JPH0733516B2 - 防水工事用ブローンアスファルトの製造方法 - Google Patents

防水工事用ブローンアスファルトの製造方法

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JPH0733516B2
JPH0733516B2 JP4115790A JP4115790A JPH0733516B2 JP H0733516 B2 JPH0733516 B2 JP H0733516B2 JP 4115790 A JP4115790 A JP 4115790A JP 4115790 A JP4115790 A JP 4115790A JP H0733516 B2 JPH0733516 B2 JP H0733516B2
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blowing
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完二 醍醐
清美 高木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特定の原料油をブローイングすることによ
り、加熱溶解して加工する際に煙、臭気の発生が少な
く、作業性、施工性および実用性能の優れた防水工事用
ブローンアスファルトを製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
防水工事用アスファルトの種類と規格は日本工業規格
(JIS K 2207石油アスファルト)に示されており、用途
別に1種から4種まで分類されている。この中で、一般
地域での鉄筋コンクリート構造物、鉄骨構造物およびそ
の他これに準ずる構造物の屋根の防水工事用としては、
3種が多く用いられている。
このような建築防水工事用アスファルトは、JISの規格
性状だけではなく、耐候性、接着性あるいは作業性とい
った実用性能面でも優れたものが要求されている。従来
の防水工事用アスファルト3種は、一般に減圧蒸留残査
油に減圧留出油等をカットバック材として使用し、適度
な針入度または粘度に調整したものを原料油とし、無触
媒あるいは触媒下において、所定の反応条件でブローイ
ングすることにより製造されている。
減圧蒸留残査油に減圧留出油を混合して、所定の粘度、
例えば100℃の粘度を300〜600センチストークス(cSt)
に調整した原料油に、五酸化リン等のリン化合物を触媒
として所定量添加し、高温下ブローイングすると防水工
事用アスファルトJIS 3種(以下、「JIS 3種アスファル
ト」という。)を製造することができるが、このように
して得られた製品は加熱溶解時に触媒に起因する特有の
煙、臭気が多く発生する。このため、施工作業員の確
保、周辺住民からのクレームといった問題が発生してい
る。
また、前記の原料油を触媒無添加でブローイングした場
合には、100℃以上の軟化点ではあるが針入度が20以下
となり、JIS 3種アスファルトの規格に適合しない。
さらに別の方法として、前記原料油中の減圧留出油の割
合を大きくして原料油粘度を低下させ、触媒無添加で製
造する方法がある。しかしこの場合に得られた製品は、
軟質分を比較的多く含むため、加熱安定性、耐候性等が
悪くなる欠点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、JIS 3種アスファルトの規格に適合する
防水工事用アスファルトは、いまだ完全に満足すべきも
のは、得られていなかった。
そこで、本発明は、施工する際に煙、臭気の発生が少な
く、しかも耐候性等の実用性能の優れた新規なJIS 3種
アスファルトの製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明では、 (A) 減圧蒸留残査油単独あるいは減圧蒸留残査油と
減圧留出油の混合物50〜90容量%と、 (B) 水素化処理油の減圧蒸留残査油10〜50容量%と
の混合物を原料として、ブローイングすることを特徴と
する防水工事用ブローンアスファルトの製造方法とした
ものである。
すなわち、本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意
研究を重ねた結果、原料油中への水素化処理油の蒸留残
