JPH07334778A - 保守監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ビル施設やプラント施設等の監視対象設備内
の各位置の状況を検知して、状況に応じて早急に巡回員
を該当位置へ赴かせる。 【構成】 センタ監視装置４は、監視対象設備の３次元
モデルを記憶する３次元モデル記憶部と、各位置のうち
状況が所定の巡回条件を満足した位置を巡回位置とし
て、記憶された３次元モデル上に指示した巡回位置３次
元モデル図１３を作成する巡回位置３次元モデル図作成
手段と、この作成された巡回位置３次元モデル図１３
を、このセンタ監視装置４に対して無線回線３を介して
接続された携帯型端末装置５へ送信する巡回位置送信手
段とを有する。また、携帯型端末装置４は受信した巡回
位置３次元モデル図１３を表示器に３次元表示出力する
巡回位置表示手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は各種の監視対象設備内の
各位置の状況を監視し、必要に応じて、巡回員を指定し
た巡回位置へ短時間に赴かせるようにした保守監視装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、化学，製鉄、発電、上下水施設
等の各種のプラントや、大規模ビル等の各種設備を構成
する各機器や各位置の動作状況や環境状況を保守管理す
るために巡回員を定期的に巡回させるようにしている。

【０００３】しかし、監視対象設備が大型化すると、限
られた人数の巡回員では巡回しきれないので、監視対象
設備内の監視が必要と思われる各位置又は各機器に対し
て該当機器の動作状況や環境状況を検出する検出器を配
設して、管理センタ内に配設されたセンタ監視装置でそ
れらの各検出器の状況を遠方監視し、異常が検出される
と、巡回員を異常発生位置へ赴かせるようにしている。

【０００４】この管理センタから巡回員に対する指示
は、例えば施設内に配設された巡回員の詰め所に対して
電話連絡にて実行されていた。電話指示を受けた巡回員
は、該当巡回位置へ赴いて例えば異常発生状況を詳細に
把握し、かつ必要に応じて、緊急対策を講ずる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たセンタ監視装置から各巡回員に対して電話や口頭で巡
回指示を出すようにした保守監視装置においてもまだ解
消すべき次のような課題があった。

【０００６】すなわち、一般に巡回員は、センタ監視装
置から緊急の巡回指示がある時以外も、常時締め所に駐
在しているのではなくて、一定の巡回経路に従って、監
視対象設備内を巡回している場合が多い。このよな巡回
期間中に緊急の巡回指示があった場合には、巡回員は直
ぐに巡回指示位置へ行けない問題がある。

【０００７】また、近年、プラントやビル等の監視対象
設備が複雑化し、また、監視対象設備の稼働後におい
て、設備の改良やビルの建屋における間仕切りの変更等
によって、監視員は監視対象設備の詳細な構造を常時完
全に把握していることは不可能である。したがって、巡
回員はセンタ監視装置からの電話にて異常発生位置を口
頭連絡されたとしても、その異常発生位置が監視対象設
内のどの部分に位置しているのかを即座に把握できな
い。

【０００８】よって、異常発生位置に到着するのに多大
の時間を有していた。特に、この巡回業務に不慣れな巡
回員にとっては、全く指示された巡回位置に到達できに
い事態に陥る場合もある。また、火災発生等の緊急事態
においては、不確かな記憶で指示された巡回位置に赴く
ことは非常に危険である。

【０００９】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、センタ監視装置に監視対象施設の３次元モ
デルを記憶することによって、巡回員に所持させた携帯
型端末装置に対し巡回位置を含む３次元モデル図を送信
することかでき、巡回者が指示された巡回位置を視覚的
に把握でき、たとえ不慣れな巡回員てあっても、指示位
置に短時間で到達することが可能な保守監視装置を提供
することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明の保守監視装置は、監視対象設備内の各位置に
おける状況を監視するセンタ監視装置と、表示器を有
し、センタ監視装置に対して無線回線を介して接続され
た携帯型端末装置とで構成されている。

【００１１】さらに、センタ監視装置に対して、監視対
象設備の３次元モデルを記憶する３次元モデル記憶部
と、各位置のうち状況が所定の巡回条件を満足した位置
を巡回位置として記憶された３次元モデル上に指示した
巡回位置３次元モデル図を作成する巡回位置３次元モデ
ル図作成手段と、この作成された巡回位置３次元モデル
図を携帯型端末装置へ送信する巡回位置送信手段とを付
加している。また、携帯型端末装置に対して、受信した
巡回位置３次元モデル図を表示器に３次元表示出力する
巡回位置表示手段を付加している。

