JP4215809B2 - 防水工事用アスファルトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、防水工事用アスファルトの製造方法に関し、詳しくは、効率的に防水工事用アスファルトを製造することが可能で、得られた製品は低温特性に優れ、加熱溶解して施工する際に、煙や臭気の発生が少なく、作業性、施工性及び実用性能の優れた防水工事用アスファルトの製造方法に関するものである。
防水工事用アスファルトの種類と規格は、日本工業規格(JIS K2207石油アスファルト)に示されており、用途別に1種から4種まで分類されている。これらの防水工事用アスファルトは、JIS規格だけを満足すればよいというものではなく、実用上JIS規格には規定されていない耐候性、接着性及び作業性などの実用性能面でも優れたものが要求されている。従来、防水工事用アスファルトは、一般に石油の減圧蒸留残渣油に減圧留出油などをカットバック材として使用し、適度な針入度又は粘度に調整したものを原料油とし、無触媒あるいは触媒下において、所定の反応条件でブローイングすることにより製造されている。例えば、防水工事用アスファルトの製造方法についてJIS3種を例に挙げると、最初に石油の減圧蒸留残渣油に減圧留出油を混合して、所定の粘度、例えば100℃の粘度を300〜600センチストークス(cSt)に調整した原料油に、五酸化リンなどのリン化合物を触媒として所定量添加し、高温下でブローイングすると防水工事用アスファルト3種(以下、JIS3種アルファルトという。)を製造することができる。このようにして得られた製品は、加熱溶解時に触媒に起因する特有の煙や臭気が多く発生する。このため、施工作業員あるいは周辺住民の安全面や健康面で問題がある。また、前記の原料油を触媒無添加でブローイングした場合には、軟化点が100℃以上のJIS3種規格の軟化点は満たすが、針入度が20未満あるいはフラース脆化点が−15℃以上となるなど、JIS3種アスファルトの規格に適合しない場合が多い。
また、別の方法として、前記原料油中の減圧留出油の割合を大きくして原料油粘度を低下させ、触媒無添加でブローイングしてJIS3種アスファルトを製造する方法がある。しかし、この場合に得られた製品は、軟質分を比較的多く含むため、加熱安定性、耐候性などが悪くなる欠点がある。さらに、別の方法として、減圧蒸留残渣油に潤滑油のベース油を添加してブローイングし、JIS3種アスファルトを製造する方法がある。潤滑油のベース油を用いることにより、針入度指数を増大させ、フラース脆化点を低下させることで、防水工事用アスファルト3種の規格に適合させる手法である。このようなベース油をブローイング操作前に添加する方法は、JIS3種アスファルト以外の多種の防水工事用アスファルトの製造においても、同様に用いられている。
しかしながら、反応初期から原料全部に空気を送り込み、ブローンを実施する方法では、ブローン終了時のアスファルト構造として、高分子化が進行し、針入度の低下、フラース脆化点の上昇などの現象が見られ、防水工事用アスファルトとしての性状(高温特性と低温特性の両立)を満足しなくなる。本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、針入度が大きく、フラース脆化点が低く、低温特性に優れ、また加熱溶解して施工する際に煙や臭気の発生が少なく、作業性、施工性及び実用性能の優れた防水工事用アスファルトの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、原料として減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料を170〜190℃にてブローイング開始し、ブローイング中のブローンアスファルトの軟化点が35〜95℃の時点で、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油とベース油の混合物からなる追加基材を一回又は複数回に分けて合計2〜40重量%の範囲で原料に対して添加し、最高反応温度を235〜290℃にして、そのブローンアスファルトの軟化点が90〜120℃になるまでブローイングすることにより、上記目的を達成することができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料を170〜190℃にてブローイング開始し、ブローイング中のブローンアスファルトの軟化点が35〜95℃の時点で、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油とベース油の混合物からなる追加基材を一回又は複数回に分けて合計2〜40重量%の範囲で原料に対して添加し、最高反応温度を235〜290℃にして、そのブローンアスファルトの軟化点が90〜120℃になるまでブローイングすることを特徴とする防水工事用アスファルトの製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の防水工事用アスファルトの製造方法によると、得られた防水工事用アスファルトは、フラース脆化点が低く、低温特性に優れ、また加熱溶解して施工する際に煙や臭気の発生が少なく、作業性、施工性及び実用性能に優れている。
