JPH0733511A - リサイクル可能なセラミックス - Google Patents
リサイクル可能なセラミックスInfo
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- JPH0733511A JPH0733511A JP5199087A JP19908793A JPH0733511A JP H0733511 A JPH0733511 A JP H0733511A JP 5199087 A JP5199087 A JP 5199087A JP 19908793 A JP19908793 A JP 19908793A JP H0733511 A JPH0733511 A JP H0733511A
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- JP
- Japan
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- recyclable
- ceramic
- heated
- sintered
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Abstract
(57)【要約】
【構成】母相としてSi3 N4 ,SiC,AlN,Al
2 O3 のいずれかを用い、分散相として30重量比以上
のCeO2 ,ZrO2 ,NbN,MgOのいずれかを用
いたセラミックス焼結体。 【効果】母相と分散相との熱膨張係数の差が大きいため
焼結体の加熱、冷却処理により粉々に破砕されて、容易
に再利用が可能である。
2 O3 のいずれかを用い、分散相として30重量比以上
のCeO2 ,ZrO2 ,NbN,MgOのいずれかを用
いたセラミックス焼結体。 【効果】母相と分散相との熱膨張係数の差が大きいため
焼結体の加熱、冷却処理により粉々に破砕されて、容易
に再利用が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックス焼結体の加
熱、冷却処理により粉砕されるリサイクル可能なセラミ
ックスに関する。
熱、冷却処理により粉砕されるリサイクル可能なセラミ
ックスに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス部品の素材としてY2 O3
部分安定化ZrO2 を用いたものは、200℃から30
0℃程度の温度域においては正方晶から単斜晶への相変
態にともなう体積膨張のために膨らみ、部品に割れが生
じることは広く知られている。
部分安定化ZrO2 を用いたものは、200℃から30
0℃程度の温度域においては正方晶から単斜晶への相変
態にともなう体積膨張のために膨らみ、部品に割れが生
じることは広く知られている。
【0003】このような現象は見方を変えると、部品に
仕上げた状態でも不要の場合にはその廃棄、あるいは再
処理しやすくなるという事を意味することになる。
仕上げた状態でも不要の場合にはその廃棄、あるいは再
処理しやすくなるという事を意味することになる。
【0004】また、Si3 N4 の素材の場合には焼結助
剤として、主に高強度化の目的のために酸化物(ZrO
2 ,Y2 O3 ,CeO2 など)を中心に加える、例えば
特開昭60−5075号、同5076号、同5077
号、同5078号公報のような提案がなされており、添
加量としては30wt%以下が用いられている。
剤として、主に高強度化の目的のために酸化物(ZrO
2 ,Y2 O3 ,CeO2 など)を中心に加える、例えば
特開昭60−5075号、同5076号、同5077
号、同5078号公報のような提案がなされており、添
加量としては30wt%以下が用いられている。
【0005】上述の前者のZrO2 の場合は比重が重
く、相変態だけでは亀裂が入る程度で粉々にならず、細
かくするには大規模な破砕工程が必要であり、さらに相
変態の生ずる温度が低くて使用条件が限られているとい
う問題がある。
く、相変態だけでは亀裂が入る程度で粉々にならず、細
かくするには大規模な破砕工程が必要であり、さらに相
変態の生ずる温度が低くて使用条件が限られているとい
う問題がある。
【0006】また後者では助剤添加量が少ない場合は加
熱時に発生する内部応力が小さいために粉々にならず、
亀裂が入る程度に留まるという問題がある。
熱時に発生する内部応力が小さいために粉々にならず、
亀裂が入る程度に留まるという問題がある。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は燒結体にしたセラミックスを加
熱、冷却することにより容易に破砕でき、また、これを
原料として再利用できるようなリサイクル可能なセラミ
ックスを提供しようとすることにある。
ものであり、その目的は燒結体にしたセラミックスを加
熱、冷却することにより容易に破砕でき、また、これを
原料として再利用できるようなリサイクル可能なセラミ
ックスを提供しようとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明によれば、非酸化物セラミックスを用いた母
相に分散相を添加して焼成した焼結体を加熱、冷却処理
により破砕自在とするリサイクル可能なセラミックスに
おいて、前記の母相の熱膨張係数と3×10-6/℃以上
の差を有する分散相を重量換算にて30wt%以上含ま
せたリサイクル可能なセラミックスが提供される。
めに本発明によれば、非酸化物セラミックスを用いた母
相に分散相を添加して焼成した焼結体を加熱、冷却処理
により破砕自在とするリサイクル可能なセラミックスに
おいて、前記の母相の熱膨張係数と3×10-6/℃以上
の差を有する分散相を重量換算にて30wt%以上含ま
せたリサイクル可能なセラミックスが提供される。
【0009】
【作用】セラミックス焼結体の母相と分散相との熱膨張
係数の差が3×10-6/℃以上のものを用い、分散相の
含有量も増加したので、1000℃に加熱し冷却すると