【００１２】また、別の発明においては、上述した発明
におけるセンタ監視装置に対して、さらに、携帯型端末
装置から受信した監視対象設備内における携帯型端末装
置の所在位置に基づいてこの所在位置から巡回位置まで
の誘導情報を含む誘導３次元デル図を作成する誘導３次
元モデル図作成手段と、この作成された誘導３次元モデ
ル図を携帯型端末装置へ送信する誘導情報送信手段とを
付加している。さらに、記携帯型端末装置は、操作入力
された所在位置をセンタ監視装置へ送信する所在位置送
信手段と、受信した誘導３次元モデル図を表示器に３次
元表示出力する誘導情報表示手段とを付加している。

【００１３】

【作用】このように構成された保守監視装置において
は、センタ監視装置内に、監視対象設備の３次元モデル
が記憶されている。また、巡回員はセンタ監視装置に対
して無線回線を介して接続された携帯型端末装置を所持
している。

【００１４】そして、例えば監視対象設備において、あ
る特定位置の状況が異常発生等に起因して、所定の巡回
条件を満足した場合には、該当位置を巡回位置として３
次元モデル上に指示した巡回位置３次元モデル図が作成
され、作成され巡回位置３次元モデル図が携帯型端末装
置へ無線送信され、携帯型端末装置の表示器に３次元表
示される。

【００１５】したがって、たとえ巡回員が巡回中であっ
たとしても、センタ監視装置からの巡回位置に対する巡
回指示を受領して、かつ該当巡回位置を示す３次元モデ
ル図によって、巡回位置を視覚的に把握できる。

【００１６】また、別の発明においては、巡回員が現在
の所在位置を携帯型端末装置を介してセンタ監視装置へ
送信すると、センタ監視装置において、現在の所在位置
から巡回位置への誘導情報を含む誘導３次元モデル図が
作成される。この誘導３次元モデル図は携帯型端末装置
へ送信されて、表示器に表示出力される。したがって、
巡回員は表示された誘導３次元モデル図の誘導指示に従
って移動すればよい。

【００１７】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図１は実施例の保守監視装置の概略構成図である。
この実施例の保守監視装置は大規模な高層ビルに対する
保守管理を行う、高層ピル内に配設されたＬＡＮ（ロー
カル・エリア・ネットワーク）の伝送路１に対して、各
階の各部屋の天井に設置された状況監視手段として火災
等を検知する異常検知器２が接続されている。さらに、
このＬＡＮの伝送路１には、各階の廊下等に取付けられ
た複数の送受信装置３、及びビルの管理センタ内に配設
されたセンタ監視装置４が接続されている。

【００１８】ＬＡＮの伝送路１に接続された各異常検知
器２は火災等の異状を検出すると、ＬＡＮの伝送路１を
介して異常発生情報をセンタ監視装置４へ送信する。ま
た、巡回員は携帯型端末装置５を常時所持して例えば１
日の予め定められた複数時刻に達するとビル内を所定の
巡回経路に従って巡回する。前記各階の廊下等に取付け
られた送受信装置３は、必要に応じて、巡回員が所持す
る携帯型端末装置５との間で無線を介して情報交換を行
う。

【００１９】図３はセンタ監視装置４の概略構成図であ
る。バスライン６に対して、ＬＡＮの伝送路１に各種情
報の送受信を行うＬＡＮインタフェース部７，ＣＲＴ表
示装置等で構成された表示器８，最初に監視対象施設と
しての高層ビルの３次元モデルを作成するためのＣＡＤ
装置９，記憶部１０，各種操作指令を入力するためのキ
ーボード１１，ＣＰＵやプログラムメモリ等で構成され
たデータ処理部１２等が接続されている。

【００２０】記憶部１０内には、ＣＡＤ装置９で予め作
成された３次元モデルを記憶するメモリ１０ａ，巡回指
定位置としての異常発生位置１３ａが３次元モデル内に
指示された図２に示す異常発生位置３次元モデル図１３
を記憶するメモリ１０ｂ、図４（ｂ）に示すような矢印
で示す誘導情報１４ａが３次元モデル内に指示された誘
導３次元モデル図１４を記憶するメモリ１０ｃ、及び携
帯型端末装置５が受信した巡回者の現在位置を示す巡回
者所在位置を記憶するメモリ１０ｄが形成されている。

【００２１】ＣＡＤ装置９で予め作成された３次元モデ
ルから作成される異常発生位置３次元モデル図は、図２
に示するように、巡回員が異常発生位置１３ａを視覚的
に即座に把握できるように、ビルの構造を立体的透視図
で表現している。したがって、この異常発生位置３次元
モデル図１３においては、各異常検知器２の設置位置や
エレベータ２１位置や図示しない非常階段位置が表示さ
れる。

