ電極737とエミッ
タ電極738、コレクタ電極739とで表される。
【0023】図6は図4、図5に示した1画素セル74
0を3×3の2次元マトリックス配置した回路構成図で
ある。同図において、1画素セル740のコレクタ電極
741は全画素にそれぞれ設けられ、センサ電極742
も全画素にそれぞれ設けられている。また、PMOSト
ランジスタのゲート電極、及びキャパシタ電極は行ごと
に駆動配線743、743′、743″と接続され、垂
直シフトレジスタ(V.S.R)744と接続されてい
る。また、エミッタ電極は列ごとに信号読み出しのため
の垂直配線746、746′、746″と接続されてい
る。垂直配線746、746′、746″はそれぞれ垂
直配線の電荷をリセットするためのスイッチ747、7
47′、747″と読み出しスイッチ750、75
0′、750″に接続されている。リセットスイッチ7
47、747′、747″のゲート電極は垂直リセット
パルスを印加するための端子748に共通接続され、ま
た、ソース電極は垂直ラインリセット電圧を印加するた
めの端子749に接続されている。読み出しスイッチ7
50、750′、750″のゲート電極はそれぞれ配線
751、751′、751″を介して水平シフトレジス
タ(H.S.R)752に接続されており、またドレイ
ン電極は水平読み出し配線753を介して出力アンプ7
57に接続されている。水平読み出し配線753は水平
読み出し配線の電荷をリセットするためのスイッチ75
4に接続されている。
【0024】リセットスイッチ754は水平配線リセッ
トパルスを印加するための端子755と水平配線リセッ
ト電圧を印加するための端子756に接続される。そし
て出力アンプ757の出力は端子758から取り出され
る。
【0025】以下図4、図6を用いて動作を簡単に説明
する。
【0026】図4の光吸収層308で入射された光が吸
収され、発生したキャリアが増倍層307で増倍されベ
ース領域503内に蓄積される。図6の垂直シフトレジ
スタ744から出力される駆動パルスが駆動配線743
に現れるとキャパシタを介してベース電位が上昇し1行
目の画素から光量に応じた信号電荷が垂直配線746、
746′、746″にそれぞれ取り出される。
【0027】次に水平シフトレジスタ752から走査パ
ルスが751、751′、751″に順次出力される
と、スイッチ750、750′、750″が順にON、
OFF制御され、信号がアンプ757を通して出力端子
758に取り出される。この際リセットスイッチ754
はスイッチ750、750′、750″が順番にON動
作する間にON状態となり、水平配線753の残留電荷
を除去している。
【0028】次に垂直ラインリセットスイッチ747、
747′、747″がON状態となり垂直配線746、
746′、746″の残留電荷が除去される。そして垂
直シフトレジスタ744から駆動配線743に負方向の
パルスが印加されると1行目の各画素のpMOSトラン
ジスタがON状態となり、各画素のベース残留電荷が除
去され初期化される。
【0029】次に垂直シフトレジスタ744から出力さ
れる駆動パルスが駆動配線743′に現れ、2行目の画
素信号が同様に取り出される。次に3行目の画素の信号
電荷の取り出しも同様に行われる。
【0030】以上の動作を繰り返すことにより本装置は
動作する。 〔実施例5〕以下、図7(a)(b)を用いて本発明の
光電変換装置の第5実施例を説明する。図7(a)は本
発明の光電変換装置の断面図、図7(b)は逆バイアス
印加時のエネルギー帯図である。なお、本実施例は組成
分離層以外は実施例1で示した構成と同一であるので、
同一構成部材については同一符号を付する。図7に示す
ように、ガラス基板11上に電極としてCr電極12を
1000オングストロームスパッタで形成し、次に容量
結合型プラズマCVD装置を用いて電荷注入阻止層であ
るn+ 非晶質Si13を1000オングストローム、増
倍層14を1650オングストローム、光吸収層である
非晶質Si15を6000オングストローム、電荷注入
阻止層であるp+ 非晶質Si16を500オングストロ
ーム連続的に形成する。ここで増倍層14はグレーデッ
ト層17、及び組成分離層188を5段積層した構造を
有している。本実施例においては組成分離層188は非
晶質Si、厚さは約30オングストローム、禁制帯幅は
1.7eVとしている。また、グレーデット層17の1
層当りの厚さは約300オングストローム、最小禁制帯
幅Eg1は1.4eV、最大禁制帯幅Eg2は2.9e
Vである。上述のように増倍層、光吸収層、電荷注入阻
止層を連続的に作製したのち、透明電極としてITO2
0をスパッタリング法により形成し、最後にフォトリソ
グラフィー法で画素分離を行い本発明の構成を得ること
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように本発明の光電変換装
置により低暗電流、高感度の光電変換装置、及び積層型
固体撮像装置の供給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の光電変換装置の第1実施例で
ある断面構造の概略図、(b)は逆バイアス時の模式的
なエネルギー帯図である。
【図2】本発明の光電変換装置の第2実施例を示す断面
図である。
