JPH07334836A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07334836A
JPH07334836A JP12595494A JP12595494A JPH07334836A JP H07334836 A JPH07334836 A JP H07334836A JP 12595494 A JP12595494 A JP 12595494A JP 12595494 A JP12595494 A JP 12595494A JP H07334836 A JPH07334836 A JP H07334836A
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JP
Japan
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film
magnetic
thickness
metal film
recording medium
Prior art date
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Pending
Application number
JP12595494A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Osamu Yoshida
修 吉田
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Shigemi Wakabayashi
繁美 若林
Akira Shiga
章 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生特性に優れた磁気記録媒体を提供するこ
とにある。 【構成】 支持体と、この支持体上に設けられたヤング
率が10×109 〜150×109 N/m2 の非磁性の
金属膜と、この金属膜上に設けられた磁性金属膜とを具
備する磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄膜型の磁気記録
媒体に関するものである。
【0002】
【発明の背景】磁気テープ等の磁気記録媒体には、非磁
性支持体であるフィルム上に磁性粉やバインダを溶剤中
に分散させた磁性塗料を塗布してなる塗布型のものと、
バインダを用いず、金属磁性粒子をフィルム上に堆積さ
せてなる金属薄膜型のものとがある。
【0003】これらの中、金属薄膜型の磁気記録媒体
は、磁性層にバインダを含まないことから、磁性材料の
充填密度が高く、高密度記録に適したものであると言わ
れている。ところで、より一層の高密度化が求められて
いる。この一層の高密度化は自己減磁を減らすことによ
っても達成される。そして、この自己減磁を減らす手段
としては磁性膜の厚さを薄くすることが考えられる。
【0004】しかしながら、現行の金属薄膜型磁気記録
媒体において磁性膜の厚さを薄くすると、図3や図4に
示される如く、エンベロープ波形が損なわれ、再生特性
が低下する。従って、現行タイプの金属薄膜型磁気記録
媒体において磁性膜の厚さを薄くするにも限度がある。
【0005】
【発明の開示】本発明の目的は、再生特性に優れた磁気
記録媒体を提供することにある。この本発明の目的は、
支持体と、この支持体上に設けられたヤング率が10×
109 〜150×109 N/m2 の非磁性の金属膜と、
この金属膜上に設けられた磁性金属膜とを具備すること
を特徴とする磁気記録媒体によって達成される。
【0006】本発明における支持体、特に非磁性の支持
体は、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリ
カーボネート、ポリプロピレン等のオレフィン系の樹
脂、セルロース系の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といった
高分子材料が用いられる。尚、支持体面上には金属膜の
密着性を向上させる為のアンダーコート層が設けられて
いる。すなわち、表面の粗さを適度に粗すことにより乾
式メッキにより構成される金属膜の密着性を向上させ、
さらに磁気記録媒体表面の表面粗さを適度なものとして
走行性を改善する為、例えばSiO2 等の粒子を含有さ
せた厚さが0.005〜0.1μmの塗膜を設けること
によってアンダーコート層が構成されている。尚、この
アンダーコート層を含めて、支持体の厚さは3〜10μ
m程度のものである。
【0007】このような支持体上に磁性金属膜の下地と
してヤング率が10×109 〜150×109 N/m2
の非磁性の金属膜が設けられる。この非磁性の金属膜が
設けられる点に本発明最大の特徴がある。すなわち、自
己減磁を減らす為に磁性金属膜を薄くした場合、エンベ
ロープ波形が損なわれるのであるが、ここでヤング率が
10×109 〜150×109 N/m2 の非磁性の金属
膜を設けていた場合には、磁性膜の厚さを薄くしても、
図2に示される如く、エンベロープ波形は正常であり、
再生特性も良いものであった。
【0008】この理由は次のようなことに基づくと考え
られる。すなわち、磁性膜の厚さを薄くすると、剛性が
低下し、これに起因して図3や図4に示されるようにエ
ンベロープ波形が損なわれるのであろうと考えられた。
そこで、磁性金属膜を薄くしても剛性が確保されるよう
にする為、非磁性の金属膜を設けた処、エンベロープ波