本発明の防水工事用アスファルトの製造方法の原料は、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油である。減圧蒸留残渣油は、特に限定されるものではなく、種々のものが使用できるが、好ましくは中東系石油の減圧蒸留残渣油である。減圧蒸留残渣油の軟化点は、特に限定されるものではなく、通常5〜70℃の範囲のものを使用すればよく、好ましくは10〜60℃の範囲であり、特に好ましくは10〜55℃の範囲である。10℃以下の軟化点を有するものは、元来飽和分を多く含有し、引火点、発煙性、油滲み出し性などの性状について問題がある。また、軟化点が60℃を超えるものについては、追加基材(減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油とベース油の混合物)を添加する前に目的とする好適な軟化点温度範囲に達する場合もあり、ブローイング中の追加基材の途中添加による効果が減少する。なお、粘度、密度等他の性状に関しては、原油種により、ブローイングの反応度合いが異なるので、目的とする製品の性状に応じ、原油種を適宜選択する必要があるが、何れの場合においても追加基材を途中添加することにより、針入度、フラース脆化点を改善することができる。
減圧蒸留残渣油に配合するベース油は、潤滑油基油及びそれと同等な性質を有する油であれば特に限定されないが、40℃粘度が130〜600cStであり、100℃粘度が13〜50cStであり、15℃の密度が0.85〜0.95g/cmの性状を有するものが好ましい。
密度及び粘度が上記の値より小さな値であると、ブローイング時に飛散してしまい残存しにくくなり、逆に大きな値であると、ベース油そのものの添加効果が小さくなり、フラース脆化点が低下しにくくなる。ベース油の好適な具体例としては、例えばブライトストック、ニュートラルオイルなどが挙げられる。減圧蒸留残渣油にベース油が配合されている場合は、ベース油の配合量は、減圧蒸留残渣油に対して30容量%以下であるが、好ましくは0.1〜30容量%であり、特に好ましくは3〜20容量%である。ベース油を配合すると、得られる防水工事用アスファルトの針入度をより向上させ及びフラース脆化点をより低下させる効果がある。
なお、減圧蒸留残渣油には、原料の粘度調整や、要求性能を向上させるため、例えばフラース脆化点の向上、針入度の向上を図るため、石油の減圧蒸留留出油を添加することができる。この減圧蒸留留出油としては、沸点が350℃以上のものが好ましく、特に沸点が370℃以上のものが好ましい。この場合の減圧蒸留留出油の添加量は、減圧蒸留残渣油に対して10〜30重量%が好ましい。また、針入度の低いブローンアスファルト(規格としてブローンアスファルト10/20又は20/30)を製造するための原料である高粘度な基材(3種あるいは4種規格を製造するための原料と比較して)も減圧蒸留残渣油に添加することができる。この高粘度な基材としては、100℃での粘度が700〜4,000cStのものが挙げられ、700〜3,000cStのものが好ましい。この場合の高粘度な基材の添加量は、減圧蒸留残渣油に対して10〜50重量%が好ましい。
本発明の防水工事用アスファルトの製造方法においては、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料をブローイングする。この減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料のブローイングは、減圧蒸留残渣油に空気を吹き込み酸化重合反応を起こすものであり、種々の方法が適用できる。ブローイングする時の反応温度は、特に限定されるものではないが、通常170〜320℃であり、好ましくは180〜300℃である。好ましい反応温度パターンは、反応開始温度を170〜190℃にして、その後徐々に昇温し、最高反応温度で所定時間維持するものである。最高反応温度は235〜290℃であ、好ましくは240〜280℃であり、特に240〜270℃が好ましい。なお、本発明のブローイング反応は発熱反応であり、ブローイング開始時に急激な温度上昇が起きるのを防ぐために、ブローイング開始時には反応開始温度付近で所定時間保持してブローイングすることも可能である。また、昇温速度は、空気の流量により発熱量が異なるので、空気の流量により左右されるが、通常2〜20℃/hrの範囲であり、好ましくは3〜18℃/hrの範囲である。なお、空気の流量は、反応条件により変動し、昇温速度も一定でなくてもよい。
また、ブローイングの空気吹込量は、特に限定されるものではなく、通常約10〜100リットル/h/kgの範囲であり、好ましくは約30〜60リットル/h/kgの範囲である。ブローイングは、無触媒下で、通常3〜20時間、好ましくは約5〜15時間行うとよい。ブローイング時間は、通常軟化点の低い原料を処理する場合は、軟化点の高い原料を処理する場合よりも長時間ブローイングすることを要する。ブローイングは、無触媒下で行うことが望ましいが、ブローイング時間を短縮するために、あるいはブローイング後のアスファルトの性状を改善するために、ある程度の量の触媒を添加してもよい。この触媒としては、例えば五酸化リン、リン酸などが挙げられる。これらの触媒量は、加熱溶解して施工する際に、煙や臭気の発生が多くならない限度で用いるのが好ましい。ブローイングするための反応槽としては、下部に空気の吹込孔を有する縦型のものが好ましい。また、ブローイングの反応形式は、バッチ式で行うことができる。
本発明の防水工事用アスファルトの製造方法においては、ブローイング中のブローンアスファルトの軟化点が35〜95℃の時点で、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油とベース油の混合物から成る追加基材を一回又は複数回に分けて合計2〜40重量%添加する。
追加基材として使用される減圧蒸留残渣油は、原料の減圧蒸留残渣油と同様なものでもよいし、異なるものでもよい。また、追加基材として使用されるベース油も、原料に使用されるベース油と同様なものでよい。減圧蒸留残渣油は、特に限定されるものではなく、種々のものが使用できるが、好ましくは中東系石油の減圧蒸留残渣油である。減圧蒸留残渣油に配合するベース油の混合割合は、特に制限されないが、30重量%以下が好ましく、より好ましくは0.1〜30容量%であり、特に好ましくは3〜20容量%である。追加基材は、原料と違うものでもよいし、原料と同じものでも構わない。
追加基材の添加時期は、ブローイング中のブローンアスファルトの軟化点が35〜95℃の範囲になった時点であり、好ましくは40〜85℃の範囲になった時点であり、特に好ましくは45〜80℃の範囲になった時点である。
追加基材の添加は、一回で行ってもよいし又は複数回に分けて行ってもよいが、原料の処理量や追加基材の添加量が多い場合などは複数回に分けて行う方が好ましい。添加する追加基材の添加量は、合計2〜40重量%であり、好ましくは2〜35重量%である。追加基材の添加量が2重量%未満であると、添加効果が小さく、フラース脆化点が全量ブローイングに比べてほとんど低下しなくなり、40重量%を超えると初期に添加した追加基材のブローン化度が上がり、高分子化が進行するため、トルエン不溶解分のようなカーボン化が進行し、アスファルトの性状悪化(阻害)が始まると考えられる。
本発明の防水工事用アスファルトの製造方法においては、追加基材を添加した後さらにそのブローンアスファルトの軟化点が90〜120℃、好ましくは95〜120℃、特に好ましくは100〜120℃になるまでブローイングする。軟化点が90℃未満であると、加熱安定性(JIS K2207)が悪くなるなど実用性能上の問題が大きくなり、またJIS規格にも適合しなくなる。軟化点が120℃を超えると、針入度が低下し、フラース脆化点などJIS規格の要求値を満足しなくなる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。実施例及び比較例に使用したベース油は、表1に記載した性状を有するものを使用した。
Figure 0004215809
なお、軟化点、フラース脆化点及び針入度は、JIS K2207により測定した。
実施例1
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油1とベース油1を混合した原料(減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合容量比:95:5)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後3時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が48.5℃の時点で、減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合物(混合容量比:95:5)を初期原料に対して10重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計9.1時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。ブローイングは、軟化点が105℃になるまで行い、針入度、フラース脆化点の測定を行った。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。なお、以下の実施例及び比較例においても、追加基材添加終了後、ブローイングは軟化点が105℃になるまで行い、針入度、フラース脆化点の比較を行った。
実施例2
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油1とベース油1を混合した原料(減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合容量比:95:5)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後3時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が48.0℃の時点で、減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合物(混合容量比:95:5)を初期原料に対して20重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計9.1時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
実施例3
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油1とベース油1を混合した原料(減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合容量比:95:5)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後3時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が47.0℃の時点で、減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合物(混合容量比:95:5)を初期原料に対して30重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計9.6時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
実施例4
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油1とベース油1を混合した原料(減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合容量比:95:5)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後4時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が61.5℃の時点で、減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合物(混合容量比:95:5)を初期原料に対して20重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計9.2時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
実施例5
軟化点が23℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油2を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後3時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が42.0℃の時点で、減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合物(混合容量比:95:5)を初期原料に対して10重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計11.8時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
実施例6
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油2を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、ブローイング開始後3時間経過後、ブローンアスファルトの軟化点が47.0℃の時点で、減圧蒸留残渣油3を初期原料に対して20重量%添加した。追加基材の添加終了後、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計11.5時間ブローイングし、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
比較例1
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油1とベース油1を混合した原料(減圧蒸留残渣油1とベース油1の混合容量比:95:5)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計8.3時間ブローイングを続け、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
比較例2
原料油として軟化点が23℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油2を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計10.1時間ブローイングを続け、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
比較例3
軟化点が13℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油2と軟化点が37℃の中東系石油の減圧蒸留残渣油3を混合した原料(減圧蒸留残渣油2と減圧蒸留残渣油3の混合容量比:80:20)を下部に空気の吹込孔を有する縦型反応槽に張り込み、反応開始温度185℃に加熱し、空気吹き込み量36リットル/hr/kgの割合で、空気を吹き込み、ブローイングを開始した。その後、昇温速度0.3℃/minの割合で徐々に昇温して、最高反応温度250℃でブローイング開始後合計11.0時間ブローイングを続け、防水工事用アスファルトを製造した。表2に得られた防水工事用アスファルトの性状を示した。
Figure 0004215809
実施例の防水工事用アスファルトは、フラース脆化点が低く、低温特性に優れている。また、実施例の防水工事用アスファルトは、加熱溶解して施工する際に、煙や臭気の発生が少なかった。

Claims (4)

  1. 減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料を170〜190℃にてブローイング開始し、ブローイング中のブローンアスファルトの軟化点が35〜95℃の時点で、減圧蒸留残渣油又は減圧蒸留残渣油とベース油の混合物からなる追加基材を一回又は複数回に分けて合計2〜40重量%の範囲で原料に対して添加し、最高反応温度を235〜290℃にして、そのブローンアスファルトの軟化点が90〜120℃になるまでブローイングすることを特徴とする防水工事用アスファルトの製造方法。
  2. 原料が減圧蒸留残渣油にベース油が30容量%以下配合されている混合油を含有する原料である請求項1に記載の防水工事用アスファルトの製造方法。
  3. 原料が、減圧蒸留残渣油にベース油が0.1〜20容量%配合されている混合油を含有する原料である請求項1に記載の防水工事用アスファルトの製造方法。
  4. 追加基材が減圧蒸留残渣油とベース油の混合物である請求項1に記載の防水工事用アスファルトの製造方法。
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