【００２２】図４（ｂ）に示す誘導３次元モデル図１４
においては、巡回員が、巡回者の所在位置から異常発生
位置１３ａへ向かう場合における、巡回者の視点から見
た３次元モデルと矢印で示す誘導情報１４ａが表示され
る。

【００２３】データ処理部１２は、図示するように、異
常発生位置３次元モデル図作成部１２ａ，異常発生位置
送信部１２ｂ、誘導３次元モデル図作成部１２ｃと誘導
情報送信部１２ｄとの業務プログラム上に構成された４
つのソフト的手段で構成されている。

【００２４】また、携帯型端末装置５は図４（ａ）に示
すように構成されている。ＣＰＵ１５は、バスライン１
６を介して、ＬＡＮの伝送路１に接続された各送受信装
置３との間で情報の送受信を行う送受信部１７，巡回員
が現在の所在位置等の各種情報を入力するためのキーボ
ード１８，受信した各３次元モデル図１３，１４を一時
記憶するためのメモリ１９，例えば液晶表示器で構成さ
れた表示器２０を制御する。

【００２５】そして、センタ監視装置４は一つの異常検
知器２からＬＡＮの伝送路１を介してを火災発生等の異
常発生情報をＬＡＮインタフェース部７にて受信する
と、図５に示す異常発生対応処理を実行する。

【００２６】図５の流れ図が開始されると、Ｐ（プログ
ラムステップ）１において、異常発生情報の送信元の異
常検知器２の設置位置に基づいて異常発生位置を決定す
る。次に、異常発生位置３次元モデル図作成部１２ａを
起動する。すなわち、記憶部１０のメモリ１０ａに予め
記憶されている監視対象ビルの３次元モデルを読出し
て、先の異常発生位置をこの３次元モデル内に表示した
図２に示す異常発生位置３次元モデル図１３を作成し
て、メモリ１０ｂへ一旦格納する（Ｐ２）。

【００２７】次に、異常発生位置送信部１２ｂを起動し
て、今回作成した異常発生位置３次元モデル図を全ての
送受信装置３から同時に電波出力する（Ｐ３）。そし
て、携帯型端末装置５から巡回員の所在位置がいずれか
の送受信装置３を介して受信されると（Ｐ４）、この受
信した巡回員の所在位置をメモリ１０ｄへ格納する。そ
して、誘導３次元モデル図作成部１２ｃを起動する。

【００２８】誘導３次元モデル図作成部１２ｃにおい
て、記憶部１０のメモリ１０ａに予め記憶されているビ
ルの３次元モデルを読出して、この３次元モデルにおけ
る巡回員の所在位置近傍の３次元モデルを抽出して、図
４（ｂ）に示すように、巡回者の視点からみた３次元モ
デルと矢印で示す誘導情報１４ａが表示された誘導３次
元モデル図１４を作成して、一旦ロメモリ１０ｃへ一旦
格納する。

【００２９】次に、誘導情報送信部１２ｄを起動して、
今回作成した誘導３次元モデル図１４を全ての送受信装
置３から同時に電波出力する（Ｐ５）。キーボード１に
て終了操作がなければ（Ｐ６）、Ｐ４へ戻り、携帯型端
末装置５から巡回員による次の所在位置入力を待つ。

【００３０】次に、携帯型端末装置５の動作を説明す
る。図５のＰ３にて、センタ監視装置４から異常発生位
置３次元モデル図１３を自己の送受信部１７を介して受
信すると、この受信した異常発生位置３次元モデル図１
３を表示器２０へ３次元表示出力する。

【００３１】この携帯型端末装置５を所持している巡回
員は、表示器２０に表示されている図２に示す異常発生
位置３次元モデル図１３から異常発生位置１３ａを視覚
的に即座に把握できる。

【００３２】そして、巡回員は異常発生位置へ行く経路
を確認したい場合は、現在の所在位置を例えばキーボー
ド１８等で入力すると、この所在位置がセンタ監視装置
４へ送信される。その結果、センタ監視装置４から誘導
３次元モデル図１４が送信されてくる。受信した図４
（ｂ）に示す誘導３次元モデル図１４は表示器２０に表
示出力される。

【００３３】したがって、巡回員は表示された誘導３次
元モデル図１４の誘導情報１４ａに従って異常発生位置
１３ａ方向へ移動すればよい。なお、一定距離移動した
後に、巡回員は再度現在の所在位置を入力すれば、現在
の所在位置を視点として新たな誘導３次元モデル図１４
が表示器２０に表示される。

【００３４】したがって、たとえ巡回員がビル内を巡回
中であったとしても、センタ監視装置４からの異常発生
位置１３ａに対する巡回指示が図２に示す異常発生位置
３次元モデル図１３の形で表示され、かつこの異常発生
位置１３ａへの道順が誘導３次元モデル図１４で表示さ
れる。

【００３５】よって、たとえこのビルに不慣れな巡回員
であったとしても、簡単にかつ確実に異常発生位置へ短
時間で移動できる。その結果、異常発生時における次迅
な対応処理が実施でき、保守監視装置全体の信頼性を大
幅に向上できる。

【００３６】また、携帯型端末装置５の表示器２０には
図２又は図４（ｂ）に示す３次元モデル図１３，１４が
表示されるので、通常の平面的な図面に比較して、一瞥
するのみで異常発生位置１３ａや移動経路が把握でき、
異常発生時における迅速な対応を講ずることができる。

【００３７】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。実施例装置においては、異常検知器２
による異常発生時に巡回員に対して巡回指令を送出する
ようにしたが。例えば温度や湿度がある特定値を示した
時に、管理センタの監視員の判断で、巡回員に対して巡
回指令を送出することも可能である。また、保守監視対
象は、実施例で説明した高層ビル以外にも、一般のプラ
ント施設であってもよいことはいうまでもない。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように本発明の保守監視装
置によれば、センタ監視装置に監視対象施設の３次元モ
デルを記憶し、かつこのセンタ監視装置に対して無線を
介して接続された携帯型端末装置を設けている。したが
って、巡回員に所持させた携帯型端末装置に対して巡回
位置が表示された３次元モデル図を送信して、表示させ
ることかでき、巡回者が一瞥するのみで簡単に巡回位置
を把握でき、たとえ不慣れな巡回員てあっても、巡回位
置に短時間で到達することができる、さらに、センタ監
視装置は携帯型端末装置からの所在位置受信に応動し
て、誘導情報が表示された３次元モデル図を携帯型端末
装置へ送信して、表示させている。したがって、巡回員
は指定された巡回位置に迷うことなくより一層短時間で
到達することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例に係わる保守監視装置の概
略構成図

【図２】 同実施例装置で作成される異常発生位置３次
元モデル図

【図３】 同実施例装置におけるセンタ監視装置の概略
構成図

【図４】 同実施例装置の携帯型端末装置の構成及びこ
の携帯型端末装置に表示される誘導３次元モデル図を示
す図

【図５】 同実施例装置におけるセンタ監視装置の動作
を示す流れ図

【符号の説明】 １…伝送路、２…異常検知器、３…送受信装置、４…セ
ンタ監視装置、５…携帯型端末装置、７…ＬＡＮインタ
フェース部、１０…記憶部、１２…データ処理部、１３
…異常発生位置３次元モデル図、１４…誘導３次元モデ
ル図、１５…ＣＰＵ、２０…表示器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 監視対象設備内の各位置における状況を
   監視するセンタ監視装置と、表示器を有し、前記センタ
   監視装置に対して無線回線を介して接続された携帯型端
   末装置とを備えた保守監視装置であって、 前記センタ監視装置は、前記監視対象設備の３次元モデ
   ルを記憶する３次元モデル記憶部と、前記各位置のうち
   前記状況が所定の巡回条件を満足した位置を巡回位置と
   して前記記憶された３次元モデル上に指示した巡回位置
   ３次元モデル図を作成する巡回位置３次元モデル図作成
   手段と、この作成された巡回位置３次元モデル図を前記
   携帯型端末装置へ送信する巡回位置送信手段とを有し、 前記携帯型端末装置は受信した巡回位置３次元モデル図
   を前記表示器に３次元表示出力する巡回位置表示手段を
   有することを特徴とする保守監視装置。
2. 【請求項２】 前記センタ監視装置は、前記携帯型端末
   装置から受信した前記監視対象設備内における前記携帯
   型端末装置の所在位置に基づいてこの所在位置から前記
   巡回位置までの誘導情報を含む誘導３次元デル図を作成
   する誘導３次元モデル図作成手段と、この作成された誘
   導３次元モデル図を前記携帯型端末装置へ送信する誘導
   情報送信手段とを有し、 前記携帯型端末装置は、操作入力された前記所在位置を
   前記センタ監視装置へ送信する所在位置送信手段と、受
   信した誘導３次元モデル図を前記表示器に３次元表示出
   力する誘導情報表示手段とを有することを特徴とする請
   求項１記載の保守監視装置。