粉々に破砕される。
係数の差が3×10-6/℃以上のものを用い、分散相の
含有量も増加したので、1000℃に加熱し冷却すると
粉々に破砕される。
【0010】
【実施例】つぎに本発明の実施例について詳細に説明す
る。第1の実施例として、サイアロン粉末に平均粒径1
μm以下のZrO2 粉末を40%加えたものを原料と
し、1.5倍の蒸溜水を媒体としてボ−ルミルにより約
24時間混合する。
る。第1の実施例として、サイアロン粉末に平均粒径1
μm以下のZrO2 粉末を40%加えたものを原料と
し、1.5倍の蒸溜水を媒体としてボ−ルミルにより約
24時間混合する。
【0011】これを150℃の乾燥炉内に48時間放置
して水分を完全に除去した後、破砕機を使用し凝集粒を
消滅させ、さらに篩をかけて分級する。
して水分を完全に除去した後、破砕機を使用し凝集粒を
消滅させ、さらに篩をかけて分級する。
【0012】ついで、これを原料として内寸法18×1
5×80mmの金型内にて予備成形したものを、CIP
により200MPaの加圧により成形体を得る。
5×80mmの金型内にて予備成形したものを、CIP
により200MPaの加圧により成形体を得る。
【0013】さらにこの成形体を乾燥炉内にて水分を除
去した後、0.93MPaの窒素雰囲気とした焼成炉内
に入れて最高1750℃まで加熱を行い、焼結体とす
る。このようにして得られた焼結体は4点曲げの平均強
度は508MPa、かさ密度は3.78g/cm3 であ
った。
去した後、0.93MPaの窒素雰囲気とした焼成炉内
に入れて最高1750℃まで加熱を行い、焼結体とす
る。このようにして得られた焼結体は4点曲げの平均強
度は508MPa、かさ密度は3.78g/cm3 であ
った。
【0014】ついで、この焼結体を大気炉内において1
000℃まで加熱して冷却した場合、粉々になっている
ことが確認された。そしてこの粉々の原料を簡単な破砕
機を使って細かく砕き、これを篩にかけてから、上述と
同様なプロセスによって焼結した処、強度は428MP
aとやや低下しているが、十分に成形体として使用でき
るレベルのものが得られている。図1の図表図に本実施
例におけるZrO2 の配合割合を変化させた場合のデ−
タを示す。
000℃まで加熱して冷却した場合、粉々になっている
ことが確認された。そしてこの粉々の原料を簡単な破砕
機を使って細かく砕き、これを篩にかけてから、上述と
同様なプロセスによって焼結した処、強度は428MP
aとやや低下しているが、十分に成形体として使用でき
るレベルのものが得られている。図1の図表図に本実施
例におけるZrO2 の配合割合を変化させた場合のデ−
タを示す。
【0015】つぎに第2の実施例として前述の第1の実
施例における添加物をCeO2 に代えて処理を行い、同
様の評価を行った結果、図1に示すような数値が得られ
ている。
施例における添加物をCeO2 に代えて処理を行い、同
様の評価を行った結果、図1に示すような数値が得られ
ている。
【0016】また、第3の実施例として第1の実施例に
おける添加物をNbNに代えて前述と同様な評価を行っ
たものである。
おける添加物をNbNに代えて前述と同様な評価を行っ
たものである。
【0017】第4の実施例はSiC粉末にZrO2 や、
NbNを添加物としたものを原料として成形後、195
0℃で焼成して同様な評価を行ったものである。
NbNを添加物としたものを原料として成形後、195
0℃で焼成して同様な評価を行ったものである。
【0018】第5の実施例はAlN粉末に対しNbN粉
末を30%添加したものを原料として成形、焼成後同様
の評価を行ったものである。
末を30%添加したものを原料として成形、焼成後同様
の評価を行ったものである。
【0019】第6の実施例はSi3 N4 粉末にY2 O3
、Al2 O3 をそれぞれ3%と、MgOと30wt%
添加し、第1の実施例とほぼ同様な工程を行ったもの
で、得られた焼結体の強度は499MPa,再生品の強
度は358MPaの値が得られている。
、Al2 O3 をそれぞれ3%と、MgOと30wt%
添加し、第1の実施例とほぼ同様な工程を行ったもの
で、得られた焼結体の強度は499MPa,再生品の強
度は358MPaの値が得られている。
【0020】つぎ第7の実施例はAl2 O3 とMgOを
用いたものであり、Al2 O3 粉末に平均粒径2μmの
MgO粉末を40wt%添加して、1.5倍の蒸溜水を
媒体としてポ−ルミルにより約24時間混合する。
用いたものであり、Al2 O3 粉末に平均粒径2μmの
MgO粉末を40wt%添加して、1.5倍の蒸溜水を
媒体としてポ−ルミルにより約24時間混合する。
【0021】ついで、150℃の乾燥炉内で48時間放
置して水分を除去し、これを破砕機で凝集粒をなくして
篩により分級する。つぎにこの原料を所定の金型内で予
備成形し、CIPにより200MPaの加圧を行って成
形体とする。さらにこれを乾燥炉内で水分を除去した
後、大気炉により最高1800℃まで加熱して焼結体と
する。このようにして得られた焼結体は4点曲げの平均
強度は300MPaが得られている。
置して水分を除去し、これを破砕機で凝集粒をなくして
篩により分級する。つぎにこの原料を所定の金型内で予
備成形し、CIPにより200MPaの加圧を行って成
形体とする。さらにこれを乾燥炉内で水分を除去した
後、大気炉により最高1800℃まで加熱して焼結体と
する。このようにして得られた焼結体は4点曲げの平均
強度は300MPaが得られている。
【0022】そして、この焼結体を大気炉内におき、1
000℃まで加熱し、冷却した処、粉々に破砕されてい
ることが確認でき、この原料を簡単な破砕機により細か
くして篩にかけ、上記と同様な工程にて作成した焼結体
の強度は226MPaの値が得られている。
000℃まで加熱し、冷却した処、粉々に破砕されてい
ることが確認でき、この原料を簡単な破砕機により細か
くして篩にかけ、上記と同様な工程にて作成した焼結体
の強度は226MPaの値が得られている。