形は正常なものであった。すなわち、磁性金属膜の機械
的強度を補償するよう非磁性金属膜を設けておくことに
よって、磁性金属膜を薄くしても機械的強度は確保さ
れ、剛性不足によるエンベロープ波形の崩れが改善され
たのである。但し、単に、非磁性金属膜が設けられてお
れば良いかと言うと、この非磁性金属膜のヤング率が1
0×109 〜150×109 N/m2 の範囲内のもので
あることが必要であった。つまり、ヤング率が10×1
9 N/m2 より小さな金属材料が用いられた場合に
は、剛性の確保が不十分となり、エンベロープ波形の損
傷を改善できておらず、出力も低いものであった。逆
に、ヤング率が150×109 N/m2 より大きな金属
材料が用いられた場合には、バックコート層とのバラン
スが崩れて磁性層側に大きくカッピングしたり、硬くな
り過ぎ、テープがヘッドに当たる時に逃げが起きる等の
ヘッドタッチが悪くなり、好ましいものでない。
【0009】尚、ヤング率が10×109 〜150×1
9 N/m2 の非磁性の金属膜としては、Pb膜、Cu
膜、Al膜、Sn膜、Zn膜、又は前記の金属元素を成
分とする合金からなる膜が挙げられる。このような非磁
性の金属膜の厚さは100〜1000Åであることが好
ましい。すなわち、100Å未満の薄すぎる場合には、
剛性の向上度が低く、エンベロープ波形損傷の改善が低
いからである。但し、全く設けられていない場合に比べ
たならば改善されていることは疑う余地もない。逆に、
1000Åを越えて厚くなり過ぎると、全体の厚みが厚
くなり、嵩張るものとなって好ましくない。尚、Pbあ
るいはPbを主成分とする金属膜の場合には700〜1
000Åの厚さであることが好ましく、CuあるいはC
uを主成分とする金属膜の場合には150〜700Åの
厚さであることが好ましく、AlあるいはAlを主成分
とする金属膜の場合には400〜800Åの厚さである
ことが好ましく、SnあるいはSnを主成分とする金属
膜の場合には500〜900Åの厚さであることが好ま
しく、ZnあるいはZnを主成分とする金属膜の場合に
は300〜700Åの厚さであることが好ましい。
【0010】ヤング率が10×109 〜150×109
N/m2 の非磁性金属膜の上に設けられる磁性金属膜に
は、例えばFe,Co,Ni等の金属が用いられる。そ
の他に、Co−Ni合金、Co−Pt合金、Co−Ni
−Pt合金、Fe−Co合金、Fe−Ni合金、Fe−
Co−Ni合金、Fe−Co−B合金、Co−Ni−F
e−B合金、Co−Cr合金、あるいはこれらにAl等
の金属を含有させたもの等が用いられる。
【0011】この磁性金属膜の厚さは、自己減磁を防ぐ
観点から、1000〜2000Åの厚さであることが好
ましい。すなわち、磁性金属膜が厚いものとなると、自
己減磁の問題があることから、2000Å以下であるこ
とが好ましい。より一層好ましくは1500Å以下であ
る。これに対して、磁性金属膜が薄すぎると、出力自体
が小さくなるから、1000Å程度はあることが好まし
い。尚、今後の技術の進歩により、これより薄いもので
も出力が確保される磁性材料が開発されたならば、10
00Å以下の厚さであっても良い。但し、現在の磁性材
料を鑑みたならば、磁性金属膜の厚さは1000〜20
00Å程度であることが好ましかった。
【0012】そして、非磁性金属膜や磁性金属膜は、例
えば10-4〜10-6Torr程度の真空雰囲気下におい
て非磁性金属(又は磁性金属)を抵抗加熱、高周波加
熱、電子ビーム加熱などにより蒸発させ、金属粒子を支
持体面上に堆積(蒸着)させることにより、非磁性金属
膜(又は磁性金属膜)が形成される。尚、上記した蒸着
法による他、直流スパッタ法、交流スパッタ法、高周波
スパッタ法、直流マグネトロンスパッタ法、高周波マグ
ネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法などの各
種の手段を採用できる。これらの成膜手段は如何なる手
段であっても良い。尚、磁性金属膜の成膜時には酸化性
ガスなどが供されていて、磁性金属膜の表面層には酸化
膜からなる保護層が形成されることが好ましい。
【0013】支持体の他面側には、いわゆるバックコー
ト層が設けられる。このバックコート層は、蒸着手段に
よって構成された金属薄膜であっても、カーボンブラッ
ク及びバインダ樹脂を含む塗料を塗布して構成されたも
のであっても良い。尚、金属薄膜でバックコート層を構
成する場合には、Cu,Al,Sn,Znなどが用いら
れる。
【0014】そして、上記のように構成させた磁気記録
媒体は、磁性膜の厚さを薄く出来ることから、自己減磁
が減り、出力が改善され、より一層の高密度記録に対応
できるようになる。以下、具体的な実施例を挙げて本発
明を説明する。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明に係る磁気記録媒体(8m
mVTR用磁気テープ)の概略断面図である。同図中、
1は厚さが10μmのPETフィルム、2はPETフィ
ルム1の一面上に斜め蒸着手段により設けられた700
Å厚さのPb膜(Pbのヤング率は14×109 N/m
2 )、3はPb膜2の表面に斜め蒸着手段により設けら
れた1300Å厚さのCo−Ni(80−20)磁性
膜、4はフッ素系潤滑剤を塗布して構成された潤滑層、
5はPETフィルム1の他面上にカーボンブラック及び
バインダ樹脂を含む塗料を塗布して構成された厚さ0.