査油の配合は、触媒と類似の添加効果をもつこと、しか
も硫黄含有量の少ない水素処理油の減圧蒸留残査油を、
減圧蒸留残査油単独あるいは減圧蒸留残査油と減圧留出
油の混合物に、一定の割合で配合し、これを実質上無触
媒にてブローイングすることにより、加熱溶解して施工
する際、煙、臭気の発生が少なく、しかも耐候性等の実
用性能の優れた、全く新規なJIS 3種アスファルトが製
造できることを見い出し、本発明を完成したものであ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるブローイング原料用の各基材となる、減
圧蒸留残査油,減圧留出油及び水素化処理油の減圧蒸留
残査油は、軽質、重質のいずれの原油種からも得ること
ができる。例えば、これらの原油種は、マーバン原油、
ザクム原油、ムバラス原油、アラビアンヘビー原油、カ
フジ原油、クウェート原油、イラニアンヘビー原油、シ
リー原油等である。
本発明におけるブローイング原料の一方は、減圧蒸留残
査油単独あまいは減圧蒸留残査油と減圧留出油の混合物
で、粘度が100℃で約300〜700cSt、好ましくは約400〜6
00cStのものがよい。粘度が低すぎると仕上がりブロー
ンアスファルトは、耐油滲み出し性、耐候性が悪く、一
方、粘度が高すぎると、所定量の水素化処理油の減圧蒸
留残査油の添加では、針入度指数が5以下のブローンア
スファルトしか得られず、JIS 3種アスファルトの規格
を満足しなくなる。
減圧蒸留残査油は、上記原油種から得ることができ、マ
ーバン原油、ザクム原油、ムバラス原油等の軽質原油を
主体とした場合、100℃の粘度が前記の約300〜700cStの
範囲であれば、減圧留出油の混合は不必要となる。
一方、アラビアンヘビー原油、カフジ原油、クウェート
原油、イラニアンヘビー原油等の重質原油から得られる
減圧蒸留残査油の割合が大きくなると、粘度が上昇する
ため、減圧留出油を混合して100℃の粘度を約300〜700c
Stに調整する必要がある。なお、減圧蒸留残査油の100
℃の粘度の上限は、約4000cSt(針入度の下限は約80)
が好ましい。
粘度が高すぎる(針入度が小さすぎる)と、減圧留出油
の混合量が増えることになるため、ブローイング後の性
状において、耐油滲み出し性が悪くなる。
減圧留出油は、粘度が100℃で約30〜200cSt、好ましく
は50〜150cStのものがよく、粘度が小さすぎると軽質分
を多く含むため、ブローイング後の性状において、耐候
性、耐油滲み出し性が悪く、また加熱時の煙も多くな
る。逆に、粘度が高すぎると、減圧蒸留残査油との混合
の際の粘度調整が困難となる。
ブローイング原料に対する、減圧蒸留残査油単独あるい
は減圧蒸留残査油と減圧留出油の混合物の配合割合は、
後述する水素化処理油の減圧蒸留残査油の粘度によって
異なり、約50〜90容量%、好ましくは約60〜80容量%で
ある。
本発明におけるブローイング原料の他方は、水素化処理
油の減圧蒸留残査油であり、その粘度は100℃で約100〜
700cStのものが好ましく、硫黄分は約0.7〜2.0wt%のも
のが良い。水素化処理条件は反応温度約300〜420℃、圧
力約50〜150kg/cm2、液空間速度(LHSV)約0.2〜2.0h-1
であり、該条件から得られた減圧蒸留残査油を用いるこ
とができ、その配合量は、その粘度によって異なり、ブ
ローイング原料に対し、約10〜50容量%、好ましくは約
20〜40容量%の範囲で調整することができる。
なお、配合量が少な過ぎると、100℃以上の軟化点は有
していても、針入度が20以下となり、JIS 3種アスファ
ルトの規格を満足しない。又、配合量が多過ぎると、JI
S 3種アスファルトの規格性状としては、非常に優れた
ブローンアスファルトが得られるが、耐候性、耐油滲み
出し性等の実用性能面が悪くなる。
本発明における原料油のブローイングは、公知の方法が
適用される。反応槽としては、下部に空気の吹き込み孔
を有する縦型のものが好ましい。ブローイングの反応温
度は約180〜260℃、空気吹込み量は約10〜100/h/kg、
好ましくは約30〜60/h/kgが採用できる。ブローイン
グは、一般的に無触媒下で約3〜15時間、通常約5〜10
時間行う。反応はバッチ式でも連続式でも行うことがで
きる。
反応は、無触媒下で行うことが好ましいが、しかし、ブ
ローイング時間を短縮するため、あるいはブローイング
後のアスファルトの性状を改善するため、ある程度の量
の触媒、例えば五酸化リン、リン酸等を添加をしてもよ
い。
この時の触媒量は、加熱溶解して施工する際に、煙、臭
気の発生が多くならない限度で用いるのがよい。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されない。
実施例1 カフジ原油を主体とする減圧残査油37容量%と、減圧留
出油33容量%の混合物(100℃の粘度442cSt)に、イラ
ニアンヘビー原油、クウェート原油を主体とする水素化
処理油の減圧残査油(硫黄分0.91重量%、100℃の粘度2
28cSt)30容量%を添加混合し、ブローイングの原料油
とした。これを反応槽に張込み、空気吹込み量55/h/k
g、反応開始温度180℃で徐々に昇温し、反応最高温度25
5℃で8.3時間ブローイングし、ブローンアスファルトを
得た。
第1表に、得られたブローンアスファルトの性状を示
す。
実施例2 クウェート原油を主体とする減圧残査油42容量%と、減
圧留出油23容量%の混合物(100℃の粘度388cSt)に、
クウェート原油を主体とする水素化処理油の減圧残査油
(硫黄分1.27重量%、100℃の粘度307cSt)35容量%を
添加混合し、原料油とした。反応条件は実施例1と同様
で、6.5時間ブローイングし、ブローンアスファルトを
得た。
第1表に、得られたブローンアスファルトの性状を示
す。
実施例3 シリー原油を主体とする減圧残査油24容量%と、減圧留
出油36容量%の混合物(100℃の粘度350cSt)に、シリ
ー原油、カフジ原油を主体とする水素化処理油の減圧残
査油(硫黄分1.29重量%、100℃の粘度543cSt)40容量
%を添加混合し、原料油とした。反応条件は実施例1と
同様で、7.5時間ブローイングし、ブローンアスファル
トを得た。
第1表に、得られたブローンアスファルトの性状を示
す。
実施例4 マーバン原油を主体とする減圧残査油80容量%(100℃
の粘度320cSt)に、イラニアンヘビー原油、クウェート
原油を主体とする水素化処理油の減圧残査油(硫黄分0.
95%、100℃の粘度240cSt)20容量%を添加混合し、ブ
ローイングの原料油とした。これを反応槽に張込み、空
気吹込み量55/h/kg、反応開始温度180℃で徐々に昇温
し、反応最高温度255℃で9.0時間ブローイングし、ブロ
ーンアスファルトを得た。
第1表に、得られたブローンアスファルトの性状を示
す。
実施例1〜4で得られたブローンアスファルトは、いず
れもJIS 3種アスファルトの規格を満足し、耐候性に優
れ、煙、臭気の発生も非常に少なかった。
比較例1 アラビアンミディアム原油、シリー原油を主体とする減
圧残査油45容量%、減圧留出油55容量%を混合し、原料
油(100℃の粘度378cSt)とした。この原料油に0.59重
量%の五酸化リンを添加し、実施例1と同様の反応条件
で8.0時間ブローイングし、ブローンアスファルトを得
た。
第2表に得られたブローンアスファルトの性状を示す。
比較例2 カフジ原油、クウェート原油を主体とする減圧留出油
(100℃の粘度63cSt)を原料油とした。反応条件は実施
例1と同様で9.7時間ブローイングしブローンアスファ
ルトを得た。
第2表に得られたブローンアスファルトの性状を示す。
比較例1〜2で得られたブローンアスファルトは煙、臭
気の発生が多いか、あるいは耐候性、加熱安定性が悪か
った。
〔発明の効果〕
本発明により得られるブローンアスファルトは、防水工
事用アスファルトJIS 3種規格を満足し、かつ加熱溶解
して施工する際の煙、臭気の発生が少なく、また耐候
性、加熱安定性等においても優れた性能を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 減圧蒸留残査油単独あるいは減圧
    蒸留残査油と減圧留出油の混合物50〜90容量%と、 (B) 水素化処理油の減圧蒸留残査油10〜50容量%と
    の混合物を原料として、ブローイングすることを特徴と
    する防水工事用ブローンアスファルトの製造方法。
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