【0023】以上、本発明を上述の数種の実施例によっ
て説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可
能であり、これらの変形は本発明の範囲から排除するも
のではない。
て説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可
能であり、これらの変形は本発明の範囲から排除するも
のではない。
【0024】
【発明の効果】上述の実施例のように本発明によれば、
非酸化物セラミックスの母相と分散相との熱膨張係数の
差が3×10-6/℃以上のものを用いて分散相の含有量
を30wt%以上としたので、焼結体とした部品が不要
の場合には1000℃に加熱して冷却すると粉々に破砕
されて粉体が得られるという効果が得られ、またこれを
原料として再利用した焼結体は十分な強度を有するとい
う利点がある。
非酸化物セラミックスの母相と分散相との熱膨張係数の
差が3×10-6/℃以上のものを用いて分散相の含有量
を30wt%以上としたので、焼結体とした部品が不要
の場合には1000℃に加熱して冷却すると粉々に破砕
されて粉体が得られるという効果が得られ、またこれを
原料として再利用した焼結体は十分な強度を有するとい
う利点がある。
【図1】本実施例における母相と分散相の組合せ、およ
びデ−タの図表図である。
びデ−タの図表図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/599 C04B 35/58 104 A 302 G 302 L
Claims (3)
- 【請求項1】非酸化物セラミックスを用いた母相に分散
相を添加して焼成した焼結体を加熱、冷却処理により破
砕自在とするリサイクル可能なセラミックスにおいて、
前記の母相の熱膨張係数と3×10-6/℃以上の差を有
する分散相を重量換算にて30wt%以上含ませたこと
を特徴とするリサイクル可能なセラミックス。 - 【請求項2】前記の母相はSi3 N4 ,SiC,Al
N,Al2 O3 のいずれかか、これらの複合物であるこ
とを特徴とする請求項1記載のリサイクル可能なセラミ
ックス。 - 【請求項3】前記の分散相はCeO2 ,ZrO2 ,Nb
N,MgOのいずれかを含んでいることを特徴とする請
求項1記載のリサイクル可能なセラミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19908793A JP3312436B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | リサイクル可能なセラミックスの処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19908793A JP3312436B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | リサイクル可能なセラミックスの処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733511A true JPH0733511A (ja) | 1995-02-03 |
JP3312436B2 JP3312436B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=16401892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19908793A Expired - Fee Related JP3312436B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | リサイクル可能なセラミックスの処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3312436B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001508019A (ja) * | 1997-11-12 | 2001-06-19 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 窒化ホウ素パッキング成形体 |
JP2014141375A (ja) * | 2013-01-24 | 2014-08-07 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体粉末の製造方法、焼結体粉末、スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法及び焼結体粉末の製造装置 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP19908793A patent/JP3312436B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001508019A (ja) * | 1997-11-12 | 2001-06-19 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 窒化ホウ素パッキング成形体 |
JP2014141375A (ja) * | 2013-01-24 | 2014-08-07 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体粉末の製造方法、焼結体粉末、スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法及び焼結体粉末の製造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3312436B2 (ja) | 2002-08-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |