JPH0733532Y2 - 高所作業用操作棒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば通信ケーブルより分岐した分岐線を加
入者に引込む際に用いる分線用金物を、通信ケーブルの
吊りワイヤーに取付ける分線用金物取付工具等に装着し
て地上からの操作により取付ける際に使用する高所作業
用操作棒に関するものである。

（考案の背景） 通常、通信ケーブルは地上5m又はそれ以上の高所に架設
されている。このような高所に作業員がハシゴ又はバケ
ット車で昇り、手作業で分線用金物等を取付けるため、
落下の危険性があった。

又近時、道路の交通渋滞、看板の設置、街路樹等工事環
境の悪化により、ハシゴ掛け、バケット車の設営等に困
難な場所が増加し、従来工法での取付けが不可能な個所
が出来る等の問題点がある。

このような問題点を解決するため、さきに本願出願人等
により、地上での操作により取付け可能とした分線用金
物取付工具が提案された（特願昭63-249597号参照）。

本願考案は上述のような工具類に装着し、使用する高所
作業用操作棒を提供するものである。

（考案の開示） 上記工具類に装着し、使用する本考案の高所作業用操作
棒は、最上部に位置し工具本体に設けた連結部に挿着し
て工具本体と連結する上部体、最下段に位置する管状の
下部体及びこれらの中間に位置する伸縮可能な管状の中
間体により構成されており、前記上部体は中間体と摺動
する垂直軸を有する垂直部と、工具本体の連結部に装着
する部位を有し上記垂直部に対して角度可変に設けた継
手部より成ることを特徴とするものである。

（実施例） 第１図は本考案に係る高所作業用操作棒の具体例の全体
図である。

操作棒は、最上部に位置し工具本体に設けた連結部に装
着し、工具本体と連結する上部体（１）、最下段に位置
する管状の下部体（２）、及びこれらの中間に位置する
管状の中間体（３）により構成されており、中間体
（３）は複数の管状体よりなり互いに摺動することによ
り伸縮可能に設けられている。そして上部体（１）の垂
直軸（17）と中間体（３）及び中間体（３）を構成する
管状体相互の摺動部はボタンロック構造となっており、
中間体（３）と下部体（２）との摺動部はネジ締め式ロ
ック構造（21）となっており、自在に位置決め出来る。

操作棒を構成する材質としては、アルミニウム合金、FR
P、グラスファイバ等が用いられるが、電気絶縁性能を
もたせるため垂直軸（17）にはFRP等を用い、中間体
（３）及び下部体（２）は剛性を高め、軽量化のためア
ルミニウム合金を用いるのがよい。

又下部体（２）の最下端には、転倒防止のため足踏みサ
ドル（４）を設けてある。

第２図は上部体（１）の説明図で、同図（イ）は構成
図、同図（ロ）は構成部品の分解図である。

上部体（１）は工具本体（30）の下部に一体に設けた連
結部（31）（第３図参照）に装着する継手部（11）と、
中間体（３）の管状内に挿入しこれと摺動する垂直軸
（17）を有する垂直部（12）により構成されており、両
者は歯車（18）（19）をかみ合せ、蝶ねじ（20）で締付
けることにより一体化される。そして蝶ねじ（20）を緩
め、歯車（18）（19）のかみ合せを変えることにより、
垂直部（12）に対し継手部（11）の角度を自在に変える
ことが出来る構造となっている。

上記継手部（11）の頂部には内蔵するスプリングにより
垂直方向に自由に移動するスプリング式突起Ａ（13）
を、又側面には固定式突起Ｃ（14）及び内蔵するスプリ
ングにより半径方向に自由に移動するスプリング式突起
Ｂ（15）を具えている。

工具本体との連結に当っては、工具本体（30）の下部に
設けた連結部（31）を操作棒の継手部（11）の先端に固
定式突起Ｃ（14）が連結部（31）のガイド溝（32）に位
置するようにして挿入し、挿入後押圧してスプリング式
突起Ａ（13）を沈める。そして工具本体（30）を約30°
回転して手放すと固定式突起（14）が連結部（31）の嵌
合溝（33）に嵌合し、ワンタッチで装着出来る。同時に
継手部のスプリング式突起Ｂ（15）が連結部（31）の側
面に形成してある孔（34）と嵌合し、二重の安全装置と
なる。

第４図は本考案の操作棒を分線用金物取付工具等の工具
に挿着した状態図である。

操作棒の継手部（11）を工具（30）の連結部（31）に挿
着すると共に、工具（30）の操作用レバー（35）に一端
を締着した操作用ロープ（36）を上部体の垂直部（12）
側面のフック金具（16）に挿通し、下方へ延ばしてお
く。地上の作業員が本考案の操作棒によって工具（30）
を所定の作業位置まで上昇せしめ、操作用ロープ（36）
を操作して所定の作業を行なわしめる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案の高所作業用操作棒を工具
に挿着して使用するとき、工具を所定の高さ、所定の角
度で高所に位置させることができ、地上からの操作によ
り作業を行なわしめることが可能となる。従って人手に
よる高所作業がなくなり、又悪環境下にあっても容易に
作業を実施することができ、その実用的効果は大きいも
のがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る高所作業用操作棒の具体例の全体
図である。 第２図は上部体の説明図で、同図（イ）は構成図、同図
（ロ）は構成部品の分解図である。 第３図は工具本体に設けられた連結部の正面図である。 第４図は本考案の操作棒を工具に挿着した状態図であ
る。 １…上部体、11…継手部、12…垂直部、13…スプリング
式突起Ａ、14…固定式突起Ｃ、15…スプリング式突起
Ｂ、16…フック金具、17…垂直軸、18,19…歯車、20…
蝶ねじ、２…下部体、21…ネジ締め式ロック構造、３…
中間体、４…足踏みサドル。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】最上部に位置し工具本体に設けた連結部に
   挿着して工具本体と連結する上部体、最下段に位置する
   管状の下部体及びこれらの中間に位置する伸縮可能な管
   状の中間体により構成されており、前記上部体は中間体
   と摺動する垂直軸を有する垂直部と、工具本体の連結部
   に装着する部位を有し上記垂直部に対して角度可変に設
   けた継手部より成ることを特徴とする高所作業用操作
   棒。
2. 【請求項２】上部体の垂直部の側面には工具本体に一端
   を締着した操作用ロープを挿通するフック金具を具え、
   継手部にはその頂部に垂直方向のスプリング式突起を、
   側面にスプリング式突起及び固定式突起を具えているこ
   とを特徴とする請求項（１）記載の高所作業用操作棒。
3. 【請求項３】最下部に足踏みサドルを備えており、操作
   棒伸縮時にサドルを足踏みして操作することにより転倒
   を防止するようにしたことを特徴とする請求項（１）記
   載の高所作業用操作棒。