5μmのバックコート層である。
【0016】〔実施例2〕実施例1において、Pb膜2
の厚さを1000Åとした他は同様にした。 〔実施例3〕実施例1において、Co−Ni磁性膜3の
厚さを1800Åとした他は同様にした。
【0017】〔実施例4〕実施例1において、500Å
厚さのPb膜2の代わりに300Å厚さのCu膜(Cu
のヤング率は110×109 N/m2 )とした他は同様
にした。 〔実施例5〕実施例1において、500Å厚さのPb膜
2の代わりに600Å厚さのCu膜とした他は同様にし
た。
【0018】〔実施例6〕実施例1において、500Å
厚さのPb膜2の代わりに400Å厚さのAl膜(Al
のヤング率は68×109 N/m2 )とした他は同様に
した。 〔実施例7〕実施例1において、500Å厚さのPb膜
2の代わりに800Å厚さのAl膜とした他は同様にし
た。
【0019】〔実施例8〕実施例1において、500Å
厚さのPb膜2の代わりに600Å厚さのSn膜(Sn
のヤング率は41×109 N/m2 )とした他は同様に
した。 〔実施例9〕実施例1において、500Å厚さのPb膜
2の代わりに900Å厚さのSn膜とした他は同様にし
た。
【0020】〔実施例10〕実施例1において、500
Å厚さのPb膜2の代わりに300Å厚さのZn膜(Z
nのヤング率は97×109 N/m2 )とした他は同様
にした。 〔実施例11〕実施例1において、500Å厚さのPb
膜2の代わりに600Å厚さのZn膜とした他は同様に
した。
【0021】〔比較例1〕実施例1において、500Å
厚さのPb膜2は設けず、Co−Ni(80−20)磁
性膜の厚さを1800Åとした他は同様にした。 〔比較例2〕実施例1において、500Å厚さのPb膜
2は設けず、Co−Ni(80−20)磁性膜の厚さを
1300Åとした他は同様にした。
【0022】〔比較例3〕実施例1において、500Å
厚さのPb膜2の代わりに300Å厚さのNi膜(酸化
したことにより、実質上非磁性のものとなっている。N
iのヤング率は207×109 N/m2 )を設け、又、
Co−Ni(80−20)磁性膜の厚さを1500Åと
した他は同様にした。
【0023】〔特性〕上記各例で得られた8mmVTR
用磁気テープについて、エンベロープ波形の欠け率(a
/b)並びに出力を調べたので、その結果を下記の表−
1に示す。 表−1 エンベロープ波形欠け率 3MHz出力 7MHz出力 実施例1 35% +0.2 +1.1 実施例2 34% +0.5 +1.8 実施例3 35% +1.2 +1.9 実施例4 30% +0.3 +1.6 実施例5 29% +2.1 +2.3 実施例6 34% +1.1 +1.4 実施例7 32% +1.7 +1.9 実施例8 35% +1.0 +1.1 実施例9 37% +1.4 +1.7 実施例10 31% +1.5 +1.5 実施例11 34% +1.9 +2.0 比較例1 38% 0 0 比較例2 49% −0.3 −0.5 比較例3 43% −0.6 −0.8 これによれば、本発明になるものは、広い範囲にわたっ
て出力の高いことが判る。
【0024】
【効果】本発明によれば、出力特性に優れた磁気記録媒
体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の概略断面図
【図2】エンベロープ波形
【図3】エンベロープ波形
【図4】エンベロープ波形
【符号の説明】
1 PETフィルム 2 Pb膜 3 Co−Ni磁性膜 4 潤滑層 5 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 繁美 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、この支持体上に設けられたヤ
    ング率が10×10 9 〜150×109 N/m2 の非磁
    性の金属膜と、この金属膜上に設けられた磁性金属膜と
    を具備することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 支持体上に設けられた非磁性の金属膜
    が、Pb,Cu,Al,Sn,Zn又はこれらの金属元
    素を成分とする合金からなることを特徴とする請求項1
    の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性の金属膜は100〜1000Åの
    厚さであり、磁性金属膜は1000〜2000Åの厚さ
    であることを特徴とする請求項1の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 支持体が3〜10μm厚の樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1の磁気記録媒体。
JP12595494A 1994-06-08 1994-06-08 磁気記録媒体 Pending JPH07334836A (ja)

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JP12595494A JPH07334836A (ja) 1994-06-08 1994-06-08 磁気記録媒体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271483B1 (en) * 2001-06-29 2005-08-31 Sony Corporation Metallic thin film type magnetic recording medium and method of manufacturing thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271483B1 (en) * 2001-06-29 2005-08-31 Sony Corporation Metallic thin film type magnetic recording medium and method of manufacturing thereof
US7070871B2 (en) 2001-06-29 2006-07-04 Sony Corporation Metallic thin film type magnetic recording medium and method of manufacturing thereof

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