【図3】本発明の光電変換装置の第3実施例を示す断面
図である。
【図4】本発明の光電変換装置の第4実施例を示す断面
図である。
【図5】図4の光電変換装置の1画素の等価回路図であ
る。
【図6】図4、図5に示した1画素セルをマトリックス
配置した回路構成図である。
【図7】(a)は本発明の光電変換装置の第5実施例で
ある断面構造の概略図、(b)は逆バイアス時の模式的
なエネルギー帯図である。
【図8】本発明の光電変換装置の逆バイアス時の模式的
なエネルギー帯図であり、(a)はグレーデット層の最
大禁制帯幅<組成分離層の禁制帯幅の場合、(b)はグ
レーデット層の最大禁制帯幅>組成分離層の禁制帯幅の
場合を示すエネルギー帯図である。
【図9】非晶質SiGe/非晶質SiCヘテロ界面のS
IMS分析によるC、Geの相互拡散を示す図である。
【図10】(a)は従来の光電変換装置の構造を示す概
略的断面構造図、(b)はその光電変換装置の無バイア
ス時の模式的なエネルギー帯図、(c)はその光電変換
装置の逆バイアス時の模式的なエネルギー帯図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板 12 Cr電極 13 n+ 非晶質Si 14 増倍層 15 i型非晶質Si 16 p+ 非晶質Si 17 グレーデット層(非晶質SiC〜非晶質SiG
e) 18 組成分離層(非晶質SiO) 20 ITO 101 p型単結晶シリコン基板 188 組成分離層(非晶質Si) 202 ソース(蓄積ダイオード) 203 ドレイン 209 p型微結晶Si 211 グレーデット層(非晶質SiC〜非晶質SiG
e) 212 組成分離層(非晶質SiON) 301 p+ 領域 302 蓄積ダイオード 303 垂直CCD 307 増倍層 308 i型非晶質シリコン 309 p型微結晶Si 310 透明電極(ITO) 311 第1画素電極 312 第2画素電極 313 読み出し電極 317 グレーデット層(非晶質SiC〜非晶質SiG
e) 318 組成分離層(非晶質SiN) 501 n型シリコン基板 502 n- 層 503 pベース領域 504 n+ エミッタ領域 505 酸化膜 506 ゲート電極 507 絶縁層 508 エミッタ電極 509 絶縁層 510 非晶質SiO 511 グレーデット層(非晶質SiN〜非晶質SiG
e) 514 n型微結晶Si 516 コレクタ電極 607 増倍層 608 光吸収層 609 電荷注入阻止層 612 組成分離層 731 バイポーラトランジスタ 732 PチャンネルMOSトランジスタ 733 キャパシタ 734 光電変換素子 735 端子 736 端子 737 センサ電極 738 エミッタ電極 739 コレクタ電極 740 1画素セル 741 コレクタ電極 742 センサ電極 743、743′、743″ 駆動配線 744 垂直シフトレジスタ(V.S.R) 745 配線 746、746′、746″ 垂直配線 747、747′、747″ リセットスイッチ 748 端子 749 端子 750、750′、750″ 読み出しスイッチ 751、751′、751″ 配線 752 水平シフトレジスタ(H.S.R) 753 水平読み出し配線 754 リセットスイッチ 755 端子 756 端子 757 アンプ 758 端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも非単結晶半導体からなる光吸
    収層、及びキャリア増倍層を有し、該キャリア増倍層
    は、禁制帯幅Eg1からEg1より大きい禁制帯幅Eg
    2まで禁制帯幅が連続的に変化するグレーデット層と組
    成分離層とを交互に配置した構成であって、 前記組成分離層を介して接する前記禁制帯幅Eg2の領
    域と前記禁制帯幅Eg1の領域との間に、電界印加時に
    キャリアをアバランシェ増倍させるに十分なエネルギー
    段差を有する光電変換装置。
  2. 【請求項2】 電気的信号を蓄積する蓄積部と電気的信
    号を読み出すための読み出し手段とを有する半導体回路
    基板上に請求項1に記載の光電変換装置を積層したこと
    を特徴とする光電変換装置。
  3. 【請求項3】 上記グレーデット層の禁制帯幅Eg1の
    領域は主としてシリコン、ゲルマニウム、水素からな
    り、禁制帯幅Eg2の領域は主としてシリコン、炭素、
    水素からなり、上記組成分離層は炭素、ゲルマニウムを
    含まないことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装
    置。
  4. 【請求項4】 上記組成分離層の膜厚は20オングスト
    ローム以上100オングストローム以下であることを特
    徴とする請求項3に記載の光電変換装置。
  5. 【請求項5】 上記組成分離層は主としてシリコンと水
    素、及び酸素、窒素のうち少なくとも1つからなること
    を特徴とする請求項3に記載の光電変換装置。
  6. 【請求項6】 上記組成分離層は主としてシリコン、水
    素からなることを特徴とする請求項3に記載の光電変換
    装置。
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